JP2001132569A - 内燃機関の蒸発燃料放出防止装置 - Google Patents

内燃機関の蒸発燃料放出防止装置

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JP2001132569A
JP2001132569A JP32025899A JP32025899A JP2001132569A JP 2001132569 A JP2001132569 A JP 2001132569A JP 32025899 A JP32025899 A JP 32025899A JP 32025899 A JP32025899 A JP 32025899A JP 2001132569 A JP2001132569 A JP 2001132569A
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tank
pressure
gasoline
fuel tank
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Makoto Kobayashi
誠 小林
Takeshi Suzuki
武 鈴木
Toshiaki Ichitani
寿章 市谷
Toru Kitamura
徹 北村
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料タンク内の圧力を、使用される燃料の性
状に適した負圧状態に制御し、燃料成分の変化を抑制し
て良好な始動性や運転性を維持することができる蒸発燃
料放出防止装置を提供する。 【解決手段】 エンジンの運転中において燃料タンク9
内を負圧に制御すべくタンク圧制御弁30を開弁し、そ
のときの単位時間当たりのタンク内圧の変化量DPTA
NKを求める。その変化量DPTANKに基づいて使用
中の燃料の性状を判定し(ステップS14〜S20)、
使用中の燃料の性状に適した目標圧力値POの設定を行
う。制御弁30は、タンク内圧PTANKが目標圧力値
POに一致するように開度制御が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の蒸発燃
料放出防止装置に関し、特に給油時に燃料タンクのフィ
ラーキャップを開けたときに燃料タンクから蒸発燃料が
外気に放出するのを防止する内燃機関の蒸発燃料放出防
止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関停止後も燃料タンク内の負圧状
態(大気圧より低い状態)を維持できるように燃料タン
ク内を、機関の運転中に吸気管内の負圧を利用して過度
に負圧化する(例えばタンク内圧が大気圧より40kP
a(300mmHg)程度低い状態とする)ことによ
り、給油時に燃料タンクから蒸発燃料が外気に放出され
るのを防止するようにした蒸発燃料放出防止装置が従来
より知られている(例えば特開平10−281019号
公報)。
【0003】この従来の装置では、特定のガソリンの蒸
発特性を基にして、機関運転中の燃料温度に応じて燃料
タンク内圧の目標圧力を設定することにより、機関停止
後においても燃料タンク内圧を確実に負圧に維持できる
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、市場に
流通しているガソリンの性状、すなわち蒸発特性にはば
らつきがあり、例えば想定したガソリンの蒸発特性より
蒸発しやすいガソリンが使用されたときには、目標圧力
が低すぎるために、燃料タンク内に残るガソリン中の蒸
発し易い成分が先に失われて、機関の始動性や運転性を
悪化させるという問題があった。
【0005】本発明はこの点に着目してなされたもので
あり、燃料タンク内の圧力を、使用される燃料の性状に
適した負圧状態に制御し、燃料成分の変化を抑制して良
好な始動性や運転性を維持することができる蒸発燃料放
出防止装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に記載の発明は、燃料タンクと内燃機関の吸気
系とを接続する蒸発燃料通路と、該蒸発燃料通路の途中
に設けられ、該蒸発燃料通路を開閉する制御弁とを有す
る内燃機関の蒸発燃料放出防止装置において、前記燃料
タンク内の燃料温度を検出する燃料温度検出手段と、前
記燃料タンク内の燃料性状を判定する燃料性状判定手段
と、前記燃料温度と燃料性状とに応じて前記燃料タンク
の内圧が負圧になるように前記制御弁の開度を制御する
制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】この構成によれば、燃料タンク内の燃料温
度が検出されるとともに、燃料タンク内の燃料の性状が
判定され、燃料温度と燃料性状とに応じて燃料タンクの
内圧が負圧になるように制御弁の開度が制御されるの
で、燃料タンク内の圧力を、使用される燃料の性状に適
した負圧状態に制御し、燃料成分の変化を抑制して良好
な始動性や運転性を維持することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施形態にかかる
内燃機関の蒸発燃料放出防止装置の構成を示す全体構成
図である。同図において、1は例えば4気筒を有する内
燃機関(以下単に「エンジン」という)であり、エンジ
ン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が配されてい
る。また、スロットル弁3にはスロットル弁開度(θT
H)センサ4が連結されており、当該スロットル弁3の
開度に応じた電気信号を出力して電子コントロールユニ
ット(以下(ECU)という)5に供給する。
【0009】燃料噴射弁6は、吸気管2の途中であって
エンジン1とスロットル弁3との間の図示しない吸気弁
の少し上流側に各気筒毎に設けられている。また、各燃
料噴射弁6は燃料供給管7を介して密閉構造の燃料タン
ク9に接続されており、燃料供給管7の途中には燃料ポ
ンプ8が設けられている。燃料タンク9は給油のための
給油口10を有しており、給油口10にはフィラーキャ
ップ11が取付けられている。
【0010】燃料噴射弁6はECU5に電気的に接続さ
れ、該ECU5からの信号により燃料噴射の開弁時間が
制御される。吸気管2の前記スロットル弁3の下流側に
は吸気管絶対圧PBAを検出する吸気管内絶対圧(PB
A)センサ13、及び外気温としての吸気温TAを検出
する吸気温(TA)センサ14が装着されている。ま
た、燃料タンク9には、燃料タンク9のタンク内圧(絶
対圧)PTANKを検出するタンク内圧(PTANK)
センサ15と、燃料タンク9内の燃料の温度TGASを
検出する燃料温度検出手段としての燃料温度(TGA
S)センサ16とがそれぞれ設けられている。またこれ
らのセンサ13〜16の検出信号はECU5に供給され
る。
【0011】次に燃料タンク9、蒸発燃料通路20等か
ら構成される蒸発燃料放出抑止系31について説明す
る。燃料タンク9は蒸発燃料通路20を介して吸気管2
のスロットル弁3の下流側に接続されており、蒸発燃料
通路20の途中には蒸発燃料通路20を開閉するタンク
圧制御弁30が設けられている。制御弁30は、その制
御信号のオン−オフデューティ比を変更することにより
燃料タンク9内で発生する蒸発燃料の流量を制御するよ
うに構成された電磁弁であり、制御弁30の作動はEC
U5により制御される。なお、制御弁30はその開度を
リニアに変更可能な電磁弁を使用してもよい。
【0012】蒸発燃料通路20と燃料タンク9の接続部
には、カットオフ弁21が設けられている。カットオフ
弁21は、燃料タンク9の満タン状態のときや燃料タン
ク9の傾きが増加したとき閉弁するフロート弁である。
ECU5は各種センサ等からの入力信号波形を整形し、
電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデ
ジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路、中
央演算処理回路(以下「CPU」という)、CPUで実
行される演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶
手段、燃料噴射弁6や制御弁30に駆動信号を供給する
出力回路等から構成される。
【0013】ECU5のCPUは、θTHセンサ4、P
BAセンサ13等の各種センサの出力信号に応じてエン
ジン1に供給する燃料量制御等を行うとともに、上述し
た燃料温度センサ16、タンク内圧センサ15等の出力
信号に応じて図2の処理を実行し、制御弁30の開度を
制御する。図2の処理は、例えば所定時間毎にECU5
のCPUで実行される。
【0014】まず、ステップS1で、エンジン1のクラ
ンキングを検知する等によりエンジン1が作動中である
か否かを判別し、エンジン1が作動中であれば、ステッ
プS2に進み、燃料温度センサ16により燃料タンク9
内の燃料温度TGASを検出し、次いでタンク内圧セン
サ15により燃料タンク9のタンク内圧PTANKを検
出する(ステップS3)。さらに、後述する燃料タンク
9内の目標圧力値(絶対圧)POの設定方法に基づいて
燃料タンク9内の目標圧力値POを算出する(ステップ
S4)。この際、目標圧力値POは、エンジン1の停止
後も燃料タンク9内の負圧が保持できるように、予測さ
れる燃料タンク9内のタンク圧力上昇分を見込んで適度
に負圧化された値に設定される。
【0015】予測される燃料タンク9内のタンク内圧上
昇の要因としては、燃料タンク9内の燃料の、その温度
における保有熱量により燃料に含まれる成分のうち燃料
温度よりも低い温度で蒸発する成分が蒸発することと、
外気温の上昇による燃料タンク9内の燃料の温度上昇に
より上記と同様に燃料の一部が蒸発することが挙げられ
る。
【0016】続くステップS5では、燃料タンク9のタ
ンク内圧PTANKと目標圧力値POとの差圧ΔPを算
出し、次いで差圧ΔPが0になるように制御弁30の開
度を制御して(ステップS6)、本処理を終了する。ス
テップS1でエンジン1が停止中の場合は、目標圧力値
POに制御された燃料タンク9内の負圧を保持するため
に制御弁30を閉弁して(ステップS7)、本処理を終
了する。
【0017】以上の構成により、エンジン1の作動中に
おいて、制御弁30の開度を制御することにより吸気管
2内の負圧を燃料タンク9内に作用させて、燃料タンク
9のタンク内圧PTANKを目標圧力値POに保持す
る。その結果、エンジン1の作動中はもとより停止後も
燃料タンク9内は負圧に保持され、給油のためフィラー
キャップ11を開けても燃料タンク9内の蒸発燃料が外
気に放出するのを防止することができる。
【0018】次に、図2のステップS4における燃料タ
ンク9内の目標圧力値POの設定方法を図3を参照して
説明する。図3は、燃料タンク9内の目標圧力値POの
設定方法を説明するために、燃料温度TGASと、タン
ク内圧PTANKとの関係を示す図である。
【0019】図3の横軸は、燃料タンク9内の燃料の温
度TGAS(℃)、縦軸は、燃料タンク9のタンク内圧
PTANK(kPa)であり、縦軸のタンク内圧PTA
NKは絶対圧で示されている。以下、図3中の各曲線L
1〜L7について説明する。 曲線L1は、エンジン1
が停止して燃料タンク9の負圧化が停止しても燃料タン
ク9の内圧が負圧に保持されるように、エンジン運転中
に燃料タンク9内を適度に負圧化するための目標圧力値
POの上限値であって、エンジン1が停止した直後から
燃料タンク9内の燃料のその温度TGASにおける保有
熱量により、燃料に含まれる成分のうち燃料温度よりも
低い温度で蒸発する成分が蒸発することによるタンク内
圧PTANKの上昇分を考慮した目標圧力値POの上限
値を示す。制御弁30は、燃料温度TGASに拘わらず
タンク内圧PTANKが曲線L1以下になるように開度
が制御される。曲線L1では、燃料温度TGASが増大
するほどタンク内圧PTANKは減少する。
【0020】曲線L2は、エンジン1が停止して燃料タ
ンク9の負圧化が停止しても燃料タンク9の内圧が負圧
に保持されるように、エンジン運転中に燃料タンク9内
を適度に負圧化するための目標圧力値POの上限値であ
って、停車中又は駐車中、外気温が所定の想定最大外気
温40.6℃まで上昇し、燃料温度TGASもまた4
0.6℃まで上昇した場合のタンク内圧PTANKの上
昇分を考慮した目標圧力値POの上限値を示す。所定の
想定最大外気温40.6℃は、車両設計時に想定する外
気温の最大値である。また、曲線L2においては、燃料
温度TGASが増大するほどタンク内圧PTANKは増
大する。
【0021】曲線L3は、曲線L1と曲線L2の条件を
同時に満足する曲線である。曲線L3においては燃料温
度TGASが25℃付近でタンク内圧PTANKは最小
値をとる。想定最大外気温として40.6℃を選択する
場合は、制御弁30は、燃料温度TGASに拘わらずタ
ンク内圧PTANKが曲線L3以下になるように開度が
制御される。
【0022】曲線L4は、曲線L2と同じ条件で所定の
想定最大外気温を40.6℃よりも厳しい45℃とした
ときの目標圧力値POの上限値を示す。曲線L5は、曲
線L1と曲線L4の条件を同時に満足する曲線である。
想定最大外気温として45℃を選択する場合は、制御弁
30は、燃料温度TGASに拘わらず燃料タンク9のタ
ンク内圧PTANKは曲線L5以下になるように開度が
制御される。
【0023】曲線L6は、燃料タンク9内の燃料が沸騰
し始めるタンク内圧を示し、曲線L6より低圧側では燃
料ポンプ8によって燃料を吸引することができなくな
る。すなわち曲線L6は、目標圧力値POの下限値を示
す。タンク圧力PTANKがこの曲線L6以下であると
燃料ポンプ8は燃料タンク9から燃料を吸引することが
できないので、燃料タンク9内のタンク圧力PTANK
を曲線L6以上にする必要がある。曲線L6において
は、燃料温度TGASが増大するほどタンク内圧PTA
NKは増大する。また、曲線L6による目標圧力値PO
の下限値は曲線L5よる目標圧力値POの上限値より小
さい。
【0024】最後に、曲線L7は、いわゆる、燃料が燃
料としての特性を保持する限界ライン(いわゆる、ガソ
リンが枯れる限界のライン)である。タンク内圧PTA
NKをこの曲線L7以下まで低下させると、燃料タンク
9内の燃料は燃料内の揮発し易い成分が抜けて燃料とし
ての特性を保持することができなくなる。曲線L7にお
いては、燃料温度TGASが増大するほどタンク内圧P
TANKは増大する。曲線L7上のタンク内圧PTAN
Kは、同一燃料温度においては、曲線L6で示される目
標圧力値POの下限値より小さい。
【0025】本実施形態においては、図3において、所
定の想定最大外気温としてより厳しい条件である45℃
を選択する。すなわち、曲線L2ではなく曲線L4を考
慮する。よって、エンジン1が停止して燃料タンク9の
負圧化が停止しても燃料タンク9のタンク内圧PTAN
Kを負圧に保持するためには、制御弁30は、その開度
が曲線L1,L4,L5,L6による条件をすべて満足
するように制御される必要がある。具体的には、制御弁
30の制御可能領域(目標圧力値POの設定可能領域)
は図3の斜線部で示され、制御弁30は、燃料温度TG
ASに応じてタンク内圧PTANKの値がこの領域内の
制御線LCNT(最も太い実線で示す)と一致するよう
に制御される。
【0026】制御線LCNTは、燃料温度TGASが低
いとき(PTANK=PTCNTの線と曲線L6との交
点の燃料温度TGAS0より低いとき)は、タンク内圧
PTANKが所定制御圧PTCNTと一致し、TGAS
≧TGAS0であるときは、曲線L6に一致する(L6
より若干高圧側となる)ように設定されている。
【0027】さらに本実施形態では、図4に示す処理に
より、使用中のガソリンの性状、具体的には、蒸発特性
を判定し、その判定結果に応じて制御線LCNTの設定
を変更して、目標圧力値POの設定を行う。
【0028】図4の処理は、エンジン1の作動中におい
て制御弁30を開弁して燃料タンク内の負圧化を実行し
ているときのおける燃料タンク内圧の変化量DPTAN
Kを検出し、その変化量DPTANKを判定用閾値DP
TANK0,DPTANK1,DPTANK2と比較す
ることにより、ガソリン性状を判定するものである。こ
の処理は、ECU5のCPUで所定時間毎(例えば10
秒毎)に実行される。
【0029】先ずステップS11では、米国のカリフォ
ルニア地域の標準的な揮発性を有する標準ガソリンを判
別するための標準ガソリン判定用閾値DPTANK0を
下記式(1)により算出する。 DPTANK0=(k1×F0(TGAS)−PTANK) +k2×(F0(TGAS)−PTANK)2)×QNPCS (1) ここで、k1,k2は実験により設定される定数であ
り、例えばそれぞれ0.08,0.0002程度の値に
設定される。F0(TGAS)は、標準ガソリンの蒸気
圧線図(燃料温度と蒸気圧との関係を示す線図であっ
て、燃料温度が高くなるほど蒸気圧が増加する傾向を示
す。また同じ燃料温度では揮発性が高いほど蒸気圧が高
くなる。)と、標準ガソリンより揮発性の高い軽質度小
ガソリンの蒸気圧線図の中間の特性となるように設定さ
れたテーブル(図示せず)を、検出した燃料温度TGA
Sに応じて検索して算出される蒸気圧であり、QNPC
Sは、制御弁30を通過するガス流量であって、吸気管
内絶対圧PBA、タンク内圧PTANK及び制御弁30
の開度に応じて算出される。
【0030】続くステップS12及びS13では、それ
ぞれ標準ガソリンより揮発性の高い軽質度小ガソリンを
判別するための軽質度小ガソリン判定用閾値DPTAN
K1及び軽質度小ガソリンより揮発性の高い軽質度中ガ
ソリンを判別するための軽質度中ガソリン判別用閾値D
PTANK2を、下記式(2)(3)により算出する。 DPTANK1=(k1×F1(TGAS)−PTANK) +k2×(F1(TGAS)−PTANK)2)×QNPCS (2) DPTANK2=(k1×F2(TGAS)−PTANK) +k2×(F2(TGAS)−PTANK)2)×QNPCS (3)
【0031】ここでF1(TGAS)は、軽質度小ガソ
リンの蒸気圧線図と、軽質度中ガソリンの蒸気圧線図と
の中間の特性となるように設定されたテーブル(図示せ
ず)を、検出した燃料温度TGASに応じて検索して算
出される蒸気圧であり、F2(TGAS)は、軽質度中
ガソリンの蒸気圧線図と、軽質度中ガソリンよりさらに
揮発性の高い軽質度大ガソリンの蒸気圧線図との中間の
特性となるように設定されたテーブル(図示せず)を、
検出した燃料温度TGASに応じて検索して算出される
蒸気圧である。
【0032】ステップS11〜S13により算出される
判定用閾値DPTANK0,DPTANK1及びDPT
ANK2は、負の値であり、ガス流量QNPCSが同一
であれば揮発性が低いほど、燃料タンク内圧の減少率は
大きくなるので、DPTANK0<DTANK1<DP
TANK2なる関係を有する。
【0033】続くステップS14では、検出したタンク
内圧の変化量DPTANK(=PTANK(今回値)−
PTANK(前回値))が標準ガソリン判別用閾値DP
TANK0より小さいか否かを判別し、DPTANK<
DPTANK0であるときは、使用中のガソリンは標準
ガソリンと判定する(ステップS15)。またステップ
S14でDPTANK≧DPTANK0であるときは、
検出した変化量DPTANKが軽質度小ガソリン判別用
閾値DPTANK1より小さいか否かを判別し(ステッ
プS16)、DPTANK<DPTANK1であるとき
は、使用中のガソリンは軽質度小ガソリンと判定する
(ステップS17)。ステップS16でDPTANK≧
DPTANK1であるときは、さらに検出した変化量D
PTANKが軽質度中ガソリン判別用閾値DPTANK
2より小さいか否かを判別し(ステップS18)、DP
TANK<DPTANK2であるときは、使用中のガソ
リンは、軽質度中ガソリンと判定する一方(ステップS
19)、DPTANK≧DPTANK2であるときは、
使用中のガソリンは軽質度大ガソリンと判定する(ステ
ップS20)。
【0034】そして図2のステップS4では、図4の処
理による判定結果に応じて、図3の曲線L6に対応する
曲線として、図5に示すL11〜L14のいずれかを選
択して、目標圧力値POの設定を行う。すなわち、使用
中のガソリンが標準ガソリンと判定されたときは、曲線
L11を選択し、使用中のガソリンが軽質度小ガソリン
と判定されたときは、曲線L12を選択し、使用中のガ
ソリンが軽質度中ガソリンと判定されたときは、曲線L
13を選択し、使用中のガソリンが軽質度大ガソリンと
判定されたときは、曲線L14を選択して、燃料温度T
GASの高い範囲(TGAS≧TGAS0)における制
御線LCNTとする。
【0035】以上のように本実施形態では、図4の処理
により使用中のガソリン(燃料)の蒸発特性(性状)を
判定し、その判定結果に応じてエンジン運転中のタンク
内圧PTANKの目標圧力値POを設定するようにした
ので、タンク内圧力PTANKを、使用されるガソリン
の蒸発特性に適した負圧状態に制御し、燃料成分の変化
を抑制して良好な始動性や運転性を維持することができ
る。
【0036】またエンジン停止後において、外気温が4
5℃に上昇したとしても、エンジン1の作動中にタンク
内圧力PTANKは、目標圧力値POに保持されるので
燃料タンク9内の負圧状態はエンジン1の停止後も保持
され、給油のためフィラーキャップ11を開けても燃料
タンク9内の蒸発燃料が外気に放出するのを防止するこ
とができる。また、燃料タンク内を負圧にするためにキ
ャニスタが不要となり、より簡単な構成かつ低コストで
蒸発燃料の放出防止を図ることができる。
【0037】本実施形態では、図4の処理が燃料性状判
定手段に相当し、図2の処理が制御手段に相当する。な
お本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々
の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、
検出したタンク内圧の単位時間当たりの変化量DPTA
NKに応じて、使用中のガソリンが標準ガソリンか、軽
質度小ガソリンか、軽質度中ガソリンか、軽質度大ガソ
リンかを判定して、特性曲線L11〜L14のいずれか
を選択するようにしたが、変化量DPTANKを燃料性
状(蒸発特性)を示す燃料性状パラメータとして使用
し、この値に応じて例えば曲線L11とL12の中間の
特性曲線、曲線L12とL13の中間の特性曲線、ある
いは曲線L13とL14の中間の特性曲線などを補間演
算によって算出し、該算出した曲線を用いて目標圧力値
PO(制御線LCTL)の設定を行うようにしてもよ
い。
【0038】また上述した実施形態では、想定最大外気
温として予め設定された値45℃を使用して燃料タンク
9のタンク内圧PTANKを制御しているが、この想定
最大外気温の設定手段を設けて、該設定手段により設定
した値を使用して燃料タンク9のタンク内圧PTANK
を制御してもよい。これにより、例えば、夏場は45
℃、冬場は25℃のように車両の周囲温度環境に応じて
想定最大外気温を設定することができるので、燃料タン
ク9内の負圧値を車両の周囲温度に対して適切な値とし
得、過剰な負圧値となるのを防止することができる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、燃
料タンク内の燃料温度が検出されるとともに、燃料タン
ク内の燃料の性状が判定され、燃料温度と燃料性状とに
応じて燃料タンクの内圧が負圧になるように制御弁の開
度が制御されるので、燃料タンク内の圧力を、使用され
る燃料の性状に適した負圧状態に制御し、燃料成分の変
化を抑制して良好な始動性や運転性を維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる内燃機関の蒸発燃
料放出防止装置の構成を示す図である。
【図2】図1のタンク圧制御弁30の開度制御を行う処
理のフローチャートである。
【図3】燃料タンク内の目標圧力値(PO)の設定方法
を説明するための図である。
【図4】使用中の燃料の性状を判定する処理のフローチ
ャートである。
【図5】燃料性状に応じて選択する制御特性曲線を示す
図である。
【符号の説明】
1 内燃機関 5 電子コントロールユニット(燃料性状判定手段、制
御手段) 9 燃料タンク 16 燃料温度センサ(燃料温度検出手段) 20 蒸発燃料通路 30 タンク圧制御弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市谷 寿章 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 北村 徹 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと内燃機関の吸気系とを接続
    する蒸発燃料通路と、該蒸発燃料通路の途中に設けら
    れ、該蒸発燃料通路を開閉する制御弁とを有する内燃機
    関の蒸発燃料放出防止装置において、 前記燃料タンク内の燃料温度を検出する燃料温度検出手
    段と、 前記燃料タンク内の燃料性状を判定する燃料性状判定手
    段と、 前記燃料温度と燃料性状とに応じて前記燃料タンクの内
    圧が負圧になるように前記制御弁の開度を制御する制御
    手段とを備えることを特徴とする内燃機関の蒸発燃料放
    出防止装置。
JP32025899A 1999-11-10 1999-11-10 内燃機関の蒸発燃料放出防止装置 Withdrawn JP2001132569A (ja)

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JP32025899A Withdrawn JP2001132569A (ja) 1999-11-10 1999-11-10 内燃機関の蒸発燃料放出防止装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010174901A (ja) * 2010-04-05 2010-08-12 Denso Corp 蒸発燃料処理装置

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JP2010174901A (ja) * 2010-04-05 2010-08-12 Denso Corp 蒸発燃料処理装置

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