JPH11175602A - 信用リスク計測装置 - Google Patents

信用リスク計測装置

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JPH11175602A
JPH11175602A JP34347397A JP34347397A JPH11175602A JP H11175602 A JPH11175602 A JP H11175602A JP 34347397 A JP34347397 A JP 34347397A JP 34347397 A JP34347397 A JP 34347397A JP H11175602 A JPH11175602 A JP H11175602A
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JP34347397A
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Ayumi Nakabayashi
歩 中林
Kiyonori Ugajin
清徳 宇賀神
Kenichi Yamazaki
健一 山▲崎▼
Masanobu Sasaki
正信 佐々木
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Fujitsu Ltd
Sakura Bank Ltd
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Fujitsu Ltd
Sakura Bank Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は信用リスク計測装置に関し、正確に
最大損失の大きさを求めることができ、複数企業への貸
し出しリスクに関しても、対象となる複数企業間のデフ
ォルトの関連性を考慮し、正確な信用リスクの計測を行
うことができる信用リスク計測装置を提供するものであ
る。 【解決手段】 本発明は、貸出債権明細入力部2から入
力する貸出債権明細の情報、貸出先属性入力部3から入
力する貸出先属性の情報、格付推移確率入力部4から入
力する格付推移確率テーブルに基づいて信用リスクの計
測を行うものであり、例えばある会社(企業)の貸出債
権明細をCPU1は読み出し、貸出先属性の情報に含ま
れる格付をもとにして、格付推移確率テーブルに従って
シミュレーション処理を繰り返し、デフォルトした場合
の損失額をシミュレーション毎に計算する。この計算結
果を集計部1bによって集計し、全体の損失額を計算す
ると共に、期待損失額、最大損失額を計算して損失額表
示部5に表示することによって正確な信用リスクの計測
を行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金融機関等におい
て、貸出先の信用状態の変化及び貸し倒れによって、貸
し出し債権が約定どおりに回収できないことによる損失
額の見込みを計測する信用リスク計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、企業倒産は一般企業のみならず、
金融機関までも巻き込んだものとなっている。したがっ
て、金融機関等において貸出先の信用状態の変化及び貸
し倒れによる貸し出し債権の管理を確実に行うため、貸
し出し先企業に対する信用リスクの把握は重要な要素と
なっている。
【0003】従来の信用リスクの計測は、例えば以下の
ような方法によって行っていた。図39は従来の計測例
を説明するために使用する図であり、同図に示す横方向
Aaa、Aa 、A、Baa、Ba 、Bの記載は対象企業の格
付けを示し、縦方向1〜20の記載は累積年数を示す。
従来の信用リスクの計測は、先ず上述の図39から倒産
を考慮した貸し出し債権の現在価値を計算する。貸し出
し債権の現在価値は以下の計算式で求められる。
【0004】デフォルトを考慮した場合の現在価値=1
年目の限界デフォルト率×1年目でデフォルトした場合
の現在価値+2年目の限界デフォルト率×2年目でデフ
ォルトした場合の現在価値+3年目の限界デフォルト率
×3年目でデフォルトした場合の現在価値+・・・・・
・+貸し出し満期にデフォルトしていない確率×デフォ
ルトを考慮しない現在価値 である。ここで、ある年の限界デフォルト率は、その年
の累積デフォルト発生率から前の年の累積デフォルト発
生率を差し引いたものになる。そして、損失の期待値は
以下の式で求められる。
【0005】損失の期待値=デフォルトを考慮しない現
在価値−デフォルトを考慮した現在価値 ここで、上述の現在価値の計算は、例えば固定金利一括
返済貸し出し、格付けBa 、元本1000、満期199
9年6月30日、貸し出し金利1、5%、回収率60%
の条件で、1997年1月1日を評価日として評価す
る。但し、割引金利は0とする。
【0006】 この場合、デフォルトを考慮しない現在価値 =1000×0.015 +1000×0.015 +1000×(1+0.015) =1045 となる。さらに、1年後、2年後、3年後のデフォルト
した場合の現在価値は、それぞれ、 1年後にデフォルトした場合の現在価値=1000×0.6 =600 2年後にデフォルトした場合の現在価値=1000×0.015 +1000×0.6 =61 5 3年後にデフォルトした場合の現在価値=1000×0.015 +1000×0.015 + 1000×0.6 =630 である。また、各年の限界デフォルト率は、 1年目の限界デフォルト率=1.9 % 2年目の限界デフォルト率=4.6 %−1.9 %=2.7 % 3年目の限界デフォルト率=7.0 %−4.6 %=2.4 % であるから、デフォルトを考慮した現在価値は、 デフォルトを考慮した現在価値 =0.019 ×600 +0.027 ×615 +0.024 ×630 +(1−0.07) ×1045 =1014.975 となり、期待損失は、 期待損失=1045−1014.975=32.025 となる。
【0007】一方、複数企業への貸し出しを行った場
合、貸し出し先が常に同時にデフォルトを起こすわけで
はない。この場合、従来行われている損益の標準偏差で
信用リスクの大きさを計算すると、例えば、A社とB社
に貸し出した場合、単純にA社に対する貸し出し損益の
標準偏差とB社に対する貸し出し損益の標準偏差足し算
した場合より実際の信用リスクは小さくなる。
【0008】A社とB社のデフォルトが独立であるとす
ると、損益の分散には加算法が成り立ち、 全体の分散=A社の貸し出し損益の分散+B社の貸し出
し損益の分散
【0009】
【数1】
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の信用リスク
計測装置では以下の問題が発生する。先ず、(イ)従来
の信用リスク計測方法では、期待損失を求めることはで
きるが、損失変動の大きさを考慮に入れていないため、
累積デフォルト発生率の分布は正規分布では表せないた
め、仮に累積デフォルト発生率の変動の大きさがわかっ
ても、正確な最大損失の大きさを求めることはできな
い。
【0011】一方、(ロ)複数企業への貸し出しリスク
に関しては、対象となる複数企業間のデフォルトの関連
性を考慮しないため、この場合にも正確な計測結果を得
ることができない。
【0012】本発明は上記課題を解決するため、正確に
期待損失や最大損失の大きさを求めることができ、複数
企業への貸し出しリスクに関しても、対象となる複数企
業間のデフォルトの関連性を考慮し、正確な信用リスク
の計測を行うことができる信用リスク計測装置を提供す
るものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は上
記課題を解決するため、前の信用格付に対しデフォルト
を含む新たな信用格付の割合に従って、新たな信用格付
けのシミュレーション処理を行う処理手段31(図1の
原理説明図参、以下同じ)と、該処理手段31による前
記シミュレーション処理を複数回繰り返し、該処理によ
りデフォルトを発生した場合、該デフォルトの損失額を
計算する計算手段32と、該計算手段32が行った計算
結果を集計する集計手段33と、該集計手段33による
集計結果に従って、期待損失を計算する損失計算手段3
4とを有する信用リスク計測装置を提供することによっ
て達成できる。
【0014】ここで、前の信用格付に対する新たな信用
格付に推移する割合の情報は、例えばRAMやEEPR
OM等のメモリに記憶しておいてもよい。ここで、前の
信用格付とは、例えば本例の測定処理前の企業の信用状
況に対応する格付であり、又は本例の測定処理中におけ
る各測定処理前の信用格付に対する測定処理後の信用格
付である。また、処理手段31は前の格付に対する新た
な格付を決定すべく前記信用格付の割合に従ってシミュ
レーション処理を行い、信用格付の割合に従って新たな
信用格付を決定する。また、この処理を複数回(例え
ば、10回)繰り返し、順次新たな信用格付の設定を行
う。
【0015】計算手段32は、前記シミュレーション処
理によりデフォルトした場合の損失額を計算する。この
計算は、例えば各回毎の信用格付の値から損失額を計算
し、デフォルトが起きずに返済を受けた場合と比較した
損害額である。尚、集計手段33は上記損失額を集計す
る。
【0016】損失計算手段34は、前記集計手段33に
よる集計結果に従って期待損失を計算し、その結果をデ
ィスプレイに表示する。例えば、全損失額の平均値を期
待損失額として、ディスプレイに表示する。
【0017】このように構成することにより、金融機関
等の保有する貸し出し債権の貸し出し先に対する期待損
失を、前の信用格付に対する新たな信用格付の変化とし
て多数回シミュレーションした結果に基づいて計算する
ことができ、毎回変化する企業の信用格付の推移に従っ
た信用リスクの計測を正確に行うことができる。
【0018】請求項2の記載は、上記請求項1の記載に
おいて、前記前の信用格付に対する新たな信用格付の割
合のデータを入力する格付推移確率入力手段35(図2
の原理説明図参、以下同じ)と、最初の信用格付データ
を含み貸出先の属性データを入力する貸出先属性データ
入力手段36と、測定対象となる企業情報を含む債権明
細を入力する債権明細入力手段37とを有し、債権貸し
出し企業に対し前記貸出先の属性データに含まれる格付
を前記前の信用格付とし、新たな信用格付のシミュレー
ションを行い、前記債権明細に含まれる情報に従ってデ
フォルトした際の損失額を計算する構成である。
【0019】ここで、上記格付推移確率入力手段35、
貸出先属性データ入力手段36、債権明細入力手段37
は、例えばキーボードから入力し、上記各入力手段35
〜37より入力したデータは、例えばメモリ等に一旦格
納され、また上記貸出先属性データ入力手段36から入
力したデータに含まれる格付データは、前記処理手段3
2のシミュレーション処理の際最初の格付データとして
使用される。
【0020】請求項3の記載は、上記請求項1又は2の
記載において、前記処理手段31には、金融機関の有す
るホストコンピュータのファイルからの情報が直接入力
する構成である。
【0021】この場合、貸出債権明細ファイル38(図
3の原理説明図参、以下同じ)は勘定系のホストコンピ
ュータから供給され、貸出先属性ファイル39、及び格
付推移確率ファイル40は情報系のホストコンピュータ
から供給される構成である。
【0022】このように構成することにより、各データ
の入力をキーボードを操作して行う必要がなく、極めて
効率よく貸出債権明細、貸出先属性、格付推移確率の各
データを入力することができる。
【0023】請求項4の記載は、上記請求項2の記載に
おいて、前記格付推移確率は、例えば複数の信用格付に
対して、各信用格付毎に新たな信用格付の割合を有する
構成である。
【0024】すなわち、前記格付推移確率は格付が異な
る毎に新たな信用格付の割合を有するテーブルであり、
前の格付に従って対応する新たな信用格付の割合のデー
タを使用し、例えば当該割合で乱数を発生してシミュレ
ーション処理を行う。
【0025】請求項5の記載は、上記請求項2、又は4
の記載において、前記格付推移確率は、例えば前の信用
格付に対する新たな信用格付の割合を記憶するテーブル
を複数有し、前記処理手段はこの中の1つを順次選択し
て使用する構成である。
【0026】すなわち、シミュレーションの回数と期間
(年数)によって異なる、例えば推移確率シナリオ表を
用意し、対応するシミュレーション回数と期間(年数)
において使用する格付推移確率テーブルを選択して使用
する。
【0027】この推移確率シナリオ表は、例えば年によ
る景気変動等に対応する情報に基づいて作成されてお
り、より精度の高いデフォルトシナリオを作成すること
ができる。
【0028】請求項6の記載は、上記請求項1、2、
4、又は5の記載において、前記処理手段が行うシミュ
レーション処理は、例えば前記信用格付の割合に従って
乱数を発生させ、新たな信用格付を決定する構成であ
る。
【0029】但し、上記シミュレーション処理が信用格
付の割合に従って行われるならば、必ずしも乱数の発生
に限定されるものではなく、例えばゲート回路等を用い
たハード構成で形成してもよい。
【0030】請求項7の記載は、上記請求項1、2、
3、4、5、又は6の記載において、前記損失計算手段
は、前記シミュレーション処理を複数回繰り返した結果
から最大損失あるいは期待損失を計算し、さらに該計算
結果を表示する構成である。すなわち、上記損失計算手
段は、最大損失額の計算も同時に行い、期待損失と最大
損失を同時にディスプレイに表示できる構成である。こ
のように構成することにより、オペレータはディスプレ
イに対象会社(企業)の期待損失額と、最大損失額が同
時に表示され、会社(企業)の信用リスクを判断する上
で分かり易い表示となる。
【0031】請求項8の記載は、上記請求項1、2、又
は7の記載において、業種によるリスク要因の変動性を
記憶するリスク要因変動性記憶手段と、前記業種間の相
関関係を記憶するリスク要因相関記憶手段とを有し、前
記リスク要因の変動性から要因シナリオを作成し、該要
因シナリオを使用し、測定の対象となる企業の企業情報
から関連する前記要因シナリオを加味したシミュレーシ
ョン処理によりデフォルトの際の損失額を計算する構成
である。
【0032】このように構成することにより、業種によ
るリスク要因変動を加味し、景気変動等による業種間の
相関関係を考慮して対象会社(企業)の信用リスクを知
ることができ、更に正確な信用リスクの計測装置を提供
することができるものである。
【0033】また、上記請求項8の記載において、前記
リスク要因変動性の情報は入力部41(図4の原理説明
図参、以下同じ)から供給され、前記リスク要因相関の
情報は入力部42から供給される。
【0034】請求項9の記載は、上記請求項2、7、又
は8の記載において、前記貸出先属性と前記債権明細か
ら所望のデータを選択する選択手段と、該選択手段によ
って選択されたデータを組み合わせた場合の前記損失額
を集計する集計手段と、該集計手段によって集計された
損益集計表を表示する手段とを有する構成である。この
ように構成することにより、損失額の集計を動的に様々
与えることにより、信用リスクの分析や検討を行うこと
ができる信用リスク計測装置となる。
【0035】請求項10の発明は上記課題を解決するた
め、前の信用格付に対し、デフォルトを含む新たな信用
格付の割合に従って新たな信用格付けのシミュレーショ
ンを行う処理と、該シミュレーション処理を複数回繰り
返し、該処理によりデフォルトを発生した場合、該デフ
ォルトの損失額を計算する計算処理と、該計算結果を集
計する集計処理と、該集計処理による集計結果に従っ
て、期待損失を計算する期待損失計算処理とを行う信用
リスク計測方法を提供することによって達成できる。
【0036】本例は前記請求項1の発明に対する方法発
明であり、このような信用リスク計測方法によっても正
確な信用リスクの計測を行うことができる。請求項11
の記載は、上記請求項10の発明において、業種による
リスク要因の変動性を記憶するリスク要因変動性記憶処
理と、前記業種間の相関関係を記憶するリスク要因相関
記憶処理とを行い、前記リスク要因の変動性から要因シ
ナリオを作成し、該要因シナリオを使用し、測定の対象
となる企業の企業情報から関連する前記要因シナリオを
加味したシミュレーション処理によりデフォルトの際の
損失額を計算するものである。
【0037】本例は前記請求項8の発明に対する方法発
明であり、このような信用リスク計測方法によってもよ
り正確な信用リスクの計測を行うことができる。請求項
12の記載は、上記請求項10、又は11の記載におい
て、前記計算手段が行うデフォルトの損失額の計算結果
を記憶するデフォルト時損失記憶手段を有する構成であ
る。
【0038】また、請求項13の記載は、上記請求項1
0、又は11の記載において、前記貸出先属性と前記債
権明細から所望のデータを選択する選択処理と、該選択
処理によって選択されたデータの組み合わせの場合の前
記損失額を集計する集計処理と、該集計処理によって集
計された損益集計表を表示する処理とを行うものであ
る。
【0039】本例は前記請求項9、10の記載に対応す
るものであり、本例の信用リスク計測方法においても適
用できる。請求項14の発明は上記課題を解決するた
め、前の信用格付に対し、デフォルトを含む新たな信用
格付の割合に従って、新たな信用格付けのシミュレーシ
ョンを行う機能と、該シミュレーション機能を複数回繰
り返し、デフォルトが発生した場合、該デフォルトの損
失額を計算する計算機能と、該計算結果を集計する集計
機能と、該集計機能による集計結果に従って、期待損失
を計算する期待損失計算機能とをコンピュータに実行さ
せる命令を含むプログラムを格納した前記コンピュータ
が読み取り可能な記憶媒体を提供することによって達成
できる。
【0040】本発明は記憶媒体に関するものであり、上
記機能を有する記憶媒体に書き込まれたプログラムを使
用しても信用リスクの計測を行うことができる。請求項
15の発明は上記課題を解決するため、業種によるリス
ク要因の変動性を記憶するリスク要因変動性記憶機能
と、前記業種間の相関関係を記憶するリスク要因相関記
憶機能とを有し、前記リスク要因の変動性から要因シナ
リオを作成し、該要因シナリオを使用し、測定の対象と
なる企業の企業情報から関連する前記要因シナリオを加
味したシミュレーション処理によりデフォルトの際の損
失額を計算する機能とをコンピュータに実行させる命令
を含むプログラムを格納した前記コンピュータが読み取
り可能な記憶媒体を提供することによって達成できる。
【0041】本例も記憶媒体に関するものであり、上記
機能を有する記憶媒体に書き込まれたプログラムを使用
しても信用リスクの計測を行うことができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
を用いて詳細に説明する。 <第1実施形態例>図5は第1実施形態例の信用リスク
計測装置のシステム構成図である。同図において、本装
置はCPU1と、貸出債権明細入力部2、貸出先属性入
力部3、格付推移確率入力部4、及び損失額表示部5で
構成されている。また、CPU1は損失計算部1aと集
計部1bで構成されている。尚、上述の貸出債権明細入
力部2、貸出先属性入力部3、格付推移確率入力部4
は、例えばコンピュータのキーボードやマウスが対応す
る。
【0043】図6は貸出債権明細入力部2から入力する
貸し出し債権の明細を説明する図である。同図に示す
「CIF番号」は貸し出し先の会社(企業)番号を示
し、「貸出債権種別」は債権の種別を示し、0は固定金
利貸し出し、1は金利スワップ、などを示す。また、
「元本」は当該会社(企業)の借り入れ金額であり、
「満期」は当該借入金の返済の満期日を示す。例えば、
「満期」“19980630”は満期日が1998年6
月30日であることを示し、「満期」“2007033
1”は、満期日が2007年3月31日であることを示
す。また、「金利」は当該貸し出し債権の金利を示し、
「回収率」は当該会社(企業)がデフォルトした時の元
本に対する回収率を示し、例えば「元本」“1000”
に対する「回収率」90%は“900”であり、「元
本」“1000”に対する「回収率」80%は“80
0”である。尚、本明細書においてデフォルトとは、信
用リスクの計測対象となる会社(企業)が倒産すること
をいう。
【0044】また、図7は上述の貸出先属性入力部3か
ら入力する貸し出し先属性のデータを説明する図であ
る。ここで、同図に示す「CIF番号」は前述と同様、
貸し出し先の会社(企業)番号を示し、「現在の格付」
は当該会社(企業)の信用に関する格付を示し、例えば
1〜10のレベル、及びデフォルトに格付されている。
また、「集計キー1」は当該会社の規模を示し、例えば
0が大企業、1が中企業、2が小企業に区分けされる。
さらに、「集計キー2」は会社の業種を示し、例えば1
は卸小売業、・・・、4は製造業、5は建設業、6はサ
ービス業、・・・に区分けされている。
【0045】さらに、図8(a)、(b)は上述の格付
推移確率入力部4から入力する格付推移確率データ(テ
ーブル)を説明する図である。このデータ(テーブル)
の縦方向の1〜10、及びデフォルトの表示は、前年
(前期)の格付を示し、横方向の1〜10、及びデフォ
ルトの表示は前年(前期)に対する今年(今期)の格付
の確率を示す。例えば、図8(a)において、前年の格
付が“2”である場合、今年の格付が“1”になる確率
は0、09であり、“2”になる確率は0、45であ
り、“3”になる確率は0、27であり、“4”になる
確率は0、19であり、確率が“5”以下、デフォルト
になる場合は0であることを示す。また、例えば前年の
格付が“9”である場合、今年の格付が“1”〜“4”
まで上昇する可能性はなく、格付が“5”になる確率は
0、05あり、“6”になる確率も0、05であり、
“7”になる確率は0、10であり、“8”になる確率
は0、43であり、“9”のままである確率も0、29
である。さらに、格付が“10”に下がる可能性もあ
り、その確率は0、05あり、更にデフォルトになる確
率も0、05あることを示す。
【0046】尚、本例において上述の格付推移確率デー
タ(テーブル)は5枚用意されており、0〜4の番号が
付加され、後述するように5枚の中の1枚を選択して使
用する。したがって、同図(b)は5枚の中の他の1枚
のテーブル例を示している。
【0047】一方、CPU1の損失計算部1aは、上述
の貸出債権明細入力部2、貸出先属性入力部3、格付推
移確率入力部4から入力する各情報に従って、後述する
計算式に従った損失計算を行う。また、その計算結果は
集計部1bによって集計処理され、さらに損失計算部1
aによって期待損失額及び最大損失額が計算される。こ
の結果は、前述の損失額表示部5に表示される。尚、こ
の損失額表示部5はディスプレイであり、例えばコンピ
ュータのディスプレイが対応する。
【0048】次に、上記構成の信用リスク計測装置にお
いて、その処理動作を説明する。図9はオペレータの操
作手順を説明するフローチャートである。先ず、貸出債
権明細入力部2から図6で説明した貸し出し債権明細を
入力する(ステップ(以下、図9においてSで示す)
1)。例えば、この入力はキーボードを操作し、前述の
「CIF番号」、「貸出債権種別」、「元本」、「満
期」、「金利」、「回収率」の各データを有する貸出債
権明細を入力する。これらのデータは不図示のメモリに
記憶される。
【0049】次に、貸出先属性入力部3から図7に示し
た貸し出し先属性を入力する(S2)。この場合にも、
例えばキーボード等を操作して行い、該当の会社(企
業)の貸し出し先属性を入力する。
【0050】次に、格付推移確率入力部4から図8に示
す格付推移確率データ(テーブル)を入力する(S
3)。この場合、オペレータは5枚の格付推移確率テー
ブルを全部入力する。
【0051】以上の情報を入力した後、オペレータはス
タートキー(例えば、キーボード上のリターンキー)を
押下することによって、シミュレーションを開始する
(S4)。このシミュレーションは、図10〜図12に
示すフローチャートに従って処理される。
【0052】先ず、図10に示すフローチャートに従っ
て処理を開始する。同図のフローチャートに示すよう
に、最初に推移確率シナリオ表を作成する(ステップ
(以下、図10においてUで示す)1)。この推移確率
シナリオ表は、具体的には図13に示す表であり、期間
の経過によって推移する景気の変動等を考慮して作成さ
れる。また、この推移確率シナリオ表は後述するシミュ
レーション回数と期間(年数)に従って設定される。推
移確率シナリオ表に記載される“0”〜“4”の5つの
記号は、前述の5枚の格付推移確率テーブルを選択する
ための記号である。
【0053】上記推移確率シナリオ表の作成が終了する
と、貸出先属性のレコードがまだ在るか判断する(U
2)。最初のこの処理では、前述の図7に示すデータが
入力しているため、判断(U2)はY(イエス)であ
り、「CIF番号」が同じ貸出債権明細を集める(U
3)。この処理は、前述の図6に示す貸出債権明細を検
索して行い、図6の例では同じ「CIF番号」1234
567の会社(企業)に他の債権が存在するので、同時
に処理すべく同じ貸出債権明細を集める。
【0054】次に、「CIF番号」が同じ貸出債権を評
価する(U4)。この評価処理を実行するフローチャー
トが図11、図12であり、図11のステップ1の具体
的処理が図12のフローチャートである。すなわち、図
11のデフォルトシナリオ作成処理(ステップ1)の具
体的処理が図12に示すフローチャートである。したが
って、先ず図12のフローチャートから説明する。
【0055】図12に示す処理は、選択した「CIF番
号」のデフォルトシナリオを作成する処理である。以
下、具体的に説明すると、先ずCPU1はシミュレーシ
ョン回数(i)を1に設定する(ステップ(以下、図1
2においてSTで示す)1)。次に、シミュレーション
回数(i)が予め設定された10000回のシミュレー
ション回数に達したか判断する(ST2)。最初、上述
のようにシミュレーション回数(i)は1であり(ST
2がY(イエス))、処理(ST3)を実行する。
【0056】この処理(ST3)は、年数(j)を1に
設定する。次に、年数(j)がシミュレーション期間1
0年より少ないか判断する(ST4)。すなわち、上記
のように設定した年数(j)がシミュレーション期間1
0年に達していないか判断する。そして、この時、上述
のように年数(j)は1に設定されているので(ST4
はY(イエス))、処理(ST5)を実行する。
【0057】処理(ST5)は、前述の図13に示す推
移確率シナリオ表に従って、図8(a)、(b)等の5
枚の格付推移確率テーブルの中の対応するテーブルを取
り出す処理であり、推移確率シナリオ表の〔i、j〕番
目に指定されている格付推移確率テーブルを取り出す。
すなわち、推移確率シナリオ表の〔1、1〕番目の
「3」に対応する格付推移確率テーブルを選択する。こ
こで、例えば図8に示す格付推移確率がこの時選択され
たテーブルとする。
【0058】次に、このテーブルに従って、現在の格付
の更新を行う(ST6)。例えば、図7に示す「CIF
番号」1234567の会社(企業)の場合、「現在の
格付」である“2”のデータを読み出し、図8(a)に
示す前年の格付値とする。この時、次年度(図8の今年
に対応)の格付が、“1”になる確率は0、09であ
り、“2”になる確率は0、45であり、“3”になる
確率は0、27であり、“4”になる確率は0、19で
あり、確率が“5”以下、及びデフォルトになる確率は
0である。CPU1ではこの確率で次の年に選択される
確率をシミュレーションする。このシミュレーション
は、例えば上述の確率で発生する乱数を使用し、発生す
る格付を求め、格付推移シナリオ表を作成する。図14
はこの格付推移シナリオ表の例であり、例えばこの時格
付“4”がシミュレーションされたものとすると、図1
4に示す1回目のシミュレーションの期間の1年目に格
付“4”を書き込む。
【0059】次に、現在の格付がデフォルトであるか否
か判断する(ST7)。上述の例の場合、現在の格付が
“4”に推移しており、デフォルトになっていないので
判断(ST7)はN(ノー)である。したがって、年数
(j)のデータをj+1とし(1インクリメントし)
(ST8)、判断(ST4)に戻る。
【0060】次に行う判断(ST4)では、年数(j)
のデータが「2」であるので、前述と同様Y(イエス)
であり、図11に示す推移確率シナリオ表の〔i、j〕
番目のテーブル、即ち推移確率シナリオ表の〔1、2〕
番目のテーブルを取り出す(ST5)。そして、前述と
同様、取り出したテーブルに従って、現在の格付の更新
を行う(ST6)。この処理も前述と同様であり、各格
付が発生する割合で次の年の格付を乱数を使用してシミ
ュレーションする。この時選択される格付推移確率テー
ブルが図8(b)に示す例の場合、次年度の格付が、
“2”になる確率は0、09であり、“3”になる確率
は0、20であり、“4”になる確率は0、33であ
り、“5”になる確率は0、24であり、“6”になる
確率は0、11であり、“7”になる確率は0、04で
ある。例えば、この時格付“5”がシミュレーションさ
れたものとすると、図14に示す1回目のシミュレーシ
ョンの期間2年目に格付“5”が書き込まれる。
【0061】その後、前述と同様、現在の格付がデフォ
ルトであるか判断し(ST7)、現在の格付は上述のよ
うに“5”であり、デフォルトではないので(ST7が
N)、年数(j)のデータをj+1とし(1インクリメ
ントし)(ST8)、判断(ST4)に再度戻る。
【0062】以下、同様にして格付推移確率テーブルを
更新しつつ(ST5)、格付推移をシミュレーションす
る(ST6)。そして、上述の処理を継続する間、デフ
ォルトが発生すると(ST7がY)、この時の年数
(j)を1回目のデフォルトシナリオ〔I〕とする(S
T9)。例えば、図14に示す格付推移シナリオ表の1
回目のシミュレーションでは10年目でデフォルトする
ので、デフォルトシナリオ〔1〕は“10”となる。
【0063】以上の処理によって、「CIF番号」12
34567の会社(企業)に対する1回目のシミュレー
ション処理が終了し、次に2回目のシミュレーションを
行うべく、シミュレーション回数(i)をi+1(1イ
ンクリメント)する(ST10)。そして、前述と同
様、シミュレーション回数(i)が10000回に達し
たか判断し(ST2)、10000回に達するまで前述
と同様のシミュレーション処理を繰り返す(ST2〜S
T10)。上述の処理により、例えば2回目のシミュレ
ーションでは図14に示すように、例えば期間1年目の
格付が“8”に推移し、期間2年目でデフォルトする。
この場合、直ちに2回目のシミュレーション処理を終了
し(ST7がY)、デフォルトシナリオ〔2〕を“2”
に設定する。一方、最後の(10000回目の)シミュ
レーションでは10年の間デフォルトしないので、デフ
ォルトシナリオ〔10000〕を“0”に設定する。
【0064】このようにして、シミュレーション回数
(i)が10000回に達すると(ST2がY)、「C
IF番号」1234567の会社(企業)に対するシミ
ュレーション処理を終了する。
【0065】以上のようにして、例えば「CIF番号」
1234567の会社(企業)に対するデフォルトシナ
リオの作成が完了すると(図11のSTP1)、全ての
貸出債権明細を処理したか判断する(STP2)。この
時、上述の例では図6に示す「CIF番号」12345
67の会社(企業)への貸出明細(2件)について処理
を行っているものであり、まず、このうちの最初の貸出
債権を取り出し(STP3)、処理を行う。
【0066】次に、上述のようにして作成したデフォル
トシナリオ〔I〕に基づいて、損益集計を行う(STP
4以下)。この処理は、シミュレーション回数(i)を
先ず1に設定し(STP4)、シミュレーション回数
(i)が最大の10000回に達したか判断し(STP
5)、最初のこの処理ではシミュレーション回数(i)
が1であるので(STP5がN)、デフォルトシナリオ
〔1〕のデータに従って、デフォルトした場合の損益を
金融商品評価部に依頼して計算する(STP6)。
【0067】図15(a)、(b)は、この損益の計算
を説明する図である。尚、同図(a)はデフォルトしな
い場合の計算を示し、同図(b)は2年目でデフォルト
する場合の計算を示し、損益はデフォルトしない場合の
計算結果からデフォルトする場合の計算結果を減算して
得られる。但し、条件としては、固定金利一括返済貸し
出し、元本1000、満期1999年6月30日、貸し
出し金利1、5%、回収率60%の条件であり、199
7年1月1日を評価日として計算し、割引金利は0とす
る。
【0068】また、以下に示す説明では、先ず損益計算
の一般例を短期間の例で説明し、後に今までの説明と整
合する期間10年のシミュレーションの場合の例を説明
する。 《短期間の例》先ず、デフォルトしない場合(図15
(a))の1年目の返済額は返済額=1000×0.015 =15
であり、2年後の返済額も同じ15(1000×0.015 )であ
り、3年目に元本1000と共に利息も返済され、3年後の
返済額は1000(1 +0.015 )である。したがって、デフ
ォルトが発生しない場合のトータルな返済額の現在価値
は、トータルな返済額の現在価値=1045である。
【0069】一方、同図(b)に示す2年目でデフォル
トした場合には、以下の計算となる。 すなわち、1年
目の返済額は上述と同様、返済額=1000×0.015 =15で
ある。しかし、2年目にデフォルトするので、2年目の
返済額は回収率60%から2年後の返済額=1000×0.60
=600 であり、2年目でデフォルトが発生した場合のト
ータルな返済額の現在価値は、トータルな返済額の現在
価値=615 である。
【0070】したがって、デフォルトした場合としない
場合での差、即ち損失額は損失額=1045−615 =430 と
なる。 《今までの説明に対応する例》本例では期間10年の計
算を行い、例えば前述の図14の1回目のシミュレーシ
ョンにおけるように、デフォルトが第10年目に発生す
るとすればその損益は以下のようになる。
【0071】デフォルトが発生しなければ 返済額=1000×0.015 +1000×0.015 +1000+・・・+1000(1+0.015) =135+1035=1165 であり、一方、第10回目でデフォルトが発生する場合
の返済額は、 返済額=1000×0.015 +1000×0.015 +1000+・・・+1000×0.60 =135+600 =735 であり、損失額は 損失額=1165−735 =430 となる。
【0072】次に、以上のようにして計算した損失額
は、集計部1bによって損益に加算される(STP
7)。CPU1は更にシミュレーション回数(i)をi
+1し(1インクリメントし)(STP8)、シミュレ
ーション回数(i)が最大の10000回に達したか判
断した後(STP5)、シミュレーション回数(2)に
おいてデフォルトした場合の損益を計算する(STP
6)。
【0073】この計算も上述と同様であり、図14に示
した2回目のシミュレーションの例で説明すると、第2
年目でデフォルトが発生しているので、デフォルトが発
生しない場合の返済額(1165)に対し、第2回目でデフ
ォルトが発生する場合の返済額は、 返済額=1000×0.015 +1000×0.60 =15+600=615 となり、損失額は損失額=1165−615 =550 となる。
【0074】以下、同様の損失額の計算を行い、100
00回のデフォルトシナリオ〔I〕に対する損失額の計
算を行い、集計部1bによる損益加算処理を行う(ST
P5〜STP8)。
【0075】尚、図14の例では最後のシミュレーショ
ン(10000回目のシミュレーション)において、デ
フォルトが発生しないため、損失額は0である。また、
図16はこのような集計を行った結果を示す集計表であ
り、10000回の損益計算の結果を示す。
【0076】以上のようにして、同じ貸し出し先に対す
る全ての債権レコードを評価した後(U4)、貸出先属
性レコードがまだあるか判断し(U2)、すべての貸出
先属性レコードを処理したら、期待損失と最大損失を求
める(U5)。この指示は前述の図9に示すように、オ
ペレータの指示により行う。このため、例えば期待貸出
と最大損失を求めることが可能になった時、例えば損失
額表示部5に表示を行い、オペレータの指示を待つ。
【0077】オペレータは損失額表示部5の表示に従っ
て、先ず最大損失額の計算を行うための確率を入力する
(前述の図9のS5)。例えば、最大損失額を全損失額
の5%に設定する場合には“5”を入力し、最大損失額
を全損失額の1%に設定する場合には“1”を入力す
る。
【0078】次に、上述の確率に基づく最大損失額の計
算、及び期待損失額の計算の指示を行う(S6)。CP
U1は上述の指示に従って最大損失額、及び期待損失額
を計算し、最大損失額及び期待損失額を含むグラフ(損
失分布グラフ)を作成し、損失額表示部5に出力する
(S7)。尚、損失分布グラフの出力は、オペレータの
指示により行う構成としてもよい。
【0079】図17は上述の処理によって損失額表示部
5に表示される損失分布グラフの例である。同図に示す
直線Aが最大損失額(最大損失ライン)であり、例えば
最大損失額は全体の損失額の1%である。また、同図に
示す直線Bが期待損失額(期待損失ライン)を示す。ま
た、同図に示す横軸は損失額の大きさを示し、最も左端
が損失額0であり、右にいくほど損失額が大きくなる。
【0080】尚、上述の最大損失額は損失額全体の5%
としてもよい。この5%は、例えば20年に1回の割合
で損失が発生する場合を考慮した場合である。また、最
大損失額を全体の損失額の1%とすれば、100年に1
回の割合で損失が発生する場合を考慮したことになる。
【0081】一方、期待損失額は全体の損失額の平均値
である。この期待損失額を具体的な損益集計表を用いて
説明すると、図18に示すようになる。同図の例は10
0回のシミュレーションの例であり、会社(企業)Aの
場合、会社(企業)Bの場合、会社(企業)Cの場合を
示す。例えば、会社(企業)Aの場合期待損失額は1
5、10であり、会社(企業)Bの場合期待損失額は1
4、60であり、会社(企業)Cの場合期待損失額は1
4、10である。
【0082】以上のように本例によれば、期待損失の計
算において信用リスク計測の対象企業に対する信用格付
を景気や、業種によって毎年の信用格付の変化する確率
が異なるテーブルを使用し、当該テーブルを使用して信
用格付をシミュレーションすることでより正確な信用リ
スクの計測を行うことができる。 <第2の実施形態例>次に、本発明の第2の実施形態例
について説明する。
【0083】本例は前述の第1実施形態例に対し、業種
毎のリスク要因の変動やリスク要因の相関等を信用リス
クの計測に加味した計測装置であり、このように構成す
ることにより、より正確な信用リスク計測装置を提供す
るものである。
【0084】先ず、本例で使用するリスク要因変動性、
及びリスク要因相関を説明する。図19はリスク要因変
動性を説明する図である。先ず、同図に示す要因0〜9
は、リスク要因の変動に関連する、例えば業種の種別を
記述する。例えば、本例において「0」は不動産業、
「1」は観光業、「2」は製造業、・・・の如く業種の
種別を記述する。また、上記要因の下に記述する変動性
は、対応する業種毎のリスク要因(景気等を表す指標)
の変動性を示し、例えば「0」の不動産業では変動性は
「0、5」であり、通常の変動性を有することを示す。
また、「1」の観光業では変動性は「0、2」であり、
リスク要因の変動性が小さいことを示す。さらに、
「2」の製造業では変動性は「1、2」であり、リスク
要因の変動性がかなり大きいことを示す。これらの変動
性は、後述する要因シナリオ表を作成する際の標準偏差
として使用される。
【0085】次に、図20はリスク要因相関を説明する
図である。このリスク要因相関の縦方向、及び横方向に
示す要因「0」〜「9」は、リスク要因の種別が記述さ
れ、例えば前述と同様、「0」は不動産業、「1」は観
光業、「2」は製造業、・・・である。また、両方向の
要因が重なった位置に記述されるデータは、両要因の相
関値を示す。例えば、要因「1」の観光業と要因「0」
の不動産業が重なった位置には相関値“0、8”が記述
されている。これは、両業種の相関関係が強いことを示
す。すなわち、両業種間で景気等によるリスク要因の変
動の関連性がかなりあることを示す。
【0086】一方、要因「2」の製造業と要因「0」の
不動産業が重なった位置には相関値“0、3”が記述さ
れている。これは、両業種の相関関係が弱いことを示
し、両業種間で景気等によるリスク要因の変動の関連性
があまりないことを示す。
【0087】また、図21は本例で使用する貸出先属性
の情報である。同図において、「CIF番号」、「現在
の格付」、及び「集計キー1」、「集計キー2」の項目
は、前述の図7に示す各項目と同様であるが、同図に示
す「要因選択1」、「要因1比率」、「要因選択2」、
「要因2比率」、・・・、「個別要因比率」の各項、及
びこれらの項目に記述されるデータが異なる。すなわ
ち、「要因選択1」は対応する「CIF番号」の会社
(企業)に対する要因、例えば前述の業種要因0(不動
産)のデータが記述され、「要因1比率」には当該「C
IF番号」の会社(企業)に対する関連性が比率とし
て、記述される。例えば、測定対象となる会社(企業)
がサービス業であり、業種要因「0」は不動産であり、
この場合「要因1比率」は“0、7”と大きく、又「要
因選択2」に記述される業種要因「2」は製造業であ
り、対応する「要因2比率」に記述される比率は、例え
ば“0、2”と小さい。
【0088】一方、「個別要因比率」の項には、個別的
に変化する要因の比率を記述する。これにより、例えば
当該会社(企業)が、同業の他社(他企業)に比べて景
気等によって変動される率の大きさの違いを表すことが
できる。
【0089】図22は本例の信用リスク計測装置のシス
テム構成図である。同図には、上記(図19〜図21)
に示す構成のリスク要因変動、及びリスク要因相関、貸
出先属性を入力する入力部を含む。すなわち、同図にお
いて本装置はCPU1と、貸出債権明細入力部2、貸出
先属性入力部3、格付推移確率入力部4、損失額表示部
5と共に、リスク要因変動性を示す業種変動性データの
入力部6、業種相関データを入力する業種相関データ入
力部7で構成されている。また、上記各入力部は前述の
実施形態例と同様、例えばコンピュータに設けられたキ
ーボードが対応し、損失額表示部5はディスプレイが対
応する。また、CPU1も前述と同様、損失計算部1a
と集計部1bを有する。
【0090】次に、上述の構成の信用リスク計測装置に
おいて、その処理動作を説明する。図23はオペレータ
の操作手順を説明するフローチャートである。先ず、前
述と同様、貸出債権明細入力部2から図6に示す貸し出
し債権明細を入力する(ステップ(以下、図23におい
てVで示す)1)。次に、貸出先属性入力部3から貸し
出し先属性を入力し(V2)、更に格付推移確率入力部
4から図8に示す格付推移確率のデータ(テーブル)を
入力する(V3)。
【0091】ここで、上記貸出先属性入力部3から入力
する貸出先属性は前述の実施形態例で説明した図7の例
と異なる。すなわち、図21の構成のリスク要因変動、
リスク相関に関する情報を含む貸出先属性データを入力
する。
【0092】次に、業種変動性入力部6から上述の図1
9に示すリスク要因変動性のデータを入力する(V
4)。この場合にも、この入力はキーボードを操作して
行い、上述のリスク要因変動性のデータを入力する。
【0093】次に、業種相関入力部7から上述の図20
に示すリスク要因相関のデータを入力する(V5)。こ
の場合にも、この入力はキーボードを操作して行い、上
述のリスク要因相関データを入力する。
【0094】以上のデータ入力が行われ、更にオペレー
タがシミュレーションの指示を行うとシミュレーション
を開始する(V6)。このシミュレーションは、図24
〜図26に示すフローチャートに従って処理される。
尚、図24〜図26に示す各処理及び判断は、前述の図
10〜図12の各処理及び判断に類似し、同じ処理には
同じステップ記号を使用して説明する。
【0095】先ず、図24に示すフローチャートに従っ
て処理を開始する。同図の処理(U1)は前述の実施形
態例と同じ処理であり、例えば図13に示すような推移
確率シナリオ表を作成する処理である。
【0096】次に、要因シナリオ表を作成する(U
1’)。図27は要因シナリオ表の例であり、同図の縦
方向にシミュレーション回数(i)を示し、横方向(k
方向)に業種の違いによる要因0〜要因9が設定され、
紙面の奥行き方向(j方向)に期間(10年)のシナリ
オが設定される。この要因シナリオ表の作成は、要因シ
ナリオ表の縦方向である各列の平均が0であり、標準偏
差が前述のリスク要因変動性となり、上記各列間の相関
関係が前述のリスク要因相関となるデータである。すな
わち、図27に示す要因シナリオ表を作成する際、要因
シナリオ表の各列の数値の平均値が0となり、同じ列の
標準偏差が前述のリスク要因変動性となり、上記各列間
の相関関係が前述のリスク要因相関となる多変量正規乱
数を発生させ、作成したものである。
【0097】また、期間10年に対応させるため、同じ
ようにして10枚の要因シナリオ表を作成する。尚、こ
の10枚の要因シナリオ表はそれぞれ上記条件、即ち要
因シナリオ表の各列の平均が0であり、標準偏差が前述
のリスク要因変動性となり、各列間の相関関係が前述の
リスク要因相関となる条件に従っている。図28は本例
の処理を模式的に示す図であり、同図の共通ファクター
に示す10が上述の要因シナリオに対応する。
【0098】このようにして、推移確率シナリオ及び要
因シナリオを作成すると、次に貸出先属性のレコードが
まだ在るか判断する(U2)。最初のこの処理では、前
述の図21に示すデータが入力しているため、判断(U
2)はY(イエス)であり、「CIF番号」が同じ貸出
債権明細を集める(U3)。この処理は、前述の図6に
示す貸出債権明細を検索して行い、図6の例では同じ
「CIF番号」1234567の会社(企業)に他の債
権が存在するので、同時の処理すべく同じ貸出債権明細
を集める。
【0099】次に、「CIF番号」が同じ貸出債権を評
価する(U4)。この評価処理を実行するフローチャー
トが図25、図26であり、図25のステップ1の具体
的処理が図26のフローチャートである。この関係は前
述の第1実施形態例と同じである。
【0100】すなわち、図25のデフォルトシナリオ作
成処理(STP1)の具体的処理が図26に示すフロー
チャートである。この処理は前述の図12の処理と同じ
であるが、ST4’に示す企業価値の計算処理が加わ
り、その結果を格付推移に反映させる点が異なる。すな
わち、先ずCPU1はシミュレーション回数(i)を1
に設定し(ST1)、シミュレーション回数(i)が予
め設定された10000回のシミュレーション回数に達
したか判断した後(ST2)、1回目のシミュレーショ
ンの年数(j)を1に設定し(ST3)、シミュレーシ
ョン期間10年より少ないか判断した後(ST4)、上
述の(ST4’)を実行する。
【0101】ここで、企業価値は 企業価値=Σ 要因シナリオ〔i,j,k〕・要因比率
+個別要因 の計算式を使用して算出する。
【0102】したがって、例えば1回目のシミュレーシ
ョンにおける期間1年目のシミュレーションでは、要因
シナリオ〔i,j,k〕は〔 1, 1,k〕であり、図2
7の要因シナリオ表のアンダーラインの各データが使用
される。また、この時対象となっている会社(企業)を
「CIF番号」1234567の会社(企業)であると
すると、図21にアンダーラインで示す各要因及びその
比率が企業価値の計算対象になり、以下の計算結果とな
る。尚、1回目のシミュレーションの期間1年目の個別
要因乱数は−0.25であるものとする。
【0103】 企業価値=要因0×要因0に対する比率+要因2×要因2に対する比率 +個別要因 =−0.1 ×0.7 +( −0.4 ×0.2)+( −0.25) =−0.4 図28に示す模式図には上述の企業価値を求める状態
が、模式的に示されており、共通ファクター(要因シナ
リオ表)と個別ファクターからそれぞれ貸出先属性にあ
る要因を計算し、係数を考慮して企業価値を計算するこ
とを示している。
【0104】上述の企業価値の計算結果は、格付の推移
を求める際(ST5、ST6)反映される。この処理は
先ず、前述の図13に示す推移確率シナリオ表の中の対
応するテーブルを取り出す処理であり、推移確率シナリ
オ表の〔i、j〕(先ず〔1、1〕)番目の推移確率テ
ーブルを取り出す(ST5)。ここで取り出したテーブ
ルを、例えば図8(a)に示す格付推移確率シナリオで
あるとする。この格付推移確率シナリオを用いて行い、
例えば「CIF番号」1234567の現在の格付は
“2”であるので、図8(a)のアンダーラインのデー
タを使用して現在の格付を更新する(ST6)。
【0105】ところで、上述の企業価値の平均は、図2
7に示す列方向の要因の平均が全て0であり、個別要因
の平均も0であるので0となる。ここで、企業価値の標
準偏差σは以下の式で求められる。
【0106】
【数2】
【0107】である。したがって、上述の企業価値の分
布は平均が0で、標準偏差σが0.3856の図29に
示す正規分布となる。そして、企業価値を標準偏差σで
割った基準化企業価値を計算すると、この基準化企業価
値は平均が0で、標準偏差σが1の標準正規分布とな
る。この図を図30として示す。
【0108】先ほどの1回目シミュレーションにおける
期間1年目の企業価値は、0.4であり、この値も基準
化すると、−0.4/0.3856=−1.037とな
る。ここで、前述のように「CIF番号」123456
7の会社(企業)の格付が“2”であり、シミュレーシ
ョン回数1回の期間1年目の格付推移確率シナリオによ
れば、格付が“1”に上昇する確率は9%であり、格付
が“2”のままである確率は45%であり、格付が
“3”である確率は27%であり、格付が“4”となる
確率は19%である。そこで、図30に示す基準化企業
価値の図に対し、曲線の下の面積が上記比率になるよう
に分けると、図31に示す図となる。
【0109】前述のように、1回目のシミュレーション
における「CIF番号」1234567の会社(企業)
の基準化企業価値は−1.037である。したがって、
この−1.037の数値から、格付“4”に推移する。
【0110】次に、現在の格付がデフォルトであるか否
か判断する(ST7)。この判断は前述の第1の実施形
態例と同様であり、上述の例の場合、現在の格付が
“4”に推移しており、デフォルトになっていないので
判断(ST7)はN(ノー)である。したがって、年数
(j)のデータをj+1とし(1インクリメントし)
(ST8)、判断(ST4)に戻る。
【0111】次に行う判断(ST4)では、年数(j)
のデータが「2」であるので、前述と同様Y(イエス)
であり、要因シナリオ〔i,j,k〕を〔1,2,k〕
として前述と同様に企業価値を計算し、現在の格付がデ
フォルトであるか判断する(ST5〜ST7)。
【0112】以下、同様にして要因シナリオ〔i,j,
k〕、及び推移確率テーブルを更新しつつ、格付をシミ
ュレーションし、その間デフォルトが発生すると(ST
7がY)、この時の年数(j)を1回目のデフォルトシ
ナリオ〔I〕とする(ST9)。そして、例えば2年目
でデフォルトを起こせばデフォルトシナリオ〔I〕に
“2”を設定し、3年目でデフォルトを起こせばデフォ
ルトシナリオ〔I〕に“3”を設定するというように、
デフォルトシナリオ〔I〕を作成しつつ、10000回
のシミュレーションを完了する。
【0113】次に、上述のようにして作成したデフォル
トシナリオ〔I〕に基づいて、損益集計を行う(図25
に示すフローチャートに従った処理)。この処理は、シ
ミュレーション回数(i)を先ず1に設定し(STP
4)、シミュレーション回数(i)が10000回に達
するまで、上述のデフォルトシナリオ〔I〕に従って、
デフォルトした場合の損益を金融商品評価部に依頼して
計算するものであり(STP2〜8)、前述の図15
(a)、(b)で説明した計算を繰り返して損益を計算
する。
【0114】以上の処理により損益を計算した後、期待
貸出と最大損失を求める(U5)。この処理も前述と同
様であり、オペレータは最大損失額の計算を行うための
確率を入力し(前述の図23のV7)、次に上述の確率
に基づく最大損失額の計算、及び期待損失額の計算の指
示を行う(V8)。CPU1は上述の指示に従って最大
損失額、及び期待損失額を計算し、最大損失額及び期待
損失額を含むグラフ(損失分布グラフ)を作成し、損失
額表示部5に出力する(V9)。尚、損失分布グラフの
出力は、オペレータの指示により行う構成としてもよ
い。
【0115】本例においては、リスク要因変動性やリス
ク要因相関を用い、会社(企業)間の業種関係から景気
の変動等の要因を信用リスクの計測に加味させ、より正
確な信用リスクの計測を行うものである。
【0116】例えば、前述の図18に示す損益集計表の
例で説明すると、会社(企業)A単独の場合の5番目に
大きい損失額は“90”であり(図18のA降順の項
参)、また会社(企業)C単独の場合の5番目に大きい
損失額は“80”であり(図18のC降順の項参)、損
益が正規分布に従うと仮定し、相関関係がないものとし
て単純に損失額を計算すると、90+80/√2とな
り、約120の損失額となるが、本発明によれば損失額
は“90”であり(図18のA+C降順の項参)、明ら
かに異なる結果となる。このことは、上述の5番目に限
らず、6番目や7番目、等の位置においても同じであ
る。
【0117】本発明は単に各会社(企業)のデフォルト
の際の損失額を会社(企業)毎に計算するのではなく、
会社(企業)の業種や会社(企業)間の関係を景気の動
向等に従ってリスク要因として加味し、その推移をシミ
ュレーションすることでより正確な損失額の計算を行う
ので、上記結果の差となって表れる。
【0118】尚、上述の2つの実施形態例の説明では、
図5及び図22に示すように貸出債権明細、貸出先属
性、格付推移確率、をそれぞれ対応する入力部2〜4
(具体的にはキーボード)から入力したが、金融機関の
有するホストコンピュータから供給する構成としてもよ
い。例えば、図32はこの構成を説明するシステム構成
図であり、貸出債権明細については金融機関の有する勘
定系のホストコンピュータ11から貸出債権明細ファイ
ル11aを読み出し使用する。また、貸出先属性及び格
付推移確率については、情報系のホストコンピュータ1
2から貸出先属性ファイル12aを読み出し、又格付推
移確率ファイル12bを読み出し使用する。尚、格付推
移確率については格付推移確率算出部13で使用する格
付推移確率テーブルを選択した後、格付推移確率ファイ
ル12bとして使用する。
【0119】また、図33に示す例は上述と同じように
勘定系及び情報系のホストコンピュータ11、12から
データを使用するのであるが、一部のデータをキーボー
ドを使用して追加入力するシステム構成である。例え
ば、追加貸出債権明細入力部14を設け、勘定系ホスト
コンピュータ11に登録されていない貸出債権明細を入
力する場合などに使用する。尚、追加する入力部は、貸
出先属性入力であっも、格付推移確率入力であってもよ
い。
【0120】さらに、上述の2つの実施形態例の説明で
は金融商品評価部を使用するが、デフォルト時の損失額
を求めるため、金融商品評価部はキャッシュフローを生
成するが、割引金利や回収率が変わらなければ、損失額
の大きさはデフォルトした時期によって一義的に決ま
る。したがって、金融商品評価部に例えば図34(a)
に示すようなデフォルト時の損失テーブルを内蔵し、貸
出債権明細の処理を開始する前に各時期における損失額
を計算しておき、テーブルを予め作成することで、後の
シミュレーション処理の際デフォルトシナリオ〔I〕に
従って上記テーブルを検索し、損失額を求めることがで
きる。このように構成することにより、前述の図15に
示した処理を個々に行う必要がなく、短時間で損失額の
計算を行うことができる。
【0121】尚、同図(b)は上述の金融商品評価部に
おけるデフォルト時の損失テーブル(デフォルト時損失
表)の位置を説明する図であり、キャッシュフロー生成
部22で生成するキャッシュフローと現在価値評価部2
3での現在価値の評価に従って損失計算部24で損失額
を、例えばシミュレーション毎に計算し、上述のデフォ
ルト時損失表25に登録しておく。このように代表的な
損失額を登録しておくことによって、後に必要に応じて
使用し、迅速な信用リスクの計測を行うことができる。 <第3の実施形態例>次に、本発明の第3の実施形態例
について説明する。
【0122】本例はシミュレーションを開始する前に、
与えられた集計仕様に基づいてフィールド分類を作成
し、集計仕様書に登録することにより、希望する組み合
わせの損益の集計結果を得、信用リスクの計測を行うこ
とによりリスクの小さい会社(企業)への貸し出し等の
検討に使用できるようにするものである。
【0123】本例で使用する貸出先属性は、例えば図3
5に示す貸出先属性であり、貸出債権明細は、例えば図
36に示す貸出債権明細であるものとして説明する。ま
た、図37は集計手段の内容を示し、キー変換部15と
損益集計部16で構成され、キー変換部15は集計仕様
表17とフィールド分類部18で構成されている。集計
仕様表17は係数、総レベル数、現在のレベルの各項目
を有し、フィールド分類部18は上述の集計仕様表17
に対応したデータを有する。
【0124】例えば、フィールド分類部18の18aに
設定されたフィールド=属性3(集計キー1)は、図3
5に示す貸出先属性の指定であり、特に3番目の集計キ
ーの指定情報であることが分かる。そして、これは類別
量の分類であり、貸出先属性のフィールド3の値が
“2”である分類を示す。同様にして、フィールド分類
部18の18bに設定されたフィールド=明細4(満
期)は、図36に示す貸出債権明細の指定であり、特に
4番目の満期の指定情報であることが分かる。そして、
これは連続量の分類であり、貸出先明細のフィールド4
の数値が“19991101”であることから、満期日
は第2の区間“19980101”〜“1999123
1”に属していることが分かる。この場合、分類結果は
0から始まるものとすれば、1となる。
【0125】本例においては、上記2つの分類結果に対
応する係数、すなわち図37に示す“2”と“1”の係
数を掛け算し、これらを加算して現在のレベルを決定す
る。例えば、上述の例えは、 現在のレベル=2×2+1×1=5 となる。
【0126】以上のようにして計算した現在のレベル
“5”は、図37の損益集計表の横方向の5の位置に対
応するものであり、当該レベル“5”の列に対して損益
の計算結果を足し込む。すなわち、前述の第1実施形態
例、又は第2実施形態例で求めた10000回のシミュ
レーションの結果である損失額のデータと貸出先属性の
データから集計手段は、集計仕様表17を確認し、現在
のレベルの損益集計表の対応するエリアに損失額を足し
込む。例えば、2回目のシミュレーションの結果デフォ
ルトが発生し50の損失を出した場合には、図37の2
回目のレベル“5”の位置の50を足し込む。
【0127】同様に、例えば3回目のシミュレーション
の結果デフォルトが発生し100の損失を出した場合に
は、3回目のレベル“5”の位置の100を足し込み、
また4回目のシミュレーションの結果120の損失を出
した場合には、4回目のレベル“5”の位置の120を
足し込む。このように集計結果を作成することにより、
レベル“5”の場合の損失全体の状態が分かり、レベル
“5”の場合の最大損失額、期待損失額を知ることもで
きる。
【0128】これにより、貸し出し先をさまざまな観点
で分類したグループに関する信用リスクを1回のシミュ
レーションで分析し、検討することができるようになっ
た。すなわち、上述の例では満期日を変えることによっ
てフィールド分類部18bの内容が変わり、レベルも変
わる。例えば、満期日を2000年の1月30日とする
ことで、分類結果は“2”となり、現在のレベルは、現
在のレベル=2×2+2×1=6となる。
【0129】この場合には、満期日が遅くなり、前述の
第1実施形態例、又は第2実施形態例で求めた1000
0回のシミュレーションの結果である損失額も変わり、
これらのデータは集計仕様表17のレベル“6”の項に
足し込まれることになる。このことは、フィールド分類
部18a側についても同様であり、また係数を変えた場
合でもレベルが変化し、各レベルに従った損失額全体の
状態が分かり、各場合の最大損失額、期待損失額を知る
ことにより、信用リスクの判断の際の分析、検討に使用
することができる。
【0130】尚、上述の3つの実施形態例において、図
38に示すようにCPU1(コンピュータ)は、内部の
RAM、ハードディスク19から供給されるプログラム
(データ)のみならず、外部に接続された記憶媒体との
間でデータの授受を行い、例えば磁気ディスク、磁気テ
ープ、フロッピーディスク、光ディスク等の記憶媒体2
0から供給されるプログラム(データ)に従って処理を
行う構成としてもよい。また、同図に示すように、通信
回線を介した提供者21から送られるプログラム(デー
タ)を使用する構成としてもよい。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、格
付推移確率シナリオを乱数によって多数回シミュレーシ
ョンすることにより、デフォルト率の変動を考慮した損
失の取りうる範囲を信用リスクの計測に加味することが
でき、正確な信用リスクの計測を行うことができる。
【0132】また、業種間のリスクの変動やリスク相関
を考慮し、例えば連鎖倒産等を加味した損失を計算でき
るので、より正確な信用リスクの計測を行うことができ
る。また、損失額の集計を様々な方法で行うことによ
り、信用リスクの計測のみならず、その分析や検討に使
用できる信用リスク計測装置を提供できる。
【0133】さらに、シミュレーションで多く取り扱う
損失額の計算結果をテーブルとして記憶させ、後の損失
額の計算の際使用することによって、処理速度の速い信
用リスク計測装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の原理説明図である。
【図3】本発明の原理説明図である。
【図4】本発明の原理説明図である。
【図5】第1実施形態例の信用リスク計測装置のシステ
ム構成図である。
【図6】貸し出し債権明細入力部から入力する貸し出し
債権の明細を説明する図である。
【図7】貸し出し先属性入力部から入力する貸し出し先
属性のデータである。
【図8】格付推移確率入力部から入力するデータ(テー
ブル)を説明する図である。
【図9】オペレータの処理を説明するフローチャートで
ある。
【図10】第1実施形態例の損失計算部の処理を説明す
るフローチャートである。
【図11】第1実施形態例の評価部の処理を説明するフ
ローチャートである。
【図12】第1実施形態例のデフォルトシナリオ作成の
フローチャートである。
【図13】推移確率シナリオ表を説明する図である。
【図14】格付推移シナリオ表の例を示す図である。
【図15】(a)はデフォルトしない場合の計算を示
し、(b)は2年目でデフォルトする場合の計算を示
す。
【図16】損益集計表の例である。
【図17】損失額表示部に表示される損失分布グラフの
例である。
【図18】100回のシミュレーションの損益集計表の
例であ。
【図19】リスク要因変動性を説明する図である。
【図20】リスク要因相関を説明する図である。
【図21】第2実施形態例で使用する貸出先属性の情報
を示す図である。
【図22】第2実施形態例のシステム構成図である。
【図23】第2実施形態例のオペレータの処理を説明す
るフローチャートである。
【図24】第2実施形態例の損失計算部の処理を説明す
るフローチャートである。
【図25】第2実施形態例の評価部の処理を説明するフ
ローチャートである。
【図26】第2実施形態例のデフォルトシナリオ作成の
フローチャートである。
【図27】要因シナリオ表の例を説明する図である。
【図28】第2実施形態例の処理を模式的に示す図であ
る。
【図29】標準偏差が0、3856の正規分布を示す図
である。
【図30】標準偏差が1の標準正規分布を示す図であ
る。
【図31】図30に示した基準化企業価値の図に対し、
曲線の下の面積が所定の比率になるように分けたる図で
ある。
【図32】第1、第2実施形態例の変形例である。
【図33】第1、第2実施形態例の変形例である。
【図34】(a)はデフォルト時損失表であり、(b)
はデフォルト時損失表を含む金融商品評価部の構成を示
す図である。
【図35】第3実施形態例を説明する貸出先属性を説明
する図である。
【図36】第3実施形態例を説明する貸出債権明細を説
明する図である。
【図37】集計手段の内容を示す図である。
【図38】記憶媒体を使用するコンピュータシステムの
図である。
【図39】従来例を説明する図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 貸し出し債権明細入力部 3 貸し出し先属性入力部 4 格付推移確率入力部 5 損失額表示部 6 業種変動性入力部 7 業種相関入力部 10 共通ファクター 11 勘定系ホストコンピュータ 11a 貸出債権明細ファイル 12 情報系ホストコンピュータ 12a 貸出先属性ファイル 12b 格付推移確率ファイル 13 格付推移確率算出部 14 追加貸出債権明細入力部 15 集計手段 16 損益集計部 17 集計仕様表 18 フィールド分類部 19 RAM、ハードディスク 20 記憶媒体 21 プログラム提供者 31 処理手段 32 計算手段 33 集計手段 34 損失計算手段 35 格付推移確率入力手段 36 貸出先属性入力手段 37 貸出債権明細入力手段 38 貸出債権明細ファイル 39 貸出先属性ファイル 40 格付推移確率ファイル 41 リスク要因変動性入力手段 42 リスク要因相関入力手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇賀神 清徳 東京都千代田区九段南1丁目3番1号 株 式会社さくら銀行内 (72)発明者 山▲崎▼ 健一 東京都千代田区九段南1丁目3番1号 株 式会社さくら銀行内 (72)発明者 佐々木 正信 東京都千代田区丸の内一丁目6番1号 株 式会富士通総研内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前の信用格付に対し、デフォルトを含む
    新たな信用格付の割合に従って、新たな信用格付けを求
    めるシミュレーション処理を行う処理手段と、 該処理手段による前記シミュレーション処理を複数回繰
    り返し、該処理によりデフォルトを発生した場合、該各
    デフォルトの損失額を計算する計算手段と、 該計算手段が行った計算結果を集計する集計手段と、 該集計手段による集計結果に従って損失を計算する損失
    計算手段と、 を有することを特徴とする信用リスク計測装置。
  2. 【請求項2】 前記前の信用格付に対する新たな信用格
    付の割合のデータを入力する格付推移確率入力手段と、
    最初の信用格付データを含み貸出先の属性データを入力
    する貸出先属性データ入力手段と、測定対象となる企業
    情報を含む債権明細を入力する債権明細入力手段とを有
    し、債権貸し出し企業に対し前記貸出先の属性データに
    含まれる格付を前記前の信用格付とし、新たな信用格付
    のシミュレーションを行い、前記債権明細に含まれる情
    報に従ってデフォルトした際の損失額を計算することを
    特徴とする請求項1記載の信用リスク計測装置。
  3. 【請求項3】 前記処理手段には、金融機関の有するホ
    ストコンピュータのファイルからの情報が直接入力する
    ことを特徴とする請求項2記載の信用リスク計測装置。
  4. 【請求項4】 前記格付推移確率は、複数の信用格付に
    対して、各信用格付毎に新たな信用格付の割合を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の信用リスク計測装置。
  5. 【請求項5】 前記格付推移確率は、前の信用格付に対
    する新たな信用格付の割合を記憶するテーブルを複数有
    し、前記処理手段はこの中の1つを順次選択して使用す
    ることを特徴とする請求項2、又は4記載の信用リスク
    計測装置。
  6. 【請求項6】 前記処理手段が行うシミュレーション処
    理は、前記信用格付の割合に従って乱数を発生させ、新
    たな信用格付を決定することを特徴とする請求項1、
    2、4、又は5記載の信用リスク計測装置。
  7. 【請求項7】 前記損失計算手段は、前記シミュレーシ
    ョン処理を複数回繰り返した結果から最大損失あるいは
    期待損失を計算し、さらに該計算結果を表示する表示手
    段を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5、又は6記載の信用リスク計測装置。
  8. 【請求項8】 業種によるリスク要因の変動性を記憶す
    るリスク要因変動性記憶手段と、前記業種間の相関関係
    を記憶するリスク要因相関記憶手段とを有し、 前記リスク要因の変動性から要因シナリオを作成し、該
    要因シナリオを使用し、測定の対象となる企業の企業情
    報から関連する前記要因シナリオを加味したシミュレー
    ション処理によりデフォルトの際の損失額を計算するこ
    とを特徴とする請求項1、2、又は7記載の信用リスク
    計測装置。
  9. 【請求項9】 前記貸出先属性と前記債権明細から所望
    のデータを選択する選択手段と、該選択手段によって選
    択されたデータを組み合わせた場合の前記損失額を集計
    する集計手段と、該集計手段によって集計された損益集
    計表を表示する手段とを有することを特徴とする請求項
    2、7、又は8記載の信用リスク計測装置。
  10. 【請求項10】 前の信用格付に対し、デフォルトを含
    む新たな信用格付の割合に従って新たな信用格付けのシ
    ミュレーションを行う処理と、 該シミュレーション処理を複数回繰り返し、該処理によ
    りデフォルトを発生した場合、該デフォルトの損失額を
    計算する計算処理と、 該計算結果を集計する集計処理と、 該集計処理による集計結果に従って期待損失を計算し、
    期待損失額を表示する処理と、 を行うことを特徴とする信用リスク計測方法。
  11. 【請求項11】 業種によるリスク要因の変動性を記憶
    するリスク要因変動性記憶処理と、前記業種間の相関関
    係を記憶するリスク要因相関記憶処理とを行い、 前記リスク要因の変動性から要因シナリオを作成し、該
    要因シナリオを使用し、測定の対象となる企業の企業情
    報から関連する前記要因シナリオを加味したシミュレー
    ション処理によりデフォルトの際の損失額を計算するこ
    とを特徴とする請求項10記載の信用リスク計測方法。
  12. 【請求項12】 前記計算手段が行うデフォルトの損失
    額の計算結果を記憶するデフォルト時損失記憶手段を有
    することを特徴とする請求項10、又は11記載の信用
    リスク計測方法。
  13. 【請求項13】 前記貸出先属性と前記債権明細から所
    望のデータを選択する選択処理と、該選択処理によって
    選択されたデータの組み合わせの場合の前記損失額を集
    計する集計処理と、該集計処理によって集計された損益
    集計表を表示する処理とを行うことを特徴とする請求項
    10、又は11記載の信用リスク計測方法。
  14. 【請求項14】 前の信用格付に対し、デフォルトを含
    む新たな信用格付の割合に従って、新たな信用格付けの
    シミュレーションを行う機能と、 該シミュレーション機能を複数回繰り返し、デフォルト
    が発生した場合、該デフォルトの損失額を計算する計算
    機能と、 該計算結果を集計する集計機能と、 該集計機能による集計結果に従って、期待損失を計算す
    る期待損失計算機能と、 をコンピュータに実行させる命令を含むプログラムを格
    納した前記コンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
  15. 【請求項15】 業種によるリスク要因の変動性を記憶
    するリスク要因変動性記憶機能と、前記業種間の相関関
    係を記憶するリスク要因相関記憶機能とを有し、 前記リスク要因の変動性から要因シナリオを作成し、該
    要因シナリオを使用し、測定の対象となる企業の企業情
    報から関連する前記要因シナリオを加味したシミュレー
    ション処理によりデフォルトの際の損失額を計算する機
    能とをコンピュータに実行させる命令を含むプログラム
    を格納した前記コンピュータが読み取り可能な記憶媒
    体。
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