JP2002304520A - ポートフォリオ価値算出装置、方法、プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

ポートフォリオ価値算出装置、方法、プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体

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JP2002304520A
JP2002304520A JP2001106029A JP2001106029A JP2002304520A JP 2002304520 A JP2002304520 A JP 2002304520A JP 2001106029 A JP2001106029 A JP 2001106029A JP 2001106029 A JP2001106029 A JP 2001106029A JP 2002304520 A JP2002304520 A JP 2002304520A
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JP2001106029A
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Koichi Iida
飯田浩一
Kota Tsubaki
椿幸太
Hiroyuki Torigoe
鳥越宏行
Yasuhisa Toyosawa
豊澤泰寿
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Mizuho DL Financial Technology Co Ltd
Mizuho Corporate Bank Ltd
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Mizuho DL Financial Technology Co Ltd
Mizuho Corporate Bank Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リスクを加味したポートフォリオの価値算出
を行なう装置を提供する。 【解決手段】 ポートフォリオにおける与信取引の現在
価値と、与信取引先のリスク計測期間経過後の信用状態
に応じた与信取引の将来価値とを記録する与信取引価値
記録部30と、ポートフォリオにおける与信取引先のリ
スク計測時点の格付けとリスク計測期間経過後の信用状
態と信用状態に推移する確率とを記録する信用格付推移
確率情報記録部34と、与信取引の将来価値と現在価値
との差分と、信用状態に推移する確率と、から損失額分
布を作成する損失額分布の作成部36aと、損失額分布
の期待値を計算し、収益関連情報を組み合わせることに
よりリスク調整後収益額(RAR)を求め、損失額分布
のリスク測度を計算することにより所要自己資本を求め
る分布統計量の算出部36bと、を備えたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は貸出・保証・クレジ
ットデリバティブ・企業間信用等の与信取引を行ってい
る法人において、与信先の信用状態の変化に起因する信
用リスクの計測・評価とその制御手法に対する処理、特
にリスク/収益構造の再構築を実施可能とする信用リス
クの制御に関する。
【0002】なお、ここでいう、与信取引とは、貸出・
保証・クレジットデリバティブ・企業間信用等の信用リ
スクが内包された金融取引をいう。また、与信先とは、
与信取引を行っている法人から見た相手先をいう。さら
に、リスクとは、リスク計測時点と将来時点との二時点
間における与信取引の価値変動額をいう。とくに、与信
先の信用状態の変化等を要因として発生するリスクを信
用リスクという。
【0003】
【従来の技術】与信取引を行っている金融機関等では、
与信取引の債務不履行等に付帯する信用リスクを管理す
ることが重要な課題とされ、これまでにも審査手法や与
信プロセスの見直しなどの体制整備が行われてきた。し
かし、最近の規制緩和等を背景に、新しい金融商品や商
品スキームが登場したり、金融機関の破綻が現実のもの
になるなど、金融機関等を取り巻く環境は大きく変化し
ている。特に金融機関に対しては、自己の責任において
リスク管理体制を整備することが内外の検査・監督当局
から強く要請されるようになっている。
【0004】このような環境下において、金融機関等で
は信用リスクに起因する損失発生(クレジットイベン
ト)を与信先の債務不履行(デフォルト)と認識するデ
フォルト・モードあるいは与信先の信用状態の変化(デ
フォルトを含む)と認識するマーク・トゥ・マーケット
の何れかによる信用リスクの計測が行われてきた。
【0005】特に預金等受入金融機関等においては、検
査・監督当局への定期的なリスク金額等の報告が求めら
れており、ポートフォリオでの信用リスクの計測を行う
ことが期待されている。
【0006】しかし、現段階で実施されている信用リス
クの計測は、検査・監督当局への報告が主な目的とされ
たリスクの計測であり、与信取引の集合体(ポートフォ
リオ)におけるリスク/収益構造の再構築を意図しリス
ク・リターンといった評価尺度からのポートフォリオ評
価は十分に行われていない。収益を対比する物差しが規
模からリスクに変化している中、リスク管理と収益管理
を「車の両輪」の関係として捉えて、リスク・リターン
での収益性評価を行うことの必要性が十分に認識されて
いない。
【0007】また、現在、わが国では、発行体の信用力
等が反映された債券流通市場での価格情報が日本証券業
協会から公表されているのに対して、満期保有を前提と
されるローン債権等については、流通市場から価格情報
等を入手し、信用リスクを加味した適正な価値を推定す
ることは現状では困難である。
【0008】さらに、仮に信用リスクを加味した適正な
価格を推定できたとしてもポートフォリオ全体のリスク
/収益構造を好ましい状態に再構築するためには、どの
ような属性の企業群の信用リスクを増加ないしは減少す
ればよいかについて認識することは容易ではない。こう
した問題は、信用リスク制御を実施可能とするような与
信取引の組み替えを行う場合にリスク/収益指標がリス
ク/収益構造を再構築するための指針として十分に利用
されていないことが背景にある。
【0009】なお、ここでいうポートフォリオは、与信
取引の集合体をいう。また、信用リスクのポートフォリ
オ管理は、信用格付を基本として与信先の信用リスクが
将来発生する可能性を統計的な手法を用いて合理的に見
積ろうとするものである。
【0010】さらに、ポートフォリオ管理では与信取引
を集合体として捉え、信用リスクは与信先の信用度合い
に応じて与信取引の集合体の中から確率的に発生すると
認識される。このとき、与信先の信用度合いに応じて段
階的に区分されたものを信用格付という。信用格付は、
信用リスク計測の基礎となるものであり、一般的に、
A、BBBなどの符号が用いられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、与
信取引の信用リスクを加味した公正な価値の推定、リス
ク/収益構造の再構築を可能とするようなリスク・リタ
ーンでの収益性評価、公正価値を基準としたポートフォ
リオでの信用リスク計測および制御を合理的に実施する
ためのポートフォリオ価値算出装置等を提供することを
課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ポートフォリオにおける与信取引の現在価値と、与
信取引先のリスク計測期間経過後の信用状態に応じた与
信取引の将来価値とを記録する与信取引価値記録手段
と、ポートフォリオにおける与信取引先のリスク計測時
点の格付けとリスク計測期間経過後の信用状態と信用状
態に推移する確率とを記録する信用格付推移確率情報記
録手段と、与信取引の将来価値と現在価値との差分と、
信用状態に推移する確率と、から損失額分布を作成する
損失額分布作成手段と、損失額分布の期待値を計算し、
収益関連情報を組み合わせることによりリスク調整後収
益額(RAR)を求め、損失額分布のリスク測度を計算
することにより所要自己資本を求める分布統計量算出手
段と、を備えるように構成される。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明であって、リスク調整後収益額と、所要自己資本
および株主期待利回りの積である資本コストとに基づき
リスク指標を求めるリスク指標計算手段、を備えるよう
に構成される。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明であって、リスク指標計算手段は、リスク調整後
収益額から資本コストを減じてACAR(Asset Cost A
djusted Return)を求めるように構成される。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項2または
3に記載の発明であって、リスク指標計算手段は、ポー
トフォリオから与信取引を追加あるいは削除してからリ
スク指標を求めるように構成される。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項2または
3に記載の発明であって、ポートフォリオから追加ある
いは削除する与信取引を記録する与信取引変更記録手段
と、リスク指標がある目標に到達するように、追加ある
いは削除する与信取引を決定する算出結果記録手段と、
を備えるように構成される。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の発明であって、ポートフォリオから特定の証券化ポー
トフォリオを抽出し、証券化ポートフォリオの損失額分
布のリスク測度に基づき、証券化ポートフォリオの優先
劣後を決定するように構成される。
【0018】請求項7に記載の発明は、請求項5に記載
の発明であって、与信取引変更記録手段は、ポートフォ
リオから抽出された特定の証券化ポートフォリオから追
加あるいは削除する与信取引を記録するように構成され
る。
【0019】請求項8に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれか一項に記載の発明であって、ポートフォリ
オにおける与信取引ごとにキャッシュフローの発生時点
と発生金額とを記録したキャッシュフロー情報記録手段
と、発生時点における資金の価値を示すディスカウント
ファクターを記録したディスカウントファクター情報記
録手段と、発生時点におけるキャッシュフローの発生金
額とディスカウントファクターを利用して現在価値を求
める現在価値算出手段と、を備えるように構成される。
【0020】請求項9に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれか一項に記載の発明であって、ポートフォリ
オにおける与信取引ごとにキャッシュフローの発生時点
と発生金額とを記録したキャッシュフロー情報記録手段
と、与信取引ごとに、リスク計測期間内の利鞘額を記録
した収益情報記録手段と、リスク計測期間経過後におけ
る資金の価値を与信取引の取引先の信用状態ごとに示す
ディスカウントファクターを記録したディスカウントフ
ァクター情報記録手段と、リスク計測期間経過後におけ
るキャッシュフローの発生金額とディスカウントファク
ターを利用して求めた値に利鞘額を合計して将来価値を
求める将来価値算出手段と、を備えるように構成され
る。
【0021】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の発明であって、収益情報記録手段は、取引先がデフ
ォルトの場合に回収できる予想回収額を記録し、与信取
引の取引先がデフォルトの場合は、将来価値を予想回収
額とするように構成される。
【0022】請求項11に記載の発明は、請求項8ない
し10のいずれか一項に記載の発明であって、ポートフ
ォリオにおける与信取引の現在価値または将来価値か
ら、必要自己資本に株主期待利回りを乗じた資本コスト
を控除して経済価値を求めるように構成される。
【0023】請求項12に記載の発明は、ポートフォリ
オにおける与信取引の現在価値と、与信取引先のリスク
計測期間経過後の信用状態に応じた与信取引の将来価値
とを記録する与信取引価値記録工程と、ポートフォリオ
における与信取引先のリスク計測時点の格付けとリスク
計測期間経過後の信用状態と信用状態に推移する確率と
を記録する信用格付推移確率情報記録工程と、与信取引
の将来価値と現在価値との差分と、信用状態に推移する
確率と、から損失額分布を作成する損失額分布作成工程
と、損失額分布の期待値を計算し、収益関連情報を組み
合わせることによりリスク調整後収益額(RAR)を求
め、損失額分布のリスク測度を計算することにより所要
自己資本を求める分布統計量算出工程と、を備えたポー
トフォリオ価値算出方法である。
【0024】請求項13に記載の発明は、ポートフォリ
オにおける与信取引の現在価値と、与信取引先のリスク
計測期間経過後の信用状態に応じた与信取引の将来価値
とを記録する与信取引価値記録処理と、ポートフォリオ
における与信取引先のリスク計測時点の格付けとリスク
計測期間経過後の信用状態と信用状態に推移する確率と
を記録する信用格付推移確率情報記録処理と、与信取引
の将来価値と現在価値との差分と、信用状態に推移する
確率と、から損失額分布を作成する損失額分布作成処理
と、損失額分布の期待値を計算し、収益関連情報を組み
合わせることによりリスク調整後収益額(RAR)を求
め、損失額分布のリスク測度を計算することにより所要
自己資本を求める分布統計量算出処理と、をコンピュー
タに実行させるためのプログラムである。
【0025】請求項14に記載の発明は、ポートフォリ
オにおける与信取引の現在価値と、与信取引先のリスク
計測期間経過後の信用状態に応じた与信取引の将来価値
とを記録する与信取引価値記録処理と、ポートフォリオ
における与信取引先のリスク計測時点の格付けとリスク
計測期間経過後の信用状態と信用状態に推移する確率と
を記録する信用格付推移確率情報記録処理と、与信取引
の将来価値と現在価値との差分と、信用状態に推移する
確率と、から損失額分布を作成する損失額分布作成処理
と、損失額分布の期待値を計算し、収益関連情報を組み
合わせることによりリスク調整後収益額(RAR)を求
め、損失額分布のリスク測度を計算することにより所要
自己資本を求める分布統計量算出処理と、をコンピュー
タに実行させるためのプログラムを記録したコンピュー
タによって読み取り可能な記録媒体である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0027】リスクとは、リスク計測時点と将来時点と
の二時点間での与信取引の価値変動額をいう。特に与信
先の信用状態の変化等を要因として発生するリスクを信
用リスクという。なお、与信取引とは、貸出・保証、ク
レジットデリバティブ、企業間信用等の信用リスクが内
包された金融取引であり、また与信先とは、与信取引を
行っている法人から見た相手方をいう。
【0028】信用リスクの計測では、与信取引全体を一
つの集合体(ポートフォリオ)として捉えることによっ
て、信用リスクに起因する損失発生(クレジットイベン
ト)は、与信先の信用格付に応じてポートフォリオから
確率的に発生するイベントとして認識することになる。
なお、信用格付とは、与信先の信用状態に応じて段階的
に区分されたものであり、一般的に、AAA、AA、A
などの符号が用いられる。
【0029】信用格付を基礎として、信用リスクの計測
・評価を行う。信用リスク計測では、リスク計測時点と
将来時点との二時点間(リスク計測期間)における与信
先の信用状態の変化に伴う与信取引の価値変動額を推定
することになる。与信先の信用状態の変化は、リスク計
測時点での与信先の信用格付がリスク計測期間後に変化
する情報(格付推移確率)を利用することになる。
【0030】信用状態の変化に伴う価値変動額の計算を
すべての与信先ごとに行うことにより、ポートフォリオ
全体での信用リスク量の計測が可能となる。信用リスク
計測は、与信先のクレジットイベントに起因する損失額
の計算を二段階で行う。
【0031】まず、ポートフォリオで平均的に発生する
損失額(期待損失額)を計算する。次に、実際に発生す
る損失額が平均的な損失額から上振れる金額(信用VA
R)を推定することが必要になる。信用VARは、市場リス
クの計測において一般的なリスク計測手法として利用さ
れているヴァリュー・アット・リスクと同様の概念であ
るが、信用リスクの損失額の分布形状は、与信取引の分
散状態などの与信構造に応じて変化するので標準正規分
布のような特定分布を仮定することはできない。このた
め、モンテカルロ・シミュレーションや確率母関数など
の一般的に利用されている手段を用いて、信用リスクの
損失額分布を生成し、一定の可能性下における信用VAR
を推定することになる。
【0032】ポートフォリオでのリスク/収益に関連す
る経営情報を入力情報とすることにより、信用リスク制
御に展開するために必要なリスク・リターンといった観
点からの評価指標が得られる。
【0033】リスク構造シミュレーションでは、ポート
フォリオを構成する与信取引について仮想的な組み替え
を行った後のポートフォリオ情報を入力情報とすること
によって、仮想的な組み替えを行った場合のポートフォ
リオでのリスク/収益構造の改善効果を認識できるよう
になる。
【0034】システムの全体構成(機能図)を図1に示
す。以下に各ブロックにおける、記録データおよび機能
を説明する。
【0035】図2(a)に、与信取引情報記録部12の
記録内容を示す。なお、図2(a)において、与信取引
IDおよび与信先IDとは、与信取引を識別するために
付与された番号である。なお、図2(a)の各項目の定
義は以下の通りである。与信期間:与信取引のリスク計
測時点から取引期限までの期間をいう。約定金額:与信
取引の開始時点における取引金額をいう。約定金利:与
信取引の開始時点における金利条件をいう。利鞘率 :
約定金利から約定金額を調達するために必要なコスト率
を控除した利率(信用リスクの対価)をいう。図2
(b)を参照。予想回収率:与信先の債務不履行時に担
保等によって回収可能な保全割合をいう。
【0036】当該与信取引情報から、キャッシュフロー
生成部14は、キャッシュフロー情報と収益情報とを生
成する。キャッシュフロー情報はキャッシュフロー情報
記録部16に、収益情報は収益情報記録部18に記録さ
れる。
【0037】キャッシュフロー生成部14がキャッシュ
フローを生成する方法の例を説明する。例えば、図2
(a)における取引ID100の取引の場合、与信先I
D「1」に対する与信期間2年、約定金額10,000
円、約定金利1.00%の与信取引である。よって、1
年後に金利相当100円(=約定金額×約定金利=1
0,000円×1.00%)のキャッシュフローが発生
する。与信期間経過後(2年後)に、約定金額10,0
00円に金利相当100円を加えた10,100円が発
生する。
【0038】ID105(図2(a))は約定金額が負
の値(CF支払い)を示しているが、信用リスクのヘッ
ジ取引を行った場合等が考えられる(図2(c)参
照)。
【0039】このようにして、すべての与信取引に対し
て同様の作業を行うことによって、各与信取引のキャッ
シュフローを生成することができる。キャッシュフロー
情報記録部16の記録内容を図3に示す。なお、キャッ
シュ・フローとは、金融取引を構成する要素であり、将
来時点(CF発生時点)において受払いされる資金(C
F発生金額)をいう。
【0040】なお、図3におけるキャッシュフローID
とは、各与信取引で発生する個々のキャッシュフローを
識別するために付与された番号である。また、CF発生
時点とは、キャッシュフローが発生する時点である(例
えば、図3の第一行目は、与信取引ID100の取引に
伴い、一年後に100円の受け取りがあることを表して
いる)。
【0041】次に、収益情報(図4参照)の生成法の説
明を行う。なお、図4は収益情報記録部18の記録内容
を示す。また、図4の各項目の定義は以下の通りであ
る。
【0042】信用リスクエクスポージャー:リスク計測
時点においてリスク計測対象となる与信金額をいう。
【0043】利鞘額:リスク計測期間内に発生する信用
リスクの対価 利鞘額=利鞘率×信用リスクエクスポージャー 予想回収額:与信先の債務不履行時に担保等によって回
収できると見込まれる金額 予想回収額=予想回収率×信用リスクエクスポージャー 例えば、与信取引ID100の取引(図4)は、信用リ
スクエクスポージャー10,000円、利鞘率0.50
%であり、利鞘額は10,000円×0.005=50円と
なる。また、当該取引の予想回収率50%より、予想回
収額は、10,000円×0.5=5,000円とな
る。
【0044】ディスカウントファクター算出部20は、
ディスカウントファクターを算出する。ディスカウント
ファクターを算出するにあたって、キャッシュフロー情
報記録部16に記録されたキャッシュフロー情報(図
3)と、ゼロイールド記録部22に記録された信用リス
クを考慮したゼロイールド(図5から図7)を使用す
る。
【0045】図5に信用リスクを考慮したゼロイールド
を示す。
【0046】なお、イールドカーブとは、金利(イール
ド)が期間に応じて表現されたものをいう。イールドカ
ーブで観察できる金利水準および形状(期間構造)は公
正価値の算出等において重要な要素となる。イールドカ
ーブは、一般的に、図表として横軸:期間、縦軸:金利
で表現される。
【0047】また、ディスカウントファクターが金利で
表現されたものをゼロイールドという。
【0048】図5におけるグリッドとは、金利が観測で
きる任意の期間であり、ゼロイールド情報はグリッドに
合わせて持つことになる。将来のゼロイールドとは、各
グリッドポイントから見た金利であり、これはその時点
での与信先の信用格付に依存する。例えば、図中の第一
行を例に取ると、グリッドポイントは1年後なので、将
来のゼロイールドは、1年後における、取引ID100
の、信用リスクを考慮した金利となり、与信先ID10
0が1年後に信用格付「1」の場合には当該年金利は
0.60%、信用格付が「2」に変化していれば、当該
年金利は1.00%となる。
【0049】図6は、与信取引ID100のリスク計測
時点のゼロイールドカーブおよび将来時点でのゼロイー
ルドカーブを図示したものである(横軸:期間、縦軸:
金利水準)。
【0050】最終的には、各与信取引のキャッシュフロ
ーの発生時点に対応するゼロイールドが必要になる。各
与信取引のキャッシュフロー発生時点に対するゼロイー
ルドは、各与信取引のゼロイールドに対して、線形補間
や3次スプラインなどを用いて補間を行った上で適用す
れば良い。例えば、線形補間を適用する場合には、図5
における与信取引ID100を例とすると、発生時点2
のゼロイールドは、グリッド1の値1.50%とグリッ
ド3の値1.87%から、1.69%=((1.50%
+1.87%)/2)となる。
【0051】将来のゼロイールドについては、リスク計
測期間を考慮した上で、計算する。例えば、リスク計測
期間を1年とする。このとき、与信取引ID100の将
来格付1のゼロイールドについて考える。まず、発生時
点1は、すでに発生しているキャッシュフローなので、
考慮する必要はない。発生時点2のキャッシュフロー
は、リスク計測期間経過後には、期間が1年(=2年−
1年)となるので、図5におけるグリッド1の値を適用
すれば良い。つまり、0.60%となる。このようにし
て、リスク計測期間経過後の格付ごとにイールドカーブ
を計算する。この結果を示したのが、図7である。
【0052】キャッシュフローの価値は、金利が存在す
るために、金額が同じでもその発生時期により異なる。
このため、将来時点において受払いされる資金の任意時
点での価値計算に必要な係数(ディスカウントファクタ
ー)を利用することになる。例えば、現時点での1年後
のディスカウントファクター0.98であれば、1年後
に発生する100円のキャッシュフローの価値は、現時
点での98円と等価となる。このようにディスカウント
ファクターを用いることによって、発生時点の異なるキ
ャッシュフローの価値の比較が可能となる。
【0053】このように図5から図7までに示した情報
が、ゼロイールド記録部22に記録されている。
【0054】ディスカウントファクターとは、将来時点
において受払いされる資金の任意時点での価値の計算を
行うための係数をいう。ディスカウントファクターはデ
ィスカウントファクター算出部20により、算出され
る。
【0055】各与信取引に対する信用リスクを考慮した
ゼロイールド情報(図5)から、ディスカウントファク
ター情報は次の式により計算することができる。
【0056】
【数1】 例として与信取引ID100、キャッシュフローIDが
1のキャッシュフローを取り上げる。図3から、キャッ
シュフローの発生時点は1年後であり、図5から1年間
のゼロイールドは1.50%であるので、このキャッシュフ
ローに対応するディスカウントファクターは、exp(-0.0
15×1)=0.9851となる。また、リスク計測期間経
過後のディスカウントファクターについても同様に計算
することができる。
【0057】
【数2】 例として、リスク計測期間を1年とした場合の取引ID
100の取り上げる。図7から、一年後の与信先の信用
格付が1の時、当該取引のゼロイールドは0.60%で
ある。よって対応するディスカウントファクターはex
p{−0.006×(2−1)}=0.9940であ
る。また、与信先の1年後の格付が2であれば、図7よ
りゼロイールドは1.00%なので、ディスカウントフ
ァクターはexp{−0.01×(2−1)}=0.9
900となる。
【0058】最終的には、図8に示すようなディスカウ
ントファクター情報がディスカウントファクター算出部
20からディスカウントファクター情報記録部24に出
力される。
【0059】各与信取引に対するゼロイールド情報(図
5、図6)やディスカウントファクター情報(図8)
を、画面に出力したり、紙面に出力したりすることによ
って、プライシング業務をサポートすることもできる。
さらに、当該情報を蓄積することにより、過去との時系
列比較や推移情報を分析することが可能となる。
【0060】次に、現在価値及び将来価値算出部28は
各与信取引の現在価値および将来価値を与信取引価値記
録部30に出力する。現在価値及び将来価値算出部28
は、キャッシュフロー情報(図3)、収益情報(図
4)、ディスカウントファクター情報(図8)を入力と
して、これらの入力に基づき各与信取引の現在価値およ
び将来価値を算出する。
【0061】ただし、リスク計測時点と将来時点と二時
点間の差をリスク計測期間という。なお、信用リスクで
は、リスク計測期間1年としてリスク計測されることが
多い。また、現在価値とは、将来時点において受払いさ
れる資金の現時点(リスク計測時点)での価値をいう。
さらに、将来価値とは、将来時点において受払いされる
資金の将来時点(一般的には、リスク計測期間経過後)
における価値をいう。
【0062】これらの入力情報を用いることによって、
各与信取引の現在価値および将来価値を計算することが
できる。例えば、取引ID100の場合、キャッシュフ
ローは、図3より、一年後に100円、2年後に10,
100円発生する。またそれに対応するディスカウント
ファクターは図8から0.9851と0.9730であ
る。このとき、キャッシュフローとディスカウントファ
クターを掛け合わせ、それらの和を取ると、9,926
円となる。これが、取引ID100の現在価値となる。
【0063】
【数3】 この将来価値の計算においては、与信先がリスク計測期
間経過後に正常状態かデフォルト状態かによって計算方
法がことなる。まず、与信先が正常状態である場合につ
いて見ていく。この場合、収益情報を加えることもでき
る。
【0064】
【数4】 取引ID100の場合を例に取る。リスク計測期間を1
年とし、リスク計測期間経過後の信用格付が1であると
する。キャッシュフローID1のキャッシュフローはリ
スク計測期間経過時にはすでに発生しており、図4か
ら、このキャッシュフローにより得られる収益額は50
円である。キャッシュフローID2の方は、リスク計測
期間経過時から見て1年後に発生するキャッシュフロー
であり、その額は図3から10,100円、ディスカウ
ントファクターは図8から0.9940である。よってこの場
合、取引ID100のリスク計測期間経過時の価値は、
10,100円×0.9940+50円=10,089円であ
る。リスク計測期間内に与信先がデフォルトした場合に
は、取引から得られるのは図4中の予想回収額のみであ
る。よってリスク計測期間後における取引の将来価値は
次のようになる。
【0065】
【数5】 再び取引ID100の場合を例にすると、リスク計測期
間後の信用格付がD(デフォルト)であれば、図4より
約定金額の回収額は5,000円である。よってこの場
合のリスク計測期間後の将来価値は5,000円とな
る。
【0066】最終的には、次の情報が現在価値及び将来
価値算出部28が出力する情報となる。
【0067】この結果を利用して、複数の与信取引で構
成されるポートフォリオの現在価値や将来価値も計算す
ることができるようになる。この計算は、任意に設定さ
れたポートフォリオを構成する与信取引IDに対応する
現在価値や将来価値の和をとることによって実行するこ
とができる。
【0068】この結果を画面に出力したり、紙面に出力
することによって、各与信取引およびポートフォリオの
バリュー管理を実行することが可能となる。また、株主
の期待利回りを反映した資本コストを加味することによ
り、株主から見た与信取引の経済価値(エコノミック・
バリュー)を計算することも可能になる。さらに、当該
情報を蓄積することにより、過去との時系列比較や推移
情報を分析することが可能となる。
【0069】ただし、 株主期待利回り:株主によって投下された資本(所要自
己資本額)に対して株主が要求する投資利回り 資本コスト:所要自己資本額に株主期待利回りを乗じた
もの 資本コスト=所要自己資本額×株主期待利回り バリュー:与信取引の公正価値から当該取引の簿価を控
除した取引価値。 エコノミックバリュー:上記バリューから株主の期待利
回りを反映した資本コストを反映した資本コストを控除
したものであり、株主から見た与信取引の経済価値 である。
【0070】次に、信用リスクの計測及び評価部36の
詳細な構成を図10(a)に示す。信用リスクの計測及
び評価部36は、損失額分布の作成部36a、分布の統
計量算出部36b、リスク指標の計算部36cを有す
る。
【0071】信用リスクの計測及び評価部36は、各与
信取引の現在価値および将来価値(図9)および信用格
付推移確率情報記録部34に記録した各与信先の信用格
付推移確率情報(図10(b))が入力される。
【0072】格付推移確率とは、リスク計測時点での与
信先の信用状態(信用格付)がリスク計測期間経過後に
変化する確率をいう。
【0073】図10(b)の第一行は、与信先IDが1
の企業が、リスク計測期間経過時に、格付が1である確
率が90.00%、格付が2に変化する確率が5.00%であるこ
とを表している。各与信取引先の損失額を、現在価値と
将来価値の差として、次のように記述する。
【0074】
【数6】 ここで、P1,P2,Λは、それぞれリスク計測期間後の格付
が1、2、…となる確率である。
【0075】例えば、与信取引ID100の場合、図9
より、与信先ID1なので、信用格付推移確率は図10
第一行の与信先ID1の各値が適用される。よって、図
9第一行の現在価値と将来価値から、次のように損失額
を記述することができる。
【0076】
【数7】 このとき、与信取引ID100に対する損失額分布を考
えてみる。損失額分布はヒストグラム(損失額と発生確
率が対応)として算出されることになる。よって、与信
取引ID100の損失額の分布は次のようになる(図1
1)。損失額分布の作成部36aが与信取引ID100
に対する損失額分布を図11のように算出することにな
る。ただし、損失額分布とは、信用リスクに伴って発生
する損失額の確率分布であり、一般的に図表(横軸:損
失額、縦軸:発生確率)で表現される。各与信取引の現
在価値および将来価値と各与信取引先の信用格付推移確
率から、すべての与信取引に対して同様に展開すること
ができる。
【0077】次に、ポートフォリオ(与信取引の集合
体)に展開する。ポートフォリオは、一つ以上の与信取
引の組み合わせとして様々に定義することができる。例
えば、最も大きなポートフォリオとしては保有する全与
信先から構成される集合となる。また、与信先の格付を
キーとして各信用格付毎にポートフォリオを構成するこ
ともできる。何れのケースにおいても、定義された各ポ
ートフォリオの損失額は、次のように記述することがで
きる。
【0078】
【数8】 各ポートフォリオの損失額は、モンテカルロシミュレー
ションや確率母関数法等を用いて、各与信先ごとの損失
額 (LSi)の相関を加味して計算することができる。当該
計算は、例えばCreditMetrics(TM)や
CreditRisk+(TM)などの公開情報を利用
して行うことができる。
【0079】その算出結果すなわち、分布の統計量算出
部36bの算出結果のイメージが図12である。
【0080】ここでバンドIDとは、損失額を小さい方
から並べたときの順序のことである。この結果(図1
2)をグラフ表示したものが、図13である。
【0081】この結果を用いて、ポートフォリオ毎にリ
スクおよびリターンの指標を計算することができる。
【0082】損失額分布における任意のリスク額をリス
ク測度(Risk Measurement)という。リスク測度として
は、損失額分布の期待損失額(期待値)、標準偏差、信
頼区間(閾値)に対応するパーセンタイル値(Valu
e at Risk)、信頼区間を超えて発生する損失額の期待
値(Expected Shortfall)などを利用する。また、収益
情報は、期待損失額を利用して、リスク・リターンに係
る評価指標を利用することができる。利鞘額から期待損
失額を控除した金額をリスク調整後収益額(RAR=R
isk Adjusted Return)という。
【0083】
【数9】 期待値の計算は以下のように行う。まず、上記から得ら
れる損失額分布の情報を次のように整理する。
【0084】
【数10】 図12のポートフォリオID1(q=1)では、図12
の第一列から、バンド1の損失額は-1,907,293円であ
り、その発生確率は0.39%となるので、この場合BV
1,1=-1,907,293円、BP1,1=0.39%である。この表記を用
いると、RARは下式のように計算することができる。
【0085】
【数11】 また、損失額の期待値からの上振れを利用することによ
り、分布統計量として、標準偏差、歪度、尖度、パーセ
ンタイル値、期待ショートフォールなどを計算すること
ができる。
【0086】
【数12】 例えば、信頼係数をβとすると、パーセンタイル値は下
式で計算することができる。
【0087】
【数13】 リスク測度は、リスク指標の計算部36cにより、信用
格付、業種、地域等のカテゴリー別ポートフォリオに対
して計算することができる(図14参照)。
【0088】次に、これらの統計量を用いて、リスク・
リターンの視点から見た評価指標を計算することが可能
になる。例えば、リスク調整後収益額(RAR:Ris
kAdjusted Return)は次のように計算
することができる。
【0089】
【数14】 リスク調整後収益額は利鞘額から期待損失額を控除した
金額である。期待損失額は、ポートフォリオから平均的
に発生する信用リスクの損失額であり、将来発生する信
用リスクへの備えとして引当処理(費用計上)されるこ
とから、期待損失額は利鞘額によって賄うことが必要と
される。
【0090】リスク調整後収益額に信用リスクエクスポ
ージャーを対比して算出されるリスク調整後の収益率を
RAROA(Risk Adjusted Return
On Assets)という。
【0091】
【数15】 ただし、AΠqはポートフォリオqのエクスポージャーで
あり、これは次のように計算される。
【0092】
【数16】 例えば図14の例ではAΠ1 = 19,651,222円となる。パ
ーセンタイル値は、信頼区間(閾値)に対応する損失額
であり、信用VARないしは所要自己資本(Risk Capit
al)として利用されることが多い。
【0093】信頼区間(閾値)99%のパーセンタイル
値は、以下のとおり。
【0094】
【数17】 リスク調整後収益額にRCに対比させて算出される資本
収益率をRAROC(RAR on Capital)とい
う。
【0095】
【数18】 シャープレシオ(SHARP Ratio)としてよく
知られている収益指標は、次のように計算することがで
きる。
【0096】
【数19】 資本コスト勘案後利益として、ACAR(Asset
Cost Adjusted Return)を下式のよ
うに計算することができる。αは株主期待利回りであ
る。また、ACAROA(ACAR on Assets)
は次のように計算できる。
【0097】
【数20】 最終的には、次のような情報がリスク指標の計算部36
cから出力される。リスク指標の計算部36cから出力
されるされたリスク指標は、リスク指標記録部38に記
録される。なお、リスク指標記録部38の記録内容を観
察することで、現状評価をモニタリングできる。
【0098】ここでは、任意のターゲット指標を信用リ
スク制御部42に入力(図16)する。例えば、リター
ン/リスク指標のID7、つまり、図15に従えば、A
CARの極大化を目標としていることを意味する。
【0099】また、実行可能な制御手法(図17)を与
信取引変更記録部44から信用リスク制御部42に入力
する。この制御手法は一つ以上の設定が可能である。
【0100】ここでアクション項目の「売却」とは、与
信ポートフォリオの信用リスクを減少させるような取引
全般を指す。また、「購入」は、与信ポートフォリオに
信用リスクを増加させるような取引全般を指す。
【0101】実行可能な制御手法に基づき、ポートフォ
リオの仮想的な再構築を行う。当該取引情報をキャッシ
ュフロー生成機能の入力情報とする事によって、当該仮
想ポートフォリオの信用リスクに関するリスク・リター
ンの各種指標の計算が可能となる。例えば、制御ID1
の制御手法を用いた場合、図2の与信取引情報から取引
ID100、101、102、の取引が除かれ、新たに
取引ID501、509の取引が付け加えたものが仮想
ポートフォリオ情報となる。これを図示したのが次の図
18の仮想ポートフォリオ情報である。図18の仮想ポ
ートフォリオ情報をキャッシュフロー生成機能の入力情
報とすることにより、当該仮想ポートフォリオにおける
各種指標の計算が実施可能となる。なお、仮想ポートフ
ォリオ情報は仮想ポートフォリオ情報記録部46に記録
され、適宜、印刷される。
【0102】最終的には、ターゲットとする指標を入力
した場合の最も良い制御方法およびその場合の各指標の
増減額(率)を算出する。これは、次のようなステップ
を実行することによって実施可能となる。 Step1 実施可能な制御手法を行った場合の仮想ポ
ートフォリオを作成 Step2 一連のプロセスを用いて、当該仮想ポート
フォリオでのリスク測度、評価指標を計算 Step3 リスク/収益構造での再構築効果の認識
(現在のポートフォリオとの比較分析) Step4 ステップ1に戻り、その他の実施可能な制
御方法についてシミュレーション実施 Step5 ターゲット指標を基にした最適な制御手法
の決定 これら一連のステップによって、リスク/収益構造を改
善するための指針(ベンチマーク)を得ることができ
る。
【0103】例えば図16のような目標設定をした場
合、図17の実行可能な制御手法情報に基づき、制御I
D1、2、…によって示される制御にしたがって、仮想
ポートフォリオを作成と当該仮想ポートフォリオに対す
る指標計算を行い、結果を記憶していく。そして、最適
なACAR(数値)を与える制御IDを出力する。この
出力例が図19である。図19が、信用リスク制御部4
2の出力となる。
【0104】当該算出結果を画面および紙面に出力し、
その制御手法に従って実際の取引の売買を実行すること
によって、効率的なリスク/収益構造の再構築を行うこ
とが可能となる。
【0105】例えば、図19の結果であれば、与信取引
ID100,101,102を売却し、与信取引ID5
01,509を購入することによって、最適なポートフ
ォリオ(つまり、ACARの極大化)を構築できることにな
る。
【0106】また、このCPMSを利用して、効率的な
証券化業務も実施可能になる。証券化で行われる作業概
要は、次の通りである。まず、保有している複数の与信
取引をSPC等に売却する。そして、SPC等では、購
入した複数の与信取引の購入資金に見合うだけの債券を
発行し、投資家から資金調達を行う。このとき、発行さ
れる債券は、通常、償還の優先順位や償還時期が異なる
形で、複数種類発行される。このような作業のことを、
トランチングと呼ぶ。また、優先順位が高い債券を優先
債券、低い債券を劣後債券と呼ぶことから、優先劣後構
造とも呼ばれる。トランチングを行うことによって、様
々な投資家から資金調達を行うことができるようにな
る。
【0107】ただし、SPCとは特定の目的を遂行する
ために設立される会社で、主に資産流動化を目的とした
ものが多い証券化業務は、主に、次のようなステップで
行われる。元のポートフォリオAから、売却対象となる
与信取引を複数抽出し、証券化の対象となるポートフォ
リオBを作成する。そのポートフォリオBの損失額の分
布を生成し、各指標を計算する。各指標の結果を評価
し、トランチングを行う。この証券化を行うことによっ
て、得られる効果を評価し、受け入れられない場合には
1へ戻る。実際の証券化を実行する。
【0108】このステップの中の2および4において、
CPMSを利用することができる。まず、ステップ2に
おいて利用する際には、証券化の対象となるポートフォ
リオBを、「信用リスクの計測及び評価」において、各
指標を計算する対象とするポートフォリオとして設定す
れば良い。そうすることによって、ポートフォリオBの
図15のような結果を得ることができる。例えば、ポー
トフォリオBのポートフォリオIDが2であるとする
と、その99パーセンタイル値は597,716円とな
っている。これは、実際の損失額がこの金額を超える可
能性は1%しかないことを意味する。よって、劣後債券
をこの金額に設定すると、優先債券部分に損失の影響が
及ぶ確率は1%とすることができる。
【0109】ステップ4では、この証券化を実際に行う
場合に実施されるアクションを纏めて、一つの制御手法
として、図17のように設定すれば良い。その上で、そ
の制御手法を実行した場合のポートフォリオの各指標を
計算し、現状のポートフォリオの各指標との比較を行
い、証券化による効果を計測することができる。
【0110】以上の2つの効果を同時に享受できること
によって、より効果的な証券化業務、より効果的なポー
トフォリオ制御を行うことができるようになる。
【0111】また、上記の実施形態は、以下のようにし
て実現できる。CPU、ハードディスク、メディア(フ
ロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROMなど)読
み取り装置を備えたコンピュータのメディア読み取り装
置に、上記の各部分を実現するプログラムを記録したメ
ディアを読み取らせて、ハードディスクにインストール
する。このような方法でも、上記の機能を実現できる。
さらには、各部分を別々のコンピュータにて実現し、そ
れらのコンピュータをインターネットなどのネットワー
クで結合しても、上記の機能を実現できる。
【0112】
【発明の効果】本発明は、与信取引の信用リスクを加味
した公正価値を推定することにより、与信取引の時価評
価および経済価値分析等を行うことが可能となる。
【0113】また、リスク・リターンといった評価尺度
での収益性評価、ポートフォリオでの信用リスク計測、
与信取引の仮想的な組み替えを行うことによるリスク/
収益構造の改善効果の認識、リスク/収益構造の再構築
を実施可能とする信用リスク制御手法への合理的な展開
等が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるシステムの全体構成
を示すブロック図である。
【図2】与信取引情報記録部12の記録内容および関連
する取引形態を示す図である。
【図3】キャッシュフロー情報記録部16の記録内容を
示す図である。
【図4】収益情報記録部18の記録内容を示す図であ
る。
【図5】信用リスクを考慮したゼロイールドを示す図で
ある。
【図6】与信取引ID100のリスク計測時点のゼロイ
ールドカーブおよび将来時点でのゼロイールドカーブを
示す図である。
【図7】リスク計測期間経過後の格付ごとにイールドカ
ーブを計算した結果を示す図である。
【図8】ディスカウントファクター情報を示す図であ
る。
【図9】各与信取引の現在価値および将来価値を示す図
である。
【図10】信用リスクの計測及び評価部36の詳細な構
成を示すブロック図(図10(a))、各与信先の信用
格付推移確率情報を示す図(図10(b))である。
【図11】与信取引ID100の損失額の分布を示す図
である。
【図12】分布の統計量算出部36bの算出結果のイメ
ージを示す図である。
【図13】分布の統計量算出部36bの算出結果のイメ
ージを示すグラフである。
【図14】リスク測度を示す図である。
【図15】ポートフォリオの指標を示す図である。
【図16】信用リスク制御部42に入力される任意のタ
ーゲット指標を示す図である。
【図17】実行可能な制御手法を示す図である。
【図18】仮想ポートフォリオ情報を示す図である。
【図19】最適なACAR(数値)を与える制御IDの
出力例を示す図である。
【符号の説明】
12 与信取引情報記録部 14 キャッシュフロー生成部 16 キャッシュフロー情報記録部 18 収益情報は収益情報記録部 20 ディスカウントファクター算出部 22 ゼロイールド記録部 24 ディスカウントファクター情報記録部 28 現在価値及び将来価値算出部 30 与信取引価値記録部 34 信用格付推移確率情報記録部 36 信用リスクの計測及び評価部 38 リスク指標記録部 42 信用リスク制御部 44 与信取引変更記録部 46 仮想ポートフォリオ情報記録部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椿幸太 東京都千代田区丸の内1丁目3番3号株式 会社日本興業銀行内 (72)発明者 鳥越宏行 東京都千代田区大手町1丁目5番1号興銀 第一フィナンシャルテクノロジー株式会社 内 (72)発明者 豊澤泰寿 東京都千代田区大手町1丁目5番1号興銀 第一フィナンシャルテクノロジー株式会社 内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポートフォリオにおける与信取引の現在価
    値と、与信取引先のリスク計測期間経過後の信用状態に
    応じた前記与信取引の将来価値とを記録する与信取引価
    値記録手段と、 前記ポートフォリオにおける前記与信取引先のリスク計
    測時点の格付けとリスク計測期間経過後の前記信用状態
    と前記信用状態に推移する確率とを記録する信用格付推
    移確率情報記録手段と、 前記与信取引の将来価値と現在価値との差分と、前記信
    用状態に推移する確率と、から損失額分布を作成する損
    失額分布作成手段と、 前記損失額分布の期待値を計算し、収益関連情報を組み
    合わせることによりリスク調整後収益額(RAR)を求
    め、前記損失額分布のリスク測度を計算することにより
    所要自己資本を求める分布統計量算出手段と、 を備えたポートフォリオ価値算出装置。
  2. 【請求項2】前記リスク調整後収益額と、所要自己資本
    および株主期待利回りの積である資本コストとに基づき
    リスク指標を求めるリスク指標計算手段、 を備えた請求項1に記載のポートフォリオ価値算出装
    置。
  3. 【請求項3】前記リスク指標計算手段は、前記リスク調
    整後収益額から前記資本コストを減じてACAR(Asse
    t Cost Adjusted Return)を求める、請求項2に記載の
    ポートフォリオ価値算出装置。
  4. 【請求項4】前記リスク指標計算手段は、前記ポートフ
    ォリオから前記与信取引を追加あるいは削除してから前
    記リスク指標を求める請求項2または3に記載のポート
    フォリオ価値算出装置。
  5. 【請求項5】前記ポートフォリオから追加あるいは削除
    する前記与信取引を記録する与信取引変更記録手段と、 前記リスク指標がある目標に到達するように、追加ある
    いは削除する前記与信取引を決定する算出結果記録手段
    と、 を備えた請求項2または3に記載のポートフォリオ価値
    算出装置。
  6. 【請求項6】前記ポートフォリオから特定の証券化ポー
    トフォリオを抽出し、前記証券化ポートフォリオの損失
    額分布のリスク測度に基づき、前記証券化ポートフォリ
    オの優先劣後を決定する、請求項1に記載のポートフォ
    リオ価値算出装置。
  7. 【請求項7】前記与信取引変更記録手段は、前記ポート
    フォリオから抽出された特定の証券化ポートフォリオか
    ら追加あるいは削除する前記与信取引を記録する、請求
    項5に記載のポートフォリオ価値算出装置。
  8. 【請求項8】ポートフォリオにおける与信取引ごとにキ
    ャッシュフローの発生時点と発生金額とを記録したキャ
    ッシュフロー情報記録手段と、 前記発生時点における資金の価値を示すディスカウント
    ファクターを記録したディスカウントファクター情報記
    録手段と、 前記発生時点における前記キャッシュフローの発生金額
    と前記ディスカウントファクターを利用して現在価値を
    求める現在価値算出手段と、 を備えた請求項1ないし3のいずれか一項に記載のポー
    トフォリオ価値算出装置。
  9. 【請求項9】ポートフォリオにおける与信取引ごとにキ
    ャッシュフローの発生時点と発生金額とを記録したキャ
    ッシュフロー情報記録手段と、 前記与信取引ごとに、リスク計測期間内の利鞘額を記録
    した収益情報記録手段と、 前記リスク計測期間経過後における資金の価値を前記与
    信取引の取引先の信用状態ごとに示すディスカウントフ
    ァクターを記録したディスカウントファクター情報記録
    手段と、 前記リスク計測期間経過後における前記キャッシュフロ
    ーの発生金額と前記ディスカウントファクターを利用し
    て求めた値に前記利鞘額を合計して将来価値を求める将
    来価値算出手段と、 を備えた請求項1ないし3のいずれか一項に記載のポー
    トフォリオ価値算出装置。
  10. 【請求項10】前記収益情報記録手段は、前記取引先が
    デフォルトの場合に回収できる予想回収額を記録し、 前記与信取引の取引先がデフォルトの場合は、前記将来
    価値を前記予想回収額とする、請求項9に記載のポート
    フォリオ価値算出装置。
  11. 【請求項11】ポートフォリオにおける与信取引の前記
    現在価値または前記将来価値から、必要自己資本に株主
    期待利回りを乗じた資本コストを控除して経済価値を求
    める、請求項8ないし10のいずれか一項に記載のポー
    トフォリオ価値算出装置。
  12. 【請求項12】ポートフォリオにおける与信取引の現在
    価値と、与信取引先のリスク計測期間経過後の信用状態
    に応じた前記与信取引の将来価値とを記録する与信取引
    価値記録工程と、 前記ポートフォリオにおける前記与信取引先のリスク計
    測時点の格付けとリスク計測期間経過後の前記信用状態
    と前記信用状態に推移する確率とを記録する信用格付推
    移確率情報記録工程と、 前記与信取引の将来価値と現在価値との差分と、前記信
    用状態に推移する確率と、から損失額分布を作成する損
    失額分布作成工程と、 前記損失額分布の期待値を計算し、収益関連情報を組み
    合わせることによりリスク調整後収益額(RAR)を求
    め、前記損失額分布のリスク測度を計算することにより
    所要自己資本を求める分布統計量算出工程と、 を備えたポートフォリオ価値算出方法。
  13. 【請求項13】ポートフォリオにおける与信取引の現在
    価値と、与信取引先のリスク計測期間経過後の信用状態
    に応じた前記与信取引の将来価値とを記録する与信取引
    価値記録処理と、 前記ポートフォリオにおける前記与信取引先のリスク計
    測時点の格付けとリスク計測期間経過後の前記信用状態
    と前記信用状態に推移する確率とを記録する信用格付推
    移確率情報記録処理と、 前記与信取引の将来価値と現在価値との差分と、前記信
    用状態に推移する確率と、から損失額分布を作成する損
    失額分布作成処理と、 前記損失額分布の期待値を計算し、収益関連情報を組み
    合わせることによりリスク調整後収益額(RAR)を求
    め、前記損失額分布のリスク測度を計算することにより
    所要自己資本を求める分布統計量算出処理と、 をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  14. 【請求項14】ポートフォリオにおける与信取引の現在
    価値と、与信取引先のリスク計測期間経過後の信用状態
    に応じた前記与信取引の将来価値とを記録する与信取引
    価値記録処理と、 前記ポートフォリオにおける前記与信取引先のリスク計
    測時点の格付けとリスク計測期間経過後の前記信用状態
    と前記信用状態に推移する確率とを記録する信用格付推
    移確率情報記録処理と、 前記与信取引の将来価値と現在価値との差分と、前記信
    用状態に推移する確率と、から損失額分布を作成する損
    失額分布作成処理と、 前記損失額分布の期待値を計算し、収益関連情報を組み
    合わせることによりリスク調整後収益額(RAR)を求
    め、前記損失額分布のリスク測度を計算することにより
    所要自己資本を求める分布統計量算出処理と、 をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
    たコンピュータによって読み取り可能な記録媒体。
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