JP3325457B2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置

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JP3325457B2
JP3325457B2 JP13140796A JP13140796A JP3325457B2 JP 3325457 B2 JP3325457 B2 JP 3325457B2 JP 13140796 A JP13140796 A JP 13140796A JP 13140796 A JP13140796 A JP 13140796A JP 3325457 B2 JP3325457 B2 JP 3325457B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンクより発
生する蒸発燃料を貯蔵して適時内燃エンジンの吸気系へ
放出する蒸発燃料処理装置に関し、特にその異常判定が
可能な蒸発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンクと、該燃料タンク内に発生す
る蒸発燃料を吸着するキャニスタと、該キャニスタと前
記燃料タンクとを連通するチャージ通路と、前記キャニ
スタと内燃エンジンの吸気系とを連通するパージ通路
と、前記キャニスタを大気に開放する大気通路と、前記
チャージ通路を開閉するチャージ制御弁と、前記パージ
通路を開閉するパージ制御弁と、前記大気通路を開閉す
るベントシャット弁と、前記チャージ通路の前記チャー
ジ制御弁より燃料タンク側に設けられ内部圧力を検出す
る圧力センサとを備えた蒸発燃料処理装置において、以
下のようにしてキャニスタの異常を判定する手法が従来
より知られている(例えば特開平6−288307号公
報): 1)パージ制御弁及びチャージ制御弁を開弁し、ベント
シャット弁を閉弁してキャニスタ内を所定の負圧状態と
し(減圧処理)、 2)チャージ制御弁を所定時間に亘って閉弁し(内圧安
定化処理)、 3)前記所定時間後にチャージ制御弁を開弁したとき、
前記圧力センサ出力が所定以上減少しないとき、キャニ
スタが異常と判定する(リークチェック処理)。
【0003】図7(a)はこの手法を説明するための図
であり、同図の実線は圧力センサ出力PTANK、破線
は正常時のキャニスタ内圧力、一点鎖線は異常時のキャ
ニスタ内圧力を示す。減圧処理終了後(t2)にチャー
ジ制御弁を閉弁すると、圧力センサ出力PTANKは大
気圧PATM近傍に戻る一方、キャニスタ内圧力は正常
時は時刻t2における負圧を維持するため、時刻t3に
おいてチャージ制御弁を開弁すると、圧力センサ出力P
TANKは、ΔP1だけ低下する。これに対し、キャニ
スタにリークがあるときは、一点鎖線で示すように、キ
ャニスタ内圧力は時刻t3においてはほぼ大気圧PAT
Mに等しくなるので、チャージ制御弁を開弁しても圧力
センサ出力PTANKはほとんど変化しない。したがっ
て、上記リークチェック処理により異常を判定すること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手法では、チャージ通路が燃料タンクに開口する部
分に、液体の燃料がチャージ通路に流出するのを防止す
るためのフロート弁が設けられている場合には、次のよ
うな問題があった。すなわち、燃料タンクがほぼ満タン
の状態で、燃料タンクの振動(車両の旋回走行、悪路走
行等に伴う振動)により前記フロート弁が、上記従来手
法の内圧安定チェック処理中に開閉を繰り返すような場
合には、図7(b)に示すように、圧力センサ出力PT
ANKが蒸発燃料の影響で大気圧より上昇しやすくな
る。そのため、時刻t3においてチャージ制御弁を開弁
すると、同図に一点鎖線で示すようにリークがある場合
でも、圧力センサ出力PTANKはΔP2だけ低下し、
正常と誤判定することがあった。
【0005】また、例えば特開平7−189823号公
報に示されるように、上記チャージ通路とは別の給油時
用のチャージ通路(燃料タンクとキャニスタとを接続す
る)と、該給油時用チャージ通路の途中に設けられ、給
油時に開弁するダイヤフラム弁とを備え、給油時に大量
に発生する蒸発燃料を効率よくキャニスタに貯蔵するよ
うにした蒸発燃料処理装置の場合には、次のような問題
があった。すなわち、車両の旋回走行等に伴う横方向の
力により、前記ダイヤフラム弁が開弁し、図7(c)に
破線で示すように、キャニスタが正常であるにも拘わら
ずキャニスタ内圧が上昇し、時刻t3以後の圧力センサ
出力PTANKの減少がほとんどなくなって、異常と誤
判定することがあった。
【0006】本発明はこの点に着目してなされたもので
あり、車両の旋回走行等によるフロート弁の開閉作動に
起因する誤判定を防止し、より正確なキャニスタの異常
判定を行うことができる蒸発燃料処理装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、燃料タンクと、該燃料タンク内に発生する蒸
発燃料を吸着するキャニスタと、該キャニスタと前記燃
料タンクとを連通するチャージ通路と、前記キャニスタ
と内燃エンジンの吸気系とを連通するパージ通路と、前
記キャニスタを大気に開放する大気通路と、前記チャー
ジ通路を開閉するチャージ制御弁と、前記パージ通路を
開閉するパージ制御弁と、前記大気通路を開閉するベン
トシャット弁と、前記チャージ通路の前記チャージ制御
弁より燃料タンク側に設けられ、且つ前記チャージ通路
内部圧力を検出する圧力センサと、前記チャージ通路
が前記燃料タンクに開口する部分に設けられたフロート
弁とを有する蒸発燃料処理装置において、前記エンジン
の所定の運転状態で前記パージ制御弁及びチャージ制御
弁を開弁し、前記ベントシャット弁を閉弁することによ
り前記キャニスタ内部を所定の負圧状態とする減圧手段
と、前記減圧手段による減圧終了後に前記チャージ制御
弁を所定時間に亘って閉弁し、内部圧力の安定化を行う
内圧安定化手段と、前記所定時間が経過した時点で前記
チャージ制御弁を開弁し、その後の前記圧力センサの検
出値に基づいて異常を判定する異常判定手段と、前記チ
ャージ制御弁の閉弁中における前記圧力センサの検出値
が大気圧より所定値以上上昇したときは、前記異常判定
手段による異常判定を禁止する禁止手段とを備えるよう
にしたものである。
【0008】また、燃料タンクと、該燃料タンク内に発
生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、該キャニスタ
と前記燃料タンクとを連通するチャージ通路と、前記キ
ャニスタと内燃エンジンの吸気系とを連通するパージ通
路と、前記キャニスタを大気に開放する大気通路と、前
記チャージ通路を開閉するチャージ制御弁と、前記パー
ジ通路を開閉するパージ制御弁と、前記大気通路を開閉
するベントシャット弁と、前記チャージ通路の前記チャ
ージ制御弁より燃料タンク側に設けられ、且つ前記チャ
ージ通路の内部圧力を検出する圧力センサと、前記チャ
ージ通路が前記燃料タンクに開口する部分に設けられた
フロート弁と、前記燃料タンクへの給油時に発生する蒸
発燃料を前記キャニスタに供給するための給油時用チャ
ージ通路と、給油時に前記給油時用チャージ通路を連通
させる開閉弁とを有する蒸発燃料処理装置において、前
記エンジンの所定の運転状態で前記パージ制御弁及びチ
ャージ制御弁を開弁し、前記ベントシャット弁を閉弁す
ることにより前記キャニスタ内部を所定の負圧状態とす
る減圧手段と、前記減圧手段による減圧終了後に前記チ
ャージ制御弁を所定時間に亘って閉弁し、内部圧力の安
定化を行う内圧安定化手段と、前記所定時間経過した時
点で前記チャージ制御弁を開弁し、その後の前記圧力セ
ンサの検出値に基づいて異常を判定する異常判定手段
と、前記チャージ制御弁の閉弁中における前記圧力セン
サの検出値が大気圧より所定値以上上昇したときは、前
記異常判定手段による異常判定を禁止する禁止手段とを
備えるようにしたものである。
【0009】本発明によれば、キャニスタ内部の減圧終
了後、内圧安定化実行中のチャージ通路の内部圧力を示
圧力センサ検出値が大気圧より所定値以上上昇しなけ
れば、内圧安定化後の圧力センサ検出値に基づいて異常
判定が行われ、内圧安定化実行中に圧力センサ検出値が
大気圧より所定値以上上昇したときは、異常判定が禁止
される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0011】図1は本発明の実施の一形態に係る内燃エ
ンジン及び蒸発燃料排出抑止装置並びにそれらの制御装
置の全体構成図である。
【0012】図中、1は例えば4気筒を有する内燃エン
ジン(以下、単に「エンジン」という)であって、該エ
ンジン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が配され
ている。また、スロットル弁3にはスロットル弁開度
(θTH)センサ4が連結されており、当該スロットル
弁3の開度に応じた電気信号を出力して電子コントロー
ルユニット(以下「ECU」という)5に供給する。
【0013】燃料噴射弁6は、吸気管2の途中であって
エンジン1とスロットル弁3との間の図示しない吸気弁
の少し上流側に各気筒毎に設けられている。また、各燃
料噴射弁6は燃料供給管7を介して燃料タンク9に接続
されており、燃料供給管7の途中には燃料ポンプ8が設
けられている。燃料噴射弁6はECU5に電気的に接続
され、該ECU5からの信号により燃料噴射弁6の開弁
時間が制御される。
【0014】吸気管2の前記スロットル弁3の下流側に
は吸気管内絶対圧PBAを検出する吸気管内絶対圧(P
BA)センサ13及び吸気温TAを検出する吸気温(T
A)センサ14が装着されており、これらのセンサの検
出信号はECU5に供給される。
【0015】エンジン1のシリンダブロックの冷却水が
充満した気筒周壁にはサーミスタ等からなるエンジン水
温(TW)センサ15が挿着され、該TWセンサ15に
より検出されたエンジン冷却水温TWは電気信号に変換
されてECU5に供給される。
【0016】エンジン1の図示しないカム軸周囲または
クランク軸周囲にはエンジン回転数(NE)センサ16
が取り付けられている。NEセンサ16はエンジン1の
クランク軸の180度回転毎に所定のクランク角度位置
で信号パルス(以下、「TDC信号パルス」という)を
出力し、該TDC信号パルスはECU5に供給される。
【0017】排気管12の途中には、排気濃度センサと
してのO2センサ32が装着されており、排気ガス中の
酸素濃度を検出してその検出値VO2に応じた信号を出
力しECU5に供給する。排気管12のO2センサ32
の下流には、排気ガス浄化装置である三元触媒33が設
けられている。
【0018】またECU5には、エンジン1が搭載され
た車両の走行速度VPを検出する車速センサ17、バッ
テリ電圧VBを検出するバッテリ電圧センサ18及び大
気圧PAを検出する大気圧センサ19が接続されてお
り、これらのセンサの検出信号はECU5に供給され
る。
【0019】次に燃料タンク9、チャージ通路20、キ
ャニスタ25、パージ通路27等から構成される蒸発燃
料排出抑止系(以下「排出抑止系」という)31につい
て説明する。
【0020】燃料タンク9はチャージ通路20を介して
キャニスタ25に接続されており、チャージ通路20は
エンジンルーム内に設けられた第1及び第2の分岐部2
0a,20bを有する。そして、この分岐部20a,2
0bと燃料タンク9との間のチャージ通路20には、チ
ャージ通路20内の圧力(この圧力は定常状態において
は燃料タンク9内の圧力とほぼ等しいので、以下「タン
ク内圧」という)PTANKを検出する圧力センサ11
が取り付けられている。
【0021】燃料タンク9は、フィラーキャップ42が
設けられた給油管41を有し、さらに給油時用チャージ
通路44(一部のみ図示)を介してキャニスタ25に接
続されている。給油時用チャージ通路44は、前記チャ
ージ通路20より断面積が大きく、給油時に発生する大
量の蒸発燃料をキャニスタ25に供給するために設けら
れている。チャージ通路44の途中には、ダイヤフラム
弁45が設けられており、ダイヤフラム弁45は通路4
3を介して給油管41の給油口近傍に接続され、給油時
のみ開弁するように構成されている。
【0022】チャージ通路20及び44が燃料タンク9
に開口する部分には、第1及び第2のフロート弁46、
47が設けられており、これらのフロート弁46、47
は、燃料タンク9の満タン時や、燃料タンク9が傾いた
ときに閉弁し、液体の燃料がチャージ通路20又は44
内に流入するのことを防止するために設けられている。
【0023】第1の分岐部20aには二方向弁23が設
けられている。二方向弁23は、タンク内圧PTNKが
大気圧より20mmHg程度高くなったとき開弁する正
圧弁23a及びタンク内圧PTANKが二方向弁23の
キャニスタ25側の圧力より所定圧だけ低くなったとき
に開弁作動する負圧弁23bより構成されている機械式
の弁である。
【0024】第2の分岐部20bには、バイパス弁24
が設けられている。バイパス弁24は、通常は閉弁状態
とされ、後述する異常判定実行中開閉される電磁弁であ
り、その作動はECU5により制御される。
【0025】キャニスタ25は、燃料蒸気を吸着する活
性炭を内蔵し、通路26aを介して大気に連通する吸気
口(図示せず)を有する。通路26aの途中には、ベン
トシャット弁26が設けられている。ベントシャット弁
26は、通常は開弁状態に保持され、後述する異常判定
実行中、一時的に閉弁される電磁弁であり、その作動は
ECU5により制御される。
【0026】キャニスタ25は、パージ通路27を介し
て吸気管2のスロットル弁3の下流側に接続されてお
り、パージ通路27にはパージ制御弁30が設けられて
いる。パージ制御弁30は、その制御信号のオン−オフ
デューディ比を変更することにより流量を連続的に制御
することができるように構成された電磁弁であり、その
作動はECU5により制御される。
【0027】ECU5は、上述の各種センサからの入力
信号波形を整形して電圧レベルを所定レベルに修正し、
アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を
有する入力回路と、中央演算処理回路(以下「CPU」
という)と、該CPUで実行する演算プログラムや演算
結果等を記憶する記憶回路と、前記燃料噴射弁6、バイ
パス弁24及びパージ制御弁30に駆動信号を供給する
出力回路とを備えている。
【0028】ECU5は上述の各種エンジンパラメータ
信号に基づいて、O2センサ32により検出される排ガ
ス中の酸素濃度に応じたフィードバック(O2フィード
バック)制御運転領域やオープンループ制御運転領域等
の種々のエンジン運転状態を判別するとともに、エンジ
ン運転状態に応じ、次式(1)に基づき、前記TDC信
号パルスに同期する燃料噴射弁6の燃料噴射時間Tou
tを演算する。
【0029】 Tout=Ti×K1×KO2+K2 …(1) ここに、Tiは燃料噴射弁6の噴射時間Toutの基準
値であり、エンジン回転数NEと吸気管絶対圧PBAに
応じて設定されたTiマップから読み出される。
【0030】KO2は空燃比補正係数であってフィード
バック制御時、O2センサ32により検出される排気ガ
ス中の酸素濃度に応じて設定され、更にフィードバック
制御を行わない複数のオープンループ制御運転領域では
各運転領域に応じた値に設定される係数である。
【0031】K1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ
信号に応じて演算される他の補正係数及び補正変数であ
り、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速
特性等の諸特性の最適化が図られるような所定値に設定
される。
【0032】以上の構成において、排出抑止系31の異
常判定処理はECU5のCPUで実行される。図2及び
3はこの異常判定処理の全体構成を示すフローチャート
であり、本処理は所定時間毎(例えば80msec毎)
に実行される。
【0033】先ずステップS1では、圧力センサ(PT
ANKセンサ)11の零点補正を行う。具体的には、エ
ンジン始動時の吸気温TA及びエンジン水温TWが所定
範囲内にありかつ両温度の差が小さい場合(いわゆるコ
ールドスタートの場合)に、ベントシャット弁26を開
弁状態、パージ制御弁30を閉弁状態として、バイパス
弁24を閉弁状態から開弁させたときの、圧力センサ1
1の出力値の変化に基づいて、センサ11の出力値の零
点補正を行う。
【0034】ステップS2では、タンク系モニタ実施条
件(タンク系の異常判定実施条件)が成立するか否かの
判断を行う。ここで、タンク系は、排出抑止系31のバ
イパス弁24より燃料タンク側の部分を意味し、後述す
るキャニスタ系はバイパス弁24よりキャニスタ側の部
分を意味する。このタンク系モニタ実施条件は、例えば
パージ制御弁30を開弁したパージ実行中であり、かつ
エンジン運転状態が所定の定常的な状態にあり、かつ車
速VPの変化が小さいクルージング中であり、かつ空燃
比補正係数KO2が所定値以上であってパージ燃料の影
響が小さいとき、成立する。タンク系モニタ実施条件が
成立したときは、タンク系モニタ実施許可フラグFMC
ND90A及びモニタ実施許可フラグFEVPLKMが
ともに「1」に設定され、不成立のときはタンク系モニ
タ実施許可フラグFMCND90Aは「0」に設定され
る。モニタ実施許可フラグFEVPLKMは、以下に述
べるキャニスタ系モニタ実施条件が成立していれば、
「1」に設定されている。なお、キャニスタ系のモニタ
実施中は、タンク系モニタ実施条件は不成立とする。
【0035】ステップS3では、キャニスタ系モニタ実
施条件(キャニスタ系の異常判定実施条件)が成立する
か否かの判断を行う。このキャニスタ系モニタ実施条件
は、タンク系モニタ実施条件と同様に、パージ実行中で
あり、かつエンジン運転状態が所定の定常的な状態にあ
り、かつ車速VPの変化が小さいクルージング中であ
り、かつ空燃比補正係数KO2が所定値以上であってパ
ージ燃料の影響が小さいとき、成立する。キャニスタ系
モニタ実施条件が成立したときは、キャニスタ系モニタ
実施許可フラグFMCND90B及びモニタ実施許可フ
ラグFEVPLKMがともに「1」に設定され、不成立
のときはキャニスタ系モニタ実施許可フラグFMCND
90Bは「0」に設定される。モニタ実施許可フラグF
EVPLKMは、タンク系モニタ実施条件が成立してい
れば、「1」に設定されている。なお、タンク系のモニ
タ実施中は、キャニスタ系モニタ実施条件は不成立とす
る。
【0036】続くステップS4では、モニタ実施許可フ
ラグFEVPLKMが「1」か否かを判別し、FEVP
LKM=0であって、タンク系モニタ実施条件及びキャ
ニスタ系モニタ実施条件がともに不成立のときは、ステ
ップS8に進み、タンク内圧PTANKの常時監視処理
を実行する。
【0037】この常時監視処理においては、タンク内圧
PTANKの変動が小さい状態でのPTANK値の平均
値が、大気圧近傍に停滞した場合にタンク系に異常があ
ると判定する。この判定手法は、タンク系が正常である
ときは、タンク内圧PTANKは、大気圧より所定以上
高いか又は所定以上低い状態となる頻度が高いという事
実に基づいている。なお、この判定は、圧力センサ11
の零点補正終了後であって、ステップS10に示すよう
にバイパス弁24は閉弁状態、ベントシャット弁26は
開弁状態、パージ制御弁30はデューティ制御されてい
る通常制御状態で実行する。
【0038】次いで図3のステップS9に進み、圧力セ
ンサ11の零点ずれ算出処理実行中か否かを判別する。
この零点ずれ算出処理実行中は、バイパス弁24が開弁
状態、パージ制御弁30が閉弁状態とされる(ベントシ
ャット弁26は開弁状態)ので、ステップS10をとば
して直ちにステップS11に進み、実行中でなければス
テップS10に進み、通常制御モードとする。すなわ
ち、バイパス弁24を閉弁状態、ベントシャット弁26
を開弁状態とし、パージ制御弁30のデューティ制御を
行って、エンジン吸気系への蒸発燃料の供給量を制御す
る。
【0039】ステップS11では、ステップS14の大
気開放モード処理の最長の実行時間を制御するための大
気開放タイマ(ダウンカウントタイマ)tmPATMに
所定時間TPATM(例えば15秒)をセットしてスタ
ートさせる。
【0040】ステップS12では、本処理で使用する各
種フラグのリセットを行う。すなわち、大気開放モード
が終了したことを「1」で示す大気開放モード終了フラ
グFPATM、タンク系の減圧モード処理(ステップS
22)を実行することを「1」で示すタンク系減圧モー
ドフラグFPTDEC、タンク系リークチェックモード
処理(ステップS23)を実行することを「1」で示す
タンク系リークチェックモードフラグFTKLKCH
K、タンク系減圧モードにおけるフィードバック減圧の
実施許可を「1」で示すフィードバック減圧実施許可フ
ラグFPTFB、圧力復帰モード処理(ステップS2
7)を実行することを「1」で示す圧力復帰モード処理
フラグFPCNCL、補正チェックモード処理(ステッ
プS28)を実行することを「1」で示す補正チェック
モードフラグFPTREV、キャニスタ系の減圧モード
処理(ステップS16)を実行することを「1」で示す
キャニスタ系減圧モードフラグFPCDEC、内圧安定
モード(ステップS17)を実行することを「1」で示
す内圧安定モードフラグFPCBALA、キャニスタ系
リークチェックモード処理(ステップS18)を実行す
ることを「1」で示すキャニスタ系リークチェックモー
ドフラグFPCLK、及びタンクモニタまたはキャニス
タモニタ実施途中(圧力復帰モード)でモニタを中止す
ることを「1」で示すモニタ中止フラグFMCNDNG
を、いずれも「0」に設定する。
【0041】続くステップS13では、検出した今回の
タンク内圧PTANKを、初期圧PATM0として記憶
し、本処理を終了する。
【0042】タンク系モニタ実施条件またはキャニスタ
系モニタ実施条件が成立し、モニタ実施許可フラグFE
VPLKMが「1」になると、ステップS4からステッ
プS5に進み、モニタ中止フラグFMCNDNGが
「1」か否かを判別する。そして、FMCNDNG=1
であるときは、後述するステップS26でセットされる
タンク系圧力復帰タイマ(ダウンカウントタイマ)tm
PTCNCL及びキャニスタ系圧力復帰タイマ(ダウン
カウントタイマ)tmPCCNCLの値がともに「0」
であるか否かを判別する(ステップS6)。その結果、
tmPTCNCL>0またはtmPCCNCL>0であ
るときは、ステップS27に進み、tmPTCNCL=
0且つtmPCCNCL=0であるときは、モニタ実施
許可フラグFEVPLKMを「0」に設定して(ステッ
プS7)、前記ステップS8に進む。
【0043】ステップS5でFMCNDNG=0であっ
て、タンク系またはキャニスタ系のモニタ実施条件が成
立しているときは、大気開放モード処理を実行する(ス
テップS14)。具体的には、パージ制御弁30を閉弁
し、バイパス弁24及びベントシャット弁26を開弁し
て、キャニスタ系及びタンク系を所定時間大気開放状態
とする。そして、所定時間経過後、タンク系モニタ実施
許可フラグFMCND90Aが「1」であるときは、タ
ンク系減圧モードフラグFPTDECを「1」に設定す
るとともに、タンク系減圧処理モードで参照されるダウ
ンカウントタイマtmPRTANKにオープン減圧用所
定時間TPRGOPをセットしてスタートさせ、大気開
放モード処理を終了する。一方、キャニスタ系モニタ実
施許可フラグFMCND90Bが「1」であるときは、
キャニスタ系減圧モードフラグFPCDECを「1」に
設定するとともに、キャニスタ系減圧モード処理(ステ
ップS16)で参照されるダウンカウントタイマtmP
RGに所定時間TPRGをセットしてスタートさせ、大
気開放モード処理を終了する。
【0044】続くステップS15ではキャニスタ系モニ
タ実施許可フラグFMCND90Bが「1」か否かを判
別し、FMCND90B=1であるときは、ステップS
16(キャニスタ系減圧モード処理)、ステップS17
(内圧安定モード処理)及びステップS18(キャニス
タ系リークチェックモード処理)のキャニスタ系の異常
判定処理を実行する。
【0045】図4は上記ステップS16で実行されるキ
ャニスタ系減圧モード処理のフローチャートである。
【0046】同図のステップS31では、キャニスタ系
減圧モードフラグFPCDECが「1」か否かを判別
し、FPCDEC=0であるときは直ちに本処理を終了
する。FPCDEC=1であってキャニスタ系減圧モー
ドであるときは、キャニスタ系が所定の負圧状態となっ
たことを「1」で示す(ステップS35、S36参照)
キャニスタ減圧終了フラグFCANIGENが「1」か
否かを判別する(ステップS32)。当初は、FCAN
IGEN=0であるので、ステップS33に進み、大気
開放モード処理でセットされたタイマtmPRGの値が
「0」か否かを判別し、tmPRG>0である間はステ
ップS34に進む。
【0047】ステップS34では、バイパス弁24の開
弁状態を維持し、ベントシャット弁26を閉弁するとと
もにパージ制御弁30を開弁する。次いでタンク内圧P
TANKが所定負圧PCANIより低下したか否かを判
別し(ステップS35)、PTANK≧PCANIであ
る間は直ちに本処理を終了し、PTANK<PCANI
となるとキャニスタ系減圧終了フラグFCANIGEN
を「1」に設定して(ステップS36)、本処理を終了
する。
【0048】FCANIGEN=0である間に所定時間
TPRGが経過し、タイマtmPRGの値が「0」とな
ったときは、所定時間TPRG内にキャニスタ系を所定
の減圧状態にできなかったので、キャニスタ系に異常が
あることを「1」で示すキャニスタ系異常フラグFFS
D90Bを「1」に設定し(ステップS37)、そのと
きのタンク内圧PTANK及び所定負圧PCANIをそ
れぞれ、結果パラメータM6ERT7及び基準パラメー
タM6ELT7として記憶するとともに、キャニスタ系
チェックパラメータM6ECHBを「1」に設定する
(ステップS38)。M6ECHB=1は、キャニスタ
系減圧不可であったことを示す。なお、これらのパラメ
ータM6ERT7,M6ELT7及びM6ECHBは、
図示しない他の処理で参照される。
【0049】続くステップS39では、キャニスタ系の
モニタ終了を「1」で示すキャニスタ系モニタ終了フラ
グFDONE90Bを「1」に設定し、キャニスタ系に
異常ないことを「1」で示すキャニスタ系OKフラグF
OK90Bを「0」に設定して、本処理を終了する。
【0050】キャニスタ系が所定時間TPRG内に所定
負圧状態となりFCANIGEN=1となると、ステッ
プS32からステップS40に進み、キャニスタ系減圧
モードフラグFPCDECを「0」に設定し、内圧安定
モードフラグFPCBALAを「1」に設定し、次いで
図5の内圧安定モード処理で参照されるダウンカウント
タイマtmANTEIに所定時間TANTEIをセット
してスタートさせ(ステップS41)、本処理を終了す
る。
【0051】図5は、図3のステップS17における内
圧安定モード処理のフローチャートである。
【0052】ステップS51では、内圧安定モードフラ
グFPCBALAが「1」か否かを判別し、FPCBA
LA=0であるときは直ちに本処理を終了する。FPC
BALA=1であるときは、図4の処理でスタートした
タイマtmANTEIの値が「0」か否かを判別する
(ステップS52)。そして、tmANTEI>0であ
る間は、ベントシャット弁26の閉弁状態を維持し、バ
イパス弁24及びパージ制御弁30を閉弁して(ステッ
プS53)、タンク内圧PTANKと大気圧PATMと
の差圧(PTANK−PATM)が所定差圧DPANT
EI(例えば4mmHg)より小さいか否かを判別する
(ステップS54)。その結果(PTANK−PAT
M)<DPANTEIであってタンク内圧PTANKが
上昇していないときは直ちに本処理を終了する一方、
(PTANK−PATM)≧DPANTEIとなったと
きは、タンク系のモニタ終了を「1」で示すタンク系モ
ニタ終了フラグFDONE90A及びキャニスタ系モニ
タ終了フラグFDONE90Bをともに「1」に設定し
て(ステップS55)、本処理を終了する。
【0053】ステップS52でtmANTEI=0とな
ると、ステップS56に進み、内圧安定モードフラグF
PCBALAを「0」に設定するとともにキャニスタ系
リークチェックフラグFPCLKを「1」に設定し、次
いで図6のキャニスタ系リークチェックモード処理で参
照されるダウンカウントタイマtmCANILKに所定
時間TCANILKをセットしてスタートさせ(ステッ
プS57)、本処理を終了する。
【0054】以上のように図5の処理では、ステップS
54でPTANK−PATM≧DPANTEIであると
きは、モニタ終了フラグFDONE90A,FDONE
90Bが「1」に設定されるので、異常判定処理(図
2、3)が実行されなくなる。すなわち、本処理によ
り、図7(b)に示すようにフロート弁46が内圧安定
モード処理中に車両の旋回走行等に起因して開閉するこ
とによるセンサ検出値(チャージ通路内圧)PTANK
の上昇、又は同図(c)に矢印Aで示す、車両の旋回走
行等によるダイヤフラム弁45の開弁作動と同時に発生
するフロート弁46の開閉作動に起因するPTANK値
の上昇が検出されたとき(PTANK−PATM>DP
ANTEI)は、以後の異常判定処理が行われなくなる
ので、リークチェックの誤判定を防止し、より正確な異
常判定を行うことができる。
【0055】図6は、図3のステップS18で実行され
るキャニスタ系リークチェックモード処理のフローチャ
ートである。
【0056】ステップS61では、キャニスタ系リーク
チェックフラグFPCLKが「1」か否かを判別し、F
PCLK=0であるときは直ちに本処理を終了する。F
PCLK=1であるときは、本処理開始時のタンク内圧
PTANK(初期圧PANTEI)の記憶を行ったこと
を「1」で示す初期圧設定フラグFPANTEIが
「1」か否かを判別する。最初はFPANTEI=0で
あるので初期圧PANTEIをそのときのタンク内圧P
TANKに設定し(ステップS63)、フラグFPAN
TEIを「1」に設定してステップS65に進む。以後
の処理では、ステップS62から直ちにステップS65
に進む。
【0057】ステップS65では、図5の処理でスター
トしたタイマtmCANILKの値が「0」か否かを判
別し、tmCANILK>0である間は、ベントシャッ
ト弁26及びパージ制御弁30の閉弁状態を維持し、バ
イパス弁24を開弁する(ステップS66)。そして、
初期圧PANTEIとタンク内圧PTANKとの差圧
(PANTEI−PTANK)が、所定差圧PCANI
OKより小さいか否かを判別し(ステップS67)、
(PANTEI−PTANK)<PCANIOKである
ときは、直ちに本処理を終了する一方、(PANTEI
−PTANK)≧PCANIOKであるときは、キャニ
スタ系正常と判定し、キャニスタ系OKフラグFOK9
0Bを「1」に設定してステップS70に進む。キャニ
スタ系が正常であれば、内圧安定モード終了時のキャニ
スタ系内の圧力は例えば−40mmHg程度まで低下す
るので、バイパス弁24開弁後のタンク内圧PTANK
はその影響で所定値PCANIOK以上低下するからで
ある。
【0058】一方、(PANTEI−PTANK)<P
CANIOKである状態で、所定時間TCANILKが
経過し、tmCANILK=0となったときは、異常有
りと判定してステップS65からステップS69に進
み、キャニスタ系異常フラグFSD90Bを「1」に設
定し、キャニスタ系OKフラグFOK90Bを「0」に
設定して、ステップS70に進む。
【0059】ステップS70では、差圧(PANTEI
−PTANK)及び所定差圧PCANIOKをそれぞれ
結果パラメータM6ERT8及び基準パラメータM6E
LT8として記憶するとともに、キャニスタ系チェック
パラメータM6ECHBを「2」に設定する。M6EC
HB=2は、キャニスタ系リークチェックを終了したこ
とを示す。なお、これらのパラメータM6ERT8,M
6ELT8及びM6ECHBは、図示しない他の処理で
参照される。
【0060】次いで、キャニスタ系モニタ終了フラグF
DONE90B及び圧力復帰モード処理フラグFPCN
CLを「1」に設定し、キャニスタ系リークチェックフ
ラグFPCLKを「0」に設定して(ステップS7
1)、本処理を終了する。
【0061】図3に戻り、続くステップS20では、ス
テップS6で参照するキャニスタ系圧力復帰タイマtm
PCCNCLに所定時間TPCCNCL(例えば0.1
秒)をセットしてスタートさせ、ステップS27に進
む。
【0062】一方、前記ステップS15でFMCND9
0B=0であるときは、タンク系モニタ実施許可フラグ
FMCND90Aが「1」か否かを判別し、FMCND
90A=0であるときは、直ちにステップS27に進
む。FMCND90A=1であるときは、ステップS2
2以下のタンク系の異常判定処理を実行する。
【0063】先ずステップS22では、タンク系減圧モ
ード処理を行う。具体的には、前記キャニスタ系減圧モ
ード処理と同様に、バイパス弁24を開弁状態としたま
ま、ベントシャット弁26を閉弁し、パージ制御弁30
のデューティ制御を行うことにより、タンク内圧PTA
NKを所定負圧状態まで減圧する処理を行う。
【0064】次いで、タンク系リークチェックモード処
理を実行する(ステップS23)。具体的には、ベント
シャット弁26を閉弁状態としたまま、バイパス弁24
及びパージ制御弁30を閉弁し、所定時間内のPTAN
K値の増加率PVARIBを検出する等の処理を行う。
【0065】続くステップS25では、圧力復帰処理モ
ードフラグFPCNCLまたは補正チェックモードフラ
グFPTREVが「1」か否かを判別する。タンク系リ
ークチェックモードが終了するまでは、FPCNCL=
FPTREV=0であるので、ステップS26でタンク
系圧力復帰タイマtmPTCNCLに所定時間TPTC
NCL(例えば0.1秒)をセットしてスタートさせ、
ステップS27に進む。一方、タンク系リークチェック
モードが終了すると、圧力復帰モード処理フラグFPC
NCLが「1」に設定されるので、ステップS25から
直ちにステップS27に進む。
【0066】ステップS27では、圧力復帰モード処理
を実行する。具体的には、パージ制御弁30を閉弁状態
としたまま、バイパス弁24及びベントシャット弁26
を開弁し、キャニスタ系及びタンク系に大気を導入す
る。このとき、タンク内圧PTANKの変化の態様に応
じて、タンク系の異常判定を行う。そして、異常または
正常との判定が確定したときは、補正チェックモード処
理を行うことなく本処理を終了し、判定が確定しないと
きは、圧力復帰モードフラグFPCNCLを「0」、補
正チェックモードフラグFPTREVを「1」に設定し
て、補正チェックモードに移行する。
【0067】ステップS28では、補正チェックモード
処理を実行する。具体的には、ベントシャット弁26を
開弁状態、パージ制御弁30を閉弁状態としたまま、バ
イパス弁24を閉弁し、所定時間内のPTANK値の変
化率PVARICを検出する。そして、ステップS23
で検出した変化率PVARIBと本ステップで検出した
変化率率PVARICとに基づいてタンク系の異常判定
を行う。
【0068】ステップS28の処理の実行後、本処理を
終了する。
【0069】なお、図2及び3の処理は、イグニッショ
ンスイッチがオンされると所定時間毎に実行されるが、
エンジンが始動されて上述した一連の判定処理(ステッ
プS14〜S28)が終了し、異常若しくは正常の判定
が確定したときは、異常判定処理は実行されなくなる。
その後、エンジンが停止され、再度始動されると上述し
た処理が再度実行される。すなわち、イグニッションス
イッチがオンされてから、エンジンが始動され、停止す
るまでの期間を1運転期間とすると、1運転期間に1回
異常判定処理が実行される。また、異常判定処理実行中
にタンク系モニタ終了フラグFDONE90Aが「1」
に設定されたときは、以後当該運転期間中はタンク系の
異常判定処理は実行されなくなり、キャニスタ系モニタ
終了フラグFDONE90Bが「1」に設定されたとき
は、以後当該運転期間中はキャニスタ系の異常判定処理
は実行されなくなる。そして、本実施の形態では、異常
ありとの判定が2運転期間に亘って連続してなされたと
き、運転者に警告を発するようにしている。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、キ
ャニスタ内部の減圧終了後、内圧安定化実行中のチャー
ジ通路の内部圧力を示す圧力センサ検出値が大気圧より
所定値以上上昇しなければ、内圧安定化後の圧力センサ
検出値に基づいて異常判定が行われ、内圧安定化実行中
に圧力センサ検出値が大気圧より所定値以上上昇したと
きは、異常判定が禁止されるので、車両の旋回走行等に
よるフロート弁の開閉作動に起因する誤判定を防止し、
より正確なキャニスタの異常判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る内燃エンジン及び
蒸発燃料排出抑止装置並びにそれらの制御装置の全体構
成図である。
【図2】蒸発燃料排出抑止系の異常判定を行う処理の全
体構成を示すフローチャートである。
【図3】蒸発燃料排出抑止系の異常判定を行う処理の全
体構成を示すフローチャートである。
【図4】図3のキャニスタ減圧モード処理を詳細に示す
フローチャートである。
【図5】図3の内圧安定モード処理を詳細に示すフロー
チャートである。
【図6】図3のキャニスタ系リークチェックモード処理
を詳細に示すフローチャートである。
【図7】従来技術の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
5 電子コントロールユニット(ECU) 9 燃料タンク 11 圧力センサ 20 チャージ通路 24 バイパス弁 25 キャニスタ 26 ベントシャット弁 26a 大気通路 27 パージ通路 30 パージ制御弁 46 フロート弁 44 給油時用チャージ通路 45 ダイヤフラム弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと、該燃料タンク内に発生す
    る蒸発燃料を吸着するキャニスタと、該キャニスタと前
    記燃料タンクとを連通するチャージ通路と、前記キャニ
    スタと内燃エンジンの吸気系とを連通するパージ通路
    と、前記キャニスタを大気に開放する大気通路と、前記
    チャージ通路を開閉するチャージ制御弁と、前記パージ
    通路を開閉するパージ制御弁と、前記大気通路を開閉す
    るベントシャット弁と、前記チャージ通路の前記チャー
    ジ制御弁より燃料タンク側に設けられ、且つ前記チャー
    ジ通路の内部圧力を検出する圧力センサと、前記チャー
    ジ通路が前記燃料タンクに開口する部分に設けられたフ
    ロート弁とを有する蒸発燃料処理装置において、 前記エンジンの所定の運転状態で前記パージ制御弁及び
    チャージ制御弁を開弁し、前記ベントシャット弁を閉弁
    することにより前記キャニスタ内部を所定の負圧状態と
    する減圧手段と、 前記減圧手段による減圧終了後に前記チャージ制御弁を
    所定時間に亘って閉弁し、内部圧力の安定化を行う内圧
    安定化手段と、 前記所定時間が経過した時点で前記チャージ制御弁を開
    弁し、その後の前記圧力センサの検出値に基づいて異常
    を判定する異常判定手段と、 前記内圧安定化手段の作動中における前記圧力センサの
    検出値が大気圧より所定値以上上昇したときは、前記異
    常判定手段による異常判定を禁止する禁止手段とを備え
    ることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 【請求項2】 燃料タンクと、該燃料タンク内に発生す
    る蒸発燃料を吸着するキャニスタと、該キャニスタと前
    記燃料タンクとを連通するチャージ通路と、前記キャニ
    スタと内燃エンジンの吸気系とを連通するパージ通路
    と、前記キャニスタを大気に開放する大気通路と、前記
    チャージ通路を開閉するチャージ制御弁と、前記パージ
    通路を開閉するパージ制御弁と、前記大気通路を開閉す
    るベントシャット弁と、前記チャージ通路の前記チャー
    ジ制御弁より燃料タンク側に設けられ、且つ前記チャー
    ジ通路の内部圧力を検出する圧力センサと、前記チャー
    ジ通路が前記燃料タンクに開口する部分に設けられたフ
    ロート弁と、前記燃料タンクへの給油時に発生する蒸発
    燃料を前記キャニスタに供給するための給油時用チャー
    ジ通路と、給油時に前記給油時用チャージ通路を連通さ
    せる開閉弁とを有する蒸発燃料処理装置において、 前記エンジンの所定の運転状態で前記パージ制御弁及び
    チャージ制御弁を開弁し、前記ベントシャット弁を閉弁
    することにより前記キャニスタ内部を所定の負圧状態と
    する減圧手段と、 前記減圧手段による減圧終了後に前記チャージ制御弁を
    所定時間に亘って閉弁し、内部圧力の安定化を行う内圧
    安定化手段と、 前記所定時間経過した時点で前記チャージ制御弁を開弁
    し、その後の前記圧力センサの検出値に基づいて異常を
    判定する異常判定手段と、 前記内圧安定化手段の作動中における前記圧力センサの
    検出値が大気圧より所定値以上上昇したときは、前記異
    常判定手段による異常判定を禁止する禁止手段とを備え
    ることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
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