JP6838959B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、リスク管理のための情報処理装置に関する。
現在、保有する金融商品のリスク管理のため、先物取引、スワップ取引、オプション取引などの各種デリバティブが多数の企業によって利用されている。例えば、変動金利貸出に対して、変動金利払いで固定金利を受け取る金利スワップを利用して、変動金利リスクを固定化するというヘッジ操作が利用されている。図1に示されるように、例えば、図1の下側に示される変動金利貸出が行われた場合、図1の上側に示される金利スワップを設定することによって、変動金利貸出から各利払い日に得られる変動金利を金利スワップの取引相手に支払い、固定金利を受け取ることができる。ヘッジ会計処理では、当該変動金利貸出はヘッジ対象取引と呼ばれ、金利スワップはヘッジ手段取引と呼ばれる。
これらデリバティブの適切な会計処理のため、IFRS(International Financial Reporting Standards)などにより規定されたヘッジ会計基準が国際的に採用されている。グローバル企業は、このような国際会計基準に従ってデリバティブの会計処理を行っている。ヘッジ会計では、ヘッジ手段取引とヘッジ対象取引とを関連付け、ヘッジ手段取引及びヘッジ対象取引の公正価値を測定し、公正価値変動額が把握される。典型的な公正価値測定方法では、図2に示されるように、ヘッジ対象取引(変動金利貸出など)に対して設定されたヘッジ手段取引(金利スワップなど)の処理基準時における正味現在価値(Net Present Value:NPV)が測定される一方、当該処理基準時における当該ヘッジ対象取引に対して設計された仮想デリバティブのNPVが測定され、両者の価値変動が比較される。例えば、金利スワップの公正価値は、約定時点では変動取引の価値と固定取引の価値とが等しくなるよう値決めされており、以降は将来金利(インプライドフォワードレートなど)から変動利息キャッシュフローを算出することによってNPVを求めることができる。また、変動金利貸出の取引条件を裏返した金利スワップを仮想デリバティブとして作成し、当該金利スワップのNPVを求めることができる。例えば、取引開始日が2016年4月であり、取引期間が5年であり、インデックスがLiborであり、ロールサイクルが3ヶ月である元本100億円の変動金利貸出に対して、取引開始日が2016年4月であり、取引期間が5年であり、インデックスがLiborであり、ロールサイクルが3ヶ月であり、変動金利払いで固定金利受取の想定元本100億円の金利スワップが仮想デリバティブとして設定され、当該金利スワップのNPVが算出される。このようにして算出した2つのNPVを比較することによって公正価値変動額を評価できる。
IFRSの改訂ヘッジ会計 改訂第二版 2015年12月 有限責任 あずさ監査法人(https://assets.kpmg.com/content/dam/kpmg/pdf/2016/03/jp-ifrs-hedge-2015-11.pdf)
上述した具体例では、個別のヘッジ対象取引(クローズド・ポートフォリオ)に対して仮想デリバティブを設計し、公正価値を評価している。他方、銀行などの金融機関は一般に膨大な貸出資産を保有しており、個別の貸出資産に対してヘッジ手段取引を個別に設定することは現実的でなく、通常は貸出資産全体(オープン・ポートフォリオ)に対してヘッジ活動を実施している(マクロヘッジ会計)。
しかしながら、このようなオープン・ポートフォリオに仮想デリバティブ評価を適用するための手法は現状提案されていない。また、このような公正価値測定は毎日、毎週、毎月など高頻度で行われる必要があり、人手によるリスク管理は現実的でない。
上述した問題点を鑑み、本発明の課題は、対象取引全体に対して仮想デリバティブ評価を適用する自動的な対象取引全体の価値評価を実現するための技術を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、対象取引の各グループについて仮想デリバティブ標準物の価値を算出する仮想デリバティブ価値算出部と、前記対象取引をグループ化する対象取引グループ化部と、各グループの仮想デリバティブ標準物の価値と対象取引の残高とに基づき対象取引のグループ毎の価値を評価することによって、対象取引全体の価値を評価する価値評価部とを有する情報処理装置に関する。
本発明によると、グループ毎の仮想デリバティブ標準物を利用することによって、膨大な対象資産について個別に仮想デリバティブを設定することなく、対象資産全体(オープン・ポートフォリオ)に対して効率的な価値評価を実現することが可能になる。
図1は、金利スワップによる変動金利貸出のヘッジ操作を示す図である。 図2は、仮想デリバティブによるヘッジ対象の価値変動を示す概略図である。 図3は、本発明の一実施例による会計処理システムを示す概略図である。 図4は、本発明の一実施例による情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図5は、本発明の一実施例による情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。 図6は、本発明の一実施例による取引期間別スワップ固定金利を示す表である。 図7は、本発明の一実施例による仮想金利スワップ固定キャッシュフローを示す表である。 図8は、本発明の一実施例による仮想金利スワップ変動キャッシュフローを示す表である。 図9は、本発明の一実施例による仮想金利スワップ公正価値を示す表である。 図10は、本発明の一実施例による各取引パターンの仮想デリバティブの正味現在価値を示す表である。 図11は、本発明の一実施例によるヘッジ対象取引のグループ化を示す概略図である。 図12は、本発明の一実施例によるヘッジカバー状況を示す概略図である。 図13は、本発明の一実施例によるヘッジ対象取引の公正価値評価の具体例を示す図である。 図14は、本発明の一実施例によるヘッジ対象取引の公正価値評価の具体例を示す図である。 図15は、本発明の一実施例によるヘッジ対象取引の公正価値評価の具体例を示す図である。 図16は、本発明の一実施例によるヘッジ手段取引の公正価値評価の具体例を示す図である。 図17は、本発明の一実施例によるヘッジ手段取引の公正価値評価の具体例を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
以下の実施例では、仮想デリバティブ評価を適用したヘッジ会計のための情報処理装置が開示される。後述される実施例を概略すると、情報処理装置は、ヘッジ対象取引全体を取引条件に基づきグループ化し、各グループについて設定した仮想デリバティブ標準物のNPVを決定し、各グループの仮想デリバティブ標準物の価値とヘッジ対象取引の残高とに基づきヘッジ対象取引のグループ毎の価値を評価することによって、ヘッジ対象取引全体の価値を評価する。このようにグループ毎の仮想デリバティブ標準物を利用することによって、膨大な貸出資産について個別に仮想デリバティブを設定することなく、貸出資産全体(オープン・ポートフォリオ)に対して効率的なマクロヘッジ会計を実現することが可能になる。
まず、図3を参照して、本発明の一実施例による会計処理システムを説明する。図3は、本発明の一実施例による会計処理システムを示すブロック図である。
図3に示されるように、会計処理システム10は、情報処理装置100及びデータベース200を有する。
情報処理装置100は、データベース200に格納されている貸出資産などのヘッジ対象取引及びヘッジ手段取引に関する取引情報にアクセスし、後述されるように、貸出資産全体に対して仮想デリバティブ評価に基づくマクロヘッジ会計を実行する。ここで、ヘッジ対象取引とは、貸出、証券取引、為替取引など将来時点においてキャッシュフローを生じさせる任意の取引を表し、ヘッジ手段取引とは、スワップ取引、先物取引、オプション取引などヘッジ対象取引から得られるキャッシュフローの変動リスクを回避するための取引を表す。情報処理装置100は、例えば、サーバなどにより実現され、図4に示されるようなハードウェア構成を有してもよい。すなわち、情報処理装置100は、バスBを介し相互接続されるドライブ装置101、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU(Central Processing Unit)104、インタフェース装置105及び通信装置106を有する。
情報処理装置100における後述される各種機能及び処理を実現するプログラムを含む各種コンピュータプログラムは、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory)などの記録媒体107によって提供されてもよい。プログラムを記憶した記録媒体107がドライブ装置101にセットされると、プログラムが記録媒体107からドライブ装置101を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体107により行う必要はなく、ネットワークなどを介し何れかの外部装置からダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータなどを格納する。メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムやデータを読み出して格納する。プロセッサとして機能するCPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムやプログラムを実行するのに必要なパラメータなどの各種データに従って、後述されるような情報処理装置100の各種機能及び処理を実行する。インタフェース装置105は、ネットワーク又は外部装置に接続するための通信インタフェースとして用いられる。通信装置106は、外部装置と通信するための各種通信処理を実行する。しかしながら、情報処理装置100は、上述したハードウェア構成に限定されるものでなく、例えば、何れか適切な情報処理システムにより実現されてもよい。
データベース200は、ヘッジ対象取引及びヘッジ手段取引に関する取引情報を記憶し、情報処理装置100からのアクセス要求に応答して、要求された取引情報を情報処理装置100に提供する。また、データベース200は、会計処理システム100を利用する金融機関などのサーバ(図示せず)による管理の下、取引情報の取得、削除、更新等を実行する。
次に、図5を参照して、本発明の一実施例による情報処理装置を説明する。図5は、本発明の一実施例による情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
図5に示されるように、情報処理装置100は、仮想デリバティブ価値算出部110、ヘッジ対象取引グループ化部120及び価値評価部130を有する。
仮想デリバティブ価値算出部110は、ヘッジ対象取引の各グループの指標となる仮想デリバティブとしての仮想デリバティブ標準物の価値を算出する。具体的には、各ヘッジ対象取引の取引条件に基づき、ヘッジ対象取引全体が複数のグループにグループ化され、仮想デリバティブ価値算出部110は、収集したマーケット情報などに基づき各グループの仮想デリバティブ標準物を設定し、当該仮想デリバティブ標準物の価値を算出する。
一実施例では、当該グループ化は、取引開始日(取引開始四半期など)、取引期間又は取引終了日(取引終了四半期など)、インデックス(Libor、Tibor、プライムレートなど)、ロールサイクル(3ヶ月、6ヶ月など)などの取引条件に基づくものであってもよい。例えば、現在の処理基準時(N年第1四半期(1Q)など)に対して、取引開始日が(N−2)年4Qであり、取引期間が18ヶ月であり、インデックスがLiborであり、ロールサイクルが3ヶ月であるヘッジ対象取引群を1つのグループとして設定し、取引開始日が(N−1)年1Qであり、取引期間が15ヶ月であり、インデックスがLiborであり、ロールサイクルが3ヶ月であるヘッジ対象取引群を1つのグループとして設定するなどしてもよい。また、当該金融機関が国際展開するなど複数の拠点を有する場合、上述した取引条件は更に拠点を含んでもよい。また、当該金融機関が外貨建て貸出資産を有する場合、上述した取引条件は更に通貨を含んでもよい。
このようにして設定された各グループに対して、仮想デリバティブ価値算出部110は、当該グループの取引条件に対応する金利スワップを仮想デリバティブ標準物として設定し、当該仮想デリバティブ標準物のNPVを算出する。具体的な処理として、例えば、仮想デリバティブ価値算出部110は、公正価値測定用の固定金利情報を作成する。まず、仮想デリバティブ価値算出部110は、収集したマーケット情報などに基づき、図6に示されるような取引期間別スワップ固定金利を作成し、満期毎に標準的な金利スワップ固定金利(固定サイド金利)を決定する。次に、仮想デリバティブ価値算出部110は、各取引条件パターンについて図7に示されるように仮想金利スワップ固定キャッシュフローを作成する。例えば、仮想デリバティブ価値算出部110は、取引期間別スワップ固定金利を利用して、満期毎の固定サイド金利について単位想定元本(1億通貨単位など)当たりの利息キャッシュフローを求める。一方、仮想デリバティブ価値算出部110は、変動金利情報を作成する。例えば、仮想デリバティブ価値算出部110は、各取引条件パターンについて図8に示されるような仮想金利スワップ変動キャッシュフローを作成する。作成した仮想金利スワップ固定キャッシュフロー及び仮想金利スワップ変動キャッシュフローに基づき、仮想デリバティブ価値算出部110は、仮想デリバティブとしての金利スワップの公正価値を算出する。例えば、仮想デリバティブ価値算出部110は、図7の仮想金利スワップ固定キャッシュフローと図8の仮想金利スワップ変動キャッシュフローとを合算し、マーケット情報から生成されたイールドカーブに基づくディスカウントファクタ(DF)によって合算後のキャッシュフローの現在価値(仮想金利スワップ公正価値)を評価する。例えば、仮想デリバティブ価値算出部110は、各取引条件パターンについて図9に示されるような仮想金利スワップ公正価値を算出する。このようにして算出した各取引条件パターンの仮想金利スワップ公正価値について、拠点を東京とし、通貨を円としたとき、図10に示されるような各取引条件パターンのNPVがリスト化できる。
上述したヘッジ対象取引の各グループの仮想デリバティブ標準物の作成及びそれらのNPVの評価の詳細は単なる一例であり、仮想デリバティブ標準物を作成し、それらのNPVを評価することが可能な他の何れか適切な処理が実行されてもよい。
ヘッジ対象取引グループ化部120は、ヘッジ対象取引をグループ化する。具体的には、ヘッジ対象取引グループ化部120は、データベース200に登録されている各変動金利貸出を上述したグループにグループ化し、図11の上側に示されるような各グループについて集計されたマクロ貸出実残高を求める。例えば、図11の具体例では、(N+2)年4Qに満期となる変動金利貸出が4兆円あり、(N+2)年3Qに満期となる変動金利貸出が3兆円あるなどが示されている。
価値評価部130は、各グループの仮想デリバティブ標準物の価値とヘッジ対象取引の残高とに基づきヘッジ対象取引のグループ毎の価値を評価することによって、ヘッジ対象取引全体の価値を評価する。具体的には、価値評価部130は、ヘッジ対象取引グループ化部120により各グループについて集計されたマクロ貸出実残高に仮想デリバティブ価値算出部110により決定された各グループの仮想デリバティブ標準物のNPVを適用する。例えば、図11の上側に示されたマクロ貸出実残高は、各グループの仮想デリバティブ標準物のNPVを適用することによって、図11の下側に示されるヘッジ反映後残高となる。マクロ貸出実残高とヘッジ反映後残高とを重畳させることによって、図12に示される表が得られ、当該表によると、ヘッジ手段取引の公正価値の変動がヘッジ対象取引の公正価値の変動をどの程度相殺しているか示すヘッジ有効性を求めることができる。当該表によると、N年1Q〜4Q、(N+1)年2Q〜(N+2)年2Qの期間では、ヘッジ反映後残高が貸出残高未満であり、(N+2)年3Q〜4Qの期間では、ヘッジ反映後残高が貸出残高に等しく、(N+1)年1Qの期間では、ヘッジ反映後残高が貸出残高より大きく、オーバヘッジ状態にある。
次に、図13〜15を参照して、情報処理装置100によるヘッジ対象取引の公正価値評価の具体例を説明する。
例えば、図13に示されるような3つの取引が同一グループにグループ化されるとする。すなわち、これら3つの取引は、取引開始日が2015年3Q(2015年10月〜12月)であり、取引終了日が2017年1Q(2017年1月〜3月)であり(取引期間18ヶ月)、インデックスがTiborであり、ロールサイクルが3ヶ月であり、東京を拠点とする日本円による貸出取引である。なお、本例では、取引#2,#3は元本一括返済型である一方、取引#1は元利返済型であるが、本発明はこれに限定されるものでない。この場合、当該グループにおけるヘッジ対象取引の残高は、図14に示されるようなものになる。公正価値評価の基準日が2016年8月であるとすると、図9に示される仮想金利スワップ公正価値が仮想デリバティブ標準物として適用可能である。すなわち、図15に示される2016年2Qの11億円の貸出残高には図9の"3M_グリッドNPV"が適用され、1.225×11億円=13.475億円が2016年2Qの11億円の貸出残高の公正価値として算出される。同様にして、2016年3Qの11億円の貸出残高の公正価値として0.998×11億円=10.978億円が算出され、2016年4Qの8億円の貸出残高の公正価値として1.034×8億円=8.272億円が算出され、2017年1Qの8億円の貸出残高の公正価値として1.103×8億円=8.824億円が算出される。これら算出された公正価値の合計が当該グループのヘッジ対象取引の公正価値となる。なお、本例では、集計粒度は四半期としたが、これに限定されるものでなく、後述されるヘッジ手段取引の公正価値評価と同じ何れかの集計粒度が利用されてもよい。
次に、図16〜17を参照して、情報処理装置100によるヘッジ手段取引の公正価値評価の具体例を説明する。
例えば、上述された貸出資産のグループに対して、取引期間は5年であり、想定元本は100億円であり、インデックスはTiborであり、ロールサイクルが3ヶ月である固定金利を受け/変動金利払いの金利スワップを利用し、当該金利スワップの約定時点の固定金利が1.20%であったとする。当該金利スワップの基準日2016年8月における時価評価について、例えば、図16に示されるように、各四半期毎に受払を合算したネットのキャッシュフロー金額の現在価値が算出される。なお、金利スワップのネットのキャッシュフロー金額の現在価値の算出は、周知の方法の何れかにより実行されてもよい。これら算出された現在価値の合計が当該グループ(図17の破線により示されるグループ)のヘッジ手段取引の公正価値となり、上述された当該グループのヘッジ対象取引の公正価値と対比される。
ここで、将来予想される確度が高い先日付取引はヘッジ対象に加えることがIFRSヘッジ会計により認められている(残高増加要素)。他方、前倒しでの返済が発生する可能性もある(残高減少要素)。図11に示されるように、これらを考慮して将来予想キャッシュフローを求めてもよい。具体的には、残高減少要素について、住宅ローンや貸出、定期預金などは取引期限前に解約され、前倒しで元本返済される場合がある。この場合、現時点で積み上がっている残高の一部が解約されることになる。当該解約部分を考慮して、残高及び公正価値に(将来予想残高/元の残高)を乗じることによって、将来予想キャッシュフローを加味したヘッジ対象取引の公正価値を再評価してもよい。一方、残高増加要素について、同様に将来発生するであろう取引分をキャッシュフローに対して直近の仮想デリバティブ標準物を適用することによってヘッジ対象取引の公正価値を再評価してもよい。
また、ヘッジ手段取引に対するヘッジ対象取引の比率を表すヘッジ比率が既知である場合、ヘッジ対象取引の貸出残高及び公正価値をヘッジ比率により割り引いてもよい。例えば、ヘッジ比率βが0.75である場合、ヘッジ対象取引の貸出残高及び公正価値を0.75倍してもよい。
価値評価部130は、このようにして求めた各グループのバケット毎にヘッジ対象取引の残高とヘッジ手段取引の残高とを比較する。ヘッジ手段取引の残高>ヘッジ対象取引の残高である場合、オーバヘッジ状態であると判断され、超過部分はリスクヘッジ目的でないとみなされる。他方、ヘッジ手段取引の残高≦ヘッジ対象取引の残高である場合、ヘッジ手段取引の残高に相当する部分がヘッジ有効部分であるとみなされる。当該処理を各グループに対して実行することによって、ヘッジ対象取引全体のリスク管理を実現することが可能になる。例えば、超過部分が発生している過剰ヘッジグループ、あるいは、ヘッジ有効部分が所定のパーセンテージの閾値以下である過小ヘッジグループが検出された場合、価値評価部130は、ユーザにアラームを通知してもよい。
また、価値評価部130は、ヘッジ有効部分についてヘッジ手段取引とヘッジ対象取引の公正価値とを比較する。ヘッジ手段取引の残高≦ヘッジ対象取引の残高であるバケットについては、例えば、当該バケットにおけるヘッジ手段取引の残高が75億円であり、ヘッジ対象取引の残高が100億円である場合、当該バケットのヘッジ対象取引の公正価値を0.75倍してヘッジ有効部分に合わせて対比してもよい。当該処理を各グループに対して実行することによって、ヘッジ対象取引全体のリスク管理を実現することが可能になる。例えば、ヘッジ手段取引とヘッジ対象取引のヘッジ有効部分における公正価値やその変動率を比較した際、比率が80〜120%などの閾値の範囲外である過小ヘッジグループが検出された場合、価値評価部130は、ユーザにアラームを通知してもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 会計処理システム
100 情報処理装置
110 仮想デリバティブ価値算出部
120 ヘッジ対象取引グループ化部
130 価値評価部

Claims (2)

  1. 取引開始日、取引期間、インデックス及びロールサイクルの1つ以上を含む取引条件に基づき、前記取引条件及び貸出残高を示す各対象取引をグループ化する対象取引グループ化部と、
    前記対象取引の各グループについて仮想デリバティブ標準物を設定し、マーケット情報に基づき前記仮想デリバティブ標準物の価値を算出する仮想デリバティブ価値算出部と、
    各グループの仮想デリバティブ標準物の価値と対象取引の残高とに基づき対象取引のグループ毎の価値を評価し、前記評価されたグループ毎の価値を合計することによって、対象取引全体の価値を評価する価値評価部と、
    を有する情報処理装置。
  2. 前記対象取引は変動金利貸出であり、前記仮想デリバティブ標準物は前記変動金利貸出に対応する金利スワップ取引である、請求項記載の情報処理装置。
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