JPH11296011A - 加熱定着ローラ及び加熱定着装置 - Google Patents

加熱定着ローラ及び加熱定着装置

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Publication number
JPH11296011A
JPH11296011A JP10134698A JP10134698A JPH11296011A JP H11296011 A JPH11296011 A JP H11296011A JP 10134698 A JP10134698 A JP 10134698A JP 10134698 A JP10134698 A JP 10134698A JP H11296011 A JPH11296011 A JP H11296011A
Authority
JP
Japan
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resistance heating
fixing roller
layer
core metal
heating element
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10134698A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Yura
純 由良
Yasuhiko Taguchi
泰彦 田口
Katsuhiro Echigo
勝博 越後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP10134698A priority Critical patent/JPH11296011A/ja
Publication of JPH11296011A publication Critical patent/JPH11296011A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線膨張差による熱応力の影響が小さく接着の
剥離を防止できるとともに、熱容量も減少する方向にあ
り、立ち上がりが速く耐久性に優れた加熱定着ローラを
提供する。 【解決手段】 薄肉の中空円筒状の芯金金属基体11、
シート状の電気絶縁層12及び抵抗発熱体13から成
り、芯金金属基体11の内面に電気絶縁層12を設け、
電気絶縁層12の内面に抵抗発熱層13を積層する表面
発熱型の加熱定着ローラ10に関する。芯金金属基体1
1と電気絶縁層12との間もしくは電気絶縁層12と抵
抗発熱層13との間の何れか一方の間には、接着部分と
非接着部分18とが形成され、他方の間は抵抗発熱層1
3の剛性によって抵抗発熱層13および電気絶縁層12
が共に芯金金属基体11の内面に押圧付勢されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式の複写
機、プリンタ、ファクシミリなどに備える定着装置に使
用する加熱定着ローラ及び加熱定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真式の複写機、プリン
タ、ファクシミリ等では、定着ローラに加圧ローラを圧
接した定着装置が用いられている。この定着装置は、加
熱した定着ローラを回転させながら、この回転する定着
ローラと加圧ローラとの間にトナーが転写された印刷用
紙を挿通し、トナーを加熱溶融して印刷用紙上に融着す
るものである。
【0003】近年の環境規制、環境保護意識の高まりか
ら、各種電子写真装置は不使用時には定着ヒータへの通
電を遮断し必要な時のみ通電することにより、消費電力
を低減することが行われている。
【0004】このような省エネ型の電子写真装置では、
印刷時に定着ローラの表面温度が即座に設定温度まで達
する必要がある。この要求を満たすための一つの手段と
して定着ローラの内面もしくは外面に発熱層を有する直
接加熱方式の表面発熱型の加熱定着ローラがある。ハロ
ゲンランプによる輻射加熱の方式から抵抗発熱体による
熱伝導加熱の方式へ変更することで熱効率を向上するこ
とができるので、ハロゲンランプの定着装置と比較して
約20〜30%の立ち上がり時間の短縮が可能である。
ハロゲンランプと違って電源をONにした際の突入電流
が発生しないことも表面発熱型の加熱定着ローラの大き
な特徴である。
【0005】表面発熱型の加熱定着ローラはAlなどの
芯金上に電気絶縁層と抵抗発熱層とを積層する。シート
状の電気絶縁層と抵抗発熱層を用いる場合はそれらを芯
金の内面に耐熱性接着剤にて接着することになるが、そ
れぞれ線膨張係数の異なる材質のものを強固に接着して
200℃近くまで加熱すると、熱応力が発生する。この
ため加熱冷却を重ねるうちに接着層が破壊され、剥離が
起こってしまう。剥離した発熱体は浮き上がり、芯金に
熱を伝導しなくなって赤熱して電気絶縁層を破壊しリー
クや火災に発展する虞がある。
【0006】そこで、特開平9−138605号とし
て、発熱体及び絶縁層を金属パイプに接着せずに、内側
にゴム弾性体パイプを装着して内表面に押し付け固着し
てなる加熱定着ローラが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−138605号の加熱定着ローラにおいて、芯金が
0.3〜0.8mm程度の薄肉金属パイプを用いた場合
は、1mm以上の厚さのゴム弾性体は芯金と比較して熱
容量が大きく、このようなゴム弾性体を使用すると加熱
定着ローラの立ち上がり時間は大幅に遅れてしまうとい
う問題があった。
【0008】本発明は前記のような従来技術の問題点を
解決するためになされたもので、線膨張差による熱応力
の影響が小さく接着の剥離を防止できるとともに、熱容
量も減少する方向にあり、立ち上がりが速く耐久性に優
れた加熱定着ローラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の加熱定着ローラは、薄肉の中空円筒状の芯
金金属基体、シート状の電気絶縁層及び抵抗発熱層から
成り、前記芯金金属基体の内面に前記電気絶縁層を設
け、該電気絶縁層の内面に抵抗発熱層を積層する表面発
熱型の加熱定着ローラにおいて、前記芯金金属基体と電
気絶縁層との間または電気絶縁層と抵抗発熱層との間に
は、接着部分と非接着部分とが形成され、前記抵抗発熱
層の剛性によって該抵抗発熱層および電気絶縁層が共に
芯金金属基体内面に押圧付勢されていることを特徴とし
ている。
【0010】この構成では、加熱定着ローラ内面に電気
絶縁層と抵抗発熱層を完全に接着固定するのではなく、
一部だけを接着固定しているので、非接着部分で熱応力
が開放され、接着部分が剥離したり、赤熱化したりする
ことがなく、電気絶縁層の高耐久性を得ることが出来
る。また全面的に接着を行うのに比べて一般的に高価で
ある耐熱性接着剤の使用量が少量で済むので、コストダ
ウンになるという利点もある。
【0011】更に、抵抗発熱層が芯金金属基体に向けて
押圧付勢されているので、熱容量の大きいゴム弾性体等
を使用する必要がなく、加熱定着ローラの立ち上がり時
間を大幅に早めることができるとともに、抵抗発熱層が
電気絶縁層を介して芯金金属基体に密着し、浮き上がり
が発生することがなく、従って、抵抗発熱層から発生す
る熱エネルギーが電気絶縁層を介して芯金金属基体に良
好に伝達され、電気絶縁層が破壊されることがなく、リ
ークや火災を防止することができる。
【0012】また、請求項2の加熱定着ローラは、請求
項1に記載の加熱定着ローラにおいて、前記接着部分
は、シート状の電気絶縁層と抵抗発熱層とを円筒形状に
した継ぎ目の部分であることを特徴としている。
【0013】この構成では、抵抗発熱層の端部だけを固
定するので端部の部分がばらけることなく、また請求項
1の加熱定着ローラよりも更に耐熱性接着剤の使用量が
少量となり、加工工程も簡略化できコストダウンにな
る。
【0014】また、請求項3の加熱定着ローラは、請求
項1に記載の加熱定着ローラにおいて、前記接着部分に
対応する抵抗発熱層上には該抵抗発熱層を芯金金属基体
に向けて押圧付勢する電気絶縁部材が設けられているこ
とを特徴としている。
【0015】この構成では、接着部分に対応する抵抗発
熱層上には該抵抗発熱層を芯金金属基体に向けて押圧付
勢する電気絶縁部材が設けられているので、抵抗発熱層
の固定がより強固になり、加熱定着ローラの耐久性をよ
り向上させることができる。
【0016】また、請求項4の加熱定着装置は、請求項
1〜3の何れかに記載の加熱定着ローラを備えているこ
とを特徴としている。この構成では、請求項1〜3の何
れかに記載の加熱定着ローラに備えている作用を有する
加熱定着装置を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の表面発熱型の加熱
定着ローラを備えている定着装置の一例の軸方向断面図
を示す図である。
【0018】この実施形態に係わる加熱定着装置は、不
図示の駆動源と係合し回転駆動する歯車53を備えた加
熱定着ローラ10と、加熱定着ローラ10に不図示のス
プリングによって一定の加圧力で押しあてられている加
圧ローラ20と、加熱定着ローラ10に当接される温度
センサ60と、温度センサ60により検出された信号を
CPU63に取り込む入力回路61と、検出した定着ロ
ーラ温度をもとにドライバ62を介して抵抗発熱層であ
る抵抗発熱体13への通電を制御するCPU63とを備
えている。
【0019】前記加熱定着ローラ10はAlもしくはF
eの薄肉パイプからなる芯金金属基体11を基体として
おり、その肉厚は0.3〜2.0mm程度である。芯金
金属基体11の外面には表面離型層14が形成されてい
る。加熱定着ローラ10の芯金金属基体11の内面には
シート状の電気絶縁層12とその内側に抵抗発熱層であ
る抵抗発熱体13とが積層されている。前記加熱定着ロ
ーラ10は、断熱ブッシュ51a,51b、軸受52
a、52bを介して定着側板50a,50bに取り付け
られている。加熱定着ローラ10の抵抗発熱体13の両
端部の受電電極接続部13c(図2参照)には通電を行
うための受電電極30a,30bが設けられ、板バネ4
1a,41bによって給電ブラシ40a,40bが受電
電極30a,30bに一定の荷重で押しあてられ、受電
電極30a,30bと給電ブラシ40a,40bとが摺
動しながら抵抗発熱体13に通電が行われる。
【0020】この抵抗発熱体13は鉄クロムなどのSU
S系箔(厚さt=20〜80μm)で、打ち抜きもしく
はエッチングによって後述する図2に示すようなパター
ンに形成されており、マイカシートやポリイミドフィル
ム、アラミドペーパーなどの電気絶縁層12の内側に積
層される。
【0021】図2(A)は熱定着ローラの一部を構成す
る抵抗発熱体のパターンの一例を示す図、図2(B)は
熱定着ローラの一部を構成する抵抗発熱体のパターンの
他の例を示す図である。
【0022】図2(A)に示す抵抗発熱体13のパター
ンは、U字形状部分13aを交互に逆転して連結したよ
うな形状に形成され、長手方向(図の左右方向)に直交
する方向に多数の長細形状の切欠き部13bが形成され
ている。この抵抗発熱体13は図中矢印の方向、即ち長
手方向と直交する方向に巻回されて、長手方向を加熱定
着ローラ10の軸方向として電気絶縁層12の内側に取
り付けられ、両端の受電電極接続部13cが受電電極3
0a,30bにそれぞれ接続される。このパターンで
は、長手方向(図の左右方向)に直交する方向に多数の
長細形状の切欠き部13bが形成されているので、長手
方向には伸縮がし易く芯金金属基体11の熱膨張に対し
て柔軟性をもっているが、加熱定着ローラ10の周方向
には伸縮性がほとんどない。
【0023】図2(B)に示す抵抗発熱体23のパター
ンは、長手方向に直交する方向に切欠き部23b及び長
孔23aが多数形成されている。この抵抗発熱体23
も、図2(A)の抵抗発熱体と同様に、図中矢印の方
向、即ち長手方向と直交する方向に巻回されて、長手方
向を加熱定着ローラ10の軸方向として電気絶縁層12
の内側に取り付けられ、両端の受電電極接続部23cが
受電電極30a,30bにそれぞれ接続される。このパ
ターンにおいても、長手方向には伸縮がし易く芯金金属
基体11の熱膨張に対して柔軟性をもっているが、加熱
定着ローラ10の周方向には伸縮性がほとんどない。
【0024】前記パターンの抵抗発熱体13を備える加
熱定着ローラ10の製造時には、電気絶縁層12と抵抗
発熱体13との間に耐熱性接着剤を塗布する。又は、熱
可塑性樹脂シートを挟んマンドレルに巻き付き、更にそ
の外側に耐熱性接着剤を塗布する。又は、熱可塑性樹脂
シートを巻いて芯金金属基体11に挿入し炉で熱し、マ
ンドレルの熱膨張により加熱定着ローラ10の芯金金属
基体11内面に所定の圧力で押し付けながら接着剤を硬
化させて接着を行う。
【0025】図1に示すように、加熱定着ローラ10に
は温度センサ60が当接され、温度センサ60より検出
された信号は入力回路61を経てCPU63に取り込ま
れ、CPU63は検出した加熱定着ローラ温度をもとに
ドライバ62を介して抵抗発熱体13への通電を制御す
るよう構成されている。
【0026】図3に示すように、電気絶縁層12及び抵
抗発熱体13を接着層16,17を介して芯金金属基体
11の内面全面に完全に接着して固定した場合、芯金金
属基体11と抵抗発熱体13との線膨張の差により熱応
力が発生し、接着層16又は17の剥離が起こる。特に
芯金金属基体11がAlの場合は、抵抗発熱体13の材
料であるSUS系箔の約2倍の線膨張係数を持つため発
生する熱応力も大きく接着層16又は17には多大な負
荷がかかる。
【0027】図2のようなパターン形状の抵抗発熱体1
3(23)を用いて、図中矢印の方向に巻いて芯金金属
基体11の内面に接着を行うが、このようなパターン形
状の場合、加熱定着ローラ10の長手方向には伸縮がし
易く芯金金属基体11の熱膨張に対して柔軟性をもって
いるが、加熱定着ローラ10の周方向には伸縮性がほと
んどないために抵抗発熱体13(23)と芯金金属基体
11との熱膨張の差で熱応力が発生する。
【0028】芯金金属基体11と電気絶縁層12との間
の全面を接着層16で接着するとともに、電気絶縁層1
2と抵抗発熱体13(23)との間の全面を接着層17
で接着した場合には、発生した熱応力が抵抗発熱体13
(23)の継ぎ目部分(周方向の端部)に集中し、その
継ぎ目部分から剥離が起こり始める。熱応力により端部
に剥離の起こった抵抗発熱体13(23)は抵抗発熱体
自身の剛性によって浮き上がりが発生する。即ち、抵抗
発熱体13(23)に復原力が働いて端部付近が浮き上
がる。
【0029】例えば、図3(A)に示すように、芯金金
属基体11と電気絶縁層12との間に空間Sが生じて浮
き上がりが発生したり、図3(B)に示すように、電気
絶縁層12と抵抗発熱体13(23)との間に空間Sが
生じて浮き上がりが発生する。このようにして浮き上が
った抵抗発熱体13(23)は、空間Sにより芯金金属
基体11への熱伝導がほとんどなくなるので高温となり
赤熱してしまう。赤熱した抵抗発熱体13(23)は電
気絶縁層12を破壊する。
【0030】そこで、本発明者らは、鋭意研究の結果、
芯金金属基体11と電気絶縁層12との間の接着層16
及び電気絶縁層12と抵抗発熱体13(23)との間の
接着層17からなる2つの接着層16,17の内、どち
らか一方の接着層16(17)に剥離が起こるとそこで
熱応力は緩和され、他方の接着層17(16)に剥離が
起こることはないので、どちらかの接着層16(17)
で芯金金属基体11と抵抗発熱体13(23)との間の
熱応力を緩和することができれば、接着層16(17)
の剥離を防止することができることを見いだした。
【0031】図4は第1実施例に係わる加熱定着ローラ
の径方向断面図、図5は第1実施例の変形例を示す径方
向断面図である。図4に示すように、この第1実施例の
加熱定着ローラ10は、薄肉の中空円筒状の芯金金属基
体11と、芯金金属基体11の内側に耐熱性の接着層1
6で全面が接着固定されるシート状の電気絶縁層12
と、上述したパターンに形成され、周方向に部分的に耐
熱性の接着層17によって固定されている抵抗発熱体1
3(23)とを備えている。
【0032】即ち、接着層16により芯金金属基体11
の内側に電気絶縁層12が全面固定され、その内側の周
方向に、本実施例では等間隔に3つの接着層17の部分
と非接着部分18とを介して抵抗発熱体13(23)が
接着されている。非接着部分18は、抵抗発熱体13
(23)と電気絶縁層12との接着はされていないが、
抵抗発熱体自身の剛性によって芯金金属基体11の内面
に押し付けられて密着しており、浮いてくることはな
い。即ち、抵抗発熱体13(23)が芯金金属基体11
に向けて押圧付勢されるように接着されているので、抵
抗発熱体13(23)が電気絶縁層12を介して芯金金
属基体11に密着し、浮き上がりが発生することがな
い。このような抵抗発熱体13(23)の接着は、例え
ば、接着層17の部分と他の接着層17の部分との間の
抵抗発熱体部分を外側に湾曲するようにして接着するこ
とにより抵抗発熱体自身の剛性によって密着させること
ができる。
【0033】このような構成にすることで、芯金金属基
体11と抵抗発熱体13(23)との熱膨張差による熱
応力が非接着部分18で緩和され、接着層16,17に
大きな負荷がかからない。特に芯金金属基体11がAl
で抵抗発熱体13(23)がSUS系箔である場合には
外側の芯金金属基体11の膨張の方が約2倍大きく、こ
のような場合でも抵抗発熱体13(23)及び接着層1
6,17に負荷がかかることがない。
【0034】この第1実施例の加熱定着ローラでは、加
熱定着ローラ10の内面に電気絶縁層12と抵抗発熱体
13(23)を全面的に接着固定するのではなく、一部
だけを接着固定しているので、非接着部分18で熱応力
が開放され、接着層16,17が剥離したり、赤熱化し
たりすることがなく、電気絶縁層12の高耐久性を得る
ことが出来る。また全面的に接着を行うのに比べて一般
的に高価である耐熱性接着剤の使用量が少量で済むの
で、コストダウンになるという利点もある。
【0035】更に、抵抗発熱体13(23)が芯金金属
基体11に向けて押圧付勢されているので、熱容量の大
きいゴム弾性体等を使用する必要がなく、加熱定着ロー
ラ10の立ち上がり時間を大幅に早めることができると
ともに、抵抗発熱体13(23)が電気絶縁層12を介
して芯金金属基体11に密着し、浮き上がりが発生する
ことがなく、従って、抵抗発熱体13(23)から発生
する熱エネルギーが電気絶縁層12を介して芯金金属基
体11に良好に伝達され、電気絶縁層12が破壊される
ことがなく、リークや火災を防止することができる。
【0036】第1実施例では芯金金属基体11と電気絶
縁層12との間の接着を全面とし、電気絶縁層12と抵
抗発熱体13(23)との接着を部分的にしているが、
図5に示すように、電気絶縁層12と抵抗発熱体13
(23)との間を全面的に接着し、芯金金属基体11と
電気絶縁層12との間であって、かつ周方向に等間隔で
配置した接着部分だけを接着固定しても同様の効果が得
られる。
【0037】図6は第2実施例に係わる加熱定着ローラ
の径方向断面図、図7は第2実施例の変形例を示す径方
向断面図である。図6に示すように、この第2実施例の
加熱定着ローラは、薄肉の中空円筒状の芯金金属基体1
1と、芯金金属基体11の内側に耐熱性の接着層16で
全面が接着固定されるシート状の電気絶縁層12と、上
述したパターンに形成され、継ぎ目の箇所だけ部分的に
耐熱性の接着層17によって固定されている抵抗発熱体
13(23)とを備えている。
【0038】即ち、芯金金属基体11の内面に電気絶縁
層12が接着層16で全面固定され、その内側に抵抗発
熱体13(23)の継ぎ目の箇所だけが部分的に接着層
17によって固定されている。継ぎ目以外の部分は抵抗
発熱体13(23)と電気絶縁層12との接着はされて
いないが、抵抗発熱体自身の剛性によって芯金金属基体
11の内面に押し付けられて密着しており、浮いてくる
ことはない。
【0039】このような構成にすることで、芯金金属基
体11と抵抗発熱体13(23)との熱膨張差による熱
応力が接着されていない非接着部分18で緩和され、接
着層16,17に大きな負荷がかからない。特に芯金金
属基体11がAlで抵抗発熱体13(23)がSUS系
箔である場合には外側の芯金金属基体11の膨張の方が
約2倍大きく、このような場合でも抵抗発熱体13(2
3)及び接着層16,17に負荷がかからない。また、
第2実施例の加熱定着ローラでは、剥離しやすい抵抗発
熱体13(23)の端部のみを接着したので、第1実施
例の加熱定着ローラに比べて接着箇所が少なく、高価な
耐熱性接着剤の使用量を少量とすることができるだけで
なく、加工も簡略化できコストダウンを図ることができ
る。
【0040】第2実施例では芯金金属基体11と電気絶
縁層12との間の接着を全面とし、電気絶縁層12と抵
抗発熱体13(23)との接着を部分的に行ったが、図
7に示すように、電気絶縁層12と抵抗発熱体13(2
3)とを全面的に接着し、芯金金属基体11と電気絶縁
層12とを、継ぎ目に対応する部分だけ接着固定しても
同様の効果が得られる。
【0041】図8は第3実施例に係わる加熱定着ローラ
の径方向断面図、図9は第3実施例の変形例を示す径方
向断面図である。図8に示すように、この第3実施例の
加熱定着ローラは、薄肉の中空円筒状の芯金金属基体1
1と、芯金金属基体11の内側に耐熱性接着剤で全面が
接着固定されるシート状の電気絶縁層12と、上述した
パターンに形成され、周方向に部分的に耐熱性接着剤に
よって電気絶縁層12上に固定されている抵抗発熱体1
3(23)と、接着箇所に対応する部分の抵抗発熱体1
3(23)上に設けられ、抵抗発熱体13(23)を押
さえ込んで固定する電気絶縁部材15とを備えている。
この電気絶縁部材15は例えば、受電電極30aと受電
電極30bとの間に架設することができる。
【0042】即ち、芯金金属基体11の内面に電気絶縁
層12が耐熱性接着剤で全面固定され、その内側に抵抗
発熱体13(23)が部分的に接着され、この抵抗発熱
体13(23)がその上から固定のための細長い電気絶
縁部材15で押さえ込まれて、即ち芯金金属基体11の
内表面に向けて押圧付勢されて固定されている。このよ
うに抵抗発熱体13(23)と電気絶縁層12とは接着
層17の部分と非接着部分18とを有しているが、この
非接着部分18においても第1実施例と同様に抵抗発熱
体自身の剛性によって芯金金属基体11の内面に押し付
けられて密着しており、浮いてくることはない。
【0043】このような構成にすることで、芯金金属基
体11と抵抗発熱体13(23)との熱膨張差による熱
応力が接着されていない非接着部分18で緩和され、接
着層16,17に大きな負荷がかからない。特に芯金金
属基体11がAlで抵抗発熱体13(23)がSUS系
箔である場合には外側の芯金金属基体11の膨張の方が
約2倍大きく、このような場合でも抵抗発熱体13(2
3)及び接着層16,17に負荷がかからない。
【0044】この構成では、接着部分である接着層17
に対応する抵抗発熱層13(23)上には抵抗発熱層1
3(23)を芯金金属基体11に向けて押圧付勢する電
気絶縁部材15が設けられているので、抵抗発熱層13
(23)の固定がより強固になり、加熱定着ローラ10
の耐久性をより向上させることができる。
【0045】第3実施例では芯金金属基体11と電気絶
縁層12との間の接着を全面とし、電気絶縁層12と抵
抗発熱体13(23)との接着を部分的に行ったが、図
9に示すように、電気絶縁層12と抵抗発熱体13(2
3)とを全面的に接着し、芯金金属基体11と電気絶縁
層12との接着を周方向に部分的に接着固定しても同様
の効果が得られる。
【0046】図10は第4実施例に係わる加熱定着ロー
ラの径方向断面図、図11は第4実施例の変形例を示す
図である。図10に示すように、この第4実施例の加熱
定着ローラは、薄肉の中空円筒状の芯金金属基体11
と、芯金金属基体11の内側に耐熱性接着剤で全面が接
着固定されるシート状の電気絶縁層12と、上述したパ
ターンに形成され、部分的に耐熱性接着剤によって固定
されている抵抗発熱体13(23)と、接着箇所に対応
する部分の抵抗発熱体13(23)上に設けられ、抵抗
発熱体13(23)を押さえ込んで固定する電気絶縁部
材15とを備えている。
【0047】即ち、第3実施例と同様に、芯金金属基体
11の内面に電気絶縁層12が耐熱性接着剤で全面固定
され、電気絶縁層11の上に抵抗発熱体13(23)が
継ぎ目の部分だけで接着固定され、接着部分に対応する
抵抗発熱体13(23)上を細長い電気絶縁部材15で
押さえ込んでさらに固定している。抵抗発熱体13(2
3)と電気絶縁層12とは接着部分以外は全く接着はさ
れていないが、抵抗発熱体自身の剛性によって芯金金属
基体11の内面に押し付けられて密着しており、浮いて
くることはない。
【0048】このような構成にすることで、芯金金属基
体11と抵抗発熱体13(23)との熱膨張差による熱
応力が接着されていない部分で緩和され、接着層16,
17に大きな負荷がかからない。特に芯金金属基体11
がAlで抵抗発熱体13(23)がSUS系箔である場
合には外側の芯金金属基体11の膨張の方が約2倍大き
く、このような場合でも抵抗発熱体13(23)及び接
着層16,17に負荷がかかることがない。
【0049】第4実施例では芯金金属基体11と電気絶
縁層12との間の接着を全面とし、電気絶縁層12と抵
抗発熱体13(23)との接着を部分的に行ったが、図
11に示すように、電気絶縁層12と抵抗発熱体13
(23)とを全面的に接着し、芯金金属基体11と電気
絶縁層12との接着を周方向に部分的に接着固定しても
同様の効果が得られる。
【0050】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができる。
【0051】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の加熱
定着ローラによれば、薄肉の中空円筒状の芯金金属基
体、シート状の電気絶縁層及び抵抗発熱層から成り、前
記芯金金属基体の内面に前記電気絶縁層を設け、該電気
絶縁層の内面に抵抗発熱層を積層する表面発熱型の加熱
定着ローラにおいて、前記芯金金属基体と電気絶縁層と
の間または電気絶縁層と抵抗発熱層との間には、接着部
分と非接着部分とが形成され、前記抵抗発熱層の剛性に
よって該抵抗発熱層および電気絶縁層が共に芯金金属基
体内面に押圧付勢されているので、加熱定着ローラ内面
に電気絶縁層と抵抗発熱体を完全に固定するのではな
く、一部だけを固定しているので、非接着部分で熱応力
が開放され、接着層が剥離したり、赤熱化したりするこ
とがなく、電気絶縁層の高耐久性を得ることが出来ると
ともに、熱容量の大きいゴム弾性体等を使用していない
ので加熱定着ローラの立ち上がり時間を大幅に早めるこ
とができる。また全面的に接着を行うのに比べて一般的
に高価である耐熱性接着剤の使用量が少量で済むので、
コストダウンになるという利点もある。
【0052】また、請求項2の加熱定着ローラによれ
ば、請求項1に記載の加熱定着ローラにおいて、前記接
着部分は、シート状の電気絶縁層と抵抗発熱層とを円筒
形状にした継ぎ目の部分であるので、端部の部分がばら
けることなく、また請求項1の加熱定着ローラよりも更
に耐熱性接着剤の使用量を少量とすることができ、加工
工程も簡略化できコストダウンになる。
【0053】また、請求項3の加熱定着ローラによれ
ば、請求項1に記載の加熱定着ローラにおいて、前記接
着部分に対応する抵抗発熱層上には該抵抗発熱層を芯金
金属基体に向けて押圧付勢する電気絶縁部材が設けられ
ているので、接着部分に対応する抵抗発熱層上には該抵
抗発熱層を芯金金属基体に向けて押圧付勢する電気絶縁
部材が設けられているので、抵抗発熱体の固定がより強
固になり、加熱定着ローラの耐久性をより向上させるこ
とができる。
【0054】また、請求項4の加熱定着装置によれば、
請求項1〜3の何れかに記載の加熱定着ローラに備えて
いる効果を有する加熱定着装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面発熱型の加熱定着ローラを備えて
いる定着装置の構成の一例を示す軸方向断面図である。
【図2】(A)は本発明の表面発熱型の加熱定着ローラ
に備える抵抗発熱体のパターンの一例を示す図、(B)
は本発明の表面発熱型の加熱定着ローラに備える抵抗発
熱体のパターンの他の例を示す図である。
【図3】(A)は芯金金属基体と電気絶縁層との間の接
着層が剥離した様子を示す径方向断面図、(B)は電気
絶縁層と抵抗発熱体との間の接着層が剥離した様子を示
す径方向断面図である。
【図4】第1実施例の加熱定着ローラの径方向断面図で
ある。
【図5】第1実施例の変形例を示す加熱定着ローラの径
方向断面図である。
【図6】第2実施例の加熱定着ローラの径方向断面図で
ある。
【図7】第2実施例の変形例を示す加熱定着ローラの径
方向断面図である。
【図8】第3実施例の加熱定着ローラの径方向断面図で
ある。
【図9】第3実施例の変形例を示す加熱定着ローラの径
方向断面図である。
【図10】第4実施例の加熱定着ローラの径方向断面図
である。
【図11】第4実施例の変形例を示す加熱定着ローラの
径方向断面図である。
【符号の説明】
10 加熱定着ローラ 11 芯金金属基体 12 電気絶縁層 13 抵抗発熱体(抵抗発熱層) 15 電気絶縁部材 16 接着層 17 接着層 18 非接着部分 20 加圧ローラ 23 抵抗発熱体(抵抗発熱層)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄肉の中空円筒状の芯金金属基体、シー
    ト状の電気絶縁層及び抵抗発熱層から成り、前記芯金金
    属基体の内面に前記電気絶縁層を設け、該電気絶縁層の
    内面に抵抗発熱層を積層する表面発熱型の加熱定着ロー
    ラにおいて、前記芯金金属基体と電気絶縁層との間また
    は電気絶縁層と抵抗発熱層との間には、接着部分と非接
    着部分とが形成され、前記抵抗発熱層の剛性によって該
    抵抗発熱層および電気絶縁層が共に芯金金属基体内面に
    押圧付勢されていることを特徴とする加熱定着ローラ。
  2. 【請求項2】 前記接着部分は、シート状の電気絶縁層
    と抵抗発熱層とを円筒形状にした継ぎ目の部分であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の加熱定着ローラ。
  3. 【請求項3】 前記接着部分に対応する抵抗発熱層上に
    は該抵抗発熱層を芯金金属基体に向けて押圧付勢する電
    気絶縁部材が設けられていることを特徴とする請求項1
    に記載の加熱定着ローラ
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の加熱定着
    ローラを備えていることを特徴とする加熱定着装置。
JP10134698A 1998-04-13 1998-04-13 加熱定着ローラ及び加熱定着装置 Withdrawn JPH11296011A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6731900B2 (en) 2001-08-03 2004-05-04 Ricoh Company, Ltd. Fixing and image forming devices comprising thin heated sheets
CN113243141A (zh) * 2019-06-27 2021-08-10 日本梅克特隆株式会社 筒状加热器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6731900B2 (en) 2001-08-03 2004-05-04 Ricoh Company, Ltd. Fixing and image forming devices comprising thin heated sheets
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