JP2001125962A - 企業診断及び経営意思決定支援システム - Google Patents

企業診断及び経営意思決定支援システム

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JP2001125962A
JP2001125962A JP30294999A JP30294999A JP2001125962A JP 2001125962 A JP2001125962 A JP 2001125962A JP 30294999 A JP30294999 A JP 30294999A JP 30294999 A JP30294999 A JP 30294999A JP 2001125962 A JP2001125962 A JP 2001125962A
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simulation
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JP30294999A
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Yoshihiro Noguchi
口 佳 宏 野
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Nomura Research Institute Ltd
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Nomura Research Institute Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 企業の将来的な経営状態を企業の現在価値に
反映させて、企業診断あるいは経営意思決定支援を行う
ことをできるシステムを提供する。 【解決手段】 企業の過去所定年数分の財務データと、
企業の外的環境データとを入力し、経営シミュレーショ
ンをするための必要十分な財務科目と、それらの初期値
を提示し、ユーザーに確認あるいは入力させるシミュレ
ーション条件入力支援手段6と、シミュレーション条件
を入力し、財務データ計算ルールモジュール13を参照
して企業の将来的な財務データを算出する経営シミュレ
ーション手段7と、キャッシュフロー計算ルールモジュ
ール14を参照して企業のシミュレーション期間の各年
分のキャッシュフローを算出するキャッシュフロー算出
手段8と、企業価値計算モジュール15を参照し、キャ
ッシュフローから、修正した企業の現在価値を評価する
企業価値評価手段9と、入力手段4と、出力手段5と、
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、企業の財務諸表の
データ(財務データという)を分析して企業診断あるい
は経営の意思決定に対する支援を行うシステムに関す
る。
【0002】特に、本発明は、企業の経営状態に影響を
及ぼす財務データを分析し、現在の経営実績と経営者
(ユーザー)の経営目標に基づいて将来の一定期間の経
営シミュレーションを行い、その将来の経営状態が現在
の企業価値に及ぼす影響を考慮した企業の現在価値を評
価でき、その評価に基づいて企業診断あるいは経営の意
思決定を支援するシステムに関する。
【0003】
【従来の技術】従来から、企業の財務諸表のデータを入
力して、企業診断を行い、企業診断の結果を種々の画面
に表示することにより、ユーザーに経営の意思決定をさ
せるシステムが種々存在していた。
【0004】これらの従来の企業診断システムあるいは
経営意思決定支援システムは、財務諸表に記載された財
務データを用いて、様々な計算を行い、経営上それぞれ
特定の意味がある複数の指標値を出力するものであっ
た。
【0005】これらの指標値として、例えば、資本利益
率(利益/資本)、資本回転率(売上高/資本)、流動
比率(流動資産/流動負債)、固定比率(固定資産/自
己資本)、自己資本構成率(自己資本/総資本)、株価
収益率(株価/一株あたりの利益額)などが挙げられ
る。
【0006】従来の企業診断システムあるいは経営意思
決定支援システムは、上記指標値を算出し、種々のグラ
フに表現し、あるいは同業種の企業の平均値等と対比
し、所定の基準に満たない指標値を表示して、ユーザー
にその企業の経営上の問題を示唆するものがほとんどで
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の企
業診断システムあるいは経営意思決定支援システムは、
コンピュータの計算機能を利用して、企業の財務データ
から企業の現在の経営状態を示す指標、例えば資本利益
率、資本回転率等の数値を算出し、ユーザーが把握しや
すい形にデータを処理してこれらを表示するものに過ぎ
ないものがほとんどであった。
【0008】また、従来の企業診断システムあるいは経
営意思決定支援システムは、企業の現在の経営状態の診
断のみを行うものであった。診断に使用する財務データ
はいずれも現在の経営状態しか示していないからであ
る。
【0009】ところが、企業経営は、永続的に継続さ
れ、将来的にも利益を上げ続けられることを目標として
行われるものである。したがって、将来の経営状態が現
在の企業価値に与える影響は企業の価値という面から重
要なものである。このため、将来の経営状態を現在に反
映させることができない従来の企業診断システムあるい
は経営意思決定支援システムは、本当の意味で企業診断
や経営意思決定支援を行うことはできなかった。
【0010】言葉を変えていえば、企業の将来の経営状
態に関係なく目先の利益のみを追求するような企業診断
あいるは経営の意思決定は無意味であり、その意味で従
来のシステムは、有効な企業診断あるいは経営の意思決
定を支援するものとは言えなかった。
【0011】一方、企業の将来の経営状態を予測する装
置としては、部分的であるが予測を行う装置も存在して
いた。例えば売上予測装置である。
【0012】売上予測装置は、売上予測によって部分的
に企業の将来の経営状態を予測する手がかりを与えるも
のであるが、売上増加に必要な資金調達、投資方法、資
金調達方法が経営に与える影響等、企業の経営状態を分
析可能にシミュレーションすることはできなかった。
【0013】また、経営シミュレーションは、経営者の
経営理念と現実の企業の財務内容の双方によって影響さ
れるものである。しかし、従来はこのような経営者の経
営理念と現実の企業の財務内容の双方を考慮して経営シ
ミュレーションを行う装置、システムは存在していなか
った。
【0014】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、企業の現在の経営状態あるいは価値を正しく評価
し、ひいては正しく経営の意思決定を支援することを目
的として、企業の現在の財務内容と経営者の経営理念の
双方を考慮して経営シミュレーションを行い、企業の将
来的な経営状態を企業の現在価値に反映させ、この評価
値によって現在の企業診断あるいは経営意思決定支援を
行うことをできる経営診断及び経営意思決定支援システ
ムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に係る企業
診断及び経営意思決定支援システムは、企業診断あるい
は経営の意思決定をしようとする企業の過去所定年数分
の財務データと、現在あるいは将来見込まれる金利、税
率を含む企業の外的環境データとを入力し、将来の所定
期間における企業経営シミュレーションをするための必
要十分な財務科目と、前記企業の実績に応じて算出した
前記財務科目の初期値を提示し、ユーザーに前記財務科
目の値を含むシミュレーション条件を確認あるいは入力
させるシミュレーション条件入力支援手段と、前記シミ
ュレーション条件入力支援手段から設定されたシミュレ
ーション条件を入力し、財務データ計算ルールモジュー
ルを参照して当該企業の将来的な財務データを算出する
経営シミュレーション手段と、前記経営シミュレーショ
ン手段が算出したシミュレーション期間の各年分の財務
データを入力し、キャッシュフロー計算ルールモジュー
ルを参照して前記企業のシミュレーション期間の各年分
のキャッシュフローを算出するキャッシュフロー算出手
段と、前記キャッシュフロー算出手段から前記企業のキ
ャッシュフローを入力し、企業価値計算モジュールを参
照し、将来的なキャッシュフローが現在の企業価値に及
ぼす影響によって修正した企業の現在価値を評価する企
業価値評価手段と、データあるいはコマンドを入力する
入力手段と、処理の途中経過あるいは処理結果を出力す
る出力手段と、を有することを特徴とするものである。
【0016】本願請求項2に係る企業診断及び経営意思
決定支援システムは、請求項1のシステムにおいて、前
記シミュレーション条件入力支援手段は、経営理念のパ
ターンによって分類した複数の経営シナリオを提示して
ユーザーに特定の経営シナリオを選択させ、前記企業の
経営実績とユーザーが選択した経営シナリオを基に売上
高予想推移を算出し、シミュレーション条件の初期値と
して提示することを特徴とするものである。
【0017】本願請求項3に係る企業診断及び経営意思
決定支援システムは、請求項1または2のシステムにお
いて、前記シミュレーション条件入力支援手段は、過去
の所定年数分の営業費と売上高の値にもっとも適合する
変動費対売上高比率を算出し、シミュレーション条件の
初期値として提示することを特徴とするものである。
【0018】本願請求項4に係る企業診断及び経営意思
決定支援システムは、請求項1〜3のいずれかのシステ
ムにおいて、前記シミュレーション条件入力支援手段
は、前記企業の財務データを用いて企業の格付け評価の
算式に則って複数の格付け指標値を算出し、格付け指標
値データベースから前記企業が属する業種の格付け指標
値表を検索し、前記格付け指標値表の格付け指標値と前
記企業の格付け指標値とを比較して前記企業の格付けを
推定し、前記推定した格付けと格付け累積デフォルト率
テーブルから前記企業の累積デフォルト率を推定し、シ
ミュレーション条件における累積デフォルト率の初期値
として提示することを特徴とするものである。
【0019】本願請求項5に係る企業診断及び経営意思
決定支援システムは、請求項1〜4のいずれかのシステ
ムにおいて、前記企業価値評価手段がクレジット修正現
在株価を算出し、前記クレジット修正現在株価が所定の
基準より低下したとき、コスト診断ルールモジュールを
参照してが株価が低下した原因となったコストを推定
し、原因別メッセージファイルから該当するメッセージ
を検索して表示するコスト診断手段を有することを特徴
とするものである。
【0020】本願請求項6に係る企業診断及び経営意思
決定支援システムは、請求項1〜5のいずれかのシステ
ムにおいて、全社に対する企業診断あるいは経営意思決
定を行った後に、各事業部ごとに企業診断あるいは経営
意思決定を行わせ、各事業部ごとに算出した財務データ
を入力して数値計画一覧として表示し、事業部診断ルー
ルモジュールを参照して各事業部の価値を評価し、事業
部の相対的評価を表示する事業部診断手段を有すること
を特徴とするものである。
【0021】本願請求項7に係る企業診断及び経営意思
決定支援システムは、請求項1〜6のいずれかのシステ
ムにおいて、全社に対する企業診断あるいは経営意思決
定を行った後に、資源配分モジュールを参照し、事業部
の現在および将来の資本収益率と先行投資の関係から現
在の事業部への最適資源配分を表示する事業部別最適資
源配分手段を有していることを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明による「企業診断及
び経営意思決定支援システム」の実施形態について願書
に添付した図面を用いて以下に説明する。
【0023】(1)企業診断及び経営意思決定支援シス
テムの構成 図1は本発明による「企業診断及び経営意思決定支援シ
ステム」の構成の一態様を示している。
【0024】本実施形態の企業診断及び経営意思決定支
援システム1は、データ処理を行う処理装置あるいは処
理装置群(以下双方の場合を含めて処理装置2という)
と、記憶装置あるいは記憶装置群(以下双方の場合を含
めて記憶装置3という)と、入力手段4と、出力手段5
とを有している。
【0025】ここで、「処理装置あるいは処理装置
群」、「記憶装置あるいは記憶装置群」としたのは、こ
の発明のシステムは、物理的には、一つのコンピュータ
によって構成することもできるし、また、複数のコンピ
ュータが交信を行いながら処理を進める分散処理システ
ムによって構成することもできるからである。
【0026】一つのコンピュータによって処理する場合
には、プログラムの制御のもとに一つのCPUが処理を
切り替えるようにし、以下に説明する各処理手段として
機能し、一方、物理的に分離した複数のコンピュータで
処理する場合には、各コンピュータが図1の処理装置中
の処理手段として機能し、全体として処理装置2として
処理を行う。
【0027】また、入力手段4と出力手段5も同様に、
物理的に単一の装置が処理をする場合はその単一の装置
に付属し、分散処理システムの場合はそれぞれの処理装
置に付属するのが好ましい。つまり、ここでの入力手段
4、出力手段5は物理的な数に拘束されることなく、論
理的な意味で入出力を行う手段を意味する。
【0028】本実施形態の処理装置2は、シミュレーシ
ョン条件入力支援手段6と、経営シミュレーション手段
7と、キャッシュフロー算出手段8と、企業価値評価手
段9と、コスト診断手段10と、事業部別最適資源配分
手段11と、事業部診断手段12と、を有している。
【0029】また、記憶装置3は、財務データ計算ルー
ルモジュール13と、キャッシュフロー計算ルールモジ
ュール14と、企業価値計算モジュール15と、資源配
分モジュール16と、格付け指標値データベース17
と、コスト診断ルールモジュール18と、事業部診断ル
ールモジュール19と、を有している。
【0030】以下、上記処理装置2と記憶装置3の各構
成要素について説明する。
【0031】シミュレーション条件入力支援手段6は、
将来の所定期間における企業の経営シミュレーションを
するためのシミュレーション条件を入力支援するもので
ある。
【0032】本発明の企業診断及び経営意思決定支援シ
ステムは、企業の現在の収益のみならず、将来的に健全
な経営が継続されることを目標として、その場合の将来
の経営状態を現在の企業価値に加味して評価するもので
ある。このため、本発明の企業診断及び経営意思決定支
援システム1は、企業診断あるいは経営意思決定支援を
行うのに際して、一定の経営条件を前提に対象企業の経
営シミュレーションを行う。
【0033】上記シミュレーション条件入力支援手段6
は、上記経営の前提条件(シミュレーション条件)の入
力を支援するものである。
【0034】シミュレーション条件入力支援手段6が必
要とされるのは、企業の将来的な経営状態に影響を及ぼ
す意思決定の項目というのは漠然としてとらえどころが
なく、かつ、意思決定の項目(経営者の意思決定にかか
わる財務科目)が絞り込まれた場合であっても、意思決
定項目の具体的な数値を入力するのが困難だからであ
る。意思決定項目の具体的数値の入力の困難性は、対象
企業にとって実現可能な数値であることが必要だからで
ある。
【0035】シミュレーション条件入力支援手段6は、
上記意思決定の困難さを解決するために、経営シミュレ
ーションを開始するのに先立って、対象企業の過去所定
年数分の財務データと、現在あるいは将来見込まれる金
利等の企業の外的環境データとを入力し、経営シミュレ
ーションに必要十分な財務科目と、企業の実績に応じて
算出した財務科目の初期値を提示する。また、シミュレ
ーション条件について、ユーザーに確認させ、ユーザー
による修正も可能としている。
【0036】次に経営シミュレーション手段7について
説明する。経営シミュレーション手段7は、確定された
シミュレーション条件を基に企業の経営シミュレーショ
ンを実行する手段である。
【0037】経営シミュレーションは具体的には、対象
企業のシミュレーション期間中の財務諸表の各データ
(財務データ)を算出することにより行う。
【0038】ここで、注目すべきは、経営シミュレーシ
ョン手段7は、後述する財務データ計算ルールモジュー
ル13との協働により財務諸表上の財務データを互いに
矛盾することなく算出できることである。
【0039】次にキャッシュフロー算出手段8について
説明する。キャッシュフロー算出手段8は、経営シミュ
レーション手段7が算出した対象企業のシミュレーショ
ン期間の財務データから、その企業のシミュレーション
期間のキャッシュフローを算出する手段である。
【0040】次に企業価値評価手段9について説明す
る。企業価値評価手段9は、キャッシュフロー算出手段
8が算出したキャッシュフローを入力し、将来的なキャ
ッシュフローが現在の企業の価値に与える影響を考慮し
て対象企業の現在の価値を算出する手段である。
【0041】次にコスト診断手段10について説明す
る。コスト診断手段10は、企業価値評価手段9が算出
した企業の現在価値に問題があったとき、例えばシミュ
レーションの結果経営が悪化するような結果となったと
きに、問題が生じた原因を特定し、ユーザーに対応策を
含めたメッセージを出力する手段である。なお、コスト
診断手段10は、システムの構成により省略することが
できる。
【0042】次に事業部別最適資源配分手段11につい
て説明する。事業部別最適資源配分手段11は、対象企
業の全社的な経営シミュレーションの結果が満足いく場
合に、経営資源をさらに事業部別に最適に配分する手段
である。
【0043】事業部別に経営資源を配分する場合には、
現在収益率が高い事業部に投資することのみならず、将
来的に高い収益を上げ得る事業部に投資しなければなら
ない。企業は将来的にも継続して健全な企業経営を行わ
なければならないからである。このためには、現在高収
益を上げている事業部と将来高収益が見込まれる事業部
への投資のバランスを図り、収益の移り変わりをスムー
ズにし、かつ、企業全体として長期間高い収益を上げ得
るようにしなければならない。
【0044】事業部別最適資源配分手段11は、各事業
部の収益率を表示し、ユーザーに先行投資する事業部を
設定させることにより、先行投資と実際に上げる収益と
の関係を用いて、企業全体として長期間高い収益を上げ
得る最適な経営資源配分を算出するものである。
【0045】なお、事業部別最適資源配分手段11は、
事業部別の企業診断あるいは経営意思決定を行わない場
合は省略することができる。
【0046】次に事業部診断手段12について説明す
る。
【0047】事業部診断手段12は、各事業部に経営資
源を配分して各事業ごとに経営シミュレーションを行っ
た結果を入力し、各事業部の評価を行い、事業部の相対
的な評価を出力する手段である。
【0048】複数の事業部がそれぞれ経営資源を投入し
て収益を上げる場合は、もっとも収益率が低い事業部を
把握することは経営者にとってきわめて有益かつ重要な
ことである。事業部診断手段12は、このような場合
に、事業部間の相対的な評価を経営者(ユーザー)に与
えることができるのである。
【0049】なお、事業部診断手段12は、事業部別の
企業診断あるいは経営意思決定を行わない場合は省略す
ることができる。
【0050】以上が処理装置2の各構成手段についての
説明であったが、次に記憶装置3の各構成要素について
説明する。
【0051】財務データ計算ルールモジュール13は、
経営シミュレーション手段7が対象企業のシミュレーシ
ョン期間中の財務データを算出する際に、各財務データ
の計算順序、計算式、既計算の数値を経営シミュレーシ
ョン手段7に提供するものである。
【0052】なお、財務諸表上の財務データは互いに関
連し、これらを互いに矛盾なく計算することは困難なも
のであるが、財務データ計算ルールモジュール13は、
財務諸表の各財務データが整合するように各財務データ
の計算順序、計算式、既計算数値等を提供することがで
きる。
【0053】次にキャッシュフロー計算ルールモジュー
ル14について説明する。キャッシュフロー計算ルール
モジュール14は、キャッシュフロー算出手段8が対象
企業の財務データからキャッシュフローを算出する際
に、各年のキャッシュフローの各項目について計算順
序、計算式、既計算数値をキャッシュフロー算出手段8
に提供するものである。
【0054】次に企業価値計算モジュール15について
説明する。企業価値計算モジュール15は、企業価値評
価手段9が企業の現在価値を算出する際に、企業の現在
価値の計算式、キャッシュフローの数値、既計算数値等
を企業価値評価手段9に提供するものである。
【0055】次に資源配分モジュール16について説明
する。資源配分モジュール16は、事業部別最適資源配
分手段11が経営資源を各事業部に配分する際に、将来
の収益率と先行投資との関係、最適な配分を評価するた
めの評価関数等を事業部別最適資源配分手段11に提供
するものである。
【0056】なお、ある事業部の「将来の収益率と先行
投資の関係」とは、経験的あるいは論理的ルール群、非
線形関数、一定の実績値を学習したニューラルネットワ
ーク等、公知の技術を利用することができる。
【0057】次に格付け指標値データベース17につい
て説明する。格付け指標値データベース17は、企業の
現在価値を算出する際に必要な累積デフォルト率につい
て、情報をシミュレーション条件入力支援手段6に与え
るためのものである。
【0058】累積デフォルト率とは、企業が倒産するリ
スクを数値化しこれらを時間の経過にしたがって累積し
たものである。
【0059】累積デフォルト率は、通常は企業の格付け
に対応してその数値が決まる。ここで、企業の格付けと
は、企業の収益、リスクに関し、市場において公認され
ている第三者機関による評価であって、D/Eレシオ、
インタレストカバレッジ・レシオ等複数の格付け指標値
を算出し、同一業種の格付け指標値と比較することによ
って決定される。
【0060】格付け指標値データベース17は、企業の
属する業種において、格付けの「格」(ランク)の指標
値(格付け指標値)を検索して提示することにより、対
象企業の格付けの推定(本発明のシステムにおいては累
積デフォルト率の決定)のための情報を提供するもので
ある。
【0061】次に、コスト診断ルールモジュール18に
ついて説明する。コスト診断ルールモジュール18は、
問題があった経営シミュレーションの原因(コスト)を
診断するためのルールを提供するものである。ここで、
コスト診断ルールは、結果事象に対して考えられる原因
事象を特定するルール群である。コスト診断ルールモジ
ュール18は、コスト診断手段10の要求に応じて、診
断の順序、診断の対象、診断の結果に対応するメッセー
ジを提供する。
【0062】次に事業部診断ルールモジュール19につ
いて説明する。事業部診断ルールモジュール19は、事
業部ごとに経営資源を配分し、経営シミュレーションを
行った後に、各事業部の価値を評価し、事業部の相対的
評価を表示するための評価方法を事業部診断手段12に
提供するものである。
【0063】以上が記憶装置3の構成要素についての説
明であった。次に入力手段4と出力手段5について説明
する。
【0064】入力手段4は、データあるいはシステムに
対するコマンドを入力するための手段である。本明細書
では、データあるいはコマンドを入力できるものすべて
を入力手段4に含めていい、キーボード、ポインティン
グディバイス、タッチパネル等のほか、磁気記憶媒体読
取り装置、光学記憶媒体読取り装置、スキャナー、デー
タ通信でデータを入力する場合の通信手段を含むものと
する。
【0065】出力手段5は、処理の途中あるいは終了し
たときの情報を出力するための手段である。本明細書で
は出力手段5は、表示装置、プリンタ、通信手段、記憶
媒体への出力手段等を含むものとする。
【0066】以上が企業診断及び経営意思決定支援シス
テム1の構成要素についての説明であった。
【0067】(2)企業診断及び経営意思決定支援シス
テムの処理 次に、企業診断及び経営意思決定支援システム1による
企業診断、及び、経営意思決定支援について説明する。
【0068】図2は、企業診断及び経営意思決定支援シ
ステム1による企業診断、経営意思決定支援の全体の流
れを示している。以下、図2の処理の流れに沿って説明
する。
【0069】図2に示すように、企業診断及び経営意思
決定支援を行うには、最初に対象企業の全社の財務デー
タを入力する(ステップS100)。図3に財務データ
の入力画面の一例を示す。
【0070】財務データは、貸借対照表、損益計算書、
株価、株の発行済株式数のデータを入力する。本実施形
態では、貸借対照表と損益計算書の財務データは、過去
6年分のものを入力する。また、企業外環境データとし
て、図3に示すように、評価時点における国債の利回り
を入力する。
【0071】財務データの入力は、入力手段4により入
力される。入力方法は、入力画面を用いてキーボード等
から入力するようにしてもよいし、データをファイル形
式で取り込むようにしても良い。
【0072】次に、経営シミュレーションの条件を設定
する(ステップS110)。すでに説明したように、本
発明では、企業の現在価値を評価するために将来の経営
状態を考慮に入れて現在価値を算出する。このため、企
業診断あるいは経営意思決定支援に際しては、対象企業
の過去の実績と経営者の意思(経営理念)とから対象企
業の近い将来一定期間の経営状態のシミュレーションを
行う。
【0073】そこで、企業診断及び経営意思決定支援シ
ステム1は、経営シミュレーションに先だってユーザー
にシミュレーション条件を設定することを要求する。シ
ミュレーション条件入力支援手段6は、ユーザーのシミ
ュレーション条件設定を支援するように機能する。
【0074】図4と図5は、シミュレーション条件の設
定画面を示している。すなわち、シミュレーション条件
入力支援手段6は、図4と図5の画面で入力すべきシミ
ュレーション条件について、適切な初期値を設定し、ユ
ーザーにこれらのシミュレーション条件を確認あるいは
修正させるものである。
【0075】シミュレーション条件の設定支援は、経営
シナリオの設定支援と、投資に対する意思決定支援と、
資金調達に対する意思決定支援とからなる(ステップS
115)。
【0076】経営シナリオの設定支援というのは、図5
における「売上高の予想推移」の設定値を設定支援する
ことをいう。この「売上高の予想推移」は、企業の実績
データから、過去の売上高伸び率の最高、最低、平均値
を算出し、平均値を初期値として設定する。
【0077】さらに、シミュレーション条件入力支援手
段6は、経営シナリオに経営者の意思(経営理念)を反
映できるようにすべく、複数の経営シナリオのパターン
を提示してユーザーに選択させることができる。
【0078】複数の経営シナリオのパターンとしてはた
とえば以下のものが挙げられる。
【0079】 売上重視型 :投資が増加し、売上伸び最大となる経営シナリオ コスト重視型 :固定費が低下する経営シナリオ 健全性重視型 :自己資本比率が上昇する経営シナリオ 安全性重視型 :現預金比率が上昇する経営シナリオ 資本効率重視型:売上伸び>総資産伸び、となる経営シナリオ 積極展開型 :売上伸びが最大となり、資本コストが上昇する経営シナリオ 安定運営型 :売上伸び0、資本コストが低下する経営シナリオ 上記経営シナリオのパターンのいずれかを選択した場合
には、シミュレーション条件入力支援手段6は、対象企
業の実績を基として、それぞれの経営シナリオに整合す
るように所定の調整を加えたシナリオ条件を初期値とし
て設定する。
【0080】シミュレーション条件入力支援手段6によ
る投資に対する意思決定支援は、投資に対する売上高の
増加比率、すなわち図5の「営業費用」の「変動費率」
を算出して表示することにより、投資に対する意思決定
の判断手がかりを与えるものである。
【0081】このため、シミュレーション条件入力支援
手段6は、診断対象の企業のコスト分析を行う。図6
は、コスト分析の画面を示したものである。
【0082】コスト分析は、対象企業の過去の営業費と
売上の関係を示す実績データを損益分岐点のグラフ上に
プロットし、もっともフィットする営業費用の直線を決
定して損益分岐点を算定し、変動費率を算定する。算定
された変動費率(図6では80.0%)は、シナリオ条
件の初期値としてユーザーに表示される。
【0083】なお、変動費率はある程度営業努力によっ
て変動するので、ユーザーにより適宜修正することがで
きる。また、ユーザーは上記投資効率を考慮しながら、
図4の「設備投資計画」を設定することができる。
【0084】シミュレーション条件入力支援手段6によ
る資金調達に対する意思決定支援は、ユーザーに市場金
利、法人税率、累積デフォルト率、流動資産の構成等を
提示することにより、ユーザーの意思決定を支援する。
【0085】累積デフォルト率は、すでに説明したよう
に、企業が倒産する可能性を数値化したものであって、
企業の格付けに対応して算定される。累積デフォルト率
の決定は、クレジットリスク分析といい、図7にその計
算例を示す。
【0086】図7に示すように、クレジットリスク分析
は、対象企業のD/Eレシオ、インタレストカバレッジ
・レシオ、総資本事業利益率、・・・等の格付け指標値
を算出し、対象企業の属する業種の格付けと格付け指標
値の対応テーブル(格付け指標値表)を検索し、これに
基づいて対象企業の格付けを推定する。
【0087】次に、予め算定した企業の格付けと累積デ
フォルト率の対応表(格付け累積デフォルト率テーブ
ル)から対象企業の累積デフォルト率を算定し、これを
シミュレーション条件の初期値として設定する(図
5)。
【0088】上記算定した累積デフォルト率は、市場金
利、法人税率、対象企業の流動資産の構成等とともに資
金調達の方法、経営シナリオの意思決定を支援すること
となる。累積デフォルト率はまた、後に説明する企業の
現在価値の評価を行う際に使用される。
【0089】以上のステップS110,115でシミュ
レーション条件が設定されたら、企業診断及び経営意思
決定支援システム1は設定されたシミュレーション条件
に基づいて実際に経営シミュレーションを行う。経営シ
ミュレーションの処理は、実際にはシミュレーション期
間の予想財務諸表を作成することである(ステップS1
20)。
【0090】経営シミュレーションは、経営シミュレー
ション手段7により、財務データの計算は財務データ計
算ルールモジュール13を参照して行われる。
【0091】図8は、財務データ計算ルールモジュール
13に格納されている財務データの計算ルールを示して
いる。
【0092】図8に示すように、財務データ計算ルール
モジュール13は、貸借対照表と損益計算書の各勘定科
目の計算方法(計算式)と、各勘定科目の計算順序と、
一時的に記憶しておく既計算の数値とを格納し、経営シ
ミュレーション手段7の財務データの算定の用に供す
る。
【0093】図9は、算定された予想財務諸表の一例を
示している。
【0094】次に、企業診断及び経営意思決定支援シス
テム1は、上記予想財務諸表に基づいて予想キャッシュ
フローを作成する(ステップS130)。
【0095】予想キャッシュフローは、キャッシュフロ
ー算出手段8により、キャッシュフロー計算ルールモジ
ュール14を参照して算定される。
【0096】図10は、キャッシュフロー計算ルールモ
ジュール14に格納されているキャッシュフロー科目の
計算ルールを示している。
【0097】図10に示すように、キャッシュフロー計
算ルールモジュール14は、各キャッシュフロー科目の
計算方法と、計算順序と、一時的に記憶しておく既計算
数値を格納し、キャッシュフロー算出手段8の計算の用
に供する。
【0098】図11は、計算されたキャッシュフローの
一例を示している。
【0099】次に、企業診断及び経営意思決定支援シス
テム1は、上記キャッシュフローから、企業の現在価値
を計算する(ステップS140)。
【0100】企業の現在価値の計算は、企業価値評価手
段9により、企業価値計算モジュール15を参照して行
われる(ステップS140)。
【0101】図12は、企業価値計算モジュール15に
格納されている企業価値、株主価値等の計算式を概念的
に示している。
【0102】図12に示すように、企業の現在価値は、
事業活動から生じるキャッシュフローの現在価値と、金
融資産運用から生じるキャッシュフローの現在価値と、
負債効果の合計から、信用コストを減じたものである。
【0103】事業活動から生じるキャッシュフローの現
在価値と、金融資産運用から生じるキャッシュフローの
現在価値は、企業が上げる主な収益である。これらのキ
ャッシュフローは当然に企業価値にプラスに評価され
る。ただし、t年後に生じるキャッシュフローは、t年
間の資本を維持するためのコスト(資本コスト)で除す
ることにより現在価値に割り引いて換算される。すなわ
ち、キャッシュフローの現在価値は、シミュレーション
期間の各年分のキャッシュフローを現在価値に換算した
ものの合計である。
【0104】負債効果とは、負債という方法で資金調達
をした場合に生じる節税効果である。負債によって資金
を調達した場合には、その利息の支払いは損金として計
上され、税金を軽減することができるからである。節税
をすることができる効果であるので、企業の会計上はプ
ラスに評価される。負債効果についても、t年後の負債
効果は、利子の支払い等のt年間の負債コストで除すこ
とによって現在価値に換算する。
【0105】信用コストは、将来キャッシュフローを得
られるかどうかの不確実性を反映した額である。具体的
には信用コストは、キャッシュフローの合計に累積デフ
ォルト率を乗じ、さらに安全資産利回りで除した額であ
る。信用コストは、企業の安定性に対して負に働くので
企業価値の計算にはマイナスに評価される。
【0106】図13は計算された企業価値の一例を示し
ている。図13中の株価は、クレジット修正現在株価と
いうものであって、株主価値(企業価値−負債価値)を
発行株式数によって除したものである。
【0107】図13の企業価値、株価により、ユーザー
は企業全体の企業診断あるいは経営意思決定をすること
ができる。
【0108】図13の株価は、クレジット修正現在株価
といい、経営シミュレーションの結果を反映した企業の
現在価値を株価に換算したものである。このクレジット
修正現在株価を現実の株価と比較することにより、端的
に企業の経営状態が向上するか、下降するかを判断する
ことができるのである。
【0109】現在の経営状態(平均的な売上高の推移、
従来と同様の投資、資金調達)を続けた場合の企業の現
在価値は、とりもなおさず現在の企業経営に対する真の
企業診断となる。一方、仮に意思決定した経営方針によ
り、クレジット修正現在株価が現実の株価より増加して
いれば、意思決定した経営施策が正しいことを示してい
ることになるのである。逆に、クレジット修正現在株価
が現時点の現実の株価より減少していれば、意思決定し
た経営施策に問題があったことを示している。
【0110】クレジット修正現在株価が現在の株価より
上昇している場合は、そのベースとなった投資配分、資
金調達は、具体的な企業経営の方針を示すものとして利
用できる。
【0111】意思決定した経営施策に問題があった場合
は、本システムは次に問題の所在の究明を支援する。こ
の処理は、図2におけるコストのクリティカルポイント
の診断(ステップS150)に該当する。
【0112】コストのクリティカルポイントの診断は、
コスト診断手段10により、コスト診断ルールモジュー
ル18を参照しながら行われる。
【0113】コスト診断手段10の起動は、クレジット
修正現在株価について所定の基準より低下したときに自
動的に行われる。所定の基準とは、クレジット修正現在
株価が所定の値より低くなった場合とか、クレジット修
正現在株価が現在の株価より低下した場合等が考えられ
る。
【0114】クレジット修正現在株価を低下した場合、
コスト診断手段10は、限界利益率、固定費の順に原因
を診断する。
【0115】最初に、コスト診断手段10は予測終了期
間終了時の限界利益率が過去の水準の1シグマ(1標準
偏差)より低いか否かを判定する。この結果、限界利益
率が過去の水準の1シグマ以下の場合には、「変動費が
増加している」というメッセージを出力する。一方、限
界利益率が過去の水準の1シグマより大きい場合は、予
測期間終了時の本社費、人件費、運営費、減価償却費な
どの固定費の各費用科目と営業利益の比率を計算し、そ
れぞれの比率について診断する。この結果、比率が大き
い固定費については、「・・・固定費を見直してくださ
い」などのメッセージと各関連データ項目を出力し、ユ
ーザーの見直しを促す。
【0116】なお、上記コスト診断のルール、基準値、
メッセージ等は、コスト診断ルールモジュール18に格
納されている。
【0117】コスト診断の結果、必要によりステップS
110に処理が戻り、コスト診断結果を反映して再度経
営計画を見直し、経営シミュレーションを行うことがで
きる(ステップS110〜S140)。
【0118】以上は企業全体の企業診断あるいは経営意
思決定支援であったが、この結果満足のいく経営方針が
定まった場合は、さらに、各事業部レベルで企業診断あ
るいは経営意思決定を行うことができる(ステップS1
60〜S200)。
【0119】各事業部レベルで企業診断等を行うには、
最初に全社の経営資源を各事業部に最適に配分しなけれ
ばならない。
【0120】「最適に配分」とは、現在の高収益を上げ
ている成熟期の事業部へ経営資源を配分しながら、将来
高収益が見込まれる成長期の事業部に対する先行投資を
行い、企業全体として高い収益を維持できるように経営
資源を配分することである。
【0121】この事業部への最適資源配分は、事業部別
最適資源配分手段11と資源配分モジュール16によっ
て支援される。
【0122】資源配分モジュール16には、前述したよ
うに将来の収益率と先行投資に関する経験的あるいは論
理的ルール群、あるいは非線形関数、あるいは一定の実
績値を学習したニューラルネットワーク等の「将来収益
率と先行投資の関係」と、企業全体の一定期間の収益の
計算式が格納されている。
【0123】事業部別最適資源配分手段11は、将来収
益率と先行投資の関係を用いて各事業部の収益を予測
し、将来の一定期間を通して企業全体として最大の収益
を得られる最適な事業部への経営資源配分を算出してユ
ーザーに提示する。
【0124】事業部別最適資源配分手段11が算出した
経営資源配分を参照することにより、ユーザーは、自ら
の経営理念を加味して事業部への経営資源配分を決定す
ることができる。
【0125】事業部への経営資源配分が終了すると、続
いて事業部ごとの経営シミュレーションを行う(ステッ
プS170)。
【0126】各事業部ごとの経営シミュレーションは、
企業全体について行うもの(ステップS100〜S14
0)と同様のものである。
【0127】すなわち、各事業部を一企業とみなし、各
事業部の実績と経営理念から、経営シナリオをそれぞれ
策定し、資金調達方法と投資方法を決定し、これに基づ
いて経営シミュレーションを行い、最終的に各事業部の
現在価値(企業価値)を算出する。
【0128】各事業部ごとに経営シミュレーションを行
った後は、上記各事業部ごとに決定した財務データを集
積し、企業全体の数値計画一覧を作成する(ステップS
180)。数値計画一覧を作成するのは、全社的な事業
計画を詳細に決定するためである。図14は全社の数値
計画一覧の一例を示している。
【0129】全社の数値計画一覧が作成された後は、事
業部別の収益率の診断を行う(ステップS190)。
【0130】事業部別収益率診断は、事業部の相対的評
価と、期待される事業部の収益と実際にシミュレーショ
ンされた収益との乖離とを把握するためのものである。
事業部別収益率診断は、事業部診断手段12と事業部診
断ルールモジュール19により行われる。
【0131】事業部別収益率診断は、事業部利益を社内
資本金で除した値(事業部利益/社内資本金)により診
断する。診断方法は、事業部利益/社内資本金の値が資
本コストより低下しているか否かを診断し、次に、事業
部利益/社内資本金の値が一定の基準値より低下してい
るか否かを診断するものである。
【0132】特定の事業部について事業部利益/社内資
本金の値が低すぎる場合は、その事業部について先に説
明したコスト診断を行う。
【0133】事業部別収益率の診断が終了すると、最終
的にユーザーにより総合的な企業診断、経営意思決定が
行われる(ステップS200)。ここで、ユーザーがさ
らに他の経営シミュレーションをしたい等の場合にはス
テップS120に処理を戻し、上述した処理を繰り返す
ことが可能である。これにより、見直しされた数値をベ
ースとした経営者の意志(経営理念)を反映させなが
ら、企業の実際の財務データをベースとした最適な事業
計画を策定することがでできる。
【0134】ユーザーが複数回の経営シミュレーション
を試行した場合には、感応度分析を行うことができる。
図15は、感応度分析の画面の一例を示している。
【0135】感応度分析は、もっとも効率の高い経営シ
ナリオを設定するためのものである。例えば、図15に
示すように、売上高伸び率が+2.0%,+3.0%,
+4.0%・・・というように、一定の増加率で売上高
伸び率(シミュレーション条件)を設定した場合に、当
期純利益、企業価値(シミュレーション結果)が非線形
に増加することがある。
【0136】感応度分析は、複数の経営シミュレーショ
ンを行うことにより、もっとも効率の高いシミュレーシ
ョン条件を把握することができる。
【0137】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本願請
求項1による「企業診断及び経営意思決定支援システ
ム」によれば、企業の経営実績に基づくシミュレーショ
ン条件設定を支援し、そのシミュレーション条件に基づ
いて経営シミュレーションを行い、かつ、将来の経営状
態を現在の企業価値に反映させて企業の現在価値を算出
することかできる。算出された企業の現在価値により、
ユーザーは現在の経営方針、あるいは策定した経営方針
の正しさを評価でき、かつ、具体的な財務データを得る
ことができる。
【0138】本願請求項2に係る「企業診断及び経営意
思決定支援システム」によれば、シミュレーション条件
入力支援手段が経営理念のパターンによって分類した経
営シナリオを提示でき、ユーザーは自らの経営理念に基
づいて将来の希望的経営シナリオを設定することができ
る。さらに、本システムは、ユーザーの希望的経営シナ
リオを考慮し、企業の実績から適当な経営シナリオを設
定することができる。
【0139】本願請求項3に係る「企業診断及び経営意
思決定支援システム」は、企業の最近の企業活動の実績
から変動費対売上高比率を算出する。これにより、ユー
ザーは、投資に対する効果を判断でき、これによって適
当な投資方法を策定することができる。
【0140】本願請求項4に係る「企業診断及び経営意
思決定支援システム」によれば、企業の財務内容からそ
の企業の累積デフォルト率を算出することができる。こ
の累積デフォルト率は、ユーザーに資金調達の方法に対
する判断手がかりを与え、かつ、企業の将来的な経営状
態を現在価値に換算する場合の指標を与える。
【0141】本願請求項5に係る「企業診断及び経営意
思決定支援システム」によれば、企業価値が低下した場
合に、その原因となったコスト診断をすることができ
る。これにより、ユーザーは、経営施策の修正を適宜行
うことができるようになる。
【0142】本願請求項6に係る「企業診断及び経営意
思決定支援システム」によれば、事業部レベルまで経営
方針を決定した場合に、各事業部の価値を把握でき、ま
た、事業部間の相対的評価を行うことができる。これに
より、ユーザーは、企業全体として事業部のバランス、
事業部のウェイト等についてより高次な経営判断を行う
ことができる。
【0143】本願請求項7に係る「企業診断及び経営意
思決定支援システム」によれば、従来では評価すること
ができなかった将来の事業バランスを考慮して複数事業
部への経営資源配分を行う企業の企業診断あるいは経営
意志決定支援に対して、収益率と先行投資の関係を考慮
して長期間企業全体が高い収益を上げ得る経営資源の最
適配分をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による企業診断及び経営意
思決定支援システムの構成と処理の流れを示したブロッ
ク図。
【図2】本発明の一実施形態による企業診断及び経営意
思決定支援システムの処理の流れを示したフローチャー
ト。
【図3】財務データの入力画面の一例を示した図。
【図4】シミュレーション条件の入力画面の一例を示し
た図。
【図5】シミュレーション条件の入力画面の一例を示し
た図。
【図6】コスト分析の画面の一例を示した図。
【図7】クレジットリスク分析の画面の一例を示した
図。
【図8】財務データ計算ルールモジュールに格納されて
いる計算ルールを示した図。
【図9】経営シミュレーションの結果算定された財務諸
表の例を示した図。
【図10】キャッシュフロー計算ルールモジュールに格
納されている計算ルールを示した図。
【図11】経営シミュレーションの結果算定されたキャ
ッシュフローの例を示した図。
【図12】企業価値計算モジュールに格納されている計
算ルールを概念的に示した図。
【図13】経営シミュレーションの結果算定された企業
の現在価値の例を示した図。
【図14】経営シミュレーションの結果算定された数値
計画一覧の例を示した図。
【図15】感応度分析の画面の一例を示した図。
【符号の説明】
1 企業診断及び経営意思決定支援システム 2 処理装置 3 記憶装置 4 入力手段 5 出力手段 6 シミュレーション条件入力支援手段 7 経営シミュレーション手段 8 キャッシュフロー算出手段 9 企業価値評価手段 10 コスト診断手段 11 事業部別最適資源配分手段 12 事業部診断手段 13 財務データ計算ルールモジュール 14 キャッシュフロー計算ルールモジュール 15 企業価値計算モジュール 16 資源配分モジュール 17 格付け指標値データベース 18 コスト診断ルールモジュール 19 事業部診断ルールモジュール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】企業診断あるいは経営の意思決定をしよう
    とする企業の過去所定年数分の財務データと、現在ある
    いは将来見込まれる金利、税率を含む企業の外的環境デ
    ータとを入力し、将来の所定期間における企業経営シミ
    ュレーションをするための必要十分な財務科目と、前記
    企業の実績に応じて算出した前記財務科目の初期値を提
    示し、ユーザーに前記財務科目の値を含むシミュレーシ
    ョン条件を確認あるいは入力させるシミュレーション条
    件入力支援手段と、 前記シミュレーション条件入力支援手段から設定された
    シミュレーション条件を入力し、財務データ計算ルール
    モジュールを参照して当該企業の将来的な財務データを
    算出する経営シミュレーション手段と、 前記経営シミュレーション手段が算出したシミュレーシ
    ョン期間の各年分の財務データを入力し、キャッシュフ
    ロー計算ルールモジュールを参照して前記企業のシミュ
    レーション期間の各年分のキャッシュフローを算出する
    キャッシュフロー算出手段と、 前記キャッシュフロー算出手段から前記企業のキャッシ
    ュフローを入力し、企業価値計算モジュールを参照し、
    将来的なキャッシュフローが現在の企業価値に及ぼす影
    響によって修正した企業の現在価値を評価する企業価値
    評価手段と、 データあるいはコマンドを入力する入力手段と、 処理の途中経過あるいは処理結果を出力する出力手段
    と、を有することを特徴とする企業診断及び経営意思決
    定支援システム。
  2. 【請求項2】前記シミュレーション条件入力支援手段
    は、経営理念のパターンによって分類した複数の経営シ
    ナリオを提示してユーザーに特定の経営シナリオを選択
    させ、前記企業の経営実績とユーザーが選択した経営シ
    ナリオを基に売上高予想推移を算出し、シミュレーショ
    ン条件の初期値として提示することを特徴とする請求項
    1記載の企業診断及び経営意思決定支援システム。
  3. 【請求項3】前記シミュレーション条件入力支援手段
    は、過去の所定年数分の営業費と売上高の値にもっとも
    適合する変動費対売上高比率を算出し、シミュレーショ
    ン条件の初期値として提示することを特徴とする請求項
    1または2に記載の企業診断及び経営意思決定支援シス
    テム。
  4. 【請求項4】前記シミュレーション条件入力支援手段
    は、前記企業の財務データを用いて企業の格付け評価の
    算式に則って複数の格付け指標値を算出し、格付け指標
    値データベースから前記企業が属する業種の格付け指標
    値表を検索し、前記格付け指標値表の格付け指標値と前
    記企業の格付け指標値とを比較して前記企業の格付けを
    推定し、前記推定した格付けと格付け累積デフォルト率
    テーブルから前記企業の累積デフォルト率を推定し、シ
    ミュレーション条件における累積デフォルト率の初期値
    として提示することを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の企業診断及び経営意思決定支援システ
    ム。
  5. 【請求項5】前記企業価値評価手段がクレジット修正現
    在株価を算出し、 前記クレジット修正現在株価が所定の基準より低下した
    とき、コスト診断ルールモジュールを参照してが株価が
    低下した原因となったコストを推定し、原因別メッセー
    ジファイルから該当するメッセージを検索して表示する
    コスト診断手段を有することを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれかに記載の企業診断及び経営意思決定支援
    システム。
  6. 【請求項6】全社に対する企業診断あるいは経営意思決
    定を行った後に、各事業部ごとに企業診断あるいは経営
    意思決定を行わせ、各事業部ごとに算出した財務データ
    を入力して数値計画一覧として表示し、事業部診断ルー
    ルモジュールを参照して各事業部の価値を評価し、事業
    部の相対的評価を表示する事業部診断手段を有すること
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれか記載の企業診
    断及び経営意思決定支援システム。
  7. 【請求項7】全社に対する企業診断あるいは経営意思決
    定を行った後に、資源配分モジュールを参照し、事業部
    の現在および将来の資本収益率と先行投資の関係から現
    在の事業部への最適資源配分を表示する事業部別最適資
    源配分手段を有していることを特徴とする請求項1ない
    し6のいずれかに記載の企業診断及び経営意思決定支援
    システム。
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