JP2001188872A - 財務会計管理システム、財務会計管理用コンピュータ・プログラム記録媒体 - Google Patents

財務会計管理システム、財務会計管理用コンピュータ・プログラム記録媒体

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JP2001188872A
JP2001188872A JP37530999A JP37530999A JP2001188872A JP 2001188872 A JP2001188872 A JP 2001188872A JP 37530999 A JP37530999 A JP 37530999A JP 37530999 A JP37530999 A JP 37530999A JP 2001188872 A JP2001188872 A JP 2001188872A
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analysis
data
analysis data
financial
financial accounting
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Setsuko Kanai
節子 金井
Masaaki Ikeda
正明 池田
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 財務会計データからキャッシュフロー計算書
を作成するとともに、キャッシュフローを含む財務会計
データから、財務状況を的確かつ分かり易く把握できる
財務分析データを提供する。 【解決手段】 財務会計データに基づいて財務状況を各
種視点から階層的に分解して分析可能な分析データを算
出する計算式及び処理手順を記憶しかつ実行する分析デ
ータ作成手段を設けて、蓄積された財務会計データから
各階層の分析データを選択的に作成し、視覚的に比較可
能に表示するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、財務会計データ
に基づいて財務諸表を作成し、財務状況を分析するため
の財務分析データを作成し、それを画面上またはプリン
タ等に出力する財務会計管理及び分析システムに関す
る。
【0002】
【背景技術】従来から、財務会計管理システムとして、
財務データから貸借対照表及び損益計算書を自動的に作
成するシステムが存在する。このような従来技術のシス
テムでは、財務データを入力するだけで貸借対照表及び
損益計算書を自動的に作成することができるので非常に
有用性が高いが、経営状態の分析をより効率的に行う分
析データの提供はなされていなかった。
【0003】一方、従来、上場企業等に開示が義務付け
られていた貸借対照表、損益計算書、資金収支表等の財
務諸表の作成については、複数の会計処理方法が認めら
れていたため、会社の会計方針に従った会計処理を選択
することができた。そのために、同じ経済事実に対する
会計処理上の取り扱いが会社によって異なることがあ
り、財務状況の分析が複雑で難しいという問題があっ
た。
【0004】かかる点から、最近、国際会計基準が採用
され、国際店頭公開企業をも含めてキャッシュフロー計
算書の開示が義務付けられることとなった。キャッシュ
フローでは、現金の流出入という事実に着目するため、
従来の発生主義の原則等に伴なう会計処理方法の相違に
よる影響は受けず、会計方針の異なる会社間の比較が可
能となった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、キャッシュフ
ローが開示されても、単純なキャッシュフロー相互間の
比較だけでは、会社の本当の財務状況は見えてこない。
損益計算書又は貸借対照表上の各種データ及び更にそれ
を加工した財務会計データにより企業の正しい財務状況
が見えてくる。従来このような分析は、税理士、公認会
計士等の専門家が経験等を通じて培ってきたノウハウ的
な要素が強く、財務知識の乏しいの者にとってこのよう
な分析は極めて困難なものであった。
【0006】この発明は、従来技術の財務会計システム
では達成できなかった企業の財務状況の分析をも支援す
ることのできる財務会計管理及び分析システムを提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の態様にかかる財務会計管理システム
は、a)財務会計データを入力する入力手段と、b)前
記入力された財務会計データを記憶する財務会計データ
記憶手段と、c)前記記憶された財務会計データに基づ
いて、全体的視点から部分的視点まで階層的に所定の財
務分析データを作成する分析データ作成手段と、d)前
記分析データ作成手段に接続されており、前記財務分析
データを出力する出力手段を備えることを特徴とする。
【0008】これにより、財務状況を階層構造的に分解
して分析可能となるため、理解が容易になる。また、階
層構造の分析視点を専門化の視点で分解することによ
り、専門化と同じような分析が可能となる。さらに分析
視点を階層構造とすることにより、分析論理構造を明確
にすることができるという利点を有する。
【0009】本発明の第2の態様にかかる財務会計管理
システムは、前記分析データ作成手段は、第1レベルの
分析手段、第2レベルの分析手段及び第3レベルの分析
手段とからなり、前記各レベルの分析手段はそれぞれの
レベルに対応する計算式及び処理手順を備えることを特
徴とする。
【0010】分析の階層構造を3レベルとすることによ
り、比較的簡潔な形で分析構造を構築することができ
る。このレベルでの階層構造であれば、専門家でなくと
も混乱せずに分析が可能となる。
【0011】本発明の第3の態様にかかる財務会計管理
システムは、前記第1レベルの分析手段は、貸借対照
表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を含む財務分
析データを作成する手段であり、前記第2レベルの分析
手段は、キャッシュフロー創出政策及び創出能力の分析
データ、投資政策と能力の分析データ、又は財務政策と
能力を含む分析データを作成する手段であり、前記第3
レベルの分析手段は、前記第2レベルの分析データをさ
らに下位の視点から分析するための分析データを作成す
る分析手段であることを特徴とする。
【0012】これにより、営業、投資、財務をキャッシ
ュフローの観点から見直し、これと従来の財務諸表と比
較しなおすことにより、財務状況の歪み等、新たな視点
の分析が可能となる。
【0013】本発明の第4の態様にかかる財務会計管理
システムは、前記第1レベルの分析手段は、貸借対照
表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を含む財務分
析データを作成する手段であり、前記第2レベルの分析
手段は、キャッシュフロー創出政策及び創出能力の分析
データ、投資政策と能力の分析データ、又は財務政策と
能力を含む分析データを作成する手段であり、前記第3
レベルの分析手段は、前記第2レベルの分析データをさ
らに下位の視点から分析するための分析データを作成す
る分析手段であることを特徴とする。
【0014】この態様により、視覚的に認識できること
で、状況の問題点の把握が迅速かつ確実に行えるという
利点を有する。
【0015】本発明の第5の態様にかかる財務会計管理
システムは、前記出力手段が画面表示手段を含み、前記
入力手段は前記画面表示手段上に表示される複数の選択
ボタンを指定することにより、前記分析データ作成手段
により作成される分析データをそれぞれ選択して表示さ
せることができる手段であることを特徴とする。
【0016】この態様により、財務状況の問題点と思わ
れるところの分析データをダイレクトに見ることができ
るので、迅速的確な判断が可能となる。
【0017】本発明の第6の態様にかかる財務会計管理
システムは、前記入力手段が、前記画面上の選択ボタン
を複数同時に選択することができ、前記分析データ作成
手段が、前記選択ボタンで同時に指定された複数の分析
結果を前記画面表示手段に順次出力する手段を有するこ
とを特徴とする。
【0018】この態様により、同時に複数の分析データ
を、それも問題のありそうな視点から関連付けてみるこ
とができるので、分析上に非常に有益なツールとなる。
【0019】本発明の第7の態様にかかる財務会計管理
システムは、更に、外部装置から前記財務会計データを
受信して、当該受信した前記財務会計データを前記財務
会計データ記憶手段に記憶する通信制御手段を有するこ
とを特徴とする。
【0020】入力にはかなりの労力と時間がかかるが、
すでに入力済みのデータが存在する場合には、それをそ
のまま利用できるという利点を有する。また、回線(L
AN、WAN、通信回線を含む)を通じて入力可能とす
ることにより、複数人による入力も可能となるという利
点も有する。
【0021】本発明の第8の態様にかかる財務会計管理
システムは、前記分析データ作成手段がさらに、正規の
前記財務会計データの数より少ない所定数の財務会計デ
ータから前記分析データを作成する簡易分析手段を備え
ることを特徴とする。
【0022】例えば他社の財務データは、自社とは異な
り、全ての項目についてのデータを入手できるとは限ら
ない。このような場合に、有価証券報告書などのように
開示されているデータだけで、分析データが作成できれ
ば、競合他社の財務分析も可能となり、経営戦略的視点
からの活用も可能となる。
【0023】本発明の第9の態様にかかる財務会計管理
システムは、更に、前記分析データ作成手段により作成
される分析データの解釈、意味、予測方法を含む解説を
記憶し、要求に応じて分析データの解説を表示する解説
表示手段を備えることを特徴とする。
【0024】このように、解説を設けていることで、専
門家で以外の者でも、本発明による分析を高い精度で行
うことができる。尚、データ分析を階層構造としたこと
により、分析論理構造が明確となり、解説の内容・精度
も良いものを作成可能となる。
【0025】本発明の第10の態様にかかる財務会計管
理システムは、a)所定のプログラムを実行するプロセ
ッサと、b)当該プロセッサにそれぞれ接続されている
メモリー、外部記憶装置、入力装置及び出力装置と、
c)前記メモリー又は前記外部記憶装置に記憶されてい
るプログラムとからなり、d)前記メモリー又は前記外
部記憶装置は、前記財務会計データ記憶手段を少なくと
も含み、前記プロセッサは、前記分析データ作成手段及
び前記プログラムの分析データ作成モジュールであるこ
とを特徴とする。
【0026】本発明の分析手段は、パーソナルコンピュ
ータ、オフィスコンピュータ、汎用コンピュータ等あら
ゆるコンピュータで、実施可能であり、そのコンピュー
タの処理能力に応じて、より複雑な階層構造分析を行う
ようにすることも可能である。
【0027】本発明の第11の態様は、a)財務会計デ
ータの入力を要求する手順と、b)前記入力された前記
財務会計データを財務会計データ記憶手段に記憶する手
順と、c)前記記憶されている複数の財務会計データを
所定の計算式及び処理手順に基づいて計算又は処理する
ことにより、全体的視点から部分的視点までの各種財務
分析データを階層的に作成する手順と、d)前記財務分
析データを出力する手順を含むコンピュータ・プログラ
ムを記録したことを特徴とするコンピュータで読み取り
可能なコンピュータ・プログラム記録媒体である。
【0028】本発明の第12の態様は、前記財務分析デ
ータが、第1レベルの分析データと、第2レベルの分析
データと、第3レベルの分析データとからなり、それぞ
れのレベルに対応する計算式及び処理手順により、前記
各レベルの分析データが作成されることを特徴とするコ
ンピュータで読み取り可能なコンピュータ・プログラム
記録媒体である。
【0029】本発明の第13の態様は、前記第1のレベ
ルの分析データが、貸借対照表、損益計算書、キャッシ
ュフロー計算書を含む財務諸表を含み、前記第2レベル
の分析データは、キャッシュフロー創出政策及び創出能
力の分析データ、投資政策と能力の分析データ又は財務
政策と能力の分析データを含み、前記第3レベルの分析
データは、前記第2レベルの分析データをさらに詳細に
区分した分析データであることを特徴とするコンピュー
タで読み取り可能なコンピュータ・プログラム記録媒体
である。
【0030】本発明の第14の態様は、前記コンピュー
タ・プログラムが、更に、前記分析データをグラフ表示
データに変換する手順と、当該変換した前記グラフ表示
データを出力装置に出力する手順との実行命令セットを
含むことを含むことを特徴とするコンピュータで読み取
り可能なコンピュータ・プログラム記録媒体である。
【0031】本発明の第15の態様は、前記コンピュー
タ・プログラムが、更に、前記出力装置の出力画面上に
複数の選択ボタンを表示する手順と、前記選択ボタンの
選択に応じて、選択に対応する分析データを作成してそ
の分析データを表示する手順、の各実行命令セットを含
むことを特徴とするコンピュータで読み取り可能なコン
ピュータ・プログラム記録媒体である。
【0032】本発明の第16の態様は、前記コンピュー
タ・プログラムは、更に、前記画面表示上の前記選択ボ
タンを複数同時に選択可能にする手順と、前記選択ボタ
ンが同時に選択されたときに、選択された複数の分析結
果を順次画面出力又は印刷させる手順の実行命令セット
を含むことを特徴とするコンピュータで読み取り可能な
コンピュータ・プログラム記録媒体である。
【0033】本発明の第17の態様は、前記コンピュー
タ・プログラムは、更に、外部装置から前記財務会計デ
ータを受信して、当該受信した財務会計データを前記財
務会計データ記憶手段に記憶する手順から成る実行命令
セットを含むことを特徴とするコンピュータで読み取り
可能なコンピュータ・プログラム記録媒体である。
【0034】本発明の第18の態様は、前記コンピュー
タ・プログラムは、更に、正規の前記財務会計データの
数より少ない所定数の財務会計データから簡易な若しく
は二次的な分析データを作成する手順から成る実行命令
セットを備えることを特徴とするコンピュータで読み取
り可能なコンピュータ・プログラム記録媒体である。
【0035】本発明の第19の態様は、前記コンピュー
タ・プログラムは、更に、前記分析データ作成手段の分
析データの解釈、意味、予測方法を含む解説を記憶する
手順と、要求に応じて分析データの解説を表示または印
字する手順とから成る実行命令セットを備えることを特
徴とするコンピュータで読み取り可能なコンピュータ・
プログラム記録媒体である。
【0036】本発明の第20の態様は、a)財務会計デ
ータの入力を要求する手順と、b)入力された前記財務
会計データを財務会計データ記憶手段に記憶する手順
と、c)所定の計算式及び処理手順を実行することによ
り、前記記憶されている複数の財務会計データから階層
構造の財務分析データを作成する手順と、d)前記作成
した財務分析データを出力装置に出力する手順から成る
各実行命令セットを備えることを特徴とするコンピュー
タ・プログラム・プロダクトである。
【0037】ここにコンピュータ・プログラム・プロダ
クトとは、プログラムを記録している記録媒体に限定さ
れないプログラム製品という意味である。例えば、海外
のコンピュータ・サイトにおいて本発明に係るコンピュ
ータ・プログラム記録媒体を設置し、通信回線を解して
日本国内のコンピュータ・システムから当該プログラム
を部分的に読み込み少しづつ入れ替えながら使用する場
合等には、日本国内においては当該コンピュータ・プロ
グラム記録媒体の実施とはならないとの考え方もある
が、この場合でも、コンピュータ・プログラム・プロダ
クトの実施となる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の実施の形態を実施例に基づき説明する。
【0039】図1は、本発明の1実施例にかかる財務会
計管理システム2の構成を示す機能ブロック図である。
財務会計管理システム2は、各種財務会計データを入力
する入力手段4と、入力手段4に接続されており入力さ
れた財務会計データを記憶して蓄積する財務会計データ
記憶手段6と、財務会計データ記憶手段6に接続されて
おり前記蓄積された財務会計データから階層構造的に財
務分析データを作成する分析データ作成手段8と、分析
データ作成手段8に接続されそこで作成された分析デー
タを出力する出力手段10とから構成されている。
【0040】入力手段4による入力方法としては、キー
ボード、OCR等による入力の他、磁気ディスクその他
の記録媒体から読み込み、必要に応じてファイル変換を
行う等により一括入力することも可能である。入力手段
4から、事業の遂行に伴ない発生する種々の財務会計デ
ータが入力される場合には、所定の勘定項目等の分類に
従って入力される。入力される財務会計データには、貸
借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書等のあ
らゆる財務諸表を作成可能な現金及び現金等価物を含む
あらゆるデータが含まれる。
【0041】入力された財務会計データは、磁気ディス
ク、メモリー等のコンピュータで読み書き可能な記録又
は記憶手段6に蓄積される。ここでいう記録又は記憶媒
体6には、前述の例示した以外のCD R/W装置、磁
気テープ記録装置、ZIP記録装置、MO記録装置等コ
ンピュータで読み書き可能な記憶または記録可能な媒体
であれば光学的記録、磁気的記録、電気的記録又は記憶
などあらゆるものが全て含むものである。尚、本明細書
(特許請求の範囲を含む)においては、「記憶」という
用語は、特に断らない限り「記録」の概念も含まれるも
のとする。
【0042】分析データ作成手段8は、入力手段4から
の分析要求信号を受信すると、財務会計データ記憶手段
6に蓄積された財務会計データから所定の財務分析デー
タを作成する。分析データ作成手段8は、財務会計デー
タから各種財務諸表を作成することができる。分析デー
タ作成手段8は、さらに、財務諸表とは異なる視点か
ら、所定のデータを計算し或いは互いに関連付けて比較
することにより、特定の視点から企業等の財務状況を分
析できかつ視覚的に容易に理解できるようにした分析デ
ータを作成し、出力手段10に表示させる。出力手段1
0には、CRT、液晶表示機その他のディスプレイ装
置、プリンタ装置が含まれる。
【0043】すなわち、財務諸表は、企業全体の財務の
状況を把握するものであるが、これを特定の視点から、
より下位の一定の意味のあるまとまり(カテゴリー)に
加工して比較表示可能な分析データを作成する。さら
に、必要があればこのカテゴリーをさらに下位の分析要
素に分解してより下位の一定のまとまりとして比較表示
可能な分析データを作成する。本明細書では、上位から
下位の分析データ構造を「階層構造の分析データ」と称
する(全体的視点から部分的視点への一定の段階的な階
層構造をも含む、さらに、分析データそのものは下位に
属するものでは無いが、分析の視点が上位と下位の関係
がある場合も含む)。
【0044】このように、特定の視点に立ち、上位から
下位へまたは全体から部分への階層的な財務状況の分析
を可能にしたことにより、分析のレベル及び視点が明確
になり、専門的知識の乏しい者でも、分析の意味が理解
容易になる。また、これらの分析データは、視覚的に理
解可能に表示する加工されるため、より理解が容易にな
る。このように、本発明によって、財務状況の分析が、
より合理的かつ客観的に行えるようなる。
【0045】図2は、本発明の実施例にかかる図1の分
析データ作成手段8の構成をさらに詳細に説明する機能
ブロック図である。分析データ作成手段8は、分析デー
タ作成処理全般を制御する分析制御手段12とこれに接
続される第1レベルの分析手段14と、第2レベルの分
析手段16と、第3レベルの分析手段18である。必要
に応じて第4レベルの分析手段、第5レベルの分析手段
等と、さらに階層化を進めることも可能である。
【0046】入力手段4から分析データ作成要求がある
と、分析制御手段12は入力手段から要求のあった分析
データに対応するレベルの分析手段(14,16、又は
18)を選択し、必要な分析データを作成させる。この
場合において、求められる分析データは下位レベルの分
析データであるが、その下位レベルの分析データの作成
のためには上位レベルの分析データを必要とする場合も
ある。そのような場合には、分析制御手段12若しくは
下位レベルの分析手段(16又は18)が上位レベルの
分析データを算出するよう上位レベルの分析手段(14
又は16)にリクエストする。
【0047】また、分析制御手段12が分析レベルを判
断することなく、第1レベルの分析手段14に入力手段
4からの分析データ要求を伝達するように構成すること
もできる。この場合には、第1レベルの分析手段14か
ら順次下位レベルの分析手段(16又は18)にその要
求内容を伝達し、各レベルの分析手段がそれぞれ自分の
レベルの分析データを作成が必要かどうかを判断し、必
要があれば分析データを作成して下位レベルの分析手段
または分析制御手段12に出力する。
【0048】各レベルの分析手段14、16、18で作
成された分析データは分析制御手段12に出力され、こ
こから出力手段10へ出力される。分析制御手段12で
は、分析データを視覚的に理解し易い形に加工して出力
する。例えば、対比すべき分析データを近接してまとめ
た表の形式にしたり、複数の特に対比すべき分析データ
だけを絞り込んで、グラフ表示したりする。このような
表示のための加工を、各レベルの分析手段14、16、
18で行わせるようにすることも可能である。
【0049】図3を用いて第1乃至第3レベルの分析手
段(14、16、18)を説明する。図3は、図2の各
レベルの分析手段(14、16、18)の構成の1例を
示す機能ブロック図である。各レベルの分析手段は基本
的な機能が同じであるので、ここでは、第1レベルの分
析手段14を用いて説明する。
【0050】第1レベルの分析手段14は、分析計算式
及び処理手順記憶手段20、実行手段22、分析データ
記憶手段24とから構成される。各レベルの分析手段
は、分析計算式及び処理手順記憶手段20の内容がそれ
ぞれ異なっている。
【0051】分析制御手段12から分析要求信号が実行
手段22に入力されると、その信号から要求内容が特定
され、必要な計算式及び処理手順が分析計算式及び処理
手順記憶手段20から読み出される。計算式は財務会計
データ記憶手段6に蓄積された財務会計データ若しくは
これらを加工したデータから所定の新たなデータを算出
するものである。処理手順は、最終的な分析データを得
るまでに必要な所定の処理を規定したもので、これに従
い必要な財務データの読み出し、対応する計算式の読み
出し及び実行が遂行される。
【0052】読み出された処理手順及び計算式に基づ
き、実行手段22により所定の計算及び処理を遂行し、
必要な分析データを作成する。実行手段22で作成され
たデータは、必要に応じて視覚的に表示可能に加工され
て、そのまま分析制御手段12に出力されるか、又は分
析データ記憶手段24に記憶される。
【0053】このような分析データの作成または所定の
加工データの作成は、他のレベルの分析手段16、18
の要求によっても行われる。他のレベルの分析手段1
6、18による分析データの作成のために、蓄積された
財務会計データ以外の加工データが必要になることもあ
るからである。尚、分析データ記憶手段24は、分析制
御手段12内に設けても良い。さらに、分析計算式及び
処理手順記憶手段20についても分析制御手段12内に
設けても良い。尚、分析データ作成手段8についての上
述の説明では、階層構造分析の方法を分かり易くするた
めに、分析制御手段12、及び各レベルの分析手段(1
4、16、18)を明確に区別した形でブロック化して
いるが、機能の重複を避けること及び処理の高速化等の
ために、全体が有機的に絡み合った形で構成することも
できることは、当業者にあきらかである。
【0054】また、複数の分析データを作成し、順次表
示させるようにすることもできる。この場合には、分析
制御手段12が、これらの分析データの作成、表示を制
御する。さらに、分析データの作成に必要な財務会計デ
ータを自社等の財務分析より少ない項目で作成するよう
に構成することもできる。
【0055】例えば、有価証券報告書で提示が義務付け
られている財務データのみで分析データを作成可能にす
ることも可能である。このような簡易の分析データ作成
機能は、多少の分析精度は落ちても、競合他社の財務分
析等を行う際に有用である。
【0056】以上の説明では、各機能をブロック化した
装置または手段として説明したが、図4に示すような、
CPU30、メモリー31、外部記憶装置36、キーボ
ード、マウス、スキャナ,タッチプレート等の入力装置
35、液晶、CRT等の表示装置32、プリンタ33、
及び通信制御装置37等を有するコンピュータ・システ
ムにより、達成可能である。
【0057】この場合には、これらのハードウェア資源
を本発明の達成手段として機能させるコンピュータ・プ
ログラムが用いられることとなる。このようなプログラ
ムの作成は、上述の説明から当業者には自明である。従
って、以下に説明するさらに詳細な実施例も含めた本明
細書全体の記載から、当業者が作成可能なコンピュータ
・プログラムは、図4に例示するようなコンピュータ・
システムと有機的に結合して本発明を構成するものであ
り、コンピュータ・システムとしてのみならず、プログ
ラム・プロダクトとしても本発明そのものの内容をなす
ものである。このようなコンピュータ・プログラムを記
録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体も同様で
ある。
【0058】尚、図4の通信制御装置37と接続される
外部装置には、他の財務会計ソフトを搭載した外部コン
ピュータ・システムであっても、外部データベースであ
っても、さらに外部通信装置を介した入力端末であって
も、LAN、WAN等に接続された他のコンピュータで
あってもよい。これらの外部装置から財務会計データの
入力または、これらの外部装置へ分析データを出力する
ように構成することもできる。データの入力は、さら
に、外部記憶装置36に財務データを記憶した磁気ディ
スク、CD又はMO等を読み取ることにより、行うこと
もできる。
【0059】次に図5を用いてキャッシュフロー分析の
階層構造について説明する。
【0060】図5は、本発明の基礎となるキャッシュフ
ロー分析の階層構造の一例を表すブロック図である。キ
ャッシュフローその他の財務データから当該企業の財務
状態を階層的に分解して分析を行うという分析の概念を
開示している。
【0061】図5に示す事業の継続性100のブロック
が前述の第1レベルの分析手段14の分析に対応し、C
/Fの創出政策と創出能力110、投資政策と能力12
0及び財務政策と能力3つが第2レベルの分析手段16
の分析に対応する。
【0062】キャッシュフローの収益性111、キャッ
シュフローの安全性112、運転資金マネージメント能
力113は、C/Fの創出政策と創出能力110の下位
レベルであるので、第3レベルの分析手段18の分析に
相当するものである。同様に、投資政策と能力120の
下位レベルである投資資金調達121、過年度設備投資
の採算性予測123、及び、財務政策と能力の下位レベ
ルである財務政策全般/財務構成の安定性131、配当
金政策と資金調達能力132、借入金政策と調達返済能
力133は、第3レベルの分析手段の分析に相当する。
【0063】図5に示す概念は本発明で実施するキャッ
シュフロー分析の基礎となる概念の1例に過ぎないが、
本発明にかかる財務分析の基礎となる代表的概念である
ので、この発明の理解の前提として以下に詳細に説明す
る。もっとも、以下にこの概念を詳説することは、本発
明がこの概念の範囲内に拘束されるという意味に解して
はならない。
【0064】財務分析上の重要な目的は、事業の継続性
の判断である。従って、図5では、事業の継続性100
を最上位概念としている。会社全体のキャッシュフロー
は、営業キャッシュフローと、投資キャッシュフロー
と、財務キャッシュフローとから構成される。これら
を、詳細に分析することにより、現在活動中の事業の存
続ないし継続性を判断することができる。
【0065】キャッシュフローに基づく分析は、従来の
損益計算書や貸借対照表中心の発生主義に基づく財務デ
ータの分析に比べて、より広範で精度の高い判断を可能
にさせる。従って、キャッシュフローと従来の財務諸表
を相互の関連性・整合性等を含めて種々の視点で分析し
統合的に見直すことにより、事業の継続性を判断をより
正確に行うことができる。以下に階層化した分析は本発
明の分析概念の代表的な例を示している。
【0066】事業の継続性は、キャッシュフロー(C/
F)の創出政策と創出能力(以下「C/Fの創出政策と
創出能力」と称す)110、投資政策と能力120及び
財務政策と能力という3つの下位のカテゴリーに分割さ
れ、各カテゴリーはさらに、それぞれ複数の要素(11
1、112等)に分割される。これらの各カテゴリー及
び各要素を統合的に分析することにより全体としての事
業の継続性100の判断が行われる。
【0067】まず、C/Fの創出政策と創出能力110
について説明する。会社の営業キャッシュフロ−は、会
社の購買から製造・販売・回収/支払に至るまでのオペ
レ−ションのキャッシュフロ−創出政策の是非を含め
て、その会社が新たにどれだけのキャッシュフロ−、つ
まり付加価値を生み出したかを表わす。したがって、営
業キャッシュフローは、その会社のキャッシュフロ−政
策の適否を判断する指標を提供し、基本的な創出能力を
端的に示している。
【0068】C/Fの創出政策と創出能力110は、キ
ャッシュフロー収益性111と、キャッシュフロー安全
性112と、運転資金マネージメント能力113の観点
から分析することにより、さらに客観的な分析が可能と
なる。
【0069】(キャッシュフロ−収益性111につい
て)従来の収益性は発生主義に基づいて計算された利益
が基本であり、我が国の会計制度及び会計の持つ本来的
な判断要素とも関連して会計上の利益をそのまま使用し
て分析しても精度が十分とはいえないきらいがあった。
利益に代えてキャッシュフロ−のリタ−ンを使用するこ
とで、判断要因を含む指標から、より客観的で事実に基
づく指標になり、精度の高い収益性を測定することがで
きる。キャッシュフロ−収益性は、したがって、より信
憑性のあるキャッシュフロ−獲得能力を把握できるとい
う利点を持っている。
【0070】収益性は投下した株主資本や総資産に対し
てどれだけのリタ−ンを稼ぎ出したかを見るものであ
る。例えば、株主資本利益率(ROE)や総資産利益率
(ROA)が挙げられる。これらの分子は従来は利益で
あったが、ここではキャッシュフロ−を使用する。利用
目的によって経常収支や営業キャッシュフロ−、投資キ
ャッシュフロ−を使い分ければよい。また、これらの内
訳要因として営業キャッシュフロ−比率や各資産の回転
期間日数も収益性を左右する要因であるが、これらは更
に詳細な分析を加える価値があり別の視点で捉えてい
る。
【0071】(キャッシュフロ−安全性112につい
て)収益性と安全性は相互に密接に関係していて不可分
の関係とも言える。収益性が高ければ安全性も高くなる
し、その逆も真である。
【0072】ここでは、本業のキャッシュフロ−の是非
を判断する指標で従来から資金移動表でよく利用されて
きた経常収支比率や、営業収入に対して正味で営業キャ
ッシュフロ−をいくら稼ぎ出したかを%で表わす営業キ
ャッシュフロ−比率を使う。
【0073】また決算支出(法人税等の税金や配当金・
役員賞与の支払)を経常収入という会社内部で調達した
自己資金で賄ったかどうかを見て安全性を判断する。決
算支出を借入金等の外部調達資金で支払わざるをえない
ようでは、とても健全な資金繰りとは言えず、キャッシ
ュフロ−の安全性を大きく傷つけることになる。
【0074】(運転資金マネジメント能力113につい
て)営業キャッシュフロ−の源泉が、税引後利益と減価
償却費を主とする非資金費用(損益計算上は費用として
利益を減少させるが、実際には現金支出を伴わない項
目)であると考えて、「 キャッシュフロ− = 税引後
利益 + 減価償却費 」という算式が従来、頻繁に使用
されてきた。
【0075】実際に、これらが営業キャッシュフロ−の
源泉であることは事実であるが、経営において最も重要
な運転資金の増減が無視されてきた。会社が倒産する主
な原因の一つが運転資金マネジメントの巧拙によるもの
であることを考えれば、上記算式の前提は運転資金増減
=ゼロという非現実的な仮定を満たしたときのみ妥当で
ある。
【0076】運転資金マネジメント能力は端的には、棚
卸資産の在庫保有日数と売上債権の回収日数を合計した
運転資金が一回転する循環日数と、それから仕入債務支
払日数を差し意引いた日数、運転資金不足日数ないしは
運転資金余剰日数によって表わされる。金額では、「運
資金 = 棚卸資産 + 売上債権 − 仕入債務 」 で表
わされる。
【0077】運転資金の増加は営業キャッシュフロ−の
減少となるが、売上高が急成長している場合は、運転資
金も増加することになるので金額だけでは、運転資金の
マネジメントの巧拙を判断できない。ここに、上述の運
転資金を日数という尺度で判断する重要な意味がある。
【0078】(投資政策と能力120について)会社の
投資キャッシュフロ−は会社がどのような投資のために
キャッシュをどれだけ使ったか、またどのような投資か
らいくらのキャッシュを獲得したかを示している。投資
キャッシュフロ−は大きく2分できる。本業に直接関係
する有形固定資産への設備投資支出と設備の売却収入、
次にそれ以外の投資や融資に係わる収入支出である。そ
の会社の投資に対する基本的な考え方(Policy)を観察
によって合理的に推測できる。したがって、投資政策の
適否が合理的推測の範囲内ではあるが、ある程度判断可
能である。
【0079】投資政策と能力120は、投資資金調達1
21と、過年度設備投資の採算性予測123の観点から
分析することにより、さらに客観的な分析が可能とな
る。
【0080】(投資資金調達121について)通常の場
合は有形固定資産への設備投資が行われるので、投資キ
ャッシュフロ−は設備支出となる。稀に、償却済み設備
や廃棄設備、また遊休設備等を売却した場合に設備収入
となって表れることがある。ここでは、設備投資支出が
営業キャッシュフロ−とどのような相関関係を持って行
われているかを、会社の投資政策/方針を合理的に読み
取るために、少なくとも連続する3期から5期の期間に
亘って観察することが大切である。
【0081】具体的には、設備投資のための資金を自己
資金で調達しているかどうかを調べる。また借入金で設
備投資を行なう場合、どの程度(割合)を借入金で賄っ
ているか、それは恒常的か臨時的か、暫定的かなどで会
社の投資政策の合理性や経営感度が判断可能である。借
入金の現在残高、調達限度額、借入金返済の安全性など
も合わせて総合的に判断する。
【0082】(過年度設備投資の採算性予測123につ
いて)過去に行なった設備投資の有効性をある程度概観
したいという意図のもとに考案したものが過年度設備投
資の採算性予測である。設備投資は設備投資を行なう時
点で、売上高の相応の増加が予測され、利益やキャッシ
ュフロ−が十分に確保されるという見通しがあったから
行われたはずである。
【0083】設備投資の効果が予測どおりであったとす
れば、営業キャッシュフロ−は設備投資を行なわない場
合と比較して相応に増加していなければならない。も
し、営業キャッシュフロ−が減少していたり、横ばいで
あったり、増加していても微々たる増加であれば、その
他の条件を一定とすれば、設備投資の有効性の蓋然性は
低いと推測される。
【0084】設備投資の効果がいつから発揮されるかと
いうタイム・フレ−ムの問題もあるがここでは設備投資
の効果が次期以降発現すると仮定し、比較する連続3期
間のうち、最近期を除く2期間の設備投資合計額に対し
て営業キャッシュフロ−の増分が3期間比較でいくらあ
ったかを見ることによって多少なりとも過去に行なった
設備投資の採算性を読み取ろうとする。
【0085】(財務政策と能力130について)財務キ
ャッシュフロ−は、会社がどのような財務政策をとった
かという結果を表わす。投資キャッシュフロ−が営業キ
ャッシュフロ−ですべて調達できなければ財務キャッシ
ュフロ−で調達する以外にないように、すべてのキャッ
シュフロ−の帳尻は財務キャッシュフロ−で合わせる他
ない。
【0086】このように財務キャッシュフロ−は企業の
活動を潤滑に行なう役割を担っている。人間でいえば血
液に相当する。この中身を吟味すれば会社の財務政策の
適否を含め会社の財務体質が読み取れる重要な情報を提
供してくれる。財務政策と能力130は、財務政策全般
/財務構成の安定性131と、配当政策と資金調達能力
132と、借入金政策と調達返済能力133の観点から
分析することにより、さらに客観的な分析が可能とな
る。
【0087】(財務政策全般/財務構成の安定性131
について)会社の財務体質はバランスシ−トの財務構成
に集約的に表れる。過去から現在に至る長期間のキャッ
シュフロ−の集積として現在の体質が規定されている。
借入金対株主資本の割合は特に重要な視点である。会社
の財務構成の安定性は端的にはこの視点で見れる。いわ
ゆる狭義のレバレッジ比率といえる。
【0088】ここでは、まず会社の財務政策全般の適否
を財務構成の安定性で判定する。
【0089】(配当政策と資金調達能力132につい
て)配当政策は経営(会計)のビッグバンによりグロ−
バルスタンダ−ド化が進展するにつれ、株主の意向が益
々重視されるようになるので経営上、財務政策の重要な
核をなす。ここでは、まず配当資金を営業ないしはフリ
−キャッシュフロ−で調達できたかどうかを見ることが
大切である。配当を借入金で賄うようではとても健全な
経営ではないからである。この点は会社経営の原点とい
える。
【0090】また安定配当といっても、その意味すると
ころは彼我の差がある。配当率安定なのか、発生主義の
配当性向安定なのか、あるいはキャッシュフロ−の配当
性向安定なのか等によって会社の配当政策は全く違った
ものになる。これらを判断することによって会社の配当
方針やグロ−バル化の程度も判断できる。
【0091】(借入金政策と調達返済能力133につい
て)借入金政策は財務政策の中でも特に重要である。バ
ブル期以降は金融機関の経営破綻に見られるように金融
機関の経営(財務)体質弱体化やBIS規制(強化)に
よる貸し渋りがみられるようになり、中小企業において
は借入金返済能力が実質的に相当低くなり、金融機関依
存度が逆に強まっているのが現状である。今後もこのよ
うな傾向が続くと予想される。また、中小企業といえど
もボ−ダレス大競争時代に巻き込まれるのは必至であ
る。
【0092】従って、借入金の調達能力は返済能力に規
定される関係上、営業キャッシュフロ−やフリ−・キャ
ッシュフロ−と関連して総合的に判断する必要がある。
自立した経営をめざすためにはこの視点が重要である
り、会社全体の総合的な経営政策としても重要な位置付
けになる。
【0093】以上のような各階層別の視点からキャッシ
ュフローを中心とする財務会計データを分析することに
より、企業の財務状況がそれぞれの切り口で明確に判断
できる。本発明では、これらの階層構造的に展開される
分析に関する分析データを、いずれの階層であっても分
析データ作成手段8により瞬時に作成し、かつ、視覚的
に理解容易な形式で出力(表示又は/及び印刷)するこ
とができるようにしたものである。
【0094】次に、具体的な画面表示を、実施例により
説明する。
【0095】図6は、本発明の1実施例の基本画面15
0を示す。右端の設定ボタン151が選択されていると
きに、このような表示がCRT、液晶その他の表示画面
に表示される。この画面150上に矩形状に表示された
ものは選択ボタン(151乃至163)であり、このボ
タンをマウス等の装置でクリックすることにより、ボタ
ン上に表示された機能が実行される。この画面150に
より、入力しようとする会社に関する情報の設定、決算
データ等のデータ入力のような基本的な操作の選択が可
能となる。なお、ここでのボタンは、このような形状に
は限定されず、アイコンのようなものでもよく、マウス
等でクリックできるものが操作性の点で望ましい。
【0096】会社選択ボタン162を選択すると、登録
済の会社名が表示される。表示された中から、データ入
力または財務分析しようとする会社名を選択する。未登
録の会社についてのデータ入力の場合には、会社の登録
を行う。この場合には、会社情報設定ボタン159によ
り、会社の詳細情報の設定が可能となる。このように各
種会社の情報を登録できるようにしたのは、子会社、関
連会社等の決算処理のみならず、競合他社の財務分析を
可能とするためである。また、決算選択ボタン161に
より、決算年度の選択が可能である。
【0097】決算データ入力ボタン153により、選択
した会社及び会計年度の貸借対照表、損益計算書への財
務会計データの入力を行う。貸借対照表ボタン154、
損益計算書等ボタン155、キャッシュフロー計算書ボ
タン156、157は、当該ボタンに対応する財務諸表
が表示し、選択に応じて表示している財務諸表のプリン
トアウトを行う。なお、分析データ一覧表159の選択
ボタンを選択すると、図8の分析データ173のような
分析データの一覧表が画面に出力される。また、外部フ
ァイルの取り込み1ボタン300を選択すると、パーソ
ナルコンピュータのファイル形式1で保存された(例え
ばRTF形式)ファイルを呼び出し、変換して取り込む
ことができる。また、外部ファイルの取り込み2ボタン
302を選択すると、他のファイル形式(例えばCSV
形式)で保存された各種データのファイルを呼び出し、
変換して取り込むことができる。
【0098】画面150の右端のグラフボタン152を
選択すると、図7に示す画面170が現れる。図7の画
面170には、前述した分析コンセプトと対応する選択
ボタン100乃至133が表示されている。従って、こ
の画面170の各選択ボタンの前述の分析コンセプトと
対応するものは、それぞれ同じ番号を付している。この
画面170により、財務分析を前述の分析コンセプトの
各レベルに応じてが容易に行うことができる。この選択
ボタンを選択すると、選択されたレベルに応じた分析デ
ータがグラフ表示の形で表示される。図7において、グ
ラフ連続出力ボタン171を選択すると、図8に示すよ
うな各種グラフを連続的にプリントアウトできる。
【0099】事業の継続性ボタン100を選択すると、
例えば、キャッシュフロー計算書をグラフ表示させるこ
とができる。図8は、図7で事業の継続性ボタン100
を選択して、キャッシュフロー計算書172、表示され
たグラフの分析データ173、及びその分析データの解
説174が表示または、印刷される例を示している。こ
れらの表示は、グラフ、解説、分析データを選択により
表示するようにしてもよい。尚、この表示例では、キャ
ッシュフロー計算書中の主要項目のみを表示するように
している。事業全体のキャッシュフローを把握し易くす
るためである。
【0100】尚、上述の解説としては、例えば次のよう
な表示が行われる。「CFは大きく3分類される。営業
CFは事業活動を反復継続することで企業が自から生み
出した正味のCFを表わす。狭義の営業だけでなく、オ
ペレ−ション(購買→製造→販売→回収・支払、管理)
から内部的に生み出したCFの粗付加価値である。営業
CFがプラスであることが正常な企業活動には必須であ
る。投資CFは設備投資支出や投融資からの収支を表わ
す。設備等の資産の売却もある。財務CFは上記以外の
企業活動に必要な資金の調達や返済を表わす。」キャッ
シュフロー創出政策&能力ボタン110を選択すると、
第2レベルの分析データとして、例えば、図9に示すよ
うな営業キャッシュフローの細目がグラフ表示される。
図9には示していないが、グラフ解説、分析データ(数
値)等が選択的に行えることは事業の継続性の場合と同
様である(以下、この点については他の表示についても
同様である)。
【0101】この実施例による分析データ(営業CF直
接法)は次のような意義を有する。営業CF計算での直
接法は、収入と支出を対比するものである。その結果、
差額としての営業CFを表わしている。従って、収入と
支出について、損益計算の各利益と対応するCFを対比
して企業経営の成否を各段階で判定することができる。
図9においては、営業収入、売上原価支出、販管費支
出、その他収支、決算支出、営業キャッシュフロー合計
を表示している。
【0102】同様に第2レベルの分析データとして、営
業CF(間接法)がある。営業CF計算での間接法(図
12)は、発生主義での損益計算上の税引前利益からス
タ−トして現金主義での営業CFへ導くものである。図
12のグラフでは、税引き前利益と、特別損益項目と、
非資金項目と、運転資金増減と、決算支出と、営業CF
合計とを表示し、この過程の調整項目を特別損益項目、
減価償却費に代表される非資金項目、運転資金増減、決
算支出にグル−ピングしている。これによって、利益と
CFの差異がどこで生じたかのか一目瞭然となる。
【0103】尚、図9では、図8と異なり立体的なグラ
フ表示としている。このようにグラフ表示は、平面的な
グラフ表示であっても立体的な表示であっても良い。ま
た、その双方を表示できるようにしても良い。但し、以
下の例では、説明を分かり易くするため、平面的なグラ
フ表示のみで説明する。
【0104】次に、第3レベルの分析データの表示例を
説明する。
【0105】例えば、キャッシュフローの安全性ボタン
112を選択すると、図10(a)に営業CF全体2と
して示すように、経常収支比率の変化、営業キャッシュ
フロー(C/F)比率の変化を示すグラフが表示され
る。これにより、見かけ上の利益と、利益と現金の関係
が正確に把握可能となる。
【0106】これには、以下のような解説を表示すると
良い。経常収支比率は、経常収支比率(%)=経常収入
÷経常支出で表わされる。本業の事業たるオペレ−ショ
ンから創出されたCFの能力を判定する基本的な指標で
ある。営業CF比率は、営業CF比率(%)=営業収入
÷営業支出で表わされる。企業が内部的に自己で創出し
たCFである経常収支から決算支出を支払った後の営業
CFを創出する能力を示す。営業CF比率が100%を
超える%が決算支出を自己資金で支払った後の正味CF
%である。
【0107】キャッシュフローの安全性ボタン112を
選択した場合には、図10(a)のグラフだけでなく、
例えば、図10(b)に示す決算支出がグラフ表示され
る。これは、キャッシュフローの安全性の観点からは、
決算支出も同様に分析すべき事項であるからである。決
算支出は、法人税等、株主配当金、役員賞与の各支払か
ら構成される。企業はゴ−イング・コンサ−ン(継続企
業)を前提とするが、決算支出は企業を継続する限り、
通常のケ−スでは、必ず発生する不可避的な支出であ
る。
【0108】営業CFの中での収支細分類はオペレ−シ
ョン活動の基本的な順から、売上収支、営業収支、経常
収支に分類される。したがって、企業が自ら創出したC
Fである経常収支から全ての決算支出項目を支払うこと
が最も健全な経営のあり方である。このグラフはこのよ
うな視点からの財務分析を可能にする。解説としてこの
ような説明を表示すると、専門化でないものでも、財務
分析が可能となる。
【0109】財務政策と能力130の下位レベルである
配当政策と資金調達能力132について、例示する。こ
のボタン132を選択すると、図10(c)の配当政策
のグラフが表示される。これにより、以下のような分析
及び、解説表示が可能となる。企業の配当支払方法に
は、通常は、配当率(1株につき何円、配当率何%)、
配当性向(税引後利益の何%)が挙げられる。一般的
に、配当率は日本企業で、配当性向は米国企業で採用さ
れている。
【0110】したがって、安定配当といっても意味する
ところは異なっている。配当率の政策での安定配当は、
配当性向では通常の場合、安定配当にならない。なぜな
ら、利益は変動するのが通常だからである。配当性向の
方では利益の一定割合を内部留保できる。CF配当性向
は、最も進んだ配当政策のあり方を提示するものであ
る。
【0111】以上の説明では、1つ選択ボタンの選択に
つき、1つののグラフ表示だけを説明したが、1つの選
択ボタンを選択したときに、特定の視点から関連する複
数のグラフを同時に表示するようにしても、または順次
連続して表示するようにしても良い。このようにするこ
とにより、複数のデータを特定の切り口で関連付けて分
析することが容易になる。
【0112】図11の画面180は、図7の画面170
と同レベルの他の画面表示の例を示す。画面180も、
分析コンセプトに合わせた階層的な構造表現となってお
り、枠100の選択ボタン181、182が第1レベル
の分析を選択するボタンであり、枠110の選択ボタン
183、184、枠120の選択ボタン185、枠13
0の選択ボタン186が第2レベルの選択をするボタン
である。
【0113】この画面では、分析レベルごとに複数の分
析データが選択可能となっており、各レベル毎に表示可
能なグラフが具体的に指定できるという利点を有する。
すなわち、画面180では、財務分析の各段階(レベ
ル)とその分析において表示可能なの分析データ(グラ
フ)が個別に指定できるというメリットを有する。例え
ば、図7の事業の継続性100に相当する部分は、図1
1ではキャッシュフロー全体として表されており、CF
計算書と利益とCFの差異1の2つの選択ボタン18
1、182を選択可能である。運転資金マネジメント能
力に関しては4つの分析データ193〜196の表示が
選択可能である。従って、実際の分析に当たっては、必
要なグラフのみを個々に選択してみることができる。こ
の場合、複数の必要なボタンだけを選択指定しておき、
連続表示させることも可能である。
【0114】以上の説明したように、この画面180で
は、必要に応じて分析データの表示の選択を、より細か
く指定できる。すなわち、より高度な利用が可能とな
る。また、複数の選択ボタンを選択し分析データを連続
して順次出力させる場合には、表示の順番を設定するこ
とができるよう構成することも可能である。通常、選択
の順番又は配置の順番に従って表示するように初期設定
される。
【0115】各選択ボタンは個別に指定または解除でき
る他、上段のツールバー210により、全選択ボタンの
選択である全選択211、選択したボタンを全て取り消
す全解除212が可能である。また、指定したボタンに
対応する分析結果の表示又は印刷は、表示ボタン213
又は214で指定する。
【0116】前述した図8、図9及び図10(a)、
(b)、(c)で示した分析データは、本画面180の
選択ボタン181、183、191、192、200に
対応するものであり、図11の当該ボタンの選択するこ
とにより、それぞれ同様のグラフ及びデータが表示・印
刷される。なお、詳細は省略するが、図5に於けるキャ
ッシュフロー収益性111を具体的に表示するボタン
が、営業CF全体1ボタン190である。また、図5に
於ける投資資金調達121を具体的に表示するボタン
が、投資資金調達政策ボタン197である。また、図5
に於ける過年度設備投資の採算性予測123を具体的に
表示するボタンが、設備投資の有効性ボタン198であ
る。また、図5に於ける財務政策全般/財務構成安定性
131を具体的に表示するボタンが、財務構成図ボタン
199である(このボタン199を押したときのグラフ
例を図13に示す、この図13では、流動資産と、固定
資産と、繰延資産と、流動負債と、固定負債と、資本を
表示できる。)。また、図5に於ける配当政策と資金調
達能力132を具体的に表示するボタンが、配当政策ボ
タン200である。また、図5に於ける借入金政策と調
達返済能力133を具体的に表示するボタンが、借入金
の財務政策1ボタン201、借入金の財務政策2ボタン
202である。
【0117】このように、ツリー形式の画面表示におい
て、ボタンを一つ選択だけで、各種のグラフを表示でき
る。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、財
務会計データから、詳細な内容のキャッシュフロー計算
書を作成すること及び、蓄積された財務会計データか
ら、企業の財務状況が階層的に分解して分析できるの
で、専門的知識がなくても、財務分析が可能となる。ま
た、分析結果がグラフ表示により、可視的に比較できる
ので、さらに分析が容易となった。
【0119】加えて、階層的構造の分析結果を好きな順
序で連続して表示させることができるので、複雑な比較
が容易になり、専門家にとっても有用である。さらに、
簡易分析機能をも有しているので、例えば競合他社の財
務データの一部が入手困難な場合でも、例えば有価証券
報告書等に公開されている所定のデータ入力すれば、他
社の財務状況の分析も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例にかかる財務会計システム2
の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施例にかかる図1の分析データ作成
手段8の構成をさらに詳細に説明するための機能ブロッ
ク図である。
【図3】図2の各レベルの分析手段(14、16、1
8)の構成の1例を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明を実施可能なコンピュータ・システムの
構成図である。
【図5】本発明の基礎となるキャッシュフロー分析の階
層構造の一例を表すブロック図である。
【図6】本発明の1実施例の基本画面150を示す図で
ある。
【図7】基本画面150のグラフボタン152を選択し
たときに現れる分析データ及びグラフ表示画面を表す図
である。
【図8】図7の画面170で事業の継続性ボタン10
0、又は、図11の画面180で選択ボタン181を選
択した場合に表示又は印刷されるデータの例(キャッシ
ュフロー計算書)を示している。
【図9】図7の画面170でキャッシュフロー創出政策
&能力ボタン110、又は、図11の画面180で選択
ボタン183を選択した場合に表示又は印字される営業
キャッシュフロー(直接法)の例を示す図である。
【図10】(a)及び(b)は、図7のキャッシュフロ
ーの安全性112、又は、図11の選択ボタン191、
192を選択したときに表示されるグラフ表示であり、
を示し、(C)は同じく配当政策と資金調達能力132
又は図11の選択ボタン200を選択したときに表示さ
れるグラフ表示を示す図である。
【図11】分析データ及びグラフ表示画面の他の例を示
す図である。
【図12】営業キャッシュフローの間接法を示すグラフ
である。
【図13】財務構成図を示すグラフである。
【符号の説明】
2 財務会計管理システム 4 入力手段 6 財務会計データ記憶手段 8 分析データ作成手段 10 出力手段 12 分析制御手段 14 第1レベルの分析手段 16 第2レベルの分析手段 18 第3レベルの分析手段 20 分析計算式及び処理手順記憶手段 22 実行手段 24 分析データ記憶手段 30 CPU 31 メモリ 32 デイスプレイ 33 プリンタ 35 入力装置 36 外部記憶装置 37 通信制御装置
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Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要素を備えることを特徴とする財
    務会計管理システム。 a)財務会計データを入力する入力手段と、 b)前記入力された財務会計データを記憶する財務会計
    データ記憶手段と、 c)前記記憶された財務会計データに基づいて、全体的
    視点から部分的視点まで階層的に所定の財務分析データ
    を作成する分析データ作成手段と、 d)前記分析データ作成手段に接続されており、前記財
    務分析データを出力する出力手段。
  2. 【請求項2】 前記分析データ作成手段は、第1レベル
    の分析手段、第2レベルの分析手段及び第3レベルの分
    析手段とからなり、前記各レベルの分析手段はそれぞれ
    のレベルに対応する計算式及び処理手順を備えることを
    特徴とする請求項1に記載の財務会計管理システム。
  3. 【請求項3】 前記第1レベルの分析手段は、貸借対照
    表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を含む財務分
    析データを作成する手段であり、 前記第2レベルの分析手段は、キャッシュフロー創出政
    策及び創出能力の分析データ、投資政策と能力の分析デ
    ータ、又は財務政策と能力を含む分析データを作成する
    手段であり、 前記第3レベルの分析手段は、前記第2レベルの分析デ
    ータをさらに下位の視点から分析するための分析データ
    を作成する分析手段であることを特徴とする請求項2記
    載の財務会計管理システム。
  4. 【請求項4】 前記分析データ作成手段は、分析データ
    をグラフ表示データに変換する手段を含み、前記出力手
    段はグラフ表示手段を含むことを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の財務会計管理システム。
  5. 【請求項5】 前記出力手段は画面表示手段を含み、 前記入力手段は、前記分析データ作成手段により作成さ
    れる複数の分析データのいずれかを選択して表示させる
    ために、前記画面表示手段上に表示される複数の選択ボ
    タンを指定する手段を含むことを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の財務会計システム。
  6. 【請求項6】 前記入力手段は、前記画面上の選択ボタ
    ンを複数同時に選択することができ、 前記分析データ作成手段は、前記選択ボタンで同時に選
    択された複数の分析データを前記画面表示手段に順次出
    力する手段を有することを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載の財務管理システム。
  7. 【請求項7】 前記財務会計管理システムは、更に、外
    部の装置から前記財務会計データを受信して、当該受信
    した前記財務会計データを前記財務会計データ記憶手段
    に記憶する通信制御手段を備えることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか1項に記載の財務会計管理及び分析
    システム。
  8. 【請求項8】 前記分析データ作成手段は、更に、正規
    の前記財務会計データの数より少ない所定数の財務会計
    データから前記分析データを作成する簡易分析手段を備
    えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記
    載の財務会計管理システム。
  9. 【請求項9】 前記財務会計管理システムは、更に、前
    記分析データ作成手段により作成される分析データの解
    釈、意味、予測方法を含む解説を記憶し、要求に応じて
    分析データの解説を表示する解説表示手段を備えること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の財務
    会計管理システム。
  10. 【請求項10】 前記財務会計管理システムは、 a)所定のプログラムを実行するプロセッサと、 b)当該プロセッサにそれぞれ接続されているメモリ
    ー、外部記憶装置、入力装置及び出力装置と、 c)前記メモリー又は前記外部記憶装置に記憶されてい
    るプログラムとからなり、 d)前記メモリー又は前記外部記憶装置は、前記財務会
    計データ記憶手段を少なくとも含み、前記プロセッサ
    は、前記分析データ作成手段及び前記プログラムの分析
    データ作成モジュールである、ことを特徴とする請求項
    1〜9のいずれか1項に記載の財務会計管理及び分析シ
    ステム。
  11. 【請求項11】 下記の実行命令セットを含むコンピュ
    ータ・プログラムを記録したことを特徴とするコンピュ
    ータで読み取り可能なコンピュータ・プログラム記録媒
    体。 a)財務会計データの入力を要求する手順と、 b)前記入力された前記財務会計データを財務会計デー
    タ記憶手段に記憶する手順と、 c)前記記憶されている複数の財務会計データを所定の
    計算式及び処理手順に基づいて計算又は処理することに
    より、全体的視点から部分的視点までの各種財務分析デ
    ータを階層的に作成する手順と、 d)前記財務分析データを出力する手順。
  12. 【請求項12】 前記財務分析データは、第1レベルの
    分析データと、第2レベルの分析データと、第3レベル
    の分析データとからなり、それぞれのレベルに対応する
    計算式及び処理手順により、前記各レベルの分析データ
    が作成されることを特徴とする請求項11に記載のコン
    ピュータ・プログラム記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記第1のレベルの分析データは、貸
    借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を含む
    財務諸表を含み、 前記第2レベルの分析データは、キャッシュフロー創出
    政策及び創出能力の分析データ、投資政策と能力の分析
    データ又は財務政策と能力の分析データを含み、 前記第3レベルの分析データは、前記第2レベルの分析
    データをさらに詳細に区分した分析データであることを
    特徴とする請求項12記載のコンピュータ・プログラム
    記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記コンピュータ・プログラム記録媒
    体は、更に、 前記分析データをグラフ表示データに変換する手順と、 当該変換した前記グラフ表示データを出力装置に出力す
    る手順、 を含む実行命令セットを記録したことを特徴とする請求
    項11〜13のいずれか1項に記載のコンピュータ・プ
    ログラム記録媒体。
  15. 【請求項15】 前記コンピュータ・プログラム記録媒
    体は、更に、 前記出力装置の出力画面上に複数の選択ボタンを表示す
    る手順と、 前記選択ボタンの選択に応じて、選択に対応する分析デ
    ータを作成してその分析データを表示する手順と、を含
    む実行命令セットを記録したことを特徴とする請求項1
    1〜14のいずれか1項に記載のコンピュータ・プログ
    ラム記録媒体。
  16. 【請求項16】 前記コンピュータ・プログラム記録媒
    体は、更に、 前記画面表示上の前記選択ボタンを複数同時に選択可能
    にする手順と、 前記選択ボタンが同時に選択されたときに、選択された
    複数の分析結果を順次画面出力又は印刷させる手順と、
    を含む実行命令セットを記録したことを特徴とする請求
    項15に記載のコンピュータ・プログラム記録媒体。
  17. 【請求項17】 前記コンピュータ・プログラム記録媒
    体は、更に、 外部装置から前記財務会計データを受信して、当該受信
    した財務会計データを前記財務会計データ記憶手段に記
    憶する手順を含む実行命令セットを記録したことを特徴
    とする請求項11〜16のいずれか1項に記載のコンピ
    ュータ・プログラム記録媒体。
  18. 【請求項18】 前記コンピュータ・プログラム記録媒
    体は、更に、 正規の前記財務会計データの数より少ない所定数の財務
    会計データから簡易な若しくは二次的な分析データを作
    成する手順を含む実行命令セットを記録したことを特徴
    とする請求項11〜17のいずれか1項に記載のコンピ
    ュータ・プログラム記録媒体。
  19. 【請求項19】 前記コンピュータ・プログラム記録媒
    体は、更に、 前記分析データ作成手段の分析データの解釈、意味、予
    測方法を含む解説を記憶する手順と、 要求に応じて分析データの解説を表示または印字する手
    順と、を含む実行命令セットを記録したことを特徴とす
    る請求項11〜18のいずれか1項に記載のコンピュー
    タ・プログラム記録媒体。
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