JP2003098882A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着装置および画像形成装置

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JP2003098882A
JP2003098882A JP2001289573A JP2001289573A JP2003098882A JP 2003098882 A JP2003098882 A JP 2003098882A JP 2001289573 A JP2001289573 A JP 2001289573A JP 2001289573 A JP2001289573 A JP 2001289573A JP 2003098882 A JP2003098882 A JP 2003098882A
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layer
heating
fixing device
heating roller
induction coil
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JP2001289573A
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English (en)
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Tetsuko Oomoto
大本  哲子
Naohiko Haniyu
羽生  直彦
Miho Toyoda
豊田  美帆
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱ローラを低熱容量化することによって、
定着装置のウォームアップ時間の短縮および省エネルギ
ー化を可能とすることである。 【解決手段】 定着装置は、誘導加熱される加熱ローラ
とこれに圧接して定着ニップを形成する加圧ローラとを
備える。加熱ローラを低熱容量化するために芯金を用い
ず、加熱ローラ10を、非磁性かつ絶縁性の剛体支持層
13、導電発熱層14および最外層の離型層15を有す
る構造に構成し、導電発熱層を薄い層に形成した。誘導
コイルには、導電発熱層の発熱効率を高めるために、1
00kHz以上の周波数の高周波電流を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱方式の定
着装置、および該定着装置を備える電子写真方式の画像
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置では、感光
体たとえば感光ドラムの表面を所定の電位に帯電し、こ
れに画像露光を施して静電潜像を形成し、この感光ドラ
ム表面の潜像を現像手段で現像剤(トナー)を用いて現
像してトナー像として可視化し、得られたトナー像を感
光ドラムに搬送された紙等の記録材に転写し、このよう
にしてトナー像を担持した記録材を定着装置に送って、
そこで記録材上の未定着トナー像を定着して、記録材に
プリント画像を得るものである。
【0003】この定着装置40は、図10に示すよう
に、内側に加熱源を備える加熱部材としての加熱ローラ
(定着ローラ)42と、この加熱ローラ42に圧接して
定着ニップNを形成する加圧部材としての加圧ローラ4
6とを備え、加熱ローラ42は図示しない駆動源により
回転駆動され、加圧ローラ46は加熱ローラ42に従動
して回転される。加熱ローラ42と加圧ローラ46と
は、記録材Pを定着ニップNで挟持して搬送する間に加
熱および加圧して、記録材P上のトナー像を溶融定着す
る。
【0004】従来、この加熱ローラ42の加熱源にはハ
ロゲンランプが用いられてきたが、近年、省エネルギー
化を図るために、高エネルギー効率の加熱源として、誘
導コイルを用いた誘導加熱方式の採用が試みられてい
る。
【0005】この誘導加熱方式の加熱ローラ42は、前
記の図10に示すように、芯金44内に誘導コイル43
を備え、芯金44上に最外層の離型層を含む被覆層45
を設けてなっている。誘導コイル43に交流電流を供給
すると、誘導コイル43に磁界(磁束)が発生し、芯金
44に作用して芯金42に渦電流が誘導され、芯金42
が発熱する。芯金42で発生した熱は被覆層45に伝え
られ、このようにして加熱ローラ42が加熱される。通
常、誘導コイル43には数10kHzの交流電流が供給
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、加熱ローラ
の熱容量を小さくすれば、定着装置のウォームアップ時
間の短縮が可能になり、省エネルギー化を図ることがで
きる。しかし、加熱ローラは加圧ローラとの間で圧力を
かけるため、加熱ローラの芯金には強度が必要で、芯金
はある程度の肉厚に設けなければならない。その結果、
加熱ローラの熱容量を小さくすることができなかった。
低熱容量化のために、加熱ローラの代わりに、薄肉の金
属発熱層を設けた可撓性の加熱ベルトを、誘導加熱によ
る加熱部材として用いることも考えられるが、繰り返し
の使用に耐えられない問題がある。
【0007】本発明の課題は、加熱ローラを低熱容量化
することによって、ウォームアップ時間の短縮および省
エネルギー化を可能とした定着装置、およびその定着装
置を備えた画像形成装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成すべ
く、請求項1記載の発明は、誘導コイルと、該誘導コイ
ルの誘導電流により誘導加熱される加熱ローラと、前記
加熱ローラに圧接して定着ニップを形成する加圧ローラ
とを備え、前記加熱ローラおよび加圧ローラを回転する
ことにより、前記定着ニップに挿通された記録材を加熱
および加圧して、前記記録材上のトナー像を定着する定
着装置において、前記加熱ローラは、非磁性かつ絶縁性
の剛体支持層、導電発熱層および最外層の離型層を有し
て内部に前記誘導コイルが収納され、前記誘導コイルに
100kHz以上の周波数の高周波電流を供給すること
を特徴とする。
【0009】請求項1記載の発明では、ローラ強度付与
と発熱部の役目を合わせ持つ芯金を用いず、誘導コイル
を囲むローラ層を設け、そのローラ層に非磁性かつ絶縁
性の剛体支持層および導電発熱層を備えさせて、支持層
にローラ強度付与、導電発熱層に発熱部の機能を分担さ
せた。このため導電発熱層を薄い層とすることができ、
加熱ローラの熱容量を低下することができる。したがっ
て、請求項1記載の発明によれば、誘導コイルに交流電
流を流して導電発熱層を発熱させることにより、加熱ロ
ーラを効率よく加熱することができ、定着装置のウォー
ムアップ時間の短縮および省エネルギー化を図ることが
できる。また誘導コイルに供給する交流電流を周波数1
00kHz以上の高周波電流としたので、誘導コイルに
投入したエネルギー(投入電力)に対する導電発熱層の
発熱効率を向上でき、この面からも加熱ローラの加熱効
率を向上して、定着装置のウォームアップ時間の短縮お
よび省エネルギー化を図ることができる。
【0010】請求項2記載の発明は、誘導コイルと、該
誘導コイルの誘導電流により誘導加熱される加熱ローラ
と、前記加熱ローラに圧接して定着ニップを形成する加
圧ローラとを備え、前記加熱ローラおよび加圧ローラを
回転することにより、前記定着ニップに挿通された記録
材を加熱および加圧して、前記記録材上のトナー像を定
着する定着装置において前記加熱ローラは、非磁性かつ
高熱伝導性の剛体支持層、導電発熱層および最外層の離
型層を有して内部に前記誘導コイルが収納され、前記誘
導コイルに100kHzを超える周波数の高周波電流を
供給することを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明では、加熱ローラに設
けたローラ層の剛体支持層が絶縁性でない場合に、誘導
コイルとの絶縁を施す措置がいる他は、請求項1記載の
発明と同様な作用効果を奏する。さらに請求項2記載の
発明によれば、ローラ層の剛体支持層を高熱伝導性とし
たので、加熱ローラ全体の温度分布をより均一にして、
定着することができる効果もある。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の定着装置であって、前記ローラ層は内側から剛体
支持層、導電発熱層、離型層の順に積層されることを特
徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1または2
記載の定着装置であって、前記ローラ層は内側から導電
発熱層、支持層、離型層の順に積層されることを特徴と
する。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかの項に記載の定着装置であって、前記導電発熱層
は、めっき、蒸着およびスパッタのうちのいずれかの方
法で形成した導電性金属の薄膜からなることを特徴とす
る。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかの項に記載の定着装置であって、前記導電発熱層
は、前記加熱ローラの両端部の支持位置よりも内側であ
って、前記定着ニップに挿通可能な最大記録材サイズよ
りも加熱ローラ軸方向に長い領域に渡って形成されるこ
とを特徴とする。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項1記載の定
着装置であって、前記導電発熱層の内側または外側に高
熱伝導層を設けることを特徴とする。
【0017】請求項8記載の発明は、画像形成装置であ
って、請求項1〜7のいずれかの項に記載の定着装置を
備えることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づき詳述する。 [第一の実施の形態]図1は、本発明の画像形成装置の
一実施の形態を示す模式図である。本画像形成装置は、
感光ドラム30を備え、この感光ドラム30の表面を帯
電器32により所定の電位に帯電し、露光手段34で画
像露光して、感光ドラム30の表面に静電潜像を形成
し、この潜像を現像器36で現像剤(トナー)を用いて
現像してトナー像として可視化し、得られたトナー像を
感光ドラム30に搬送された紙等の記録材Pに転写手段
38で転写する。転写が終了した感光ドラム30は、そ
の表面に残留した転写残りのトナーをクリーナ39で除
去した後、つぎの画像形成に供される。
【0019】一方、上記のようにしてトナー像を担持し
た記録材Pは、感光ドラム30から定着装置40に送ら
れ、そこで記録材P上の未定着トナー像が定着され、記
録材Pにプリント画像が得られる。
【0020】定着装置40は誘導加熱方式とされ、図2
に示すように、誘導コイル11と、該誘導コイルの誘導
電流により誘導加熱される加熱ローラ10と、この加熱
ローラ10に圧接して定着ニップNを形成する加圧ロー
ラ20とを備える。定着装置40は、加熱ローラ10お
よび加圧ローラ20を回転することにより、定着ニップ
Nに挿通された記録材Pを加熱および加圧して、記録材
P上のトナー像を定着する。
【0021】加熱ローラ10は、その内部に誘導コイル
11が収納されている。この加熱ローラ10は低熱容量
化するために、ローラ強度付与と発熱部を兼ねる芯金を
有さず、図4に示すように、剛体支持層13と導電発熱
層14とを備えさせて、ローラ強度付与の機能と発熱部
の機能とを分けて分担させた。加圧ローラ20は、従来
と同様、アルミニウム、鉄などの芯金上に、シリコーン
ゴムなどの耐熱弾性体を厚さ3〜10mmに被覆してな
る。
【0022】誘導コイル11は、本例では、図3に示す
ように、コイル線材をローラ軸方向両端でヘアピン形状
にターンさせながらにコイル軸方向に延線することによ
って、円筒状の支持体11a上に形成されている(図
2)。この誘導コイル11に、図示しない交流電源から
高周波電流が供給される。これによって誘導コイル11
に磁界(磁束)が発生し、導電発熱層14に作用して、
導電発熱層14に誘導電流が発生される。導電発熱層1
4は誘導電流によって発熱し、このようにして加熱ロー
ラ10が加熱される。誘導コイル11に供給する高周波
電流については後述する。
【0023】加熱ローラ10の温度は、加熱ローラ10
表面に接触配置させたサーミスタ等の温度センサ22に
よって検知される。その加熱ローラ10表面温度の検知
結果に基づき、コイル11に通電する高周波電流をON
/OFF制御することにより、加熱ローラ10は所定の
定着温度に維持される。
【0024】加熱ローラ10は、図4(a)に示すよう
に、誘導コイル11を収納するための円筒状の剛体支持
層13と、その外側の導電発熱層14と、その外側の最
外層の離型層15とからなる多層構造に形成されてい
る。
【0025】剛体支持層13はガラス、セラミック、高
強度・高耐熱性樹脂等の非磁性かつ絶縁性の材料からな
り、加熱ローラのローラ強度を付与しうる程度の剛性を
備える。剛体支持層13を非磁性としたのは、剛体支持
層13が磁性を有すると剛体支持層13が発熱して、導
電発熱層14の発熱の安定性を損なうからである。剛体
支持層13を絶縁性としたのは、誘導コイル11との絶
縁をとるためである。剛体支持層13の厚さは、使用材
料、加熱ローラ10の外径、使用条件にもよるが、通
常、2〜5mm程度あればよい。
【0026】導電発熱層14は、誘導コイル11による
発熱部である。本発明では、上記したように、導電発熱
層14を専用の発熱部として用いるので、薄く設けるこ
とができる。したがって、加熱ローラ10の熱容量を低
くすることができる。導電発熱層14を形成する材料と
しては、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)等の強磁性体の
導電性金属およびこれらの合金を用いることができる。
【0027】導電発熱層14の厚さは、誘導コイル11
に供給する交流電流の周波数と、導電発熱層14に使用
する金属材料の透磁率と電気伝導率とで求まる電流浸透
深さに基づいて決定される。鉄(Fe)、ニッケル(N
i)について、供給する交流電流の周波数とそのときの
電流浸透深さδの数値を表にして図5に、周波数に対し
電流浸透深さδをプロットしたグラフを図6に示す。
【0028】誘導コイル11に供給する交流電流の周波
数が高いほど電流浸透深さδが小さくなっている。した
がって、誘導コイル11に供給する交流電流の周波数を
高くするほど導電発熱層14を薄くでき、また誘導コイ
ル11への投入電力に対する導電発熱層14の発熱効率
を高くすることができる。
【0029】本発明では、誘導コイル11には、従来よ
りも周波数が1オーダー以上高い100kHz以上の高
周波電流を供給する。誘導コイル11に供給する高周波
電流の周波数が100kHz未満では、導電発熱層14
の発熱効率の向上は余り期待できない。一方、周波数が
20MHz(20000000Hz)を超えると、交流
電源(高周波電源)の価格が高くなる。実用上、好まし
い高周波電流の周波数は1〜20MHz(100000
0〜20000000Hz)である。
【0030】したがって、使用する高周波電流の周波数
を考慮して、導電発熱層14の厚さは「20」μm以下
とする。導電発熱層14の厚さが20μmを超えると、
誘導電流による発熱効率が顕著に低下する。一方、導電
発熱層14の厚さが「1μm」未満であると、導電発熱
層14を形成するのが困難になり、導電発熱層14に微
細なホールなどの欠陥が生じやすくなる。導電発熱層1
4の厚さは、より好ましくは「2〜10」μm、さらに
好ましくは「3〜5」μmである。
【0031】導電発熱層14は、強磁性体の導電性金属
をめっき、蒸着あるいはスパッタのいずれかの方法によ
り剛体支持層13に形成することができ、これらの形成
条件を制御することにより所望の厚さを得ることができ
る。
【0032】この導電発熱層14は、定着ニップNに挿
通可能な最大記録材サイズよりも加熱ローラ軸方向に長
い領域に渡って形成するが、加熱ローラ10の両端部の
支持位置よりは内側になる領域にする。これによって、
加熱ローラ10両端部の定着に不必要な部分での発熱を
防止し、誘導コイル11への投入エネルギーの無駄を防
ぐことができる。また加熱ローラ10両端部の軸受けに
耐熱性の低い材料を選択でき、軸受けのコストを低減
し、耐久性を増すこともできる。
【0033】離型層15は、従来と同様、シリコーン樹
脂、フッ素樹脂等のトナーとの離型性に富み、かつ柔ら
かい材料から形成される。その厚さは15〜30μm程
度である。
【0034】以上では、加熱ローラ10は、図4(a)
に示すように、剛体支持層13の外側に導電発熱層14
を積層し、その外側に離型層15を積層した層構造とし
たが、図4(b)に示すように、導電発熱層14の外側
に剛体支持層13を積層し、その外側に離型層15を積
層した層構造としてもよい。この場合は、導電発熱層1
4とその内側の誘導コイル11との絶縁をとるために、
誘導コイル11を絶縁被覆する等の絶縁措置を講じる必
要がある。所望に応じて、加熱ローラ14の弾性力を増
すために、図4(c)、(d)に示すように、導電発熱
層14の外側または内側に「シリコーンゴム」等の弾性
層16を設けることができる。
【0035】加熱ローラ10の発熱部としては導電発熱
層14で十分であるが、加熱ローラ14全体の温度分布
の均一性をより高めたい場合は、図4(e)に示すよう
に、熱伝導層17を導電発熱層14の外側に設け、ある
いは内側に設けることができる。この熱伝導層17は、
セラミックの一種の窒化アルミニウム(AlN)のよう
な熱伝導率が高く、絶縁性のものが好ましい。剛体支持
層13を形成するのに窒化アルミニウムのようなセラミ
ックを使用した場合は、図4(a)のように、加熱ロー
ラ10の層構成が剛体支持層13と導電発熱層14とが
接するものでは、剛体支持層13に熱伝導層の役目も兼
ねさせることができるので、あえて熱伝導層を形成する
必要はない。熱伝導層17には、銅(Cu)、アルミニ
ウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)等の高熱伝導性
の金属を用いることもできる。この場合は、誘導コイル
11との絶縁が必要なローラ層12の層構成では、誘導
コイル11の絶縁被覆等の絶縁手段を講じる。
【0036】本実施の形態は、以上のように構成され、
定着装置の加熱ローラ10に剛体支持層13と導電発熱
層14を形成して、ローラ強度付与と発熱部との機能を
分けて持たせたので、導電発熱層14を数μm程度の薄
い層とすることができ、加熱ローラ10の熱容量を低下
することができる。したがって、誘導コイル11に交流
電流を流して導電発熱層14を発熱させることにより、
加熱ローラ10を効率よく加熱することができ、定着装
置のウォームアップ時間の短縮および省エネルギー化を
図ることができる。また画像形成装置の電源オンしてか
らのプリント出力時間を短縮することができる。
【0037】また誘導コイル11に流す交流電流を周波
数100kHz以上の高周波電流としたので、誘導コイ
ル11に投入したエネルギー(投入電力)に対する導電
発熱層14の発熱効率を向上し、この面からも加熱ロー
ラ10の加熱効率を向上して、定着装置のウォームアッ
プ時間の短縮および省エネルギー化を図ることができ
る。
【0038】[第二の実施の形態]図7は、本発明の他
の実施の形態における定着装置を示す断面図、図8は、
図7の定着装置の加熱ローラに設置された誘導コイルを
示す説明図である。図7〜図8において図2〜図3に付
した符号と同一の符号は同一の部材を示す。画像形成装
置自体の基本構成は第一の実施の形態に示したのと同じ
である。
【0039】本実施の形態において、定着装置40の加
熱ローラ10は、その支持層を第一の実施の形態と異な
らせた点が大きく相違する。誘導コイル11は、図7お
よび図8に示すように、支持体11a上にコイル線材を
周方向に巻回したいわゆるスプリング型に形成している
が、第一の実施の形態のときと同様なコイル線材の巻き
型のコイルでも構わない。
【0040】本実施の形態では、加熱ローラ10に、図
9(a)に示すように、非磁性かつ高熱伝導性の剛体支
持層18を設けた。したがって、導電発熱層14に対し
第一の実施の形態で述べた熱伝導層17を設けることな
く、加熱ローラ14全体の温度分布をより均一にするこ
とができる。
【0041】剛体支持層18を形成する非磁性かつ高熱
伝導性の材料としては、熱伝導層17を形成するのに使
用した窒化アルミニウム(AlN)等のセラミックや、
銅(Cu)、アルミニウム(Al)等の金属を用いるこ
とができる。金属を用いた場合には、剛体支持層18の
内側に位置する誘導コイル11との絶縁をとるために、
誘導コイル11を絶縁被覆する等の絶縁措置を講ずる必
要がある。
【0042】本実施の形態でも、導電発熱層14は、図
9(b)に示すように、剛体支持層18の内側に設けて
もよい。この場合は、誘導コイル11との絶縁は導電発
熱層14との間でとることになる。また同様に、図9
(c)、(d)に示すように、導電発熱層14の外側ま
たは内側に「シリコーンゴム」等の弾性層16を設けて
もよい。
【0043】本実施の形態の定着装置は以上のように構
成され、第一の実施の形態のときと同様な効果を有する
他、加熱ローラ10の剛体支持層18を高熱伝導性とし
たので、加熱ローラ10全体の温度分布をより均一にし
て、定着することができる。
【0044】以上の実施の形態では、いずれも、画像形
成装置は白黒等の単色の画像形成を行う場合を示した
が、複数色のマルチカラーもしくはフルカラーの画像形
成を行う画像形成装置にも適用でき、その定着装置につ
いて同様にすることにより同様な効果を得ることができ
る。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
定着装置の加熱ローラに芯金を用いず、専用の導電発熱
層を設けることで加熱ローラを低熱容量化するととも
に、加熱ローラの誘導コイルに周波数100k以上の高
周波電流を供給して導電発熱層を発熱し、加熱ローラを
誘導加熱するようにしたので、定着装置のウォームアッ
プ時間の短縮および省エネルギー化を可能とすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる画像形成装置を
示す模式図である。
【図2】図1の画像形成装置に設置された定着装置を示
す断面図である。
【図3】図2の定着装置の加熱ローラに使用される誘導
コイルを示す説明図である。
【図4】図2の定着装置の加熱ローラの層構成のいくつ
かの例を示す断面図である。
【図5】図4の加熱ローラの導電発熱層に使用される
鉄、ニッケルについての誘導コイルに供給する高周波電
流の周波数とそのときの電流浸透深さδの数値を示す図
表である。
【図6】図5の周波数に対し電流浸透深さδをプロット
したグラフである。
【図7】本発明の他の実施の形態における定着装置を示
す断面図である。
【図8】図7の定着装置の加熱ローラに使用される誘導
コイルを示す説明図である。
【図9】図8の定着装置の加熱ローラの層構成のいくつ
かの例を示す断面図である。
【図10】従来の定着装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10 加熱ローラ 11 誘導コイル 13 支持層 14 導電発熱層 15 離型層 16 弾性層 17 熱伝導層 18 支持層 20 加圧ローラ 30 感光ドラム 36 現像器 38 転写手段 P 記録材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊田 美帆 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ株 式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA30 BA25 BB19 BB23 BB29 BB30 3K059 AB19 AD07 CD63 CD77

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導コイルと、該誘導コイルの誘導電流
    により誘導加熱される加熱ローラと、前記加熱ローラに
    圧接して定着ニップを形成する加圧ローラとを備え、前
    記加熱ローラおよび加圧ローラを回転することにより、
    前記定着ニップに挿通された記録材を加熱および加圧し
    て、前記記録材上のトナー像を定着する定着装置におい
    て前記加熱ローラは、非磁性かつ絶縁性の剛体支持層、
    導電発熱層および最外層の離型層を有して内部に前記誘
    導コイルが収納され、前記誘導コイルに100kHzを
    超える周波数の高周波電流を供給することを特徴とする
    定着装置。
  2. 【請求項2】 誘導コイルと、該誘導コイルの誘導電流
    により誘導加熱される加熱ローラと、前記加熱ローラに
    圧接して定着ニップを形成する加圧ローラとを備え、前
    記加熱ローラおよび加圧ローラを回転することにより、
    前記定着ニップに挿通された記録材を加熱および加圧し
    て、前記記録材上のトナー像を定着する定着装置におい
    て前記加熱ローラは、非磁性かつ高熱伝導性の剛体支持
    層、導電発熱層および最外層の離型層を有して内部に前
    記誘導コイルが収納され、前記誘導コイルに100kH
    zを超える周波数の高周波電流を供給することを特徴と
    する定着装置。
  3. 【請求項3】 前記ローラ層は内側から剛体支持層、導
    電発熱層、離型層の順に積層されることを特徴とする請
    求項1または2記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記ローラ層は内側から導電発熱層、剛
    体支持層、離型層の順に積層されることを特徴とする請
    求項1または2記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記導電発熱層は、めっき、蒸着および
    スパッタのうちのいずれかの方法で形成した導電性金属
    の薄膜からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かの項に記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記導電発熱層は、前記加熱ローラの両
    端部の支持位置よりも内側であって、前記定着ニップに
    挿通可能な最大記録材サイズよりも加熱ローラ軸方向に
    長い領域に渡って形成されることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれかの項に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 前記導電発熱層の内側または外側に高熱
    伝導層を設けることを特徴とする請求項1記載の定着装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの項に記載の定
    着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6907219B2 (en) * 2002-06-29 2005-06-14 Samsung Electronics Co., Ltd Fusing equipment of image forming apparatus
JP2006259722A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Toshiba Corp 画像形成装置の定着装置
US7424234B2 (en) 2004-12-28 2008-09-09 Samsung Electronics Co., Ltd. Image printer with common filter to filter common operating frequency band of fixing module and switch mode power supply module
JP2008287136A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Ricoh Co Ltd 定着装置、これを用いた画像形成装置

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