JP3452427B2 - 収納ケース成形用金型及び収納ケース成形方法 - Google Patents

収納ケース成形用金型及び収納ケース成形方法

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JP3452427B2
JP3452427B2 JP18054795A JP18054795A JP3452427B2 JP 3452427 B2 JP3452427 B2 JP 3452427B2 JP 18054795 A JP18054795 A JP 18054795A JP 18054795 A JP18054795 A JP 18054795A JP 3452427 B2 JP3452427 B2 JP 3452427B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、収納ケース成形用金型
及び収納ケース成形方法に関し、特に磁気テープカセッ
ト等の情報記録媒体が内蔵されたカセットを収納する収
納ケースを一体成形する為の収納ケース成形用金型及び
収納ケース成形方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気テープカセット等の情報記録
媒体が内蔵されたカセットを保管または持ち運びする際
には、磁気テープ等の記録媒体の記録面に埃等の異物が
付着したり、カセットハーフが損傷したりするのを防止
するため、前記カセットを収納ケースに収納している。
このような収納ケースとしては、矩形状底壁面と該底壁
面の外周近傍にカセットの収納領域を画成する枠壁を立
設してなるケース本体の一辺と、矩形状上壁面と該上壁
面の少なくも三辺の外周近傍に周壁を立設してなる蓋体
の該三辺を除く残りの一辺とを、連結板を介して回動自
在に連結してなり、前記ケース本体と蓋体とを蓋合わせ
状に回動閉塞すると前記枠壁の外側面を覆うように前記
周壁と前記連結板が重合して、カセット収納のための匣
体が形成される構造のものが広く用いられている。又、
前記枠壁と前記周壁との重合部には、例えば互いに係合
する係止突起と係止凹部とからなる係止手段が形成さ
れ、蓋体とケース本体とを閉塞状態に保持可能としてい
る。
【0003】しかし、従来の収納ケースは開閉操作を円
滑に行うことができるように、前記枠壁の外側面と前記
周壁の内側面との間に適度な隙間を設けなければならな
い。又、成形精度のバラツキ等により、前記ケース本体
と前記蓋体とを閉塞状態に保持した場合にも、前記枠壁
の先端縁と前記蓋体の上壁面との間や、前記周壁の先端
縁と前記ケース本体の底壁面との間には、隙間が生じて
しまう。
【0004】ところが、前記枠壁と前記周壁との間に上
述の如き隙間があると、前記ケース本体と前記蓋体とを
閉じた場合にも、塵埃等が侵入する可能性がある。特
に、近年においては記録媒体にディジタル記録する情報
記録手段が増えており、カセット内の記録媒体の記録面
に塵埃等が付着すると信号が欠落する等の一因になり、
記録再生時における悪影響はアナログ記録に比べて非常
に大きい。
【0005】そこで、上述のような問題を解消すべく、
本出願人は、先に良好な防塵構造を備えた記録媒体用収
納ケースを提案した(特願平6−266111号)。該
記録媒体用収納ケースを図6に示す。図6に示したビデ
オカセット用収納ケース1は、ケース本体Bの底壁面2
1と蓋体Cの上壁面22とを薄肉ヒンジ部8,8を介し
て連結板Jによって折曲自在に連結した構成であり、磁
気テープカセットTを収容して前記ケース本体Bと前記
蓋体Cとを閉じた際、開閉先端側に位置する枠壁3の前
面側枠壁3a及び側面側枠壁3b,3bの外側面を覆う
ように周壁5の前壁部5a及び側壁部5b,5bの内側
面が重なり、前記枠壁3の内の連結板Jと連結された一
辺の近傍に立設された後面側枠壁3cの外側面には前記
連結板Jの内側面が重なり合う。
【0006】更に、前記枠壁3の外側に位置して前記周
壁5の先端縁9(即ち、上面壁22とは反対側の端部)
が当接するケース本体Bの底壁面21には、該枠壁3の
前面側枠壁3aと左右の両側面側枠壁3b,3bの外側
面に沿って堀下げられた横断面半円形状の嵌合溝12が
連続して形成されている。又、前記周壁5の左右両側壁
部5b,5bの後端縁10,10が当接する前記連結板
Jの内壁面にも、横断面半円形状の嵌合溝13,13が
形成されている。
【0007】一方、周壁5の上壁面22とは反対側の先
端縁9及び後端縁10,10は、前記嵌合溝12,13
と補完的に嵌合する横断面半円形状の嵌合凸部が形成さ
れている。従って、ケース本体Bと蓋体Cとを閉じる
と、上記嵌合溝と嵌合凸部とが互いに補完的に嵌合し、
カセットが収納されるケース内空間の密閉度が一段と向
上する。
【0008】そして、前記ケース本体Bと前記蓋体Cと
を閉じた場合に、前記ケース本体Bと前記蓋体Cとを閉
塞状態に保持するため、前記周壁5の内側面において先
端縁側に突設された係止リブ6と、該係止リブ6に対応
して前記枠壁3の外側面における前記嵌合溝12の近傍
に凹設された係止溝11とからなる係止手段が形成され
ている。
【0009】即ち、前記ケース本体Bと前記蓋体Cとを
閉じることにより、前記枠壁3の外側に前記周壁5が重
なると共に、前記周壁5の先端縁9が前記嵌合溝12に
嵌合し、前記係止溝11に係止リブ6が係止される。こ
れと同時に、前記連結板Jに形成した2つの前記嵌合溝
13には前記周壁5の後端縁10,10が嵌合する。こ
のように、前記収納ケース1は、前記周壁5の先端縁9
及び後端縁10,10がケース内壁面と補完的に嵌合す
ることによって、ケース内への塵埃の侵入経路となる前
記ケース本体Bと前記蓋体Cの隙間が密に閉塞される。
特に、前記連結板J近傍における防塵性が従来の収納ケ
ース10に比べて大幅に向上する。
【0010】ところで、前記収納ケース1はプラスチッ
クからなるものであって、射出成形により一体成形され
るものであり、平板状のケース本体B(蓋体C)に枠壁
3(周壁5)を垂設するような場合には、例えば図7及
び図8(いずれもケース本体Bの部分を示すが、蓋体C
の場合も同様である。)に示すように、ケース本体Bの
上下面側に配される、それぞれ固定金型100及び可動
金型101,104と、枠壁3の前面側枠壁3a及び側
面側枠壁3b,3bの外側に配されて該枠壁3の外側面
から当該外側面に対して垂直方向に後退するようにスラ
イド移動するスライドコア102,103とを備えた射
出成形金型を用いるのが一般的である。これは、型開き
方向(図8中、矢印Z方向)に延びる枠壁3を成形する
為のキャビティを構成する金型の内、前面側枠壁3aと
側面側枠壁3b,3bの外側面を形成する部分を外側面
から後退するスライドコアとすることにより、製品突出
し時に枠壁3の表面に傷が付いて白化するのを防止する
と共に、製品冷却時間を短縮して生産性を向上させる為
である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記収
納ケース1においては枠壁3の外側に位置するケース本
体Bの底壁面21に嵌合溝12を形成しなければ成ら
ず、嵌合溝12がスライドコア102,103に対して
金型構造上アンダーカットとなる。そこで、前記可動金
型101が図8中矢印Z方向へ開くと共に前記スライド
コア102,103が図7中矢印X,Y方向へ後退する
際には、嵌合溝12がスライドコア102,103の突
条である突起部105から強制的に離型させられる所謂
無理抜きとなる。
【0012】この為、図9に図示したように、特に前記
連結板J側に位置する枠壁3のコーナー部近傍において
嵌合溝12に隣接するケース本体Bの底壁面端部14に
は、スライドコア103の突起部105による捲くれ7
が生じ易いという問題があった。従って、本発明の目的
は上記課題を解消することに係り、防塵構造を備えた良
好な収納ケースを安価に成形することができる生産性の
優れた収納ケース成形用金型及び収納ケース成形方法を
提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願発明者は前述の捲く
れ7の如き損傷が収納ケースに生じる原因について検討
した結果、前記捲くれ7が図9中に二点鎖線で図示した
パーティングラインPに沿って生じていることから、連
結板J側におけるケース本体Bの剛性が比較的高い為に
該ケース本体Bの底壁面端部14が前記突起部105を
乗り越える際に撓み難いと共に、スライドコア103が
スライド移動する際には前記嵌合溝12の連結板J側の
部分12aが可動金型104に密着したままであるの
で、該可動金型104に隣接するスライドコア103の
金型分割面近傍のケース本体Bの底壁面端部14には、
スライド移動によって生じる突起部105のエッジ部1
06による剪断力が集中し易い為であることを見出し
た。このような剪断力の集中は、突起部105のエッジ
部106とは反対側のエッジ部107においても、エッ
ジ部106程ではないにしても生じることが判った。
【0014】然して、本発明の上記目的は、矩形状底壁
面と該底壁面の外周近傍にカセットの収納領域を画成す
る枠壁を立設してなるケース本体の前記矩形状底壁面の
一辺と、矩形状上壁面と該上壁面の少なくとも三辺の外
周近傍に周壁を立設してなる蓋体の該三辺を除く残りの
一辺とを、連結板を介して回動自在に連結してなり、前
記ケース本体と蓋体とを蓋合わせ状に回動閉塞すると前
記枠壁の外側面を覆うように前記周壁と前記連結板が重
合すると共に、前記上壁面の三辺近傍に立設された周壁
の該上壁面とは反対側の端部が、それと対向する前記底
壁面の前記枠壁と該底壁面の外周端との間に形成された
嵌合溝に嵌入して前記カセットの収納空間が形成される
プラスチック収納ケースを一体成形するための収納ケー
ス成形用金型であって、前記枠壁の内の前記連結板と連
結された一辺に隣接する辺の外周近傍に立設された側面
側枠壁が形成されるキャビティーの外側面(A)を構成
するスライドコアが、(1) 該外側面に沿って前記底壁面
に設けられる前記嵌合溝を形成するための突条を形成す
ると共に、(2) 前記枠壁の内の前記連結板と連結された
一辺の近傍に立設された後面側枠壁が形成されるキャビ
ティーの外側面を構成する金型部品と接する分割面にお
ける少なくとも前記突条が形成された範囲が、前記外側
面(A)から離れるに従って前記金型部品側に近づく方
向に傾斜していることを特徴とする収納ケース成形用用
金型により達成される。
【0015】又、本発明の上記目的は、矩形状底壁面と
該底壁面の外周近傍にカセットの収納領域を画成する枠
壁を立設してなるケース本体の前記矩形状底壁面の一辺
と、矩形状上壁面と該上壁面の少なくとも三辺の外周近
傍に周壁を立設してなる蓋体の該三辺を除く残りの一辺
とを、連結板を介して回動自在に連結してなり、前記ケ
ース本体と蓋体とを蓋合わせ状に回動閉塞すると前記枠
壁の外側面を覆うように前記周壁と前記連結板が重合す
ると共に、前記上壁面の三辺近傍に立設された周壁の該
上壁面とは反対側の端部が、それと対向する前記底壁面
の前記枠壁と該底壁面の外周端との間に形成された嵌合
溝に嵌入して前記カセットの収納空間が形成されるプラ
スチック収納ケースを一体成形するための収納ケース成
形方法であって、前記枠壁の内の前記連結板と連結され
た一辺に隣接する辺の外周近傍に立設された側面側枠壁
が形成されるキャビティーの外側面(A)を構成するス
ライドコアが、(1) 該外側面に沿って前記底壁面に設け
られる前記嵌合溝を形成するための突条を形成すると共
に、(2) 前記枠壁の内の前記連結板と連結された一辺の
近傍に立設された後面側枠壁が形成されるキャビティー
の外側面を構成する金型部品と接する分割面における少
なくとも前記突条が形成された範囲が、前記外側面
(A)から離れるに従って前記金型部品側に近づく方向
に傾斜しており、前記キャビティー内へ溶融樹脂を射出
したのちの型開き時に、前記スライドコアを前記嵌合溝
の幅方向に後退させて、前記嵌合溝に進入している前記
突条を該嵌合溝から無理抜きすることを特徴とする成形
方法により達成される。
【0016】
【作用】上記収納ケース成形用金型及び収納ケース成形
方法によれば、前記金型部品と接するスライドコアの分
割面における少なくとも前記突条が形成された範囲が、
前記外側面(A)から離れるに従って前記金型部品側に
近づく方向に傾斜しているので、型開き時にスライドコ
アがスライド移動してケース本体の嵌合溝が前記突条か
ら無理抜きされる際には、該突条のエッジ部がケース本
体の底壁面端部に対して嵌合溝に沿って横ズレしながら
移動する。そこで、前記突条のエッジ部による剪断力が
ケース本体の底壁面端部に対して局部的に集中するのを
防ぐことができ、該スライドコアの金型分割面近傍にお
ける前記ケース本体の損傷を防ぐことができる。
【0017】
【実施態様】以下、本発明に基づく収納ケース成形用金
型の一実施態様について詳細に説明する。図1及び図2
に図示した本発明に基づく収納ケース成形用金型は、図
6に示したビデオカセット用収納ケース1を射出成形に
より一体成形するものであり、ケース本体B底壁面の上
下面側にそれぞれ配される固定金型200及び可動金型
201,204と、枠壁3の前面側枠壁3aと一方の側
面側枠壁3bの外側に配されて該前面側枠壁3aと一方
の側面側枠壁3bの各外側面から型開き時に、各々の外
側面に対して垂直方向に後退するようにスライド移動す
るスライドコア202,203とを備えた射出成形金型
である。なお、図1に図示されていないが、上記側面側
枠壁3bと対向する他方の側面側枠壁3bの外側にも対
象となる位置・形状で別のスライドコアが備えられてい
る。
【0018】前記可動金型201の型面上にその摺動面
を設けられた前記スライドコア202,203は、枠壁
3の外側に位置するケース本体Bの底壁面に嵌合溝12
を形成するべく突設された突条である突起部205を有
しており、ケース本体Bの嵌合溝12がスライドコア2
02,203に対して金型構造上アンダーカットとなっ
ている。そして、スライドコア203と可動金型204
との金型分割面の少なくとも突起部205が形成された
範囲、より好ましくはキャビティーが形成された範囲
は、成形される前記嵌合溝12の幅方向に対して傾斜す
るテーパ状にそれぞれ形成されており、スライドコア2
03に隣設された可動金型204の金型分割面も対応し
た形状とされている。
【0019】即ち、前記枠壁3の内の前記連結板Jと連
結された一辺に隣接する辺の外周近傍に立設された側面
側枠壁3b,3bが形成されるキャビティーの外側面A
を構成するスライドコア203,203は、前記枠壁3
の内の前記連結板Jと連結された一辺の近傍に立設され
た後面側枠壁3cが形成されるキャビティーの外側面D
を構成する金型部品である可動金型204と接する分割
面のエッジ部206における少なくとも前記突起部20
5が形成された範囲(図5の206a)、より好ましく
はキャビティーが形成された範囲(図5の206b)
が、前記外側面Aから離れるに従って前記可動金型20
4側に近づく方向に傾斜している。ここで、前記金型分
割面の前記外側面Aに対する傾斜角度αは、嵌合溝の幅
や深さ等に応じて適宜設定されるが、一般的には120
°から150°の範囲から選ばれ、特に130°から1
40°が好ましく、135°が最も好ましい。
【0020】更に、図1に示されるように、スライドコ
ア203,203と前記スライドコア202との金型分
割面のエッジ部207についても、前記突起部205が
形成された範囲、より好ましくはキャビティーが形成さ
れた範囲が、前記外側面Aから離れるに従って前記スラ
イドコア202側に近づく方向に傾斜していることが好
ましく、その傾斜角度βも、一般的には120°から1
50°の範囲から選ばれ、特に130°から140°が
好ましく、135°が最も好ましい。
【0021】次に、前記収納ケース成形用金型を用いた
前記ビデオカセット用収納ケース1の射出成形方法につ
いて説明する。前記固定金型200、可動金型201,
204及びスライドコア202,203,203を含む
収納ケース成形用金型によって形成されるキャビティ内
に図示しないゲートより樹脂を充填した後、樹脂を適宜
固化させてから前記収納ケース成形用金型を開く。
【0022】図3及び図4に示すように、前記可動金型
201が図中矢印Z方向へ開くと、図示しない傾斜ピン
の作用によって前記スライドコア202,203は型開
き工程と同時に図中矢印X,Y方向へ後退する。この
際、前記ケース本体Bの嵌合溝12がスライドコア20
2,203の突起部205から強制的に離型させられる
無理抜きとなる。
【0023】この際、前記可動金型204と接するスラ
イドコア203の分割面における少なくとも前記突起部
205が形成された範囲が、前記外側面Aから離れるに
従って前記可動金型204側に近づく方向に傾斜してい
る。又、本実施態様においては、前記スライドコア20
2と接するスライドコア203の分割面における少なく
とも前記突起部205が形成された範囲も、該突起部2
05の幅方向に対して傾斜している。
【0024】そこで、型開き時にスライドコア202,
203が図中矢印X,Y方向へ後退してケース本体Bの
嵌合溝12が前記突起部205から無理抜きされる際に
は、該突起部205の両端エッジ部206,207がケ
ース本体Bの底壁面端部14に対して嵌合溝12に沿っ
て横ズレしながら移動する。即ち、図5に二点鎖線で図
示したように、例えば前記スライドコア203が図中矢
印Y方向へ後退して前記ケース本体Bの底壁面端部14
が前記突起部205を乗り越える際には、前記突起部2
05のエッジ部206がケース本体Bの底壁面端部14
に対して嵌合溝12に沿って徐々に図中左方向へ横ズレ
しながら移動するので、前記突起部205のエッジ部2
06による剪断力がケース本体Bの底壁面端部14に対
して分散し、局部的に集中するのが防止される。
【0025】そこで、前記ケース本体Bの嵌合溝12は
スライドコア202,203の突起部205から円滑に
離型することができ、スライドコア202,203の金
型分割面近傍におけるケース本体Bの底壁面端部14に
は、従来の射出成形金型のように、スライドコア103
の突起部105による捲くれ等の損傷が生じることはな
い。
【0026】従って、金型構造及び成形ステップが複雑
化することによって生産性が低下すること無く、塵埃の
侵入が阻止される防塵構造を備えた良好なビデオカセッ
ト用収納ケース1を成形することができる。尚、本発明
の収納ケース成形用金型における固定金型、可動金型及
びスライドコアの形状等の構成は、上記実施態様の構成
に限定されるものではなく、種々の形態を採りうること
は勿論であり、スライドコアの突起部の形状も適宜変更
することができる。又、本発明の収納ケース成形用金型
及び収納ケース成形方法により成形される収納ケースも
上記ビデオカセット用収納ケースに限るものではない。
【0027】
【発明の効果】上述の如き本発明に係る収納ケース成形
用金型及び収納ケース成形方法によれば、型開き時にス
ライドコアがスライド移動し、ケース本体の嵌合溝がス
ライドコアの突条から無理抜きされる際には、該突条の
エッジ部がケース本体の底壁面端部に対して嵌合溝に沿
って横ズレしながら移動する。そこで、前記突条のエッ
ジ部による剪断力がケース本体の底壁面端部に対して局
部的に集中するのを防ぐことができ、該スライドコアの
金型分割面近傍における前記ケース本体の損傷を防ぐこ
とができる。従って、金型構造及び成形ステップが複雑
化することによって生産性が低下すること無く、塵埃の
侵入が阻止される防塵構造を備えた良好な収納ケースを
安価に成形することができる収納ケース成形用金型及び
収納ケース成形方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に基づく収納ケース成形用
金型の型閉じ状態を示す部分水平断面図である。
【図2】図1に示した収納ケース成形用金型のII−II断
面矢視図である。
【図3】図1に示した収納ケース成形用金型の型開き状
態を示す部分水平断面図である。
【図4】図3に示した収納ケース成形用金型のIV−IV断
面矢視図である。
【図5】図3に示した収納ケース成形用金型の型開き状
態を説明する為の要部拡大図である。
【図6】収納ケースの一例を示す全体斜視図である。
【図7】従来の収納ケース成形用金型の型閉じ状態を示
す部分水平断面図である。
【図8】図7に示した収納ケース成形用金型のVIII−VI
II断面矢視図である。
【図9】図7に示した従来の収納ケース成形用金型によ
り成形された収納ケースの要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 ビデオカセット用収納ケース 3 枠壁 5 周壁 8 薄肉ヒンジ 9 先端縁 12 嵌合溝 200 固定金型 201 可動金型 202 スライドコア 203 スライドコア 204 可動金型 205 突起部 206 エッジ部 B ケース本体 C 蓋体 J 連結板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形状底壁面と該底壁面の外周近傍にカ
    セットの収納領域を画成する枠壁を立設してなるケース
    本体の前記矩形状底壁面の一辺と、矩形状上壁面と該上
    壁面の少なくとも三辺の外周近傍に周壁を立設してなる
    蓋体の該三辺を除く残りの一辺とを、連結板を介して回
    動自在に連結してなり、前記ケース本体と蓋体とを蓋合
    わせ状に回動閉塞すると前記枠壁の外側面を覆うように
    前記周壁と前記連結板が重合すると共に、前記上壁面の
    三辺近傍に立設された周壁の該上壁面とは反対側の端部
    が、それと対向する前記底壁面の前記枠壁と該底壁面の
    外周端との間に形成された嵌合溝に嵌入して前記カセッ
    トの収納空間が形成されるプラスチック収納ケースを一
    体成形するための収納ケース成形用金型であって、 前記枠壁の内の前記連結板と連結された一辺に隣接する
    辺の外周近傍に立設された側面側枠壁が形成されるキャ
    ビティーの外側面(A)を構成するスライドコアが、 (1) 該外側面(A)に沿って前記底壁面に設けられる前
    記嵌合溝を形成するための突条を形成すると共に、 (2) 前記枠壁の内の前記連結板と連結された一辺の近傍
    に立設された後面側枠壁が形成されるキャビティーの外
    側面を構成する金型部品と接する分割面における少なく
    とも前記突条が形成された範囲が、前記外側面(A)か
    ら離れるに従って前記金型部品側に近づく方向に傾斜し
    ていることを特徴とする収納ケース成形用用金型。
  2. 【請求項2】 矩形状底壁面と該底壁面の外周近傍にカ
    セットの収納領域を画成する枠壁を立設してなるケース
    本体の前記矩形状底壁面の一辺と、矩形状上壁面と該上
    壁面の少なくとも三辺の外周近傍に周壁を立設してなる
    蓋体の該三辺を除く残りの一辺とを、連結板を介して回
    動自在に連結してなり、前記ケース本体と蓋体とを蓋合
    わせ状に回動閉塞すると前記枠壁の外側面を覆うように
    前記周壁と前記連結板が重合すると共に、前記上壁面の
    三辺近傍に立設された周壁の該上壁面とは反対側の端部
    が、それと対向する前記底壁面の前記枠壁と該底壁面の
    外周端との間に形成された嵌合溝に嵌入して前記カセッ
    トの収納空間が形成されるプラスチック収納ケースを一
    体成形するための収納ケース成形方法であって、 前記枠壁の内の前記連結板と連結された一辺に隣接する
    辺の外周近傍に立設された側面側枠壁が形成されるキャ
    ビティーの外側面(A)を構成するスライドコアが、 (1) 該外側面に沿って前記底壁面に設けられる前記嵌合
    溝を形成するための突条を形成すると共に、 (2) 前記枠壁の内の前記連結板と連結された一辺の近傍
    に立設された後面側枠壁が形成されるキャビティーの外
    側面を構成する金型部品と接する分割面における少なく
    とも前記突条が形成された範囲が、前記外側面(A)か
    ら離れるに従って前記金型部品側に近づく方向に傾斜し
    ており、 前記キャビティー内へ溶融樹脂を射出したのちの型開き
    時に、前記スライドコアを前記嵌合溝の幅方向に後退さ
    せて、前記嵌合溝に進入している前記突条を該嵌合溝か
    ら無理抜きすることを特徴とする成形方法。
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