JP2001133824A - 角度変調装置 - Google Patents

角度変調装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源の有する位相雑音に依存することなく、
雑音特性に優れた角度変調装置を実現する。 【解決手段】 本角度変調装置は、光源101から出力
された光を分岐し、一方の光を、光強度変調部104に
よって、第1の信号源1031から出力された所定周波
数fcの第1の電気信号を元信号として所定の光強度変
調を施す。また、他方の光を、光角度変調部105によ
って、第2の信号源1032から出力された第2の電気
信号を元信号として光角度変調を施す。光検波部107
は、当該自乗検波特性により、光合波部106によって
合波された光強度変調信号と光角度変調信号とをホモダ
イン検波し、当該差ビート信号として、第2の信号源1
032からの出力信号を元信号とした周波数fcを中心
とする角度変調信号を生成、出力する。本角度変調装置
は、以上のような光信号処理を用いて広帯域の角度変調
信号を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広帯域な角度変調
信号(位相変調信号または周波数変調信号)を発生させ
る変調装置に関し、より特定的には、ホモダイン検波を
利用した光信号処理によって、広帯域な角度変調信号を
発生させる変調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図26は、従来の角度変調装置の構成を
示すブロック図である。この角度変調装置は、例えば文
献(K.Kikushima, et al, "Optical Super Wide-Band F
M Modulation Scheme and Its Application to Multi-C
hannel AM Video TransmissionSystems", IOOC'95 Tech
nical Digest, Vol.5 PD2-7, pp.33-34)に、その動作
などが詳しく説明されている。
【0003】図26において、本角度変調装置は、光周
波数制御部1000と、信号源1001と、局発光源1
004と、光変調部1005と、光合波部1006と、
光検波部1007とを備えている。
【0004】上記のように構成された角度変調装置にお
いて、信号源1001は、角度変調すべき元信号となる
電気信号を出力する。光変調部1005は、例えば半導
体レーザで構成される。一般に、半導体レーザは、注入
電流一定の条件では一定光周波数f1の光を発振する。
また、半導体レーザは、注入する電流を振幅変調する
と、出力される光の周波数も変調を受けるので、光周波
数f1を中心とした光周波数変調信号を出力する。この
ような性質によって、光変調部1005は、信号源10
01から出力された電気信号を光周波数変調信号に変換
し、出力する。図27(b)は、光変調部1005から
出力された光の周波数スペクトルを示した模式図であ
る。
【0005】局発光源1004は、一定光周波数f2の
無変調光を出力する。図27(a)は、局発光源100
4から出力された光の周波数スペクトルを示した模式図
である。光変調部1005から出力される光信号および
局発光源1004から出力される光は、光合波部100
6によって合波された後、共に光検波部1007へ入力
される。
【0006】光検波部1007は、自乗検波特性を有す
るフォトダイオードなどで構成される。光検波部100
7は、入力された2つの光の光周波数差に相当する周波
数fc(=|f1−f2|)において、当該2つの光の
ビート信号を出力する。この動作は、光ヘテロダイン検
波と呼ばれる。
【0007】このようにして得られたビート信号は、信
号源1001から出力された電気信号を元信号とした、
搬送波周波数fcの角度変調信号(周波数変調信号)と
なる。図27(c)は、光検波部1007から出力され
た信号の周波数スペクトルを示した模式図である。
【0008】また、光周波数制御部1000は、光変調
部1005から出力される光信号の中心光周波数f1お
よび局発光源1004から出力される光の光周波数f2
の一方ないし双方を制御し、光検波部1007から出力
される角度変調信号の中心周波数fcを安定化する。
【0009】以上のように、従来の角度変調装置では、
光信号処理による高い変調効率(一般の電気回路方式の
場合と比較して10倍以上の変調効率)を利用すること
により、一般の電気回路では作成が困難な非常に周波数
が高く、かつ広帯域な(周波数偏移量または位相偏移量
の大きい)角度変調信号を容易に生成することができ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半導体
レーザ等の光源は、一般に電気発振器と比較して位相雑
音(発振スペクトル線幅)が大きい。図27(a)にお
いて、局発光源の位相雑音(発振スペクトル線幅)は△
ν1で表され、図27(b)において、光変調部から出
力される光信号に含まれる位相雑音(発振スペクトル線
幅)は△ν2で表される。
【0011】これらの光波のビート信号として得られる
角度変調信号は、図27(c)に示されるように、2つ
の位相雑音の和に相当する位相雑音(△ν1+△ν2)
を有する。なぜなら、それぞれの光源から出力される光
波の間には、位相レベルの相関性がないため、その位相
雑音が単純に総和されるからである。角度変調信号が復
調される時には、この位相雑音もまた復調され、大きな
白色(強度)雑音となる。従来の角度変調装置は、この
雑音によって復調信号の品質が著しく劣化するという特
有の問題点を有している。
【0012】また、従来の角度変調装置は、角度変調信
号の周波数を安定化させるために、2つの光源の光周波
数(またはそれらの差)を逐次監視して、調整しなけれ
ばならない。したがって、従来の角度変調装置は、監視
と調整のための制御回路等の複雑な構成を必要とすると
いう特有の問題点を有している。
【0013】それ故に、本発明の目的は、光信号処理に
よって、非常に周波数が高く、かつ広帯域である角度変
調を実現しながら、簡易な構成によって位相雑音を抑圧
し、雑音特性を改善することができる角度変調装置を提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
ような目的を達成するために、本発明は、以下に示すよ
うな特徴を有している。
【0015】本発明の第1の局面は、入力された変調信
号をホモダイン検波によって角度変調信号に変換するた
めの角度変調装置であって、光を出力する光源と、光源
から出力される光を分岐して、第1および第2の光とし
て出力する光分岐部と、第1の光に対して、所定周波数
fcの第1の電気信号を元信号とした光強度変調または
光振幅変調を施し、第1の光信号として出力する光強度
変調部と、第2の光に対して、入力された変調信号であ
る第2の電気信号を元信号とした光角度変調を施し、第
2の光信号として出力する第1の光角度変調部と、第1
の光信号と、第2の光信号とを合波する光合波部と、自
乗検波特性を有し、光合波部から出力された光信号を電
気信号に変換して、第2の電気信号を元信号とする搬送
波周波数fcの角度変調信号を出力する光検波部とを備
える。
【0016】上記第1の局面では、同一の光源から出力
された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調を
施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一方
の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光強度変調
し、他方の分岐光を第2の電気信号で光角度変調するこ
とにより、当該光角度変調スペクトルをダウンコンバー
トし、第2の電気信号を元信号とした角度変調信号を周
波数fcに発生させる。これにより、光源の有する位相
雑音成分を抑圧し、雑音特性に優れた広帯域な角度変調
を実現できる。また、複数の光源を使用せず、光源の光
周波数制御の必要がないため、簡単な構成で広帯域な角
度変調を実現できる。
【0017】本発明の第2の局面は、第1の局面に従属
する局面であって、光強度変調部は、単一側波帯光強度
変調または単一側波帯光振幅変調を施すことを特徴とす
る。
【0018】上記第2の局面では、同一の光源から出力
された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調を
施した後、自乗検波するホモダイン構成において、光強
度変調(または光振幅変調)方式として単一側波帯光変
調を施す。これにより、所望の角度変調信号以外の不要
成分の発生を抑圧し、高品質な角度変調を実現できる。
【0019】本発明の第3の局面は、第1の局面に従属
する局面であって、光強度変調部は、光搬送波が抑圧さ
れた光強度変調または光搬送波が抑圧された光振幅変調
を施すことを特徴とする。
【0020】上記第3の局面では、同一の光源から出力
された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調を
施した後、自乗検波するホモダイン構成において、光強
度変調(または光振幅変調)方式として光搬送波抑圧変
調を施す。これにより、所望の角度変調信号以外の不要
成分の発生を抑圧し、高品質な角度変調を実現できる。
【0021】本発明の第4の局面は、第3の局面に従属
する局面であって、光強度変調部は、マッハツエンダー
干渉計構成の光強度変調器であって、印加電圧対出力光
強度特性において最も出力光強度の小さくなる印加電圧
になるように、バイアス電圧が調整されることを特徴と
する。
【0022】上記第4の局面では、同一の光源から出力
された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調を
施した後、自乗検波するホモダイン構成において、光搬
送波が抑圧された光強度変調(または光振幅変調)を施
すための光強度変調部としてマッハツエンダー型光変調
器を使用し、当該印加電圧対出力光電力特性において、
出力光強度が最小となるように当該バイアス電圧を調整
する。これにより、所望の角度変調信号以外の不要成分
の発生を抑圧し、高品質な角度変調を実現できる。
【0023】本発明の第5の局面は、第1の局面に従属
する局面であって、光強度変調部は、光搬送波が抑圧さ
れた単一側波帯光強度変調または光搬送波が抑圧された
単一側波帯光振幅変調を施すことを特徴とする。
【0024】上記第5の局面では、同一の光源から出力
された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調を
施した後、自乗検波するホモダイン構成において、光強
度変調(または光振幅変調)方式として光搬送波が抑圧
された単一側波帯光変調を施す。これにより、所望の角
度変調信号以外の不要成分の発生を抑圧し、さらに高品
質な角度変調を実現できる。
【0025】本発明の第6の局面は、第5の局面に従属
する局面であって、光強度変調部は、マッハツエンダー
干渉計構成の光強度変調器であって、印加電圧対出力光
強度特性において最も出力光強度の小さくなる印加電圧
になるように、バイアス電圧が調整されることを特徴と
する。
【0026】上記第6の局面では、同一の光源から出力
された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調を
施した後、自乗検波するホモダイン構成において、光搬
送波が抑圧された光強度変調(または光振幅変調)を施
すための光強度変調部としてマッハツエンダー型光変調
器を使用し、当該印加電圧対出力光電力特性において、
出力光強度が最小となるように当該バイアス電圧を調整
する。これにより、所望の角度変調信号以外の不要成分
の発生を抑圧し、高品質な角度変調を実現できる。
【0027】本発明の第7の局面は、第1の局面に従属
する局面であって、光分岐部から光強度変調部を経て光
検波部に至る経路を通過する光の伝搬時間と、光分岐部
から第1の光角度変調部を経て光検波部に至る経路を通
過する光の伝搬時間とが、略一致することを特徴とす
る。
【0028】上記第7の局面では、光分岐部から光検波
器に至る複数の経路の各伝搬時間が、互いに略一致する
ように設定することにより、高効率な光ホモダイン検波
を行う。これにより、雑音特性に優れた高効率の角度変
調を安定に実現できる。
【0029】本発明の第8の局面は、第7の局面に従属
する局面であって、光強度変調部は、第1および第2の
光位相変調器を含むマッハツエンダー干渉計構成の光変
調器であって、光分岐部から第1の光位相変調器を経て
光検波部に至る経路を通過する光の伝搬時間と、光分岐
部から第2の光位相変調器を経て光検波部に至る経路を
通過する光の伝搬時間とが、一致することを特徴とす
る。
【0030】上記第8の局面では、マッハツエンダー干
渉計構成の光強度変調器を構成する光導波路を含めて、
光分岐部から光検波器に至る複数の経路の各伝搬時間
が、互いに一致するように設定することにより、高効率
な光ホモダイン検波を行う。これにより、雑音特性に優
れた高効率の角度変調を安定に実現できる。
【0031】本発明の第9の局面は、第8の局面に従属
する局面であって、光分岐部から第1の光位相変調器を
経て光検波部に至る経路を通過する光の伝搬時間と、光
分岐部から第2の光位相変調器を経て光検波部に至る経
路を通過する光の伝搬時間と、光分岐部から第1の光角
度変調部を経て光検波部に至る経路を通過する光の伝搬
時間とが、一致することを特徴とする。
【0032】上記第9の局面では、光分岐部から光検波
器に至る複数の経路の各伝搬時間が、互いに一致するよ
うに設定することにより、高効率な光ホモダイン検波を
行う。これにより、雑音特性に優れた高効率の角度変調
を安定に実現できる。
【0033】本発明の第10の局面は、第7の局面に従
属する局面であって、第1の光角度変調部は、光分岐部
から光強度変調部を経て光合波部に至る経路を通過する
光の伝搬時間と、光分岐部から第1の光角度変調部を経
て光合波部に至る経路を通過する光の伝搬時間とが互い
に一致するように、バイアス電圧を調整されることを特
徴とする。
【0034】上記第10の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、各
分岐光の伝搬遅延量が互いに一致するように、光角度変
調部の当該バイアス電圧を調整する。これにより、光源
の有する位相雑音成分をより正確に抑圧し、さらに雑音
特性に優れた広帯域な角度変調を実現できる。
【0035】本発明の第11の局面は、第7の局面に従
属する局面であって、光分岐部から光強度変調部を経て
光合波部に至る経路を通過する光の伝搬時間と、光分岐
部から第1の光角度変調部を経て光合波部に至る経路を
通過する光の伝搬時間とが互いに一致するように、経路
のいずれか一方または双方に挿入される光遅延調整部を
さらに備える。
【0036】上記第11の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、各
分岐光の当該伝搬遅延量を調整する光遅延調整部を当該
各伝搬経路のいずれかの部位に挿入する。これにより、
光源の有する位相雑音成分をより正確に抑圧し、さらに
雑音特性に優れた広帯域な角度変調を実現できる。
【0037】本発明の第12の局面は、第9の局面に従
属する局面であって、光強度変調部と、第1の光角度変
調部と、光分岐部から光強度変調部または前記第1の光
角度変調部を経て光検波部に至る光導波路との全部また
は一部は、同一の結晶基板上に形成されることを特徴と
する。
【0038】上記第12の局面では、結晶基板上に、光
源からの光を分岐する分岐器と、分岐されたそれぞれの
光を導波する光導波路と、これらを再度合波する合波記
を形成することにより、マッハツェンダー干渉計構成の
光強度変調器と、光角度変調器とを、高精度にインテグ
レートし、光ホモダイン検波の安定性を確保して、高効
率な光ホモダイン検波を行う。これにより、雑音特性に
優れた高効率の安定した角度変調器を実現できる。
【0039】本発明の第13の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、光検波部から出力される角度変調
信号のレベルが最大となるように、光強度変調部の動作
条件を調整する制御部をさらに備える。
【0040】上記第13の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一
方の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光強度変調
し、他方の分岐光を第2の電気信号で光角度変調するこ
とにより、当該光角度変調スペクトルをダウンコンバー
トし、第2の電気信号を元信号とした角度変調信号を周
波数fcに発生させ、かつ当該信号レベルが最大となる
ように、光強度変調条件を調整する。これにより、位相
雑音成分を抑圧し、雑音特性に優れた高効率の角度変調
を実現できる。
【0041】本発明の第14の局面は、第13の局面に
従属する局面であって、光強度変調部は、マッハツエン
ダー干渉計構成の光変調器であって、制御部は、角度変
調信号のレベルが最大となるように、光強度変調部のバ
イアス電圧を調整することを特徴とする。
【0042】上記第14の局面では、光強度変調部とし
て、マッハツエンダー干渉計構成の光変調器を用い、当
該バイアス電圧を調整することにより、光強度変調効率
を最適に設定する。これにより、角度変調信号のレベル
を最大とし、より高効率な角度変調を実現できる。
【0043】本発明の第15の局面は、第14の局面に
従属する局面であって、光強度変調部は、2つの電気信
号入力端子を有するプッシュプル型のマッハツエンダー
干渉計構成の光変調器であって、入力された第1の電気
信号を互いに所定の位相関係となるように分岐して、第
1および第2の変調信号として2つの電気信号入力端子
へそれぞれ供給し、制御部は、角度変調信号のレベルが
最大となるように、第1および第2の変調信号間の位相
差を調整することを特徴とする。
【0044】上記第15の局面では、光強度変調部とし
て、2つの電気信号入力端子を有するプッシュプル型の
マッハツエンダー干渉計構成の光変調器を用い、当該2
つの入力電気信号間の位相差を調整することにより、光
搬送波成分の抑圧精度を向上させる。これにより、搬送
波抑圧光強度変調において残留した光搬送波成分に起因
して低周波帯域に発生する不要信号成分を抑圧し、より
波形歪の少ない高品質の角度変調を実現できる。
【0045】本発明の第16の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、光検波部において、光強度変調信
号に含まれる残留した光搬送波成分と光角度変調信号と
のホモダイン検波によって発生し、第2の電気信号に対
応する低周波成分のレベルが最小となるように、光強度
変調部の動作条件を制御する制御部をさらに備える。
【0046】上記第16の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一
方の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光搬送波を
抑圧した光強度変調を行い、他方の分岐光を第2の電気
信号で光角度変調することにより、当該光角度変調スペ
クトルをダウンコンバートし、第2の電気信号を元信号
とした角度変調信号を周波数fcに発生させ、かつ搬送
波抑圧光強度変調において残留する光搬送波成分と光角
度変調信号とが干渉することによって低周波帯域に発生
する不要信号成分が最小となるように、光強度変調条件
を調整する。これにより、雑音特性に優れ、かつ波形歪
の少ない高品質の角度変調を実現できる。
【0047】本発明の第17の局面は、第16の局面に
従属する局面であって、光強度変調部は、マッハツエン
ダー干渉計構成の光変調器であって、制御部は、低周波
成分のレベルが最小となるように、光強度変調部のバイ
アス電圧を調整することを特徴とする。
【0048】上記第17の局面では、光強度変調部とし
て、2つの電気信号入力端子を有するプッシュプル型の
マッハツエンダー干渉計構成の光変調器を用い、当該バ
イアス電圧を調整することにより、光搬送波成分の抑圧
精度を向上させる。これにより、搬送波抑圧光強度変調
において残留した光搬送波成分に起因して低周波帯域に
発生する不要信号成分を抑圧し、より波形歪の少ない高
品質の角度変調を実現できる。
【0049】本発明の第18の局面は、第16の局面に
従属する局面であって、光強度変調部は、2つの電気信
号入力端子を有するプッシュプル型のマッハツエンダー
干渉計構成の光変調器であって、入力された第1の電気
信号を互いに所定の位相関係となるように分岐して、第
1および第2の変調信号として2つの電気信号入力端子
へそれぞれ供給し、制御部は、低周波成分が最小となる
ように、第1および第2の変調信号間の位相差を調整す
ることを特徴とする。
【0050】上記第18の局面では、光強度変調部とし
て、2つの電気信号入力端子を有するプッシュプル型の
マッハツエンダー干渉計構成の光変調器を用い、当該2
つの入力電気信号間の位相差を調整することにより、光
搬送波成分の抑圧精度を向上させる。これにより、搬送
波抑圧光強度変調において残留した光搬送波成分に起因
して低周波帯域に発生する不要信号成分を抑圧し、より
波形歪の少ない高品質の角度変調を実現できる。
【0051】本発明の第19の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、光検波部において、光強度変調信
号に含まれる上下側波帯成分相互間のホモダイン検波に
よって発生し、第1の電気信号の2倍高調波に相当する
周波数2fcの信号成分のレベルが最大となるように、
光強度変調部の動作条件を制御する制御部をさらに備え
る。
【0052】上記第19の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一
方の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光強度変調
し、他方の分岐光を第2の電気信号で光角度変調するこ
とにより、当該光角度変調スペクトルをダウンコンバー
トし、第2の電気信号を元信号とした角度変調信号を周
波数fcに発生させ、かつ光強度変調の上下側波帯成分
が互いに干渉することによって発生する高調波成分が最
大となるように、光強度変調条件を調整する。これによ
り、雑音特性に優れ、かつ波形歪の少ない高効率な角度
変調を実現できる。
【0053】本発明の第20の局面は、第19の局面に
従属する局面であって、光強度変調部は、マッハツエン
ダー干渉計構成の光変調器であって、制御部は、第1の
電気信号の2倍高調波に相当する信号成分のレベルが最
大となるように、光強度変調部のバイアス電圧を調整す
ることを特徴とする。
【0054】上記第20の局面では、光強度変調部とし
て、2つの電気信号入力端子を有するプッシュプル型の
マッハツエンダー干渉計構成の光変調器を用い、当該バ
イアス電圧を調整することにより、光強度変調信号にお
ける上下側波帯成分、即ち光検波部出力において周波数
2fcに発生する成分を上昇させることを介して、角度
変調信号のレベルを最大とし、波形歪の少ないより高効
率な角度変調を実現できる。
【0055】本発明の第21の局面は、第19の局面に
従属する局面であって、光強度変調部は、2つの電気信
号入力端子を有するプッシュプル型のマッハツエンダー
干渉計構成の光変調器であって、入力された第1の電気
信号を互いに所定の位相関係となるように分岐して、第
1および第2の変調信号として2つの電気信号入力端子
へそれぞれ供給し、制御部は、第1の電気信号の2倍高
調波に相当する信号成分のレベルが最大になるように、
第1および第2の変調信号間の位相差を調整することを
特徴とする。
【0056】上記第21の局面では、光強度変調部とし
て、2つの電気信号入力端子を有するプッシュプル型の
マッハツエンダー干渉計構成の光変調器を用い、当該2
つの入力電気信号間の位相差を調整することにより、光
強度変調信号における上下側波帯成分、即ち光検波部出
力において周波数2fcに発生する成分を上昇させるこ
とを介して、角度変調信号のレベルを最大とし、波形歪
の少ないより高効率な角度変調を実現できる。
【0057】本発明の第22の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、光強度変調部から出力される第1
の光信号の一部が分離されて入力され、当該光信号を自
乗検波特性によって電気信号に変換して、当該電気信号
に含まれる第1の電気信号に相当する周波数fcの信号
成分のレベルが最小となるように、光強度変調部の動作
条件を制御する制御部をさらに備える。
【0058】上記第22の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一
方の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光搬送波を
抑圧した光強度変調を行い、他方の分岐光を第2の電気
信号で光角度変調することにより、当該光角度変調スペ
クトルをダウンコンバートし、第2の電気信号を元信号
とした角度変調信号を周波数fcに発生させ、かつ光強
度変調信号の一部を分離、自乗検波し、当該検波出力に
おいて、周波数fcに発生する成分が最小となるよう
に、光強度変調条件を調整する。これにより、雑音特性
に優れ、かつ波形歪の少ない高品質の角度変調を実現で
きる。
【0059】本発明の第23の局面は、第22の局面に
従属する局面であって、光強度変調部は、マッハツエン
ダー干渉計構成の光変調器であって、制御部は、第1の
電気信号に相当する信号成分のレベルが最小となるよう
に、光強度変調部のバイアス電圧を調整することを特徴
とする。
【0060】上記第23の局面では、光強度変調部とし
て、2つの電気信号入力端子を有するプッシュプル型の
マッハツエンダー干渉計構成の光変調器を用い、当該バ
イアス電圧を調整することにより、光搬送波成分の抑圧
精度を向上させる。これにより、搬送波抑圧光強度変調
において残留した光搬送波成分を抑圧し、より波形歪の
少ない高品質の角度変調を実現できる。
【0061】本発明の第24の局面は、第22の局面に
従属する局面であって、光強度変調部は、2つの電気信
号入力端子を有するプッシュプル型のマッハツエンダー
干渉計構成の光変調器であって、入力された第1の電気
信号を互いに所定の位相関係となるように分岐して、第
1および第2の変調信号として2つの電気信号入力端子
へそれぞれ供給し、制御部は、第1の電気信号に相当す
る信号成分のレベルが最小となるように、第1および第
2の変調信号間の位相差を調整することを特徴とする。
【0062】上記第24の局面では、光強度変調部とし
て、2つの電気信号入力端子を有するプッシュプル型の
マッハツエンダー干渉計構成の光変調器を用い、当該2
つの入力電気信号間の位相差を調整することにより、光
搬送波成分の抑圧精度を向上させる。これにより、搬送
波抑圧光強度変調において残留した光搬送波成分を抑圧
し、より波形歪の少ない高品質の角度変調を実現でき
る。
【0063】本発明の第25の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、光強度変調部から出力される第1
の光信号の一部が分離されて入力され、当該光信号を自
乗検波特性によって電気信号に変換して、当該電気信号
に含まれる第1の電気信号の2倍高調波に相当する周波
数2fcの信号成分のレベルが最大となるように、光強
度変調部の動作条件を制御する制御部をさらに備える。
【0064】上記第25の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一
方の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光強度変調
し、他方の分岐光を第2の電気信号で光角度変調するこ
とにより、当該光角度変調スペクトルをダウンコンバー
トし、第2の電気信号を元信号とした角度変調信号を周
波数fcに発生させ、かつ光強度変調信号の一部を分
離、自乗検波し、当該検波出力において、周波数2fc
に発生する成分が最大となるように、光強度変調条件を
調整する。これにより、雑音特性に優れた、かつ波形歪
の少ない高効率な角度変調を実現できる。
【0065】本発明の第26の局面は、第25の局面に
従属する局面であって、光強度変調部は、マッハツエン
ダー干渉計構成の光変調器であって、制御部は、第1の
電気信号の2倍高調波に相当する信号成分のレベルが最
大となるように、光強度変調部のバイアス電圧を調整す
ることを特徴とする。
【0066】上記第26の局面では、光強度変調部とし
て、2つの電気信号入力端子を有するプッシュプル型の
マッハツエンダー干渉計構成の光変調器を用い、当該バ
イアス電圧を調整することにより、光強度変調信号にお
ける上下側波帯成分、即ち光検波部出力において周波数
2fcに発生する成分を上昇させることを介して、角度
変調信号のレベルを最大とし、波形歪の少ないより高効
率な角度変調を実現できる。
【0067】本発明の第27の局面は、第25の局面に
従属する局面であって、光強度変調部は、2つの電気信
号入力端子を有するプッシュプル型のマッハツエンダー
干渉計構成の光変調器であって、入力された第1の電気
信号を互いに所定の位相関係となるように分岐して、第
1および第2の変調信号として2つの電気信号入力端子
へそれぞれ供給し、制御部は、第1の電気信号の2倍高
調波に相当する信号成分のレベルが最大となるように、
第1および第2の変調信号間の位相差を調整することを
特徴とする。
【0068】上記第27の局面では、光強度変調部とし
て、2つの電気信号入力端子を有するプッシュプル型の
マッハツエンダー干渉計構成の光変調器を用い、当該2
つの入力電気信号間の位相差を調整することにより、光
強度変調信号における上下側波帯成分、即ち光検波部出
力において周波数2fcに発生する成分を上昇させるこ
とを介して、角度変調信号のレベルを最大とし、波形歪
の少ないより高効率な角度変調を実現できる。
【0069】本発明の第28の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、光分岐部は、第1および第2の光
に加えて、さらに第3の光を分岐出力し、光合波部は、
第1および第2の光信号に加えて、さらに第3の光をも
合波し、光強度変調部から出力される第1の光信号に含
まれる光搬送波成分が光合波部において抑圧されるよう
に、第3の光の電力および伝搬遅延量を調整する光搬送
波伝搬部をさらに備える。
【0070】上記第28の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、さ
らに1つの光伝搬経路を追加し、当該伝搬経路を伝搬す
る光により、光強度変調部から出力される光信号の搬送
波を成分を相殺する。これにより、所望の角度変調信号
以外の不要成分の発生を抑圧し、高品質な角度変調を実
現できる。
【0071】本発明の第29の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、光搬送波伝搬部は、第1の光信号
の位相と逆相関係になるように、第3の光の伝搬遅延量
を調整する光位相調整部と、第1の光信号に含まれる光
搬送波成分の電力と同じになるように、第3の光の電力
を調整する光強度調整部とを含む。
【0072】上記第29の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、さ
らに1つの光伝搬経路を追加し、当該伝搬経路を伝搬す
る光により、光強度変調部から出力される光信号の搬送
波を成分を相殺するよう、当該光の位相および強度を調
節する。これにより、所望の角度変調信号以外の不要成
分の発生を抑圧し、高品質な角度変調を実現できる。
【0073】本発明の第30の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、光源から光検波部に至る伝搬経路
のいずれかに1つまたは複数が挿入されて、伝搬経路上
の光を光増幅する光増幅部をさらに備える。
【0074】上記第30の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、光
検波部に入力する光信号を光増幅し、当該受信光レベル
を上昇させる。これにより、角度変調信号の出力信号レ
ベルを高め、高品質な角度変調を実現できる。
【0075】本発明の第31の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、光検波部から出力される電気信号
が入力されて、搬送波周波数fcの角度変調信号成分の
みを透過出力する透過部をさらに備える。
【0076】上記第31の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、光
検波部から出力される信号のうち、所望の角度変調信号
のみが出力されるように周波数透過する。これにより、
所望の角度変調信号以外の不要成分を抑圧し、高品質な
角度変調を実現できる。
【0077】本発明の第32の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、第2の電気信号を2つに分岐する
分岐部と、第1の光角度変調部から出力された第2の光
信号に対して、分岐部から分岐出力された一方の第2の
電気信号を元信号とした光角度変調を施して出力する第
2の光角度変調部とをさらに備え、第1の光角度変調部
は、分岐部から分岐出力された他方の第2の電気信号を
元信号とした光角度変調を施すことを特徴とする。
【0078】上記第32の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一
方の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光強度変調
し、他方の分岐光について、第2の電気信号を分岐した
一方の信号で光角度変調し、さらに、第2の電気信号を
分岐した他方の信号で光角度変調することにより、当該
光角度変調スペクトルをダウンコンバートし、第2の電
気信号を元信号とした角度変調信号を周波数fcに発生
させる。これにより、角度変調効率を向上させ、雑音特
性に優れた角度変調を簡単な構成で実現できる。
【0079】本発明の第33の局面は、第32の局面に
従属する局面であって、分岐部から分岐出力された一方
の第2の電気信号が第2の光角度変調部に到達するまで
の伝搬時間と、分岐部から分岐出力された他方の第2の
電気信号が第1の光角度変調部を経て第2の光角度変調
部に到達するまでの伝搬時間とが、互いに一致すること
を特徴とする。
【0080】上記第33の局面では、2分岐された後、
第2の光角度変調部において光信号として再合成される
第2の電気信号について、当該2つの伝搬経路の伝搬遅
延量が互いに一致するように構成する。これにより、角
度変調効率をさらに向上させ、雑音特性に優れた広帯域
な角度変調を簡単な構成で実現できる。
【0081】本発明の第34の局面は、第33の局面に
従属する局面であって、分岐部から分岐出力された一方
の第2の電気信号が第2の光角度変調部に到達するまで
の伝搬時間と、分岐部から分岐出力された他方の第2の
電気信号が第1の光角度変調部を経て第2の光角度変調
部に到達するまでの伝搬時間とが互いに一致するよう
に、分岐部から第1または第2の光角度変調部までの信
号経路の一方または双方に挿入される遅延調整部をさら
に備える。
【0082】上記第34の局面では、2分岐された後、
第2の光角度変調部において光信号として再合成される
第2の電気信号について、当該2つの伝搬経路の伝搬遅
延量が互いに一致するように、遅延調整部によって調整
する。これにより、角度変調効率をさらに向上させ、雑
音特性に優れた広帯域な角度変調を簡単な構成で実現で
きる。
【0083】本発明の第35の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、第2の電気信号を2つの周波数帯
域に分割する帯域分割部と、第1の光角度変調部から出
力された第2の光信号に対して、帯域分割部から分割出
力された一方の第2の電気信号を元信号とした光角度変
調を施して出力する第2の光角度変調部とをさらに備
え、第1の光角度変調部は、帯域分割部から分割出力さ
れた他方の第2の電気信号を元信号とした光角度変調を
施すことを特徴とする。
【0084】上記第35の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一
方の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光強度変調
し、他方の分岐光について、第2の電気信号を帯域分割
した一方の信号で光角度変調し、さらに、第2の電気信
号を帯域分割した他方の信号で光角度変調することによ
り、当該光角度変調スペクトルをダウンコンバートし、
第2の電気信号を元信号とした角度変調信号を周波数f
cに発生させる。これにより、角度変調効率を向上さ
せ、雑音特性に優れた広帯域な角度変調を簡単な構成で
実現できる。
【0085】本発明の第36の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、第2の電気信号を互いの位相関係
が逆相となるように分岐する逆相分岐部と、光強度変調
部から出力された第1の光信号に対して、逆相分岐部か
ら分岐出力された一方の第2の電気信号を元信号とした
光角度変調を施して出力する第3の光角度変調部とをさ
らに備え、第1の光角度変調部は、逆相分岐部から分岐
出力された他方の第2の電気信号を元信号とした光角度
変調を施すことを特徴とする。
【0086】上記第36の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一
方の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光強度変調
し、さらに、第2の電気信号を逆相分岐した一方の信号
で光角度変調し、他方の分岐光について、第2の電気信
号を逆相分岐した他方の信号で光角度変調することによ
り、当該光角度変調スペクトルをダウンコンバートし、
第2の電気信号を元信号とした角度変調信号を周波数f
cに発生させる。これにより、角度変調効率を向上さ
せ、雑音特性に優れた広帯域な角度変調を簡単な構成で
実現できる。
【0087】本発明の第37の局面は、第36の局面に
従属する局面であって、逆相分岐部から分岐出力された
一方の第2の電気信号が第3の光角度変調部を経て光合
波部に到達するまでの伝搬時間と、逆相分岐部から分岐
出力された他方の第2の電気信号が第1の光角度変調部
を経て光合波部に到達するまでの伝搬時間とが、互いに
一致することを特徴とする。
【0088】上記第37の局面では、2分岐された後、
光合波部で光信号として合成される第2の電気信号につ
いて、当該2つの伝搬経路の伝搬遅延量が互いに一致す
るように構成する。これにより、角度変調効率をさらに
向上させ、雑音特性に優れた広帯域な角度変調を簡単な
構成で実現できる。
【0089】本発明の第38の局面は、第37の局面に
従属する局面であって、逆相分岐部から分岐出力された
一方の第2の電気信号が第3の光角度変調部を経て光合
波部に到達するまでの伝搬時間と、逆相分岐部から分岐
出力された他方の第2の電気信号が第1の光角度変調部
を経て光合波部に到達するまでの伝搬時間とが互いに一
致するように、逆相分岐部から第1または第3の光角度
変調部までの信号経路の一方または双方に挿入される遅
延調整部をさらに備える。
【0090】上記第38の局面では、2分岐された後、
光合波部で光信号として合成される第2の電気信号につ
いて、当該2つの伝搬経路の伝搬遅延量が互いに一致す
るように、遅延調整部によって調整する。これにより、
角度変調効率をさらに向上させ、雑音特性に優れた広帯
域な角度変調を簡単な構成で実現できる。
【0091】本発明の第39の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、第2の電気信号を2つの周波数帯
域に分割する帯域分割部と、光強度変調部から出力され
た第1の光信号に対して、帯域分割部から分割出力され
た一方の第2の電気信号を元信号とした光角度変調を施
して出力する第3の光角度変調部とをさらに備え、第1
の光角度変調部は、帯域分割部から分割出力された他方
の第2の電気信号を元信号とした光角度変調を施すこと
を特徴とする。
【0092】上記第39の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一
方の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光強度変調
し、さらに、第2の電気信号を帯域分割した一方の信号
で光角度変調し、他方の分岐光について、第2の電気信
号を帯域分割した他方の信号で光角度変調することによ
り、当該光角度変調スペクトルをダウンコンバートし、
第2の電気信号を元信号とした角度変調信号を周波数f
cに発生させる。これにより、角度変調効率を向上さ
せ、雑音特性に優れた広帯域な角度変調を簡単な構成で
実現できる。
【0093】本発明の第40の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、第1の光角度変調部から出力され
た第2の光信号に対して、第3の電気信号を元信号とし
た光角度変調を施して出力する第2の光角度変調部をさ
らに備え、第3の電気信号は、変調信号であって、第2
の電気信号とは異なる周波数帯域の信号であることを特
徴とする。
【0094】上記第40の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一
方の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光強度変調
し、他方の分岐光について、第2の電気信号で光角度変
調し、さらに、第3の電気信号で光角度変調することに
より、当該光角度変調スペクトルをダウンコンバート
し、第2の電気信号および第3の電気信号を元信号とし
た角度変調信号を周波数fcに発生させる。これによ
り、角度変調効率を向上させ、雑音特性に優れた広帯域
な角度変調を簡単な構成で実現できる。
【0095】本発明の第41の局面は、第1の局面に従
属する局面であって、光強度変調部から出力された第1
の光信号に対して、第3の電気信号を元信号とした光角
度変調を施して出力する第3の光角度変調部をさらに備
え、第3の電気信号は、変調信号であって、第2の電気
信号とは異なる周波数帯域の信号であることを特徴とす
る。
【0096】上記第41の局面では、同一の光源から出
力された2つの光のそれぞれに光強度変調と光角度変調
を施した後、自乗検波するホモダイン構成において、一
方の分岐光を周波数fcの第1の電気信号で光強度変調
し、さらに、第3の電気信号で光角度変調し、他方の分
岐光について、第2の電気信号で光角度変調することに
より、当該光角度変調スペクトルをダウンコンバート
し、第2の電気信号および第3の電気信号を元信号とし
た角度変調信号を周波数fcに発生させる。これによ
り、角度変調効率を向上させ、雑音特性に優れた広帯域
な角度変調を簡単な構成で実現できる。
【0097】本発明の第42の局面は、入力された変調
信号をホモダイン検波によって角度変調信号に変換する
ための角度変調装置であって、光を出力する光源と、光
源から出力される光を分岐して、第1および第2の光と
して出力する光分岐部と、第1の光の光周波数を、所定
量fcだけ周波数変換または周波数シフトし、第1の光
信号として出力する光周波数シフト部と、第2の光に対
して、入力された変調信号を元信号とした光角度変調を
施し、第2の光信号として出力する光角度変調部と、第
1の光信号と、第2の光信号とを合波する光合波部と、
自乗検波特性を有し、光合波部から出力された光信号を
電気信号に変換して、変調信号を元信号とする搬送波周
波数fcの角度変調信号を出力する光検波部とを備え
る。
【0098】上記第42の局面では、同一の光源から出
力された2つの光の一方に所定量fcの光周波数変換ま
たは光周波数シフトを施し、他方に第2の電気信号を元
信号とした光角度変調を施した後、自乗検波するホモダ
イン構成により、当該光角度変調スペクトルをダウンコ
ンバートし、第2の電気信号を元信号とした角度変調信
号を周波数fcに発生させる。これにより、光源の有す
る位相雑音成分を抑圧し、所望の角度変調信号以外の不
要成分の発生を抑圧し、高品質な角度変調を実現でき
る。
【0099】本発明の第43の局面は、入力された変調
信号をホモダイン検波によって角度変調信号に変換する
ための角度変調方法であって、光源から出力される光を
分岐して、第1および第2の光として出力するステップ
と、第1の光の光周波数に対して所定量fcだけ離れた
光周波数の信号成分を含む第1の光信号を生成するステ
ップと、第2の光に対して、入力された変調信号を元信
号とした光角度変調を施して第2の光信号を生成するス
テップと、第1の光信号と、第2の光信号とを合波する
ステップと、ホモダイン検波によって、合波された光信
号を電気信号に変換して、変調信号を元信号とする搬送
波周波数fcの角度変調信号を出力するステップとを含
む。
【0100】上記第43の局面では、1つの光源からの
出力光を2分岐して、再合波した後、自乗検波する光ホ
モダイン系において、2つの分岐光のそれぞれに光強度
変調(または光振幅変調)と光角度変調(光周波数変調
または光位相変調)を施すことにより、両光信号の間で
差ビートを発生させ、当該光角度変調スペクトルをダウ
ンコンバートする方法によって、光源の有する位相雑音
成分を相殺し、雑音特性に優れた広帯域な角度変調を実
現できる。
【0101】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明の第1
の実施形態に係る角度変調装置について、図1を用いな
がら以下に説明する。図1において、本角度変調装置
は、光源101と、光分岐部102と、第1および第2
の信号源1031および1032と、光強度変調部10
4と、光角度変調部105と、光合波部106と、光検
波部107とを備えている。
【0102】次に、本角度変調装置の動作を説明する。
光分岐部102は、光源101から出力された無変調の
光を分岐し、第1および第2の光として出力する。第1
の光は、光強度変調部104へ入力される。光強度変調
部104は、第1の信号源1031から出力された所定
周波数fcの第1の電気信号の振幅に応じて、入力され
た第1の光を光強度変調(または光振幅変調)し、第1
の光信号として出力する。
【0103】第2の光は、光角度変調部105へ入力さ
れる。光角度変調部105は、第2の信号源1032か
ら出力された第2の電気信号の振幅に応じて、入力され
た第2の光を光角度変調(光位相変調または光周波数変
調)し、第2の光信号として出力する。光合波部106
は、光強度変調部104から出力された第1の光信号
と、光角度変調部105から出力された第2の光信号と
を合波し、出力する。
【0104】光検波部107は、自乗検波特性を有する
フォトダイオード等で構成される。したがって、光検波
部107は、この自乗検波特性によって、光合波部10
6から出力された第1の光信号と第2の光信号とをホモ
ダイン検波し、これらの信号間の差ビート信号を生成し
て、出力する。当該差ビート信号は、光角度変調部10
5から出力される第2の光信号がダウンコンバートされ
た角度変調信号であって、その中心周波数はfcとな
る。
【0105】以上のようにして生成された差ビート信号
は、位相雑音が抑圧される。位相雑音とは、周波数のゆ
らぎである。この位相雑音抑圧効果について、図2を用
いながら説明する。図2(a)は、光強度変調部104
から出力される第1の光信号の光スペクトルの一例を示
した模式図である。図2(a)において、第1の光信号
は、所定周波数fcの第1の電気信号を元信号とした、
光搬送波が抑圧された単一側波帯の光変調信号である。
このような第1の光信号を生成するための光強度変調部
104の詳細な動作については後述する。この第1の光
信号は、光源101と同じ位相雑音△νを有する。
【0106】図2(b)は、光角度変調部105から出
力される第2の光信号の光スペクトルの一例を示した模
式図である。図2(b)において、第2の光信号は、第
2の電気信号を元信号とした光角度変調信号である。こ
こで、第2の電気信号は、周波数f1〜fnの帯域に配
置された周波数多重信号等であるものとする。この第2
の光信号もまた、光源101と同じ位相雑音△νを有す
る。
【0107】前述のように、第1の光信号と第2の光信
号とは、光検波部107において自乗検波され、差ビー
ト信号となる。図2(c)は、当該差ビート成分の光ス
ペクトルの一例を示した模式図である。当該差ビート成
分は、第2の電気信号を元信号とした角度変調信号であ
って、周波数fcを中心として生成される。
【0108】ここで、第1および第2の光信号は、共に
光源101と同じ位相雑音△νを有するため、当該差ビ
ート成分である角度変調信号において、両位相雑音が相
殺される。すなわち、第1の光信号における周波数が上
下に揺らいだとしても、第2の光信号における周波数も
全く同様に揺らぐので、これらの信号の周波数差は、周
波数の変動にかかわらず常に一定になる。したがって、
本角度変調器によれば、雑音特性の良好な角度変調信号
を得ることができる。
【0109】次に、以上のような位相雑音抑圧効果の別
例について、図3を用いながら説明する。図3(a)
は、光強度変調部104から出力される第1の光信号の
光スペクトルの別例を示した模式図である。図3(a)
において、第1の光信号は、所定周波数fcの第1の電
気信号を元信号とした、光搬送波が抑圧された両側波帯
の光変調信号である。このような第1の光信号を生成す
るための光強度変調部104の詳細な動作については後
述する。この第1の光信号は、上下側波帯共に、光源1
01と同じ位相雑音△νを有する。
【0110】図3(b)は、光角度変調部105から出
力される第2の光信号の光スペクトルの一例を示した模
式図である。図3(b)における第2の光信号は、図2
(b)における第2の光信号と同様の光角度変調信号で
ある。また、第1および第2の光信号は、共に光源10
1と同等の位相雑音△νを有するため、当該差ビート成
分として光検波部107から出力される角度変調信号
は、前述と同様に位相雑音が相殺される。図3(c)
は、当該差ビート成分の周波数スペクトルの一例を示し
た模式図である。したがって、本角度変調器によれば、
雑音特性の良好な角度変調信号を得ることができる。
【0111】次に、光強度変調部104の構造および動
作について、詳しく説明する。光強度変調部104とし
ては、例えば、図4に示すような2つの変調電極を有す
るプッシュプル型のマッハツエンダー干渉計構成の光変
調器が用いられる。図4において、光源から光強度変調
部104へ入力された光は、光分割部401において2
分岐される。2分岐された光は、それぞれ第1および第
2の光導波路4021および4022を導波する。
【0112】第1および第2の変調電極4041および
4042は、それぞれ第1および第2の光導波路402
1および4022に対応して設けられる。これらの電極
は、印加電圧の変化に従って、第1および第2の光導波
路4021および4022の屈折率を変化させる。この
ような変化に伴って、第1および第2の光導波路402
1および4022を導波する光はそれぞれに位相変調さ
れ、光位相変調信号として出力される。これらの光位相
変調信号は、光結合部406において合波される。合波
された光は、相互に干渉しあって、光強度変調(または
光振幅変調)された第1の光信号として出力される。
【0113】ここで前述の電極に印加される電圧は、図
4に示されるように、バイアス電圧(Vb#1、Vb#
2)と、第1および第2の変調信号とによって生成され
る。第1および第2の変調信号は、第1および第2の変
調信号入力端子4031および4032を介して、対応
する電極にそれぞれ入力される。
【0114】また、第1および第2の変調信号は、第1
の信号源1031から入力された第1の電気信号が分岐
部405によって分岐されて生成される。このとき、分
岐部405は、光位相変調信号それぞれの位相関係が互
いに逆相になるように、第1および第2の変調信号の位
相差φを設定し、分岐する。このように設定することに
よって当該光位相変調信号間の位相差が拡大されるの
で、プッシュプル型のマッハツエンダー干渉計構成の光
変調器は、より効率的な変調を行うことができる。
【0115】さらに、第1の光信号として光搬送波が抑
圧された両側波帯の光変調信号を得ようとする場合、バ
イアス電圧(Vb#1、Vb#2)は、光位相変調信号
間の平均位相差がπになるように設定される。このよう
に位相関係を調整された2つの光位相変調信号は、光結
合部406において合波されることにより、相互に干渉
し合い、光搬送波が抑圧された両側波帯の光変調信号に
変換される。
【0116】例えば、文献(“High Capacity Hybrid F
ibre-Radio Field Experiments at60 GHz”, Harald Sc
hmuck et al., Microwave Photonics, Technical Diges
t,Dec. 1996, pp. 65-68)にも、上述のような光搬送波
が抑圧された両側波帯の光変調信号を生成する方法など
が詳しく説明されている。
【0117】また、第1の光信号として単一側波帯の光
変調信号を得ようとする場合には、第1および第2の変
調信号は、それらの位相差がπ/2になるように、すな
わち、当該変調信号の一方の位相が他方の位相に対し
て、π/2だけ進み、またはπ/2だけ遅れるように設
定される。さらに、、バイアス電圧(Vb#1、Vb#
2)は、光位相変調信号間の平均位相差がπ/2になる
ように設定される。このように位相関係を調整された2
つの光位相変調信号は、光結合部406において合波さ
れることにより、相互に干渉し合い、光搬送波が抑圧さ
れた単一側波帯の光変調信号に変換される。
【0118】例えば、文献("Novel Technique For Gen
eration Of Optical SSB With Carrier Using A Single
MZM To Overcome Fiber Chromatic Dispersion", G.
H. Smith et al., Microwave Photonics, Post-Deadlin
e Papers Technical Digest,Dec. 1996, pp. 5-8,)に
も、その方法などが詳しく説明されている。
【0119】次に、図1における光源101から光検波
部107に至る光デバイスおよび光導波路等を同一の基
板上に形成する構成について、図5及び図6を用いなが
ら説明する。
【0120】図5において、本基板は、典型的にはニオ
ブ酸リチウム基板等の結晶基板によって構成され、光源
101と、光分岐部802と、第1の光変調部8001
と、第2の光変調部8002と、第3の光変調部800
3と、光合波部806と、光検波部107とを備える。
【0121】なお、図5において、第1および第3の光
変調部8001および8003は、図1の光強度変調部
104を構成し、第2の光変調部8002は、図1の光
角度変調部105を構成する。また、図5において、図
1の第1および第2の信号源1031および1032
は、必ずしも同一の基板上に形成しなくてもよいので、
図示されていない。
【0122】図5において、第2の光変調部8002
は、光分岐部802と光結合部806とを結ぶ直線上に
あって、本基板上のほぼ中央に配置される。また、第1
および第3の光変調部8001および8003は、光分
岐部802と光結合部806とを結ぶ直線に対して線対
称の位置に配置される。このように配置されることによ
って、第1の光信号を形成するための2つの光位相変調
信号の伝搬時間は等しくなる。このように配置される理
由を、以下に説明する。
【0123】光干渉計の干渉動作を安定的かつ効率的に
実現するためには、各光の伝搬時間や偏波状態を安定化
する必要がある。ここで、現在一般に入手し得る光デバ
イス等を用いた最も簡単な光干渉計は、複数の光ファイ
バを接続することによって構成することができる。しか
し、このような構成においては、温度に依存した光ファ
イバ長の収縮や、光コネクタまたは融着等の接続部分に
おける偏波変動等によって、安定した光干渉が得られな
い可能性がある。したがって、安定した光干渉が得られ
るマッハツエンダー干渉計構成の光強度変調器を用いる
ことが好ましい。しかし、このような構成においては、
光強度変調信号を形成するための2つの光位相変調信号
の伝搬時間を正しく一致させる必要がある。さらに、光
検波部107から出力される角度変調信号の位相雑音
を、より正確に抑圧するためには、光強度変調信号と干
渉する光角度変調信号の伝搬時間をも等しくすることが
望ましい。
【0124】そこで、図5においては、光源101から
各光変調部等を経て光検波部107に至る各経路を同一
基板上に形成する。このことにより、各光信号の伝搬時
間や偏波状態の揺らぎを低減し、かつ、各伝搬時間を略
一致させて、安定的かつ効率的な光干渉動作を行うこと
ができる。
【0125】また、第1および第3の光変調部8001
および8003は、線対称の位置に配置される。このこ
とによって、第1の光信号を形成するための2つの光位
相変調信号の伝搬時間を正確に一致させて、効率的な光
強度変調を行うことができる。
【0126】なお、図5に示されるように、光強度変調
部を経由する場合と光角度変調部を経由する場合とにお
ける伝搬時間には、若干の差が生じるため、光検波部1
07から出力される角度変調信号における位相雑音の抑
圧効果は低下することになる。しかし、各ブロックを小
型に作製することによって、効果の低下は実用上問題な
いレベルに抑えられる。
【0127】また、光角度変調部105は、バイアス電
圧を変更すれば、その伝搬遅延量が変化する。したがっ
て、光強度変調部を経由する場合と光角度変調部を経由
する場合とにおける伝搬時間を一致させるために、光角
度変調部105におけるバイアス電圧を調整してもよ
い。
【0128】次に、図1における光源101から光検波
部107に至る光デバイスおよび光導波路等を同一の基
板上に形成する別の構成について、図6を用いながら説
明する。図6において、本基板は、光源101と、光分
岐部902と、第1の光変調部9001と、第2の光変
調部9002と、第3の光変調部9003と、光合波部
906と、光検波部107とを備える。図6における各
部の動作は、前述した図5の場合と同様であるが、光分
岐部902、第1、第2および第3の光変調部900
1、9002および9003、光合波部906の配置
が、図5の光分岐部802、第1、第2および第3の光
変調部8001、8002および8003、光合波部8
06の配置とは異なっている。
【0129】ここで、前述したように、光干渉計におい
て、安定的かつ効率的な干渉動作を実現するためには、
各光の伝搬時間や偏波状態を安定化する必要がある。ま
た、角度変調信号の位相雑音の抑圧効果をより効率的に
実現するためには、光強度変調信号と光角度変調信号の
伝搬時間を、正確に一致させることが望ましい。
【0130】そこで、図6に示されるように、光源10
1から各光変調部等を経て光検波部107に至る各経路
を同一基板上に形成することにより、各光信号の伝搬時
間や偏波状態の揺らぎを低減する。さらに、光分岐部9
02および光合波部906を、図6に示されるように複
数の分岐点および合波点に分けて構成することにより、
全ての経路を通過する光の伝搬時間を一致させる。この
ような構成により、光強度変調部における2つの光位相
変調信号の伝搬時間を一致させながら、光強度変調信号
と光角度変調信号との伝搬時間をも正しく一致させるこ
とができる。したがって、本基板の構成によれば、光強
度変調の高い効率と、光検波部107から出力される角
度変調信号における高い位相雑音の抑圧効果とを両立さ
せることができる。
【0131】なお、以上の構成は、光源から光検波部に
至る光デバイスおよび光導波路等の全てのブロックを同
一基板上に形成するものである。しかし、全てのブロッ
クを同一基板上に形成する必要は必ずしもない。したが
って、要求される角度変調の性能や品質等に応じて、複
数の基板上に分割して構成してもよいし、あるいは光フ
ァイバ等によって接続してもよい。
【0132】(第2の実施形態)図7は、本発明の第2
の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブロック
図である。図7において、本角度変調装置は、光源10
1と、光分岐部102と、第1および第2の信号源10
31および1032と、光強度変調部104と、光角度
変調部105と、光合波部106と、光検波部107
と、制御部108とを備えている。本角度変調装置は、
第1の実施形態に係る角度変調装置に対して、さらに制
御部108を付加して構成される。したがって、同一の
構成部については同一の符号を付して説明を省略する。
また、光源101から光検波部107に至る光デバイス
および光導波路等を同一の基板上に形成する構成につい
ても同様であるので、説明を省略する。以下、制御部1
08の動作について説明する。
【0133】制御部108は、光検波部107から出力
される角度変調信号を検出し、光強度変調部104の動
作条件を調整する。第1の調整形態として、当該動作条
件の調整は、光検波部107から出力される角度変調信
号のレベルが最大となるように行われる。第2の調整形
態として、当該動作条件の調整は、光検波部107から
出力され、低周波帯において第2の電気信号と同様のス
ペクトルを有する不要成分のレベルが最小となるように
行われる。第3の調整形態として、当該動作条件の調整
は、光検波部107から出力される第1の電気信号の2
倍高調波(以下、2HDと呼ぶ)成分のレベルが最大と
なるように行われる。まず、第1の調整形態から説明す
る。
【0134】前述したように、光強度変調部104は、
典型的には一般的なマッハツエンダー干渉計構成の光変
調器が用いられる。この構成の光強度変調器は、バイア
ス電圧に依存して当該変調効率が変化する。そこで、制
御部108は、光検波部107から出力される図2
(c)に示されるような角度変調信号を検出する。そし
て、制御部108は、当該角度変調信号のレベルが最大
になるように、光強度変調部104のバイアス電圧を最
適に調整する。
【0135】前述したように、第1の実施形態に係る角
度変調装置は、光強度変調部104のバイアス電圧が予
め最適な状態に調整されることを前提にしている。しか
し、時間の経過によって各種条件が変化するにつれ、最
適な状態は変動する可能性がある。そこで、本実施形態
に係る角度変調装置は、制御部108によるフィードバ
ック制御で常に最適な状態に保つことができる。したが
って、本角度変調装置は、より効率的な角度変調を行う
ことができる。
【0136】次に、制御部108における第2の調整形
態について説明する。前述したように、光強度変調部1
04は、その設定精度に起因して、理論的に要求される
前述した2つの光位相変調信号の位相差などの動作条件
を実際には実現することができない場合がある。その場
合には、光強度変調部104からの出力光信号に光搬送
波成分が残留することがある。図8(a)は、光強度変
調部104から出力される両側波帯の光変調信号に光搬
送波成分が残留する場合の光スペクトラムを示した模式
図である。
【0137】この光変調信号は、光角度変調部105か
ら出力される光角度変調信号と合波される。図8(b)
は、光角度変調部105から出力される光角度変調信号
の光スペクトラムを示した模式図である。
【0138】光検波部107は、この合波された光信号
を検波するが、残留する光搬送波成分と光角度変調信号
の積の成分が生じることになる。したがって、光検波部
107が出力する信号には、低周波帯域において、第2
の電気信号と同様のスペクトルを有する不要成分(以
下、残留AM成分と呼ぶ)が含まれることになる。図8
(c)は、光検波部107から出力される信号の周波数
スペクトラムを示した模式図である。この残留AM成分
は、光検波部107から出力される所望の角度変調信号
と干渉して信号品質を劣化させる。
【0139】そこで、制御部108は、光検波部107
から出力される残留AM成分を低周波帯において検出
し、当該レベルが最小になるように、前記光強度変調部
104の動作条件を調整する。そうすれば、光強度変調
部104は、理論的に要求される前述した位相差に近い
位相差を有する2つの光位相変調信号を生成することが
できる。したがって、本角度変調装置は、より効率的な
角度変調を行うことができる。
【0140】なお、前述のような制御部108における
第1および第2の調整形態は、光強度変調部104から
出力される光信号が両側波帯の光変調信号である場合を
例に説明した。しかし、当該信号が単一側波帯の光変調
信号であっても同様に制御することができることは言う
までもない。
【0141】最後に、制御部108における第3の調整
形態について説明する。ここで、光強度変調部104が
光搬送波を抑圧された両側波帯変調を施す場合におい
て、光検波部107は、角度変調信号の他に、当該角度
変調信号の中心周波数fcの2倍の周波数(2fc)に
線スペクトル成分を生成する。この成分は、図9(a)
に示されるような光強度変調信号における上下側波帯成
分間で生じる差ビート成分である。さらに、この成分
は、第1の電気信号の2倍高調波(2HD)成分に相当
する。また、この成分のレベルは、図9(b)に示され
るような角度変調信号のレベルにほぼ比例する。図9
(c)は、このような光検波部107からの出力信号の
周波数スペクトラムを示した模式図である。
【0142】制御部108は、光検波部107から出力
される2HD成分を検出し、当該レベルが最大になるよ
うに、光強度変調部104の動作条件を調整する。そう
すれば、光強度変調部104は、理論的に要求される前
述した位相差に近い位相差を有する2つの光位相変調信
号を生成することができる。したがって、本角度変調装
置は、より効率的な角度変調を行うことができる。
【0143】以上説明したように、本実施形態に係る角
度変調装置によれば、同一の光源から出力された光を元
にして、これを光強度変調した信号と光角度変調した信
号とをホモダイン検波し、さらに光強度変調条件を最適
に制御する。このことによって、本角度変調装置は、光
源の位相雑音に関係なく、また経時的な変化に対応し
て、雑音特性の良好な角度変調信号を効率的に生成する
ことができる。
【0144】(第3の実施形態)図10は、本発明の第
3の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブロッ
ク図である。図10において、本角度変調装置は、光源
101と、光分岐部102と、第1および第2の信号源
1031および1032と、光強度変調部104と、光
角度変調部105と、光合波部106と、光検波部10
7と、制御部608とを備える。本角度変調装置は、第
2の実施形態に係る角度変調装置と比較して、図1の制
御部108に対応する制御部608の挿入位置および接
続関係が異なる。したがって、同一の構成部については
同一の符号を付して説明を省略する。また、光源101
から光検波部107に至る光デバイスおよび光導波路等
を同一の基板上に形成する構成についても同様であるの
で、説明を省略する。以下、制御部608の動作につい
て説明する。
【0145】制御部608は、光強度変調部104から
出力された光強度変調信号の一部が分離され、入力され
て、これを自乗検波する。制御部608は、この自乗検
波された信号から所定の線スペクトル成分を検出し、当
該成分のレベルが最小になるように、光強度変調部10
4の動作条件を調整する。
【0146】第1の調整形態として、制御部608は、
周波数fcの線スペクトル成分を検出し、当該成分のレ
ベルが最小になるように、光強度変調部104の動作条
件を調整する。第2の調整形態として、制御部608
は、周波数2fcの線スペクトル成分を検出し、当該成
分のレベルが最小になるように、光強度変調部104の
動作条件を調整する。まず、第1の調整形態について説
明する。
【0147】前述したように、光強度変調部104は、
光搬送波を抑圧された両側波帯の光変調信号を出力する
場合に、出力光信号中に光搬送波成分が残留する場合が
ある。図11(a)は、両側波帯の光変調信号における
光スペクトルの一例を示した模式図である。ここで、こ
のような信号を入力された制御部608が自乗検波した
出力信号には、残留した光搬送波成分と側波帯成分との
差ビート成分として、周波数fcの線スペクトル成分が
含まれる。図11(b)は、制御部608において自乗
検波された信号の周波数スペクトルの一例を示した模式
図である。図11(b)に示されるように、残留した光
搬送波成分と両側波帯成分との周波数差はfcであるの
で、周波数fcにおいて線スペクトル成分が発生するこ
とになるが、このことは、光強度変調部104が光搬送
波を抑圧された単一側波帯の光変調信号を出力する場合
であっても同様である。
【0148】図11(b)に示される周波数fcの線ス
ペクトル成分のレベルは、光強度変調信号における残留
した光搬送波のレベルに比例する。そこで、制御部60
8は、この線スペクトル成分を検出し、当該レベルが最
小になるように、光強度変調部104の動作条件を調整
する。そうすれば、本実施形態に係る角度変調装置は、
より効率的な角度変調を行うことができる。
【0149】次に、第2の調整形態について説明する。
光強度変調部104が光搬送波を抑圧された両側波帯の
光変調信号を出力する場合において、図11(b)に示
されるように、制御部608が自乗検波した出力信号に
は、周波数fcの線スペクトル成分とともに、周波数2
fcの線スペクトル成分が含まれる。なぜなら、光強度
変調信号の上下の側波帯成分は、それらの間の差ビート
成分として、その周波数差にあたる周波数2fcの線ス
ペクトル成分(2HD成分)を発生させるからである。
【0150】図11(b)に示される周波数2fcの線
スペクトル成分のレベルは、光強度変調信号における残
留した光搬送波のレベルに反比例する。そこで、制御部
608は、この周波数2fcの線スペクトル成分を検出
し、当該レベルが最大になるように、光強度変調部10
4の動作条件を調整する。そうすれば、本実施形態に係
る角度変調装置は、より効率的な角度変調を行うことが
できる。
【0151】以上説明したように、本実施形態に係る角
度変調装置は、同一の光源から出力された光を元とし
て、これを光強度変調した信号と光角度変調した信号と
をホモダイン検波し、光強度変調信号の一部を分離、検
出することによって、より簡易な構成で、雑音特性の良
好な角度変調信号を生成することができる。
【0152】(第4の実施形態)図12は、本発明の第
4の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブロッ
ク図である。図12において、本角度変調装置は、光源
101と、光分岐部102と、第1および第2の信号源
1031および1032と、光強度変調部104と、光
角度変調部105と、光合波部106と、光検波部10
7と、光遅延調整部408とを備えている。
【0153】本角度変調装置は、第1の実施形態に係る
角度変調装置の構成とほぼ同様である。したがって、同
一の構成部については同一の符号を付して説明を省略す
る。また、光源101から光検波部107に至る光デバ
イスおよび光導波路等を同一の基板上に形成する構成に
ついてもほぼ同様であるので、説明を省略する。本角度
変調装置は、光角度変調部105と光合波部106との
間に、光遅延調整部408が挿入されている点が異な
る。
【0154】この光遅延調整部408は、光角度変調部
105から出力される第2の光信号の伝搬遅延量を調整
する。当該遅延量は、光分岐部102において2分岐さ
れ、光合波部106において再合波される第1および第
2の光信号の伝搬遅延量を互いに正確に一致させるよう
に調整する。そのことによって、光検波部107から出
力される角度変調信号の位相雑音を、より理想に近い状
態で正確に相殺することができる。したがって、本角度
変調装置は、雑音特性の良好な角度変調信号を出力する
ことができる。
【0155】なお、光遅延調整部408は、第1および
第2の光信号の伝搬遅延量を互いに一致させるように設
けられるのであるから、光分岐部102から光合波部1
06に至る第2の光信号の伝搬経路のいずれの部位に挿
入してもよい。したがって、図12における光遅延調整
部408の挿入位置は例示に過ぎず、第1および第2の
光信号の一方ないし双方の伝搬経路におけるいずれの部
位に挿入してもよい。
【0156】また、前述したように、光強度変調部10
4は、その設定精度に起因して、理論的に要求される前
述した2つの光位相変調信号の位相差を実際には生成す
ることができない場合がある。そこで、前述した第2の
実施形態または第3の実施形態と同様に、本実施形態に
係る角度変調装置は、制御部108または608がさら
に設けられて、光強度変調部104の動作条件を調整す
るように構成してもよい。そうすれば、光強度変調部1
04は、理論的に要求される前述した位相差に近い位相
差を有する2つの光位相変調信号を生成することができ
る。
【0157】(第5の実施形態)図13は、本発明の第
5の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブロッ
ク図である。図13において、本角度変調装置は、光源
101と、光分岐部102と、第1および第2の信号源
1031および1032と、光強度変調部104と、光
角度変調部105と、光合波部106と、光検波部10
7と、光搬送波伝搬部509とを備えている。
【0158】本角度変調装置は、第1の実施形態に係る
角度変調装置の構成とほぼ同様である。したがって、同
一の構成部については同一の符号を付して説明を省略す
る。また、光源101から光検波部107に至る光デバ
イスおよび光導波路等を同一の基板上に形成する構成に
ついてもほぼ同様であるので、説明を省略する。しか
し、本角度変調装置は、第1の実施形態に係る角度変調
装置に加えて、さらに光搬送波伝搬部509が設けられ
ている点が異なる。以下、異なる点を説明する。
【0159】図13において、光分岐部102は、第1
および第2の光に加えて、第3の光を分岐、出力する。
光搬送波伝搬部509は、当該第3の光が入力されて、
そのレベルおよび伝搬遅延量を調整し、出力する。光合
波部106は、光搬送波伝搬部509から出力された光
を第1および第2の光信号と共に合波し、出力する。
【0160】ここで、前述のように、光強度変調部10
4が出力する信号には、図8(a)に示されるような光
搬送波成分が残留する場合がある。この残留した光搬送
波成分は、ベースバンド(低周波)帯域に不要な残留A
M成分を発生させる。この残留AM成分は、光検波部1
07から出力される所望の角度変調信号と干渉して信号
品質を劣化させる。
【0161】そこで、図13において、光分岐部102
は、第3の光として、無変調光(光搬送波に相当する
光)を分岐、出力する。光搬送波伝搬部509は、当該
光を入力されて、当該光の伝搬遅延量および光レベルを
調整する。
【0162】図14は、光搬送波伝搬部509の詳細な
構成を示したブロック図である。図14において、光搬
送波伝搬部509は、光位相調整部5091と光強度調
整部5092とを含む。
【0163】光位相調整部5091は、入力された第3
の光の位相が第1の光信号の位相と光合波部106にお
いて逆相になるように、第3の光の伝搬遅延量を調整す
る。光強度調整部5092は、当該伝搬遅延量を調整さ
れた光のレベルが光合波部106において第1の光信号
の残留した光搬送波成分のレベルと同じになるように、
その光レベルを調整する。このように伝搬遅延量および
光レベルが調整された光は、光合波部106によって第
1の光信号と合波される。
【0164】ここで、当該光は、第1の光信号の残留し
た光搬送波成分と同じ大きさでかつ逆相となるように調
整されている。したがって、本角度変調装置は、第1の
光信号に光搬送波成分が残留する場合であっても、これ
を正確に相殺、抑圧して、不要成分の少ない角度変調信
号を得ることができる。
【0165】なお、前述した第2または第3の実施形態
と同様に、本実施形態に係る角度変調装置には、制御部
108または608がさらに設けられて、光強度変調部
104の動作条件を調整するように構成してもよい。そ
うすれば、光強度変調部104は、理論的に要求される
前述した位相差に近い位相差を有する2つの光位相変調
信号を生成することができる。
【0166】(第6の実施形態)図15は、本発明の第
6の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブロッ
ク図である。図15において、本角度変調装置は、光源
101と、光分岐部102と、第1および第2の信号源
1031および1032と、光強度変調部104と、光
角度変調部105と、光合波部106と、光検波部10
7と、透過部710とを備えている。
【0167】本角度変調装置は、第1の実施形態に係る
角度変調装置の構成とほぼ同様である。したがって、同
一の構成部については同一の符号を付して説明を省略す
る。また、光源101から光検波部107に至る光デバ
イスおよび光導波路等を同一の基板上に形成する構成に
ついてもほぼ同様であるので、説明を省略する。しか
し、本角度変調装置は、第1の実施形態に係る角度変調
装置に加えて、さらに透過部710が設けられている点
が異なる。以下、異なる点を説明する。
【0168】透過部710は、光検波部107から出力
される電気信号に対して、所望の角度変調信号のみを透
過させ、不要な信号成分を抑圧するように機能するフィ
ルタによって構成される。
【0169】光強度変調部104は、当該変調特性(入
力電圧対出力光電力特性)の非線形性に起因して、第1
の光信号において高調波スペクトル(側帯波)を発生さ
せることがある。この高調波スペクトルが第2の光信号
と干渉すると、光検波部107から出力される電気信号
は、周波数n×fc(nは、自然数)に高調波成分が生
じる。図16は、当該高調波成分のうち、周波数2×f
cに生じる2次高調波成分を周波数スペクトラムで示し
た図である。このような高調波は、所望の角度変調信号
に対する妨害成分となる場合がある。
【0170】そこで、透過部710は、光検波部107
から出力される電気信号について、所望の角度変調信号
に相当する周波数帯域のみを透過させる。このことによ
り、本角度変調装置は、品質の良好な角度変調信号を得
ることができる。
【0171】なお、前述した第2または第3の実施形態
と同様に、本実施形態に係る角度変調装置には、制御部
108または608がさらに設けられて、光強度変調部
104の動作条件を調整するように構成してもよい。そ
うすれば、光強度変調部104は、理論的に要求される
前述した位相差に近い位相差を有する2つの光位相変調
信号を生成することができる。
【0172】(第7の実施形態)図17は、本発明の第
7の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブロッ
ク図である。図17において、本角度変調装置は、光源
101と、光分岐部102と、第1および第2の信号源
1031および1032と、光強度変調部104と、光
角度変調部105と、光合波部106と、光検波部10
7と、光増幅部911とを備えている。
【0173】本角度変調装置は、第1の実施形態に係る
角度変調装置の構成とほぼ同様である。したがって、同
一の構成部については同一の符号を付して説明を省略す
る。また、光源101から光検波部107に至る光デバ
イスおよび光導波路等を同一の基板上に形成する構成に
ついてもほぼ同様であるので、説明を省略する。しか
し、本角度変調装置は、第1の実施形態に係る角度変調
装置に加えて、さらに光増幅部911が設けられている
点が異なる。以下、異なる点を説明する。
【0174】図17において、光増幅部911は、光合
波部106と光検波部107との間に挿入される。光増
幅部911は、光合波部106から出力される光信号を
光増幅した後、光検波部107へ入力する。これによ
り、光検波部107から出力される角度変調信号の信号
レベルが高められるので、本角度変調装置は、品質の良
好な位相変調信号を得ることができる。なお、光増幅部
911は、光源101から光検波部107に至る光伝搬
経路のいずれの部位に挿入してもよい。
【0175】なお、前述した第2または第3の実施形態
と同様に、本実施形態に係る角度変調装置には、制御部
108または608がさらに設けられて、光強度変調部
104の動作条件を調整するように構成してもよい。そ
うすれば、光強度変調部104は、理論的に要求される
前述した位相差に近い位相差を有する2つの光位相変調
信号を生成することができる。
【0176】(第8の実施形態)図18は、本発明の第
8の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブロッ
ク図である。図18において、本角度変調装置は、光源
101と、光分岐部102と、第1および第2の信号源
1031および1032と、光強度変調部104と、光
合波部106と、光検波部107と、分岐部1012
と、遅延調整部1013と、第1および第2の光角度変
調部1051および1052とを備える。
【0177】本角度変調装置は、第1の実施形態に係る
角度変調装置の構成とほぼ同様である。したがって、同
一の構成部については同一の符号を付して説明を省略す
る。ただし、本角度変調装置は、第1の実施形態に係る
角度変調装置における光角度変調部105に替えて、第
1および第2の光角度変調部1051および1052が
設けられ、さらに分岐部1012と、遅延調整部101
3とが設けられている点が異なる。
【0178】また、光源101から光検波部107に至
る光デバイスおよび光導波路等を同一の基板上に形成す
る構成については、第1の実施形態に係る角度変調装置
の構成とほぼ同様である。ただし、第1および第2の光
角度変調部1051および1052は、図5においては
第2の光変調部8002の位置に、図6においては第1
の光変調部9001の位置に、それぞれ縦列に配置され
る。
【0179】次に、図18に示す本角度変調装置の動作
について説明する。本実施形態の構成は、前述の第1の
実施形態に準ずるため、相違点のみを以下に説明する。
図18において、分岐部1012は、第2の信号源10
32から出力された第2の電気信号を分岐し、出力す
る。もちろん、出力された2つの第2の電気信号は、と
もに同一の位相および周波数を有する。例えば、これら
の信号は、周波数f1〜fnの帯域に配置された周波数
多重信号である。
【0180】第1の光角度変調部1051は、光分岐部
102から出力された第2の光が入力され、分岐部10
12から分岐出力された一方の第2の電気信号を元信号
として、入力された第2の光に対して光角度変調を施
し、出力する。第2の光角度変調部1052は、第1の
光角度変調部1051から出力された光信号が入力さ
れ、遅延調整部1013によって伝搬遅延量を調整され
た他方の第2の電気信号を元信号として、入力された光
信号に対して光角度変調を施し、第2の光信号として出
力する。
【0181】ここで、遅延調整部1013は、分岐部1
012から出力された一方の第2の電気信号が、第1の
光角度変調部1051を経て、光信号として第2の光角
度変調部1052に到達するまでの伝搬遅延量と、分岐
部1012から出力された他方の第2の電気信号が、遅
延調整部1013を介して、第2の光角度変調部105
2に到達するまでの伝搬遅延量とが、互いに一致するよ
うに当該伝搬遅延量を調整する。
【0182】以上のように、第1および第2の光角度変
調部1051および1052が縦続して接続される理
由、および遅延調整部1013が設けられた理由につい
て、以下に詳説する。
【0183】一般に、光角度変調部には、電気光学定数
の大きな電気光学結晶(例えば、ニオブ酸リチウム等)
の基板に光導波路を拡散したものを用いることが多い。
しかし、このような光変調器は、変調効率、すなわち入
力信号電圧に対する光位相または光周波数の変化率が低
い。したがって、このような光変調器は、変調信号とし
て大きな電圧振幅(具体的には、数ボルトp−p以上)
を必要とする。
【0184】にもかかわらず、光変調器へ供給するため
の変調信号を増幅する電気増幅器は、容易にその性能を
改善することが難しく、当該飽和出力レベルが制限され
てしまう。そのため、光変調器を駆動するための電気増
幅器における飽和出力レベルの限界が、光変調器の変調
率の限界となる場合が多い。
【0185】そこで、前述のように、第1および第2の
光角度変調部1051および1052を縦続して接続
し、第2の電気信号を分岐して、それぞれ電気増幅等の
信号処理の後、対応する光角度変調部に供給する。この
ような構成により、光変調器を駆動するための電気増幅
器の負担を軽減して、より効率的に、位相(ないし周波
数)偏移量の大きな光角度変調を可能にする。したがっ
て、本角度変調装置は、より雑音特性の良好な角度変調
信号を生成することができる。
【0186】また、遅延調整部1013は、前述のよう
に、第1の光角度変調部1051を介して、第2の光角
度変調部1052に至る信号の伝搬遅延量と、遅延調整
部1013を介して、第2の光角度変調部1052に至
る信号の伝搬遅延量とが、互いに一致するように伝搬遅
延量を調整する。このことにより、第1および第2の光
角度変調部1051および1052において、第2の電
気信号によるそれぞれの光角度変調の位相状態を正確に
一致させることができる。したがって、本角度変調装置
は、より効率の高い光角度変調を可能とし、より雑音特
性に優れた角度変調信号を生成することができる。
【0187】なお、遅延調整部1013は、前述の2つ
の信号の伝搬遅延量を一致させるためのものであるか
ら、分岐部1012と第1の光角度変調部1051との
間に挿入されてもよい。したがって、遅延調整部101
3は、分岐部1012と第1および第2の光角度変調部
1051および1052との間の一方または双方に挿入
されてもよい。また、必要に応じて、遅延調整部101
3は、省略されてもよい。
【0188】なお、前述した第2または第3の実施形態
と同様に、本実施形態に係る角度変調装置には、制御部
108または608がさらに設けられて、光強度変調部
104の動作条件を調整するように構成してもよい。そ
うすれば、光強度変調部104は、理論的に要求される
前述した位相差に近い位相差を有する2つの光位相変調
信号を生成することができる。
【0189】(第9の実施形態)図19は、本発明の第
9の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブロッ
ク図である。図19において、本角度変調装置は、光源
101と、光分岐部102と、第1および第2の信号源
1031および1032と、光強度変調部104と、光
合波部106と、光検波部107と、帯域分割部111
2と、第1および第2の光角度変調部1051および1
052とを備える。
【0190】本角度変調装置は、第8の実施形態に係る
角度変調装置の構成とほぼ同様である。したがって、同
一の構成部については同一の符号を付して説明を省略す
る。ただし、本角度変調装置は、第8の実施形態に係る
角度変調装置における分岐部1012に替えて、帯域分
割部1112が設けられ、さらに遅延調整部1013が
省略されている点が異なる。
【0191】また、光源101から光検波部107に至
る光デバイスおよび光導波路等を同一の基板上に形成す
る構成については、第8の実施形態に係る角度変調装置
の構成と同様である。
【0192】次に、図19に示す本角度変調装置の動作
について説明する。本実施形態の構成は、前述の第8の
実施形態に準ずるため、相違点のみを以下に説明する。
図19において、帯域分割部1112は、第2の信号源
1032から出力された第2の電気信号を周波数帯域別
に分割し、出力する。例えば、帯域分割部1112は、
周波数f1〜fnの帯域に配置された周波数多重信号で
ある第2の電気信号を、周波数f1〜fb(但し、f1
<fb<fn)の帯域に配置された第1の周波数多重信
号と、周波数fb+1〜fnの帯域に配置された第2の
周波数多重信号とに分割する。
【0193】第1の光角度変調部1051は、光分岐部
102から出力された第2の光が入力され、帯域分割部
1112から出力された第1の周波数多重信号を元信号
として、入力された第2の光に対して光角度変調を施
し、出力する。第2の光角度変調部1052は、第1の
光角度変調部1051から出力された光信号が入力さ
れ、帯域分割部1112から出力された第2の周波数多
重信号を元信号として、入力された光信号に対して光角
度変調を施し、第2の光信号として出力する。
【0194】次に、以上のような帯域分割部1112が
設けられる理由について説明する。前述の第8の実施形
態において説明したように、光変調器として一般的に用
いられる電気光学結晶による光変調器は、変調効率が低
く、また、電気増幅器の飽和出力レベルについても制限
がある。そのため、必要とされる位相(ないし周波数)
偏移量を充分に確保することが難しい。しかし、一般的
に、電気増幅器の飽和出力レベルは、増幅しようとする
信号の周波数帯域幅が狭いほど大きくなる傾向がある。
【0195】そこで、前述のように、第1および第2の
光角度変調部1051および1052を縦続して接続
し、第2の電気信号を所定の周波数帯別に分割して、そ
れぞれ電気増幅等の信号処理の後、対応する光角度変調
部に供給する。このような構成により、光変調器を駆動
するための電気増幅器の出力を増大して、より効率的
に、位相(ないし周波数)偏移量の大きな光角度変調を
可能にする。したがって、本角度変調装置は、より雑音
特性の良好な角度変調信号を生成することができる。
【0196】なお、前述した第2または第3の実施形態
と同様に、本実施形態に係る角度変調装置には、制御部
108または608がさらに設けられて、光強度変調部
104の動作条件を調整するように構成してもよい。そ
うすれば、光強度変調部104は、理論的に要求される
前述した位相差に近い位相差を有する2つの光位相変調
信号を生成することができる。
【0197】(第10の実施形態)図20は、本発明の
第10の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブ
ロック図である。図20において、本角度変調装置は、
光源101と、光分岐部102と、第1および第2の信
号源1031および1032と、光強度変調部104
と、光合波部106と、光検波部107と、逆相分岐部
1212と、遅延調整部1013と、第1および第3の
光角度変調部1051および1053とを備える。
【0198】本角度変調装置は、第8の実施形態に係る
角度変調装置の構成とほぼ同様である。したがって、同
一の構成部については同一の符号を付して説明を省略す
る。ただし、本角度変調装置は、第8の実施形態に係る
角度変調装置における分岐部1012に替えて、逆相分
岐部1212が設けられ、また、第2の光角度変調部1
052が省略されて、光強度変調部104と光合波部1
06との間に新たに第3の光角度変調部1053が設け
られている点が異なる。
【0199】次に、図20に示す本角度変調装置の動作
について説明する。本実施形態の構成は、前述の第8の
実施形態に準ずるため、相違点のみを以下に説明する。
図20において、逆相分岐部1212は、第2の信号源
1032から出力された第2の電気信号を分岐し、かつ
分岐された信号の位相関係が互いに逆相になるように出
力する。
【0200】第1の光角度変調部1051は、光分岐部
102から出力された第2の光が入力され、逆相分岐部
1212から分岐出力された一方の第2の電気信号を元
信号として、入力された第2の光に対して光角度変調を
施し、第1の光信号として出力する。第3の光角度変調
部1053は、光強度変調部104から出力された光信
号が入力され、逆相分岐部1212から分岐出力され、
遅延調整部1013から出力された電気信号を元信号と
して、入力された光信号に対して光角度変調を施し、第
2の光信号として出力する。
【0201】ここで、遅延調整部1013は、逆相分岐
部1212から出力された一方の第2の電気信号が、第
1の光角度変調部1051を経て、光信号として光合波
部106に到達するまでの伝搬遅延量と、逆相分岐部1
212から出力された他方の第2の電気信号が、遅延調
整部1013および第3の光角度変調部1053を介し
て、光合波部106に到達するまでの伝搬遅延量とが、
互いに一致するように伝搬遅延量を調整する。
【0202】次に、以上のような第3の光角度変調部1
053が設けられる理由について説明する。前述の第8
の実施形態において説明したように、光変調器として一
般的に用いられる電気光学結晶による光変調器は、変調
効率が低く、また、電気増幅器の飽和出力レベルについ
ても制限がある。そのため、必要とされる位相(ないし
周波数)偏移量を充分に確保することが難しい。そこ
で、第8の実施形態においては、光角度変調部をさらに
追加して縦列に接続したが、本実施形態においては、追
加した光角度変調部を光強度変調部104と縦続に接続
する。そして、第2の電気信号は、逆相分岐部1212
によって逆相に分岐されて、それぞれ電気増幅等の信号
処理の後、各光角度変調部に供給される。このことによ
り、光変調器駆動用の電気増幅器の負担が軽減され、よ
り効率的に、位相(周波数)偏移量の大きな光角度変調
が可能になる。したがって、本角度変調装置は、より雑
音特性の良好な角度変調信号を生成することができる。
【0203】なお、第3の光角度変調部1053が第1
の光信号に及ぼす光角度変調の位相偏移は、第1の光角
度変調部1051が第2の光信号に及ぼす光角度変調の
位相偏移に対して逆相の関係にある。したがって、逆相
分岐部1212は、当該位相関係が逆相になるように、
第2の電気信号を分岐する。このように分岐することに
よって、光合波部106で合波され、光検波部107へ
入力される第1および第2の光信号のそれぞれの光角度
の偏移を同相にすることができる。したがって、このよ
うな構成によれば、光検波部107から出力される角度
変調信号の位相偏移量をより効率良く増大させることが
できる。
【0204】また、遅延調整部1013は、前述のよう
に伝搬遅延量を調整して、第1および第3の光角度変調
部1051および1053における光角度変調の位相状
態を正確に一致させる。したがって、遅延調整部101
3は、逆相分岐部1212と第1および第3の光角度変
調部1051および1053との間の一方または双方に
挿入されてもよい。さらに、必要に応じて、遅延調整部
1013は、省略されてもよい。
【0205】なお、前述した第2または第3の実施形態
と同様に、本実施形態に係る角度変調装置には、制御部
108または608がさらに設けられて、光強度変調部
104の動作条件を調整するように構成してもよい。そ
うすれば、光強度変調部104は、理論的に要求される
前述した位相差に近い位相差を有する2つの光位相変調
信号を生成することができる。
【0206】(第11の実施形態)図21は、本発明の
第11の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブ
ロック図である。図21において、本角度変調装置は、
光源101と、光分岐部102と、第1および第2の信
号源1031および1032と、光強度変調部104
と、光合波部106と、光検波部107と、帯域分割部
1112と、第1および第3の光角度変調部1051お
よび1053とを備える。
【0207】本角度変調装置は、第9の実施形態に係る
角度変調装置の構成とほぼ同様である。したがって、同
一の構成部については同一の符号を付して説明を省略す
る。ただし、本角度変調装置は、第9の実施形態に係る
角度変調装置における第2の光角度変調部1052に替
えて、第3の光角度変調部1053が設けられる点が異
なる。
【0208】次に、図21に示す本角度変調装置の動作
について説明する。本実施形態の構成は、前述の第9の
実施形態に準ずるが、第2の光角度変調部1052に替
えて、第3の光角度変調部1053が設けられる点は、
前述の第10の実施形態に準ずる。すなわち、前述の第
9の実施形態においては、光角度変調部をさらに追加し
て縦列に接続したが、本実施形態においては、前述の第
10の実施形態と同様に、追加した光角度変調部を光強
度変調部104と縦続に接続する。
【0209】このように、第9の実施形態と同様に、帯
域分割部1112によって第2の電気信号を所定の周波
数帯別に分割して、それぞれ電気増幅等の信号処理の
後、対応する光角度変調部に供給する。このような構成
により、光変調器を駆動するための電気増幅器の出力を
増大して、より効率的に、位相(ないし周波数)偏移量
の大きな光角度変調を可能にする。したがって、本角度
変調装置は、より雑音特性の良好な角度変調信号を生成
することができる。
【0210】なお、前述した第2または第3の実施形態
と同様に、本実施形態に係る角度変調装置には、制御部
108または608がさらに設けられて、光強度変調部
104の動作条件を調整するように構成してもよい。そ
うすれば、光強度変調部104は、理論的に要求される
前述した位相差に近い位相差を有する2つの光位相変調
信号を生成することができる。
【0211】以上説明したように、第8から第11まで
の各実施形態に係る角度変調装置は、光変調器の駆動用
電気増幅器の性能に依存せず、効率的な光変調を施し
て、より偏移量の大きな雑音特性に優れた角度変調信号
を生成することができる。
【0212】(第12の実施形態)図22は、本発明の
第12の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブ
ロック図である。図22において、本角度変調装置は、
光源101と、光分岐部102と、第1,第2および第
3の信号源1031,1032および1433と、光強
度変調部104と、光合波部106と、光検波部107
と、第1および第2の光角度変調部1051および10
52とを備える。
【0213】本角度変調装置は、第9の実施形態に係る
角度変調装置の構成とほぼ同様である。したがって、同
一の構成部については同一の符号を付して説明を省略す
る。ただし、本角度変調装置は、第9の実施形態に係る
角度変調装置における帯域分割部1112が省略され
て、第3の信号源1433が新たに設けられる点が異な
る。
【0214】また、光源101から光検波部107に至
る光デバイスおよび光導波路等を同一の基板上に形成す
る構成については、第9の実施形態に係る角度変調装置
の構成と同様である。
【0215】次に、図22に示す本角度変調装置の動作
について説明する。本実施形態の構成は、前述の第9の
実施形態に準ずるが、第2の信号源1032から出力さ
れる第2の電気信号を所定の周波数帯域別に分割するの
ではなく、第2の信号源1032から出力される第2の
電気信号および第3の信号源1433から出力される第
3の電気信号のそれぞれの周波数帯域が初めから異なる
ように設定する。例えば、第2の電気信号は、周波数f
1〜fb(但し、f1<fb<fn)の帯域に配置され
た周波数多重信号であり、第3の電気信号は、周波数f
b+1〜fnの帯域に配置された周波数多重信号である
ものとする。
【0216】このように、第2および第3の信号源10
32および1433から出力される第2および第3の電
気信号の周波数帯域を予め異なるように設定しておけ
ば、帯域分割部1112を省略することができる。ま
た、実際にも、光角度変調部に供給される変調信号は、
異なる周波数帯域を有する2つの信号として装置外部か
ら供給されることがある。したがって、本角度変調装置
は、このような2つの信号をそのまま対応する光角度変
調部へ供給することによって、簡易な構成で、前述の第
9の実施形態に係る角度変調装置と同様に光変調器駆動
用の電気増幅器の負担を軽減し、より効率的に、位相
(周波数)偏移量の大きな光角度変調を可能にする。こ
れにより、本角度変調装置は、より雑音特性の良好な角
度変調信号を生成することができる。
【0217】また、信号源の数がさらに増大した場合に
おいても、これに対応する光角度変調部を追加、挿入す
ればよいので、本角度変調装置は、他の構成部を変更す
ることなく、容易かつ柔軟に信号源の数の増加に対応す
ることができる。
【0218】なお、前述した第2または第3の実施形態
と同様に、本実施形態に係る角度変調装置には、制御部
108または608がさらに設けられて、光強度変調部
104の動作条件を調整するように構成してもよい。そ
うすれば、光強度変調部104は、理論的に要求される
前述した位相差に近い位相差を有する2つの光位相変調
信号を生成することができる。
【0219】(第13の実施形態)図23は、本発明の
第13の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブ
ロック図である。図23において、本角度変調装置は、
光源101と、光分岐部102と、第1,第2および第
3の信号源1031,1032および1033と、光強
度変調部104と、光合波部106と、光検波部107
と、第1および第3の光角度変調部1051および10
53とを備える。
【0220】本角度変調装置は、第11の実施形態に係
る角度変調装置の構成とほぼ同様である。したがって、
同一の構成部については同一の符号を付して説明を省略
する。ただし、本角度変調装置は、第11の実施形態に
係る角度変調装置における帯域分割部1112が省略さ
れて、第3の信号源1033が新たに設けられる点が異
なる。また、本角度変調装置は、前述の第12の実施形
態に係る角度変調装置と比較すれば、第3の光角度変調
部1053が挿入される位置が異なる。
【0221】次に、図23に示す本角度変調装置の動作
について説明する。本実施形態の構成は、前述の第11
の実施形態に準ずるが、第2の信号源1032から出力
される第2の電気信号を所定の周波数帯域別に分割する
のではなく、第2の信号源1032から出力される第2
の電気信号および第3の信号源1033から出力される
第3の電気信号のそれぞれの周波数帯域が初めから異な
るように設定する。例えば、前述の第12の実施形態と
同様に、第2の電気信号は、周波数f1〜fb(但し、
f1<fb<fn)の帯域に配置された周波数多重信号
であり、第3の電気信号は、周波数fb+1〜fnの帯
域に配置された周波数多重信号であるものとする。
【0222】このように、本角度変調装置は、前述の第
12の実施形態に係る角度変調装置と同様に、周波数帯
域の異なる2つの信号をそのまま対応する光角度変調部
へ供給することによって、簡易な構成で、前述の第9の
実施形態に係る角度変調装置と同様に光変調器駆動用の
電気増幅器の負担を軽減し、より効率的に、位相(周波
数)偏移量の大きな光角度変調を可能にする。これによ
り、本角度変調装置は、より雑音特性の良好な角度変調
信号を生成することができる。
【0223】なお、前述した第2または第3の実施形態
と同様に、本実施形態に係る角度変調装置には、制御部
108または608がさらに設けられて、光強度変調部
104の動作条件を調整するように構成してもよい。そ
うすれば、光強度変調部104は、理論的に要求される
前述した位相差に近い位相差を有する2つの光位相変調
信号を生成することができる。
【0224】(第14の実施形態)図24は、本発明の
第14の実施形態に係る角度変調装置の構成を示したブ
ロック図である。図24において、本角度変調装置は、
光源101と、光分岐部102と、第2の信号源103
2と、光合波部106と、光検波部107と、光周波数
シフタ1614とを備える。
【0225】本角度変調装置は、第1の実施形態に係る
角度変調装置の構成とほぼ同様である。したがって、同
一の構成部については同一の符号を付して説明を省略す
る。ただし、本角度変調装置は、第1の実施形態に係る
角度変調装置における第1の信号源1031および光強
度変調部104に替えて、光周波数シフタ1614が新
たに設けられる点が異なる。以下、異なる点について説
明する。
【0226】図24において、光周波数シフタ1614
は、光分岐部102から出力された第1の光が入力され
て、当該光周波数を所定量fcだけシフトし、第1の光
信号として出力する。
【0227】このような構成における角度変調信号の位
相雑音抑圧効果について、図25を用いながら説明す
る。図25(a)は、光周波数シフタ1614から出力
される第1の光信号の光スペクトルを示した模式図であ
る。図25(a)に示されるように、光周波数シフタ1
614から出力される第1の光信号は、光分岐部102
から分岐出力された第1の光(即ち、光源101から出
力された光)と同じ位相雑音△νを有する。なぜなら、
第1の光信号は、第1の光の光周波数のみをfcだけそ
のままシフトした光信号だからである。
【0228】図25(b)は、光角度変調部105から
出力される第2の光信号の光スペクトルを示した模式図
である。図25(b)に示されるように、第2の光信号
は、図2(b)に示される場合と同様の光角度変調信号
となる。したがって、第1および第2の光信号は、共に
光源101と同等の位相雑音△νを有するため、図2
(c)に示される場合と同様に、当該差ビート成分であ
る角度変調信号では、両位相雑音が相殺される。図25
(c)は、このようにして光検波部107から出力され
る角度変調信号の周波数スペクトラムを示した模式図で
ある。
【0229】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、同一の光源から出力された光を元に、当該光を光周
波数シフトさせた信号と、当該光を光角度変調した信号
とをホモダイン検波することによって、光源の位相雑音
に関係なく、雑音特性の良好な角度変調信号を生成する
ことができる。
【0230】なお、前述した第2または第3の実施形態
と同様に、本実施形態に係る角度変調装置には、制御部
108または608がさらに設けられて、光強度変調部
104の動作条件を調整するように構成してもよい。そ
うすれば、光強度変調部104は、理論的に要求される
前述した位相差に近い位相差を有する2つの光位相変調
信号を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る角度変調装置の
構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る角度変調装置に
おける各信号スペクトルの一例を示した模式図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る角度変調装置に
おける各信号スペクトルの別例を示した模式図であ
る。。
【図4】2つの変調電極を有するプッシュプル型のマッ
ハツエンダー干渉計構成の光変調器の構成を示した模式
図である。
【図5】光源101から光検波部107に至る光デバイ
スおよび光導波路等を同一の基板上に形成する構成例に
ついて示した模式図である。
【図6】光源101から光検波部107に至る光デバイ
スおよび光導波路等を同一の基板上に形成する構成の別
例について示した模式図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る角度変調装置の
構成を示したブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る角度変調装置に
おける各信号スペクトルの一例を示した模式図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る角度変調装置に
おける各信号スペクトルの別例を示した模式図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る角度変調装置
の構成を示したブロック図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る角度変調装置
における各信号スペクトルの一例を示した模式図であ
る。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る角度変調装置
の構成を示したブロック図である。
【図13】本発明の第5の実施形態に係る角度変調装置
の構成を示したブロック図である。
【図14】光搬送波伝搬部509の詳細な構成を示した
ブロック図である。
【図15】本発明の第6の実施形態に係る角度変調装置
の構成を示したブロック図である。
【図16】光検波部107から出力される電気信号の周
波数スペクトラムの一例を示した模式図である。
【図17】本発明の第7の実施形態に係る角度変調装置
の構成を示したブロック図である。
【図18】本発明の第8の実施形態に係る角度変調装置
の構成を示したブロック図である。
【図19】本発明の第9の実施形態に係る角度変調装置
の構成を示したブロック図である。
【図20】本発明の第10の実施形態に係る角度変調装
置の構成を示したブロック図である。
【図21】本発明の第11の実施形態に係る角度変調装
置の構成を示したブロック図である。
【図22】本発明の第12の実施形態に係る角度変調装
置の構成を示したブロック図である。
【図23】本発明の第13の実施形態に係る角度変調装
置の構成を示したブロック図である。
【図24】本発明の第14の実施形態に係る角度変調装
置の構成を示したブロック図である。
【図25】本発明の第14の実施形態に係る角度変調装
置における各信号スペクトルの一例を示した模式図であ
る。
【図26】従来の角度変調装置の構成を示すブロック図
である。
【図27】従来の角度変調装置における各信号スペクト
ルの一例を示した模式図である。
【符号の説明】
101 光源 102 光分岐部 1031 第1の信号源 1032 第2の信号源 1033 第3の信号源 104 光強度変調部 105 光角度変調部 106 光合波部 107 光検波部 108 制御部 401 光分割部 4021 第1の光導波路 4022 第2の光導波路 4031 第1の変調信号入力端子 4032 第2の変調信号入力端子 4041 第1の変調電極 4042 第2の変調電極 405 分岐部 406 光結合部 408 光遅延調整部 509 光搬送波伝搬部 710 透過部 8001 第1の光変調部 8002 第2の光変調部 8003 第3の光変調部 802 光分岐部 806 光合波部 9001 第1の光変調部 9002 第2の光変調部 9003 第3の光変調部 902 光分岐部 906 光合波部 911 光増幅部 1012 分岐部 1013 遅延調整部 1051 第1の光角度変調部 1052 第2の光角度変調部 1053 第3の光角度変調部 1112 帯域分割部 1212 逆相分岐部 1433 第3の信号源 1614 光周波数シフタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/06

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された変調信号をホモダイン検波に
    よって角度変調信号に変換するための角度変調装置であ
    って、 光を出力する光源と、 前記光源から出力される光を分岐して、第1および第2
    の光として出力する光分岐部と、 前記第1の光に対して、所定周波数fcの第1の電気信
    号を元信号とした光強度変調または光振幅変調を施し、
    第1の光信号として出力する光強度変調部と、 前記第2の光に対して、入力された前記変調信号である
    第2の電気信号を元信号とした光角度変調を施し、第2
    の光信号として出力する第1の光角度変調部と、 前記第1の光信号と、前記第2の光信号とを合波する光
    合波部と、 自乗検波特性を有し、前記光合波部から出力された光信
    号を電気信号に変換して、前記第2の電気信号を元信号
    とする搬送波周波数fcの前記角度変調信号を出力する
    光検波部とを備える、角度変調装置。
  2. 【請求項2】 前記光強度変調部は、単一側波帯光強度
    変調または単一側波帯光振幅変調を施すことを特徴とす
    る、請求項1に記載の角度変調装置。
  3. 【請求項3】 前記光強度変調部は、光搬送波が抑圧さ
    れた光強度変調または光搬送波が抑圧された光振幅変調
    を施すことを特徴とする、請求項1に記載の角度変調装
    置。
  4. 【請求項4】 前記光強度変調部は、マッハツエンダー
    干渉計構成の光強度変調器であって、印加電圧対出力光
    強度特性において最も出力光強度の小さくなる印加電圧
    になるように、バイアス電圧が調整されることを特徴と
    する、請求項3に記載の角度変調装置。
  5. 【請求項5】 前記光強度変調部は、光搬送波が抑圧さ
    れた単一側波帯光強度変調または光搬送波が抑圧された
    単一側波帯光振幅変調を施すことを特徴とする、請求項
    1に記載の角度変調装置。
  6. 【請求項6】 前記光強度変調部は、マッハツエンダー
    干渉計構成の光強度変調器であって、印加電圧対出力光
    強度特性において最も出力光強度の小さくなる印加電圧
    になるように、バイアス電圧が調整されることを特徴と
    する、請求項5に記載の角度変調装置。
  7. 【請求項7】前記光分岐部から前記光強度変調部を経て
    前記光合波部に至る経路を通過する光の伝搬時間と、前
    記光分岐部から前記第1の光角度変調部を経て前記光合
    波部に至る経路を通過する光の伝搬時間とが、略一致す
    ることを特徴とする、請求項1に記載の角度変調装置。
  8. 【請求項8】 前記光強度変調部は、第1および第2の
    光位相変調器を含むマッハツエンダー干渉計構成の光変
    調器であって、 前記光源から前記第1の光位相変調器を経て前記光検波
    部に至る経路を通過する光の伝搬時間と、前記光源から
    前記第2の光位相変調器を経て前記光検波部に至る経路
    を通過する光の伝搬時間とが、一致することを特徴とす
    る、請求項7に記載の角度変調装置。
  9. 【請求項9】 前記光分岐部から前記第1の光位相変調
    器を経て前記光検波部に至る経路を通過する光の伝搬時
    間と、前記光分岐部から前記第2の光位相変調器を経て
    前記光検波部に至る経路を通過する光の伝搬時間と、前
    記光分岐部から前記第1の光角度変調部を経て前記光検
    波部に至る経路を通過する光の伝搬時間とが、一致する
    ことを特徴とする、請求項8に記載の角度変調装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の光角度変調部は、前記光分
    岐部から前記光強度変調部を経て前記光合波部に至る経
    路を通過する光の伝搬時間と、前記光分岐部から前記第
    1の光角度変調部を経て前記光合波部に至る経路を通過
    する光の伝搬時間とが互いに一致するように、バイアス
    電圧を調整されることを特徴とする、請求項7に記載の
    角度変調装置。
  11. 【請求項11】 前記光分岐部から前記光強度変調部を
    経て前記光合波部に至る経路を通過する光の伝搬時間
    と、前記光分岐部から前記第1の光角度変調部を経て前
    記光合波部に至る経路を通過する光の伝搬時間とが互い
    に一致するように、前記経路のいずれか一方または双方
    に挿入される光遅延調整部をさらに備える、請求項7に
    記載の角度変調装置。
  12. 【請求項12】 前記光強度変調部と、前記第1の光角
    度変調部と、前記光分岐部から前記光強度変調部または
    前記第1の光角度変調部を経て前記光検波部に至る光導
    波路との全部または一部は、同一の結晶基板上に形成さ
    れることを特徴とする、請求項1に記載の角度変調装
    置。
  13. 【請求項13】 前記光検波部から出力される前記角度
    変調信号のレベルが最大となるように、前記光強度変調
    部の動作条件を調整する制御部をさらに備える、請求項
    1に記載の角度変調装置。
  14. 【請求項14】 前記光強度変調部は、マッハツエンダ
    ー干渉計構成の光変調器であって、 前記制御部は、前記角度変調信号のレベルが最大となる
    ように、前記光強度変調部のバイアス電圧を調整するこ
    とを特徴とする請求項13に記載の角度変調装置。
  15. 【請求項15】 前記光強度変調部は、2つの電気信号
    入力端子を有するプッシュプル型のマッハツエンダー干
    渉計構成の光変調器であって、入力された前記第1の電
    気信号を互いに所定の位相関係となるように分岐して、
    第1および第2の変調信号として2つの前記電気信号入
    力端子へそれぞれ供給し、 前記制御部は、前記角度変調信号のレベルが最大となる
    ように、前記第1および第2の変調信号間の位相差を調
    整することを特徴とする、請求項13に記載の角度変調
    装置。
  16. 【請求項16】 前記光検波部において、前記光強度変
    調信号に含まれる残留した光搬送波成分と前記光角度変
    調信号とのホモダイン検波によって発生し、前記第2の
    電気信号に対応する低周波成分のレベルが最小となるよ
    うに、前記光強度変調部の動作条件を制御する制御部を
    さらに備える、請求項1に記載の角度変調装置。
  17. 【請求項17】 前記光強度変調部は、マッハツエンダ
    ー干渉計構成の光変調器であって、 前記制御部は、前記低周波成分のレベルが最小となるよ
    うに、前記光強度変調部のバイアス電圧を調整すること
    を特徴とする、請求項16に記載の角度変調装置。
  18. 【請求項18】 前記光強度変調部は、2つの電気信号
    入力端子を有するプッシュプル型のマッハツエンダー干
    渉計構成の光変調器であって、入力された前記第1の電
    気信号を互いに所定の位相関係となるように分岐して、
    第1および第2の変調信号として2つの前記電気信号入
    力端子へそれぞれ供給し、 前記制御部は、前記低周波成分が最小となるように、前
    記第1および第2の変調信号間の位相差を調整すること
    を特徴とする、請求項16に記載の角度変調装置。
  19. 【請求項19】 前記光検波部において、前記光強度変
    調信号に含まれる上下側波帯成分相互間のホモダイン検
    波によって発生し、前記第1の電気信号の2倍高調波に
    相当する周波数2fcの信号成分のレベルが最大となる
    ように、前記光強度変調部の動作条件を制御する制御部
    をさらに備える、請求項1に記載の角度変調装置。
  20. 【請求項20】 前記光強度変調部は、マッハツエンダ
    ー干渉計構成の光変調器であって、 前記制御部は、前記第1の電気信号の2倍高調波に相当
    する前記信号成分のレベルが最大となるように、前記光
    強度変調部のバイアス電圧を調整することを特徴とす
    る、請求項19に記載の角度変調装置。
  21. 【請求項21】 前記光強度変調部は、2つの電気信号
    入力端子を有するプッシュプル型のマッハツエンダー干
    渉計構成の光変調器であって、入力された前記第1の電
    気信号を互いに所定の位相関係となるように分岐して、
    第1および第2の変調信号として2つの前記電気信号入
    力端子へそれぞれ供給し、 前記制御部は、前記第1の電気信号の2倍高調波に相当
    する前記信号成分のレベルが最大になるように、前記第
    1および第2の変調信号間の位相差を調整することを特
    徴とする、請求項19に記載の角度変調装置。
  22. 【請求項22】 前記光強度変調部から出力される第1
    の光信号の一部が分離されて入力され、当該光信号を自
    乗検波特性によって電気信号に変換して、当該電気信号
    に含まれる前記第1の電気信号に相当する周波数fcの
    信号成分のレベルが最小となるように、前記光強度変調
    部の動作条件を制御する制御部をさらに備える、請求項
    1に記載の角度変調装置。
  23. 【請求項23】 前記光強度変調部は、マッハツエンダ
    ー干渉計構成の光変調器であって、 前記制御部は、前記第1の電気信号に相当する前記信号
    成分のレベルが最小となるように、前記光強度変調部の
    バイアス電圧を調整することを特徴とする、請求項22
    に記載の角度変調装置。
  24. 【請求項24】 前記光強度変調部は、2つの電気信号
    入力端子を有するプッシュプル型のマッハツエンダー干
    渉計構成の光変調器であって、入力された前記第1の電
    気信号を互いに所定の位相関係となるように分岐して、
    第1および第2の変調信号として2つの前記電気信号入
    力端子へそれぞれ供給し、 前記制御部は、前記第1の電気信号に相当する前記信号
    成分のレベルが最小となるように、前記第1および第2
    の変調信号間の位相差を調整することを特徴とする、請
    求項22に記載の角度変調装置。
  25. 【請求項25】 前記光強度変調部から出力される第1
    の光信号の一部が分離されて入力され、当該光信号を自
    乗検波特性によって電気信号に変換して、当該電気信号
    に含まれる前記第1の電気信号の2倍高調波に相当する
    周波数2fcの信号成分のレベルが最大となるように、
    前記光強度変調部の動作条件を制御する制御部をさらに
    備える、請求項1に記載の角度変調装置。
  26. 【請求項26】 前記光強度変調部は、マッハツエンダ
    ー干渉計構成の光変調器であって、 前記制御部は、前記第1の電気信号の2倍高調波に相当
    する前記信号成分のレベルが最大となるように、前記光
    強度変調部のバイアス電圧を調整することを特徴とす
    る、請求項25に記載の角度変調装置。
  27. 【請求項27】 前記光強度変調部は、2つの電気信号
    入力端子を有するプッシュプル型のマッハツエンダー干
    渉計構成の光変調器であって、入力された前記第1の電
    気信号を互いに所定の位相関係となるように分岐して、
    第1および第2の変調信号として2つの前記電気信号入
    力端子へそれぞれ供給し、 前記制御部は、前記第1の電気信号の2倍高調波に相当
    する前記信号成分のレベルが最大となるように、前記第
    1および第2の変調信号間の位相差を調整することを特
    徴とする、請求項25に記載の角度変調装置。
  28. 【請求項28】 前記光分岐部は、前記第1および第2
    の光に加えて、さらに第3の光を分岐出力し、 前記光合波部は、前記第1および第2の光信号に加え
    て、さらに前記第3の光をも合波し、 前記光強度変調部から出力される第1の光信号に含まれ
    る光搬送波成分が前記光合波部において抑圧されるよう
    に、前記第3の光の電力および伝搬遅延量を調整する光
    搬送波伝搬部をさらに備える、請求項1に記載の角度変
    調装置。
  29. 【請求項29】 前記光搬送波伝搬部は、 前記第1の光信号の位相と逆相関係になるように、前記
    第3の光の伝搬遅延量を調整する光位相調整部と、 前記第1の光信号に含まれる光搬送波成分の電力と同じ
    になるように、前記第3の光の電力を調整する光強度調
    整部とを含む、請求項28に記載の角度変調装置。
  30. 【請求項30】 前記光源から前記光検波部に至る伝搬
    経路のいずれかに1つまたは複数が挿入されて、前記伝
    搬経路上の光を光増幅する光増幅部をさらに備える、請
    求項1に記載の角度変調装置。
  31. 【請求項31】 前記光検波部から出力される電気信号
    が入力されて、搬送波周波数fcの角度変調信号成分の
    みを透過出力する透過部をさらに備える、請求項1に記
    載の角度変調装置。
  32. 【請求項32】 前記第2の電気信号を2つに分岐する
    分岐部と、 前記第1の光角度変調部から出力された前記第2の光信
    号に対して、前記分岐部から分岐出力された一方の第2
    の電気信号を元信号とした光角度変調を施して出力する
    第2の光角度変調部とをさらに備え、 前記第1の光角度変調部は、前記分岐部から分岐出力さ
    れた他方の第2の電気信号を元信号とした光角度変調を
    施すことを特徴とする、請求項1に記載の角度変調装
    置。
  33. 【請求項33】 前記分岐部から分岐出力された一方の
    第2の電気信号が前記第2の光角度変調部に到達するま
    での伝搬時間と、前記分岐部から分岐出力された他方の
    第2の電気信号が前記第1の光角度変調部を経て前記第
    2の光角度変調部に到達するまでの伝搬時間とが、互い
    に一致することを特徴とする、請求項32に記載の角度
    変調装置。
  34. 【請求項34】 前記分岐部から分岐出力された一方の
    第2の電気信号が前記第2の光角度変調部に到達するま
    での伝搬時間と、前記分岐部から分岐出力された他方の
    第2の電気信号が前記第1の光角度変調部を経て前記第
    2の光角度変調部に到達するまでの伝搬時間とが互いに
    一致するように、前記分岐部から前記第1または第2の
    光角度変調部までの信号経路の一方または双方に挿入さ
    れる遅延調整部をさらに備える、請求項33に記載の角
    度変調装置。
  35. 【請求項35】 前記第2の電気信号を2つの周波数帯
    域に分割する帯域分割部と、 前記第1の光角度変調部から出力された前記第2の光信
    号に対して、前記帯域分割部から分割出力された一方の
    第2の電気信号を元信号とした光角度変調を施して出力
    する第2の光角度変調部とをさらに備え、 前記第1の光角度変調部は、前記帯域分割部から分割出
    力された他方の第2の電気信号を元信号とした光角度変
    調を施すことを特徴とする、請求項1に記載の角度変調
    装置。
  36. 【請求項36】 前記第2の電気信号を互いの位相関係
    が逆相となるように分岐する逆相分岐部と、 前記光強度変調部から出力された前記第1の光信号に対
    して、前記逆相分岐部から分岐出力された一方の第2の
    電気信号を元信号とした光角度変調を施して出力する第
    3の光角度変調部とをさらに備え、 前記第1の光角度変調部は、前記逆相分岐部から分岐出
    力された他方の第2の電気信号を元信号とした光角度変
    調を施すことを特徴とする、請求項1に記載の角度変調
    装置。
  37. 【請求項37】 前記逆相分岐部から分岐出力された一
    方の第2の電気信号が前記第3の光角度変調部を経て前
    記光合波部に到達するまでの伝搬時間と、前記逆相分岐
    部から分岐出力された他方の第2の電気信号が前記第1
    の光角度変調部を経て前記光合波部に到達するまでの伝
    搬時間とが、互いに一致することを特徴とする、請求項
    36に記載の角度変調装置。
  38. 【請求項38】 前記逆相分岐部から分岐出力された一
    方の第2の電気信号が前記第3の光角度変調部を経て前
    記光合波部に到達するまでの伝搬時間と、前記逆相分岐
    部から分岐出力された他方の第2の電気信号が前記第1
    の光角度変調部を経て前記光合波部に到達するまでの伝
    搬時間とが互いに一致するように、前記逆相分岐部から
    前記第1または第3の光角度変調部までの信号経路の一
    方または双方に挿入される遅延調整部をさらに備える、
    請求項37に記載の角度変調装置。
  39. 【請求項39】 前記第2の電気信号を2つの周波数帯
    域に分割する帯域分割部と、 前記光強度変調部から出力された前記第1の光信号に対
    して、前記帯域分割部から分割出力された一方の第2の
    電気信号を元信号とした光角度変調を施して出力する第
    3の光角度変調部とをさらに備え、 前記第1の光角度変調部は、前記帯域分割部から分割出
    力された他方の第2の電気信号を元信号とした光角度変
    調を施すことを特徴とする、請求項1に記載の角度変調
    装置。
  40. 【請求項40】 前記第1の光角度変調部から出力され
    た前記第2の光信号に対して、第3の電気信号を元信号
    とした光角度変調を施して出力する第2の光角度変調部
    をさらに備え、 前記第3の電気信号は、前記変調信号であって、前記第
    2の電気信号とは異なる周波数帯域の信号であることを
    特徴とする、請求項1に記載の角度変調装置。
  41. 【請求項41】 前記光強度変調部から出力された前記
    第1の光信号に対して、第3の電気信号を元信号とした
    光角度変調を施して出力する第3の光角度変調部をさら
    に備え、 前記第3の電気信号は、前記変調信号であって、前記第
    2の電気信号とは異なる周波数帯域の信号であることを
    特徴とする、請求項1に記載の角度変調装置。
  42. 【請求項42】 入力された変調信号をホモダイン検波
    によって角度変調信号に変換するための角度変調装置で
    あって、 光を出力する光源と、 前記光源から出力される光を分岐して、第1および第2
    の光として出力する光分岐部と、 前記第1の光の光周波数を、所定量fcだけ周波数変換
    または周波数シフトし、第1の光信号として出力する光
    周波数シフト部と、 前記第2の光に対して、入力された前記変調信号を元信
    号とした光角度変調を施し、第2の光信号として出力す
    る光角度変調部と、 前記第1の光信号と、前記第2の光信号とを合波する光
    合波部と、 自乗検波特性を有し、前記光合波部から出力された光信
    号を電気信号に変換して、前記変調信号を元信号とする
    搬送波周波数fcの前記角度変調信号を出力する光検波
    部とを備える、角度変調装置。
  43. 【請求項43】 入力された変調信号をホモダイン検波
    によって角度変調信号に変換するための角度変調方法で
    あって、 光源から出力される光を分岐して、第1および第2の光
    として出力するステップと、 前記第1の光の光周波数に対して所定量fcだけ離れた
    光周波数の信号成分を含む第1の光信号を生成するステ
    ップと、 前記第2の光に対して、入力された前記変調信号を元信
    号とした光角度変調を施して第2の光信号を生成するス
    テップと、 前記第1の光信号と、前記第2の光信号とを合波するス
    テップと、 ホモダイン検波によって、合波された光信号を電気信号
    に変換して、前記変調信号を元信号とする搬送波周波数
    fcの前記角度変調信号を出力するステップとを含む、
    角度変調方法。
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