JP4358498B2 - 信用評価システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、債務者の信用評価システム及び信用評価方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、金融機関で債務者格付、もしくはスコアリングを行なう手段として、各種財務変数(売上高、有形固定資本等)やそれらを組み合わせた財務指標(売上高経常利益率、自己資本比率等)を用いて判別分析やロジスティック分析等の統計的手法により、対象企業のデフォルト可能性を判断する方法が主流である。しかし、これらの統計的手法は、分析対象となる全ての企業から同じ財務変数を入手することが前提であり、個人事業主など財務諸表の整備が十分でない企業・個人のデータを分析する際、一部のサンプルでは分析に必要な財務変数が揃わない場合が多い。この場合、その財務変数を利用することをあきらめるか、その他の一定の数値を代用として利用する必要があるが、データ精度の面などから分析上問題となることがある。
【0003】
また、既存の統計的手法では、財務指標など定量的な数値を利用することが前提である。定性情報をモデルに織り込むにはダミー変数の設定など分析上工夫が必要となる。
【0004】
さらに、既存の統計的手法では、財務諸表間の相関関係が強い場合、共線性の発生により係数の符号の正負が逆転するなど好ましくない影響が起こりやすいため、極度に注意を払う必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上、説明したように従来の信用評価システムでは、信用評価を適切に行なうことができるものが限られていた。また、定性データ、定量データ、欠測値の多い財務データ、欠測値の少ない財務データ、外れ値の多いデータ等を総合的に判断できない。即ち、従来の技術では債務者の情報のごく一部を用いて信用度を計測している。また、一定の経済的概念の中での総合評価を算出することのできる信用評価システム及び信用評価方法は確立されていない。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、信用評価を適切に行なうことができ、特に定性データ、定量データ、欠測値の多い財務データ、欠測値の少ない財務データ、外れ値の多いデータ等を総合的に判断することができる信用評価システム及び信用評価方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる信用評価システムは、債務者の信用度を評価する信用評価システムであって、債務者の信用リスクと関連性のある指標に関する指標情報であって、過去の多数のサンプルに対する指標データと、各サンプルが基準時点において実際にデフォルトしたデフォルト先であるか、基準時点において実際にデフォルトに至らなかった正常先かを示すデータを関連付けて記憶する指標情報記憶手段と、分割値に関する情報を含むモデル情報を記憶するモデル情報記憶手段と、信用リスクの評価を行なおうとする債務者の各指標に対応するデータを記憶する債務者情報記憶手段と、信用リスクの評価結果を示す評価情報を記憶する評価情報記憶手段と、前記指標情報記憶手段より取得された指標情報から生成されたデフォルト先の分布データと、正常先の分布データのそれぞれについて、当該分布データのうち信用度の低い側にありデフォルトと判別するデフォルト領域と、当該分布データのうち信用度の高い側にあり正常と判別する正常領域に分割する分割値を入力する手段と、入力された分割値に基づき、前記指標情報記憶手段より取得された指標情報から生成されたデフォルト先の分布データを分割し、実際のデフォルトサンプルで前記デフォルト領域にあるサンプルの数Aと、実際のデフォルトサンプルで前記正常領域にあるサンプル数Cを算出し、さらに、A/(A+C)をシグナル(S)として算出し、バッファに格納する手段と、入力された分割値に基づき、前記指標情報記憶手段より取得された指標情報から生成された正常先の分布データを分割し、実際の正常サンプルで前記デフォルト領域にあるサンプルの数Bと、実際の正常サンプルで前記正常領域にあるサンプル数Dを算出し、さらに、B/(B+D)をノイズ(N)として算出し、バッファに格納する手段と、前記バッファより前記シグナル(S)及びノイズ(N)を読み出し、ノイズ(N)÷シグナル(S)を計算することによりN/S比率を算出し、当該N/S比率をバッファに格納する手段と、前記バッファに格納されたN/S比率から、N/S比率が最低値をとる分割値を求め、その分割値を前記モデル情報記憶手段に格納する手段と、前記モデル情報記憶手段に格納された分割値の指標値と、前記債務者情報記憶手段に格納された評価対象の債務者の指標値とを比較する手段と、比較の結果、評価対象の債務者の指標値が前記分割値の指標値よりも信用度の低い側にあると判定された場合には、N/S比率の逆数を計算して、N/S比率の逆数を評価対象の債務者の得点として前記評価情報記憶手段に格納する手段と、比較の結果、評価対象の債務者の指標値が前記分割値の指標値よりも信用度の高い側にあると判定された場合には、0点を評価対象の債務者の得点として前記評価情報記憶手段に格納する手段を備えたものである。このようなシステムにより、債務者の信用度を適切に評価することができる。このようなシステムでは、判別能力が高いほど、即ち、N/S比率が低いほど、信用度の低い側にあるサンプルは高いスコアを得ることになる。これは、判別能力が高い方法によりデフォルト可能性が高いと判別された場合には、より信用リスクが高くなるように、得点に対する重み付けを行なったものである。
【0008】
このシステムにおいて、さらに、複数の指標について得点を付与し、特定の合計値を求めると共に、当該指標の数により割ることによって、単位当りの得点を算出し、単位総合デフォルト指数として前記評価情報記憶手段に格納する手段を備えることが好ましい。このような構成により、定性データ、定量データ、欠測値の多い財務データ、欠測値の少ない財務データ、外れ値の多いデータ等を総合的に判断することができる。
【0009】
特に、前記分割値を3以上とするようにしてもよい。これにより、より厳密に得点を付与することが可能となる。
【0010】
さらに、シグナル情報とノイズ情報の比をデフォルト先のデータ分布又は正常先のデータ分布を基準化した後に求めるようにしてもよい。これにより、精度を上げることが可能となる。また、企業の結束度を示す結束度指数に基づき、前記得点を補整する手段を備えるようにしてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
本発明にかかる信用評価システムは、定性・定量データを対象にして、そのデータの収録状況として欠測値の多い財務データや欠測値の少ない財務データがまちまちに存在する状況化で、次のシグナルモデルを用い総合的に信用度を判断する。或いは、シグナルモデルにより一次評価を行い、その結果と一部のデータ(定量・定性データ)を組み合わせた統計モデルを段階的に作成して最終評価とするころも可能である。
【0025】
図1に、定性・定量データを評価するモデルの概念図を示す。本発明にかかる信用評価システムにおけるシグナルモデルの適用はそのモデルの全部または一部となる。図1に示されるように、社長個人属性や社長の財務状況等の定性情報、財務データ及び会社属性(設立、業種等)の定量情報は、定量スコアリングを実行する上で用いられる。また、これらの定性情報及び定量情報は、定性スコアリングを実行する上でも用いられる。定性スコアリングにおいては、最初に、変数の離散化を行い、一次スコアリングを実行する。例えば、変数A、変数B、変数C、変数D・・・のように変数を離散化し、各変数に対する重みを設定する。さらに属性X、属性Y、属性Z・・・のように属性を各変数に対して設定する。そして、これらの各変数を属性毎にその得点合計を算出した上で、さらに各属性につき重みを掛け合わせる。これらの値の和を取れば、定性スコアリングを実現できる。定量スコアリングと定性スコアリングの双方に基づき、最終統合スコアリングモデルが構築される。
【0026】
次にシグナルモデルの概略について説明する。信用リスクのスコアリングに利用する手法として「シグナルモデル」を提案する。
【0027】
まず、例えば、自己資本比率等の信用リスクを評価する上での特定の指標の分布が図2で与えられるとする。この分布は、例えば、多数の債務者のサンプルデータに基づき与えられ、デフォルト先の分布データと、正常先の分布データが示されている。ここで、「デフォルト先」とは、基準時において実際にデフォルトに至ったサンプルをいい、「正常先」とは、基準時において実際にはデフォルトに至らなかったサンプルをいう。図2では、横軸が自己資本比率であり、縦軸はサンプル数である。左に行くほど自己資本比率が低くなる、即ち、一般的にデフォルトしやすい傾向を有する。先ず、適当なところでサンプルを2分割する。例えば図2中の点線で示す箇所にて分割する。
【0028】
ここで、点線より左側を「デフォルト領域」とする。点線より右側を「正常領域」とする。そして、実際のデフォルトサンプルでデフォルト領域にあるサンプル数をAとする。また、実際の正常先サンプルでデフォルト領域にあるサンプル数をBとする。実際のデフォルトサンプルで正常領域にあるサンプル数をCとする。さらには、実際の正常先サンプルで正常領域にあるサンプル数をDとする。この関係は次の表1にまとめる。
【0029】
【表1】
Figure 0004358498
この分割線でサンプルを2分したとき、デフォルト先サンプル全体に対するデフォルト領域に入るサンプル数の比、A/(A+C)をシグナル(S)と呼ぶ。このシグナル(S)は、実際にデフォルトしたサンプルをデフォルト先であると正しく判別した割合である。
【0030】
また、正常先サンプルに対するデフォルト領域に入るサンプル数の比、B/(B+D)をノイズ(N)と呼ぶ。このノイズ(N)は、実際にはデフォルトしなかった正常先であるが、誤ってデフォルト先と判定してしまった割合である。
【0031】
シグナルとノイズの推移を図3に示す。縦軸は比率、横軸は自己資本比率を示している。
【0032】
図3の分割点におけるN/S比率を求める。N/S比率はノイズ(N)÷シグナル(S)で計算される。分割点における正常サンプルとデフォルトサンプルの判別能力が高いほどノイズは小さく、シグナルが大きくなるので、N/S比率は小さい値となる。逆に判別能力が低いほどN/S比率は大きくなる。N/S比率が1を超える場合、その分割点における判別能力はないことを示す。算出されたN/S比率が例えば最低値をとる分割点を求め、その分割点を決定する。
【0033】
このようにして分割点が決定されると、次に特定の債務者に関する信用リスクの評価を指標毎に得点化することによって実行する。好適な実施の形態では、分割点左側の全てのサンプルは1点、分割点の右側のサンプルは0点とする。具体的には、分割点にかかる自己資本比率よりも低い自己資本比率を有する債務者は、1点が与えられる。また、分割点にかかる自己資本比率よりも高い自己資本比率を有する債務者は、0点が与えられる。これらに、決定された分割点におけるN/S比率の逆数を乗じた数字を得点(スコア)とする。判別能力が高いほど、即ち、N/S比率が低いほど、分割点の左側にあるサンプルは高いスコアを得ることになる。これは、判別能力が高い方法によりデフォルト可能性が高いと判別された場合には、より信用リスクが高くなるように、得点に対する重み付けを行なったものである。
【0034】
他の自己資本比率以外の指標に関して同様にスコアを計算してそれらを全て合計する。例えば、50以上の指標につきスコアを計算し、合計する。この合計値を総合デフォルト指数と呼ぶ。尚、総合デフォルト指数の最大値は、すべての指標が1のシグナルを発したとき、N/S比の逆数の合計に等しくなる。
【0035】
しかしながら、サンプルの中には、データが不備のため一部の指標が計算できない場合もある。この場合、総合デフォルト指数をサンプル間で直接比較することができない。そこで、本発明にかかる信用評価システムでは、総合デフォルト指数を計算する際に用いた指標の個数(即ち、0か1が与えられた個数)で割ることで単位得点(単位総合デフォルト指数)を計算している。このようにすることによって、債務者間で信用リスクにつき直接比較が可能となる。この単位総合デフォルト指数が大きいほどデフォルトする可能性が高いとみなす。
【0036】
次に、本発明の実施の形態1にかかる信用評価システムの構成及び処理例について説明する。図4に当該信用評価システムの構成例を示す。
【0037】
この信用評価システムは、専用コンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)等のコンピュータより実現可能である。但し、コンピュータは、物理的に単一である必要はなく、分散処理を実行する場合には、複数であってもよい。この信用評価システムは、例えば、CPU101、入出力装置102、制御プログラム103、指標情報ファイル104、モデル情報ファイル105、債務者情報ファイル106、評価情報ファイル107及びそれらを接続するバス108を備えている。
【0038】
CPU101は、制御プログラム103に基づいて、この信用評価システム内の各種処理を実行する中央制御装置である。入出力装置102は、例えば、キーボード、マウス等の入力手段及びCRT、液晶ディスプレイ、プリンタ等の出力手段によって構成される。
【0039】
制御プログラム103、指標情報ファイル104、モデル情報ファイル105、債務者情報ファイル106、評価情報ファイル107は、ROM、RAM、ハードディスク等の内部又は外部記憶手段に格納されている。これらのプログラム、データベースは、遠隔に設けられたデータベース等からインターネット等の通信網を介して取得するようにしてもよい。
【0040】
制御プログラム103は、本システムに関する処理をCPU101により実行させるためのプログラムである。
【0041】
指標情報ファイル104は、自己資本比率、親会社の信用度、オーナー資産の有無等の信用リスクと関連性のある指標に関する指標情報を記憶するファイルである。例えば、この指標情報には、図2の分布情報を得るための、過去の多数のサンプルに対する指標のデータと、各サンプルが基準時点においてデフォルトしたか否かのデータを関連付けた情報が含まれる。
【0042】
モデル情報ファイル105は、上述のシグナルモデルによりN/S比率を算出するために必要な情報を記憶するファイルである。例えば、この情報には、決定された分割点に関する情報、データ補充率や基準となるN/S比率等が含まれる。
【0043】
債務者情報ファイル106は、信用リスクの評価を行なおうとする債務者に関する情報を記憶するファイルである。例えば、この情報には、債務者の各指標に対応するデータや、総合デフォルト指数を算出する上で含める指標を特定する情報が含まれる。
【0044】
評価情報ファイル107は、信用リスクの評価結果を示す情報を記憶するファイルである。例えば、この情報には、上述のような方法によって算出された総合デフォルト指数や単位総合デフォルト指数が含まれる。
【0045】
次に、図5に示すフローチャート及び図6乃至図8に示す画面例に基づき本発明にかかる信用評価システムの処理の一例について説明する。
【0046】
まず、例えば、信用リスクを評価する上で用いられる指標のうち、特定の指標を選択する(S101)。例えば、自己資本比率を選択する。具体的には、図6に示す画面表示例に基づき、特定の指標の選択が実行される。図6の指標項目の欄には、予め信用リスクを評価する上で用いられる指標が列挙されている。操作者は、各指標項目についてグループ番号を付与することにより、グルーピングし、特定の指標を選択する。例えば、グループ番号として1が付与された項目が選択された指標であるとして、グループ番号1に対応する総合デフォルト指数及び単位総合デフォルト指数が計算される。それぞれの指標項目に対してグループ番号を入力し終わった場合に、入力完了ボタンをクリックすると、その情報が制御プログラム103によってモデル情報ファイル105に格納される。
【0047】
選択された指標をさらに絞り込む処理を行なうようにしてもよい。例えば、図7の画面表示例に示すようにデータ補充率やN/S比率等の指標の限定要素に対する対象基準を入力する。制御プログラム103は、このようにして入力された対象基準に基づいて、選択された指標を絞り込み、対象とならない指標についてはその旨の情報が付加され、ステップS102以降の処理の対象とはならない。
【0048】
さらに、この時点で計数処理の指示を行なうようにしてもよい。例えば、図8の画面表示例に示すように、処理項目及びそれに対する指示内容として、指数タイプ、分割数、分割基準等の情報を入力する。指数タイプでは、単位総合指数か総合指数かを選択入力する。
【0049】
次に、N/S比率の計算を実行する(S102)。先ず、サンプルを2分割する適当な分割点を入力する。例えば図2に示すような分布を表示させ、任意の位置を指定することによって分割点を入力するようにしてもよい。また、分布を数値で表し、分割点も数値により入力するようにしてもよい。そして、シグナル(S)をA/(A+C)を計算することによって算出する。また、ノイズ(N)をB/(B+D)を計算することによって算出する。そして、分割点におけるN/S比率を求める。N/S比率はノイズ(N)÷シグナル(S)で計算される。これらのシグナル(S)、ノイズ(N)及びN/S比率の計算にあたっては、適宜、バッファ等の記憶手段に記憶させ、読み出すことにより実現する。即ち、シグナル(S)を算出し、算出結果をバッファ等の記憶手段に保存する。ノイズ(N)を算出し、算出結果をバッファ等の記憶手段に保存する。このようにして保存された計算結果を読み出し、N/S比率の計算を実行し、その結果を再度バッファやモデル情報ファイル105に格納する。算出されたN/S比率が例えば最低値をとる分割点を求め、その分割点を決定する。分割点に関する情報は、N/S比率情報とともに、モデル情報ファイル105に格納される。
【0050】
このようにして分割点が決定されると、次に特定の債務者に関する信用リスクの評価を指標毎に得点化することによって実行する(S103)。具体的には、分割点にかかる自己資本比率と、評価しようとする債務者の自己資本比率を比較する。分割点にかかる自己資本比率は、モデル情報ファイル105より読み出す。評価対象の自己資本比率は、債務者情報ファイル106より読み出す。制御プログラム103によって、評価しようとする債務者の自己資本比率の方が分割点にかかる自己資本比率よりも低いと判定された場合には、その債務者については、N/S比率の逆数を計算し、その計算結果を評価情報ファイル107に格納する。また、分割点にかかる自己資本比率よりも高い自己資本比率を有する債務者については、0点を評価情報ファイル107に格納する。
【0051】
選択した指標に関する得点を算出すると、制御プログラム103は、全ての指標につき得点の算出が完了しているか否かについて判定する(S104)。制御プログラム103が、全ての指標につき得点の算出が完了していないと判定した場合には、他の自己資本比率以外の指標を選択し(S101)、ステップS102、ステップS103、ステップS104の処理を繰り返す。
【0052】
全ての指標につき得点の算出が完了した場合には、算出した得点の合計値を算出し、総合デフォルト指数として、評価情報ファイル107に格納する(S105)。さらに、評価情報ファイル107に格納された総合デフォルト指数を、総合デフォルト指数を算出する上で計算された指標の個数により割る計算を実行し、単位総合デフォルト指数を算出する(S106)。この単位総合デフォルト指数も評価情報ファイル107に格納される。
【0053】
以上説明したように、本発明の実施の形態にかかる信用評価システム及び信用評価方法によれば、大企業、中堅中小企業、零細企業、個人企業など入手できる定性・定量データの情報量に格差があるケース、或いは同一の業態においても、欠測値の多いデータや欠測値の少ないデータなど情報の質に格差があるケースにおいて、各種の情報を網羅的に評価した債務者の信用リスクの計測が可能になる。
【0054】
その他の発明の実施の形態.
上述の例では、分割点が1箇所、即ち全体を2分割する場合を説明したが、分割を2箇所以上とすることも可能である。その場合は、各分割点でのN/S比率を計算する。この場合、与える点数を1か0のみではなく、3分割の場合0、1、2とする等の任意の三段階の数値とすることも可能である。信用リスクを評価しようとする債務者が、3分割した領域のいずれの領域に該当するかを判別する。そして、その上で該当する領域に対応して0、1、2のいずれかにN/S比率の逆数を乗算した値、即ち、0、S/N又は2S/Nを得点(スコア)とする。4分割の場合には、四段階の数値、5分割の場合には、五段階の数値とし、n分割の場合には、n段階の数値とすることが好ましい。これらの計算処理は、制御プログラム103に基づき実行し、最終的な評価結果は、評価情報ファイル107に格納される。
【0055】
また、上述の例では、数値の存在しない指標による影響を避けるため、単位総合デフォルト指数を計算したが、存在しない数値には他の数値を代用(することで、単位当たりとはせず、総合デフォルト指数をそのまま利用することも可能である。例えば、0と1の中間の0.5点などを代用値として用いることができる。
【0056】
上述の例では、連続的なデータを前提としたが、定性的で離散的なデータも織り込むことが可能である。例えば、「持ち家」か「借家」を示すデータが有る場合、以下の算式でN/S比率を計算することで、本指標をモデルに取りこむことが可能である。借家をデフォルト領域とした場合、借家でデフォルトしたサンプルをA、借家で正常のサンプルをB、持ち家でデフォルトしたサンプルをC、持ち家で正常のサンプルをDとすることで、同様にN/S比率を計算する。即ち、A/(A+C)を計算することによりシグナル(S)を求め、B/(B+D)を計算することによりノイズ(N)を求める。そして、これらの値より特定の分割点におけるN/S比率を求める。
【0057】
さらに図9のようにデフォルト先の分布が2極化しているようなケースでは、デフォルト先の中間値からの距離により、図3の横軸に示すような元データを基準化してN/S比率を算出して精度を上げることができる。或いは、そもそもの変数自体を正規化していれば変数の絶対値を用いていることでN/S比率を算出して精度を上げることができる。
【0058】
計算された単位総合デフォルト指数を、判別分析やロジスティック分析などの統計モデルの説明変数の一つとして利用することも可能である。或いは判別分析やロジスティック分析などの統計モデルの評価結果を用いてN/S比率を算出し、単位総合デフォルト指数を算出するような逆の手順や繰り返しの方法がある。
【0059】
なお、ここで単位総合デフォルト指数と組み合わせる統計モデルは、例えば、評価結果=x、或いは評価結果=自然対数の底eのx乗/(1+自然対数の底eのx乗)、なお、xは定数及び財務指標や属性などn個の説明変数から構成される説明変数とする。
【0060】
評価結果に時系列的な傾向が見受けられる場合、上記の統計モデルのxのうち定数項をその時系列的な変動に合わせて増減させることで、モデルの陳腐化の防止や将来の予測評価結果が算出可能となる。また、マクロ変数やセミマクロ変数により評価結果の傾向を予測できる場合には、上記の統計モデルのxのうち定数項を、マクロ変数やセミマクロ変数の予測値に合わせて増減させることで、モデルの陳腐化の防止や将来の予測評価結果が算出可能となる。さらに、時系列的な要因だけでなく、当定数項に債務者の規模、業種、地域性、年度、客層などのあらゆる個別要因を反映できる。例えば、統計モデルが大標本のデフォルト率(=評価結果)を推定している場合、評価対象とする小標本(例えば、債務者の規模、業種、地域性、年度、客層などで区分したデータ)の実績デフォルト率や予想デフォルト率の期待値を算出するように当定数項を逆算して調整すれば、小標本の特性を反映したモデル化が可能となる。なお、ここでの評価結果とは推定デフォルト率やその代理変数としての評点などをさす。
【0061】
分割点は様々な選択が可能である。例えば、最小誤判別点、最小N/S比率点、下位20%タイル点等である。
【0062】
例えば、最小誤判別点の探索方法は、例えば次の誤判定率の評価式の値が最小となる点を分割点として決定する。
【0063】
デフォルトの評価式=(D2/D1)+(s2/s1)
非投資適格の評価式 =(n2/n1)+(i2/i1)
D1:総デフォルト数
s1:総生存数
D2:総デフォルト数のうちデフォルトと判定できなかった数
s2:総生存数のうち生存と判定できなかった数
D2/D1:デフォルト誤判定率
s2/s1:生存誤判定率
【0064】
また、上述の例では、分割対象は、デフォルト・非デフォルトとしたが、さらに、外部格付を用いることも可能である。この場合には、例えば、投資適格=BBB−以上と非投資適格=BB+以下に2分割する。その他、外部評価を用いる場合には、例えばxx以上とxx以下に2分割する。さらには、内部評価を用いる場合には、正常先、要注意先1、要注意先2、破綻懸念先、実質破綻先・破綻先、などの序列のうち、任意の箇所において2分割する。
【0065】
本発明にかかる信用評価システムでは、さらに、直接金融市場価格を利用した批准価格算出を行う機能を有するようにしてもよい。
具体的には、複数の金融機関より提供された情報により作成された共同データベースから得られる債務者ごとのデフォルト率を、さらに債務者の属性などによりバイアスを掛けて補整する。この債務者の属性には、例えば、親子関係、外部サポート、オーナー資産、地域特性、事業特性が含まれる。このような処理は、主として制御プログラム103によって実行される。ここで、処理の一例を説明する。制御プログラム103は、まず、共同データベースより債務者毎のデフォルト率に関する情報及び債務者の属性情報を取得し、債務者情報ファイル106に格納する。そして、制御プログラム103は、債務者情報ファイル106より債務者の属性情報を読み出し、この債務者の属性に基づいて、予め定められたアルゴリズムに従い係数を算出する。その後、制御プログラム103は、債務者情報ファイル106より債務者のデフォルト率を読み出し、この債務者のデフォルト率を、算出された係数に従って補整する。これにより、デフォルト率・リスクプレミアム等の要因分析が可能になる。
【0066】
また、企業の親子関係の強さ等を次の手法により結束度指数を算出した上で、プライシング・モデルに組み込むにようにしてもよい。
最初に、すべての間接的な株式保有を加味して求めた各大株主の持株比率を算出する。次に、共同データベースに存在する企業全体の総資産或いは市場全体の株式時価総額に対するそれぞれの大株主の総資産或いは株式時価総額ウエイトで持株比率を加重平均する。なお、このような説明変数である結束度指数の組み込みは、プライシングの前段階に、例えば、格付・スコアリングモデルの説明変数として債務者の信用度に反映する方法もある。
【0067】
結束度行列Kを求める計算式の例を次に示す。
結束度行列K=(持株行列A[単位行列I−持株行列A]−1)ウエイト行列Bここで、結束度行列Kは、企業間の結束度を表す行列である。この行列Kにおける行は大株主の情報が取得できるすべての会社などの発行企業であり、列は企業間の結束度である。また、持ち株行列Aは、発行済み株式に占める持株比率の行列である。この持ち株行列Aにおける行は大株主の情報が取得できるすべての会社である発行企業であり、列が例えば上位20社などの大株主の持ち株比率である。また、ウェイト行列Bは、総資産または株式時価総額ウエイトの行列である。このウェイト行列Bにおける行は、大株主の情報が取得できるすべての会社などの発行企業であり、列は、発行企業の総資産または株式時価総額ウェイトである。ここで、発行企業の総資産または株式時価総額ウェイトとは、個社の総資産を評価対象企業の総資産総額で割った値、或いは個社の株式時価総額をすべての公開会社の株式時価総額で割った値をいう。また、単位行列Iは、いわゆるidentify matrixのことをいい、行、列ともに対象企業数となる。
結束度行列Kを求める上で、A[I−A]−1という計算により、インバースをとりすべての間接的な株式保有を加味することになる。具体的には、A[I-A]−1=A+A・・・という計算を実行することになる。
【0068】
このようにして結束度行列Kを計算する場合にも、信用評価システムにおいては、制御プログラム103が計算に必要な情報を適宜債務者情報ファイル106等より読み出して実行する。さらに具体的には、まず、上述の持株行列A、ウェイト行列B及び単位行列Iに相当するデータを結束度行列算出用ファイルに含ませて、記憶手段に格納する。そして、制御プログラム103が、この結束度行列算出用ファイルより持株行列A、ウェイト行列B及び単位行列Iに相当するデータを読み出す。さらに、制御プログラム103は、これらのデータに基づき、A[I-A]−1・Bを計算し、結束度行列Kを算出する。この計算をプログラム上で実施することは一般的なプログラム作成技術を用いれば容易であるため、その詳細な説明は省略する。制御プログラム103は、算出した結束度行列Kを所定のファイル上に格納する。
【0069】
また、上述した発明の実施の形態1において算出した総合デフォルト指数や単位総合デフォルト指数に対してこの結束度指数に従って補整するようにしてもよい。この場合においては、まず、制御プログラム103は、所定のファイルより上述の結束度行列Kを読み出す。次に制御プログラム103は、評価情報ファイル107より総合デフォルト指数又は単位総合デフォルト指数を読み出す。そして、制御プログラム103は、読み出した結束度行列Kに基づき、総合デフォルト指数又は単位総合デフォルト指数を補整する。この補整処理では、例えば、結束度行列Kを示す係数を、総合デフォルト指数又は単位総合デフォルト指数に対して乗算する。
【0070】
本発明にかかる信用評価システムは、さらに、デフォルト定義(基準)の変更を即座に反映してデフォルト確率を計算するよう構成してもよい。従来は、信用力評価を行うための、デフォルト率を計算するプログラムは、任意に変更を行うことはできないため、デフォルトの定義(基準)が変更となった場合にはモデルを作り直す必要があったが、本発明では、このような場合にもモデルを作り直すことがなく容易に変更に対応することができる。
ここで、デフォルトには、様々な定義が用いられうる。例えば、デフォルトを法的倒産のみを対象とするものと定義付ける場合もあるし、6ヶ月超延滞基準を加える、即ち、債務返済が6ヶ月を超えて延滞した場合にデフォルトとする場合もある。本発明にかかる信用評価システムでは、このようなデフォルトの定義を事前にいくつか準備しておき、利用者がコンピューター画面からデフォルトの定義を選択することができるようにする。そして、信用評価システムは、選択された定義に従って、計算のロジックを変え、デフォルト確率の計算を行う。
【0071】
さらに詳細に、その計算について説明する。
まず、デフォルト確率の計算にはPi=1/(1+exp(−zi))で計算されるロジットモデルを利用する。ここで、Piはデフォルト確率である。expは指数関数である。zi=b0+b1・x1+b2・x2+・・・で表される。b0、b1、b2・・・は定数である。x1、x2、・・・・は信用力を評価するために利用される数値であり、通常は財務数値を組み合わせた財務比率が用いられるが、この限りではない。ここでb0を切片と呼ぶ。なお、信用力の基準の取り方でPi=1/(1+exp(+zi))とされることもある。
そして、デフォルト率の定義が変更された場合、変更に応じて切片を変える。デフォルト定義変更後の切片bb0は基準となるデフォルト率(p1)と定義変更後のデフォルト率(p2)との比の自然対数を加えることで決定される。即ち、bb0=b0+ln(p2/p1)である。ここで、lnは自然対数である。
【0072】
続いて、システム上の処理について説明する。システムは、制御プログラム103により、画面にデフォルトの定義の選択画面を表示する。ユーザがこの選択画面において表示されたデフォルトの定義のうち、所望のデフォルトの定義を選択し、入力する。例えば、デフォルトの定義と記されたボタンをクリックすることによってデフォルト定義の選択を実行する。制御プログラム103は、ユーザの選択入力を認識して、予め用意されたデフォルト定義と異なる定義を選択した場合には、ロジットモデルの修正処理を実行する。制御プログラム103は、変更後のデフォルト率の入力画面を表示する。ユーザが表示された入力画面に変更後のデフォルト率を入力すると、制御プログラム103は、この変更後のデフォルト率(p2)を所定の記憶領域に格納する。そして、制御プログラム103は、予め記憶された基準となるデフォルト率(p1)及び切片b0を読み出す。その後、制御プログラム103は、bb0=b0+ln(p2/p1)を計算し、bb0を算出する。制御プログラム103は、このbb0をロジットモデルに代入処理し、新たなロジットモデルに修正する。その後、制御プログラム103は、修正されたロジットモデルに基づき、デフォルト確率を計算する。
【0073】
特に多くの銀行が共同して設立したデータベースのような場合、銀行間でデフォルトの定義が異なるため、一種類のモデルで結果を提供することには無理があった。しかし、本発明では、デフォルトの定義を利用者が選択することが可能であるので、利用する銀行の定義にあったものを選ぶことで、共同のデータベースを利用してデフォルト確率の計算を効率よく行えるようになる。
【0074】
上述の例において、システムのハードディスク、メモリ等の記憶手段等にインストールされた各種のプログラムは、様々な種類の記憶媒体に格納することが可能であり、また、通信媒体を介して伝達されることが可能である。ここで、記憶媒体には、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を含む。また、通信媒体には、電話回線等の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信媒体等を含み、インターネットも含まれる。
【0075】
【発明の効果】
本発明により、信用評価を適切に行なうことができ、特に定性データ、定量データ、欠測値の多い財務データ、欠測値の少ない財務データ、外れ値の多いデータ等を総合的に判断することができる信用評価システム及び信用評価方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提となる定性・定量データを評価するモデルの概念図である。
【図2】本発明にかかる信用評価システムにおけるシグナルモデルを説明するための図である。
【図3】本発明にかかる信用評価システムにおけるシグナルモデルを説明するための図である。
【図4】本発明にかかる信用評価システムのハードウェア構成例を示す図である。
【図5】本発明にかかる信用評価システムの処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明にかかる信用評価システムにおける入力画面例を示す図である。
【図7】本発明にかかる信用評価システムにおける入力画面例を示す図である。
【図8】本発明にかかる信用評価システムにおける入力画面例を示す図である。
【図9】本発明にかかる信用評価システムの他の実施の形態を説明するための図である。
【符号の説明】
101 CPU 102 入出力装置
103 制御プログラム 104 指標情報ファイル
105 モデル情報ファイル 106 債務者情報ファイル
107 評価情報ファイル 108 バス

Claims (5)

  1. 債務者の信用度を評価する信用評価システムであって、
    債務者の信用リスクと関連性のある指標に関する指標情報であって、過去の多数のサンプルに対する指標データと、各サンプルが基準時点において実際にデフォルトしたデフォルト先であるか、基準時点において実際にデフォルトに至らなかった正常先かを示すデータを関連付けて記憶する指標情報記憶手段と、
    分割値に関する情報を含むモデル情報を記憶するモデル情報記憶手段と、
    信用リスクの評価を行なおうとする債務者の各指標に対応するデータを記憶する債務者情報記憶手段と、
    信用リスクの評価結果を示す評価情報を記憶する評価情報記憶手段と、
    前記指標情報記憶手段より取得された指標情報から生成されたデフォルト先の分布データと、正常先の分布データのそれぞれについて、当該分布データのうち信用度の低い側にありデフォルトと判別するデフォルト領域と、当該分布データのうち信用度の高い側にあり正常と判別する正常領域に分割する分割値を入力する手段と、
    入力された分割値に基づき、前記指標情報記憶手段より取得された指標情報から生成されたデフォルト先の分布データを分割し、実際のデフォルトサンプルで前記デフォルト領域にあるサンプルの数Aと、実際のデフォルトサンプルで前記正常領域にあるサンプル数Cを算出し、さらに、A/(A+C)をシグナル(S)として算出し、バッファに格納する手段と、
    入力された分割値に基づき、前記指標情報記憶手段より取得された指標情報から生成された正常先の分布データを分割し、実際の正常サンプルで前記デフォルト領域にあるサンプルの数Bと、実際の正常サンプルで前記正常領域にあるサンプル数Dを算出し、さらに、B/(B+D)をノイズ(N)として算出し、バッファに格納する手段と、
    前記バッファより前記シグナル(S)及びノイズ(N)を読み出し、ノイズ(N)÷シグナル(S)を計算することによりN/S比率を算出し、当該N/S比率をバッファに格納する手段と、
    前記バッファに格納されたN/S比率から、N/S比率が最低値をとる分割値を求め、その分割値を前記モデル情報記憶手段に格納する手段と、
    前記モデル情報記憶手段に格納された分割値の指標値と、前記債務者情報記憶手段に格納された評価対象の債務者の指標値とを比較する手段と、
    比較の結果、評価対象の債務者の指標値が前記分割値の指標値よりも信用度の低い側にあると判定された場合には、N/S比率の逆数を計算して、N/S比率の逆数を評価対象の債務者の得点として前記評価情報記憶手段に格納する手段と、
    比較の結果、評価対象の債務者の指標値が前記分割値の指標値よりも信用度の高い側にあると判定された場合には、0点を評価対象の債務者の得点として前記評価情報記憶手段に格納する手段を備えた信用評価システム。
  2. 複数の指標について得点を付与し、特定の合計値を求めると共に、当該指標の数により割ることによって、単位当りの得点を算出し、単位総合デフォルト指数として前記評価情報記憶手段に格納する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の信用評価システム。
  3. 前記分割値を3以上としたことを特徴とする請求項1又は2記載の信用評価システム。
  4. 前記シグナル情報とノイズ情報の比をデフォルト先のデータ分布又は正常先のデータ分布を基準化した後に求めることを特徴とする請求項1、2又は3記載の信用評価システム。
  5. 企業の結束度を示す結束度指数に基づき、前記得点を補整する手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の信用評価システム。
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