JP2003296570A - 信用評価システム及び信用評価方法 - Google Patents

信用評価システム及び信用評価方法

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JP2003296570A
JP2003296570A JP2002304915A JP2002304915A JP2003296570A JP 2003296570 A JP2003296570 A JP 2003296570A JP 2002304915 A JP2002304915 A JP 2002304915A JP 2002304915 A JP2002304915 A JP 2002304915A JP 2003296570 A JP2003296570 A JP 2003296570A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】欠測値の多い財務データ等を総合的に判断する
ことができる信用評価システムを提供すること 【解決手段】本発明の信用評価システムは、債務者の信
用度を評価する指標に関し、デフォルト先のデータと正
常先のデータを含む過去の指標データを記憶する指標情
報ファイルを有し、所定の制御プログラム103により
処理を行なう。まず、デフォルト先のデータと正常先の
データを分割する分割値を入力する。デフォルト先のデ
ータのうちデフォルト先であると判別した比をシグナル
情報として算出する。正常先のデータのうち、デフォル
ト先であると判別した比をノイズ情報として算出する。
シグナル情報とノイズ情報の比を算出し、分割値のデフ
ォルト側か正常先側のいずれかに属するかを判定し、デ
フォルト側にシグナル情報とノイズ情報の比の逆数を得
点として付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、債務者の信用評価
システム及び信用評価方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、金融機関で債務者格付、もしくは
スコアリングを行なう手段として、各種財務変数(売上
高、有形固定資本等)やそれらを組み合わせた財務指標
(売上高経常利益率、自己資本比率等)を用いて判別分
析やロジスティック分析等の統計的手法により、対象企
業のデフォルト可能性を判断する方法が主流である。し
かし、これらの統計的手法は、分析対象となる全ての企
業から同じ財務変数を入手することが前提であり、個人
事業主など財務諸表の整備が十分でない企業・個人のデ
ータを分析する際、一部のサンプルでは分析に必要な財
務変数が揃わない場合が多い。この場合、その財務変数
を利用することをあきらめるか、その他の一定の数値を
代用として利用する必要があるが、データ精度の面など
から分析上問題となることがある。
【0003】また、既存の統計的手法では、財務指標な
ど定量的な数値を利用することが前提である。定性情報
をモデルに織り込むにはダミー変数の設定など分析上工
夫が必要となる。
【0004】さらに、既存の統計的手法では、財務諸表
間の相関関係が強い場合、共線性の発生により係数の符
号の正負が逆転するなど好ましくない影響が起こりやす
いため、極度に注意を払う必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上、説明したように
従来の信用評価システムでは、信用評価を適切に行なう
ことができるものが限られていた。また、定性データ、
定量データ、欠測値の多い財務データ、欠測値の少ない
財務データ、外れ値の多いデータ等を総合的に判断でき
ない。即ち、従来の技術では債務者の情報のごく一部を
用いて信用度を計測している。また、一定の経済的概念
の中での総合評価を算出することのできる信用評価シス
テム及び信用評価方法は確立されていない。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、信用評価を適切に行なうこと
ができ、特に定性データ、定量データ、欠測値の多い財
務データ、欠測値の少ない財務データ、外れ値の多いデ
ータ等を総合的に判断することができる信用評価システ
ム及び信用評価方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる信用評価
システムは、債務者の信用度を評価する信用評価システ
ムであって、債務者の信用度を評価するための指標に関
し、信用度の低い状態に至った第1のデータ分布と、信
用度の高い状態に至った第2のデータ分布を含む過去の
指標データを記憶する指標情報ファイルと、前記指標情
報ファイルより取得された第1のデータ分布と第2のデ
ータ分布のそれぞれを分割する分割値を決定する手段
と、前記分割値に基づき、前記第1のデータ分布を分割
し当該第1のデータ分布全体における信用度の低い側の
比をシグナル情報として算出する手段と、前記分割値に
基づき、前記第2のデータ分布を分割し当該第2のデー
タ分布全体における信用度の低い側の比をノイズ情報と
して算出する手段と、前記シグナル情報とノイズ情報の
比に基づき判別能力情報を算出する手段と、前記分割値
に基づき、評価対象が信用度の高い側か低い側のいずれ
かに属するかを判定する手段と、前記判定手段の判定結
果に基づき得点を付与すると共に、当該得点に対して前
記判別能力情報に基づく係数を反映させる手段を備えた
ものである。このようなシステムにより、債務者の信用
度を適切に評価することができる。
【0008】このシステムにおいて、さらに、複数の指
標について得点を付与し、特定の合計値を求めると共
に、当該指標の数により割ることによって、単位当りの
得点を算出する手段を備えることが好ましい。このよう
な構成により、定性データ、定量データ、欠測値の多い
財務データ、欠測値の少ない財務データ、外れ値の多い
データ等を総合的に判断することができる。
【0009】特に、前記分割値を3以上とするようにし
てもよい。これにより、より厳密に得点を付与すること
が可能となる。
【0010】さらに、シグナル情報とノイズ情報の比を
第1のデータ分布又は第2のデータ分布を基準化した後
に求めるようにしてもよい。これにより、精度を上げる
ことが可能となる。また、企業の結束度を示す結束度指
数に基づき、前記得点を補整する手段を備えるようにし
てもよい。切片を修正可能なデフォルト確率を算出する
デフォルト確率算出手段をさらに備えてもよい。
【0011】本発明にかかる、他の信用評価システム
は、債務者の信用度を評価する信用評価システムであっ
て、債務者の信用度を評価するための指標に関し、過去
の指標データを記憶する指標情報ファイルと、前記指標
情報ファイルより取得された過去の指標データに基づ
き、信用評価のための得点付与条件を算出する手段と、
前記得点付与条件に基づき、複数の指標について得点を
付与し、特定の合計値を求めると共に、当該指標の数に
より割ることによって、単位当りの得点を算出する手段
を備えたものである。このような構成により、定性デー
タ、定量データ、欠測値の多い財務データ、欠測値の少
ない財務データ、外れ値の多いデータ等を総合的に判断
することができる。
【0012】特に、前記分割値を3以上とするようにし
てもよい。これにより、より厳密に得点を付与すること
が可能となる。
【0013】さらに、シグナル情報とノイズ情報の比を
第1のデータ分布又は第2のデータ分布を基準化した後
に求めるようにしてもよい。これにより、精度を上げる
ことが可能となる。
【0014】本発明にかかる信用評価方法は、債務者の
信用度を評価する信用評価方法であって、債務者の信用
度を評価するための指標に関し、信用度の低い状態に至
った第1のデータ分布と、信用度の高い状態に至った第
2のデータ分布を含む過去の指標データを記憶する指標
情報ファイルより第1のデータ分布と第2のデータ分布
を取得するステップと、前記指標情報ファイルより取得
された第1のデータ分布と第2のデータ分布のそれぞれ
を分割する分割値を決定するステップと、前記分割値に
基づき、前記第1のデータ分布を分割し当該第1のデー
タ分布全体における信用度の低い側の比をシグナル情報
として算出するステップと、前記分割値に基づき、前記
第2のデータ分布を分割し当該第2のデータ分布全体に
おける信用度の低い側の比をノイズ情報として算出する
ステップと、前記シグナル情報とノイズ情報の比に基づ
き判別能力情報を算出するステップと、前記分割値に基
づき、評価対象が信用度の高い側か低い側のいずれかに
属するかを判定するステップと、前記判定手段の判定結
果に基づき得点を付与すると共に、当該得点に対して前
記判別能力情報に基づく係数を反映させるステップを備
えたものである。このような方法により、債務者の信用
度を適切に評価することができる。
【0015】さらに、複数の指標について得点を付与
し、特定の合計値を求めると共に、当該指標の数により
割ることによって、単位当りの得点を算出するステップ
を実行するようにしてもよい。
【0016】本発明にかかる他の信用評価システムは、
債務者の信用度を評価する信用評価システムであって、
債務者の信用度を評価するための指標に関し、過去の指
標データを記憶する指標情報ファイルと、前記指標情報
ファイルより取得された過去の指標データに基づき、信
用評価のための得点付与条件を算出する手段と、前記得
点付与条件に基づき、複数の指標について得点を付与
し、特定の合計値を求めると共に、当該指標の数により
割ることによって、単位当りの得点を算出する手段を備
えたものである。このような方法により、定性データ、
定量データ、欠測値の多い財務データ、欠測値の少ない
財務データ、外れ値の多いデータ等を総合的に判断する
ことができる。
【0017】特に、前記分割値を3以上とするようにし
てもよい。これにより、より厳密に得点を付与すること
が可能となる。
【0018】さらに、シグナル情報とノイズ情報の比を
第1のデータ分布又は第2のデータ分布を基準化した後
に求めるようにしてもよい。これにより、精度を上げる
ことが可能となる。
【0019】本発明にかかる他の信用評価方法は、債務
者の信用度を評価する信用評価方法であって、債務者の
信用度を評価するための指標に関し、過去の指標データ
を記憶する指標情報ファイルより過去の指標データを取
得するステップと、前記指標情報ファイルより取得され
た過去の指標データに基づき、信用評価のための得点付
与条件を算出するステップと、前記得点付与条件に基づ
き、複数の指標について得点を付与し、特定の合計値を
求めると共に、当該指標の数により割ることによって、
単位当りの得点を算出するステップを備えたものであ
る。このような方法により、定性データ、定量データ、
欠測値の多い財務データ、欠測値の少ない財務データ、
外れ値の多いデータ等を総合的に判断することができ
る。
【0020】特に、前記分割値を3以上とするようにし
てもよい。これにより、より厳密に得点を付与すること
が可能となる。
【0021】さらに、シグナル情報とノイズ情報の比を
第1のデータ分布又は第2のデータ分布を基準化した後
に求めるようにしてもよい。これにより、精度を上げる
ことが可能となる。
【0022】債務者の信用度を評価する信用評価プログ
ラムであって、この信用評価プログラムは、コンピュー
タに対して、債務者の信用度を評価するための指標に関
し、信用度の低い状態に至った第1のデータ分布と、信
用度の高い状態に至った第2のデータ分布を含む過去の
指標データを記憶する指標情報ファイルより第1のデー
タ分布と第2のデータ分布を取得するステップと、前記
指標情報ファイルより取得された第1のデータ分布と第
2のデータ分布のそれぞれを分割する分割値を決定する
ステップと、前記分割値に基づき、前記第1のデータ分
布を分割し当該第1のデータ分布全体における信用度の
低い側の比をシグナル情報として算出するステップと、
前記分割値に基づき、前記第2のデータ分布を分割し当
該第2のデータ分布全体における信用度の低い側の比を
ノイズ情報として算出するステップと、前記シグナル情
報とノイズ情報の比に基づき判別能力情報を算出するス
テップと、前記分割値に基づき、評価対象が信用度の高
い側か低い側のいずれかに属するかを判定するステップ
と、前記判定手段の判定結果に基づき得点を付与すると
共に、当該得点に対して前記判別能力情報に基づく係数
を反映させるステップを実行させるものである。このよ
うなプログラムにより、債務者の信用度を適切に評価す
ることができる。
【0023】本発明にかかる他の信用評価プログラム
は、債務者の信用度を評価する信用評価プログラムであ
って、この信用評価プログラムは、コンピュータに対し
て、債務者の信用度を評価するための指標に関し、過去
の指標データを記憶する指標情報ファイルより過去の指
標データを取得するステップと、前記指標情報ファイル
より取得された過去の指標データに基づき、信用評価の
ための得点付与条件を算出するステップと、前記得点付
与条件に基づき、複数の指標について得点を付与し、特
定の合計値を求めると共に、当該指標の数により割るこ
とによって、単位当りの得点を算出するステップを実行
させることができる。このような方法により、定性デー
タ、定量データ、欠測値の多い財務データ、欠測値の少
ない財務データ、外れ値の多いデータ等を総合的に判断
することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態1.本発明にか
かる信用評価システムは、定性・定量データを対象にし
て、そのデータの収録状況として欠測値の多い財務デー
タや欠測値の少ない財務データがまちまちに存在する状
況化で、次のシグナルモデルを用い総合的に信用度を判
断する。或いは、シグナルモデルにより一次評価を行
い、その結果と一部のデータ(定量・定性データ)を組
み合わせた統計モデルを段階的に作成して最終評価とす
るころも可能である。
【0025】図1に、定性・定量データを評価するモデ
ルの概念図を示す。本発明にかかる信用評価システムに
おけるシグナルモデルの適用はそのモデルの全部または
一部となる。図1に示されるように、社長個人属性や社
長の財務状況等の定性情報、財務データ及び会社属性
(設立、業種等)の定量情報は、定量スコアリングを実
行する上で用いられる。また、これらの定性情報及び定
量情報は、定性スコアリングを実行する上でも用いられ
る。定性スコアリングにおいては、最初に、変数の離散
化を行い、一次スコアリングを実行する。例えば、変数
A、変数B、変数C、変数D・・・のように変数を離散
化し、各変数に対する重みを設定する。さらに属性X、
属性Y、属性Z・・・のように属性を各変数に対して設
定する。そして、これらの各変数を属性毎にその得点合
計を算出した上で、さらに各属性につき重みを掛け合わ
せる。これらの値の和を取れば、定性スコアリングを実
現できる。定量スコアリングと定性スコアリングの双方
に基づき、最終統合スコアリングモデルが構築される。
【0026】次にシグナルモデルの概略について説明す
る。信用リスクのスコアリングに利用する手法として
「シグナルモデル」を提案する。
【0027】まず、例えば、自己資本比率等の信用リス
クを評価する上での特定の指標の分布が図2で与えられ
るとする。この分布は、例えば、多数の債務者のサンプ
ルデータに基づき与えられ、デフォルト先の分布データ
と、正常先の分布データが示されている。ここで、「デ
フォルト先」とは、基準時において実際にデフォルトに
至ったサンプルをいい、「正常先」とは、基準時におい
て実際にはデフォルトに至らなかったサンプルをいう。
図2では、横軸が自己資本比率であり、縦軸はサンプル
数である。左に行くほど自己資本比率が低くなる、即
ち、一般的にデフォルトしやすい傾向を有する。先ず、
適当なところでサンプルを2分割する。例えば図2中の
点線で示す箇所にて分割する。
【0028】ここで、点線より左側を「デフォルト領
域」とする。点線より右側を「正常領域」とする。そし
て、実際のデフォルトサンプルでデフォルト領域にある
サンプル数をAとする。また、実際の正常先サンプルで
デフォルト領域にあるサンプル数をBとする。実際のデ
フォルトサンプルで正常領域にあるサンプル数をCとす
る。さらには、実際の正常先サンプルで正常領域にある
サンプル数をDとする。この関係は次の表1にまとめ
る。
【0029】
【表1】 この分割線でサンプルを2分したとき、デフォルト先サ
ンプル全体に対するデフォルト領域に入るサンプル数の
比、A/(A+C)をシグナル(S)と呼ぶ。このシグ
ナル(S)は、実際にデフォルトしたサンプルをデフォ
ルト先であると正しく判別した割合である。
【0030】また、正常先サンプルに対するデフォルト
領域に入るサンプル数の比、B/(B+D)をノイズ
(N)と呼ぶ。このノイズ(N)は、実際にはデフォル
トしなかった正常先であるが、誤ってデフォルト先と判
定してしまった割合である。
【0031】シグナルとノイズの推移を図3に示す。縦
軸は比率、横軸は自己資本比率を示している。
【0032】図3の分割点におけるN/S比率を求め
る。N/S比率はノイズ(N)÷シグナル(S)で計算
される。分割点における正常サンプルとデフォルトサン
プルの判別能力が高いほどノイズは小さく、シグナルが
大きくなるので、N/S比率は小さい値となる。逆に判
別能力が低いほどN/S比率は大きくなる。N/S比率
が1を超える場合、その分割点における判別能力はない
ことを示す。算出されたN/S比率が例えば最低値をと
る分割点を求め、その分割点を決定する。
【0033】このようにして分割点が決定されると、次
に特定の債務者に関する信用リスクの評価を指標毎に得
点化することによって実行する。好適な実施の形態で
は、分割点左側の全てのサンプルは1点、分割点の右側
のサンプルは0点とする。具体的には、分割点にかかる
自己資本比率よりも低い自己資本比率を有する債務者
は、1点が与えられる。また、分割点にかかる自己資本
比率よりも高い自己資本比率を有する債務者は、0点が
与えられる。これらに、決定された分割点におけるN/
S比率の逆数を乗じた数字を得点(スコア)とする。判
別能力が高いほど、即ち、N/S比率が低いほど、分割
点の左側にあるサンプルは高いスコアを得ることにな
る。これは、判別能力が高い方法によりデフォルト可能
性が高いと判別された場合には、より信用リスクが高く
なるように、得点に対する重み付けを行なったものであ
る。
【0034】他の自己資本比率以外の指標に関して同様
にスコアを計算してそれらを全て合計する。例えば、5
0以上の指標につきスコアを計算し、合計する。この合
計値を総合デフォルト指数と呼ぶ。尚、総合デフォルト
指数の最大値は、すべての指標が1のシグナルを発した
とき、N/S比の逆数の合計に等しくなる。
【0035】しかしながら、サンプルの中には、データ
が不備のため一部の指標が計算できない場合もある。こ
の場合、総合デフォルト指数をサンプル間で直接比較す
ることができない。そこで、本発明にかかる信用評価シ
ステムでは、総合デフォルト指数を計算する際に用いた
指標の個数(即ち、0か1が与えられた個数)で割るこ
とで単位得点(単位総合デフォルト指数)を計算してい
る。このようにすることによって、債務者間で信用リス
クにつき直接比較が可能となる。この単位総合デフォル
ト指数が大きいほどデフォルトする可能性が高いとみな
す。
【0036】次に、本発明の実施の形態1にかかる信用
評価システムの構成及び処理例について説明する。図4
に当該信用評価システムの構成例を示す。
【0037】この信用評価システムは、専用コンピュー
タ、パーソナルコンピュータ(PC)等のコンピュータ
より実現可能である。但し、コンピュータは、物理的に
単一である必要はなく、分散処理を実行する場合には、
複数であってもよい。この信用評価システムは、例え
ば、CPU101、入出力装置102、制御プログラム
103、指標情報ファイル104、モデル情報ファイル
105、債務者情報ファイル106、評価情報ファイル
107及びそれらを接続するバス108を備えている。
【0038】CPU101は、制御プログラム103に
基づいて、この信用評価システム内の各種処理を実行す
る中央制御装置である。入出力装置102は、例えば、
キーボード、マウス等の入力手段及びCRT、液晶ディ
スプレイ、プリンタ等の出力手段によって構成される。
【0039】制御プログラム103、指標情報ファイル
104、モデル情報ファイル105、債務者情報ファイ
ル106、評価情報ファイル107は、ROM、RA
M、ハードディスク等の内部又は外部記憶手段に格納さ
れている。これらのプログラム、データベースは、遠隔
に設けられたデータベース等からインターネット等の通
信網を介して取得するようにしてもよい。
【0040】制御プログラム103は、本システムに関
する処理をCPU101により実行させるためのプログ
ラムである。
【0041】指標情報ファイル104は、自己資本比
率、親会社の信用度、オーナー資産の有無等の信用リス
クと関連性のある指標に関する指標情報を記憶するファ
イルである。例えば、この指標情報には、図2の分布情
報を得るための、過去の多数のサンプルに対する指標の
データと、各サンプルが基準時点においてデフォルトし
たか否かのデータを関連付けた情報が含まれる。
【0042】モデル情報ファイル105は、上述のシグ
ナルモデルによりN/S比率を算出するために必要な情
報を記憶するファイルである。例えば、この情報には、
決定された分割点に関する情報、データ補充率や基準と
なるN/S比率等が含まれる。
【0043】債務者情報ファイル106は、信用リスク
の評価を行なおうとする債務者に関する情報を記憶する
ファイルである。例えば、この情報には、債務者の各指
標に対応するデータや、総合デフォルト指数を算出する
上で含める指標を特定する情報が含まれる。
【0044】評価情報ファイル107は、信用リスクの
評価結果を示す情報を記憶するファイルである。例え
ば、この情報には、上述のような方法によって算出され
た総合デフォルト指数や単位総合デフォルト指数が含ま
れる。
【0045】次に、図5に示すフローチャート及び図6
乃至図8に示す画面例に基づき本発明にかかる信用評価
システムの処理の一例について説明する。
【0046】まず、例えば、信用リスクを評価する上で
用いられる指標のうち、特定の指標を選択する(S10
1)。例えば、自己資本比率を選択する。具体的には、
図6に示す画面表示例に基づき、特定の指標の選択が実
行される。図6の指標項目の欄には、予め信用リスクを
評価する上で用いられる指標が列挙されている。操作者
は、各指標項目についてグループ番号を付与することに
より、グルーピングし、特定の指標を選択する。例え
ば、グループ番号として1が付与された項目が選択され
た指標であるとして、グループ番号1に対応する総合デ
フォルト指数及び単位総合デフォルト指数が計算され
る。それぞれの指標項目に対してグループ番号を入力し
終わった場合に、入力完了ボタンをクリックすると、そ
の情報が制御プログラム103によってモデル情報ファ
イル105に格納される。
【0047】選択された指標をさらに絞り込む処理を行
なうようにしてもよい。例えば、図7の画面表示例に示
すようにデータ補充率やN/S比率等の指標の限定要素
に対する対象基準を入力する。制御プログラム103
は、このようにして入力された対象基準に基づいて、選
択された指標を絞り込み、対象とならない指標について
はその旨の情報が付加され、ステップS102以降の処
理の対象とはならない。
【0048】さらに、この時点で計数処理の指示を行な
うようにしてもよい。例えば、図8の画面表示例に示す
ように、処理項目及びそれに対する指示内容として、指
数タイプ、分割数、分割基準等の情報を入力する。指数
タイプでは、単位総合指数か総合指数かを選択入力す
る。
【0049】次に、N/S比率の計算を実行する(S1
02)。先ず、サンプルを2分割する適当な分割点を入
力する。例えば図2に示すような分布を表示させ、任意
の位置を指定することによって分割点を入力するように
してもよい。また、分布を数値で表し、分割点も数値に
より入力するようにしてもよい。そして、シグナル
(S)をA/(A+C)を計算することによって算出す
る。また、ノイズ(N)をB/(B+D)を計算するこ
とによって算出する。そして、分割点におけるN/S比
率を求める。N/S比率はノイズ(N)÷シグナル
(S)で計算される。これらのシグナル(S)、ノイズ
(N)及びN/S比率の計算にあたっては、適宜、バッ
ファ等の記憶手段に記憶させ、読み出すことにより実現
する。即ち、シグナル(S)を算出し、算出結果をバッ
ファ等の記憶手段に保存する。ノイズ(N)を算出し、
算出結果をバッファ等の記憶手段に保存する。このよう
にして保存された計算結果を読み出し、N/S比率の計
算を実行し、その結果を再度バッファやモデル情報ファ
イル105に格納する。算出されたN/S比率が例えば
最低値をとる分割点を求め、その分割点を決定する。分
割点に関する情報は、N/S比率情報とともに、モデル
情報ファイル105に格納される。
【0050】このようにして分割点が決定されると、次
に特定の債務者に関する信用リスクの評価を指標毎に得
点化することによって実行する(S103)。具体的に
は、分割点にかかる自己資本比率と、評価しようとする
債務者の自己資本比率を比較する。分割点にかかる自己
資本比率は、モデル情報ファイル105より読み出す。
評価対象の自己資本比率は、債務者情報ファイル106
より読み出す。制御プログラム103によって、評価し
ようとする債務者の自己資本比率の方が分割点にかかる
自己資本比率よりも低いと判定された場合には、その債
務者については、N/S比率の逆数を計算し、その計算
結果を評価情報ファイル107に格納する。また、分割
点にかかる自己資本比率よりも高い自己資本比率を有す
る債務者については、0点を評価情報ファイル107に
格納する。
【0051】選択した指標に関する得点を算出すると、
制御プログラム103は、全ての指標につき得点の算出
が完了しているか否かについて判定する(S104)。
制御プログラム103が、全ての指標につき得点の算出
が完了していないと判定した場合には、他の自己資本比
率以外の指標を選択し(S101)、ステップS10
2、ステップS103、ステップS104の処理を繰り
返す。
【0052】全ての指標につき得点の算出が完了した場
合には、算出した得点の合計値を算出し、総合デフォル
ト指数として、評価情報ファイル107に格納する(S
105)。さらに、評価情報ファイル107に格納され
た総合デフォルト指数を、総合デフォルト指数を算出す
る上で計算された指標の個数により割る計算を実行し、
単位総合デフォルト指数を算出する(S106)。この
単位総合デフォルト指数も評価情報ファイル107に格
納される。
【0053】以上説明したように、本発明の実施の形態
にかかる信用評価システム及び信用評価方法によれば、
大企業、中堅中小企業、零細企業、個人企業など入手で
きる定性・定量データの情報量に格差があるケース、或
いは同一の業態においても、欠測値の多いデータや欠測
値の少ないデータなど情報の質に格差があるケースにお
いて、各種の情報を網羅的に評価した債務者の信用リス
クの計測が可能になる。
【0054】その他の発明の実施の形態.上述の例で
は、分割点が1箇所、即ち全体を2分割する場合を説明
したが、分割を2箇所以上とすることも可能である。そ
の場合は、各分割点でのN/S比率を計算する。この場
合、与える点数を1か0のみではなく、3分割の場合
0、1、2とする等の任意の三段階の数値とすることも
可能である。信用リスクを評価しようとする債務者が、
3分割した領域のいずれの領域に該当するかを判別す
る。そして、その上で該当する領域に対応して0、1、
2のいずれかにN/S比率の逆数を乗算した値、即ち、
0、S/N又は2S/Nを得点(スコア)とする。4分
割の場合には、四段階の数値、5分割の場合には、五段
階の数値とし、n分割の場合には、n段階の数値とする
ことが好ましい。これらの計算処理は、制御プログラム
103に基づき実行し、最終的な評価結果は、評価情報
ファイル107に格納される。
【0055】また、上述の例では、数値の存在しない指
標による影響を避けるため、単位総合デフォルト指数を
計算したが、存在しない数値には他の数値を代用(する
ことで、単位当たりとはせず、総合デフォルト指数をそ
のまま利用することも可能である。例えば、0と1の中
間の0.5点などを代用値として用いることができる。
【0056】上述の例では、連続的なデータを前提とし
たが、定性的で離散的なデータも織り込むことが可能で
ある。例えば、「持ち家」か「借家」を示すデータが有
る場合、以下の算式でN/S比率を計算することで、本
指標をモデルに取りこむことが可能である。借家をデフ
ォルト領域とした場合、借家でデフォルトしたサンプル
をA、借家で正常のサンプルをB、持ち家でデフォルト
したサンプルをC、持ち家で正常のサンプルをDとする
ことで、同様にN/S比率を計算する。即ち、A/(A
+C)を計算することによりシグナル(S)を求め、B
/(B+D)を計算することによりノイズ(N)を求め
る。そして、これらの値より特定の分割点におけるN/
S比率を求める。
【0057】さらに図9のようにデフォルト先の分布が
2極化しているようなケースでは、デフォルト先の中間
値からの距離により、図3の横軸に示すような元データ
を基準化してN/S比率を算出して精度を上げることが
できる。或いは、そもそもの変数自体を正規化していれ
ば変数の絶対値を用いていることでN/S比率を算出し
て精度を上げることができる。
【0058】計算された単位総合デフォルト指数を、判
別分析やロジスティック分析などの統計モデルの説明変
数の一つとして利用することも可能である。或いは判別
分析やロジスティック分析などの統計モデルの評価結果
を用いてN/S比率を算出し、単位総合デフォルト指数
を算出するような逆の手順や繰り返しの方法がある。
【0059】なお、ここで単位総合デフォルト指数と組
み合わせる統計モデルは、例えば、評価結果=x、或い
は評価結果=自然対数の底eのx乗/(1+自然対数の
底eのx乗)、なお、xは定数及び財務指標や属性など
n個の説明変数から構成される説明変数とする。
【0060】評価結果に時系列的な傾向が見受けられる
場合、上記の統計モデルのxのうち定数項をその時系列
的な変動に合わせて増減させることで、モデルの陳腐化
の防止や将来の予測評価結果が算出可能となる。また、
マクロ変数やセミマクロ変数により評価結果の傾向を予
測できる場合には、上記の統計モデルのxのうち定数項
を、マクロ変数やセミマクロ変数の予測値に合わせて増
減させることで、モデルの陳腐化の防止や将来の予測評
価結果が算出可能となる。さらに、時系列的な要因だけ
でなく、当定数項に債務者の規模、業種、地域性、年
度、客層などのあらゆる個別要因を反映できる。例え
ば、統計モデルが大標本のデフォルト率(=評価結果)
を推定している場合、評価対象とする小標本(例えば、
債務者の規模、業種、地域性、年度、客層などで区分し
たデータ)の実績デフォルト率や予想デフォルト率の期
待値を算出するように当定数項を逆算して調整すれば、
小標本の特性を反映したモデル化が可能となる。なお、
ここでの評価結果とは推定デフォルト率やその代理変数
としての評点などをさす。
【0061】分割点は様々な選択が可能である。例え
ば、最小誤判別点、最小N/S比率点、下位20%タイ
ル点等である。
【0062】例えば、最小誤判別点の探索方法は、例え
ば次の誤判定率の評価式の値が最小となる点を分割点と
して決定する。
【0063】デフォルトの評価式=(D2/D1)+
(s2/s1) 非投資適格の評価式 =(n2/n1)+(i2/i
1) D1:総デフォルト数 s1:総生存数 D2:総デフォルト数のうちデフォルトと判定できなか
った数 s2:総生存数のうち生存と判定できなかった数 D2/D1:デフォルト誤判定率 s2/s1:生存誤判定率
【0064】また、上述の例では、分割対象は、デフォ
ルト・非デフォルトとしたが、さらに、外部格付を用い
ることも可能である。この場合には、例えば、投資適格
=BBB−以上と非投資適格=BB+以下に2分割す
る。その他、外部評価を用いる場合には、例えばxx以
上とxx以下に2分割する。さらには、内部評価を用い
る場合には、正常先、要注意先1、要注意先2、破綻懸
念先、実質破綻先・破綻先、などの序列のうち、任意の
箇所において2分割する。
【0065】本発明にかかる信用評価システムでは、さ
らに、直接金融市場価格を利用した批准価格算出を行う
機能を有するようにしてもよい。具体的には、複数の金
融機関より提供された情報により作成された共同データ
ベースから得られる債務者ごとのデフォルト率を、さら
に債務者の属性などによりバイアスを掛けて補整する。
この債務者の属性には、例えば、親子関係、外部サポー
ト、オーナー資産、地域特性、事業特性が含まれる。こ
のような処理は、主として制御プログラム103によっ
て実行される。ここで、処理の一例を説明する。制御プ
ログラム103は、まず、共同データベースより債務者
毎のデフォルト率に関する情報及び債務者の属性情報を
取得し、債務者情報ファイル106に格納する。そし
て、制御プログラム103は、債務者情報ファイル10
6より債務者の属性情報を読み出し、この債務者の属性
に基づいて、予め定められたアルゴリズムに従い係数を
算出する。その後、制御プログラム103は、債務者情
報ファイル106より債務者のデフォルト率を読み出
し、この債務者のデフォルト率を、算出された係数に従
って補整する。これにより、デフォルト率・リスクプレ
ミアム等の要因分析が可能になる。
【0066】また、企業の親子関係の強さ等を次の手法
により結束度指数を算出した上で、プライシング・モデ
ルに組み込むにようにしてもよい。最初に、すべての間
接的な株式保有を加味して求めた各大株主の持株比率を
算出する。次に、共同データベースに存在する企業全体
の総資産或いは市場全体の株式時価総額に対するそれぞ
れの大株主の総資産或いは株式時価総額ウエイトで持株
比率を加重平均する。なお、このような説明変数である
結束度指数の組み込みは、プライシングの前段階に、例
えば、格付・スコアリングモデルの説明変数として債務
者の信用度に反映する方法もある。
【0067】結束度行列Kを求める計算式の例を次に示
す。結束度行列K=(持株行列A[単位行列I−持株行列
A]−1)ウエイト行列Bここで、結束度行列Kは、企
業間の結束度を表す行列である。この行列Kにおける行
は大株主の情報が取得できるすべての会社などの発行企
業であり、列は企業間の結束度である。また、持ち株行
列Aは、発行済み株式に占める持株比率の行列である。
この持ち株行列Aにおける行は大株主の情報が取得でき
るすべての会社である発行企業であり、列が例えば上位
20社などの大株主の持ち株比率である。また、ウェイ
ト行列Bは、総資産または株式時価総額ウエイトの行列
である。このウェイト行列Bにおける行は、大株主の情
報が取得できるすべての会社などの発行企業であり、列
は、発行企業の総資産または株式時価総額ウェイトであ
る。ここで、発行企業の総資産または株式時価総額ウェ
イトとは、個社の総資産を評価対象企業の総資産総額で
割った値、或いは個社の株式時価総額をすべての公開会
社の株式時価総額で割った値をいう。また、単位行列I
は、いわゆるidentify matrixのことをいい、行、列と
もに対象企業数となる。結束度行列Kを求める上で、A
[I−A]−1という計算により、インバースをとりすべ
ての間接的な株式保有を加味することになる。具体的に
は、A[I-A] −1=A+A・・・という計算を実行す
ることになる。
【0068】このようにして結束度行列Kを計算する場
合にも、信用評価システムにおいては、制御プログラム
103が計算に必要な情報を適宜債務者情報ファイル1
06等より読み出して実行する。さらに具体的には、ま
ず、上述の持株行列A、ウェイト行列B及び単位行列I
に相当するデータを結束度行列算出用ファイルに含ませ
て、記憶手段に格納する。そして、制御プログラム10
3が、この結束度行列算出用ファイルより持株行列A、
ウェイト行列B及び単位行列Iに相当するデータを読み
出す。さらに、制御プログラム103は、これらのデー
タに基づき、A[I-A]−1・Bを計算し、結束度行列
Kを算出する。この計算をプログラム上で実施すること
は一般的なプログラム作成技術を用いれば容易であるた
め、その詳細な説明は省略する。制御プログラム103
は、算出した結束度行列Kを所定のファイル上に格納す
る。
【0069】また、上述した発明の実施の形態1におい
て算出した総合デフォルト指数や単位総合デフォルト指
数に対してこの結束度指数に従って補整するようにして
もよい。この場合においては、まず、制御プログラム1
03は、所定のファイルより上述の結束度行列Kを読み
出す。次に制御プログラム103は、評価情報ファイル
107より総合デフォルト指数又は単位総合デフォルト
指数を読み出す。そして、制御プログラム103は、読
み出した結束度行列Kに基づき、総合デフォルト指数又
は単位総合デフォルト指数を補整する。この補整処理で
は、例えば、結束度行列Kを示す係数を、総合デフォル
ト指数又は単位総合デフォルト指数に対して乗算する。
【0070】本発明にかかる信用評価システムは、さら
に、デフォルト定義(基準)の変更を即座に反映してデ
フォルト確率を計算するよう構成してもよい。従来は、
信用力評価を行うための、デフォルト率を計算するプロ
グラムは、任意に変更を行うことはできないため、デフ
ォルトの定義(基準)が変更となった場合にはモデルを
作り直す必要があったが、本発明では、このような場合
にもモデルを作り直すことがなく容易に変更に対応する
ことができる。ここで、デフォルトには、様々な定義が
用いられうる。例えば、デフォルトを法的倒産のみを対
象とするものと定義付ける場合もあるし、6ヶ月超延滞
基準を加える、即ち、債務返済が6ヶ月を超えて延滞し
た場合にデフォルトとする場合もある。本発明にかかる
信用評価システムでは、このようなデフォルトの定義を
事前にいくつか準備しておき、利用者がコンピューター
画面からデフォルトの定義を選択することができるよう
にする。そして、信用評価システムは、選択された定義
に従って、計算のロジックを変え、デフォルト確率の計
算を行う。
【0071】さらに詳細に、その計算について説明す
る。まず、デフォルト確率の計算にはPi=1/(1+
exp(−zi))で計算されるロジットモデルを利用
する。ここで、Piはデフォルト確率である。expは
指数関数である。zi=b0+b1・x1+b2・x2
+・・・で表される。b0、b1、b2・・・は定数で
ある。x1、x2、・・・・は信用力を評価するために
利用される数値であり、通常は財務数値を組み合わせた
財務比率が用いられるが、この限りではない。ここでb
0を切片と呼ぶ。なお、信用力の基準の取り方でPi=
1/(1+exp(+zi))とされることもある。そ
して、デフォルト率の定義が変更された場合、変更に応
じて切片を変える。デフォルト定義変更後の切片bb0
は基準となるデフォルト率(p1)と定義変更後のデフ
ォルト率(p2)との比の自然対数を加えることで決定
される。即ち、bb0=b0+ln(p2/p1)であ
る。ここで、lnは自然対数である。
【0072】続いて、システム上の処理について説明す
る。システムは、制御プログラム103により、画面に
デフォルトの定義の選択画面を表示する。ユーザがこの
選択画面において表示されたデフォルトの定義のうち、
所望のデフォルトの定義を選択し、入力する。例えば、
デフォルトの定義と記されたボタンをクリックすること
によってデフォルト定義の選択を実行する。制御プログ
ラム103は、ユーザの選択入力を認識して、予め用意
されたデフォルト定義と異なる定義を選択した場合に
は、ロジットモデルの修正処理を実行する。制御プログ
ラム103は、変更後のデフォルト率の入力画面を表示
する。ユーザが表示された入力画面に変更後のデフォル
ト率を入力すると、制御プログラム103は、この変更
後のデフォルト率(p2)を所定の記憶領域に格納す
る。そして、制御プログラム103は、予め記憶された
基準となるデフォルト率(p1)及び切片b0を読み出
す。その後、制御プログラム103は、bb0=b0+
ln(p2/p1)を計算し、bb0を算出する。制御
プログラム103は、このbb0をロジットモデルに代
入処理し、新たなロジットモデルに修正する。その後、
制御プログラム103は、修正されたロジットモデルに
基づき、デフォルト確率を計算する。
【0073】特に多くの銀行が共同して設立したデータ
ベースのような場合、銀行間でデフォルトの定義が異な
るため、一種類のモデルで結果を提供することには無理
があった。しかし、本発明では、デフォルトの定義を利
用者が選択することが可能であるので、利用する銀行の
定義にあったものを選ぶことで、共同のデータベースを
利用してデフォルト確率の計算を効率よく行えるように
なる。
【0074】上述の例において、システムのハードディ
スク、メモリ等の記憶手段等にインストールされた各種
のプログラムは、様々な種類の記憶媒体に格納すること
が可能であり、また、通信媒体を介して伝達されること
が可能である。ここで、記憶媒体には、例えば、フレキ
シブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、光磁
気ディスク、CD−ROM、DVD、ROMカートリッ
ジ、バッテリバックアップ付きRAMメモリカートリッ
ジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカ
ートリッジ等を含む。また、通信媒体には、電話回線等
の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信媒体等を
含み、インターネットも含まれる。
【0075】
【発明の効果】本発明により、信用評価を適切に行なう
ことができ、特に定性データ、定量データ、欠測値の多
い財務データ、欠測値の少ない財務データ、外れ値の多
いデータ等を総合的に判断することができる信用評価シ
ステム及び信用評価方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提となる定性・定量データを評価す
るモデルの概念図である。
【図2】本発明にかかる信用評価システムにおけるシグ
ナルモデルを説明するための図である。
【図3】本発明にかかる信用評価システムにおけるシグ
ナルモデルを説明するための図である。
【図4】本発明にかかる信用評価システムのハードウェ
ア構成例を示す図である。
【図5】本発明にかかる信用評価システムの処理を示す
フローチャートである。
【図6】本発明にかかる信用評価システムにおける入力
画面例を示す図である。
【図7】本発明にかかる信用評価システムにおける入力
画面例を示す図である。
【図8】本発明にかかる信用評価システムにおける入力
画面例を示す図である。
【図9】本発明にかかる信用評価システムの他の実施の
形態を説明するための図である。
【符号の説明】
101 CPU 102 入出力装置 103 制御プログラム 104 指標情報ファイル 105 モデル情報ファイル 106 債務者情報ファ
イル 107 評価情報ファイル 108 バス

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】債務者の信用度を評価する信用評価システ
    ムであって、 債務者の信用度を評価するための指標に関し、信用度の
    低い状態に至った第1のデータ分布と、信用度の高い状
    態に至った第2のデータ分布を含む過去の指標データを
    記憶する指標情報ファイルと、 前記指標情報ファイルより取得された第1のデータ分布
    と第2のデータ分布のそれぞれを分割する分割値を決定
    する手段と、 前記分割値に基づき、前記第1のデータ分布を分割し当
    該第1のデータ分布全体における信用度の低い側の比を
    シグナル情報として算出する手段と、 前記分割値に基づき、前記第2のデータ分布を分割し当
    該第2のデータ分布全体における信用度の低い側の比を
    ノイズ情報として算出する手段と、 前記シグナル情報とノイズ情報の比に基づき判別能力情
    報を算出する手段と、 前記分割値に基づき、評価対象が信用度の高い側か低い
    側のいずれかに属するかを判定する手段と、 前記判定手段の判定結果に基づき得点を付与すると共
    に、当該得点に対して前記判別能力情報に基づく係数を
    反映させる手段を備えた信用評価システム。
  2. 【請求項2】複数の指標について得点を付与し、特定の
    合計値を求めると共に、当該指標の数により割ることに
    よって、単位当りの得点を算出する手段をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の信用評価システム。
  3. 【請求項3】前記分割値を3以上としたことを特徴とす
    る請求項1又は2記載の信用評価システム。
  4. 【請求項4】前記シグナル情報とノイズ情報の比を第1
    のデータ分布又は第2のデータ分布を基準化した後に求
    めることを特徴とする請求項1、2又は3記載の信用評
    価システム。
  5. 【請求項5】企業の結束度を示す結束度指数に基づき、
    前記得点を補整する手段を備えたことを特徴とする請求
    項1記載の信用評価システム。
  6. 【請求項6】切片を修正可能なデフォルト確率を算出す
    るデフォルト確率算出手段をさらに備えたことを特徴と
    する請求項1記載の信用評価システム。
  7. 【請求項7】債務者の信用度を評価する信用評価システ
    ムであって、 債務者の信用度を評価するための指標に関し、過去の指
    標データを記憶する指標情報ファイルと、 前記指標情報ファイルより取得された過去の指標データ
    に基づき、信用評価のための得点付与条件を算出する手
    段と、 前記得点付与条件に基づき、複数の指標について得点を
    付与し、特定の合計値を求めると共に、当該指標の数に
    より割ることによって、単位当りの得点を算出する手段
    を備えた信用評価システム。
  8. 【請求項8】前記分割値を3以上としたことを特徴とす
    る請求項7記載の信用評価システム。
  9. 【請求項9】前記シグナル情報とノイズ情報の比を第1
    のデータ分布又は第2のデータ分布を基準化した後に求
    めることを特徴とする請求項7又は8記載の信用評価シ
    ステム。
  10. 【請求項10】債務者の信用度を評価する信用評価方法
    であって、 債務者の信用度を評価するための指標に関し、信用度の
    低い状態に至った第1のデータ分布と、信用度の高い状
    態に至った第2のデータ分布を含む過去の指標データを
    記憶する指標情報ファイルより第1のデータ分布と第2
    のデータ分布を取得するステップと、 前記指標情報ファイルより取得された第1のデータ分布
    と第2のデータ分布のそれぞれを分割する分割値を決定
    するステップと、 前記分割値に基づき、前記第1のデータ分布を分割し当
    該第1のデータ分布全体における信用度の低い側の比を
    シグナル情報として算出するステップと、 前記分割値に基づき、前記第2のデータ分布を分割し当
    該第2のデータ分布全体における信用度の低い側の比を
    ノイズ情報として算出するステップと、 前記シグナル情報とノイズ情報の比に基づき判別能力情
    報を算出するステップと、 前記分割値に基づき、評価対象が信用度の高い側か低い
    側のいずれかに属するかを判定するステップと、 前記判定手段の判定結果に基づき得点を付与すると共
    に、当該得点に対して前記判別能力情報に基づく係数を
    反映させるステップを備えた信用評価方法。
  11. 【請求項11】複数の指標について得点を付与し、特定
    の合計値を求めると共に、当該指標の数により割ること
    によって、単位当りの得点を算出するステップをさらに
    備えたことを特徴とする請求項10記載の信用評価方
    法。
  12. 【請求項12】前記分割値を3以上としたことを特徴と
    する請求項10又は11記載の信用評価方法。
  13. 【請求項13】前記シグナル情報とノイズ情報の比を第
    1のデータ分布又は第2のデータ分布を基準化した後に
    求めることを特徴とする請求項10、11又は12記載
    の信用評価方法。
  14. 【請求項14】債務者の信用度を評価する信用評価方法
    であって、 債務者の信用度を評価するための指標に関し、過去の指
    標データを記憶する指標情報ファイルより過去の指標デ
    ータを取得するステップと、 前記指標情報ファイルより取得された過去の指標データ
    に基づき、信用評価のための得点付与条件を算出するス
    テップと、 前記得点付与条件に基づき、複数の指標について得点を
    付与し、特定の合計値を求めると共に、当該指標の数に
    より割ることによって、単位当りの得点を算出するステ
    ップを備えた信用評価方法。
  15. 【請求項15】前記分割値を3以上としたことを特徴と
    する請求項14記載の信用評価方法。
  16. 【請求項16】前記シグナル情報とノイズ情報の比を第
    1のデータ分布又は第2のデータ分布を基準化した後に
    求めることを特徴とする請求項14又は15記載の信用
    評価方法。
  17. 【請求項17】債務者の信用度を評価する信用評価プロ
    グラムであって、この信用評価プログラムは、コンピュ
    ータに対して、 債務者の信用度を評価するための指標に関し、信用度の
    低い状態に至った第1のデータ分布と、信用度の高い状
    態に至った第2のデータ分布を含む過去の指標データを
    記憶する指標情報ファイルより第1のデータ分布と第2
    のデータ分布を取得するステップと、 前記指標情報ファイルより取得された第1のデータ分布
    と第2のデータ分布のそれぞれを分割する分割値を決定
    するステップと、 前記分割値に基づき、前記第1のデータ分布を分割し当
    該第1のデータ分布全体における信用度の低い側の比を
    シグナル情報として算出するステップと、 前記分割値に基づき、前記第2のデータ分布を分割し当
    該第2のデータ分布全体における信用度の低い側の比を
    ノイズ情報として算出するステップと、 前記シグナル情報とノイズ情報の比に基づき判別能力情
    報を算出するステップと、 前記分割値に基づき、評価対象が信用度の高い側か低い
    側のいずれかに属するかを判定するステップと、 前記判定手段の判定結果に基づき得点を付与すると共
    に、当該得点に対して前記判別能力情報に基づく係数を
    反映させるステップを実行させる信用評価プログラム。
  18. 【請求項18】債務者の信用度を評価する信用評価プロ
    グラムであって、この信用評価プログラムは、コンピュ
    ータに対して、 債務者の信用度を評価するための指標に関し、過去の指
    標データを記憶する指標情報ファイルより過去の指標デ
    ータを取得するステップと、 前記指標情報ファイルより取得された過去の指標データ
    に基づき、信用評価のための得点付与条件を算出するス
    テップと、 前記得点付与条件に基づき、複数の指標について得点を
    付与し、特定の合計値を求めると共に、当該指標の数に
    より割ることによって、単位当りの得点を算出するステ
    ップを実行させる信用評価プログラム。
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CN114021998A (zh) * 2021-11-09 2022-02-08 中交智运有限公司 一种评价网络货运经营企业诚信状况的方法及系统

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