JP2001201966A - 定着装置 - Google Patents
定着装置Info
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Abstract
しても、水蒸気が発生して絶縁層がめくり上がることが
なくて、各層の密着を長期に渡って確保し、温度むらが
なくて昇温時間が増大することのない定着装置を提供す
る。 【解決手段】 ローラ基体の内周面に絶縁層を介して抵
抗体を設けた発熱ローラを有し、該抵抗体に通電して発
熱させる定着装置であって、発熱ローラの絶縁層がシー
ト状又はチューブ状となっており、ローラ基体の内周面
に凹凸部が形成されており、その凹部は絶縁層の非連続
部を介して外部と連通している。
Description
プリンタ・複写機等の電子写真装置に使用される定着装
置に関する。
像の定着方法としては、加熱定着方法、圧力定着方法、
溶剤定着方法等が知られている。この中で加熱定着方法
は、トナーを熱によって溶解させ、用紙に圧力をかけて
定着させる方法で広く採用され、その中で最も一般的な
のが金属ローラの内面から、ハロゲンランプで加熱する
方法である。ところがこの方法は、輻射熱を利用するの
で、エネルギの変換効率が悪くて消費電力が嵩み、また
ウォームアップ時間が長いという欠点がある。
方法の欠点を除く定着装置として、図12に示すようなも
のが提案されており、それは金属製のローラ基体1の内
側に、絶縁層2、接着層3を介して線状又は箔状の抵抗
体を有する発熱層4を配置し、外側に離型層6を設けた
定着装置が提案されている。ところがこのような装置に
おいては、各層が密着した状態でないと、均一で効率の
よい熱伝導がなされず、発熱層4が絶縁層2から離れて
しまうと、その部分はローラ表面の温度が上昇しない
で、温度むら及び耐圧不良が生じたり、昇温時間が長く
なってしまうという問題がある。
発熱層4自体は発生した熱を絶縁層2及びローラ基体1
に奪われることがないため、局部的に異常な過熱を起こ
し、最悪の場合には近接した絶縁層2を破壊して耐圧不
足となって、電気用品取締法で規定されている基礎絶縁
1kVが必要とされることに反することとなるという問題
がある。
性に優れた接着絶縁層が必要である。しかし耐熱性に優
れた接着絶縁層をもつものの通常の使用時において、ヒ
ートサイクルを繰返しても、密着性が保たれる構成とな
っていても、接着絶縁層が吸湿した場合には、例えば梅
雨時のように平均30℃で湿度70%の高湿環境に、1週間
以上長期間放置されると、接着絶縁層に面積当たり0.07
mg/cm2程度以上の水分が吸湿され、放置直後に通電過熱
を行うと急激に水分の気化膨張が起って、0.07mgの水は
150℃では、0.13cm3の水蒸気が発生して絶縁層がめくり
上るという問題が起こる。
説明することとする。定着部で使用される180℃以上の
耐熱性のある樹脂として、ポリイミド系樹脂が広く知ら
れている。ところで直接加熱型のローラでは、耐圧性の
確保のために絶縁層をポリイミド系樹脂等からなる耐熱
性樹脂層で、またマイカをシリコーン樹脂等でシート化
したもので形成することが有利である。これらのことに
より発熱層を金属箔を蛇行パターン又は、金属を含んだ
ガラスセラミック層、炭素フイルム層とし、20℃、50%
の環境で1分毎の断続通紙、及び連続通紙を行った結
果、いずれも定着装置として十分な5万枚以上の耐久性
がえられた。
湿下に2日間放置し、その直後に通電加熱をしたとこ
ろ、絶縁層2とローラ基体1との間に膨れが発生し、こ
の繰返しによって発熱体の密着性が低下して前記のよう
な温度むら、絶縁破壊が発生した。この膨れ現象は、プ
リント基板ではデラミネーションとして広く知られてい
る。プリント基板の場合は高湿放置後の200〜260℃の時
に、銅と基板との間で剥がれが発生する。このような場
合には、はんだ槽への投入前に予備乾燥を行うことで、
デラミネーションを大幅に低減することができるが、立
上り時間を短縮したい定着装置は予備乾燥を行うことが
できず、またプリント基板では加湿−加熱が1度である
が、定着装置では繰返してそのような使用状況がありう
る。
来の定着装置のもつ問題を解消し、高温多湿環境に放置
された直後の使用を繰返しても、水蒸気が発生して絶縁
層がめくり上がることがなくて、各層の密着を長期に渡
って確保し、温度むらがなくて昇温時間が増大すること
のない定着装置を提供するにある。
な目的を達成するために、ローラ基体の内周面に絶縁層
を介して抵抗体を設けた発熱ローラを有し、該抵抗体に
通電して発熱させる定着装置において、請求項1に記載
の発明は、発熱ローラの絶縁層がシート状又はチューブ
状となっており、ローラ基体の内周面に凹凸部が形成さ
れており、その凹部と絶縁層の通気開口とが外部と連通
していることを特徴とするものである。
部と絶縁層とは固着材によって固定されていることを特
徴とするものである。
又は粘着剤からなり、凹部の体積は固着材の体積より大
きくなっていることを特徴とするものである。
体の軸方向に連続した筋状体となっていることを特徴と
するものである。
て、前記従来のもの及び各相互において、同様の部分に
は同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる部
分について説明する。図1,2に示すこの発明の第1実
施形態は、請求項1に記載された発明に対応するもので
あって、1はローラ基体であって、その内周面に順次絶
縁層2、第1接着層3、発熱層4が、また外周に離型層
6がそれぞれ設けられており、絶縁層2と、発熱層4と
は、第1接着層3によって接着されている。発熱層4内
には図示を省略した抵抗体が設けられていて、該抵抗体
に通電して発熱させるようになっている。この実施形態
においては、絶縁層2がシート状又はチューブ状となっ
ていて、その両端部及び発熱層4の図示を省略した発熱
体の中間に対応する位置に、通気用開口11が設けられて
いる。そしてローラ基体1の内周面に独立凸部7及びそ
の中間の凹部8が形成されていて、凸部7は絶縁層2の
内面に当接しており、凹部8と絶縁層2の通気用開口11
が外部と連通している。
うな高温多湿環境に、1週間以上長期間放置されて接着
絶縁層に水分が給湿され、その放置直後に通電過熱を行
うと急激に水分の気化膨張が起って水蒸気が発生する。
このようになった際この水蒸気は、通気用開口11を経て
絶縁層2の両端開口部からローラの外部に排出され、絶
縁層2がめくり上って温度むら及び耐圧不良を発生する
のが防止される。
は、請求項2に記載された発明に対応するものであっ
て、絶縁層2に凸部7が第2接着層9によって接着され
た点を除いては、第1実施形態と異なるところがない
が、絶縁層2に凸部7を介してローラ基体1が接着され
ていることから、全体として長期安定性に優れたものと
なっている。
の実施例を説明することとすると、ローラ基体1は、φ
30mm、長さ365mmであって、防錆処理を行つた鉄で肉厚
を0.38mmとし、離型層6はPFA樹脂で形成されてい
る。前記のようなものについて、φ30mmのシリコーンゴ
ム製の加圧ローラと組み合わせて、温度40℃、湿度90%
で2日間放置後、通紙100枚を10回繰返して耐久性を確
認した結果をつぎの表1に示す。
1に記載の発明に含まれるものであって、図8に示す構
成の30μmの凹凸部7,8を有し、比較例1,2は、凹
凸部7,8に対応する凹凸部を有しないものとした。ま
た実施例1及び比較例1の絶縁層2は、ポリイミドフィ
ルムで構成し、実施例2及び比較例2の絶縁層2は、シ
リコーン含有マイカで構成している。
含まれるものである。これらの実施例3,4及びそれに
対比した比較例3,4は、図8に示す構成の30μmの凹
凸部7,8を有するものとなっている。また実施例3及
び比較例3の絶縁層2は、ポリイミドフィルムで構成
し、実施例4及び比較例4の絶縁層2は、シリコーン含
有マイカで構成している。また実施例3,4における第
2接着層9の接着剤としては、高粘度で厚さ30μmのも
のを使用した。
化時も107dyne/cm2以上の弾性率を有しており、微細の
凹部に入り込むことができない。一方熱硬化性の接着剤
は、硬化反応が開始される前に液状化して107dyne/cm2
以下の弾性率となり、低粘度となって微細な凹部に入り
込むことができる。したがって低粘度の接着剤を使用す
る場合は、凹部8を埋めきれないような接着剤の厚みを
選択する必要がある。これに対して、比較例3,4にお
ける第2接着層9の接着剤としては、低粘度で厚さ30μ
mのものを使用し、接着剤によって凹部8が埋められて
いる。
含まれるものである。これらの実施例5〜8は図8に示
す構成で、30μmの凹凸部7,8を有し、そして実施例
5,7の絶縁層2は、ポリイミドフィルムで構成し、実
施例6,8の絶縁層2は、シリコーン含有マイカで構成
している。実施例5,6における第2接着層9の接着剤
としては、低粘度で厚さ10μmのものを、また実施例
7,8における第2接着層9の接着剤としては、高粘度
で厚さ10μmのものを使用している。
含まれるものである。これらの実施例9,10は図9に示
す構成で、40μmの凹凸部7,8を有し、実施例9の絶
縁層2は、ポリイミドフィルムで構成し、実施例10の絶
縁層2は、シリコーン含有マイカで構成している。また
実施例9,10における第2接着層9の接着剤としては、
高粘度で厚さ10μmのものをそれぞれ使用している。下
記の表1からこの発明の各実施例は、高湿放置通紙10回
後にいずれも膨らみを発生しないのに対して、同種の比
較例においては、1回で膨らみを発生したことが確認さ
れた。
ーラ基体の一部を示し、これらのローラ基体を第1,2
実施形態におけるローラ基体に変えて使用することがで
きるものであり、なおこれ以外の形状のものも同様の機
能をもつものであれば、同様に使用可能であることはい
うまでもない。さらに図10,11に示す実施例は、請求項
4に含まれるものであって、凸部7がローラ基体1の軸
線方向に平行に設けられていることから、ローラ基体1
の引き抜き加工によって容易に形成されるという利点を
もつものである。
ような構成を有していることにより、高温多湿環境に放
置された直後の使用を繰返しても、水蒸気が発生して絶
縁層がめくり上がることがなくて、各層の密着を長期に
渡って確保し、温度むらがなくて昇温時間が増大するこ
とがないという効果がある。
部と絶縁層とは固着材によって固定されているので、長
期安定性にすぐれているという効果もある。
又は粘着剤からなり、の体積は固着材の体積より大きく
なっているので、凹部が固着材によって埋められること
がなくて、低粘度から高粘度の固着材を選択的に使用す
ることもできるという効果がある。
体の軸方向に連続した筋状体となっているので、ローラ
基体の成形加工が容易であるという効果がある。
部の縦断正面図である。
みた断面図である。
部の縦断正面図である。
みた断面図である。
の一部縦断正面図である。
の一部縦断正面図である。
の一部縦断正面図である。
の一部縦断正面図である。
ある。
例の一部縦断正面図である。
である。
ーラの一部の縦断正面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ローラ基体の内周面に絶縁層を介して抵
抗体を設けた発熱ローラを有し、該抵抗体に通電して発
熱させる定着装置において、発熱ローラの絶縁層がシー
ト状又はチューブ状となっており、ローラ基体の内周面
に凹凸部が形成されており、その凹部と絶縁層の通気開
口とが外部と連通していることを特徴とする定着装置。 - 【請求項2】 ローラ基体の凸部と絶縁層とは固着材に
よって固定されていることを特徴とする請求項1に記載
の定着装置。 - 【請求項3】 固着材は接着剤又は粘着剤からなり、凹
部の体積は固着材の体積より大きくなっていることを特
徴とする請求項2に記載の定着装置。 - 【請求項4】 凸部はローラ基体の軸方向に連続した筋
状体となっていることを特徴とする請求項1ないし3の
いずれかに記載の定着装置。
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
JP2004219534A (ja) * | 2003-01-10 | 2004-08-05 | Ricoh Co Ltd | 定着部材、定着装置及び画像形成装置 |
JP2009251406A (ja) * | 2008-04-09 | 2009-10-29 | Murata Mach Ltd | ヒートローラ、該ヒートローラを備えた定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置 |
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US7433641B2 (en) | 2003-01-10 | 2008-10-07 | Ricoh Company, Limited | Fixing member, fixing device, and image forming apparatus |
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