JP2001121670A - 印刷装置 - Google Patents

印刷装置

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JP2001121670A
JP2001121670A JP30423799A JP30423799A JP2001121670A JP 2001121670 A JP2001121670 A JP 2001121670A JP 30423799 A JP30423799 A JP 30423799A JP 30423799 A JP30423799 A JP 30423799A JP 2001121670 A JP2001121670 A JP 2001121670A
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JP
Japan
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master
thermal head
printing apparatus
plate
image
Prior art date
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Pending
Application number
JP30423799A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyoshi Kobayashi
一喜 小林
Toshiaki Mito
敏昭 三戸
Eiji Okawa
英治 大川
Tomiya Mori
富也 森
Kazuto Yaegashi
和人 八重樫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tohoku Ricoh Co Ltd filed Critical Tohoku Ricoh Co Ltd
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Publication of JP2001121670A publication Critical patent/JP2001121670A/ja
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  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿画像に拘わらず濃度むら及び裏移りの発
生を防止し、多孔性支持体の薄いマスタあるいは多孔性
支持体を持たない熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマ
スタを用いた場合であっても良好な印刷画像を得ること
が可能な印刷装置を提供する。 【解決手段】 画像読取手段2と、マスタ12を製版す
るサーマルヘッド14と、マスタ12を搬送するプラテ
ンローラー15と、画像読取手段2で読み取られた画像
情報に基づいて発熱するサーマルヘッド14の発熱素子
14aの数量及び発熱時間に応じてプラテンローラー1
5によるマスタ12の搬送速度を制御する制御手段46
とを有する印刷装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像を読み取る画像読
取手段と、読み取られた画像情報に基づいてマスタの熱
可塑性樹脂フィルムを加熱溶融製版するサーマルヘッド
と、このサーマルヘッドにマスタを押圧させつつ搬送す
るプラテンローラーとを備えた孔版印刷装置等の印刷装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、簡便な印刷方法の一つとして、微
細な発熱素子が一列に配置されたサーマルヘッドを感熱
孔版用のマスタに接触させ、パルス的に発熱素子に通電
させながらマスタを搬送することで、画像情報に応じて
マスタを選択的に加熱穿孔した後、穿孔した部分よりイ
ンキを透過させ、このインキを印刷用紙に転移させるこ
とで印刷画像を形成するデジタル感熱孔版印刷が知られ
ている。この孔版印刷には、一般的にインキ透過性の和
紙及び/または合成繊維等からなる多孔性支持体と、表
面に摩擦抵抗を低減させるためのスティック剤を塗布し
た熱可塑性樹脂フィルムとを貼り合わせたラミネート構
造のマスタが用いられており、支持体繊維間及びフィル
ム穿孔部より滲出したインキが用紙に転移することで印
刷が行われる。多孔性支持体として用いられる和紙や合
成繊維は、その太さ、長さ、厚み、密度等にむらがある
ため、フィルム穿孔部と対向する部位に繊維の塊のよう
な部分が多数点在する場合、あるいは太い繊維がフィル
ム穿孔部を横切っている場合等にインキの均一な透過が
阻害される。また、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持
体とを貼り合わせる接着剤のむらによっても同様の不具
合が起こり得る。
【0003】このようにマスタにインキ透過性の悪い部
分が存在すると、熱可塑性樹脂フィルムに所定の画像が
穿孔製版されていたとしてもインキ透過性の悪い部分に
おいて白抜けが生じ易くなり、ベタ埋まりの悪い印刷画
像となってしまう。この白抜けを防止するため、特開昭
60−87095号公報において、多孔性支持体として
均一な繊維が規則正しく並べられた構造のマスタが開示
されているが、このマスタでは版胴より供給されたイン
キが多孔性支持体に浸透しにくいため、最初の1〜3枚
目くらいまでの印刷用紙には適正な印刷画像が得られな
いという問題点、並びに排版時において多量のインキが
多孔性支持体に含まれたまま廃棄されることによりラン
ニングコストが上がってしまうという問題点がある。こ
れらの問題点を解決するため、多孔性支持体を薄くした
マスタあるいは多孔性支持体を持たずに熱可塑性樹脂フ
ィルムのみからなるマスタを用いた印刷が試みられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】孔版印刷における画質
は、上述したように多孔性支持体のインキ透過性によっ
て変化する他、熱可塑性樹脂フィルムの穿孔径によって
も変化する。すなわち、フィルム穿孔径が均一であれば
インキ透過量が均一となって画像濃度が安定するが、フ
ィルム穿孔径がばらつけばインキ透過量にもばらつきが
生じて濃度むらが発生してしまう。通常のマスタに対し
てベタ画像が多い製版を行う場合には、サーマルヘッド
の発熱エネルギーがサーマルヘッド自体に蓄積されてし
まい、図8に示すように、製版開始部分よりも製版終了
部分のフィルム穿孔径が増大して濃度むらが発生してし
まう他、インキ転移量が増加して裏移りが発生し易くな
ってしまう。近年は価格低下のためサーマルヘッドが小
型化され、これに伴いサーマルヘッドをプラテンローラ
ーに対して加圧している部分にも複数のバネが用いられ
るようになり、サーマルヘッドが筐体より浮いた状態で
取り付けられているため、サーマルヘッドの熱が筐体へ
と逃げずに自身に蓄熱し易くなっている。
【0005】このサーマルヘッドに上述した薄いマスタ
あるいは熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタを用
いると、上述の不具合の他に多孔性支持体が薄いあるい
はないことによってマスタ自体の強度が弱いため、プラ
テンローラーによってサーマルヘッドとのニップ部で擦
られながら搬送されるときにフィルム溶融部では表面に
塗布されているスティック剤の効果が薄れてしまい、摩
擦力が増加した状態でマスタが無理に引きずられること
により穿孔部が変形したり、搬送抵抗による送りむらに
よって製版長さが変わり易い等、サーマルヘッドが蓄熱
する後端側において不具合が生じ易いという問題点があ
る。サーマルヘッドの蓄熱を抑えることはライン速度を
下げることである程度対処できるが、そのために製版速
度が低下してファーストプリントタイムが著しく伸びて
しまうという新たな問題が発生してしまう。
【0006】本発明は上記各問題点を解決し、原稿画像
に拘わらず濃度むら及び裏移りの発生を防止し、多孔性
支持体の薄いマスタあるいは多孔性支持体を持たない熱
可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタを用いた場合で
あっても良好な印刷画像を得ることが可能な印刷装置の
提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
画像読取手段と、マスタを製版するサーマルヘッドと、
前記マスタを搬送するプラテンローラーとを具備する印
刷装置において、前記画像読取手段で読み取られた画像
情報に基づいて発熱する前記サーマルヘッドの発熱素子
の数量及び発熱時間に応じて、前記プラテンローラーに
よる前記マスタの搬送速度を制御する制御手段を有する
ことを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の印
刷装置において、さらに、前記制御手段による前記マス
タの搬送速度の制御は、発熱する前記発熱素子の数量及
び発熱時間が大きいほど前記マスタの搬送速度を遅くす
ることを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の印刷装置において、さらに、前記サーマル
ヘッドの温度を検出するサーマルヘッド温度検出手段及
び/または製版装置内部の温度を検出する装置温度検出
手段を有し、各温度検出手段のうちの少なくとも一方の
検出結果に基づいて前記制御手段が前記マスタの搬送速
度を制御することを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項3記載の印
刷装置において、さらに、前記制御手段による前記マス
タの搬送速度の制御は、検出された温度が高いほど前記
マスタの搬送速度を遅くすることを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1ないし請
求項4のうちの何れか1つに記載の印刷装置において、
さらに、前記サーマルヘッドに対して送風を行う送風手
段を有し、前記制御手段が該送風手段の作動を制御する
ことを特徴とする。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項5記載の印
刷装置において、さらに、前記サーマルヘッドが前記発
熱素子を複数のブロックに分割して有していると共に、
前記送風手段が前記複数のブロックに対応して複数設け
られており、前記制御手段が前記複数のブロックに対応
して前記送風手段の作動を個々に制御することを特徴と
する。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項5または請
求項6記載の印刷装置において、さらに、前記送風手段
によって送られた空気を排出するダクトを有することを
特徴とする。
【0014】請求項8記載の発明は、請求項5、請求項
6または請求項7記載の印刷装置において、さらに、前
記サーマルヘッドが放熱手段を有することを特徴とす
る。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を採用した印刷装
置である孔版印刷装置の概略正面図である。同図におい
て孔版印刷装置1は、画像読取手段である画像読取部
2、製版搬送部3、給紙部4、排版部5、印刷部6、排
紙部7、制御部8等から主に構成されている。孔版印刷
装置1の筐体1aの上方に配設された画像読取部2は、
反射ミラー9、レンズ10、CCD等の画像センサー1
1を有する周知の構成である。反射ミラー9が走査する
ことによって読み取られた原稿画像は、レンズ10で収
束された後に画像センサー11へと送られ、画像センサ
ー11から図示しないA/D変換器を経て後述するサー
マルヘッド14の作動を制御する図示しないサーマルヘ
ッドドライバへとライン毎に送られる。また、全ての原
稿画像が画像読取部2によって読み取られると、原稿画
像は画像読取部2内に設けられた図示しないメモリ内に
ビットマップデータとして格納された後、制御部8に向
けて画像信号として送られる。
【0016】画像読取部2の下方であって筐体1aの右
方上段には製版搬送部3が配設されている。製版搬送部
3は、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを貼り合
わせてなるマスタ12をロール状に巻成したマスタロー
ル12aの芯部12bを回転自在かつ着脱自在に支持す
るホルダー13、マスタ12の熱可塑性樹脂フィルムを
加熱溶融製版するサーマルヘッド14、マスタ12をサ
ーマルヘッド14に押圧しつつ搬送するプラテンローラ
ー15、マスタ搬送ローラー対16,17、切断手段1
8等から主に構成されており、画像読取部2がスライド
することによってその一部が開放可能に構成されてい
る。
【0017】サーマルヘッド14は、図2(a),
(b),(c)に示すように、主走査方向Sに1列に配
設された複数の発熱素子14aと、発熱素子14aを保
持・冷却するホルダー部14bとから主に構成されてい
る。サーマルヘッド14は、A/D変換器で処理されて
送出されるデジタル画像信号に基づいてマスタ12を選
択的に溶融穿孔し、マスタ12上に穿孔画像を形成する
周知の機能を有する。サーマルヘッド14は、図3に示
すようにホルダー部14bの下面に放熱手段としての複
数の放熱フィン14cを有しており、一端を筐体1aに
取り付けられた圧縮バネ19によって上方に向けて付勢
されている。また、発熱素子14aは所定の長さにわた
って一定ピッチで配列されており、第1から第4のブロ
ックに分割されている。ホルダー部14bの上面には、
サーマルヘッド14の温度を測定するサーマルヘッド温
度検出手段としての温度検知センサー22が配設されて
いる。温度検知センサー22による検知信号は制御部8
に向けてサーマルヘッド温度情報として送られる。
【0018】サーマルヘッド14のマスタ搬送方向であ
る副走査方向F(図2参照)の下流側には、発熱素子1
4aによって加熱されたサーマルヘッド14を冷却する
ための送風手段としての冷却ファン20が、発熱素子1
4aの各ブロックに対応して1個ずつ計4個設けられて
おり、さらに放熱フィン14cの下方には、冷却ファン
20によって送風されサーマルヘッド14によって暖め
られた空気を筐体1aの外部に逃がすためのダクト21
が配設されている。各冷却ファン20は風量が可変可能
であり、その作動は制御部8によって個々に制御され
る。
【0019】サーマルヘッド14の上方にはプラテンロ
ーラー15が配設されている。プラテンローラー15は
筐体1aの図示しない側板に回転自在に支持されてお
り、図2に示すステッピングモーター15aによって図
1において時計回り方向に回転駆動される。ステッピン
グモーター15aは変速可能であり、その回転速度は制
御部8によって制御される。プラテンローラー15の副
走査方向F下流側にはマスタ搬送ローラー対16,17
が配設されている。マスタ搬送ローラー対16,17
は、筐体1aの図示しない側板に回転自在に支持され図
示しない駆動手段で回転駆動される駆動ローラー16
a,17aと、筐体1aの図示しない側板に回転自在に
支持され図示しない付勢手段によって駆動ローラー16
a,17aに圧接された従動ローラー16b,17bと
から主に構成されている。各駆動ローラー16a,17
aは変速可能であり、プラテンローラー15によるマス
タ搬送速度と同じマスタ搬送速度となるように制御部8
によって制御される。マスタ搬送ローラー対17の副走
査方向F下流側には、搬送されるマスタ12を印刷部6
に向けて案内するガイド板23が配設されている。各マ
スタ搬送ローラー対16,17間には切断手段18が配
設されている。切断手段18は固定刃である下刃18a
と可動刃である上刃18bとから主に構成され、下刃1
8aに対して上刃18bが回転移動する周知の構成であ
る。また、筐体1aの内部であってサーマルヘッド14
の下方近傍の位置には、筐体1a内における製版搬送部
3の雰囲気温度を検出する、装置温度検出手段としての
温度検知センサー40が配設されている。温度検知セン
サー40による検知信号は制御部8に向けて装置内部温
度情報として送られる。
【0020】製版搬送手段3の下方であって筐体1aの
右方下段には給紙部4が配設されている。給紙部4は、
複数枚の印刷用紙Pを積載する上下動自在な給紙トレイ
24、給紙トレイ24上の最上位の印刷用紙Pに接触し
てこれを送り出す呼び出しローラー25、呼び出しロー
ラー25によって送り出された用紙を1枚ずつに分離し
て給送する給紙ローラー26、給紙ローラー26によっ
て分離給送された印刷用紙Pを印刷部6に向けて所定の
タイミングで送り出すレジストローラー対27等を有す
る周知の構成である。
【0021】筐体1aの左方上段には排版部5が配設さ
れている。排版部5は、後述する版胴31の外周面に対
して接離自在に設けられた上排版部材28、上排版部材
28と協働して版胴31の外周面上より使用済みマスタ
を剥離搬送する下排版部材29、剥離搬送された使用済
みマスタを貯容する排版ボックス30等から主に構成さ
れている。排版ボックス30は筐体1aに対して着脱自
在に設けられている。
【0022】筐体1aのほぼ中央部には印刷部6が配設
されている。印刷部6は、版胴31、押圧手段であるプ
レスローラー32等から主に構成されている。両端を図
示しない一対のフランジに固定された多孔構造の支持円
筒体である多孔性支持板31aの外周面に図示しないメ
ッシュスクリーンを複数層巻着してなる版胴31は、イ
ンキ供給パイプを兼ねた複数の孔を有するパイプ状の支
軸33に各フランジを回転自在に支持されている。モー
ター、ギヤ、タイミングベルト等を有する版胴駆動手段
48(図4参照)により図1の時計回り方向に回転駆動
される版胴31は、筐体1aに対して着脱自在に設けら
れている。多孔性支持板31aには、開孔部31b、ス
テージ部34、クランパー35が設けられている。磁性
体からなるステージ部34は、多孔性支持板31aの一
母線と並行に形成されており、ステージ部34上には回
動自在なクランパー35が配設されている。先端に図示
しない磁石を有し、ステージ部34に対して磁着可能な
クランパー35は、版胴31が所定位置に達したときに
図示しない開閉手段によって開閉される。
【0023】版胴31の内部にはインキ供給手段36が
配設されている。インキ供給手段36は、支軸33、イ
ンキローラー37、ドクターローラー38等から主に構
成されており、版胴31の内部に設けられた図示しない
インキパック内のインキを図示しないインキ供給ポンプ
によって汲み上げ、多孔性支持板31aの内周面に供給
する。インキローラー37は、図示しない各フランジ間
の支軸33に固着された図示しない一対の側板間の、そ
の外周面が多孔性支持板31aの内周面に近接する位置
に回転自在に支持されており、図示しない駆動手段によ
って版胴31と同方向に回転駆動される。ドクターロー
ラー38も上述の図示しない各側板間に回転自在に支持
されており、図示しない駆動手段によってインキローラ
ー37とは逆方向に回転駆動される。ドクターローラー
38はその外周面をインキローラー37の外周面に近接
して配置されており、その近接部には楔状のインキ溜ま
り39が形成される。
【0024】版胴32の下方近傍に配設されたプレスロ
ーラー32は、他端を筐体1aの図示しない側板に揺動
自在に支持された一対のプレスローラーアーム32a間
に回転自在に支持されており、カム等からなる図示しな
い揺動手段及び図示しない付勢手段によって版胴31の
外周面に対して圧接離間自在に設けられている。また、
プレスローラーアーム32aには図示しない係止手段が
付設されており、プレスローラー32は通紙時以外は版
胴31の外周面より離間した位置に保持されている。プ
レスローラー32の用紙搬送方向上流側及び下流側に
は、印刷用紙Pの搬送をガイドするガイド板41,42
が配設されている。
【0025】筐体1aの左方下段には排紙部7が配設さ
れている。排紙部7は、版胴31の外周面に対して近接
離間自在に設けられ版胴31の外周面上より印刷済みの
印刷用紙Pを剥離する剥離爪43、無端ベルト及び吸引
ファンを有し剥離爪43によって版胴31の外周面上よ
り剥離された印刷用紙Pを筐体1a外部へ向けて吸着搬
送する排紙搬送部材44、サイドフェンス及びエンドフ
ェンスを有し印刷用紙Pを積載する排紙トレイ45等を
有する周知の構成である。
【0026】筐体1aの内部に配設された制御部8は、
CPU、ROM、RAM等を有する周知のマイクロコン
ピューターからなる制御手段46及び各種基板等から主
に構成されている。制御手段46は、図4に示すよう
に、筐体1aの上部に設けられた操作パネル47からの
動作指令、画像読取部2からの画像信号、各温度検知セ
ンサー22,40からの温度情報に基づいて、サーマル
ヘッド14、ステッピングモーター15a、版胴駆動手
段48の動作を制御する。また、制御手段46のROM
の内部には、メモリ内にビットマップデータとして格納
された原稿画像に基づいた、ライン毎の発熱素子14a
の発熱個数及び発熱素子14a毎の総発熱時間に応じた
発熱パタ−ン及びこの発熱パターンに基づいたサーマル
ヘッド14の温度変化状況が、複数の発熱パターンに応
じて記憶されている。
【0027】上述の構成に基づき、以下に孔版印刷装置
1の動作を説明する。画像読取部2に原稿が置かれ、オ
ペレーターにより操作パネル47上の図示しない製版ス
タートキーが押下されると、反射ミラー9が原稿画像を
走査して原稿画像が読み取られ、読み取られた原稿画像
は画像読取部2内にビットマップデータとして記憶され
る。この読取動作と並行して、制御手段46ではROM
内に記憶されたデータとビットマップデータとの比較が
行われ、個々の発熱素子14aのオン・オフに応じてス
テッピングモーター15aの回転速度による製版速度、
冷却ファン20のオン・オフ及び風量が適宜決定され
る。例えば、発熱素子14aの発熱個数が比較的少な
く、個々の発熱素子14aの発熱回数が断続的でサーマ
ルヘッド14の温度が制御手段46のROM内に予め記
憶されたしきい値温度まで達しないと判断された場合、
あるいは温度検知センサー40からの温度情報に基づ
き、環境温度が低くサーマルヘッド14の温度がしきい
値温度まで達しないと判断された場合には、製版速度が
通常の製版速度である最高速度に設定されると共に冷却
ファン20は作動されない。また、図5(a)に示す製
版画像のように、製版時において発熱する発熱素子14
aの発熱個数が多く、個々の発熱素子14aの発熱回数
も連続的でサーマルヘッド14の温度がしきい値温度を
超えると判断された場合には、図6(a)に示すよう
に、製版速度が最高値から徐々に減速が行われる制御、
あるいは図6(b)に示すように、最高値から段階的に
減速が行われる制御がなされる。図5(b)に示す製版
画像のように、製版時において発熱する発熱素子14a
の発熱個数が多く、個々の発熱素子14aの発熱回数が
断続的である場合には、図6(c)に示すように、製版
速度が製版域内において最高値から徐々に減速され製版
域外において最高値に戻される制御、あるいは図6
(d)に示すように、製版域内において最高値から段階
的に減速され製版域外において最高値に戻される制御が
なされる。
【0028】上述の製版速度の制御において、減速の傾
斜の度合い、発熱素子の作動時間及び停止時間は、発熱
素子14aの発熱個数及び発熱時間の他、各温度検知セ
ンサー22,40からの温度情報を加味して決定され
る。また、このときに各冷却ファン20も作動され、そ
のオン・オフ及び風量の制御は、1ラインにおける発熱
素子14aの温度が第1ないし第4の各ブロックにおい
て平均化されるように、すなわち発熱する発熱素子14
aの数量が多いブロックにおいては冷却ファン20の風
量が強く、稼働する発熱素子14aの数量が少ないブロ
ックにおいては冷却ファン20の風量が弱くあるいはオ
フされるように設定される。さらに、上述の製版速度の
制御に伴い、版胴駆動手段48による版胴31の回転周
速度も製版速度と同速度となるように設定される。
【0029】上述の製版速度の設定及び冷却ファン20
の動作設定と並行して、版胴駆動手段48が作動して版
胴31が回転を開始すると共に上排版部材28が版胴3
1の外周面に接触し、版胴31の外周面上より前版の使
用済みマスタが剥離され、剥離されたマスタは排版ボッ
クス30内に収容される。排版動作完了後、版胴駆動手
段48が再び作動し、版胴31はクランパー35がほぼ
右真横に位置する給版位置に位置決めされる。その後、
図示しない開閉手段が作動してクランパー35が開放さ
れ、版胴31は図1に示す給版待機状態となる。
【0030】版胴31が給版待機状態となると、制御手
段46によって設定された回転速度でステッピングモー
ター15aが作動されてプラテンローラー15が回転
し、マスタロール12aよりマスタ12が引き出され
る。引き出されたマスタ12は、図2(b)に示すよう
に、画像読取部2で読み取られた画像データに基づいて
発熱するサーマルヘッド14によって穿孔製版されつ
つ、プラテンローラー15及び各マスタ搬送ローラー対
16,17によって版胴31に向けて搬送される。この
とき、設定された作動パターン及び風量で各冷却ファン
20が作動される。製版速度及び各冷却ファン20の制
御により、マスタ12には発熱素子14aによって搬送
方向上流側から下流側にわたって均一な穿孔が行われ
る。このとき、サーマルヘッド14が放熱フィン14c
を有しているので、サーマルヘッド14の冷却時間を短
縮することができる。
【0031】そして、ガイド板23によって案内された
マスタ12の先端がステージ部34とクランパー35と
の間の所定位置まで搬送されたことをステッピングモー
ター15aのステップ数から制御手段46が判断する
と、クランパー35が閉じられた後に版胴駆動手段48
が作動され、版胴31が図1において時計回り方向に回
転駆動される。このときの各マスタ搬送ローラー対1
6,17によるマスタ搬送速度及び版胴31の回転周速
度は、プラテンローラー15によるマスタ搬送速度と同
速度となるように制御される。
【0032】ステッピングモーター15aのステップ数
より1版分の長さのマスタ12が製版されたと制御手段
46が判断すると、プラテンローラー15及び各マスタ
搬送ローラー対16,17の作動がそれぞれ停止される
と共に、図2(c)に示すように上刃18bが回転移動
してマスタ12が切断される。切断されたマスタ12は
版胴31の回転によって引き出され、版胴31の外周面
上に巻装される。各冷却ファン20の作動は継続され、
サーマルヘッド14が予め設定された所定温度まで冷却
されると停止される。
【0033】版胴31に製版済みのマスタ12が巻装さ
れると、呼び出しローラー25及び給紙ローラー26が
作動して給紙トレイ24上より1枚の印刷用紙Pが引き
出される。引き出された印刷用紙Pは、レジストローラ
ー対27にその先端を挟持され、所定のタイミングで版
胴31とプレスローラー32との間に向けて送られる。
版胴31のプレスローラー32との間に印刷用紙Pの画
像形成領域が到達すると、図示しない揺動手段が作動し
てプレスローラー32が揺動し、版胴31とプレスロー
ラー32とが印刷用紙Pを介して圧接する。この圧接に
より、インキ供給手段36によって版胴31の内周面に
供給されたインキが、多孔性支持板31aの開孔部31
b、図示しないメッシュスクリーン、マスタ12の多孔
性支持体、マスタ12の熱可塑性樹脂フィルムの穿孔部
を通過して印刷用紙Pに転写される。
【0034】インキを転写された印刷用紙Pは、剥離爪
43によって版胴31の外周面より剥離されてガイド板
42上に落下した後、排紙搬送部材44に吸着搬送され
て排紙トレイ45上に排出される。この動作により、イ
ンキ供給手段36からのインキが図示しないメッシュス
クリーン、マスタ12の多孔性支持体に浸透し、版付け
動作が完了する。版付け動作完了後、オペレーターによ
り操作パネル47上で印刷枚数が設定され、図示しない
印刷スタートキーが押下されると、給紙部4より印刷用
紙Pが連続的に給送されて印刷動作が行われる。これら
一連の動作を図7に示す。
【0035】上記実施例では、原稿画像のビットマップ
データとROM内に記憶されたデータとを比較し、かつ
サーマルヘッド14の温度情報及び雰囲気温度情報を加
味し、製版速度及び各冷却ファン20の作動を制御する
きめの細かい制御を行ったが、きめの細かい制御を望ま
ないのであれば各冷却ファン20及び各温度検知センサ
ー22,40を用いず、画像比較のみで製版速度のみを
制御する構成、冷却ファン20のみを設ける構成、各温
度検知センサー22,40のうちの少なくとも1つのみ
を設ける構成等を採用してもよい。また、上記実施例で
は、サーマルヘッド14の発熱素子14aを4分割する
構成としたが、きめの細かい制御を望む場合は6分割、
8分割等分割数の多い構成を、きめの細かい制御を望ま
ない場合は2分割、分割無し等分割数の少ない構成を採
用してもよい。さらに、上記実施例では、マスタ12と
して多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムとを貼り合わ
せたものを用いたが、使用可能なマスタはこれに限られ
ず、例えば多孔性支持体を持たない実質的に熱可塑性樹
脂フィルムのみからなるマスタを用いてもよい。ここで
いう実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタ
とは、マスタが熱可塑性樹脂フィルムのみからなるもの
の他、熱可塑性樹脂フィルムに帯電防止剤等の微量成分
を含有させてなるもの、さらには熱可塑性樹脂フィルム
の両主面、すなわち表面及び裏面の少なくとも一方にオ
ーバーコート層等の薄膜層を1層または複数層形成して
なるものを含む。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、発熱素子
の発熱数及び発熱時間に応じてマスタの搬送速度を制御
するので、マスタには発熱素子によって均一な穿孔が行
われることでインキ透過量が均一化され、原稿画像に拘
わらず濃度むら及び裏移りの発生を防止して良好な画像
を得ることができる。
【0037】請求項2記載の発明によれば、発熱素子の
発熱数及び発熱時間が大きいほどマスタの搬送速度を遅
くするので、発熱素子の発熱によって温度上昇したサー
マルヘッドを冷却することができ、マスタの穿孔径を均
一に保つことができる。
【0038】請求項3、請求項4記載の発明によれば、
サーマルヘッド温度検出手段及び/または装置温度検出
手段からの温度情報に基づいてマスタの搬送速度を制御
するので、きめの細かい製版制御を行うことができ、さ
らに良好な画像を得ることができる。
【0039】請求項5記載の発明によれば、送風手段が
温度上昇したサーマルヘッドを冷却するので冷却時間を
短縮することができ、ファーストプリントタイムを短縮
させることができる。
【0040】請求項6記載の発明によれば、複数のブロ
ック毎に送風手段が設けられているので効果的に冷却を
行うことができ、さらにファーストプリントタイムを短
縮させることができる。
【0041】請求項7記載の発明によれば、ダクトによ
り冷却効率が向上するので、さらにファーストプリント
タイムを短縮させることができる。
【0042】請求項8記載の発明によれば、放熱手段に
より冷却効率が向上するので、さらにファーストプリン
トタイムを短縮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を採用した孔版印刷装置の概
略正面図である。
【図2】本発明の一実施例に用いられる製版搬送部の要
部上面図である。
【図3】本発明の一実施例に用いられる製版搬送部の要
部拡大側面図である。
【図4】本発明の一実施例に用いられる制御手段のブロ
ック図である。
【図5】本発明の一実施例に用いられる原稿画像を説明
する図である。
【図6】本発明の一実施例における製版速度の制御を説
明する線図である。
【図7】本発明の一実施例の動作を説明するフローチャ
ートである。
【図8】従来技術の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
1 印刷装置(孔版印刷装置) 2 画像読取手段(画像読取部) 12 マスタ 14 サーマルヘッド 14a 発熱素子 14c 放熱手段(放熱フィン) 15 プラテンローラー 20 送風手段(冷却ファン) 21 ダクト 22 サーマルヘッド温度検出手段(温度検知センサ
ー) 40 装置温度検出手段(温度検知センサー) 46 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大川 英治 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内 (72)発明者 森 富也 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内 (72)発明者 八重樫 和人 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内 Fターム(参考) 2H084 AA13 AA32 AE05 BB04 BB13 CC09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像読取手段と、マスタを製版するサーマ
    ルヘッドと、前記マスタを搬送するプラテンローラーと
    を具備する印刷装置において、 前記画像読取手段で読み取られた画像情報に基づいて発
    熱する前記サーマルヘッドの発熱素子の数量及び発熱時
    間に応じて、前記プラテンローラーによる前記マスタの
    搬送速度を制御する制御手段を有することを特徴とする
    印刷装置。
  2. 【請求項2】前記制御手段による前記マスタの搬送速度
    の制御は、発熱する前記発熱素子の数量及び発熱時間が
    大きいほど前記マスタの搬送速度を遅くすることを特徴
    とする請求項1記載の印刷装置。
  3. 【請求項3】前記サーマルヘッドの温度を検出するサー
    マルヘッド温度検出手段及び/または製版装置内部の温
    度を検出する装置温度検出手段を有し、各温度検出手段
    のうちの少なくとも一方の検出結果に基づいて前記制御
    手段が前記マスタの搬送速度を制御することを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の印刷装置。
  4. 【請求項4】前記制御手段による前記マスタの搬送速度
    の制御は、検出された温度が高いほど前記マスタの搬送
    速度を遅くすることを特徴とする請求項3記載の印刷装
    置。
  5. 【請求項5】前記サーマルヘッドに対して送風を行う送
    風手段を有し、前記制御手段が該送風手段の作動を制御
    することを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちの
    何れか1つに記載の印刷装置。
  6. 【請求項6】前記サーマルヘッドが前記発熱素子を複数
    のブロックに分割して有していると共に、前記送風手段
    が前記複数のブロックに対応して複数設けられており、
    前記制御手段が前記複数のブロックに対応して前記送風
    手段の作動を個々に制御することを特徴とする請求項5
    記載の印刷装置。
  7. 【請求項7】前記送風手段によって送られた空気を排出
    するダクトを有することを特徴とする請求項5または請
    求項6記載の印刷装置。
  8. 【請求項8】前記サーマルヘッドが放熱手段を有するこ
    とを特徴とする請求項5、請求項6または請求項7記載
    の印刷装置。
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