JP2001124874A - 自動修正時計 - Google Patents

自動修正時計

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JP2001124874A
JP2001124874A JP30815999A JP30815999A JP2001124874A JP 2001124874 A JP2001124874 A JP 2001124874A JP 30815999 A JP30815999 A JP 30815999A JP 30815999 A JP30815999 A JP 30815999A JP 2001124874 A JP2001124874 A JP 2001124874A
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JP
Japan
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time
correction
pointer
switch
manual
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Application number
JP30815999A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kabe
浩 加部
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Rhythm Watch Co Ltd
Original Assignee
Rhythm Watch Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動時刻修正を行えることはもとより、時刻コ
ードを受信不可能な場合には、手動にて指針位置を簡単
に短時間でできる自動修正時計を提供する。 【解決手段】自動修正モードと手動修正モードとを切り
替えるモード切替スイッチ30と、手動修正軸151の
頭部151bを手動にて操作することにより指針位置を
調整可能な手動修正系150と、切替スイッチ30と連
動し頭部151bを隠蔽状態に保持するときは切替スイ
ッチ30を自動修正モード側に保持させ、手動修正軸1
51の頭部151bを開放状態に保持するときは切替ス
イッチ30を手動修正モード側に保持させる蓋体170
と、自動修正モードに設定されているときは、時刻コー
ドを受けると制御信号を指針駆動系に出力して入力時刻
コードに応じた時刻に指針位置を修正させ、手動修正モ
ードに設定されているときは指針位置の修正において制
御信号の出力は行わない制御回路14とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指針によるアナロ
グ時刻表示がが可能な、たとえば電波信号を受けて時刻
修正を行う電波修正時計等の自動修正時計に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電波修正時計は、たとえば日本標準時を
高精度で伝える長波(40kHz)の標準電波を受信
し、受信信号に基づいて、いわゆる帰零などを行う機能
を有している。そして、帰零の際、指針の位置を正確に
正時に合わせるなどのため、指針位置検出装置が設けら
れている。
【0003】この種の電波修正時計は、標準電波を受信
する受信系回路と、受信信号に基づいて指針駆動系を駆
動して時刻修正を行う制御回路とを内蔵しており、時刻
修正モードとしては、たとえば初期状態で時刻データの
無い初期修正モードと通常修正モードを有している。
【0004】初期修正モードにおいては、たとえば電波
修正時計を購入し、屋内の所定の箇所に載置するに際
し、まず時計の所定の位置に電池が挿入されセットされ
る。次に、初期の針合わせとして、針位置検出並びに帰
零動作が行われる。帰零動作が完了すると、受信回路に
よる標準電波の受信が開始され、この受信電波が制御回
路に入力される。
【0005】制御回路では、入力した受信電波に基づい
て時刻へのデコード動作が行われるデコードの結果、時
刻化が可能である場合には、指針位置がデコードした時
刻コードに応じた位置に修正され、初期修正モードが終
了し、通常修正モードへ移行する。
【0006】一方、時刻化が不可能である場合には指針
位置の修正が行われず、その旨が、たとえば時計本体に
設けられた報知手段としてのLED等を点灯あるいは消
灯させて、ユーザーに報知される。
【0007】通常修正モードでは、初期修正モードで指
針位置の修正を行った後、指針位置が受信した電波信号
の時刻コードに応じた位置に修正される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、電波
修正時計の場合、電波が受信可能な場所では、電池をセ
ットするだけで時刻が自動的に修正されることから、手
間がかからず使い勝手のいい時計である。また、近年の
アナログ表示に加えて、液晶表示デバイス等の時刻等の
カレンダー表示を行うデジタル表示機能を併せもつ電波
修正時計の実現が望まれ、実用に供されている。
【0009】ところで、電波修正時計は、標準時刻電波
の受信専用であり、電波の届きにくい設置場所、たとえ
ば鉄骨住宅内や地下室などの屋内、あるいは発信局から
遠方にある地域では受信不能となることが多い。
【0010】このような場合には、自動修正を行うこと
ができないことから、使用者は手動で時刻合わせを行う
必要があるが、自動修正が初期設定し、その初期状態時
と受信時刻コードを示す時間との比較し、その差分をパ
ルス駆動して指針位置を修正するように構成されている
ことから、通常の水晶時計の場合のように単純に手動修
正機構を用いると誤った位置で設定しかねない。したが
って、実用に供されている電波修正時計では、アナログ
表示をなす指針位置の修正を行うにあたっても、ボタン
スイッチ(たとえばアップダウンスイッチ)を操作する
必要がある。その結果、指針の手動修正機構が一般の使
用者が操作できる通常の水晶時計に比べて、指針位置の
修正に手間並びに時間がかかり、短時間に修正時刻を知
ることができない。
【0011】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、自動時刻修正を行えることはも
とより、時刻コードを受信不可能な場合には、手動にて
指針位置を簡単に短時間でできる自動修正時計を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、少なくとも指針によるアナログ時刻表示
を行い、時刻コードを受けて表示時刻を修正する自動修
正時計であって、制御信号に応じて指針を駆動する指針
駆動手段と、自動修正モードと手動修正モードとを切り
替えるための切替手段と、上記指針位置を手動にて調整
可能な手動修正手段と、上記切替手段で自動修正モード
に設定されているときは、時刻コードを受けると、上記
制御信号を指針駆動手段に出力して入力時刻コードに応
じた時刻に指針位置を修正させ、上記切替手段で手動修
正モードに設定されているときは、指針位置の修正にお
いて上記制御信号の出力は行わない制御手段とを有す
る。
【0013】また、本発明は、少なくとも指針によるア
ナログ時刻表示を行い、時刻コードを受けて表示時刻を
修正する自動修正時計であって、制御信号に応じて指針
を駆動する指針駆動手段と、自動修正モードと手動修正
モードとを切り替えるための切替スイッチと、所定部位
を手動にて操作することにより上記指針位置を調整可能
な手動修正手段と、上記切替スイッチと連動し、上記手
動修正手段の所定部位を操作不能状態に保持するときは
上記切替スイッチを自動修正モード側に保持させ、上記
手動修正手段の所定部位を操作可能状態に保持するとき
は上記切替スイッチを手動修正モード側に保持させる手
動操作制御手段と、上記切替スイッチで自動修正モード
に設定されているときは、時刻コードを受けると、上記
制御信号を指針駆動手段に出力して入力時刻コードに応
じた時刻に指針位置を修正させ、上記切替スイッチで手
動修正モードに設定されているときは、指針位置の修正
において上記制御信号の出力は行わない制御手段とを有
する。
【0014】また、本発明では、上記自動修正モード時
に時刻を修正するための修正用スイッチを有し、上記制
御手段は、上記時刻コードの受信中および通常運針中の
少なくとも一方のときに、上記修正用スイッチによる割
り込みを受け付け、修正用スイッチが操作されると、上
記制御信号を指針駆動手段に出力して修正後の時刻に応
じた時刻位置に指針位置を修正させる。
【0015】本発明によれば、時刻コードが受信可能な
場合には、切替手段は自動修正モードに設定される。こ
の自動修正モード時に、制御手段で、時刻コードが受信
されると、制御手段から指針駆動手段に制御信号が出力
されて、入力時刻コードに応じた時刻に指針位置が修正
される。また、この自動修正モード時に、手動により時
刻修正を行う場合には、修正用スイッチが操作される。
修正用スイッチが操作されると、制御手段により、制御
信号を指針駆動手段に出力されて、修正後の時刻に応じ
た時刻位置に指針位置が修正される。一方、時刻コード
が受信できない場所では、たとえば通常の時計として使
用するために、切替手段で手動修正モードに切り替えら
れる。この手動修正モード時における時刻の修正は、手
動修正手段を操作することにより行われる。このときの
時刻修正、すなわち指針位置の修正時には、制御手段か
らは指針駆動手段に対する制御信号の出力は行われな
い。
【0016】また、本発明によれば、時刻コードが受信
可能な場合には、手動操作制御手段により手動修正手段
の所定部位の操作ができない状態に保持される。そし
て、この手動操作制御手段に切替スイッチが連動して、
切替スイッチは、自動修正モードに設定される。この自
動修正モード時に、制御手段で、時刻コードが受信され
ると、制御手段から指針駆動手段に制御信号が出力され
て、入力時刻コードに応じた時刻に指針位置が修正され
る。また、この自動修正モード時に、手動により時刻修
正を行う場合には、修正用スイッチが操作される。修正
用スイッチが操作されると、制御手段により、制御信号
を指針駆動手段に出力されて、修正後の時刻に応じた時
刻位置に指針位置が修正される。一方、時刻コードが受
信できない場所では、たとえば通常の時計として使用す
るために、手動操作制御手段により手動修正手段の所定
部位の操作可能な状態に保持される。そして、この手動
操作制御手段に切替スイッチが連動して、切替スイッチ
は、手動修正モードに設定される。この手動修正モード
時における時刻の修正は、手動修正手段を操作すること
により行われる。このときの時刻修正、すなわち指針位
置の修正時には、制御手段からは指針駆動手段に対する
制御信号の出力は行われない。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る自動修正時計
としての電波修正時計の信号処理系回路の一実施形態を
示すブロック構成図、図2は本発明に係る電波修正時計
の指針位置検出装置の一実施形態の全体構成を示す断面
図、図3は本発明に係る電波修正時計の指針位置検出装
置の要部の平面図である。
【0018】図において、10は信号処理系回路、11
は標準電波信号受信系、12はリセット/強制受信スイ
ッチ、13は発振回路、14は制御回路、15はドライ
ブ回路、16は報知手段としての発光素子、17はバッ
ファ回路、18はドライブ回路、20は修正用スイッチ
群、30はモード切替スイッチ、40は液晶表示パネ
ル、VCCは電源電圧、C1 〜C3 はキャパシタ、R1
5 は抵抗素子、100は時計本体、120は秒針を駆
動する第1駆動系、130は指針である分針および時針
を駆動する第2駆動系、140は光透過型光検出セン
サ、150は利用者が手により直接時刻合わせを行なう
手動修正系をそれぞれ示している。なお、バッファ1
7、第1駆動系120および第2駆動系130により指
針駆動手段が構成され、制御回路14、ドライブ回路1
8は、140は光透過型光検出センサ、第1駆動系12
0および第2駆動系130により指針位置検出手段が構
成される。
【0019】そして、液晶表示パネル40は、図4に示
すように、文字盤201の略中央の指針軸より下側(6
時側)に設けられている。図4において、202は秒
針、203は分針、204は時針をそれぞれ示してい
る。
【0020】標準電波信号受信系11は、受信アンテナ
11aと、たとえばキー局から送信された時刻コード信
号を含む長波(たとえば40kHz)を受信し所定の信
号処理を行い、パルス信号S11として制御回路14に
出力する長波受信回路11bとから構成されている。こ
の長波受信回路11は、たとえばRFアンプ、検波回
路、整流回路、および積分回路により構成される。
【0021】なお、標準電波信号受信系11で受信され
る、日本標準時を高精度で伝える長波(40kHz)の
標準電波は、図5(a)に示すような形態で送られてく
る。具体的には、「1」信号の場合には1秒(s)の間
に500ms(0.5s)だけ40kHzの信号が送ら
れ、「0」信号の場合には1秒(s)の間に800ms
(0.8s)だけ40kHzの信号が送られ、「P」信
号の場合には1秒(s)の間に200ms(0.2s)
だけ40kHzの信号が送られてくる。受信状態が良好
な場合には、長波受信回路11bからは図5(b)に示
すように、40kHzの有無に応じたパルス信号として
信号S11が制御回路14に出力される。
【0022】図6は、標準時刻電波信号の時刻コードの
一例を示している。現在の日本の長波標準電波は、郵政
省通信総合研究所(CRL)の運用のもとで、福島県よ
り送信されており、送信情報は、分・時・1月1日から
の積算日となっている。
【0023】時刻データの送信は、1bit/秒で1分
間を1フレームとしており、このフレーム内に前述した
分・時・1月1日からの積算日の情報がBCDコードで
提供されている。また送信されるデータは、0・1の他
にPコードというマーカーが含まれており、このPコー
ドは1フレームに数カ所あり、正分(0秒)、9秒、1
9秒、29秒、39秒、49秒、59秒に現れる。この
Pコードが続けて現れるのは1フレーム中1回で59
秒、0秒の時だけで、この続けて現れる位置が正分位置
となる。つまり分・時データなどの時刻データはこの正
分位置を基準としてフレーム中の位置が決まっているた
めこの正分位置の検出を行わないと時刻データを取り出
すことはできない。
【0024】次に、長波標準電波について説明する。
【0025】現在の標準電波は以前(実験局当時)の送
信データに加え、年下2桁、曜、分パリティ、時パリテ
ィ、サマータイム導入の際に使用予定である予備ビッ
ト、うるう秒が追加された(図6(a)参照)。また、
毎時15分、45分には電波の送信を中断する停波情報
も付加された(図6(b)参照)。以下にこれら新設さ
れた情報のうち、特に予備ビット、うるう秒情報、停波
情報について説明する。
【0026】予備ビットは表1に示される如く、SU
1、SU2を使用する。これらは将来の情報拡張のため
に用意されたものである。サマータイム情報でこのビッ
トが活用されるときは、SU1=SU2=0では「6日
以内に夏時間への変更無し」、SU1=1・SU2=0
では「6日以内に夏時間への変更有り」、SU1=0・
SU2=1では「夏時間実施中」、SU1=SU2=1
では「6日以内に夏時間終了」となるような情報形態と
なっている。夏時間への切り替わりについては日本では
まだサマータイムが導入されておらず、未だ不明の状態
であるが欧州のサマータイムの切り替わりを見ると、夜
中のうちに行っている場合が多い。
【0027】
【表1】
【0028】次にうるう秒は表2に示される如く、LS
1、LS2の2ビットを使用し、LS1=LS2=0で
は「1ヶ月以内にうるう秒の補正を行わない」、LS1
=1・LS2=0では「1ヶ月以内に負のうるう秒(削
除)あり」つまり1分間が59秒となり、LS=LS=
1では「1ヶ月以内に正のうるう秒(挿入)あり」つま
り1分間が61秒となるような情報形態となっている。
うるう秒の補正のタイミングは既に決められており、U
TC時刻の1月1日もしくは7月1日の直前に行われる
ことになっている。よって、日本時間(JTC)では1
月1日もしくは7月1日午前9:00直前に行われるこ
とになる。
【0029】
【表2】
【0030】停波情報は表3の(a)、(b)、(c)
に示される如く、ST1、ST2、ST3、ST4、S
T5、ST6を使用し、ST1・ST2・ST3で停波
開始予告、ST4で停波時間帯予告、ST5・ST6で
停波期間予告の停波情報を提供する。まず停波開始予告
について説明すると、ST1=ST2=ST3=0では
「停波予定無し」、ST1=ST2=0・ST3=1で
は「7日以内に停波」、ST1=0・ST2=1・ST
3=0では「3から6日以内に停波」、ST1=0・S
T2=ST3=1では「2日以内に停波」、ST1=1
・ST2=ST3=0では「24時間以内に停波」、S
T1=1・ST2=0・ST3=1では「12時間以内
に停波」、ST1=ST2=1・ST3=0では「2時
間以内に停波」となっている。次に停波時間帯予告は、
ST4=1では「昼間のみ」、ST4=0では「終日、
または停波予定無し」である。次に停波期間予告は、S
T5=ST6=0では「停波予定無し」、ST5=0・
ST6=1では「7日以上停波、または期間不明」、S
T5=1・ST6=0では「2から6日以内で停波。S
T5=ST6=1では「2日未満で停波」となってい
る。
【0031】
【表3】
【0032】以上、郵政省通信総合研究所(CRL)が
運用管理している長波の標準時刻情報を含む電波による
送信情報について詳述した如く、標準時刻情報以外に予
備ビットによる情報、うるう秒情報、停波情報も送信情
報に含まれる。
【0033】リセット/強制受信スイッチ12は、制御
回路14の各種状態を初期状態に戻すときにオンにされ
る。このリセット/強制受信スイッチ12がオンされた
とき、または図示しない電池をセットしたときに本電波
修正時計は、標準時刻電波信号を強制的に受信して修正
を行う修正モード(強制修正モード)になる。
【0034】発振回路13は、水晶発振器CRYおよび
キャパシタC2 ,C3 により構成され、所定周波数の基
本クロックを制御回路14に供給する。
【0035】制御回路14は、図示しない分針カウン
タ、秒針カウンタ、標準分・秒カウンタ等を有しおり、
モード切替スイッチ30が自動修正モードに設定さてい
る場合には以下の制御を行う。初期修正モード時には、
標準電波信号受信系11によるパルス信号S11を受け
て、受信した標準電波信号の受信状態があらかじめ決め
られた基準範囲と比較し、受信状態が基準範囲内にある
場合には、制御信号CTL1,CTL2 をバッファ17を
介して秒針用のステッピングモータ121および時分針
用のステッピングモータ131に出力等して指針位置の
初期設定をし、受信状態が基準範囲内にない場合には、
制御信号CTL1,CTL2 を出力せずに、ドライブ信号
DR1 をドライブ回路15に出力して、報知手段として
の発光素子16を発光させてユーザーに電波受信がほと
んどできない旨を報知させる。また、受信状態が基準範
囲内にある場合に帰零動作を行わせた後、受信した電波
信号をデコードし、デコードの結果、時刻化が可能であ
る場合には、発振回路13による基本クロックに基づい
て各種カウンタのカウント制御並びに光検出センサによ
る検出信号DT1 の入力レベルに応じて、制御信号CT
1,CTL2 をバッファ17を介して秒針用のステッピ
ングモータ121および時分針用のステッピングモータ
131に出力して回転制御を行うことにより時刻修正制
御を行う。一方、デコードの結果、時刻化が不可能であ
る場合には、制御信号CTL1,CTL2 を出力せずに、
ドライブ信号DR1 をドライブ回路15に出力して、報
知手段としての発光素子16を発光させてユーザーに電
波受信が良好でない旨を報知させる。これにより、初期
修正モードの動作を完了させる。
【0036】また、制御回路14は、初期修正モードの
動作を完了させた後、通常修正モードの制御を行う。通
常修正モードにおいては、初期修正モード時の初期設定
動作後と同様の動作を行う。具体的には、受信した電波
信号をデコードし、デコードの結果、時刻化が可能であ
る場合には、発振回路13による基本クロックに基づい
て各種カウンタのカウント制御並びに光検出センサ14
0による検出信号DT1 の入力レベルに応じて、制御信
号CTL1,CTL2 をバッファ17を介して秒針用のス
テッピングモータ121および時分針用のステッピング
モータ131に出力して回転制御を行うことにより時刻
修正制御を行う。一方、デコードの結果、時刻化が不可
能である場合には、制御信号CTL1,CTL2 を出力せ
ずに、ドライブ信号DR1 をドライブ回路15に出力し
て、報知手段としての発光ダイオード16を発光させて
ユーザーに電波受信が良好でない旨を報知させる。
【0037】なお、上記の説明では、受信状態が基準範
囲外にあると判別するときは、電波が弱かったり、ノイ
ズが多いときである。電波が非常に弱い場合には、図5
(c)に示すように、数個の信号分、ローレベル(L)
かハイレベル(H)のままになる。また、ノイズが多い
ときは、時刻電波と無関係にレベルが変化する。これら
の状態にある信号S11を、たとえば10秒に2回ある
いはそれ以上受けたときには、受信状態が基準範囲外に
あると判別する。具体的には、たとえば10秒程度を検
出時間として、時間内においてレベルの変化が1秒以内
に検出されなかったときおよび検出したパルス幅が0.
8、0.5、0.2秒近辺でなかったときをNGとし
て、NGが2回以上発生したときには受信不可と判断す
る。
【0038】また、制御回路14は、あらかじめ設定し
た時刻または強制的に標準時刻電波信号を受信して時刻
修正を行う場合には、上述したように、時刻のアナログ
表示機能を持つ指針の位置修正を行うとともに、デジタ
ル表示機能を持つ液晶表示パネル40における表示制御
を行う。具体的には、制御回路14は、デジタル表示制
御を行うに際して、初期の指針位置検出中は、特定の初
期値、たとえば「0:00」を表示させ、位置検出後と
受信中は指針停止位置の時刻を表示させ、受信完了時は
受信したデータを表示させ、指針は早送り修正を行わせ
る。また、受信中または通常動作時は、修正用スイッチ
群によるボタン修正の割り込みを受け付け、時刻修正時
に、アップスイッチ23、またはダウンスイッチ24を
操作した瞬間(たとえ押しボタンの場合、押した瞬間)
に、制御信号CTL 1 ,CTL2 の出力を停止して指針
をその位置で停止させ、停止時刻を表示させる。デジタ
ル表示で時刻修正を行い修正モードを解除すると、指針
を早送りさせてデジタル表示に追従させる。なお、制御
回路14は、ボタン修正後の指針早送り中(追従時)
は、再度ボタン修正を受け付ける。
【0039】制御回路14は、モード切替スイッチ30
が手動修正モードに設定されている場合には以下の制御
を行う。すなわち、通常の運針制御を行い、時刻コード
受信の制御は行わない。また、手動修正系150によ
り、指針位置の修正が行われているときは、制御信号C
TL1,CTL2 のバッファ17を介しての秒針用のステ
ッピングモータ121および時分針用のステッピングモ
ータ131に対する出力を行わない。
【0040】ドライブ回路15はpnp型トランジスタ
Q1および抵抗素子R1 ,R2 により構成されている。
トランジスタQ1のベースが抵抗素子R1 を介して制御
回路14のドライブ信号DR1 の出力ラインに接続さ
れ、コレクタが抵抗素子R2 を介して発光ダイオードか
らなる発光素子16のカソードに接続され、エミッタが
電源電圧VCCの供給ラインに接続されている。そして、
発光素子16のカソードが接地されている。すなわち、
発光素子16は、制御回路14からローレベルのドライ
ブ信号DR 1 が出力されたときに発光するようにドライ
ブ回路15に接続されている。
【0041】また、ドライブ回路18は、pnp型トラ
ンジスタQ2、および抵抗素子R3,R4 により構成さ
れている。
【0042】修正用スイッチ群20は、液晶表示パネル
40のデジタル表示を修正するための修正モードスイッ
チ21、表示切換スイッチ22、アップスイッチ(U
P)23、およびダウンスイッチ(DN)24が制御回
路14の4つの入力端子に対して並列に接続されてい
る。修正モードスイッチ21がオンされると、制御回路
14は、後で詳述するボタン修正モードに移行する。な
お、制御回路14は、標準電波信号の受信中または通常
動作時に、この修正モードスイッチ21の受け付けて、
ボタン修正モードに移行する。アップスイッチ23、ま
たはダウンスイッチ24はたとえば押しボタンスイッチ
であり、デジタル表示時刻の修正時に、これらのスイッ
チが押された瞬間に制御回路14は、制御信号CT
1 ,CTL2 の出力を停止させて、停止時刻を液晶表
示パネル40に表示させる。そして、制御回路14は、
デジタル表示で時刻修正を行い、修正モードを解除する
と、指針を早送りデジタル表示に追従させる。なお、修
正用スイッチ群20の設定入力は、モード切替スイッチ
30が自動修正モードに設定されているときに有効であ
る。
【0043】モード切替スイッチ30は、自動修正スイ
ッチ31と手動修正スイッチ32により構成されてい
る。自動修正スイッチ31および手動修正スイッチ32
は、共有端子および共有のスライド接点を有している。
そして、自動修正スイッチ31および手動修正スイッチ
32は、たとえば後述する手動操作制御手段としての蓋
体側にスライド接点が形成され、かつこの蓋体と連動し
て、蓋体が手動修正系の所定部位としての後述する頭部
151bを隠蔽する状態にある場合には、自動修正スイ
ッチ31がオンして自動修正モードを保持するように、
蓋体が手動修正系の所定部位としての頭部151bを操
作可能なように隠蔽していない状態にある場合には、手
動修正スイッチ32がオンして手動修正モードを保持す
るように構成される。
【0044】時計本体100は、互いに対向して接続さ
れて輪郭を形成する第2ケースとしての下ケース111
および第1ケースとしての上ケース112と、この下ケ
ース111および上ケース112で形成される空間内の
ほぼ中央部において下ケース111と連結した状態で配
置される中板113とを備えており、空間内の下ケース
111、中板113、上ケース112の所定の位置に対
して、第1駆動系120、第2駆動系130、光検出セ
ンサ140、手動修正系150等が固定あるいは軸支さ
れている。
【0045】第1駆動系120は、図2、図3および図
7に示すように、略コ字状のステータ121a、このス
テータ121aの一方側の脚片に巻回された駆動コイル
121b、このステータ121aの他方の磁極間におい
て回動自在に配置されたロータ121cにより構成され
た秒針用ステッピングモータ121と、ロータ121c
のピニオン121c’に大径歯車122aが噛合した第
1伝達歯車(第1検出用歯車)としての第1の5番車1
22と、この第1の5番車122の小径歯車122bに
噛合した第2検出用歯車(第1指針車)としての秒針車
123とにより構成されている。ここで、秒針用ステッ
ピングモータ121は、ステータ121aが中板113
に載置して固定され、ロータ121cが中板113と上
ケース12とに軸支されており、制御回路14の出力制
御信号CTL1 に基づいて、その回転方向、回転角度お
よび回転速度が制御される。
【0046】第1の5番車122は、大径歯車122a
の歯数が60個、小径歯車122bの歯数が15個に形
成され、下ケース111および上ケース112に回動自
在に軸支され、その大径歯車122aが秒針用ステッピ
ングモータ121のロータ121c(ピニオン121
c’)と噛合して、ロータ121cの回転速度を所定速
度に減速させる。この第1の5番車122には、図9お
よび図11に示すように、秒針車123と重なる領域に
おいて周方向に等間隔(中心角α1が120°)で配置
された3個の円形状をなす透孔122cが形成されてい
る。この透孔122cは、光検出センサ140の検出光
を通過させるだけでなく、少なくともその1つは、第1
の5番車122を組付ける際の位置決め孔(度決め孔)
として用いられるものである。
【0047】秒針車123は、大径歯車123aの歯数
が60個に形成され、その軸部の一端が上ケース112
に軸支され、中板113を下ケース111側に貫通した
その他端側には秒針軸123bが圧入されており、この
秒針軸123bは、後述する分針パイプ134pの内部
に挿通されて、その先端に秒針202が取り付けられて
いる。この秒針車123には、図10に示すように、回
転により第1の5番車122と重なる領域において周方
向に等間隔(中心角α2が30°)で配置された11個
の円形状をなす透孔123cと、一箇所だけピッチの異
なる位置決め遮光部123d(透孔123cと透孔12
3cとの中心角が60°)とが形成されている。そし
て、上記第1の5番車122の透孔122cが位置決め
遮光部123dに対向した後に最初に透孔123cと対
向する時に、秒針が正時を指すように構成されている。
【0048】透孔123cは、光検出センサ140の検
出光を通過させるだけでなく、少なくともその1つは、
秒針車123を組付ける際の位置決め孔(度決め孔)と
して用いられるものである。また、これらの透孔123
cの内側には、周方向に長尺で回転軸方向に突出する円
弧状の付勢ばね123eが、切り欠き孔123fにより
画定されている。この円弧状付勢ばね123eは、秒針
車123をその回転軸方向に付勢するものである。
【0049】ここで、位置決め遮光部123dは、周方
向において切り欠き孔123fから離れた位置、すなわ
ち、2つの切り欠き孔123fが途切れて離れた領域に
形成されている。したがって、切り欠き孔123fと位
置決め遮光部123eとの距離を十分確保できるため、
位置決め遮光部123dの領域において検出光が切り欠
き孔123fに回り込むようなことはなく、確実にこの
位置決め遮光部123dで検出光を遮ることができる。
すなわち、検出光の回り込みによる誤検出を生じ易い切
り欠き孔123fを設けた領域から離れた位置に位置決
め遮光部123dが形成されていることから、この位置
決め遮光部123dを、秒針車122の回転角度位置の
位置決めに用いることで、確実な位置決めを行なうこと
ができる。
【0050】秒針車122においては、図10に示すよ
うに、複数(11個)の透孔123cを設ける代わり
に、図11に示すように、位置決め遮光部123dと径
方向において対向する位置にある透孔123cのみを残
して、その他の透孔123cをそれぞれ切り欠き孔12
3gと一体的に開けてもよい。これによれば、検出光の
通過を許容する部分において、検出光の通過をより一層
確実なものとし、また、秒針車122を形成する材料の
無駄を低減することができる。
【0051】第2駆動系130は、図2、図3、および
図8に示すように、略コ字状のステータ131a、この
ステータ131aの一方側の脚片に巻回された駆動コイ
ル131b、このステータ131aの他方の磁極間にお
いて回動自在に配置されたロータ131cにより構成さ
れた時分針用ステッピングモータ131と、ロータ13
1cのピニオン131c’に大径歯車132aが噛合し
た中間歯車としての第2の5番車132と、この第2の
5番車132の小径歯車132bに大径歯車133aが
噛合した第2伝達歯車(第3検出用歯車)としての3番
車133と、この3番車133の小径歯車133bに大
径歯車134aが噛合した第4検出用歯車(第2指針
車)としての分針車134と、この分針車134の小径
歯車134bに大径歯車135aが噛合した中間歯車と
しての日の裏車135と、この日の裏車135の小径歯
車135bに噛合した第5検出用歯車(第3指針車)と
しての時針車136とにより構成されている。ここで、
時分針用ステッピングモータ131は、ステータ131
aが中板113に載置して固定され、ロータ131cが
中板113と上ケース112とに軸支されており、制御
回路の出力制御信号に基づいて、その回転方向、回転角
度および回転速度が制御される。
【0052】第2の5番車132は、大径歯車132a
の歯数が60個、小径歯車132bの歯数が15個に形
成され、中板113および上ケース112に軸支され、
その大径歯車132aが時分針用ステッピングモータ1
31のロータ131c(ピニオン131c’)と噛合し
て、ロータ131cの回転速度を所定速度に減速させ
る。なお、この第2の5番車132としては、前述の第
1の5番車122を流用、すなわち、透孔122cが設
けられたものを用いてもよい。これにより、部品の共用
化が行なえ製品のコストを低減することができる。
【0053】3番車133は、大径歯車133aの歯数
が60個、小径歯車133bの歯数が10個に形成さ
れ、軸部の一端が上ケース112に軸支され、他端側が
中板113を貫通した状態で回動自在に配設されてお
り、第2の5番車132の回転を減速して分針車134
に伝達する。また、3番車133には、図10に示すよ
うに、回転により秒針車123および第1の5番車12
2と重なる領域において周方向に等間隔(中心角α3が
36°)で配置された10個の円形状をなす透孔133
cが形成されている。この透孔133cは、光検出セン
サ140の検出光を通過させるだけでなく、少なくとも
その1つは、3番車133を組付ける際の位置決め孔
(度決め孔)として用いられるものである。
【0054】分針車134は、大径歯車134aの歯数
が60個、小径歯車134bの歯数が14個に形成さ
れ、その中央部には小径歯車134bが一体的に形成さ
れた分針パイプ134pが、側面視にて略T字形状をな
すように形成されている。そして、分針パイプ134p
の一端部が中板13に回動自在に軸支され、他端側の軸
部は後述する時針車136の時針パイプ136pの内部
に回動自在に挿通されている。また、分針1パイプ34
pは、下ケース111を貫通して時計の文字板201側
に突出しており、その先端には分針203が取り付けら
れている。
【0055】また、分針車134には、図13に示すよ
うに、回転により秒針車123,第1の5番車122,
3番車133と重なる領域において周方向に長尺な3個
の円弧状透孔134c,134d,134eが形成され
ている。これら円弧状透孔134cと円弧状透孔134
dとは、中心角α5で30°隔てて形成され、円弧状透
孔134dと円弧状透孔134eとは、中心角α6で3
0°隔てて形成され、また、円弧状透孔134eと円弧
状透孔134cとは、中心角α7で60°隔てて形成さ
れている。すなわち、円弧状透孔134eと円弧状透孔
134cとの間に、最も幅の広い遮光部Aが形成され、
円弧状透孔134cと円弧状透孔134dとの間および
円弧状透孔134dと円弧状透孔134eとの間に、上
記遮光部Aよりも幅狭の遮光部Bが形成されている。
【0056】また、円弧状透孔134cは、一端側の円
形部134c’と、他端側から伸びる幅広円弧部134
c’’と、両者を連結する幅狭円弧部134c’’’と
により形成されている。この幅狭円弧部134c’’’
により画定される円形部134c’は、検出光を通過さ
せるだけでなく、分針車134を組み付ける際の位置決
め孔(度決め孔)として用いられるものである。
【0057】時針車136は、大径歯車136aの歯数
が40個に形成され、その中央部に円筒状の時針パイプ
136pが一体的に取り付けられており、この時針パイ
プ136pの内部に前述の分針パイプ134pが挿通さ
れている。そして、時針パイプ136pは、下ケース1
1に形成された軸受け孔111aに挿通されて回動自在
に軸支されており、また、その先端側は下ケース111
を貫通して時計の文字板201側に突出しており、その
先端には時針204が取り付けられている。
【0058】また、時針車136には、図14に示すよ
うに、回転により秒針車123,第1の5番車122,
3番車133,分針車134と重なる領域において周方
向に長尺な3個の円弧状透孔136c,136d,13
6eが形成されている。これら円弧状透孔136cと円
弧状透孔136dとは、中心角α8で45°隔てて形成
され、円弧状透孔136dと円弧状透孔136eとは、
中心角α9で60°隔てて形成され、また、円弧状透孔
136eと円弧状透孔136cとは、中心角α10で3
0°隔てて形成されており、さらに、円弧状透孔136
c,136d,136eの長さは、中心角β1+β2,
β3,β4がそれぞれ75°,60°,90°となるよ
うに設定されている。すなわち、円弧状透孔36eと円
弧状透孔136cとの間に、最も幅の狭い遮光部Cが形
成され、円弧状透孔136cと円弧状透孔136dとの
間に、遮光部Cよりも幅の広い遮光部Dが形成され、円
弧状透孔136dと円弧状透孔136eとの間に、遮光
部Dよりも幅の広い遮光部Eが形成されている。
【0059】また、円弧状透孔136cは、一端側から
中心角β1で7.5°のところに位置する円形部136
c’と、他端側から伸びる幅広円弧部136c’’と、
両者を連結すると共に円形部136c’の両側に位置す
る幅狭円弧部136c’’’とにより形成されている。
この幅狭円弧部136c’’’により画定される円形部
136c’は、検出光を通過させるだけでなく、時針車
136を組み付ける際の位置決め孔(度決め孔)として
用いられるものである。
【0060】日の裏車135は、大径歯車135aの歯
数が42個、小径歯車135bの歯数が10個に形成さ
れ、下ケース111に形成された突部111bに対して
回動自在に軸支されており、大径歯車135aが分針パ
イプ134pに形成された小径歯車134bに噛合し、
また、小径歯車135bが時針車136(136a)に
噛合して、分針車134の回転を減速して時針車136
に伝達する。
【0061】光検出センサ140は、図2に示すよう
に、上ケース12の壁面に固定された回路基板141に
取付けられた発光ダイオードからなる発光素子142
と、この発光素子142に対向するように、下ケース1
11の壁面に固定された回路基板143に取付けられた
フォトトランジスタからなる受光素子144とにより形
成されている。そして、発光素子142のアノードは一
端がpnpトランジスタQ2 のコレクタに接続されたド
ライブ回路18における抵抗素子R4 の他端に接続さ
れ、カソードは、接地されるとともに、受光素子144
のエミッタに接続されている。受光素子144のコレク
タは、制御回路14に接続されている。この制御回路と
の接続ラインは、検出信号DT1 の制御回路14への出
力ラインとなっており、この出力ラインは、抵抗素子R
5 を介して電源電圧VCCの供給ラインに接続されてい
る。ドライブ回路18のトランジスタQ2 のエミッタは
電源電圧VCCの供給ラインに接続され、ベースは抵抗素
子R3 を介してドライブ信号DR2 の出力ラインに接続
されている。すなわち、発光素子142は、制御回路1
4からローレベルのドライブ信号DR2 が出力されたと
き発光するようにドライブ回路18に接続されている。
【0062】また、図3に示すように、平面視にて第1
の5番車122、秒針車123、3番車133、分針車
134、時針車136の全てが同時に重なる位置に配置
されている。そして、第1の5番車122の透孔122
c、3番車133の透孔133c、秒針車123の透孔
123c、分針車の透孔134c(134d、134
e)、時針車136の透孔136c(136d、136
e)が重なり合った時に、発光素子142から発せられ
た検出光が受光素子144により受光されて、秒針、分
針、時針が正時等の位置を指していることを出力するよ
うになっている。
【0063】さらに、発光素子142は、上ケース11
2の外側に開口するように形成された第1配置部として
の取付け凹部112c内に配置されており、この取付け
凹部112cの底面には、所定径の円形貫通孔112d
が開けられている。この円形貫通孔112dは、発光素
子142から発せられる検出光が末広がり状に広がる性
質があるため、広がりをおさえた光を通過させて誤検出
を防止できるようにするものである。同様に、受光素子
144は、下ケース111の外側に開口するように形成
された第2配置部としての取付け凹部111c内に配置
されており、この取付け凹部111cの底面には、所定
径の円形貫通孔111dが開けられている。この円形貫
通孔111dは、発光素子142から発せられ、上記透
孔を通過してきた光のみをできるだけ通過させて誤検出
を防止できるようにするものである。
【0064】第1の5番車122、3番車133、秒針
車123、分針車134、時針車136を組付ける場合
は、所定の位置決めピンが、下ケース111の円形貫通
孔111d、位置決めとして用いられるそれぞれの透
孔、および上ケース112の円形貫通孔112dを貫く
ように、順次に組付ける。そして、上ケース112およ
び下ケース111を接合して一体化した後、位置決めピ
ンを引き抜いて、貫通孔112dが位置する取付け凹部
112cに発光素子142を取付け、また、貫通孔11
1dが位置する取付け凹部111cに受光素子144を
取付ける。
【0065】これにより、貫通孔112dおよび111
dは完全に塞がれ、上ケース112および下ケース11
1により画定される内部空間に外部の光が侵入するのを
防止できる。したがって、外部の光が侵入することによ
る誤検出を防止できると共に、組付け時の位置決め孔と
光検出用の透孔とを兼用していることから、これらの孔
を別々に設ける場合に比べて装置の集約化、小型化を行
なうことができる。
【0066】手動修正系150は、図2および図3に示
すように、上述の分針車134の小径歯車134bおよ
び時針車136の大径歯車136aに噛合する日の裏車
135と、この日の裏車135の大径歯車135aに噛
合する歯車151aを有する手動修正軸151とにより
構成されている。この手動修正軸151は、上ケース1
12の外部に位置付けられて利用者が直接指を触れるこ
とのできる頭部151bと、この頭部151bから伸び
て上ケース112に形成された開口112eを貫挿し下
ケース111に形成された突部111eに対して軸支さ
れた柱状部151cとからなり、この柱状部151cの
下方領域に歯車151aが形成されている。
【0067】手動修正軸151は、分針車134と同位
相で回転するように構成されており、上述の第2駆動系
130により分針車134が駆動されているときには日
の裏車135を介して分針車134と同相で回転すると
ともに、第2駆動系130の非作動時には、頭部151
bを指で回転させることにより、指針位置を手動修正で
きるようになっている。
【0068】この手動修正軸の頭部151bは、図15
は時計本体100のケース体160の裏面161側に形
成された凹部162内に位置するように配置されてい
る。そして、ケース体160の裏面161には、手動操
作制御手段としての蓋体170の両側部が摺動可能に案
内部163が形成されている。蓋体170は、案内部1
63を摺動させることにより、手動修正軸151の所定
部位としての頭部151bを操作不能状態(隠蔽状態)
および操作可能状態(開放状態)に保持させるできるよ
うに構成されている。そして、蓋体170の下面171
の長手方向の一端側(手動修正軸の頭部151bを隠蔽
する側と反対側)から中央部にかけて、自動修正スイッ
チ31および手動修正スイッチ32の各接点31a,3
2aおよび共有接点30aと電気的に接続するためのス
ライド接点172が形成されている。
【0069】この蓋体170を図15中左側に摺動させ
て、図16に示すように、手動修正軸の頭部151bを
操作不能状態(隠蔽状態)とすると、スライド接点17
2は自動修正スイッチ31の接点31aと共有接点30
aに電気的に接続した状態となる。すなわち、この場合
は、自動修正スイッチ31がオンして、制御回路14で
自動修正モードであると判断される。これに対して、蓋
体170を図15中右側に摺動させて手動修正軸の頭部
151bを操作可能状態(開放状態)とすると、スライ
ド接点172は手動修正スイッチ32の接点32aと共
有接点30aに電気的に接続した状態となる。すなわ
ち、この場合は、手動修正スイッチ32がオンして、制
御回路14で手動修正モードであると判断される。
【0070】以上のように、手動操作制御手段としての
蓋体170の動き(摺動)とモード切替スイッチ30と
は連動するように構成されている。
【0071】また上記のように、秒針車123の秒針軸
123bが分針車134の分針パイプ134pに挿通さ
れ、分針車134の分針パイプ134pが時針車136
の時針パイプ136pに挿通されていることから、秒針
車123と、分針車134と、時針車136とは、それ
ぞれの回転中心軸が共通しており、また、時刻表示の際
に、秒針が60秒間に1回転、分針が60分間に1回
転、時針が12時間に1回転するように駆動される。
【0072】分針車134の分針パイプ134pの先端
部および時針車136の時針パイプ136pの先端部に
は、図17に示すように、径方向に所定幅をなして伸び
る位置決めのための第1指標としての溝134gおよび
第2指標としての溝136gが形成されている。そし
て、これらの溝134gおよび溝136gが、一直線に
並んだとき所定の時刻例えば12時00分を指すように
設定されている。
【0073】このような位置決め指標を設けたことによ
り、分針車134および時針車136を下ケース111
および上ケース112により囲繞して覆ってしまった後
においても、溝134gおよび136gが一直線に並ん
でいれば予め設定された概略の時刻を指していることが
分かるため、その状態を基に分針および時針を容易に取
り付けることができ、その他の位置合わせおよび位置確
認工程が不要になり、製造ラインおよび検査ラインでの
製造時間および検査時間を短縮することができる。な
お、位置決め指標としては、上記の溝に限るものではな
く、ポッチ等のマークでもよい。
【0074】次に、上記構成による動作を、制御回路1
4における時刻修正および表示制御動作、並びに受信中
またた通常動作中にボタン修正指令を受け付けた場合の
動作を中心に、図18、図19、および図20を参照し
ながら説明する。
【0075】まず、たとえば初期状態(出荷時)では、
この蓋体170が手動修正軸151の頭部151bを操
作不能状態(隠蔽状態)とする位置に摺動されている。
この場合、スライド接点172は自動修正スイッチ31
の接点31aと共有接点30aに電気的に接続した状態
となっており、自動修正スイッチ31がオンして、制御
回路14で自動修正モードであると判断される。なお、
このときは、手動修正軸151の頭部151bは蓋体1
70で隠蔽状態に保持されていることから、上述したよ
うに、手動修正系150を用いた指針位置の調整は行う
ことができない。
【0076】このような状態で、たとえばユーザーによ
りリセット/強制受信スイッチ12がオンされると、制
御回路14において、各種状態が初期状態に戻され、強
制修正モードとなる(ST1)。このとき、たとえば指
針も停止され、液晶表示パネル40に表示されていた年
月や曜日情報等を含むカレンダー表示が初期設定され
る。そして、液晶表示パネル40に、指針位置検出中で
ある旨を示す「0:00」が初期表示され(ST2)、
指針位置の検出が行われる(ST3)。指針位置が検出
されると、その指針の停止位置の時刻が、液晶表示パネ
ル30に上記初期表示に代えて表示される(ST4)。
【0077】また、このときリセット/強制受信スイッ
チ12がオンされたことにより、たとえば制御回路14
から標準電波信号受信系11に駆動電力が供給されて、
標準電波信号が強制受信される(ST5)。標準電波信
号受信系11では、長波受信回路11bから受信状態に
応じたパルス信号S11が生成され、制御回路14に出
力される。
【0078】制御回路14では、受信した標準電波信号
の受信状態を示すパルス信号S11とあらかじめ決めら
れた基準範囲とが比較される。その結果、受信状態が基
準範囲内にあり、ボタン修正モードでない場合には(S
T6,ST7)、受信可能であるとして、受信した電波
信号がデコードされる。デコードの結果、時刻化が可能
である場合には、発振回路13による基本クロックに基
づいて各種カウンタのカウント制御が行われ、液晶表示
パネル40に受信コードに基づく時刻情報がカレンダー
情報としてデジタル表示される(ST8)。
【0079】このように受信電波に基づく時刻をデジタ
ル表示した後に、時刻のアナログ表示を行う指針の早送
り修正が行われる(ST9)。この指針の早送り修正
は、内部カウンタの値に応じて秒針用ステッピングモー
タ121および時分針用ステッピングモータ131を早
送りで回転駆動させ、指針位置をその時刻位置に修正す
る。
【0080】図18に示すように、以上の指針の早送り
修正が終了し、ボタン修正モードでなければ(ST1
0)、制御回路14において、時刻カウンタのカウント
アップが行われ(ST11),通常運針における通常修
正モードに移行される。
【0081】通常修正モードにおいては、あらかじめ設
定された受信時刻であるか否かの判断が行われ(ST1
4)、設定時刻であれば標準電波信号の受信が行われ
る。すなわち、制御回路14から標準電波信号受信系1
1に駆動電力が供給されて、標準電波信号が受信され
る。標準電波信号受信系11では、長波受信回路11b
から受信状態に応じたパルス信号S11が生成され、制
御回路14に出力される。そして、制御回路14では、
受信した標準電波信号の受信状態を示すパルス信号S1
1とがあらかじめ決められた基準範囲とが比較される。
その結果、受信状態が基準範囲内にあり、ボタン修正モ
ードでない場合には(ST15,ST16)、受信可能
であるとして、受信した電波信号がデコードされるデコ
ードの結果、時刻化が可能である場合には、発振回路1
3による基本クロックに基づいて各種カウンタのカウン
ト制御が行われ、液晶表示パネル40に受信コードに基
づく時刻情報がカレンダー情報としてデジタル表示され
るともに、時刻のアナログ表示を行う指針の早送り修正
が行われ(ST17)、ステップST11の処理に戻
る。
【0082】なお、ステップST7において、受信が可
能であると判断された場合には、受信信号に基づく時刻
情報を含むカレンダー情報ではなく、初期表示が行われ
る(ST18)。また、このとき、指針の時刻修正も行
われず、ドライブ信号DR1 がハイレベルでドライブ回
路15に出力される。これにより、報知手段としての発
光素子16が発光し、ユーザーに電波受信が良好でにな
い旨を報知される。そして、ステップST10の処理に
移行する。
【0083】また、ステップST6、またはステップS
T10、またはステップST15において、修正スイッ
チ21がオンされてボタン修正モードに移行すると、図
20に示すような制御が行われる(ST19)。すなわ
ち、修正桁の判別でなければ、液晶表示パネル40の修
正する桁を点滅させる(ST1901,ST190
2)。ここで、修正スイッチ21がオフされている場合
に(ST1903)、アップスイッチ23がオンされて
いると(ST1904)、まずステップ送りとなる(S
T1905)。そして、アップスイッチ23が2秒以上
押されていると(ST1906,ST1907)、早送
りとなり(ST1908,ST1909)、対応する桁
の修正が行われ、ステップST1904の処理に戻る。
【0084】ステップST1904において、アップス
イッチ23がオンされていないと判断されときに、ダウ
ンスイッチ24がオンされていると(ST1910)、
まずステップ戻しとなる(ST1911)。そして、ダ
ウンスイッチ24が2秒以上押されていると(ST19
12,ST1913)、早戻しとなり(ST1914,
ST1915)、対応する桁の修正が行われ、ステップ
ST1910の処理に戻る。
【0085】ステップST1910において、ダウンス
イッチ24がオンされていないと判断され、また修正ス
イッチ21もオンされていない状態で、あらかじめ設定
した自動解除時間が経過すると(ST1917)、修正
した時刻が液晶表示パネル40にデジタル表示される
(ST1918)。そして、ステップST9と同様の指
針早送り修正が行われ、(ST1919)、修正スイッ
チ21がオンされていなければ(ST1920)、修正
時刻情報並びに年月や曜日等のカレンダー情報がカレン
ダー表示される(ST1921)。このように制御回路
14では、ボタン修正後の指針早送り中(追従時)は、
再度ボタン修正を受け付ける(ST1920)。その
後、図18に示すステップST11の処理に移行する。
【0086】なお指針の位置検出は、たとえば図19に
示すように行われる。すなわち、制御回路14からドラ
イブ信号DR2 がドライブ回路18のローレベルで出力
される。これにより、トランジスタQ2 がオンし、発光
素子142、すなわち発光ダイオードから検出光が発せ
られる(ST901)。続いて、制御信号CTL1 が出
力されて秒針用ステッピングモータ121がパルス駆動
され(ST902)、受光素子44すなわちフォトトラ
ンジスタがオンし、検出信号DT1 がハイレベル(電源
電圧VCCレベル)からローレベルに切り換わったか否か
の判断が行われる(ST903)。
【0087】ここで、フォトトランジスタからの検出信
号DT1 がハイレベルのままに保持されている場合に
は、ステップ駆動を行なうためのパルス数を加算する度
に、フォトトランジスタからの検出信号DT1 がハイレ
ベル(電源電圧VCCレベル)からローレベルに切り換わ
ったか否かの判断が行われる(ST904〜ST90
6)。そして、パルス数が9に達してもフォトトランジ
スタからの検出信号DT1 出力がハイレベル(電源電圧
CCレベル)からローレベルに切り換わらない場合に
は、時分針用ステップピングモータ131が1ステップ
(パルス)駆動され(ST907)、その後再び秒針用
ステッピングモータ121がステップ駆動され(ST9
02)て秒針車123が回転駆動される。
【0088】一方、ステップST903において、フォ
トトランジスタによる検出信号DT 1 がハイレベルから
ローレベルに切り換わったと判断されると、秒針車12
3が早送りされて(ST908)、制御回路14であら
かじめ記憶された出力パターンとの比較が行われる(S
T909)。比較の結果、得られた出力パターンと記憶
された出力パターンとが適合しない場合は、ステップS
T908に戻り、再び秒針車123が早送りされる。
【0089】一方、得られた出力パターンと記憶された
出力パターンとが適合した場合には、その時点(5ステ
ップ目でもフォトトランジスタにより検出信号DT1
レベルがローレベルに切り換わらない場合において次に
フォトトランジスタの出力がローレベルに切り換わった
時点)で、制御信号CTL1 の出力が停止されて、秒針
車123の回路駆動が停止される。そして、秒針車12
3が帰零位置で停止する(ST910)。このとき、秒
針は所定時刻たとえば正時(0秒)の位置に修正され
る。
【0090】続いて、制御回路14から制御信号CTL
2 が出力されて時分針用ステップモータ131のみが所
定の出力周波数でパルス駆動されて分針車134が早送
りされる(ST911)。そして、フォトトランジスタ
からの出力パターンと制御回路14にあらかじめ記憶さ
れた出力パターンとの比較が行われる(ST912)。
比較の結果、得られた出力パターンと記憶された出力パ
ターンとが適合しない場合は、ステップST911の処
理に戻り、再び分針車134が早送りされる。
【0091】一方、ステップST912の比較の結果、
得られた出力パターンと記憶された出力パターンとが適
合した場合は、その時点で、制御信号CTL2 の出力が
停止されて、時分針用ステッピングモータ131が停止
されて、分針車134および時針車136の駆動が停止
される(ST913)。
【0092】ここで、上記出力パターンとあらかじめ記
憶されたパターンとの比較による時刻修正は、3種類の
パターンのいずれかに合わせることにより行われる。す
なわち、分針車134によるフォトトランジスタの出力
パターンは、図21(a)に示すように、遮光部が作用
するオフの幅として、2つの幅狭のB部と1つの幅広の
A部とが交互に現れるようなパターンとなり、また、時
針車136によるフォトトランジスタの出力パターン
は、図21(b)に示すように、遮光部が作用するオフ
の幅が3種類のD部、E部、C部が所定間隔をおいて交
互に現れるようなパターンとなり、両者を合成した出力
パターンは、図21(c)に示すように、D部,B部お
よびA部が組み合わされたパターンと、E部,B部およ
びA部が組み合わされたパターンと、C部,B部および
A部が組み合わされたパターンの3種類が所定間隔をお
いて現れるパターンとなる。なお、図21に示すパター
ンのうちオンとなるパターンの部分は、実際には3番車
133の遮光部によりオフとなる部分があるので、歯抜
け状のパターンとなっている。
【0093】そこで、D部,B部およびA部の組み合わ
せからなるパターンが確認されたときを例えば4時00
分、E部,B部およびA部の組み合わせからなるパター
ンが確認されたときを、たとえば8時00分、C部,B
部およびA部の組み合わせからなるパターンが確認され
たときを、たとえば12時00分としてあらかじめ設定
しておけば、これらのパターンのいずれかを検出したき
に時分針用ステッピングモータ131を停止させること
で、分針車134および時針車136すなわち分針20
3および時針204を所定の時刻に時刻修正することが
できる。
【0094】そして、時分針用ステッピングモータ13
1を停止させた後、制御回路14によるドライブ信号D
2 がハイレベルに切り換えられる。これにより、ドラ
イブ回路18のトランジスタQ2 がオフし、発光ダイオ
ードの発光が停止され(ST914)、時刻修正動作を
終了する。
【0095】このように、指針の修正動作において、分
針車134および時針車136に、検出光を通過させる
ための透孔として、円弧状透孔すなわち長孔を用いてい
るため、光検出センサ140がオンとなる範囲が広が
り、位置検出時間を短縮でき、その結果、秒針の時刻修
正を行なう時間を短縮することができる。また、時針車
136に3種類の遮光部C,D,Eを設けたことから、
3箇所のいずれかを検出して時刻修正を行なうことがで
き、また、最も回転速度の遅い時針車136を従来に比
べ略1/3回転させるだけで位置検出ができ、これによ
り、分針203および時針204の時刻修正を行なう時
間を短縮することができる。
【0096】また、この電波修正時計の設置場所が、電
波の届きにくい、たとえば鉄骨住宅内や地下室などの屋
内、あるいは発信局から遠方にある地域である場合に
は、自動修正を行うことができないことから、使用者は
手動で時刻合わせを行う必要がある。この場合、電波修
正時計を通常の水晶時計として使用して、時刻合わせは
手動修正系150を用いて行うことができる手動修正モ
ードに切り替える。すなわち、蓋体170を手動修正軸
151の頭部151bを操作可能状態(開放状態)とす
る位置まで摺動させる。この場合、スライド接点172
は自動修正スイッチ31の接点31aに代わって手動修
正スイッチ32の接点32aと共有接点30aに電気的
に接続した状態となり、手動修正スイッチ32がオンし
て、制御回路14で手動修正モードであると判断され
る。そして、この場合は、手動修正軸151の頭部15
1bは蓋体170で開放状態に保持されていることか
ら、上述したように、手動修正系150を用いた指針位
置の調整を行うことができる。
【0097】この状態で、手動修正軸151の頭部15
1bを回転させることにより、指針位置を所望の位置
に、誤りなく短時間に調整することができる。また、手
動修正系150により、指針位置の修正が行われている
ときは、制御回路14からの制御信号CTL1,CTL2
のバッファ17を介しての秒針用のステッピングモータ
121および時分針用のステッピングモータ131に対
する出力は行われない。
【0098】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、自動修正モードと手動修正モードとを切り替えるた
めのモード切替スイッチ30と、手動修正軸151の頭
部151bを手動にて操作することにより指針位置を調
整可能な手動修正系150と、モード切替スイッチ30
と連動し、手動修正軸151の頭部151bを操作不能
状態(隠蔽状態)に保持するときはモード切替スイッチ
30を自動修正モード側に保持させ、手動修正軸151
の頭部151bを操作可能状態(開放状態)に保持する
ときはモード切替スイッチ30を手動修正モード側に保
持させる蓋体170と、モード切替スイッチ30で自動
修正モードに設定されているときは、時刻コードを受け
ると、制御信号を指針駆動系に出力して入力時刻コード
に応じた時刻に指針位置を修正させ、モード切替スイッ
チ30で手動修正モードに設定されているときは、指針
位置の修正において制御信号の出力は行わない制御回路
14とを設けたので、自動時刻修正を行えることはもと
より、時刻コードを受信不可能な場合には、手動にて指
針位置を簡単に短時間でできる利点がある。また、手動
修正モードのときは、各部への電力の供給を行わないの
で、消費電力を削減でき、ひいては、電池寿命を延ばす
ことができる。また、このことは、受信可能領域から不
受信領域へ移動した場合等に、特に効果が大きい。
【0099】また、本実施形態によれば、デジタル表示
制御を行うに際して、初期の指針位置検出中は、特定の
初期値、たとえば「0:00」を表示させ、位置検出後
と受信中は指針停止位置の時刻を表示させ、受信完了時
は受信したデータを表示させ、指針は早送り修正を行わ
せ、また、受信中または通常動作時は、ボタン修正を受
け付け、時刻修正時に、アップスイッチ23、またはダ
ウンスイッチ24を操作した瞬間(たとえ押しボタンの
場合、押した瞬間)に、制御信号CTL1 ,CTL2
出力を停止して指針をその位置で停止させ、停止時刻を
表示させ、デジタル表示で時刻修正を行い修正モードを
解除すると、指針を早送りさせてデジタル表示に追従さ
せる制御回路14を設けたので、時刻修正時に指針位置
や受信など現在の動作が確認でき、しかも修正時刻を短
時間で表示することができる利点がある。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
自動時刻修正を行えることはもとより、時刻コードを受
信不可能な場合には、手動にて指針位置を簡単に短時間
でできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電波修正時計の信号処理系回路の
一実施形態を示すブロック構成図である。
【図2】本発明に係る電波修正時計の指針位置検出装置
の一実施形態の全体構成を示す断面図である。
【図3】本発明に係る指針位置検出装置の要部の平面図
である。
【図4】図1の電波修正時計の外観を示す正面図であ
る。
【図5】本発明に係る制御回路における初期修正モード
時の帰零動作前の受信電波状態の判別基準を説明するた
めの図である。
【図6】標準時刻電波信号の時刻コードの一例を示す図
である。
【図7】自動修正時計の一部である秒針を駆動する第1
駆動系を示す平面図である。
【図8】自動修正時計の一部である分針および時針を駆
動する第2駆動系を示す平面図である。
【図9】秒針を駆動する第1駆動系の一部をなす第1の
5番車を示す平面図である。
【図10】秒針を駆動する第1駆動系の一部をなす秒針
車を示す平面図である。
【図11】秒針を駆動する第1駆動系の一部をなす秒針
車の他の例を示す平面図である。
【図12】分針および時針を駆動する第2駆動系の一部
をなす3番車を示す平面図である。
【図13】分針および時針を駆動する第2駆動系の一部
をなす分針車を示す平面図である。
【図14】分針および時針を駆動する第2駆動系の一部
をなす時針車を示す平面図である。
【図15】本発明に係る手動操作制御手段としての蓋体
とモード切替スイッチの各接点の配置関係およびその動
作を説明するための図である。
【図16】本発明に係る手動操作制御手段としての蓋体
とモード切替スイッチの各接点の配置関係およびその動
作を説明するための図である。
【図17】分針パイプおよび時針パイプの先端部を示す
端面図である。
【図18】本発明に係る電波修正時計の制御回路におけ
る強制受信時の時刻修正および表示制御動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図19】本発明に係る電波修正時計の制御回路におけ
る指針位置修正動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【図20】本発明に係る電波修正時計の制御回路におけ
るボタン修正モード時の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図21】修正動作において、分針車、時針車、および
両者の合成による検出手段の出力パターンを示す図であ
る。
【符号の説明】
10…信号処理系回路 11…標準電波信号受信系 12…リセットスイッチ 13…発振回路 14…制御回路 15…ドライブ回路 16…報知手段としての発光素子 17…バッファ回路 18…ドライブ回路 20…修正用スイッチ群 21…修正スイッチ 22…表示切換スイッチ 23…アップスイッチ 24…ダウンスイッチ 30…モード切替スイッチ 31…自動修正スイッチ 32…手動修正スイッチ 100…時計本体 111…下ケース(第2ケース) 111c…取付け凹部(第2配置部) 111d…円形貫通孔 112…上ケース(第1ケース) 112c…取付け凹部(第1配置部) 112d…円形貫通孔 113…中板 120…第1駆動系 121…秒針用ステッピングモータ(第1駆動源) 122…第1の5番車(第1伝達歯車、第1検出用歯
車) 122c…透孔 123…秒針車(第2検出用歯車、第1指針車) 123c…透孔 123d…位置決め遮光部 123e…付勢ばね 123f…切り欠き孔 123g…切り欠き孔 130…第2駆動系 131…分針系ステッピングモータ(第2駆動源) 132…第2の5番車 133…3番車(第2伝達歯車、第3検出用歯車) 133c…透孔 134…分針車(第4検出用歯車、第2指針車) 134c…円弧状透孔 134d…円弧状透孔 134e…円弧状透孔 134g…溝(第1指標) 134p…分針パイプ 135…日の裏車 136…時針車(第5検出用歯車、第2指針車) 136c…円弧状透孔 136d…円弧状透孔 136e…円弧状透孔 136g…溝(第2指標) 136p…時針パイプ 140…光検出センサ(検出手段) 142…発光素子 144…受光素子 150…手動修正系 160…ケース体 161…裏面 162…凹部 163…案内部 170…蓋体(手動操作制御手段) 172…スライド接点 VCC…電源電圧 C1 〜C3 …キャパシタ R1 〜R5 …抵抗素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも指針によるアナログ時刻表示
    を行い、時刻コードを受けて表示時刻を修正する自動修
    正時計であって、 制御信号に応じて指針を駆動する指針駆動手段と、 自動修正モードと手動修正モードとを切り替えるための
    切替手段と、 上記指針位置を手動にて調整可能な手動修正手段と、 上記切替手段で自動修正モードに設定されているとき
    は、時刻コードを受けると、上記制御信号を指針駆動手
    段に出力して入力時刻コードに応じた時刻に指針位置を
    修正させ、上記切替手段で手動修正モードに設定されて
    いるときは、指針位置の修正において上記制御信号の出
    力は行わない制御手段とを有する自動修正時計。
  2. 【請求項2】 上記自動修正モード時に時刻を修正する
    ための修正用スイッチを有し、 上記制御手段は、上記時刻コードの受信中および通常運
    針中の少なくとも一方のときに、上記修正用スイッチに
    よる割り込みを受け付け、修正用スイッチが操作される
    と、上記制御信号を指針駆動手段に出力して修正後の時
    刻に応じた時刻位置に指針位置を修正させる請求項1記
    載の自動修正時計。
  3. 【請求項3】 少なくとも指針によるアナログ時刻表示
    を行い、時刻コードを受けて表示時刻を修正する自動修
    正時計であって、 制御信号に応じて指針を駆動する指針駆動手段と、 自動修正モードと手動修正モードとを切り替えるための
    切替スイッチと、 所定部位を手動にて操作することにより上記指針位置を
    調整可能な手動修正手段と、 上記切替スイッチと連動し、上記手動修正手段の所定部
    位を操作不能状態に保持するときは上記切替スイッチを
    自動修正モード側に保持させ、上記手動修正手段の所定
    部位を操作可能状態に保持するときは上記切替スイッチ
    を手動修正モード側に保持させる手動操作制御手段と、 上記切替スイッチで自動修正モードに設定されていると
    きは、時刻コードを受けると、上記制御信号を指針駆動
    手段に出力して入力時刻コードに応じた時刻に指針位置
    を修正させ、上記切替スイッチで手動修正モードに設定
    されているときは、指針位置の修正において上記制御信
    号の出力は行わない制御手段とを有する自動修正時計。
  4. 【請求項4】 上記自動修正モード時に時刻を修正する
    ための修正用スイッチを有し、 上記制御手段は、上記時刻コードの受信中および通常運
    針中の少なくとも一方のときに、上記修正用スイッチに
    よる割り込みを受け付け、修正用スイッチが操作される
    と、上記制御信号を指針駆動手段に出力して修正後の時
    刻に応じた時刻位置に指針位置を修正させる請求項3記
    載の自動修正時計。
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