JP2001134124A - 発熱型定着ローラ - Google Patents

発熱型定着ローラ

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JP2001134124A
JP2001134124A JP31162799A JP31162799A JP2001134124A JP 2001134124 A JP2001134124 A JP 2001134124A JP 31162799 A JP31162799 A JP 31162799A JP 31162799 A JP31162799 A JP 31162799A JP 2001134124 A JP2001134124 A JP 2001134124A
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JP
Japan
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heating element
fixing roller
heat
pipe
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JP31162799A
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Hiromasa Kashiwanuma
宏昌 栢沼
Koshin Kenjo
康臣 見上
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉で熱容量が小さい構造体を組み合わせる
ことにより、絶縁層及び発熱体の膨れ規象を防止すると
ともに、万が一、発熱体が剥がれた場合でも熱がその構
造体の方に伝わるようにし、発熱体が異常昇温するのを
防ぎ、絶縁層の耐久性が低下することを防止できるよう
にする。 【解決手段】 円筒状の芯金1と、該芯金内面に積層し
た絶縁層3と、該絶縁層の内面に積層した発熱体4と、
を備えた発熱型定着ローラにおいて、発熱体の内面に、
他の絶縁層を介して前記芯金よりも熱膨張率の大きい金
属箔肉パイプ6を挿入した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真プロセス
を利用した画像形成装置の定着装置に用いられる発熱型
定着ローラの改良に関し、特に芯金内面に固定した発熱
体に通電することにより発生した熱により芯金を加熱す
るようにしたタイプの発熱型定着ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスを利用した画像形成装
置は、感光体上に形成したトナー像を転写紙上に転写し
てから、該転写紙を定着装置内に備わった定着ローラ
(加熱ローラ)と加圧ローラとの間を通過させることに
より、熱と圧力によってトナー像を転写紙上に定着させ
ている。複写機等の電子写真式画像形成装置に対する省
エネルギー化の要請が高まるにつれて、消費電力の大き
い従来のハロゲンヒータを用いた定着ローラに代えて、
立ち上がり時間の短い加熱型の定着ローラの開発が各社
で行われている。これは複写機が消費する電力のほとん
どが待機時の定着ローラの発熱により消費されており、
この発熱のための電力消費を皆無にするか、或は減少さ
せることが可能であるならば、かなりの消費電力の低減
につながるからである。芯金の中空内部にハロゲンヒー
タを配置して芯金を加熱するようにした旧来の定着ロー
ラに代えて、比較的新しいタイプの定着ローラとして、
芯金の内面に絶縁層を介して発熱体を一体形成した発熱
型の定着ローラが用いられている。
【0003】図4は上記発熱型の定着ローラの一例の構
成を示す縦断面図、図5(a) 及び(b) は各構成要素の分
解図及び断面図であり、この定着ローラは、鉄等の芯金
21と、その表面に形成された離型層22と、芯金21
の内面に積層一体化した絶縁層23と、絶縁層23の内
側に積層一体化した蛇行形状(櫛歯形状)の発熱体(発
熱シート)24と、を有する。符号25は発熱体24の
軸方向両端部に配置した給電用の電極である。絶縁層2
3としてはマイカやポリイミド、発熱体24としてはS
US箔(50μm)を用い、これらを耐熱接着剤を用い
て芯金21の内面に貼り付けたタイプの発熱型の定着ロ
ーラが知られている。しかしこのタイプの定着ローラは
その開発段階で以下のような問題が発生している。即
ち、絶縁層23をマイカやポリイミドにて構成している
のにも関わらず、湿度90%、温度40℃の環境下で2
4時間放置後通電すると、絶縁層23や接着剤に吸湿し
た水分が水蒸気となって蒸発し、絶縁層を膨らませる現
象(膨れ)が発生する。この実験は、条件的には極端で
はあるが、梅雨時などの湿気の多い状態で放置すること
もある程度考えておくことが必要なためこのような試験
が行われる。絶縁層23にこのような膨れ現象が発達す
ると、接着されている発熱体24が剥がれ易くなる。発
熱体24が剥がれると、定着ローラの芯金部部の温度が
トナーを定着させるのに必要な所望の温度まで上昇せ
ず、本部品の機能を満足しなくなる。また更には発熱体
24が剥離した部分からは熱が芯金に伝わらないため
に、局部的に加熱されることとなり、定着性能にバラツ
キが発生する。このように極端な場合を想定するまでも
なく、芯金内面と絶縁層の接着が不均一で、接着が不十
分な場合、或は経時的にそのような接着不良に陥った場
合には、ヒートサイクルを繰り返すと、絶縁層の膨れや
剥れが発生して、発熱体からの熱が芯金21に均一に伝
達しないという不具合が発生して画像品質への影響が発
生し、更に発熱体の熱が芯金に伝わらずに蓄熱し、絶縁
層の耐熱温度を越えてしまうという問題が生じる。この
問題を解決する一つの方法が、絶緑層が膨れないないよ
うに内側から押さえることである。バンドー化学製の発
熱ローラなどはこの方法を採用しており、発熱体の内側
にスポンジのシリコンゴムを挿入し、加熱時にそれが膨
張し発熱体を内側から押さえつける働きをしている。し
かしこの低ローラにあっては、スポンジのシリコンゴム
の熱容量が大きいため、ゴム側に熱の多くが奪われ、本
来このローラが目標にしている立ち上がり時間の短縮と
言う課題が達成できなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みて
なされたものであり、薄肉で熱容量が小さい構造体を組
み合わせることにより、絶縁層及び発熱体の膨れ規象を
防止するとともに、万が一、発熱体が剥がれた場合でも
熱がその構造体の方に伝わるようにし、発熱体が異常昇
温するのを防ぎ、絶縁層の耐久性が低下することを防止
できるようにすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成する為、
請求項1の発明は、円筒状の芯金と、該芯金内面に積層
した絶縁層と、該絶縁層の内面に積層した発熱体と、を
備えた発熱型定着ローラにおいて、前記発熱体の内面
に、他の絶縁層を介して前記芯金よりも熱膨張率の大き
い金属箔肉パイプを挿入したことを特徴とする。請求項
2の発明は、円筒状の芯金と、該芯金内面に積層した絶
縁層と、該絶縁層の内面に積層した発熱体と、を備えた
発熱型定着ローラにおいて、前記発熱体の内面に絶縁性
と耐熱性を有した樹脂製箔肉パイプを挿入したことを特
徴とする。請求項3の発明は、円筒状の芯金と、該芯金
内面に積層した絶縁層と、該絶縁層の内面に積層した発
熱体と、を備えた発熱型定着ローラにおいて、前記発熱
体の内面に、必要に応じて他の絶縁層を介して熱膨張率
の異なる複数の材料を積層したC形断面形状を有する箔
肉パイプを挿入固定したことを特徴とする。請求項4の
発明は、円筒状の芯金と、該芯金内面に積層した絶縁層
と、該絶縁層の内面に積層した発熱体と、を備えた発熱
型定着ローラにおいて、前記発熱体の内面に、必要に応
じて他の絶縁層を介してバネ性のある材料から成るC形
断面形状を有する箔肉パイプを挿入固定したことを特徴
とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る発熱型定着ロ
ーラを図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1(a) 及び(b) は本発明に係る発熱型定着ローラの構
成を示す縦断面図、及びA−A断面図等を示す図であ
る。定着ローラの芯金1は、剛性があり、熱膨張率が小
さく、安価な鉄等の材料が好ましく、錆を防止するため
にパーカ処理を施しておく必要がある。またこの芯金1
の胴部外面にはテフロン系(PFAやPTFE)の離型
層2が形成されている。芯金1の内面には第1の絶縁層
3が積層形成されており、材質は絶縁性と耐熱性を考慮
したマイカや耐熱性のポリイミドの単層や両方を張り合
わせた物、もしくはガラス繊維を裏打ちした物などを用
いる。この絶縁層3と芯金内面は接着してもしなくても
いずれであってもよい。さらに絶縁層3の内側面には発
熱体4が耐熱性の接着剤により接着されている。発熱体
4はSUS等の金属箔(厚さ50μm程度)を、エッチ
ングやレーザ加工などの方法によって所望の抵抗値が得
られるように任意のパターンにカッティングしたもので
ある(図5(a) 参照)。発熱体4の接着に使用する接着
剤としてはシリコーン系やイミド系の耐熱性のある接着
剤が望ましい。発熱体4の内側面には更に第2の絶縁層
5が形成されている。その材質は第1の絶縁層3に用い
たものと同じ材質でかまわない。この絶縁層5は、前記
と同じ耐熱性のある接着剤で発熱体4の内面に接着す
る。
【0007】本実施形態では、このような構成の発熱型
定着ローラ内にもう一つバックアップ用のパイプ6を挿
入する。このバックアップパイプ(箔肉パイプ)6の材
質は例えばアルミニウム系材料から成る箔肉(厚み0.
5mm以下)のように定着ローラの芯金よりも熱膨張率
の大きな金属を薄肉円筒に加工して用いることが望まし
い。バックアップパイプ6はその両端部に給電用の電極
7が挿入されるため定着ローラの芯金1よりもその全長
が短くなっており、電極7に接触しないようにバックア
ップパイプ6と電極7の間には絶縁リング8が介在す
る。この絶縁リング8は耐熱性のある樹脂で製作するの
が望ましくPTFEなどがそれに当たる。このように本
実施形態では、鉄系材料から成る芯金1内に順次貼られ
た絶縁層3及び発熱体4を保持するためのバックアップ
パイプ6として、芯金1よりも熱膨張の大きい材質(ア
ルミ系材料等)から成る金属製箔肉パイプ6を使用す
る。本実施形態の定着ローラに給電すると、発熱体4が
発熱して芯金1及び内側のバックアップパイプ6に熱が
伝わる。バックアップパイプ6は熱膨張により外径方向
へ拡開して、絶縁層3及び発熱体4を芯金1の内面に押
し付ける。このため、絶縁層3や発熱体4の膨らみや剥
離が防止され、発熱体からの熱が芯金1に均一に伝達し
ないことによる画像品質への影響や、発熱体の熱が芯金
に伝わらずに蓄熱し、絶縁層の耐熱温度を越えて部品交
換が必要になるという不具合を防止できる。
【0008】次に図1の実施形態に係る発熱型定着ロー
ラの動作、原理を更に詳細に説明する。まず、図1に示
した発熱型定着ローラの発熱体4に通電して発熱する
と、その熱が芯金1はもちろんバックアップパイプ6に
も伝わることになる。芯金1よりバックアップパイプ6
の方が熱膨張率が大きいのでバックアップパイプ6は芯
金1を内面から外径方向へ押しつける方向に作用する。
これにより2つのパイプ形状の部材1、6が焼きバメの
原理で一体化することになり、芯金1やバックアップパ
イプ6の単体での強度が足りなくとも定着ローラ全体と
しての剛性を得ることが可能となる。また、定着ローラ
全体の熱容量は、バックアップパイプ6が無い場合の定
着ローラと比較しても、それほど大きくはならないので
定着ローラの立ち上がり時間として見たときには、大き
な差は生じない。また通電による加熱時にはバックアッ
プパイプ6が定着ローラの芯金1の内面を外径方向へ押
圧する方向に力が働くので、絶縁層3が浮いて芯金内面
から離れ発熱体4を剥がすことにより発熱体4が異常昇
温し絶縁層3の耐久性が低下する不具合を防止できる。
また絶縁層3が浮き、万が一発熱体4が剥がれた場合で
も、発熱体4は第2の絶縁層5を介してバックアップパ
イプ6に接触しているので、発熱体4にて発生した熱は
定着ローラの芯金1には伝わらない一方で、バックアッ
プパイプ6に伝わって逃げるので、発熱体4が異常昇温
することは無く、絶縁層3や絶縁層5の耐久性が低下す
ることはない。但し、この場合、発熱体4が芯金1から
剥離した部分に関しては定着ローラの芯金1に発熱体4
の熱が伝わらないのでローラ自体は所望の温度に達しな
いためトナーを定着することができない。従ってその現
象が起こった時点でサービスパーツと交換することが必
要となる。
【0009】次に、図2(a) 及び(b) は第2の実施形態
に係る発熱型定着ローラの縦断面図、及びB−B断面図
等を示し、定着ローラの芯金1〜発熱体4までの構成と
電極7の構成は図1の場合と同じであるため、重複した
構成の説明は省略する。この実施形態が図1の実施形態
と異なるのは、第2の絶縁層5を用いずに、絶縁性と耐
熱性を有したバックアップパイプとしてのPTFE製箔
肉パイプ9を直接発熱体4の内面に取り付けた点であ
る。バックアップパイプを構成するPTFEは芯金1を
構成する金属材料(鉄やアルミ)よりも熱膨張率が大き
いので、図1の場合と同じ抑え込み機能を、より簡略化
した構造で達成することが可能となる。本例では、芯金
は鉄系材料で、バックアップパイプ9には鉄より熱膨張
の大きいPTFEを用いたが、PTFEは一例であり、
上記条件を満たす絶縁、耐熱材料であれば、何を使用し
てもよい。このようにこの実施形態では、芯金1内に貼
られた絶縁層3及び発熱体4を保持して膨れや剥離を防
止するために、芯金1を構成する材料よりも熱膨張の大
きい絶縁物から成るバックアップパイプ9を使用したの
で、発熱体4とバックアプパイプ9を絶縁するための第
2の絶縁層5や、バックアップパイプと給電電極間に介
在する絶縁リング8が不要となる。本実施形態の定着ロ
ーラに給電すると、発熱体4が発熱して芯金1及び内側
のバックアップパイプ6に熱が伝わり、バックアップパ
イプ6を熱膨張により外径方向へ拡開させるので、絶縁
層及び発熱体を芯金内面に押し付ける。このため、絶縁
層3や発熱体4の膨らみや剥離が防止され、発熱体から
の熱が芯金1に均一に伝達しないことによる画像品質へ
の影響や、発熱体の熱が芯金に伝わらずに蓄熱し、絶縁
層の耐熱温度を越えて部品交換に至るという不具合を防
止することができる。
【0010】次に図3(a) 及び(b) は第3の実施形態に
係る発熱型定着ローラの縦断面図、及びC−C断面図等
であり、(c) はバックアップパイプの一例の斜視図であ
る。なお、定着ローラの芯金1〜絶縁層5までの構成
と、電極7、絶縁リング8の構成は図1の場合と同じで
ある。本実施形態が図1の場合と異なるのはバックアッ
プパイプの部分の構成である。図3の実施形態では連続
した円筒状のバックアップパイプ6の代わりに、バック
アップパイプとして合わせ材(異種金属を重ね合わせ完
全に結合させた層状の複合合金板、例えばバイメタルな
どに用いられる板材)をC型断面になるように曲げ加工
したC型補強パイプ10を用いた点が特徴的である。合
わせ材を用いたC型補強パイプ10は線膨張率の異なる
金属10A、10Bを貼り合わせた2層構造になってい
る。C形状の内側に線膨張率の大きな金属10Aが、外
側にそれよりも線膨張率の小さな金属10Bが積層一体
化されるように2種の金属を貼り合わせ結合する。これ
らの合わせ材の材質としては、外側に位置する低膨張率
の合金は例えばインバー(Ni−Fe)など、内側に位
置する高膨張率の合金としてはオーステナイト系のNi
−Cr・Fe合金、Ni−Mn−Fe合金などを例示で
きる。このように第3の実施形態では、芯金1内に貼ら
れた絶縁層3及び発熱体4を保持するのに、合わせ材料
をC型断面(円筒体の一部を軸方向全長に亙って切断し
た形状)になるように曲げ加工したC型バックアップパ
イプ10を使用する。C型バックアップパイプ10は線
膨張率の異なる金属を貼り合わせた2層構造になってお
り、加熱によって外径方向へ拡開する。更に、筒体の形
状自体がC形状であるため、バックアップパイプの挿入
時に径を縮めておいて容易に挿入位置決めした後で、縮
径方向への加圧を解除することにより拡開させてローラ
内部に取り付けることができる。そのため、前記各実施
形態にて使用するバックアップパイプよりも径の大きい
ものを使用することができる。なお、バックアップパイ
プ10が金属製であるため、第1の実施形態と同様に発
熱体4とバックアップパイプ10を絶縁するための絶縁
層5と、バックアップパイプと給電電極7間を絶縁する
ための絶縁リング8を挿入する。
【0011】次いで、図3に示した第3の実施形態につ
いてその動作、原理を説明する。即ち、図3の構成を備
えた発熱型定着ローラの発熱体4に通電して発熱させる
と、その熱が芯金1は勿論、C型補強パイプ10にも伝
わることになる。C型補強パイプは線膨張差のある2つ
の金属(箔)10A、10Bを結合させた合わせ材であ
り、更にC型形状の内側にある金属10Aの線膨張率が
外側にある金属10Bの線膨張係数よりも大きい為に、
このC型を外径方向に拡開させる方向へ力が働く為、図
1の場合と同様に、定着ローラの芯金1には内面から外
側へ押す方向に力が作用することとなる。従って、絶縁
層3が芯金内面から浮きを起こして剥離し、発熱体4を
剥すことにより、発熱体が異常昇温して絶縁層3の耐熱
温度を越える事態の発生を防止できる。また、絶縁層3
が浮きを起こし、万が一発熱体4が剥離を起こした場合
でも、発熱体4は絶縁層5を介してC型補強パイプ10
の外面に接触しているので、発熱体から発生した熱は定
着ローラの芯金には伝わらないが、C型補強パイプには
伝わるので、発熱体4が異常昇温することはなく、絶縁
層3、5の耐熱温度を越える虞れはない。但し、この場
合、発熱体4が芯金1から剥離した部分に関しては定着
ローラの芯金1に発熱体4の熱が伝わらないのでローラ
自体は所望の温度に達しないためトナーを定着すること
ができない。従ってその現象が起こった時点でサービス
パーツと交換することが必要となる。
【0012】次に、本発明の第4の実施形態を図3(a)
(b) を参照しながら説明する。この実施形態の発熱型定
着ローラは、芯金1内面に貼られた絶縁層3及び発熱体
4を保持するのに、C型断面になるように曲げ加工した
C型バックアップパイプ10を使用する構成においては
図3のものと同等であるが、この実施形態では格別にバ
ックアップパイプ10のバネ性に着目し、バネ特性のあ
る材料をC型断面になるように曲げ加工したC型バック
アップパイプ10を使用することにより、バックアップ
パイプによる発熱体4及び絶縁層3の加圧効果(膨ら
み、剥離防止効果)を高めるようにしたものである。な
お、第3の実施形態のバックアップパイプ10もバネ性
を有することは言うまでもない。その他の構成、動作、
作用、効果は第3の実施形態について述べたものが当て
はまる。なお、本発明の発熱体の支持構造は、電子写真
プロセスの定着装置に用いる発熱型定着ローラのみなら
ず、筒状の電気発熱ローラ一般に適用することができ
る。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、芯金の内
面に絶縁層を介して発熱体を形成したタイプの定着ロー
ラにおいて、内部の発熱体の内側に更に絶縁層を介して
芯金よりも熱膨張の大きな材質にて形成された補強パイ
プを挿入し、発熱体に通電することにより発生した熱が
芯金と補強パイプの双方に伝わった時に、芯金の熱膨張
率よりも補強パイプの熱膨張率の方が大きい為、内面か
ら押し付ける力が発生し、この力により2つのパイプ形
状の部材が焼きバメの原理により一体化することとな
り、芯金やパイプの単体での強度が足りなくても、ロー
ラとしての剛性を得ることが可能となる。また、芯金内
面と絶縁層及び発熱体の均一な密着が得られ、芯金への
均一な熱伝達が得られることにより、局所的な温度上昇
や画像品質への影響を防止すると共に、温度立ち上がり
時間の短縮を実現し、部品品質の向上が得られる。ま
た、絶縁層が浮き、発熱体が剥離した場合に、発熱体の
内面に更に絶縁層を介して挿入した補強パイプに発熱体
からの熱を伝えることにより、発熱体が異常加熱するこ
とが防止される。また、金属製の箔肉パイプを補強パイ
プと使用する代わりに、絶縁性があり耐熱性のある樹脂
(PTFEなど)の箔肉パイプを補強パイプとして挿入
することにより、発熱体と補強パイプの間にある絶縁層
を無くしても上記と同様の機能を達成することができ
る。また、芯金の内面に絶縁層を介して発熱体を形成し
た構造をもつ電子写真に用いられる定着ローラにおい
て、内部の発熱体の内側にさらに絶縁層を介して、線膨
張の異なる金属を結合させた合わせ材を線膨張率が大き
い金属が内側に来るようにC型形状に曲げた断面をもつ
補強パイプを挿入した。この定着ローラの発熱体に電流
を流し発熱させ熱が芯金とC型補強パイプの両方に伝わ
った時、C型補強パイプは熱膨張差によりCが広がる方
向に変形し、芯金を内面から押しつける方向に力が働
く。その時発生した押しつける方向に働く力によりこの
パイプが加熱時に絶縁層や発熱体を芯金に密着させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 及び(b) は本発明に係る発熱型定着ローラ
の構成を示す縦断面図、及びA−A断面図等を示す図。
【図2】(a) 及び(b) は第2の実施形態に係る発熱型定
着ローラの縦断面図、及びB−B断面図。
【図3】(a) (b) 及び(c) は第2の実施形態に係る発熱
型定着ローラの縦断面図、C−C断面図及びパイプの斜
視図。
【図4】従来の定着ローラの一例の縦断面図。
【図5】(a) 及び(b) は定着ローラを構成する各構成要
素の分解図及び断面図。
【符号の説明】
1 芯金、2 離型層、3 第1の絶縁層、4 発熱
体、5 絶縁層、6 バックアップパイプ、7 電極、
8 絶縁リング、9 PTFE製箔肉パイプ(バックア
ップパイプ)、10 C型補強パイプ(バックアップパ
イプ)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の芯金と、該芯金内面に積層した
    絶縁層と、該絶縁層の内面に積層した発熱体と、を備え
    た発熱型定着ローラにおいて、 前記発熱体の内面に、他の絶縁層を介して前記芯金より
    も熱膨張率の大きい金属箔肉パイプを挿入したことを特
    徴とする発熱型定着ローラ。
  2. 【請求項2】 円筒状の芯金と、該芯金内面に積層した
    絶縁層と、該絶縁層の内面に積層した発熱体と、を備え
    た発熱型定着ローラにおいて、 前記発熱体の内面に絶縁性と耐熱性を有した樹脂製箔肉
    パイプを挿入したことを特徴とする発熱型定着ローラ。
  3. 【請求項3】 円筒状の芯金と、該芯金内面に積層した
    絶縁層と、該絶縁層の内面に積層した発熱体と、を備え
    た発熱型定着ローラにおいて、 前記発熱体の内面に、必要に応じて他の絶縁層を介して
    熱膨張率の異なる複数の材料を積層したC形断面形状を
    有する箔肉パイプを挿入固定したことを特徴とする発熱
    型定着ローラ。
  4. 【請求項4】 円筒状の芯金と、該芯金内面に積層した
    絶縁層と、該絶縁層の内面に積層した発熱体と、を備え
    た発熱型定着ローラにおいて、 前記発熱体の内面に、必要に応じて他の絶縁層を介して
    バネ性のある材料から成るC形断面形状を有する箔肉パ
    イプを挿入固定したことを特徴とする発熱型定着ロー
    ラ。
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