JPH11305581A - 加熱ローラ及びそれを用いた加熱定着装置 - Google Patents

加熱ローラ及びそれを用いた加熱定着装置

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JPH11305581A
JPH11305581A JP11679198A JP11679198A JPH11305581A JP H11305581 A JPH11305581 A JP H11305581A JP 11679198 A JP11679198 A JP 11679198A JP 11679198 A JP11679198 A JP 11679198A JP H11305581 A JPH11305581 A JP H11305581A
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JP
Japan
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heating
insulating layer
heating roller
heating element
layer
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Application number
JP11679198A
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English (en)
Inventor
Hidenori Machida
秀則 町田
Takashi Fujita
貴史 藤田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間運転を行っても発熱体の浮きの生じな
い加熱ローラ及びそれを用いた定着装置を提供すること
及び均一な温度分布を有する加熱ローラ及びそれを用い
た定着装置を提供すること。 【解決手段】 本発明は、中空円筒状の基体21と、通
電することにより発熱する発熱体28を有する発熱層2
4と、基体21と発熱層24とを電気的に絶縁する絶縁
層23とを有し、発熱層24が基体21の中心側に形成
された加熱ローラ2である。絶縁層23の一部が折り返
された折り返し部27により発熱体28の一部が挟持さ
れて固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる加熱ロ
ーラー及び定着装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真におけるトナー画像の定着方式
としては、加熱定着方式、圧着定着方式、溶剤定着方式
等が知られている。加熱定着方式は、トナーを熱によっ
て溶解させ、用紙に圧力を加えて固定させる方式で、一
般に広く採用されている。
【0003】この加熱定着方式では、現像された画像
は、加熱ローラと加圧ローラとからなる加熱定着装置が
用いられ、トナーが転写されて現像された印刷用紙が加
熱ローラと加圧ローラとの間のローラ間に挿通され、こ
れにより、画像を形成するトナーが加熱溶融されて印刷
用紙上に融着して定着される。ここで、この加熱ローラ
は、金属ローラの内面から、ハロゲンランプで加熱する
方式が最も広く用いられている。
【0004】このようなハロゲンランプで加熱する輻射
熱を利用する方法は、エネルギーの熱効率が悪く、消費
電力が嵩むという課題がある。また、このようなハロゲ
ンランプを用いた加熱定着方式では機器の電源を入れて
から使用できる温度に到達するまでの時間、いわゆる立
ち上がり時間は25秒以上かかるのが一般的である。こ
のため、機器を使用していないときも常に一定以上の温
度に保ち、コピーやプリントアウトをする際に加熱ロー
ラが厚くなるまでの待ち時間が生じないようにされてい
る。
【0005】近年において、これらの加熱定着装置では
消費電力を低減させる目的で不使用時には加熱ローラへ
の通電が遮断されている。一方使用時には待ち時間がな
く、瞬時立ち上がりが求められ、加熱ローラの表面温度
は即座に所定温度まで達することが要求される。この場
合、印刷用紙が定着部に移動するに要する時間が通常7
秒程度であるので、加熱ローラが所定温度に達するに必
要な時間は10秒程度が目安となる。
【0006】近年の省エネルギー化の流れに伴い、加熱
ローラの代わりに、フィルムを用いて、機器の使用時の
み発熱するフィルム定着などが提案され、実用化されて
いる。しかし、通紙速度が速い機器の場合、フィルムの
耐摩耗性などに問題が生じるため、通紙速度の速い機器
については加熱ローラが優位である。
【0007】本発明者らは、立ち上がり時間の短縮され
た加熱ローラを備えた加熱定着装置として、通電させる
ことにより発熱する発熱層が中空円筒状の基体に絶縁層
を介して内接された加熱ローラを提案した。この加熱ロ
ーラでは発熱層により発生した熱が基体に直接伝達され
るので、例えば従来一般に広く用いられていたハロゲン
ヒータでローラを輻射加熱する方式に比較して短時間に
表面温度を所定温度まで上昇させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この加
熱ローラは、室温から200°C程度の熱ストレスがか
かるため、発熱体の端部が浮き、そこから剥離してしま
うという問題点がある。絶縁層より発熱体が浮くと、そ
の部分だけローラへの熱伝導が悪くなり、高温となる。
これにより、絶縁層、発熱層自身が破壊され、リークや
断線が生じる不具合がある。
【0009】また、シート状の絶縁材料を筒状にして絶
縁層として使用する場合、シートの継ぎ目が存在する。
発熱体が絶縁層の継ぎ目上にあると、そこから漏電する
可能性が高い。これを防ぐため、継ぎ目上の絶縁層の厚
みを厚くしたり、或いは、継ぎ目に発熱体がこないよう
に発熱体の幅を狭くした上で、位置決めを厳しく行う方
法などがある。
【0010】前者の場合、絶縁層が厚くなる分、熱容量
が大きくなるため、ウオームアップに時間がかかるよう
になる。また、この方法では、材料費が嵩む。
【0011】後者の場合は、発熱体が存在しない部分の
面積が広くなり、これにより円周方向の温度分布にバラ
ツキが生じてしまう。また、絶縁層の継ぎ目をなくす方
法として、シートを使用せず、塗装による絶縁層の形成
方法があるが、塗装の場合、内面に均一な層を形成する
ことが困難である。また、塗装ムラやピンホールといっ
た、不具合が発生するので、これにより生じる不良品の
検査が繁雑となる。
【0012】そこで、本発明の目的は、長期間運転を行
っても発熱体の浮きの生じない加熱ローラ及びそれを用
いた定着装置を提供することにある。また、本発明の他
の目的は、均一な温度分布を有する加熱ローラ及びそれ
を用いた定着装置を提供することにある。これにより、
耐久性のあり、かつ、均一な温度分布を有する加熱ロー
ラ及びそれを用いた定着装置が提供される。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、中空円筒状の基体と、通電することにより発熱す
る発熱体を有する発熱層と、前記基体と前記発熱層とを
電気的に絶縁する絶縁層とを有し、前記発熱層が前記基
体の中心側に形成された加熱ローラにおいて、前記絶縁
層の一部が折り返された折り返し部により前記発熱体の
一部が挟持されて固定されていることを特徴とする加熱
ローラである。
【0014】このように構成された請求項1に記載の加
熱ローラでは、発熱層を形成する発熱体の一部は、絶縁
層の折り返し部に挟持されて固定されるので、発熱体が
絶縁層から浮き上がることが押さえられて、発熱体で発
熱された熱を均等に加熱ローラに伝えることができる。
これにより、加熱ローラの温度分布が均一となると共
に、耐久性のある加熱ローラが提供される。
【0015】請求項2に記載の発明は、前記絶縁層はシ
ート状であり、該絶縁層の少なくとも一側縁が折り返さ
れた折り返し部により前記発熱体が挟持されていること
を特徴とする請求項1に記載の加熱ローラである。
【0016】このように構成された請求項2に記載の発
明によれば、発熱体の少なくとも一側縁は絶縁層の一側
縁により直線上に挟持されて固定されるので、発熱体は
しっかりと固定される。また、発熱体の複数の側縁が絶
縁層の側縁により挟持されて固定されれば、発熱体は一
層しっかりと固定される。これにより、耐久性が増大す
るという請求項1の作用は確実となる。
【0017】請求項3に記載の発明は、前記絶縁層は、
方形シート状であり、該絶縁層の一側縁が折り返されて
該折り返し部により前記発熱体が挟持されていると共
に、前記一側縁に相対向する他側縁近傍の発熱体が、前
記折り返し部により挟持されて円筒状に形成されたこと
を特徴とする請求項1に記載の加熱ローラである。
【0018】このように構成された請求項3に記載の発
明によれば、発熱体の両側縁が絶縁層により挟持される
ので、発熱体の浮き上がりが防止される。
【0019】請求項4に記載の発明は、中空円筒状の基
体と、通電することにより発熱する発熱体を有する発熱
層と、前記基体と前記発熱層とを電気的に絶縁する絶縁
層とを有し、前記発熱層が前記基体の中心側に形成され
た加熱ローラにおいて、前記絶縁層の相対向する両側縁
が折り返された折り返し部により前記発熱体が挟持さ
れ、該両折り返し部を沿って相対向させることにより前
記絶縁層と前記発熱層とを筒状に形成させたことを特徴
とする加熱ローラである。
【0020】このように構成された請求項4に記載の発
明によれば、発熱体が絶縁層の量側縁(二側縁)におい
て折り返されて挟み込まれているので、この発熱体の両
側縁共に絶縁層により覆われることになる。これによ
り、この折り返し部を沿わせて円筒状を形成すれば、発
熱体が円周方向全体に形成することができ、加熱ローラ
を円周方向にも均一に加熱することができる。
【0021】請求項5に記載の発明は、多層構造になっ
ており、該絶縁層の発熱体側の1層或いは複数の絶縁層
を折り返して発熱体を挟み込んだ構造となっていること
を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載
の加熱ローラである。
【0022】このように構成された請求項5に記載の発
明によれば、絶縁層が多層構造であるため、絶縁層の厚
みのバラツキが少なくなる。これにより、絶縁層の平面
方向の熱容量偏差が小さくなり、均一な温度分布を有す
る加熱ローラが得られる。
【0023】請求項6に記載の発明は、前記絶縁層は、
耐熱性と絶縁性とを有する接着剤を含浸させたマイカを
使用することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれ
か1項に記載の加熱ローラである。
【0024】このように構成された請求項6に記載の発
明によれば、接着剤を含浸させたマイカを使用するた
め、折り返し部分の接着が強固となる。また、接着剤と
して絶縁性の接着剤を用いれば、絶縁性接着剤がマイカ
のピンホールを埋めるため、絶縁信頼性が向上される。
【0025】請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求
項6のいずれか1項に記載の加熱ローラと、該加熱ロー
ラに回転自在に圧接された加圧ローラとから構成され、
回転される両ローラ間に印刷用紙を挟持してトナーを印
刷用紙に融着するための加熱定着装置である。
【0026】請求項1〜請求項6に記載の加熱ローラは
加圧ローラと組み合わせることにより、加熱定着装置と
して利用できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を複写
機に用いられる加熱ローラと加圧ローラとから構成され
る加熱定着装置を例示として図面を参照しつつ説明す
る。なお、実施例及び比較例において、同一乃至均等な
部分については同一符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0028】[実施例1]図1において符号1は加熱定
着装置である。この加熱定着装置1は加熱ローラ2とそ
れに平行して設けられた加圧ローラ3とから大略構成さ
れている。この加熱ローラ2の両端部は一対の加熱ロー
ラ軸受4、4で回転自在に支持されている。また、加熱
ローラ軸受4の一側には駆動ギア5が配設されている。
その駆動ギア5は図示を略しているモータで駆動され
て、加熱ローラ2が回転される。また、加圧ローラ3
は、その両端部が加圧ローラ軸受6,6により回転自在
に支持されている。そして、加熱ローラ2は、加圧ロー
ラ3と共に回転しながら印刷用紙を挟持する。この印刷
用紙にはトナーが転写されており、この両ローラ2,3
間を通過することにより、トナーが加熱溶融されて印刷
用紙に定着される。また、この加熱定着装置1には、加
圧ローラ3に付着したトナーを清掃するためのクリーニ
ング部材など、加熱定着装置に必要な部材(いずれも図
示を省略している。)が備えられている。
【0029】この加熱ローラ2は、直径30mm、長さ3
70mmの中空円筒状のアルミニウムを基体21としてい
る。この基体21の表面には、印刷用紙との離型性を良
好とするための離型層22が設けられている。この離型
層22は、例えば、パーフルオロアルコシキ樹脂(PF
A樹脂)の熱収縮チューブである。また、この基体21
の内面には、絶縁層23が内接されており、この絶縁層
23には発熱層24が設けられている。基体21が離型
性を有している場合には、この離型層22は不要であ
る。
【0030】この絶縁層23と発熱層24の詳細例は、
例えば図2〜図5に示されている。この図2において、
絶縁層23は耐熱性と絶縁性を有するシリコーン系の接
着剤を塗装などの方法により硬質焼成マイカに含浸させ
て得たマイカシート25から形成されている。このマイ
カシート25は、上縁26a、下縁26b、両側縁26
c、26dとから構成される長方形である。上縁26a
付近には、折り返し部を形成するための折り返し位置が
一点鎖線27aにより図示されている。
【0031】このマイカシート25の表面26には、略
全面にわたって通電発熱体28としてのステンレス箔
(SUS304)が少量の耐熱性接着剤(不図示)により固定
されている。この通電発熱体28は、上縁26a、下縁
26b付近にそれぞれUターン部28a、28bを有
し、一側縁26cから他側縁26dに向かう連続した線
状パターン状に形成されている。この通電発熱体28の
パターンはこれに限定されずに目的に応じて自由に設計
できる。
【0032】このマイカシート25は、図3に示すよう
に、上縁26aが折り返し位置27aで表面26側に折
り返されて折り返し部27が形成されている。Uターン
部28aは、この折り返しにより表面26間に直線上に
挟み込まれることになる。
【0033】ついで、このマイカシート25は、発熱体
28を内面に向けて、図4に示すように、折り返し部2
7を下縁26bの内側に重合される。これにより、Uタ
ーン部28bの上に折り返し部27が重ね合わされて重
合部29が形成され、この重合部29によりUターン部
28bが直線的にマイカシート間に挟持された円筒30
が形成される(図5)。これらの重合部29の内面はシ
リコーン系の接着剤などにより固定されている。
【0034】この筒体30は、図6に示すように、離型
層22の付与された基体21の内側に挿入される。つい
で、少量の接着剤により筒体30の重合部29と基体2
1の内面とが接着固定される。円盤状(キャップ状)の
一対の電極(銅)7,7´がこの発熱層24の内部に圧
入される。これにより電極7,7´が通電発熱体28に
電気的に接続された状態で固定される。図示を略す電源
から、この電極7,7´に所定の電力を供給すると、こ
の通電発熱体28は発熱されて、加熱ローラが昇温す
る。
【0035】この加熱ローラでは、発熱層への電力伝達
は、発熱層に内接固定され、加熱ローラの回転と共に回
転する円盤状の回転電極に固定電極を摺動させている。
このように構成すれば、円筒筒状の基体の内部で電力が
伝達されるので、トナーの付着が生じずに、長期に安定
した電力を伝達することができる。
【0036】このようにして作成した加熱ローラを株式
会社リコー製の複写機の定着ローラとして実機に組み込
み、定着試験を行った。このときの加熱ローラの表面温
度は190°C付近である。10万枚の通紙試験で、発
熱体が絶縁層から剥がれたり、浮いたりすることは認め
られなかった。
【0037】このようにUターン部28a、28bがマ
イカシート25により挟持されることにより、長期間の
使用してもこのUターン部28a、28bが剥がれるこ
とがない円筒状の筒体30が形成される。
【0038】[比較例]図3に示すマイカシート25に
代えて図7に示すマイカシート25を用い、マイカシー
ト25を発熱体28側に折り返すことなく芯金21の内
面に接着し、図8に示すような定着ローラを作成した。
以下、実施例1と全く同様にして、株式会社リコー製の
複写機の定着ローラとして実機に組み込み、定着試験を
行った。1万枚通紙後に発熱体28の端部(Uターン部
28a、28b)に部分的な剥がれが生じており、局部
的な浮きが認められた。また、これに起因してか、この
剥がれが生じた時点での定着ローラのウオームアップ時
間は、初期値よりも遅くなった。
【0039】[実施例2]この実施例2のマイカシート
25では、平面部26の上縁26a及び下縁26b付近
にそれぞれ折り返し部27、27´を形成するための折
り返し位置27a、27bが形成されている。この折り
返し位置27a,27bでマイカシート25は、上縁2
6a及び下縁26bが表面26側に折り返されて、図9
に示すように、Uターン部28aは折り返し部27に、
Uターン部28bは折り返し部27´に、直線的に挟み
込まれることになる。
【0040】ついで、このマイカシート25は、発熱体
28を内面に向けて、図10に示すように、折り返し位
置27a、27bを相対向して沿わせて基体21の内面
に少量の接着剤により接着固定される。
【0041】これにより作成された定着ローラを用い、
以下、実施例1と同様にして、株式会社リコー製の複写
機の定着ローラとして組み込み、定着試験を行った。
【0042】通紙試験では、発熱体が絶縁層から剥がれ
たり、浮いたりすることは認められなかった。また、こ
のローラでは、図10に示されるように、発熱体28の
端部(Uターン部28a,28b)が絶縁層で覆われて
いるため、Uターン部28a,28b間の間隔を狭く設
定しても発熱体28がリークすることがない。このた
め、基体21の円周のほぼ全体に発熱体28を形成する
ことができる。これにより、耐久性を保持した状態で、
ローラ全体の発熱分布を均一にすることが可能である。
【0043】[実施例3]この実施例3では、図11に
示すように、二層のマイカシート25、25´が積層さ
れて絶縁層とされ、内面側のマイカシート25の表面に
は、発熱体28が実施例2と同様に設けられている。マ
イカシート25、25´は、実施例1に従うマイカシー
ト25の約半分の厚みであり、基体側のマイカシート2
5´は継ぎ目なく設けられている。内側のマイカシート
25は、実施例2(図10)と同様に、端部26a、2
6bが折り返し位置27a,27bで折り返されて、発
熱体28の端部(Uターン部28a,28b)は絶縁層
としてのマイカシート25により覆われている。
【0044】実施例2と同様の通紙試験を行ったとこ
ろ、絶縁層の芯金からの剥がれや浮きは認められなかっ
た。また、この定着ローラのローラ表面の温度分布は実
施例2のローラに比較して更に均一であった。
【0045】[実施例4]図12に示すように、実施例
1の構成で更に、実施例3と同様にして、絶縁層として
のマイカシート25´を1層設けた場合(絶縁層二層構
造)、実施例3と同様の効果が得られた。
【0046】[実施例5]実施例1から3で用いた絶縁
層としては、シリコーン系の耐熱接着剤を含浸させたマ
イカシートを使用した。同様の定着ローラを作製し、ポ
リイミドにシリコーン系の耐熱接着剤を塗装して、実施
例1と同様のローラを作製した。このように構成された
ローラでは、接着剤を含浸させたマイカを使用するた
め、折り返し部分での接着が強固に行える。また、絶縁
性の接着剤が用いられることにより、マイカのピンホー
ルをなくすことができ、絶縁の信頼性が更に向上する。
【0047】実施例1〜3と同様に通紙試験を行ったと
ころ、絶縁層の基体からの剥がれや浮きは認められな
く、定着ローラとして優れていることが確認された。
【0048】以上の実施の形態では、通電発熱体として
ステンレス箔が用いられたが、本発明の効果を損なわな
い範囲で、例えば、この通電発熱体として炭素繊維を用
いるなど他の材料に変換してもよい。また、発熱層は、
例えば、線状の通電発熱体を螺旋状又はローラ軸方向に
直線的に隙間なく均等に配置した状態で耐熱性樹脂を含
浸させたり、内層としての絶縁層など、他の層が積層さ
れていてもよい。
【0049】また、この発明は、サーモクロミズム方式
の加熱消去装置の加熱ローラ、その他の加熱ローラ型熱
処理機器に利用される加熱定着装置にも利用できる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、発熱層を形成する発熱体の一部は、絶縁
層の折り返し部に挟持されて固定されるので、発熱体が
絶縁層から浮き上がることが押さえられて、発熱体で発
熱された熱を均等に加熱ローラに伝えることができる。
これにより、加熱ローラの温度分布が均一となると共
に、耐久性のある加熱ローラが提供される。
【0051】請求項2に記載の発明によれば、発熱体の
少なくとも一側縁は絶縁層の一側縁により直線上に挟持
されて固定されるので、発熱体はしっかりと固定され
る。また、発熱体の複数の側縁が絶縁層の側縁により挟
持されて固定されれば、発熱体は一層しっかりと固定さ
れる。これにより、耐久性が増大するという請求項1の
作用は確実となる。
【0052】請求項3に記載の発明によれば、発熱体の
両側縁が絶縁層により挟持されるので、発熱体の浮き上
がりが防止される。
【0053】請求項4に記載の発明によれば、発熱体が
絶縁層の両側縁において折り返されて挟み込まれている
ので、この発熱体の両側縁共に絶縁層により覆われるこ
とになる。これにより、この折り返し部を沿わせて円筒
状を形成すれば、発熱体が円周方向全体に形成すること
ができ、加熱ローラを円周方向にも均一に加熱すること
ができる。
【0054】請求項5に記載の発明によれば、絶縁層が
多層構造であるため、絶縁層の厚さのバラツキが低下
し、平面方向の熱容量偏差が小さくなり、均一な温度分
布を有する加熱ローラが得られる。
【0055】請求項6に記載の発明によれば、接着剤を
含浸させたマイカを使用するため、折り返し部分の接着
が強固となる。また、接着剤として絶縁性の接着剤を用
いれば、絶縁性接着剤がマイカのピンホールを埋めるた
め、絶縁信頼性が向上される。
【0056】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項6に記載の加熱ローラは加圧ローラと組み合わ
せることにより、加熱定着装置として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施例1の加熱装置の構造を説
明するための一部を切り欠いた説明図である。
【図2】 本発明に係る実施例1のマイカシートと通電
発熱体との関係を説明する図であり、図2(a)は平面
図、図2(b)は側面図である。
【図3】 図2のマイカシートの一端を折り込んだ状態
を説明する図であり、図3(a)は平面図、図3(b)
は側面図である。
【図4】 図2のマイカシートを環状に形成した筒体の
部分断面図である。
【図5】 図2のマイカシートを環状に形成した筒体の
斜視図である。
【図6】 本発明に係る加熱ローラの組立を示す説明図
である。
【図7】 比較例に係るマイカシートと通電発熱体との
関係を説明する平面図である。
【図8】 図7のマイカシートを基体内部に環状に接着
した状態を説明する加熱ローラの部分断面図である。
【図9】 実施例2に係るマイカシートの両端を折り込
んだ状態を説明する平面図である。
【図10】 図9のマイカシートを基体内部に環状に接
着した状態を説明する加熱ローラの部分断面図である。
【図11】 実施例3に係るマイカシートを基体内部に
環状に接着した状態を説明する加熱ローラの部分断面図
である。
【図12】 実施例4に係るマイカシートを基体内部に
環状に接着した状態を説明する加熱ローラの部分断面図
である。
【符号の説明】
1…加熱ローラ 21…基体(芯金) 22…離型層 23…絶縁層 24…発熱層 27折り返し部 28…発熱体 30…筒体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空円筒状の基体と、通電することによ
    り発熱する発熱体を有する発熱層と、前記基体と前記発
    熱層とを電気的に絶縁する絶縁層とを有し、前記発熱層
    が前記基体の中心側に形成された加熱ローラにおいて、 前記絶縁層の一部は折り返された折り返し部により前記
    発熱体の一部が挟持されて固定されていることを特徴と
    する加熱ローラ。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層はシート状であり、該絶縁層
    の少なくとも一側縁が折り返された折り返し部により前
    記発熱体が挟持されていることを特徴とする請求項1に
    記載の加熱ローラ。
  3. 【請求項3】前記絶縁層は、方形シート状であり、該絶
    縁層の一側縁が折り返されて該折り返し部により前記発
    熱体が挟持されていると共に、前記一側縁に相対向する
    他側縁近傍の発熱体が、前記折り返し部により挟持され
    て円筒状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載
    の加熱ローラ。
  4. 【請求項4】 中空円筒状の基体と、通電することによ
    り発熱する発熱体を有する発熱層と、前記基体と前記発
    熱層とを電気的に絶縁する絶縁層とを有し、前記発熱層
    が前記基体の中心側に形成された加熱ローラにおいて、 前記絶縁層の相対向する両側縁が折り返された折り返し
    部により前記発熱体が挟持され、該両折り返し部を沿っ
    て相対向させることにより前記絶縁層と前記発熱層とを
    筒状に形成させたことを特徴とする加熱ローラ。
  5. 【請求項5】 前記絶縁層は、多層構造になっており、
    該絶縁層の発熱体側の1層或いは複数の絶縁層を折り返
    して発熱体を挟み込んだ構造となっていることを特徴と
    する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の加熱ロ
    ーラ。
  6. 【請求項6】 前記絶縁層は、耐熱性と絶縁性とを有す
    る接着剤を含浸させたマイカを使用することを特徴とす
    る請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の加熱ロー
    ラ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記
    載の加熱ローラと、該加熱ローラに回転自在に圧接され
    た加圧ローラとから構成され、回転される両ローラ間に
    印刷用紙を挟持してトナーを印刷用紙に融着するための
    加熱定着装置。
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