JP2022160785A - エンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置 - Google Patents

エンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エンゲージメント型ファンドの介入リスクを精度良く予測できるエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置及びエンゲージメント型ファンド介入リスク予測プログラムを提供すること。【解決手段】エンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置は、企業の財務状況及びガバナンスを含む企業の第1の情報に関わる第1の指標群とバリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む企業の第2の情報に関わる第2の指標群との入力に対し、企業に対してエンゲージメント型ファンドが介入するリスクを表す介入リスクの予測値を出力するように構成され、エンゲージメント型ファンドの実際の介入実績のデータを教師データとして用いて、第1の情報及び第2の情報とエンゲージメント型ファンドが介入するリスクとの関係が学習された予測モデルに、企業の財務状況及びガバナンスを含む情報に関わるデータと企業の株価を含むデータとを入力して予測値を予測する予測部を備える。【選択図】図1

Description

実施形態は、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置及びエンゲージメント型ファンド介入リスク予測プログラムに関する。
企業の経営状況の良し悪しをコンピュータによって判断することが行われつつある。例えば、財務指標の評価値と実績値との差分に基づいて企業の経営状況の良し悪しを評点化する技術が知られている。
また、近年、健全な経営がなされていない企業に対して、積極的に介入しようとするエンゲージメント型ファンドの動きが活発化している。これに対し、人工知能を用いてエンゲージメント型ファンドの介入リスクを予測する技術が例えば非特許文献1において提案されている。
株式会社アイ・アールジャパンホームページ[Online],[令和3年2月16日検索],インターネット<URL:https://www.irjapan.net/service/sr/activist_analytics.html>
非特許文献1の技術では、エンゲージメント型ファンドが介入のためのスクリーニングに使用していると推定される指標の分析結果に基づき、エンゲージメント型ファンドの介入リスクが予測される。より精度の高い予測のためには、個々の指標の分析だけでなく、それらの指標に基づく実際のエンゲージメント型ファンドの介入判断が人工知能によって模擬されることが求められる。
実施形態は、エンゲージメント型ファンドの介入リスクを精度良く予測できるエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置及びエンゲージメント型ファンド介入リスク予測プログラムを提供することを目的とする。
第1の態様に係るエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置は、企業の財務状況及びガバナンスを含む企業の第1の情報に関わる第1の指標群とバリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む企業の第2の情報に関わる第2の指標群との入力に対し、企業に対してエンゲージメント型ファンドが介入するリスクを表す介入リスクの予測値を出力するように構成され、エンゲージメント型ファンドの実際の介入実績のデータを教師データとして用いて、第1の情報及び第2の情報とエンゲージメント型ファンドが介入するリスクとの関係が学習された予測モデルに、企業の財務状況及びガバナンスを含む情報に関わるデータと企業の株価を含むデータとを入力して予測値を予測する予測部を具備する。
第2の態様に係るエンゲージメント型ファンド介入リスク予測プログラムは、企業の財務状況及びガバナンスを含む企業の第1の情報に関わる第1の指標群とバリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む企業の第2の情報に関わる第2の指標群との入力に対し、企業に対してエンゲージメント型ファンドが介入するリスクを表す介入リスクの予測値を出力するように構成され、エンゲージメント型ファンドの実際の介入実績のデータを教師データとして用いて、第1の情報及び第2の情報とエンゲージメント型ファンドが介入するリスクとの関係が学習された予測モデルに、企業の財務状況及びガバナンスを含む情報に関わるデータと企業の株価を含むデータとを入力して予測値を予測することをコンピュータに実行させる。
本実施形態によれば、エンゲージメント型ファンドの介入リスクを精度良く予測できるエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置及びエンゲージメント型ファンド介入リスク予測プログラムを提供することができる。
図1は、一実施形態に係るエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置を備えたシステムの一例の構成を示す図である。 図2は、実施形態の予測モデルの一例を示す図である。 図3は、指標の一例を示す図である。 図4は、脆弱性カテゴリ小分類毎の下限値及び上限値の設定について示した図である。 図5は、予測モデルに指標が投入される際の前処理の一例について示す図である。 図6Aは、総合スコアの算出手法の概念を説明するための図である。 図6Bは、総合スコアの一例を示す図である。 図7は、サービス情報管理サーバ、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ、データサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。 図8は、システムの動作の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。図1は、一実施形態に係るエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置を備えたシステムの一例の構成を示す図である。エンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置は、企業の財務状況及びガバナンスを含む企業の第1の情報及びバリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む企業の第2の情報から、この企業に対するエンゲージメント型ファンドの介入リスクの予測値である総合スコアを予測する装置である。システム1は、サービス情報管理サーバ100と、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200と、データサーバ300とを有している。ここで、図1では、サービス情報管理サーバ100と、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200と、データサーバ300とは別個のものとして示されている。サービス情報管理サーバ100と、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200と、データサーバ300とは、単一のサーバとして構成されていてもよい。
サービス情報管理サーバ100は、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200及びユーザ端末400と通信できるように構成されている。サービス情報管理サーバ100は、アラート配信管理部101と、画面表示管理部102と、シミュレーション実行部103とを有するサーバコンピュータである。
アラート配信管理部101は、ユーザ端末400に対してエンゲージメント型ファンドの介入リスクに関わるアラートの配信を管理する。アラート配信管理部101は、例えばユーザ端末400によって指定された企業に対する介入リスクの予測結果である総合スコアをエンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200から取得し、取得した予測結果に基づき、ユーザ端末400に対してアラートを配信するか否かを判断する。そして、アラート配信管理部101は、アラートを配信すると判断したとき、ユーザ端末400に対してアラートメールを配信する。アラートメールは、指定された企業に対するエンゲージメント型ファンドの介入リスクが高まっていることを報せるためのメッセージを含む電子メールである。なお、アラートの配信は、電子メールの配信に限らない。アラートの配信は、ショートメッセージの配信等で行われてもよい。
画面表示管理部102は、ユーザ端末400のディスプレイに表示させる画面の管理をする。この画面は、総合スコア等の各種のスコアの表示画面、シミュレーション実行画面といった画面を含む。
シミュレーション実行部103は、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200を用いた介入リスクのシミュレーションを実行する。シミュレーション実行部103は、ユーザ端末400から、ユーザが所望する条件の入力を受け付ける。そして、シミュレーション実行部103は、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200から総合スコアを受け取る。これを受けて、画面表示管理部102は、受け取った総合スコアをシミュレーション結果としてユーザ端末400のディスプレイに表示させる。
エンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置としてのエンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、サービス情報管理サーバ100及びデータサーバ300と通信できるように構成されている。エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、総合スコアを予測する。エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、予測モデル201を有している。予測モデル201は、データサーバ300から予測のための指標を受け取り、受け取った指標に基づいて総合スコアを予測するように構成されたモデルである。予測モデル201は、例えばニューラルネットワークによって構成される。予測モデル201については後で詳しく説明する。
データサーバ300は、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200と通信できるように構成されている。データサーバ300は、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200で用いられ得る種々のデータをインターネット等のネットワークを介して収集し、収集したデータをストレージに蓄積するように環境が整備されたコンピュータシステムである。収集されるデータは、財務・ガバナンス等指標データ301、株価等データ302、エンゲージメント型ファンド介入実績データ303を含む。財務・ガバナンス等指標データ301は、企業毎の財務指標及びガバナンス等の指標のデータである。財務・ガバナンス等指標データ301は、ROE(Return On Equity:自己資本利益率)、ROIC(Return On Invested Capital:投下資本利益率)、余剰金融資産、外国人株式保有比率、経営陣の株式保有比率、M&Aレシオといったデータを含む。株価等データ302は、企業毎のリアルタイムの株価のデータを含む。財務・ガバナンス等指標データ301及び株価等データ302は、一定期間毎、例えば1日毎に更新され、予測モデル201による予測に用いられ得る。エンゲージメント型ファンド介入実績データ303は、何れかの企業に対して何れかのエンゲージメント型ファンドによる企業への過去の介入があった際の財務・ガバナンス等指標データ及び株価等データを含む。エンゲージメント型ファンド介入実績データ303は、一定期間毎、例えば3か月毎に更新され、予測モデル201による学習に用いられ得る。なお、実施形態におけるエンゲージメント型ファンドの介入は、株式の大量保有、株式の保有割合の増加といった各種のイベントを含む。エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、必要なタイミングでデータサーバ300から必要なデータを取得する。なお、データサーバ300に用いられるストレージは、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等、特に限定されるものではない。
ユーザ端末400は、スマートフォン及びパーソナルコンピュータ(PC)といったユーザによって操作される端末である。ここで、実施形態におけるユーザは、例えば企業に対してエンゲージメント型ファンドの介入に関するアドバイス等をする、証券会社の社員である。実施形態におけるユーザは、証券会社の社員に限らない。ユーザ端末400は、タッチパネル等の入力インターフェイスと、ディスプレイ等の出力インターフェイスと、通信回路とを備えた端末であれば特に限定されるものではない。
次に、予測モデル201について説明する。図2は、実施形態の予測モデル201の一例を示す図である。予測モデル201は、例えば、入力層と、中間層と、出力層とを有するニューラルネットワークによって構成されている。エンゲージメント型ファンドは、企業に介入するか否かの判断において、企業の財務状況及びガバナンスを含む企業の第1の情報に基づく企業の脆弱さだけではなく、バリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む企業の第2の情報を考慮している。実施形態の予測モデル201は、このようなエンゲージメント型ファンドによる介入判断が模擬されるべく、入力された指標に対し、ウォッチリストスコアと投資トリガースコアとの組み合わせによって算出される総合スコアを出力するように構成されている。ここで、予測モデル201の層数は、特定の数に限定されるものではない。
ウォッチリストスコアは、エンゲージメント型ファンドが対象の企業の財務・ガバナンス等をウォッチする可能性を表すスコアであり、企業の財務・ガバナンスを含む企業の第1の情報を示す指標群によって変動する。実施形態では、ウォッチリストスコアは、例えば企業の財務状況及びガバナンス等が悪くなるほどに大きくなる。ウォッチリストスコアは、脆弱性カテゴリ別スコアの総和に基づいて予測される。ウォッチリストスコアを予測するための脆弱性カテゴリ別スコアは、企業の財務・ガバナンスを含む企業の第1の情報に基づく企業の脆弱性を表す小分類毎のスコアである。企業の財務・ガバナンス等に関わるそれぞれの小分類は、エンゲージメント型ファンドが投資判断のために企業の財務・ガバナンス等をウォッチし始めるか否かを判断する際に考慮し得る事項である。図2では、ウォッチリストスコアを予測するための脆弱性カテゴリ別スコアは、例えば経営効率性スコア、株主還元余力スコア、事業ポートフォリオスコア、企業統治スコア、市場での売買容易性スコアといったスコアを含む。経営効率性スコアは、対応の企業の経営が効率良く行われているかを表すスコアである。株主還元余力スコアは、対応の企業の株主への利益還元を増やす余力がどの程度あるかを表すスコアである。事業ポートフォリオスコアは、対応の企業の手がけている事業の組み合わせの適切度を表すスコアである。企業統治スコアは、対応の企業の統制及び監視の仕組みの適切度を表すスコアである。ウォッチリストスコアを予測するための脆弱性カテゴリ別スコアは、これらに限定されるものではない。
投資トリガースコアは、エンゲージメント型ファンドが対象の企業への投資を検討する可能性を表すスコアであり、バリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む企業の第2の情報を示す指標群によって変動する。実施形態では、投資トリガースコアは、例えばバリュエーションの観点から見た株式の割安さが高まるほどに大きくなる。投資トリガースコアは、脆弱性カテゴリ別スコアの総和に基づいて予測される。投資トリガースコアを予測するための脆弱性カテゴリ別スコアは、バリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む企業の第2の情報に基づく企業の脆弱性を表す小分類毎のスコアである。投資トリガースコアを予測するための脆弱性カテゴリ別スコアは、例えば株主リターン・理論株価スコアを含む。株主リターン・理論株価スコアは、理論株価に対する株主に対するリターンの程度を表すスコアである。
図3は、指標の一例を示す図である。指標は、財務・ガバナンス等指標データ301、株価等データ302、エンゲージメント型ファンド介入実績データ303に基づいて得られる。財務・ガバナンス等指標データ301、株価等データ302、エンゲージメント型ファンド介入実績データ303に含まれている情報がそのまま指標として用いられてもよいし、財務・ガバナンス等指標データ301、株価等データ302、エンゲージメント型ファンド介入実績データ303に含まれている情報から計算によって得られた情報が指標として用いられてよい。
図3に示すように、それぞれの指標は、脆弱性カテゴリ小分類に分類されている。脆弱性カテゴリ小分類は、対応する脆弱性カテゴリ別スコアを算出するために用いられる指標の分類を表す。つまり、脆弱性カテゴリ別スコアは、同一の脆弱性カテゴリ小分類に分類される指標の総和に基づいて予測される。また、それぞれの指標には、リスク方向が設定されている。リスク方向は、予測モデル201における学習の際の制約条件である。リスク方向は、対応する指標の値が大きいときに介入リスクが高まる(正)か、小さいときに介入リスクが高まる(負)か、どちらもあり得る(両方)かを示す。予測モデル201は、指標を加算する際の重みを決定するためにリスク方向を用いる。予測モデル201は、リスク方向が正の指標に対しては値が大きいほどに例えば重みを大きくする。また、予測モデル201は、リスク方向が負の指標に対しては値が小さいほどに例えば重みを大きくする。また、予測モデル201は、リスク方向が両方の指標に対しては適宜に重みを設定する。つまり、リスク方向が正又は負の指標に対しては制約条件ありで重みの学習が実施され、リスク方向が両方の指標に対しては制約条件なしで重みの学習が実施される。さらに、重みについての制約条件として、重みの総和が1であるという制約条件があってもよい。このような制約条件があることにより、予測モデル201において最終的に得られる総合スコアが人間の理解し易いスコアに変換され得る。
ここで、図3では、脆弱性カテゴリ小分類の経営効率性に分類される指標としてROEが、脆弱性カテゴリ小分類の株主還元余力に分類される指標としてDOE(Dividend On Equity ratio:株式資本配当率)が、脆弱性カテゴリ小分類の事業ポートフォリオに分類される指標として事業の多角性が、脆弱性カテゴリ小分類の企業統治に分類される指標として社外取締役の独立性が、脆弱性カテゴリ小分類の株主リターンに分類される指標として3年内の株価騰落率が示されている。これらの指標は、例示にすぎない。実施形態では、予測モデル201に投入される指標は、数値の情報に変換されるものとする。ここで、事業の多角性は、通常は自然言語で表現されているために定性評価指標として用いられている。実施形態では、このような事業の多角性も例えば分散表現化によって数値化される。また、図3では、1つの指標が1つの脆弱性カテゴリ小分類に分類されている。しかしながら、1つの指標が複数の脆弱性カテゴリ小分類に分類されることもあり得る。
図4は、脆弱性カテゴリ小分類毎の重みの下限値及び上限値の設定について示した図である。実施形態では、それぞれの脆弱性カテゴリ小分類には、重みの下限値と上限値が設定されている。同一の脆弱性カテゴリ小分類に分類される指標は、同一の重みの下限値及び上限値の制限を受ける。実施形態の予測モデル201は、エンゲージメント型ファンドの介入の判断を模擬するように構成される。脆弱性カテゴリ小分類に下限値が設けられていることにより、実際にはエンゲージメント型ファンドが重視し得る指標であるにもかかわらずに重視されない指標として学習されてしまって、予測モデル201が人間から見て不自然な挙動をすることが抑制される。一方、脆弱性カテゴリ小分類に上限値が設けられていることにより、特定の脆弱性カテゴリ小分類だけが重視されるように学習されてしまって、予測モデル201が人間から見て違和感のある挙動をすることが抑制される。なお、上限値及び下限値の値は、適宜に設定されてよい。例えば、下限値及び上限値の値は、すべての脆弱性カテゴリ小分類につき一律の下限値W1及び上限値W2であってよい。下限値及び上限値の値は、脆弱性カテゴリ小分類毎に異なっていてもよい。さらには、一部の脆弱性カテゴリ小分類については、下限値及び上限値の一方のみが設定されていてもよい。
図5は、予測モデル201に指標が投入される際の前処理の一例について示す図である。実施形態における指標は、その絶対値によって評価される指標と、企業の属する業界内での標準を考慮した相対値によって評価される指標を含む。絶対値によって評価される指標は、指標の絶対値がそのまま標準化処理部に入力される。一方、相対値によって評価される指標は、指標の絶対値とともにその指標の業界内偏差が標準化処理部に入力される。
標準化処理部は、入力された指標に対して標準化処理をする。標準化処理は、それぞれの指標の平均値及び標準偏差をある範囲に揃えるように入力された指標を標準化する処理である。この標準化により、それぞれの指標のスケールが同等に揃えられる。
標準化処理部によって標準化されたそれぞれの指標は、クリップ部に入力される。クリップ部は、異常値の指標の入力を排除すべく、入力された指標を、指標毎に予め定められた上限値でクリップする。クリップ部によってクリップされたそれぞれの指標は、予測モデル201に投入される。なお、指標毎の上限値は、異常値が排除されつつも、できるだけ元の指標の分布が崩れない値に設定されることが望ましい。
ここで、図2の説明に戻る。予測モデル201の入力層は、入力された指標のうち、同一の脆弱性カテゴリ小分類に分類される指標に対して前述したリスク方向による制約条件を考慮した重み付けをし、重み付けした指標の脆弱性カテゴリ小分類毎の総和を中間層に出力する。
予測モデル201の中間層は、脆弱性カテゴリ小分類毎の指標の総和を活性化関数に入力して、脆弱性カテゴリ別スコアを算出する。活性化関数は、例えばシグモイド関数である。また、予測モデル201の中間層は、それぞれの脆弱性カテゴリ別スコアに重み付けをする。そして、中間層は、重み付けした脆弱性カテゴリ別スコアの和に基づいてウォッチリストスコアと投資トリガースコアとをそれぞれ算出する。
予測モデル201の出力層は、ウォッチリストスコアと投資トリガースコアとを組み合わせて総合スコアを算出する。そして、予測モデル201は、算出した総合スコアを例えば入力されたデータの企業名と関連付けて記憶する。総合スコアは、例えばウォッチリストスコアと投資トリガースコアの積に基づいて算出されてよい。
総合スコアの算出手法の一例を説明する。図6Aは、総合スコアの算出手法の概念を説明するための図である。図6Bは、総合スコアの一例を示す図である。ここで、図6A及び図6Bは、所定の期間に渡って複数の企業について予測されたそれぞれのスコアの分布を示している。図6A及び図6Bの横軸は、スコアの値を示す。図6A及び図6Bの縦軸は、予測データ個数(予測の実施回数)を示す。ここで、予測モデル201は、入力されたデータに対して総合スコアを出力する。例えばある企業のある特定の時期のデータが入力された場合には、予測モデル201は、その企業のその特定の時期の総合スコアだけを出力する。
図6AのXaの分布はウォッチリストスコアの分布を示している。また、図6AのXbの分布は投資トリガースコアの分布を示している。図6Aの横軸で示されるように、ウォッチリストスコア及び投資トリガースコアは、例えば0点から10点の間の値を有する。中間層から出力されるウォッチリストスコアの算出のための脆弱性カテゴリ別スコアの和の値をxa、投資トリガースコアの算出のための脆弱性カテゴリ別スコアの和の値をxbとしたとき、ウォッチリストスコアXa及び投資トリガースコアXbは、それぞれ以下の(式1)、(式2)に従って算出されてよい。ここで、(式1)、(式2)のcは、ディスプレイの表示の際に画面上でスコアの分布を見やすく調整するための定数である。(式1)と(式2)のcは同じ値でなくてもよい。
Xa=cxa (式1)
Xb=cxb (式2)
出力層では、XaとXbの積Xcが算出される。そして、Xcから総合スコアYが算出される。総合スコアは、例えば以下の(式3)に従って算出されてよい。ここで、α0、β0は、ディスプレイの表示の際に画面上でスコアの分布を見やすく調整するための定数である。図6Bの横軸で示されるように、総合スコアは、例えば0点から100点の間の値を有する。
Y=α0logXc+β0 (式3)
(式3)では、Xcに基づいて総合スコアが算出される。これに対し、以下の(式4)に示すように、xaとxbの積に基づいて総合スコアが算出されてもよい。ここで、α1、β1は、ディスプレイの表示の際に画面上でスコアの分布を見やすく調整するための定数である。
Y=α1log(xaxb)+β1 (式4)
ここで、前述した総合スコアの算出手法は一例である。また、予測モデル201から出力させる総合スコアの形態も適宜に設定されてよい。予測モデル201は、例えば、図6Bに示した総合スコアのデータをそのままサービス情報管理サーバ100に送信することができる。また、予測モデル201は、図6Bに示したデータのうちの特定の期間の総合スコアのデータだけをサービス情報管理サーバ100に送信することができる。また、予測モデル201は、図6Bに示したデータのうちの特定の企業の総合スコアのデータだけをサービス情報管理サーバ100に送信することができる。さらには、予測モデル201は、図6Bに示したデータのうちの最新の総合スコアのデータだけをサービス情報管理サーバ100に送信することができる。このようにして総合スコアの出力の形態が設定されることにより、サービス情報管理サーバ100の画面表示管理部102は、例えば過去の全ての総合スコアの分布をユーザ端末400のディスプレイに表示させたり、特定の期間の総合スコアを時系列で表示させたり、複数の企業の総合スコアを並べて表示したりといった種々の表示を実施できる。このような表示のうちの何れの表示が実施されるかは、ユーザによって適宜に設定されてよい。さらに、予測モデル201は、総合スコアの代わりに、又はこれに加えて、ウォッチリストスコア又は投資トリガースコアをサービス情報管理サーバ100に送信してもよいし、脆弱性カテゴリ別スコアをサービス情報管理サーバ100に送信してもよい。この場合、サービス情報管理サーバ100の画面表示管理部102は、ウォッチリストスコア、投資トリガースコア、脆弱性カテゴリ別スコアをユーザ端末400のディスプレイに表示させることができる。さらには、予測モデル201は、これらのスコアと併せて指標の重み及び指標の値そのものもサービス情報管理サーバ100に送信してもよい。
予測モデル201の学習は、予測モデル201にエンゲージメント型ファンド介入実績データ303に基づく指標が教師データとして投入されることで実施される。例えば、エンゲージメント型ファンド介入実績データ303に基づく指標には正解のラベルが付されている。正解のラベルが付されている指標が投入されたときに高い総合スコアが予測されるように、各層の重み係数が調整される。このようにして、予測モデル201は、企業の財務状況及びガバナンスを含む情報並びにバリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む情報とエンゲージメント型ファンドが介入するリスクとの関係を学習する。
図7は、サービス情報管理サーバ100、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200、データサーバ300のそれぞれのハードウェア構成の一例を示す図である。サービス情報管理サーバ100、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200及びデータサーバ300は、一例として処理部2と、バス4と、RAM6と、ROM8と、ストレージ10と、インターフェイス12と、通信回路14とを有する。
処理部2は、サービス情報管理サーバ100、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200、データサーバ300のそれぞれの動作を制御する。処理部2は、例えばCPU及びメモリといったハードウェアを有する。処理部2は、CPUの代わりにASIC、FPGA等を有していてもよい。処理部2は、必ずしも単独のCPU等によって構成されている必要はない。処理部2は、複数のCPU等によって説明する動作をするものであってもよい。
バス4は、処理部2、RAM6、ROM8、ストレージ10、インターフェイス12、通信回路14に接続され、サービス情報管理サーバ100、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200、データサーバ300のそれぞれの内部で発生した各種のデータを転送するための転送路である。
RAM6は、DRAM及びSRAMといった揮発性メモリであり、処理部2において処理されたデータ等を一時的に記憶する。
ROM8は、フラッシュメモリといった不揮発性メモリであり、サービス情報管理サーバ100、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200、データサーバ300のそれぞれの動作に必要な各種のパラメータを記憶する。ROM8は、サービス情報管理サーバ100、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200、データサーバ300のそれぞれの処理部2の動作に必要なプログラムを記憶していてもよい。
ストレージ10は、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等であって、例えばサービス情報管理サーバ100、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200、データサーバ300の動作に必要なプログラムを記憶している。ストレージ10は、サービス情報管理サーバ100、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200、データサーバ300の動作に必要な各種のパラメータを記憶していてもよい。さらに、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200のストレージ10は、予測モデル201及び予測モデル201によって予測された総合スコア等の各種スコアを記憶している。また、データサーバ300のストレージ10は、前述した財務・ガバナンス等指標データ301、株価等データ302、エンゲージメント型ファンド介入実績データ303を記憶している。
次に、システム1の動作を説明する。図8は、システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS1において、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、予測タイミングが到来したか否かを判定する。例えば、予測タイミングは、毎朝といった予め決められたタイミングである。この他、予測タイミングは、サービス情報管理サーバ100から予測の実施要求がきたタイミングである。サービス情報管理サーバ100からの予測の実施要求は、例えばユーザ端末400を介してサービス情報管理サーバ100にアクセスしたユーザの操作に従って行われ得る。ステップS1において、予測タイミングが到来したと判定されたときには、処理はステップS2に移行する。ステップS1において、予測タイミングが到来していないと判定されたときには、処理はステップS6に移行する。
ステップS2において、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、例えば過去5年といった期間のそれぞれの企業の財務・ガバナンス等指標データ301及び株価等データ302を取得する。エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、必要に応じて、財務・ガバナンス等指標データ301及び株価等データ302から指標を算出する。
ステップS3において、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、指標を予測モデル201に投入して総合スコアの予測を実施する。総合スコアの予測後、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、予測した総合スコアを、サービス情報管理サーバ100に送信する。なお、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、予測した総合スコアに代えて、又はこれに加えてウォッチリストスコア又は投資トリガースコアをサービス情報管理サーバ100に送信してもよいし、脆弱性カテゴリ別スコアをサービス情報管理サーバ100に送信してもよい。また、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、これらのスコアと併せて指標の重み及び指標の値そのものをサービス情報管理サーバ100に送信してもよい。
ステップS4において、サービス情報管理サーバ100のアラート配信管理部101は、受信した総合スコアが予め定められた規定値を超えたか否かを判定する。この規定値は、エンゲージメント型ファンドの介入リスクが高まっていることを表す値であって、例えば0点から100点の間で適宜に設定される。ステップS4において、総合スコアが規定値を超えていると判定されたときには、処理はステップS5に移行する。ステップS4において、総合スコアが規定値を超えていないと判定されたときには、図8の処理は終了する。
ステップS5において、サービス情報管理サーバ100のアラート配信管理部101は、ユーザ端末400に対してアラートメールを配信する。前述したように、ユーザ端末400のユーザは、企業に対してエンゲージメント型ファンドの介入に関するアドバイス等をする、証券会社の社員である。したがって、アラートメールを受けとったユーザは、企業に対し、エンゲージメント型ファンドの介入に対する各種のアドバイスを実施し得る。このとき、ユーザは、総合スコアだけでなく、ウォッチリストスコア、投資トリガースコア、脆弱性カテゴリ別スコア、さらには指標の重み及び指標の値を見ることによって、介入のリスクが高まっている要因を分析できる。このため、ユーザは、より適切なアドバイスを実施し得る。
ステップS6において、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、シミュレーションを実施するか否かを判定する。例えば、サービス情報管理サーバ100からシミュレーションの実施要求がきたときにシミュレーションを実施すると判定する。サービス情報管理サーバ100からシミュレーションの実施要求は、例えばユーザ端末400を介してサービス情報管理サーバ100にアクセスしたユーザの操作に従って行われ得る。ステップS6において、シミュレーションを実施すると判定されたときには、処理はステップS7に移行する。ステップS6において、シミュレーションを実施しないと判定されたときには、図8の処理は終了する。
ステップS7において、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、サービス情報管理サーバ100を介したユーザからのデータの入力を待ち受ける。例えば、サービス情報管理サーバ100のシミュレーション実行部103は、ユーザ端末400のディスプレイに予測モデル201に投入され得る予測対象の企業の指標の一覧を表示させる。ユーザは、ディスプレイに表示された指標を所望の値に変更する。例えば、株価が下落した際のエンゲージメント型ファンドの介入リスクの予測をする場合には、ユーザは、株価の値を変更する。指標の変更の操作を受けて、サービス情報管理サーバ100のシミュレーション実行部103は、変更された指標をシミュレーションデータとしてエンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200に送信する。シミュレーションデータがエンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200で受信された場合、処理はステップS8に移行する。
ステップS8において、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、必要に応じてシミュレーションデータ以外の予測対象の企業に関わる財務・ガバナンス等指標データ301及び株価等データ302を取得する。そして、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、必要に応じて、財務・ガバナンス等指標データ301及び株価等データ302から指標を算出する。
ステップS9において、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、指標を予測モデル201に投入して総合スコアの予測を実施する。総合スコアの予測後、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、予測した総合スコアを、サービス情報管理サーバ100に送信する。なお、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ200は、予測した総合スコアに代えて、又はこれに加えてウォッチリストスコア又は投資トリガースコアをサービス情報管理サーバ100に送信してもよいし、脆弱性カテゴリ別スコアをサービス情報管理サーバ100に送信してもよいし、指標の重み及び指標の値そのものをサービス情報管理サーバ100に送信してもよい。
ステップS10において、サービス情報管理サーバ1001の画面表示管理部102は、予測結果をユーザ端末400のディスプレイに表示させる。その後、図8の処理は終了する。
以上説明したように実施形態によれば、エンゲージメント型ファンドの介入リスクを予測するに際して、予測モデル201は、まず、指標に基づいて脆弱性カテゴリ別スコアを予測し、脆弱性カテゴリ別スコアに基づいてウォッチリストスコアと投資トリガースコアとを予測し、ウォッチリストスコアと投資トリガースコアとに基づいて最終的な総合スコアを予測する。このように、予測モデル201は、指標を個別に評価するのではなく、指標に基づいて判断される企業の財務・ガバナンスを含む情報とバリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む情報とを評価する。このような予測モデル201は、よりエンゲージメント型ファンドの介入判断を模擬したモデルとなり得る。したがって、予測モデル201は、エンゲージメント型ファンドしか知りえない参入企業候補リストに掲載されるリスクを予測することができる。また、高い精度でエンゲージメント型ファンドの介入リスクを予測し得る。
また、実施形態によれば、総合スコア、ウォッチリストスコア、投資トリガースコア、それぞれの脆弱性カテゴリ別スコア、各指標の重み及び値をそれぞれユーザに対して提示できる。これにより、ユーザは、どのスコアや指標が原因でエンゲージメント型ファンドの介入リスクが高まったかを知ることができる。これにより、ユーザによる企業へのより適切なアドバイスが期待され得る。
また、実施形態では、脆弱性カテゴリ小分類には指標の重みの下限値と上限値が設定されている。これにより、予測モデル201が人間から見て違和感のある挙動をすることが抑制される。
[変形例]
以下、実施形態の変形例を説明する。実施形態において教師データとして投入されるエンゲージメント型ファンド介入実績データ303は、特定のエンゲージメント型ファンドの介入実績データだけに限定されてよい。エンゲージメント型ファンド介入実績データ303が特定のエンゲージメント型ファンドの介入実績データだけに限定されることにより、予測モデル201は、特定のエンゲージメント型ファンドの介入リスクを予測するように学習を実施し得る。
また、実施形態において教師データとして投入されるエンゲージメント型ファンド介入実績データ303は、エンゲージメント型ファンドの要求種別毎に投入されてもよい。エンゲージメント型ファンドの要求種別とは、例えば、株式の保有率を増やしたり、議決権を行使したりといったエンゲージメント型ファンドの要求の種別を表す。このようなエンゲージメント型ファンドの要求種別毎にエンゲージメント型ファンド介入実績データ303が投入されることにより、予測モデル201は、要求種別毎の介入のリスクを予測するように学習を実施し得る。
また、実施形態においてサービス情報管理サーバ100のアラート配信管理部101は、受信した総合スコアが予め定められた規定値を超えたときにアラートを配信している。これに代えて、又はこれに加えてアラート配信管理部101は、ウォッチリストスコア又は投資トリガースコアが規定値を超えたときにアラートを配信してもよいし、脆弱性カテゴリ別スコアの何れかが規定値を超えたときにアラートを配信してもよい。
また、前述した実施形態による各処理は、コンピュータである処理部2に実行させることができるプログラムとして記憶させておくこともできる。この他、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の外部記憶装置の記憶媒体に格納して配布することができる。そして、処理部2は、この外部記憶装置の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行することができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、前述した実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1 システム、2 処理部、4 バス、6 RAM、8 ROM、10 ストレージ、12 インターフェイス、14 通信回路、100 サービス情報管理サーバ、101 アラート配信管理部、102 画面表示管理部、103 シミュレーション実行部、200 エンゲージメント型ファンド介入リスク予測サーバ、201 予測モデル、300 データサーバ、301 財務・ガバナンス等指標データ、302 株価等データ、303 エンゲージメント型ファンド介入実績データ、400 ユーザ端末。
実施形態は、エンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置に関する。
実施形態は、エンゲージメント型ファンドの介入リスクを精度良く予測できるエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置を提供することを目的とする。
第1の態様に係るエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置は、企業の財務状況及びガバナンスを含む企業の第1の情報に関わる第1の指標群とバリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む企業の第2の情報に関わる第2の指標群との入力に対し、企業に対してエンゲージメント型ファンドが介入するリスクを表す介入リスクの予測値を出力するように構成され、エンゲージメント型ファンドの実際の介入実績のデータを教師データとして用いて、第1の情報及び第2の情報とエンゲージメント型ファンドが介入するリスクとの関係が学習された予測モデルに、企業の財務状況及びガバナンスを含む情報に関わるデータと企業の株価を含むデータとを入力して予測値を予測する予測部を具備する。第1の指標群及び第2の指標群に含まれる指標は、それぞれ、大きいほどにエンゲージメント型ファンドの介入リスクが高まる正の指標と、小さいほどにエンゲージメント型ファンドの介入リスクが高まる負の指標と、正の指標と前記負の指標の何れにも該当しない指標とに分類されている。
第2の態様に係るエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置は、企業の財務状況及びガバナンスを含む企業の第1の情報に関わる第1の指標群とバリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む企業の第2の情報に関わる第2の指標群との入力に対し、企業に対してエンゲージメント型ファンドが介入するリスクを表す介入リスクの予測値を出力するように構成され、エンゲージメント型ファンドの実際の介入実績のデータを教師データとして用いて、第1の情報及び第2の情報とエンゲージメント型ファンドが介入するリスクとの関係が学習された予測モデルに、企業の財務状況及びガバナンスを含む情報に関わるデータと企業の株価を含むデータとを入力して予測値を予測する予測部を具備する。第1の指標群及び第2の指標群に含まれる指標は、予測値の出力に際してカテゴリ毎に重みが付けられ、カテゴリ毎の重みには下限値と上限値が設定されている。
本実施形態によれば、エンゲージメント型ファンドの介入リスクを精度良く予測できるエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置を提供することができる。

Claims (12)

  1. 企業の財務状況及びガバナンスを含む前記企業の第1の情報に関わる第1の指標群とバリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む前記企業の第2の情報に関わる第2の指標群との入力に対し、前記企業に対してエンゲージメント型ファンドが介入するリスクを表す介入リスクの予測値を出力するように構成され、前記エンゲージメント型ファンドの実際の介入実績のデータを教師データとして用いて、前記企業の第1の情報及び前記企業の第2の情報と前記エンゲージメント型ファンドが介入するリスクとの関係が学習された予測モデルに、前記企業の財務状況及びガバナンスを含む情報に関わるデータと前記企業の株価を含むデータとを入力して前記予測値を予測する予測部を具備するエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置。
  2. 前記予測値は、前記第1の指標群の総和に基づいて予測される前記企業の前記第1の情報に関わる第1のスコアと、前記第2の指標群の総和に基づいて予測される前記第2の情報に関わる第2のスコアとに基づいて予測される請求項1に記載のエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置。
  3. 前記第1のスコアと前記第2のスコアとは、前記企業の脆弱性を表すカテゴリ毎のスコアに基づいて予測される請求項2に記載のエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置。
  4. 前記予測部は、前記予測値、前記第1のスコア、前記第2のスコア、前記企業の脆弱性を表すカテゴリ毎のスコアのうちの少なくとも1つを出力する請求項3に記載のエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置。
  5. 前記第1の指標群及び前記第2の指標群に含まれる指標は、それぞれ、大きいほどに前記エンゲージメント型ファンドの介入リスクが高まる正の指標と、小さいほどに前記エンゲージメント型ファンドの介入リスクが高まる負の指標と、前記正の指標と前記負の指標の何れにも該当しない指標とに分類されている請求項1乃至4の何れか1項に記載のエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置。
  6. 前記第1の指標群及び前記第2の指標群は、前記企業の脆弱性を表すカテゴリ毎に分類され、
    前記第1の指標群及び前記第2の指標群に含まれる指標は、前記予測値の出力に際して前記カテゴリ毎に重みが付けられ、
    前記カテゴリ毎の重みには下限値と上限値が設定されている請求項1乃至5の何れか1項に記載のエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置。
  7. 前記予測値が閾値を超えたときにユーザに対して前記企業に対する前記エンゲージメント型ファンドの介入のリスクがあることを通知する通知部をさらに具備する請求項1乃至6の何れか1項に記載のエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置。
  8. 前記通知部は、前記予測値に代えて、又は前記予測値に加えて、前記第1の指標群の総和に基づいて予測される第1のスコア又は前記第2の指標群の総和に基づいて予測される第2のスコアが閾値を超えたときにユーザに対して前記企業に対する前記エンゲージメント型ファンドの介入のリスクがあることを通知する請求項7に記載のエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置。
  9. 前記予測モデルは、エンゲージメント型ファンドの要求種別毎に構成されている請求項1乃至8の何れか1項に記載のエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置。
  10. 前記エンゲージメント型ファンドの実際の介入実績のデータは、特定のエンゲージメント型ファンドの介入実績のデータである請求項1乃至9の何れか1項に記載のエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置。
  11. 前記企業の財務状況及びガバナンスを含む情報に関わるデータと前記企業の株価を含むデータとのうちの少なくとも1つがシミュレーションデータである請求項1乃至10の何れか1項に記載のエンゲージメント型ファンド介入リスク予測装置。
  12. 企業の財務状況及びガバナンスを含む前記企業の第1の情報に関わる第1の指標群とバリュエーションの観点から見た株式の割安さを含む前記企業の第2の情報に関わる第2の指標群との入力に対し、前記企業に対してエンゲージメント型ファンドが介入するリスクを表す介入リスクの予測値を出力するように構成され、前記エンゲージメント型ファンドの実際の介入実績のデータを教師データとして用いて、前記第1の情報及び前記第2の情報と前記エンゲージメント型ファンドが介入するリスクとの関係が学習された予測モデルに、前記企業の財務状況及びガバナンスを含む情報に関わるデータと前記企業の株価を含むデータとを入力して前記予測値を予測すること、
    をコンピュータに実行させるためのエンゲージメント型ファンド介入リスク予測プログラム。
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