JP6307828B2 - 定着装置、加熱装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、無端状の定着ベルトを、抵抗発熱層のパターンが形成された面状発熱体からなる加熱部材により加熱する技術が開示されている。
請求項2に係る発明は、前記加熱部材は、2つの前記縁部が前記固定部材に直接接触していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置である。
請求項3に係る発明は、前記加熱部材の前記軸方向の両端部を、それぞれ、前記定着部材の内周面に沿うように保持する保持部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置である。
請求項4に係る発明は、前記加熱部材は、2つの前記縁部が、前記固定部材に対して、それぞれ前記軸方向の両端部と当該軸方向の中央部とを含む複数個所で固定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置である。
請求項5に係る発明は、前記加熱部材は、前記定着部材の内周面に接し前記発熱部からの熱を当該定着部材に伝達する熱伝達部と、当該発熱部を当該熱伝達部に接着する接着部とを備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置である。
請求項6に係る発明は、通電により発熱する発熱部を有し、記録材にトナー像を定着する定着部材を加熱する加熱部材と、前記加熱部材における前記定着部材の軸方向両端部を、それぞれ、当該定着部材の内周面に沿うように保持する保持部材と、前記軸方向に延び前記発熱部を挟んで対向する前記加熱部材の2つの縁部が、当該軸方向に沿って固定される固定部材と、前記固定部材を前記定着部材側へ押圧する押圧部材とを備え、前記押圧部材は、前記固定部材における前記軸方向の両端部のそれぞれに、複数が当該軸方向と交差する方向に沿って並んで配置されることを特徴とする加熱装置である。
請求項7に係る発明は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、記録材に前記トナー像を定着する定着部材と、前記定着部材とともに、未定着トナー像を保持した記録材が通過するための加圧部を形成する加圧部材と、前記定着部材の軸方向に延び通電により発熱する発熱部を有し、当該定着部材を内周側から加熱する加熱部材と、前記軸方向に延び前記発熱部を挟んで対向する前記加熱部材の2つの縁部が、当該軸方向に沿って固定される固定部材と、前記固定部材を前記定着部材側へ押圧する押圧部材とを備え、前記押圧部材は、前記固定部材における前記軸方向の両端部のそれぞれに、複数が当該軸方向と交差する方向に沿って並んで配置されることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、加熱部材と定着部材との接触不良の発生を抑制することが可能になる。
請求項3に係る発明によれば、加熱部材の軸方向両端部での定着部材との接触不良の発生を抑制することが可能になる。
請求項4に係る発明によれば、加熱部材の変形を抑制することが可能になる。
請求項5に係る発明によれば、定着部材に対する伝熱を良好に行うことが可能になる。
請求項6に係る発明によれば、加熱部材と定着部材との接触不良の発生を抑制することが可能になる。
請求項7に係る発明によれば、加熱部材と定着部材との接触不良の発生を抑制することが可能になる。
<画像形成装置の説明>
図1は、本実施の形態の定着装置が適用される画像形成装置の構成例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンタであり、画像データに基づき画像形成を行う画像形成部10、画像形成装置1全体の動作を制御する制御部31を備えている。さらには、例えばパーソナルコンピュータ(PC)3や画像読取装置(スキャナ)4等との通信を行って画像データを受信する通信部32、通信部32にて受信された画像データに対し予め定めた画像処理を施す画像処理部33を備えている。
画像形成ユニット11各々は、現像器15に収納されるトナーを除いてほぼ同様に構成され、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
一方、一次転写後に感光体ドラム12に付着しているトナー(一次転写残トナー)、および二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(二次転写残トナー)は、それぞれドラムクリーナ16、およびベルトクリーナ25によって除去される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
次に、本実施の形態の定着ユニット60について説明する。
図2および図3は本実施の形態の定着ユニット60の構成を示す図であり、図2は正面図、図3は図2におけるIII−III断面図である。
まず、断面図である図3に示すように、定着ユニット60は、加熱源としてのヒータユニット80と、ヒータユニット80により加熱されることでトナー像を定着する定着部材の一例としての定着ベルト61と、定着ベルト61に対向するように配置された加圧部材の一例としての加圧ロール62と、定着ベルト61を介して加圧ロール62から押圧される押圧パッド63とを備えている。
さらに、定着ユニット60は、押圧パッド63等の構成部材を支持するフレーム64と、定着ベルト61の内周面と接触して定着ベルト61の温度を測定する温度センサ65と、定着ベルト61からの用紙Pの剥離を補助する剥離補助部材70とを備えている。
定着ベルト61は、原形が円筒形状の無端のベルト部材で構成され、例えば原形(円筒形状)時の直径が30mm、幅方向長が300mmに形成されている。また、図4(定着ベルト61の断面層構成図)に示したように、定着ベルト61は、基材層611と、基材層611の上に被覆された離型層612からなる構造のベルト部材である。
基材層611としては、例えば、ポリイミド樹脂からなる厚さ60μm〜200μmのシートが用いられる。また定着ベルト61の温度分布をより均一化するために酸化アルミニウム等からなる熱伝導フィラーをポリイミド樹脂シート中に含有させてもよい。
次に、定着ベルト61の駆動機構について説明する。
正面図である図2に示したように、フレーム64(図3参照)の軸方向両端部には、定着ベルト61の両端部の断面形状を円形に維持しながら定着ベルト61を周方向に回転駆動するエンドキャップ部材67が固定されている。そして、定着ベルト61は、両端部からエンドキャップ部材67を介した回転駆動力を直接的に受けて、例えば140mm/sのプロセススピードで図3の矢印C方向に回転移動する。
エンドキャップ部材67を構成する材質としては、機械的強度や耐熱性の高い所謂エンジニアリングプラスチックスが用いられる。例えば、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、LCP樹脂等が適する。
このように、定着ベルト61が定着ベルト61の両端部から駆動力を直接受けて回転するので、定着ベルト61は安定して回転する。
図3に戻り、加圧ロール62は、定着ベルト61に対向するように配置され、定着ベルト61に従動して図3の矢印D方向に、例えば140mm/sのプロセススピードで回転する。そして、加圧ロール62と押圧パッド63とにより定着ベルト61を挟持した状態でニップ部N(加圧部)を形成し、このニップ部Nに未定着トナー像を保持した用紙Pを通過させることで、熱および圧力を加えて未定着トナー像を用紙Pに定着する。
加圧ロール62は、例えば直径18mmの中実のアルミニウム製コア(円柱状芯金)621と、コア621の外周面に被覆された例えば厚さ5mmのシリコーンスポンジ等の耐熱性弾性体層622と、さらに例えば厚さ50μmのカーボン配合のPFA等の耐熱性樹脂被覆または耐熱性ゴム被覆による離型層623とが積層されて構成される。そして、押圧バネ68(図2参照)により例えば25kgfの荷重で定着ベルト61を介して押圧パッド63を押圧している。
押圧パッド63は、例えばシリコーンゴムやフッ素ゴム等の剛体で構成された、断面が略円弧形状のブロック部材であり、定着ベルト61の内側においてフレーム64に支持されている。そして、加圧ロール62が定着ベルト61を圧接する領域にて、軸方向全域に亘って固定配置されている。そして、押圧パッド63は、定着ベルト61を介して加圧ロール62を予め定められた幅領域に亘って予め定められた荷重(例えば、平均10kgf)で均一に押圧するように設置され、ニップ部Nを形成している。
温度センサ65は、例えば、サーミスタ式の温度センサであり、温度の変化により抵抗値が変化する材料であるサーミスタを有する温度検知部を備える。
図5(a)〜(b)および図6は、本実施の形態のヒータユニット80の構成を示す図である。
ここで図5(a)は、ヒータユニット80の斜視図である。また、図5(b)は、ヒータユニット80を図5(a)におけるVb方向から見た図である。さらに、図6は、ヒータユニット80を図5(b)におけるVI方向から見た図である。
図示するヒータユニット80は、熱発生源であるヒータ81と、ヒータ81の形状をアーチ状に規定する保持部材の一例としてのガイド82と、ヒータ81およびガイド82を取り付ける固定部材の一例としての取り付け部83と、ヒータ81を取り付け部83に固定するボルト84と、ヒータユニット80を定着ベルト61に押圧するための押圧部材85とを備える。
図7(a)〜(b)は、ヒータ81の構造について説明した図である。
ヒータ81は、いわゆるフィルムヒータであり、可撓性を有する。そして実際の使用状態においては、定着ベルト61の内周面に接触させるため、図5(a)〜(b)で示すように定着ベルト61の内周面に沿うように円弧状に曲げられアーチ状に取り付けられる。ただし説明をわかりやすくするため、図7(a)〜(b)では、円弧状に曲げられる前の平面状のヒータ81について図示している。
ここで図7(a)は、ヒータ81の斜視図である。また図7(b)は、ヒータ81のVIIb−VIIb断面図である。
また、図7(a)に示すように、円弧状に曲げられる前のヒータ81は、全体として長方形状となっている。言い換えると、本実施の形態のヒータ81は、互いに対向する2つの長辺側端部と、長辺側端部と交差し互いに対向する2つの短辺側端部とを有している。なお、ヒータ81における長辺側端部に沿う方向(以下、長手方向と呼ぶことがある)が、定着ベルト61の回転軸方向に対応している。
発熱層811は、導電性の発熱材料からなり、通電することにより発熱する。本実施の形態では、発熱層811は、例えば、厚さ30μmのステンレス箔からなる。また、発熱層811は、予め定められたパターンを描くことで、より均一に発熱を行うようにしている。本実施の形態の発熱層811は、ヒータ81の短手方向を往復するように形成された基本パターンが、ヒータ81の長手方向に複数接続された波状のパターンを描いている。
絶縁層812a、812bは、絶縁性を有するとともに、耐熱性に優れた材料からなることが必要である。本実施の形態では、絶縁層812aとして、例えば、厚さ25μm〜50μmの熱硬化性ポリイミドが使用される。そして絶縁層812bとして、例えば、厚さ25μm〜50μmの熱可塑性ポリイミドが使用される。
熱拡散層813は、伝熱性に優れるとともに、耐熱性に優れた材料からなることが必要である。実施の形態では、熱拡散層813として、例えば、厚さ30μm〜50μmのステンレス箔を使用する。
熱拡散層813は、絶縁層812bと接合している。実際には、上述した絶縁層812aと絶縁層812bとで発熱層811を挟み込み、熱圧着を行うときに、併せて熱拡散層813と絶縁層812bとを接着させる。
ガイド82は、耐熱性に優れるとともに、加工性にも優れることが必要とさせる。本実施の形態では、ガイド82を形成する材料として、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂が使用される。
本実施の形態では、図6に示すように、ヒータ81は、長辺側端部のそれぞれにおいて、7カ所で取り付け部83に取り付けられている。なお、図6には、ヒータ81のうち一方の長辺側端部のみが表れており、他方の長辺側端部については表れていないが、ヒータ81における他方の長辺側端部についても同様に、ボルト84により取り付け部83に取り付けられる。したがって、図6に示す例では、ヒータ81は合計14カ所で取り付け部83に取り付けられている。
つまりヒータ81は、ガイド82によりその形状がアーチ状に規定されるとともに、ボルト84により取り付け部83に対して、長手方向の一端から他端に亘ってリジット固定される。これによりヒータ81を、定着ベルト61の内周面に沿った形状とすることができる。
従来のヒータユニットでは、ヒータ181の長手方向中央部が長手方向両端部と比較して熱膨張により大きく変形することで、図8に示すように、ヒータ181が、長手方向中央部が定着ベルト161側に突出するように反った状態となる場合がある。
これにより、ヒータ181の長手方向中央部は、長手方向両端部と比較して高温になりやすく、ヒータ181の長手方向中央部は、長手方向両端部と比較して熱膨張しやすい傾向がある。
この結果、ヒータ181における長手方向中央部が定着ベルト161側に突出し、図8に示すように、ヒータ181全体としては長手方向に反った形状に変形する場合がある。
そして、ヒータ181の長手方向両端部において定着ベルト161との接触不良が生じた場合には、ヒータ181の長手方向両端部にて発生した熱が定着ベルト161に伝導しにくくなるため、ヒータ181の長手方向両端部において熱が溜まりやすくなる。
すなわち、本実施の形態のヒータユニット80では、長手方向の一端から他端に亘って、ヒータ81の長辺側端部が取り付け部83に対して取り付けられ固定されている。この結果、発熱層811の発熱によりヒータ81が熱膨張して変形しようとした場合であっても、ヒータ81が取り付け部83に固定された状態が維持されるため、ヒータ81の長手方向に反るような変形を抑制することができる。
これに対して本実施の形態では、取り付け部83の長手方向両端部にガイド82を取り付け、ガイド82によりヒータ81の長手方向両端部の形状を規定している。これにより、ヒータ81が熱膨張した場合であっても、ヒータ81の長手方向両端部において、定着ベルト61から遠ざかる方向への変形を抑制することができる。
この結果、本構成を採用しない場合と比較して、ヒータ81の長手方向に反るような変形をより抑制することができる。
この結果、本実施の形態のヒータユニット80では、本構成を採用しない場合と比較して、ヒータ81が長手方向両端部において局所的に高温になることを抑制できる。これにより、ヒータ81での発火や発煙を抑制するとともに、絶縁層812が炭化することに伴う絶縁層812の絶縁機能の低下を抑制することが可能になる。
取り付け部83に対するヒータ81の固定は、ヒータ81のそれぞれの長辺側端部において、長手方向中央部と長手方向両端部との少なくとも3カ所以上で行うことが好ましい。ここで、本実施の形態においてヒータ81の長手方向中央部とは、図6においてD2にて示すように、例えばヒータ81の長手方向の中心から、ヒータ81の長手方向長さD1の±5%の範囲をいう。また、本実施の形態においてヒータ81の長手方向両端部とは、例えばヒータ81の長手方向の両端から、ヒータ81の長手方向長さの±5%の範囲をいう。
Claims (7)
- 記録材にトナー像を定着する定着部材と、
前記定着部材とともに、未定着トナー像を保持した記録材が通過するための加圧部を形成する加圧部材と、
前記定着部材の軸方向に延び通電により発熱する発熱部を有し、当該定着部材を内周側から加熱する加熱部材と、
前記軸方向に延び前記発熱部を挟んで対向する前記加熱部材の2つの縁部が、当該軸方向に沿って固定される固定部材と、
前記固定部材を前記定着部材側へ押圧する押圧部材と
を備え、
前記押圧部材は、前記固定部材における前記軸方向の両端部のそれぞれに、複数が当該軸方向と交差する方向に沿って並んで配置されることを特徴とする定着装置。 - 前記加熱部材は、2つの前記縁部が前記固定部材に直接接触していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記加熱部材の前記軸方向の両端部を、それぞれ、前記定着部材の内周面に沿うように保持する保持部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
- 前記加熱部材は、2つの前記縁部が、前記固定部材に対して、それぞれ前記軸方向の両端部と当該軸方向の中央部とを含む複数個所で固定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記加熱部材は、前記定着部材の内周面に接し前記発熱部からの熱を当該定着部材に伝達する熱伝達部と、当該発熱部を当該熱伝達部に接着する接着部とを備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置。
- 通電により発熱する発熱部を有し、記録材にトナー像を定着する定着部材を加熱する加熱部材と、
前記加熱部材における前記定着部材の軸方向両端部を、それぞれ、当該定着部材の内周面に沿うように保持する保持部材と、
前記軸方向に延び前記発熱部を挟んで対向する前記加熱部材の2つの縁部が、当該軸方向に沿って固定される固定部材と、
前記固定部材を前記定着部材側へ押圧する押圧部材と
を備え、
前記押圧部材は、前記固定部材における前記軸方向の両端部のそれぞれに、複数が当該軸方向と交差する方向に沿って並んで配置されることを特徴とする加熱装置。 - トナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、
記録材に前記トナー像を定着する定着部材と、
前記定着部材とともに、未定着トナー像を保持した記録材が通過するための加圧部を形成する加圧部材と、
前記定着部材の軸方向に延び通電により発熱する発熱部を有し、当該定着部材を内周側から加熱する加熱部材と、
前記軸方向に延び前記発熱部を挟んで対向する前記加熱部材の2つの縁部が、当該軸方向に沿って固定される固定部材と、
前記固定部材を前記定着部材側へ押圧する押圧部材と
を備え、
前記押圧部材は、前記固定部材における前記軸方向の両端部のそれぞれに、複数が当該軸方向と交差する方向に沿って並んで配置されることを特徴とする画像形成装置。
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