JP2001127190A - 基板の製造方法 - Google Patents

基板の製造方法

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JP2001127190A
JP2001127190A JP30562999A JP30562999A JP2001127190A JP 2001127190 A JP2001127190 A JP 2001127190A JP 30562999 A JP30562999 A JP 30562999A JP 30562999 A JP30562999 A JP 30562999A JP 2001127190 A JP2001127190 A JP 2001127190A
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Japan
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substrate
plating layer
manufacturing
acid
acid cleaning
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JP30562999A
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English (en)
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Masafumi Inaba
雅史 稲葉
Toshiya Asano
俊哉 浅野
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板本体に形成された金属層、この露出部分
に形成されたNiメッキ層及びその上に形成されたAu
メッキ層を備える基板において、Auメッキ層に生じる
変色を除去することができる基板の製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 基板1は、基板本体2に形成された金属
層のうち露出部分である電極パッド5と、この表面に形
成されたNiメッキ層9及びこの上に形成されたAuメ
ッキ層10と備える。さらに、基板1は、ハンダバンプ
12を有し、この周囲を囲む位置に接着された補強板1
4を備える。この基板1の製造方法は、補強板14上
に、酸洗浄液SJの接触を防止するマスク15を貼り付
けて、ハンダバンプ12を覆うバンプマスキング工程
と、その後、塩酸を含む酸洗浄液SJで基板1を洗浄す
る酸洗浄工程とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板本体から露出
した金属層を有する基板の製造方法に関し、特に、露出
した金属層の表面に、酸化防止などの目的から、Niメ
ッキ層及びその上に形成されたAuメッキ層を有する基
板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、基板本体から露出した金属層
上に、Niメッキ層及びその上にAuメッキ層が形成さ
れた基板が知られている。例えば、図8に示すように、
ICチップを搭載して、他の基板に接続することのでき
る基板101が挙げられる。この基板101は、主面1
02A及び裏面102Bを有し略板形状をなす基板本体
102の主面102A上に、略口字形状をなすスティフ
ナ(補強板)112が接着されたものである。基板本体
102の主面102Aのうち、スティフナ112の略中
央の開口内から露出した部分には、図示しないICチッ
プを搭載するためのハンダバンプ103が多数形成され
ている。また、基板本体102の裏面102Bには、こ
の基板101を他の基板等に接続するため、表面にNi
メッキ層及びその上にAuメッキ層(図示しない)が形
成された電極パッド105が多数配置されている。
【0003】このような基板1は、次のようにして製造
される。即ち、主面102Aに接続パッド(図示しな
い)が露出し、裏面102Bに電極パッド105が露出
する基板本体102を製造し、接続パッド及び電極パッ
ド105の表面に、Niメッキ及びAuメッキを順次施
して、Niメッキ層及びAuメッキ層を形成する。そし
て、基板本体102の主面102Aのうち接続パッドに
対応した位置に、ハンダペーストを印刷し、リフローし
てハンダバンプ103を形成する。その後、基板本体1
02の主面102Aにスティフナ112を接着して、上
記の基板101とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電極パ
ッド105の表面に形成されたメッキ層のうち下地のN
iメッキ層中のNiがAuメッキ層の表面にしみ出し、
酸化して変色するという不具合が生じることがある。特
に、基板101を製造する過程で、Niメッキ層及びA
uメッキ層形成後に、基板101を加熱する工程を行う
と、下地のNiメッキ層中のNiがAuメッキ層表面に
しみ出して変色を起こしやすい。例えば、ハンダペース
トをリフローしたり、基板本体102にスティフナ11
2を加熱して接着したりするときである。このような変
色の不具合は、水や界面活性剤等を含む洗浄液で基板1
01を洗浄しても取り除くことはできない。
【0005】本発明はかかる現状に鑑みてなされたもの
であって、基板本体に形成された金属層、この露出部分
に形成されたNiメッキ層及びその上に形成されたAu
メッキ層を備える基板において、Auメッキ層に生じる
変色を除去することができる基板の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】その解決
手段は、基板本体に形成された金属層と、この金属層の
うち露出部分に形成されたNiメッキ層と、このNiメ
ッキ層上に形成されたAuメッキ層とを備える基板の製
造方法であって、上記Auメッキ層の表面を、Auは不
溶の酸を含む酸洗浄液で洗浄する酸洗浄工程を備えるこ
とを特徴とする基板の製造方法である。
【0007】本発明によれば、基板本体の金属層の露出
部分には、Niメッキ層及びその上にAuメッキ層が形
成され、酸洗浄工程で、このAuメッキ層の表面を、A
uは不溶の酸を含む酸洗浄液で洗浄する。このため、下
地のNiメッキ層中のNiがAuメッキ層の表面にしみ
出し、酸化して変色するという不具合が生じても、酸洗
浄工程で、酸洗浄液によって、この変色を除去すること
ができる。しかも、Auが不溶の酸は、Niや酸化した
Niを溶解し、Auを溶解しないので、酸洗浄液で基板
を洗浄すると、Auメッキ層を残した状態で、Auメッ
キ層の表面にしみ出したNiやNi酸化物を確実に除去
することができる。
【0008】上記の変色は、特に、基板を製造する過程
の中に、Niメッキ層及びAuメッキ層を形成後、ハン
ダバンプ形成などの加熱処理を伴う工程がある場合に起
こりやすい。従って、Niメッキ層及びAuメッキ層を
形成後、加熱処理を伴う工程の後に、酸洗浄工程を行う
のが好ましい。例えば、Niメッキ層及びAuメッキ層
を形成後に、基板本体の所定の位置にハンダペーストを
印刷し、リフローしてハンダバンプを形成する工程の後
や、さらに、基板本体に補強板(スティフナ)を加熱し
て接着する工程の後などが挙げられる。このような場合
には、メッキ層形成工程後、ハンダバンプ形成工程、あ
るいはハンダバンプ形成工程及び補強板接着工程を行
い、その後、酸洗浄工程を行うようにすると良い。
【0009】さらに、上記の基板の製造方法であって、
前記Auメッキ層の厚さは、0.1μm以下であること
を特徴とする基板の製造方法とすると良い。
【0010】上記のように、金属層の露出部分に形成さ
れたAuメッキ層に生じる変色は、下地のNiメッキ層
中のNiがAuメッキ層表面にしみ出し、酸化するため
に起こると考えられる。従って、Niメッキ層上のAu
メッキ層が薄いほど、Niメッキ層のNiがAuメッキ
層の表面からしみ出して、酸化し変色しやすい。本発明
のように、Auメッキ層が0.1μm以下と極薄い場合
には、特に、下地のNiメッキ層のNiがAuメッキ層
表面にしみ出して変色しやすいので、酸洗浄工程を行
い、Auメッキ層に生じる変色を取り除くようにするの
が良い。
【0011】さらに、上記のいずれかに記載の基板の製
造方法であって、前記酸洗浄工程前に、前記酸洗浄液の
接触を防止するマスクで、前記基板の一部を覆うマスキ
ング工程を備えることを特徴とする基板の製造方法とす
ると良い。
【0012】上記のように、酸洗浄工程を備えることに
より、Auメッキ層に生じる変色を除去することができ
る。しかし、基板全体を酸洗浄液で洗浄すると、酸の種
類や洗浄条件等によっては、あるいは、基板の材質等に
よっては、基板のうちNiメッキ層及びAuメッキ層が
形成された金属層以外の部分で、酸洗浄液により腐食等
の不具合を生じることがある。これに対し、本発明で
は、酸洗浄工程の前に、基板の一部をマスクで覆うマス
キング工程を備えるので、基板のうち酸洗浄により不具
合を生じやすい部分を予め保護することができる。さら
に、このようなマスキング工程を備えることにより、使
用可能な酸の選択幅も拡がり、Auメッキ層に生じる変
色を効率よく除去することができるようにもなる。ここ
で、マスクとしては、基板の一部が酸に触れないように
覆うことができ、酸に耐えることができるものであれば
良く、例えば、塩化ビニル等のテープやウレタン等の樹
脂ペーストなどが挙げられる。
【0013】さらに、上記の基板の製造方法であって、
前記基板本体は、ハンダバンプを有し、前記マスキング
工程は、上記ハンダバンプを前記マスクで覆うバンプマ
スキング工程を含むことを特徴とする基板の製造方法と
すると良い。
【0014】基板本体にハンダバンプが形成されている
基板では、特にハンダバンプ形成時に加わる熱によっ
て、露出したAuメッキ層に変色が生じやすいが、この
変色を除去するために酸洗浄工程を行うと、ハンダバン
プが酸洗浄液で腐食されることがある。しかし、本発明
では、酸洗浄工程前に、ハンダバンプを予めマスキング
しているので、酸洗浄液で基板全体を洗浄しても、ハン
ダバンプが腐食されることがない。従って、ハンダバン
プに腐食等の不具合を生じさせることなく、Auメッキ
層に生じる変色を除去することができる。また、ハンダ
バンプ形成後に酸洗浄工程を行うので、酸洗浄後にハン
ダバンプを形成するための加熱工程がないため、酸洗浄
後に、さらに酸化・変色が生じることが少ない。
【0015】さらに、上記の基板の製造方法であって、
前記基板は、前記基板本体のうち前記ハンダバンプの周
囲を囲む位置に貼り付けられた補強板を有し、前記バン
プマスキング工程は、上記補強板上に前記マスクを貼り
付けて、上記ハンダバンプを覆うことを特徴とする基板
の製造方法とすると良い。
【0016】本発明によれば、基板は補強板を有し、基
板本体に形成されたハンダバンプは、この補強板に取り
囲まれているので、補強板上にマスクを貼り付けるだけ
で、容易にハンダバンプを覆い隠すことができる。ま
た、マスクの接着面の接着剤等がハンダバンプに付着す
るのを容易に防止することができる。さらに、ハンダバ
ンプ形成、補強板(スティフナ)貼り付け後に酸洗浄工
程を行うので、酸洗浄後にハンダバンプ形成及び補強板
貼り付けのための加熱工程がないため、酸洗浄後に、さ
らに酸化・変色が生じることが少ない。ここで、補強板
としては、剛性、熱膨張率等を考慮してその材質を適宜
選択すれば良いが、例えば、銅、銅合金、アルミニウ
ム、ステンレス等の金属板の他、セラミック板、樹脂板
などが挙げられる。
【0017】さらに、上記のいずれかに記載の基板の製
造方法であって、前記酸洗浄液は塩酸を含むことを特徴
とする基板の製造方法とすると良い。
【0018】酸洗浄工程で使用する酸としては、塩酸、
硫酸などの無機酸の他、酢酸や蟻酸などの有機酸などを
用いることができ、Auメッキ層に生じる変色の除去効
果や基板への影響等を考慮して、適宜選択することがで
きる。しかし、特に、塩酸を含む酸洗浄液でAuメッキ
層の表面を洗浄すると、他の酸を含む酸洗浄液に比し
て、Auメッキ層に生じる変色をより確実に除去するこ
とができるので好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】(実施形態)以下、本発明の実施
の形態の基板の製造方法について、図面を参照しつつ説
明する。図7に示す基板1を製造するにあたり、まず、
図1に示すように、公知の手法により作成された基板本
体2を用意する。この基板本体2は、銅板からなるコア
基板の両面に、連続多孔質PTFE基材にエポキシ樹脂
を含浸させた複合材からなる樹脂絶縁層が複数層積層さ
れ、樹脂絶縁層間等に配線層3が形成されたものであ
り、主面2Aと裏面2Bとを有し略板形状をなす。な
お、図1(a)は基板本体2を主面2A側からみた平面
図を示し、図1(b)は側方から見た側面図を示し、図
1(c)は裏面2B側から見た底面図を示している。
【0020】基板本体2の主面2Aの中央付近には、搭
載する集積回路チップに対応して、直径130μmの銅
からなる接続パッド4が、略格子状に並んで多数形成さ
れている。一方、裏面2Bには、基板(基板本体2)
を、マザーボードなどの他の基板に接続するため、直径
600μmの銅からなる電極パッド(金属層の露出部
分)5が略格子状に多数配置されている。また、基板本
体2の内部には、基板本体2から露出した接続パッド4
と電極パッド5とを接続する配線層3が形成されてい
る。
【0021】次に、メッキ層形成工程において、図2に
示すように、この基板本体2から露出した接続パッド4
及び電極パッド5上に、Niメッキ層7,9及びその上
にAuメッキ層8,10をそれぞれ形成する。具体的に
は、まず、Ni−Pの無電解メッキを施し、接続パッド
4及び電極パッド5上に、厚さ約4μmのNiメッキ層
7,9をそれぞれ形成する。さらに、Au置換メッキを
施し、Niメッキ層7,9上に、厚さ約0.05μmの
Auメッキ層8,10をそれぞれ形成する。なお、図2
(a)は基板本体2の側面図を示し、図2(b)は裏面
2B側の電極パッド5付近の部分拡大断面図を示してい
る。
【0022】ここで、Au置換メッキ処理は、Auメッ
キ層8,10の厚さが、0.1μm以下である0.05
μmとなるように極薄く付けている。Auメッキ層8,
10を厚くした場合、次述するハンダバンプ形成工程で
接続パッド4にハンダバンプ12を形成したとき(図3
参照)に、多量のAuがハンダ中に拡散し、Snなどと
金属化合物を形成して、ハンダバンプ12の強度低下を
招くことがある。このため、Auメッキ層8,10の厚
さは、できるだけ薄く、例えば0.1μm以下とするの
が好ましいからである。
【0023】次に、ハンダバンプ形成工程において、基
板本体2の主面2Aに、接続パッド4に対応した所定の
透孔を有する印刷用マスク(図示しない)を載置し、P
b−Sn共晶ハンダのハンダペーストを印刷する。印刷
後は、印刷用マスクを取り去り、加熱炉で基板本体2に
印刷したハンダペーストをリフローして、図3に示すよ
うに、接続パッド4にハンダバンプ12をそれぞれ形成
する。その際、リフローするときの熱により、電極パッ
ド5上の下地のNiメッキ層9中のNiが、Auメッキ
層10の表面にしみ出し、酸化して褐色に変色すること
がある。特に、上記のように、Auメッキ層8,10の
厚さ(0.05μm)が、接続パッド4に形成するハン
ダバンプ12の強度を考慮して極薄くなっているので、
電極パッド5では、下地のNiメッキ層9中のNiがA
uメッキ層10の表面にしみ出して、変色しやすい。
【0024】次に、補強板接着工程において、図4に示
すように、基板本体2の主面2Aに、開口14Cと有す
る略口字形状のスティフナ(補強板)14を接着する。
このスティフナ14は、公知の手法により、圧延されて
なる銅板の中央付近をプレスで打ち抜いて略口字形状と
し、Niメッキ層(厚さ約4μm)及びその上にAuメ
ッキ層(厚さ約0.03〜0.1μm)を全面に形成し
たものである。基板本体2とスティフナ14は、接着材
(図示しない)を介して重ね、減圧下で、170℃、6
0分間加熱して、接着材を硬化させることにより両者を
接着させる。その際、熱により、電極パッド5上の下地
のNiメッキ層9中のNiが、Auメッキ層10表面に
しみ出し、酸化して褐色に変色することもある。この工
程でも、電極パッド5上のAuメッキ層10が極薄い
(0.05μm)ために、下地のNiメッキ層9のNi
がAuメッキ層10の表面にしみ出して、変色の不具合
が生じやすい。
【0025】次に、バンプマスキング工程において、図
5に示すように、スティフナ14の表面14A上に、開
口14Cを塞ぐようにして、塩化ビニルのテープからな
るマスク15を貼り付ける。これにより、ハンダバンプ
12は、マスク15で覆われ、次述する酸洗浄工程で、
酸洗浄液との接触が防止される。なお、このマスク15
は、片面に粘着層(図示しない)を有しているので、粘
着層がある面をスティフナ14に重ねるだけで、容易に
貼り付けることができる。本実施形態の基板1のよう
に、ハンダバンプ12を有し、さらに、それを取り囲む
位置にスティフナ14を備える場合には、マスク15を
スティフナ14上に貼り付けるだけで、ハンダバンプ1
2を容易にマスキングすることができる。
【0026】次に、酸洗浄工程において、図6に示すよ
うに、マスク15を貼り付けた基板1を酸洗浄する。具
体的には、約5.8%の塩酸からなる酸洗浄液SJが入
れられた容器YK中に、マスク15を貼り付けた基板1
を投入し、室温で1分間浸して洗浄する。この洗浄によ
り、これ以前の工程で電極パッド5上のAuメッキ層1
0に生じた変色を除去することができる。しかも、電極
パッド5上のAuメッキ層10は、酸洗浄液SJで除去
されないので、Auメッキ層10上にしみ出し酸化した
Niのみを確実に除去することができる。
【0027】また、塩酸により腐食されやすいハンダバ
ンプ12は、バンプマスキング工程でマスク15により
覆われているので、酸洗浄液SJに触れることがなく、
従って、腐食の不具合が生じることがない。酸洗浄工程
後、マスク15を取り除けば、図7に示すように、基板
1が完成する。なお、図7(a)は基板1を主面1A側
からみた平面図を示し、図1(b)は側方から見た側面
図を示し、図1(c)は裏面1B側から見た底面図を示
している。
【0028】以上で説明したように、本実施形態の製造
方法では、塩酸を含む酸洗浄液SJで基板1を洗浄する
酸洗浄工程を備えるので、電極パッド5表面に形成され
たNiメッキ層9及びAuメッキ層10のうち、下地の
Niメッキ層9のNiがAuメッキ層10の表面にしみ
出し、酸化して変色するという不具合が生じても、酸洗
浄工程でこの変色を除去することができる。さらに、塩
酸はNiやNi酸化物を溶解させても、Auを溶解させ
ることがないので、Auメッキ層10を残した状態で、
表面にしみ出したNiやNi酸化物だけを確実に除去す
ることができる。
【0029】また、本実施形態では、Niメッキ層7,
9及びAuメッキ層8,10を形成後に、ハンダバンプ
12を形成するための加熱処理を行うから、加熱により
電極パッド5上のAuメッキ層10に変色が生じやす
い。さらに、Niメッキ層7,9及びAuメッキ層8,
10を形成後に、基板本体2にスティフナ(補強板)1
4を加熱接着するから、同様に、その加熱により電極パ
ッド5上のAuメッキ層10に変色が生じやすい。この
ため、ハンダバンプ形成工程及び補強板接着工程後に、
酸洗浄工程を行うことにより、電極パッド5上のAuメ
ッキ層10に生じる変色をより確実に除去することがで
きる。
【0030】以上において、本発明を実施形態に即して
説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適
用できることはいうまでもない。例えば、上記実施形態
では、酸洗浄工程前に、酸洗浄によって腐食されやすい
ハンダバンプ12を予めマスキングしているが、基板に
酸洗浄により不具合が生じやすい部分が他にある場合に
は、その部分をマスキングすることもできる。このよう
な場合、ハンダバンプとともに不具合が生じやすい部分
を一緒にマスキングしても良いし、別途不具合が生じや
すい部分だけをマスキングするようにしても良い。ま
た、基板にハンダバンプがない場合でも、酸洗浄により
不具合が生じやすい部分があれば、その部分をマスキン
グするようにすると良い。また、スティフナ14の上面
14Aにマスク15を貼り付けることにより、ハンダバ
ンプ12をマスキングしているが、スティフナ14を持
たない基板でも、ハンダバンプをマスキングすることが
可能である。この場合、基板本体に直接マスクを貼り付
けて、ハンダバンプが形成された領域全体を覆うように
すれば良い。
【0031】また、上記実施形態では、基板本体2から
露出した金属層が、表面にNiメッキ層9及びAuメッ
キ層10が形成された電極パッド5である基板1につい
て示した。しかし、このような電極パッド5に限らず、
例えば配線層など露出した金属層を有する基板であれ
ば、本発明を適用することができる。即ち、基板本体か
ら露出した配線層の表面に、Niメッキ層及びその上に
Auメッキ層が形成された基板でも、上記実施形態と同
様に、Niメッキ層中のNiがAuメッキ層の表面にし
み出し、酸化して変色する不具合が生じることがある。
従って、このような基板を製造する場合においても、酸
洗浄工程でAuメッキ層の表面を酸洗浄すれば、露出し
た配線層上のAuメッキ層に生じる変色を除去すること
ができる。
【0032】また、上記実施形態では、酸洗浄液SJと
して、変色除去効果が最も高い塩酸を利用しているが、
硫酸や酢酸など、無機酸、有機酸を問わず塩酸以外の酸
を利用しても良く、その濃度や洗浄条件等は適宜変更す
ることができる。さらに、上記の製造方法では、基板1
を酸洗浄液SJ中に浸漬して洗浄しているが、例えば、
基板1に向けて酸洗浄液SJを噴射させることにより、
電極パッド5上のAuメッキ層20の変色を除去するこ
ともできる。
【0033】なお、上記実施形態では、変色の程度の低
い基板1や変色を生じていない基板1も含め、すべての
基板1について酸洗浄を行っている。このようにする
と、いずれの基板1も同一の工程を経て製造されるの
で、品質が均一になるメリットがあるからである。しか
し、変色の程度の低い基板1や変色を生じていない基板
1がある場合には、これらを除去して処理の必要な基板
1のみを酸洗浄するようにしても良い。この場合には、
酸洗浄の処理を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る基板の製造方法を示す図であ
り、(a)基板本体を主面側から見た平面図であり、
(b)は基板本体の側面図であり、(c)は基板本体を
裏面側から見た底面図である。
【図2】実施形態に係る基板の製造方法を示す図あり、
(a)は接続パッド及び電極パッドにNiメッキ層及び
Auメッキ層を形成した状態を示す説明図であり、
(b)はその部分拡大断面図である。
【図3】実施形態に係る基板の製造方法を示す図あり、
接続パッドにハンダバンプを形成した状態を示す説明図
である。
【図4】実施形態に係る基板の製造方法を示す図あり、
基板本体にスティフナを接着した状態を示す説明図であ
る。
【図5】実施形態に係る基板の製造方法を示す図あり、
スティフナ上にマスクを貼り付けた状態を示す説明図で
ある。
【図6】実施形態に係る基板の製造方法を示す図あり、
基板を酸洗浄している状態を示す説明図である。
【図7】実施形態に係る基板を示す図であり、(a)は
主面側から見た平面図であり、(b)は側面図であり、
(c)は裏面側から見た底面図である。
【図8】従来形態に係る基板を示す図であり、(a)は
基板の側面図であり、(b)は基板を主面側からみた平
面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 基板本体 4 接続パッド 5 電極パッド(金属層の露出部分) 9 (電極パッド上の)Niメッキ層 10 (電極パッド上の)Auメッキ層 12 ハンダバンプ 14 スティフナ(補強板) 15 マスク SJ 酸洗浄液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E319 AC01 AC15 BB04 CD01 5E343 AA22 BB18 BB23 BB44 BB54 BB72 CC38 DD02 DD33 EE02 EE15 GG20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板本体に形成された金属層と、この金属
    層のうち露出部分に形成されたNiメッキ層と、このN
    iメッキ層上に形成されたAuメッキ層とを備える基板
    の製造方法であって、 上記Auメッキ層の表面を、Auは不溶の酸を含む酸洗
    浄液で洗浄する酸洗浄工程を備えることを特徴とする基
    板の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の基板の製造方法であっ
    て、 前記Auメッキ層の厚さは、0.1μm以下であること
    を特徴とする基板の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の基板の製
    造方法であって、 前記酸洗浄工程前に、前記酸洗浄液の接触を防止するマ
    スクで、前記基板の一部を覆うマスキング工程を備える
    ことを特徴とする基板の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の基板の製造方法であっ
    て、 前記基板本体は、ハンダバンプを有し、 前記マスキング工程は、上記ハンダバンプを前記マスク
    で覆うバンプマスキング工程を含むことを特徴とする基
    板の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の基板の製造方法であっ
    て、 前記基板は、前記基板本体のうち前記ハンダバンプの周
    囲を囲む位置に貼り付けられた補強板を有し、 前記バンプマスキング工程は、上記補強板上に前記マス
    クを貼り付けて、上記ハンダバンプを覆うことを特徴と
    する基板の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5のいずれかに記載の基
    板の製造方法であって、 前記酸洗浄液は塩酸を含むことを特徴とする基板の製造
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004186223A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Ngk Spark Plug Co Ltd 多層配線基板の製造方法
JP2012516560A (ja) * 2009-01-30 2012-07-19 ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド 無電解めっきによる有機薄膜トランジスタのソース及びドレイン電極の形成方法

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