JPH071518A - フロッピーディスク用下ケースの成形金型装置 - Google Patents

フロッピーディスク用下ケースの成形金型装置

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JPH071518A
JPH071518A JP14380693A JP14380693A JPH071518A JP H071518 A JPH071518 A JP H071518A JP 14380693 A JP14380693 A JP 14380693A JP 14380693 A JP14380693 A JP 14380693A JP H071518 A JPH071518 A JP H071518A
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JP
Japan
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lower case
mold
area
shutter
molding
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JP14380693A
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English (en)
Inventor
Masamitsu Miyazaki
政實 宮▲崎▼
Shozo Nishida
正三 西田
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Fuji Seiki KK
Original Assignee
Fuji Seiki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハイサイクル成形に対応可能なフロッピーデ
ィスク用下ケースの成形金型装置を提供すること。 【構成】 可動金型80の彫刻面82において、シャッ
ターエリア部とラベルエリア部との間で、かつ透孔形成
用突き出しブロック84を含む予め定める領域Y3上
に、当該領域に対応する部分を含む、成形される下ケー
スの各部の肉厚がほぼ均一になるように肉盗み形成部8
3を凸設した。 【効果】 キャビティーの空隙間隔が肉盗み形成部83
によってほぼ一様となり、キャビティー内の温度調節が
平均化される結果、金型側で下ケースの反りを十分に抑
制することが可能となる。よって、金型の冷却効率を変
えて下ケースの反りを抑制する必要がなくなり、ハイサ
イクル化に十分に対処できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円盤状の記憶用ディス
ク体を収納するフロッピーディスクの下ケースを樹脂成
形するための金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、フロッピーディスクの構成を示
しており、同図(a)は上ケース側から視た状態を示す
図、同図(b)は下ケース側から視た状態を示す図であ
る。図8を参照しつつ、フロッピーディスクは、上ケー
ス10と下ケース20とから構成されており、上ケース
10及び下ケース20を組み合わせた空間内に円盤状の
磁気記憶用ディスク体Dが収納される。
【0003】上ケース10は、図8(a)に示すよう
に、その表面にシャッターS(一点鎖線で示す。)が左
右方向にスライド自在に装着されるシャッターエリア部
11、及びラベル(図示せず。)が貼り付けられるラベ
ルエリア部12がそれぞれ凹設されており、内面にディ
スク体Dを回転自在に支持するボス部13が凸設されて
いる。
【0004】下ケース20は、図8(b)に示すよう
に、その表面にシャッターSがスライド自在に装着され
るシャッターエリア部21、及びラベルが貼り付けられ
るラベルエリア部22がそれぞれ凹設されており、シャ
ッターエリア部21とラベルエリア部22との間に透孔
23がボス部13に対応して開けられている。上ケース
10及び下ケース20のシャッターエリア部11,21
は、各ケース10,20の表面上部に配置されており、
各シャッターエリア部11,21には、パーソナルコン
ピュータ、ワードプロッセサ等のいわゆるオフィースオ
ートメーション機器(以下、「OA機器」という。)に
備えられた磁気記憶ヘッドを導入するための窓14,2
4がそれぞれ開けられている。この各窓14,24は、
非使用時にはシャッターSで覆い隠される。
【0005】上ケース10のラベルエリア部12は、上
ケース10の下端からシャッターエリア部11に向かっ
て広く設けられており、下ケース20のラベルエリア部
22は、下ケース20の下端からシャッターエリア部2
1に向かって狭く設けられている。それゆえ、上ケース
10のラベルエリア部12に貼付されたラベルの端は、
上ケース10の下端で折り返されて下ケース20のラベ
ルエリア部22に貼付される。
【0006】図9は、上記フロッピーディスク用ハーフ
ケースを成形するための金型装置を示しており、固定金
型側から視た図である。同図を参照して、この成形金型
装置は、上ケース10及び下ケース20をそれぞれ2個
ずつ一度に成形するように構成されており、いわゆる4
個取りの金型装置である。具体的には、金型装置は、固
定金型30と、固定金型30に対して相対的に移動可能
とされ、固定金型30との間で4つのキャビティーを形
成する可動金型(図には現れていない。)とを備えてお
り、固定金型30側の4つの成形領域に、各キャビティ
ー内に溶融樹脂を注入するための注入口301,30
2,303,304(以下、「ゲート」という。)がそ
れぞれ4点設けられている。なお、図中41は上ケース
10の磁気記憶ヘッド導入窓形成用の突き出しブロッ
ク、42は下ケース20の透孔形成用の突き出しブロッ
ク、43は下ケース20の磁気記憶ヘッド導入窓形成用
のブロックであって、これら各ブロック41〜43は可
動金型側から突き出されている。この4点のゲート30
1〜304からキャビティー内に注入された溶融樹脂
は、ハーフケースの中央部に向かって流れる。
【0007】上記4点ゲートを備えた成形金型装置でフ
ロッピーディスクを成形した場合、特に中央部に透孔2
3のない上ケース10(図8(a)参照)においては、
中央部におけるガス抜きが不十分となり易い。そのた
め、成形品(上ケース10)の表面に、いわゆるテカリ
生じたり、あるいは成形品内に均一に圧力が加わらない
ため、成形品に反りが発生したりすることがあった。
【0008】そこで、上記に対処するため、図10に示
すようなフロッピーディスク用ハーフケースの成形金型
装置が提案されている。図10には、成形金型装置を固
定金型側から視た状態が示されている。同図に示されて
いる成形金型装置は、特公平1−166922号公報等
で開示されたものであって、2点ゲート301,302
から溶融樹脂をキャビティー内に供給するように構成さ
れている。詳細には、この2点のゲート301,302
は、シャッターエリア部11,21に対応する領域A
1,A2において、OA機器に充填されないときにはシ
ャッターSで覆い隠される部分であって、かつ極力ハー
フケースの中心寄りに対応する、固定金型30の彫刻面
に設けられている。
【0009】上記2点ゲートを備えた成形金型装置でハ
ーフケースを成形すると、溶融樹脂がキャビティー内を
円滑に流れる結果、ガス抜きを円滑に行えるようにな
る。そのため、成形品にテカリ、反り等の不良が発生す
るのを防止できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】近年では、OA機器の
普及は会社、商店及び家庭を問わず目ざましいものがあ
る。これに伴い、OA機器に使用されるフロッピーディ
スクの需要は増加の一途を辿っている。そのため、フロ
ッピーディスクの成形サイクルの高速化、いわゆるハイ
サイクル化が望まれている。
【0011】しかしながら、図10で示した先行技術に
係る2点ゲートを備えた成形金型装置においては、成形
サイクルが速くなるにつれて成形品に反りが発生する確
率が増加する。金型温度は、溶融樹脂注入用のゲートの
ある固定金型30の方が可動金型に比べて高いため、反
り方向は固定金型30側に向く。このような反りの発生
は、特に下ケース20に顕著に現れる。
【0012】というのは、上ケース10では、ラベルエ
リア部12が広くとられており、ラベルエリア部12と
シャッターエリア部11との間の間隔幅が狭いため(図
8(a)参照)、その肉厚はほぼ一定である。これに対
応して、金型装置の上ケース成形部U1では、図11に
示す図10のII−II線拡大断面図のように、固定金型3
0と可動金型40とで形成されるキャビティーC1の空
隙間隔dC がほぼ一様となっている。そのため、キャビ
ティーC1内の温度調整を平均化できる結果、反りへの
影響は少ない。
【0013】一方、下ケース20では、ラベルエリア部
22が狭く、ラベルエリア部22とシャッターエリア部
21との間隔幅が広いため(図8(b)参照)、シャッ
ターエリア部21及びラベルエリア部22と、ラベルエ
リア部22とシャッターエリア部21との間とに肉厚差
がある。これに対応して、金型装置の下ケース成形部L
1では、図12に示す図10のIV−IV線拡大断面図のよ
うに、固定金型30と可動金型40とで形成されるキャ
ビティーC2の空隙間隔に差が現れている。具体的に
は、ラベルエリア部22とシャッターエリア部21との
間に対応する領域A3の空隙間隔dc3の方がシャッター
エリア部21及びラベルエリア部22にそれぞれ対応す
る領域A1,A2の空隙間隔dc1,dc2に比べて大きく
なっている。そのため、キャビティーC2内の温度調整
を平均化できず、残留応力が働き、反りの発生の要因と
なる。つまり、下ケース20は、図13に示すように、
ラベルエリア部22とシャッターエリア部21との間の
肉厚dL3の方がシャッターエリア部21及びラベルエリ
ア部22の肉厚dL1,dL2に比べて大きく成形されるた
め、これら各部で樹脂の収縮差が生じる。その結果、図
中二点鎖線で示すように、シャッターエリア部21及び
ラベルエリア部22の端部が上方(固定金型30側)に
向かって反るのである。
【0014】そこで、上記に対処するため、固定金型3
0及び可動金型40の冷却効率を変えることで、下ケー
ス20の反りを抑制することが考えられる。具体的に
は、可動金型40の冷却効率をそのまま保持し、固定金
型の冷却効率を上げる、あるいは固定金型の冷却効率を
そのまま保持し、可動金型の冷却効率を下げる。しか
し、上ケース10と下ケース20とを同時に成形するよ
うにするのが通常とされているフロッピーハーフケース
の成形金型装置にあっては、上ケース成形部U1と下ケ
ース成形部L1との冷却効率を変えることは極めて困難
であり、また可能であったとしてもその変更が煩雑とな
って、ハイサイクル成形には対応できない。
【0015】本発明は、上記技術的課題に鑑みなされた
もので、金型側で下ケースの反りを十分に抑制でき、ハ
イサイクル化に対応可能なフロッピーディスク用下ケー
スの成形金型装置の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による成形金型装
置は、表面の上部に凹設され、シャッターが左右方向に
移動自在に装着されるシャッターエリア部と、表面の下
端からシャッターエリア部に向かって狭く凹設され、ラ
ベルが貼着されるラベルエリア部とを備え、シャッタエ
リア部とラベルエリア部との間の所定位置に透孔が形成
されているフロッピーディスク用下ケースを樹脂成形す
るための金型装置であって、上記シャッターエリア部と
ラベルエリア部との間で、かつ上記透孔を含む予め定め
る領域の、金型の彫刻面に、当該領域に対応する部分を
含む、成形される下ケースの各部の肉厚がほぼ均一にな
るよう、肉盗み形成部が凸設されているものである。
【0017】
【作用】上記成形金型装置においては、金型キャビティ
ーの空隙間隔がほぼ一様となる。つまり、シャッターエ
リア部に対応する領域及びラベルエリア部に対応する領
域の空隙間隔と、肉盗み形成部がある、透孔を含むシャ
ッターエリア部とラベルエリア部との間に対応する領域
の空隙間隔とがほぼ等しくなる。
【0018】この状態で、キャビティー内に溶融樹脂を
注入すると、キャビティーの空隙間隔がほぼ一様となっ
ているため、キャビティー内の温度調整を平均化でき
る。その結果、下ケースの各部で樹脂の収縮差が生じな
いため、シャッターエリア部及びラベルエリア部の端部
に反りが発生することはない。よって、金型側で下ケー
スの反りを十分に抑制することが可能となり、金型の冷
却効率を変えて下ケースの反りを抑制する必要がなくな
る結果、ハイサイクル化に十分に対処できるようにな
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図7に
基づき詳細に説明する。図7は、本発明の一実施例に係
る成形金型装置により成形されたフロッピーディスク用
下ケースを示しており、同図(a)は表面側から視た状
態を示す図、同図(b)は内面側から視た状態を示す図
である。図7を参照して、下ケース50は、略正方形の
薄肉面状に形成されている。下ケース50の表面50a
には、図7(a)に示すように、シャッターS1(一点
鎖線で示している。)が装着されるシャッターエリア部
51と、ラベル(図示せず。)が貼着されるラベルエリ
ア部52とが備えられており、シャッターエリア部51
とラベルエリア部52との間には、円形の透孔53が開
けられている。
【0020】シャッターエリア部51は、ケース表面5
0aの上部においてシャッターS1の形状に対応させて
略矩形状に凹設されており、シャッターエリア部51の
ほぼ中央部には、図外のOA機器に備えられた磁気記憶
ヘッドを導入するための矩形状の窓54が開けられてい
る。この窓54は、非使用時にはシャッターS1で覆い
隠される。
【0021】ラベルエリア部52は、ケース表面50a
の下端からシャッターエリア部51に向かって略矩形状
に狭く凹設されており、ラベルエリア部52の左右側方
には、ライトプロテクター孔55及びフロッピー識別孔
56が開けられている。下ケース50の内面50bに
は、図7(b)に示すように、その外縁部のほぼ全域に
わたって外枠57が形成されており、かつこの外枠57
に連なって円弧状のリブ57aが形成されている。それ
ゆえ、リブ57aの内側が、磁気記憶用ディスク体(図
示せず。)を回転自在に収納するためのディスク体収納
部58とされ、リブ57aの外側であって図7(b)の
左上が、シャッターS1を図7(a)において左側に付
勢するばね(図示せず。)を収納するためのばね収納部
59とされる。
【0022】ディスク体収納部58内には、シャッター
エリア部51とラベルエリア部52との間で、かつ透孔
53を周囲を取り囲むように、肉盗みZが凹設されてい
る。この肉盗みZの凹み量は、下ケース50の各部の肉
厚がほぼ均一になる程度とされている。肉盗みZのライ
トプロテクター孔55の近傍には、ディスク体とディス
ク体収納部58の収納面との間隔を一定に保持するため
の複数(図においては3つ)のスペーサ58a,58
b,58cが凸設されている。これらスペーサ58a〜
58cにより、ディスク体回転時の摩擦抵抗が軽減され
る。
【0023】図1は、本発明の一実施例に係る下ケース
の成形金型装置の構成を示しており、固定金型側から視
た図である。同図を参照して、この成形金型装置60
は、上ケース成形部U11及び下ケース成形部L11が
備えられ、上ケース及び下ケース50をそれぞれ2個ず
つ一度に成形するように構成されている。つまり、いわ
ゆる4個取りの金型装置である。
【0024】上記成形金型装置60は、固定金型70
と、固定金型70に対して相対的に移動可能とされ、固
定金型70との間で4つのキャビティーを形成する可動
金型80(図には現れていない。)が備えられている。
固定金型70の上ケース成形部U11には、2点ゲート
g11,g12が備えられており、可動金型80の上ケ
ース成形部U11には、磁気記憶ヘッド導入窓形成用突
き出しブロック81が備えられている。この両金型7
0,80の上ケース成形部U11の構成については、図
10に示した先行技術の成形金型装置と同様の構成を有
しているので、その詳細な説明については省略する。し
たがって、以下では固定金型70及び可動金型80の下
ケース成形部L11の構成について詳述する。
【0025】図2は、固定金型の下ケース成形部の彫刻
面を示す図、図3は、図2のIX−IX線断面図である。こ
れらの図を参照して、固定金型70のパーティング面に
は、下ケース50の表面形状に対応して彫刻面71が刻
設されている。彫刻面71のシャッターエリア部51と
ラベルエリア部52との間に対応する領域X3は、図3
に示すように、シャッターエリア部51に対応する領域
X1及びラベルエリア部52に対応する領域X2よりも
若干深く削り込まれている。
【0026】彫刻面71のシャッターエリア部51と対
応する領域X1には、図2に示すように、固定金型70
及び可動金型80で形成されるキャビティーC2(図6
参照)内に溶融樹脂を注入するための2つのゲートg2
1,g22が設けられている。各ゲートg21,g22
は、OA機器に充填されないときにはシャッターS1で
覆い隠される部分であって、かつ極力下ケース50の中
心寄りに対応する位置に配置されている。
【0027】彫刻面71のラベルエリア部52に対応す
る領域X2の両側には、ライトプロテクター孔形成用凸
部72及びフロッピー識別孔形成用凸部73がそれぞれ
設けられている。それゆえ、可動金型80を固定金型7
0にタッチダウンさせて樹脂成形する際には、凸部7
2,73がそれぞれ可動金型80の彫刻面82(図6参
照)に当接することによって、ライトプロテクター孔5
5及びフロッピー識別孔56がそれぞれ形成される。
【0028】なお、図2中斜線部X4,X5は、可動金
型80が固定金型70にタッチダウンした際に、後述す
る突き出しブロック84,86が当接される領域を示し
ている。図4は、可動金型の下ケース成形部の彫刻面を
示す図、図5は、図4のXI−XI線断面図である。これら
の図を参照して、可動金型80のパーティング面には、
下ケース50の内面形状に対応して彫刻面82が刻設さ
れている。彫刻面82のシャッターエリア部51とラベ
ルエリア部52との間に対応する領域Y3には、図5に
示すように、肉盗み形成部83が備えられている。この
肉盗み形成部83は、シャッターエリア部51に対応す
る領域Y1及びラベルエリア部52に対応する領域Y2
よりも固定金型70に向かって凸設されている。肉盗み
形成部83の突出量Tは、彫刻面82から0.1〜0.
3mm程度突出しているのが好ましい。肉盗み形成部8
3には、円柱状の透孔形成用の突き出しブロック84が
挿入されている。また、肉盗み形成部83は、図4に示
すように、突き出しブロック84の周囲を囲むように角
形とされており、その上面角部には、複数のスペーサ形
成用溝85a,85b,85cが掘られている。それゆ
え、可動金型80を固定金型70にタッチダウンさせて
樹脂成形する際には、突き出しブロック84が可動金型
80の彫刻面のX4領域(図2参照)に当接することに
よって、シャッターエリア部51とラベルエリア部52
との間に透孔53が形成されると共に、肉盗み形成部8
3によって、肉盗み形成部83が設けられている領域Y
3に対応する部分を含む、成形される下ケース50の各
部の肉厚がほぼ均一になる。また、ディスク体収納部5
8内でかつライトプロテクター孔55の近傍にスペーサ
58a〜58cが形成される。なお、肉盗み形成部83
の形状については、角形に限らず、例えば略半円形、楕
円形等、領域Y3で、かつ突き出しブロック84の周囲
を囲み、下ケース50の各部の肉厚がほぼ均一となる形
状であればよい。
【0029】彫刻面82のシャッターエリア部51に対
応する領域Y1には、略四角柱状の磁気記憶ヘッド導入
窓形成用の突き出しブロック86が挿入されている。そ
れゆえ、可動金型80を固定金型70にタッチダウンさ
せて樹脂成形する際には、突き出しブロック86が可動
金型80の彫刻面の領域X5(図2参照)に当接するこ
とによって、磁気記憶ヘッド導入窓54がシャッターエ
リア部51に形成される。
【0030】図6は、固定金型と可動金型を重ね合わせ
た状態を示しており、下ケース成形部のシャッターエリ
ア部及びラベルエリア部に対応する領域を縦断する中心
線拡大断面図である。同図を参照して、上記成形金型装
置60においては、可動金型80を固定金型70にタッ
チダウンさせると、固定金型70と可動金型80との間
にキャビティーC2が形成される。このとき、透孔形成
用の突き出しブロック84の先端が固定金型彫刻面71
のシャッターエリア部51とラベルエリア部52との間
に対応する領域X3に当接し、磁気記憶ヘッド導入窓形
成用の突き出しブロック86の先端が固定金型彫刻面7
1のシャッターエリア部51に対応する領域X1に当接
する。
【0031】そして、固定金型70及び可動金型80で
形成されたキャビティーC2の空隙間隔はほぼ一様とな
る。つまり、シャッターエリア部51に対応する領域X
1,Y1及びラベルエリア部52に対応する領域X2,
Y3の空隙間隔dc11 と、肉盗み形成部83があるシャ
ッターエリア部51とラベルエリア部52との間に対応
する領域X3,Y3の空隙間隔dc12 とがほぼ等しくな
る。
【0032】この状態で、キャビティーC2内に溶融樹
脂をゲートg21,g22(図2参照)から注入する
と、キャビティーC2の空隙間隔がほぼ一様となってい
るため、キャビティーC2内の温度調整を平均化でき
る。その結果、残留応力を軽減でき、成形品である下ケ
ース50の反りへの影響が少なくなる。つまり、下ケー
ス50の内面50bに肉盗みZ(図7(b)参照)が形
成される結果、シャッターエリア部51、ラベルエリア
部52、及びシャッターエリア部51とラベルエリア部
52との間の肉厚がほぼ均一に成形され、上記各部で樹
脂の収縮差が生じない。そのため、先行技術の2点ゲー
トを備えた成形金型装置で成形した下ケースのように、
シャッターエリア部及びラベルエリア部の端部が上方
(固定金型側)に向かって反ることがなくなる。
【0033】このように、可動金型彫刻面82のシャッ
ターエリア部51とラベルエリア部52との間に対応す
る領域Y3に肉盗み形成部83を設けることで、金型側
で下ケース50の反りを十分に抑制することが可能とな
る。よって、固定金型70及び可動金型80の冷却効率
を変えることで、下ケース50の反りを抑制する必要が
なくなり、ハイサイクル化に十分に対処できるようにな
る。
【0034】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の範囲内で多くの修正及び変更を加
え得ることは勿論である。上記実施例においては、2点
ゲートタイプの成形金型装置に本発明を適用した例につ
いて記載したが、4点ゲートタイプあるいは1点ゲート
タイプの成形金型装置に適用しても同様の効果を奏す
る。
【0035】また、4個取りの成形金型装置を例に挙げ
て説明してきたが、例えば2個取り、6個取り、8個取
り等の多数個取りの成形金型装置に適用し得ることは言
及するまでもなく、また下ケースのみを成形する成形金
型装置に適用してもよいことは勿論である。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、キャビティーの空隙間隔が肉盗み形成部によっ
てほぼ一様となり、キャビティー内の温度調節が平均化
され、下ケースのシャッターエリア部、ラベルエリア
部、及びシャッターエリア部とラベルエリア部との間の
肉厚がほぼ均一に成形されるため、上記各部で樹脂の収
縮差が生じない。そのため、シャッターエリア部及びラ
ベルエリア部の端部に反りが発生しない。
【0037】このように、金型側で下ケースの反りを十
分に抑制することが可能となるので、金型の冷却効率を
変えて下ケースの反りを抑制する必要がなくなり、ハイ
サイクル化に十分に対処できるようになるといった優れ
た効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る下ケースの成形金型装
置の構成を示しており、固定金型側から視た図である。
【図2】固定金型の下ケース成形部の彫刻面を示す図で
ある。
【図3】図2のIX−IX線断面図である。
【図4】可動金型の下ケース成形部の彫刻面を示す図で
ある。
【図5】図4のXI−XI線断面図である。図3のXI−XI線
拡大断面である。
【図6】固定金型と可動金型を重ね合わせた状態を示し
ており、下ケース成形部のシャッターエリア部及びラベ
ルエリア部に対応する領域を縦断する中心線拡大断面図
である。
【図7】本発明の一実施例に係る成形金型装置により成
形されたフロッピーディスク用下ケースを示しており、
同図(a)は表面側から視た状態を示す図、同図(b)
は内面側から視た状態を示す図である。
【図8】フロッピーディスクの構成を示しており、同図
(a)は上ケース10側から視た状態を示す図、同図
(b)は下ケース20側から視た状態を示す図である。
【図9】従来のフロッピーディスク用ハーフケースを成
形するための金型装置を示しており、固定金型側から視
た図である。
【図10】先行技術に係るフロッピーディスク用ハーフ
ケースを成形するための金型装置を示しており、固定金
型側から視た図である。
【図11】図10のII−II線拡大断面図である。
【図12】図10のIV−IV線拡大断面図である。
【図13】先行技術に係る成形金型装置で成形した下ケ
ースの反りの発生状態を示す図である。
【符号の説明】
50 下ケース 51 シャッターエリア部 52 ラベルエリア部 53 透孔 Z 肉盗み 60 成形金型装置 70 固定金型 80 可動金型 82 彫刻面 83 肉盗み形成部 C2 キャビティー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面の上部に凹設され、シャッターが左右
    方向に移動自在に装着されるシャッターエリア部と、表
    面の下端からシャッターエリア部に向かって狭く凹設さ
    れ、ラベルが貼着されるラベルエリア部とを備え、シャ
    ッタエリア部とラベルエリア部との間の所定位置に透孔
    が形成されているフロッピーディスク用下ケースを樹脂
    成形するための金型装置であって、 上記シャッターエリア部とラベルエリア部との間で、か
    つ上記透孔を含む予め定める領域の、金型の彫刻面に、
    当該領域に対応する部分を含む、成形される下ケースの
    各部の肉厚がほぼ均一になるよう、肉盗み形成部が凸設
    されていることを特徴とするフロッピーディスク用下ケ
    ースの成形金型装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001088173A (ja) * 1999-09-22 2001-04-03 Sumitomo Chem Co Ltd 液晶ポリエステル樹脂からなる成形体の製造方法及びコネクタ部品の製造方法
KR101138215B1 (ko) * 2009-08-14 2012-04-24 주영록 디브이디 케이스 제작용 금형장치

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JP2001088173A (ja) * 1999-09-22 2001-04-03 Sumitomo Chem Co Ltd 液晶ポリエステル樹脂からなる成形体の製造方法及びコネクタ部品の製造方法
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