JP2001116181A - 金属製屈曲管及びその製造方法及びその製造装置 - Google Patents

金属製屈曲管及びその製造方法及びその製造装置

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JP2001116181A
JP2001116181A JP29516299A JP29516299A JP2001116181A JP 2001116181 A JP2001116181 A JP 2001116181A JP 29516299 A JP29516299 A JP 29516299A JP 29516299 A JP29516299 A JP 29516299A JP 2001116181 A JP2001116181 A JP 2001116181A
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Toru Kurimoto
亨 栗本
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Sango Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲げ半径が小さく、かつ曲げ角度が略180
度に近い金属製屈曲管を容易に製造できるようにする。 【解決手段】 流路を形成する管部6hが所定の曲がり
角度を有し、管部の曲げ内側にフランジ部6fを有し、
該フランジ部6fのみに分割面6nを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属製屈曲管及びそ
の製造方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直線状の金属素管(パイプ)を屈
曲する方法として、例えば図12に示すように回転曲げ
型101の一部にパイプ102の一部を固定し、かつパ
イプ102内に芯金103を挿入し、回転曲げ型101
の回転と回転テーブル104の移動によってパイプ10
2を回転曲げ型101に巻き付けるようにして曲げ加工
する引き曲げ方法や、図13に示すように揺動ダイス2
01でパイプ202を支承し、ラム203でパイプ20
2を曲げ加工するプレス曲げ方法や、更に図14に示す
ように固定ダイス301と押し型302の間にパイプ3
03を介在して押し型302を固定ダイス301の周り
に回転させてパイプ303を曲げ加工する圧縮曲げ方法
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図15に示
すように金属管(パイプ)402の直径Dに対して小さ
な曲げ半径(曲率半径)Rの屈曲管が要望されることが
ある。
【0004】このような要望に対して前記従来の引き曲
げ方法(図12)で屈曲管を製造する場合、曲げ半径R
が直径Dの3倍(3D)以下であると、芯金103を挿
入しながら曲げても潰れなどの断面変化やしわ等の発生
を招き易く、真円断面やきれいな表面を保って曲げ加工
することが困難な問題がある。
【0005】また、前記の問題を解決しようと前記のプ
レス曲げ方法(図13)や圧縮曲げ方法(図14)が提
案されているが、冷間塑性加工においてはこの問題を完
全に解決できておらず、特に2D以下での曲げ加工に
は、前記の不具合が不可避であった。特に図15に示す
ように曲げ角度が180度に近い場合には、ほとんどそ
の曲げ加工が不可能であった。
【0006】そこで本発明は、曲げ半径が小さく、かつ
曲げ角度が180度に近いものでも、しわが極めて少な
く、きれいな表面を保って容易に製造できる金属製の屈
曲管及びその製造方法及びその製造装置を提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、流路を形成する管
部が所定の曲がり角度を有し、管部の曲げ内側にのみ分
割面を有することを特徴とする金属製屈曲管である。
【0008】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の
発明において、前記管部の曲がり角度を略180度にし
た金属製屈曲管である。
【0009】請求項3記載の第3の発明は、前記第1又
は第2の発明において、前記管部が、その管部の直径の
2倍以下の曲率半径で曲げられている金属製屈曲管であ
る。
【0010】請求項4記載の第4の発明は、前記第1又
は第2又は第3の発明において、前記曲げられた管部の
内側に水掻き状のフランジ部が一体形成されている金属
製屈曲管である。
【0011】請求項5記載の第5の発明は、絞り成形さ
れた曲面底壁を有する略カップ形状の中間加工品を固定
支持する工程と、前記固定支持された中間加工品の曲面
底壁の内面に沿って可撓性の芯金を配置する工程と、そ
の状態で、前記芯金の配置方向と略直交する側方から中
間加工品を押し潰し加工して前記芯金に沿って略U字状
の管部を形成する工程とを含むことを特徴とする金属製
屈曲管の製造方法である。
【0012】請求項6記載の第6の発明は、絞り成形さ
れた曲面底壁を有し、かつ略長円形の開口部を有する略
カップ状の中間加工品を、その開口部を上方へ向けて固
定支持する工程と、前記中間加工品の上方において吊架
した可撓性の芯金を下降させて中間加工品の開口部より
挿入して曲面底壁の内面に沿って配置し、これを固定す
る工程と、その状態で、前記芯金の配置方向と略直交す
る方向の両側から中間加工品を、2つの側型にて狭持し
て潰し加工を施し、芯金に沿って略U字状の管部を形成
する工程と、その後に前記芯金を上昇させて略U字状の
管部から抜き去る工程とを含むことを特徴とする金属製
屈曲管の製造方法である。
【0013】請求項7記載の第7の発明は、前記第6の
発明において、前記芯金の昇降と前記2つの側型による
潰し加工とを共通の動力により行うようにした金属製屈
曲管の製造方法である。
【0014】請求項8記載の第8の発明は、前記第7の
発明において、下台と上台を相対的に近接・離反可能に
設け、下台側に中間加工品を載置するとともにその中間
加工品の両側に前記2つの側型を移動可能に配置し、上
台側に前記芯金を垂設するとともに前記2つの側型を潰
し加工方向へ移動させる部材を設けて、下台と上台の相
対的な近接・離反により前記芯金の昇降と2つの側型に
よる潰し加工とを共通の動力で行うようにした金属製屈
曲管の製造方法である。
【0015】請求項9記載の第9の発明は、下台に、略
カップ形状の中間加工品を、その開口部を上向きにして
支持する部材と、前記中間加工品を側部から潰す側型を
移動可能に設け、上台には可撓性の芯金を垂設するとと
もに前記側型を潰し方向へ移動する押し部材を設け、前
記側型には、これによって前記中間加工品を潰すことに
より略U字状の管部を成形する型面を形成し、前記上台
と下台を相対的に近接させることにより、芯金が中間加
工品内に入り、前記押し部材によって側型を潰し方向へ
移動させるようにしたことを特徴とする金属製屈曲管の
製造装置である。
【0016】請求項10記載の第10の発明は、固定の
下台と、該下台に固定されて中間加工品を支持する中間
型と、該中間型の両側において相対的に近接・離反する
方向に移動可能に下台に備えた1組の側型と、該1組の
側型の相互の対向面に形成した略U字状の管成形凹面
と、前記下台の上部に設けた昇降可能な上台と、該上台
の下面に垂設されて上台の下降により前記1組の側型に
係合して該側型を中間型側へ移動させる押し部材と、上
台の下面に垂設されて上台の下降により中間加工品内に
入るようにした1組の芯金とからなり、芯金を、連珠状
に形成したことを特徴とする金属製屈曲管の製造装置で
ある。
【0017】
【発明の実施の形態】図1乃至図11に示す実施例に基
いて本発明の実施の形態について説明する。
【0018】図1は本発明の金属製屈曲管を製造するプ
レス機(装置)を示す縦断面図(これを正断面とする)
で、図2は図1のX−X線の中央断面図(側断面図)で
ある。
【0019】図1及び図2において、1は下台である下
型ベース、2は上台である上型ベースで、これらは相対
的に近接・離反するようにしてあり、図の実施例では下
型ベース1が固定で上型ベース2が図示しない昇降駆動
手段により昇降するようになっている。
【0020】前記下型ベース1上には中間型3が起立的
に固定されている。該中間型3は、図9に示すように、
その型部4が薄肉に形成され、その上面に型面5が形成
されている。該型面5は、図10に示す中間加工品(ワ
ーク)6の底壁6dに概ね合致した曲面に形成されてい
る。すなわち、図10に示す形状の中間加工品6におい
ては、型面5が図10(a)に示す底壁6dのA方向
(これを前後方向とする)の曲面に概ね合致する曲面
で、かつ図10(b)に示す底壁6dのB方向(これを
左右方向とする)の面に概ね合致する略平面に形成され
ている。なお、前記底壁6dのB方向の面が曲面に形成
されている場合はこの曲面に概ね合致するように型面5
を形成する。更に、中間型3の高さは、図9に示すよう
に、前記中間加工品6を中間型3に載置嵌合した場合
に、その中間加工品6の両上部側壁6b,6bが中間型
3の上面9より上方へ突出するように設定されている。
【0021】下型ベース1上には、前記中間型3を中心
として左右に1組の第1受動カム10,11が対向配置
されているとともに該両第1受動カム10,11が左右
方向Bに摺動可能に載置されており、該両第1受動カム
10,11が相互に近接・離反移動できるようになって
いる。該第1受動カム10,11が側型を構成してい
る。
【0022】該両第1受動カム10,11の相互の対向
面には、夫々潰し型面12,13と管成形凹面14,1
5とからなる成形面16,17が形成されている。該成
形面16,17の管成形凹面14,15は、図9に示す
ように、ワークの完成品であるU字状の管部6h(図1
1参照)の半面を成形できるように断面が略半円凹面
で、かつ表面側から見て略U字状に形成されている。ま
た、このU字状の管成形凹面14,15の内側部に平面
状の潰し型面12,13が突出形成されている。
【0023】更に、両第1受動カム10,11の背面上
部には、下方が外側へ向かうテーパ面からなる摺動斜面
18,19が形成されている。
【0024】前記両第1受動カム10,11の移動方向
の外側(背後)には第1カムバックアップブロック2
0,21が配置され、夫々下型ベース1上に強固に固定
されている。該両第1カムバックアップブロック20,
21の固定位置は、これに前記両第1受動カム10,1
1の背面が接した場合に、両第1受動カム10,11の
対向間に前記ワークの中間加工品6が介在できる空間が
生じるように設定されている。
【0025】前記両第1カムバックアップブロック2
0,21の背面にはシリンダ22,23が備えられてお
り、そのロッド24,25を水平方向に進退移動するよ
うになっている。該各ロッド24,25は各第1カムバ
ックアップブロック20,21を貫通し、その先端が夫
々前記第1受動カム10,11の背面に強固に係止され
ている。したがって、両シリンダ22,23の動きをフ
リーにすると両第1受動カム10,11のB方向の動き
がフリーになり、両シリンダ22,23を、そのロッド
24,25が後退する方向(外側方向)に移動するよう
に稼動すると、そのロッド24,25によって両第1受
動カム10,11が外側へ、すなわち両第1受動カム1
0,11の相互間が開くように移動するようになってい
る。
【0026】前記中間型3の前後方向(A方向)の両側
上面9,9上には、図2に示すように第2受動カム2
6,27が前後方向(A方向)に水平移動可能に載置さ
れている。該両第2受動カム26,27の相互の対向面
には、図11に示すワークの完成品6Aにおける管部の
上部側壁6b,6bの横断面に概ね合致する曲面からな
る型面30,31が形成されている。更に、前記型面3
0,31の背面上部には、下方が外側へ向かうテーパ面
からなる摺動斜面32,33が形成されている。
【0027】前記両第2受動カム26,27の背面に
は、図2に示すようにロッド34,35が水平に突設さ
れ、下型ベース1の前後方向の両側に強固に固定された
第2カムバックアップブロック36,37に摺動可能に
挿通されている。更に、前記両ロッド34,35は、コ
イルスプリングからなる付勢手段38,39により相互
に離反可能(反ワーク方向)へ常時付勢されている。
【0028】上型ベース2には図1に示すように1組の
第1カムドライバー40,41が前記第1受動カム1
0,11の上部に位置して下向きに固定され、該各第1
カムドライバー40,41の相互に対向する内側には摺
動斜面42,43が下方が外側へ開くようにして形成さ
れている。この両摺動斜面42,43は、これが下降し
た場合に、前記第1受動カム10,11の摺動斜面1
8,19に係合して両第1受動カム10,11(側型)
を所定量内側へ、すなわち中間加工品(ワーク)6を所
定量押し潰すように移動するように設定されている。し
たがって、該第1カムドライバー40,41が、前記2
つの側型10,11を潰し加工方向へ移動させる部材に
なっている。
【0029】更に、上型ベース2には、図2に示すよう
に1組の第2カムドライバー44,45が、前記第2受
動カム26,27の上部に位置して下向きに固定され、
該第2カムドライバー44,45の相互に対向する内側
には摺動斜面46,47が、下方が外側へ開くようにし
て形成されている。この両摺動斜面46,47は、これ
が下降した場合に、前記第2受動カム26,27の摺動
斜面32,33に係合して両第2受動カム26,27を
所定量内側へ、すなわち型面30,31が中間加工品
(ワーク)6に当接するように設定されている。
【0030】前記1組の第1カムドライバー40,41
と1組の第2カムドライバー44,45は、中間加工品
(ワーク)6が設置される部分の中心を通る鉛直軸Oの
まわりに90度ずつずれて配置されている。
【0031】更に上型ベース2には、1組のガイドピン
48,49が上下に摺動可能に垂設されている。該両ガ
イドピン48,49は前記中間型3に載置された中間加
工品(ワーク)6の図9及び図11に示すような最終形
状(完成品)6Aでの管部6hの開口端6gの中心と略
同芯に配置されている。該両ガイドピン48,49の下
端にはフランジ50,51が形成され、該フランジ5
0,51と上型ベース2との間には付勢手段であるコイ
ルスプリング52,53が圧縮係止されており、両ガイ
ドピン48,49を常時下方へ付勢している。
【0032】前記両ガイドピン48,49のフランジ5
0,51の下端には、連珠式で軸方向と直交する方向に
可撓性を有する芯金54,55が吊架されており、該芯
金54,55は自重によって下方へ垂下している。該芯
金54,55は図7に示すように、図の実施例では、最
上段の金属製の第1芯金56とこれより垂下させた複数
(図の例では3個)の金属製の第2〜4芯金57〜59
とからなる。第1芯金56は、取付穴56aを通じて前
記フランジ50,51に回転不能に固着されている。更
に該第1芯金56は円筒状に形成され、その直径φ
1 は、中間加工品(ワーク)6の両側部に形成される最
終形状の円管の直径と略同一径に形成されている。前記
第2芯金57は、その直径を前記φ1 と略同径に形成
し、その内側、すなわち2個の芯金54,55が対向す
る側は、縦断面が図7(a)に示すように先細状に形成
されている。
【0033】前記第1芯金56の中心の下部には、中央
連結片60aとその下部に股状に形成した股状連結片6
0bとからなる第1連結具60が、その中央連結片60
aを水平ピン61で回転可能に連結して垂設され、その
股状連結片60bが第2芯金57内に挿入されている。
前記股状連結片60b内には、前記の第1連結具60と
同様の第2連結具62の中央連通片62aが挿入され、
該中央連結片62aと、股状連結片60bと第2芯金5
7とが水平ピン63で回転可能に連結されている。第3
芯金58及び第4芯金59も前記と同様の第2連結具6
2、第3連結具64により回転可能に連結されている。
このような構造により、両芯金54,55が図8に示す
ように所定の円弧で内側(両芯金54,55の対向側)
へ屈曲できるようになっている。
【0034】次に、金属製屈曲管の製造方法について説
明する。
【0035】先ず、上型ベース2を図1及び図2に示す
ように上昇状態にしてその付属品を上昇位置におくとと
もに、シリンダ22,23をフリーにして両第1受動カ
ム10,11を左右方向(B方向)にフリーにする。
【0036】次で、図10に示すような中間加工品(ワ
ーク)6を図1及び図2に示すように中間型3に載置す
る。この中間加工品6は図10に示すように、上側に長
円の開口部6aを有する略カップ状に絞り成形された金
属製、例えばステンレス等からなるものである。すなわ
ち、上部側壁6b,6bを略半円形に形成し、その間の
上部中間壁6c,6cを前後方向(A方向)に略直線に
形成して上部に長円の開口部6aを形成し、底壁6d
を、両上部側壁6b,6bに連続する略半円状の曲面に
形成し、上部中間壁6c,6cから底壁6dに向かう両
側壁6e,6eを、これらの間が底壁6dに至るにつれ
て縮小する傾斜面にして形成されている。また、前記両
上部側壁6b,6bの開口端半径R1 は、図11(a)
に示す完成品6Aでの管部6hの半径R2 よりも大きく
設定され、更に該上部側壁6b,6bは上下方向の直線
面に形成されている。更に、前記底壁6dは左右方向
(B方向)に対して略直線状の平曲面に形成されてい
る。この中間加工品6は、金属の平板を周知の深絞り加
工により略カップ状に成形したものである。このような
深絞り加工により、その底壁6dは、小さな曲率半径で
もしわを生じることなくきれいに成形される。
【0037】前記のように絞り成形された中間加工品6
をその開口部6aを上向きにして中間型3に載置した
後、上型ベース2を下降する。この下降により、先ず可
撓性の両芯金54,55の下端が中間加工品6における
長円形の開口部6aの長手方向両端部から中間加工品6
内に侵入し、更に上型ベース2を下降すると、両芯金5
4,55がその自重によって中間加工品6の底壁6dの
内面に沿って摺動して曲がりながら下降侵入し、最終的
に、図3及び図4に示すように両芯金54,55の先端
が相互に対峙して当接する。これにより、両芯金54,
55は、中間加工品6における開口部6aの一方の端部
〜一方の上部側壁6bの内面〜曲面状の底壁6dの内面
〜他方の上部側壁6bの内面〜開口部6aの他方の端部
にわたって配置される。なお、中間加工品6の底壁6d
と芯金54,55との間では、底壁6dが平曲面に形成
されているため、図11(b)に示すような空隙dが形
成される。
【0038】また、上型ベース2の下降により、図3に
示すように両第1カムドライバー40,41の摺動斜面
42,43が両第1受動カム10,11の摺動斜面1
8,19に当接するとともに両第1カムドライバー4
0,41の摺動背面40a,41aが第1カムバックア
ップブロック20,21の摺動面20a,21aに摺接
する。また、図4に示すように、両第2カムドライバー
44,45の摺動斜面46,47が両第2受動カム2
6,27の摺動斜面32,33に係合するとともに両第
2カムドライバー44,45の摺動背面44a,45a
が第2カムバックアップブロック36,37の摺動面3
6a,37aに摺接して、第2受動カム26,27を中
間加工品6側へ移動してその型面30,31で中間加工
品6の上部側壁6b,6bを押圧する。
【0039】次で、上型ベース2を更に下降させる。
【0040】図3及び図4の状態から上型ベース2が更
に下降すると、前記のように両芯金54,55の先端相
互が当接しているため、両芯金54,55の更なる侵入
が阻止され、両ガイドピン48,49は停止し、上型ベ
ース2が図5及び図6に示すようにコイルスプリング5
2,53を圧縮して下降する。このコイルスプリング5
2,53の圧縮によるその反発力により、中間加工品6
の底壁6dに対する芯金54,55の密着状態が維持さ
れ、芯金54,55の正常位置が保持される。
【0041】また、上型ベース2の下降により、図5に
示すように、両第1カムドライバー40,41が更に下
降し、その摺動斜面42,43によって両第1受動カム
10,11が中間加工品6側へ押され、その潰し型面1
2,13により、中間加工品6における屈曲した芯金5
4,55の内側に位置する両側壁6e,6eを内方へ押
し潰す。これにより、図11に示す管部6hの内側周壁
6kが、屈曲した芯金54,55の内側周面に沿って成
形される。また、第2カムドライバー44,45も図6
に示すように下降し、該第2カムドライバー44,45
により第2受動カム26,27の中間加工品6に対する
前記の押圧状態が維持される。
【0042】前記のように潰し型面12,13により中
間加工品6の両側壁6e,6eが押し潰されるときに
は、中間加工品6内に両芯金54,55が配置され、更
に第2受動カム26,27により中間加工品6の直線状
の上部側壁6b,6bが押さえられていることにより、
中間加工品6の材料が芯金54,55側及び第2受動カ
ム26,27側へ逃げることが抑えられ、加工断面形状
の精度が高められる。この押し潰し時には、特に図11
に示す屈曲管部の内側周壁6k部に大きなしわが発生し
やすいが、図11(b)に示すように、該内側周壁6k
内に芯金54,55を密着させておくことにより、しわ
を極めて小さくし、表面をきれいに仕上げることができ
る。また、屈曲管部の外側周壁、すなわち底壁6d部に
はしわが発生しにくいため、芯金54,55との間に図
11(b)に示す空隙dがあっても問題はない。
【0043】前記の押し潰し加工により、両芯金54,
55と第1受動カム10,11に形成した略半円状の管
成形凹面14,15によって図11に示すような略18
0度(略半円状)に屈曲した管部6hと、その両端部に
続く直線状の管部6m,6mが成形され、かつ、前記管
部6m,6m,6hの内側に押し潰された水掻き状のフ
ランジ部6fが成形され、該両フランジ部6f,6f間
に分割面6nを有する完成品6Aとなる。これにより、
略半円部の両端部に直線部を有する略U字状で、かつ両
端に開口端6g,6gを有する流路6jが形成される。
【0044】また、中間型3の型面5が略水平に形成さ
れているため、完成品6Aの底壁6dも平曲面に成形さ
れる。
【0045】次に脱型工程について説明する。
【0046】この脱型に際しては、前記図5及び図6の
ように下降した上型ベース2を上昇させて両芯金54,
55を完成品6Aから抜き去るのであるが、このとき、
完成品6Aを把持固定していないと完成品6Aも両芯金
54,55とともに上昇してしまい、完成品6Aから両
芯金54,55を抜き去ることができない。
【0047】そこで、図5及び図6の状態で、両シリン
ダ22,23を稼動してロッド24,25を前進状態に
し、両第1受動カム10,11を完成品6Aに押し付け
た状態に維持しておく。この押し付けは、完成品6Aが
動かない程度に弱く押し付ければよい。
【0048】この状態で上型ベース2を上昇すれば、両
芯金54,55は完成品6Aからスムーズに抜き去ら
れ、また、同時に第1カムドライバー40,41は両第
1受動カム10,11から上方へ離脱する。
【0049】なお、第2受動カム26,27には前記の
シリンダ22,23のような押さえ機能はなく、上型ベ
ース2の上昇に追従して第2カムドライバー44,45
が上昇すると、スプリング38,39の付勢力により直
ちに後退して原位置に復帰する。
【0050】両芯金54,55が完成品6Aから完全に
抜き去られた後に、両シリンダ22,23を、そのロッ
ド24,25が後退する方向(外側方向)へ稼動させ、
ロッド24,25を介して第1受動カム10,11を完
成品6Aとは反対側方向(相互に離反する方向)に動か
し、図1に示す原位置に復帰させ、次の加工に備える。
【0051】そして完成品6Aを取り出す。この完成品
6Aの内側には、図11に示すように、重合したフラン
ジ部6f,6fが残るが、このフランジ部6f,6f同
士をスポット溶接6i等で相互に固定すると良い。ま
た、このフランジ部6f,6fは流路6jの形成が損な
われないようにして切除しても構わない。
【0052】以上のように、本発明によれば、曲げ半径
が小さい管部6hであっても、その管部6hの外周壁
(底壁6d)は中間加工品6の成形時の深絞り加工によ
り容易に成形され、また、管部6hの内側周壁6kは、
前記略カップ形状の中間加工品6を、その側面から押し
潰すことにより容易に成形できる。したがって、曲げ半
径が小さい屈曲管を、しわの発生を極めて少なくしてき
れいに容易に成形でき、流路の直径の2倍以下の小さな
曲げ半径で略180度の曲がり角を有する屈曲管をも容
易に製造できる。
【0053】また、上台2に、芯金54,55と、第1
受動カム(側型)10,11の潰し方向の移動を行う第
1カムドライバー40,41とを備えたので、これらの
動きを共通の動力で行え、装置の簡易化、低廉化を図る
ことができる。
【0054】なお、前記完成品6Aの管部の横断面形状
は前記の実施例に限るものではなく、真円状でもよく、
また、管部の曲げ角度は前記のような180度に限るも
のではなく、任意の角度にする。
【0055】更に、前記の芯金54,55も前記のもの
に限るものではなく、非圧縮性と可撓性を有するもので
あれば、他の材質や構造でもよい。
【0056】
【発明の効果】以上のようであるから、本発明によれ
ば、曲げ半径が小さく、かつ曲げ角度が略180度に近
い金属製屈曲管を、しわの発生が少なく、きれいな表面
を保って容易に製造することができ、このような金属製
屈曲管の要望に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す正断面図。
【図2】図1におけるX−X線での側断面図。
【図3】図1の状態から上台が下降した状態の正断面
図。
【図4】図3における側断面図。
【図5】図3の状態から上台が更に下降してワークを完
成した状態の正断面図。
【図6】図5における側断面図。
【図7】可撓性芯金を示すもので、(a)は側断面図、
(b)は平面図、(c)は(a)におけるZ−Z線断面
図。
【図8】図7に示す可撓性芯金の屈曲状態を示す一部破
断した図。
【図9】本発明の実施例における各部品相互の配置関係
を略図的に示す斜視図。
【図10】本発明に使用する中間加工品を示すもので、
(a)は斜視図、(b)は正断面図。
【図11】本発明により製造された金属製屈曲管を示す
もので、(a)は斜視図、(b)は中央正断面図。
【図12】従来の引き曲げ方法を示す図。
【図13】従来のプレス曲げ方法を示す図。
【図14】従来の圧縮曲げ方法を示す図。
【図15】金属製屈曲管の管径と曲げ半径との関係を示
す図。
【符号の説明】
1 下台 2 上台 3 中間台 6 中間加工品 6A 完成品 6a 開口部 6d 底壁 6h 管部 6n 分割面 10,11 側型である第1受動カム 12,13 潰し型面 14,15 管成形凹面 40,41 側型を移動する押し部材 54,55 可撓性芯金

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路を形成する管部が所定の曲がり角度
    を有し、管部の曲げ内側にのみ分割面を有することを特
    徴とする金属製屈曲管。
  2. 【請求項2】 前記管部の曲がり角度を略180度にし
    た請求項1記載の金属製屈曲管。
  3. 【請求項3】 前記管部が、その管部の直径の2倍以下
    の曲率半径で曲げられている請求項1又は2記載の金属
    製屈曲管。
  4. 【請求項4】 前記曲げられた管部の内側に水掻き状の
    フランジ部が一体形成されている請求項1又は2又は3
    記載の金属製屈曲管。
  5. 【請求項5】 絞り成形された曲面底壁を有する略カッ
    プ形状の中間加工品を固定支持する工程と、 前記固定支持された中間加工品の曲面底壁の内面に沿っ
    て可撓性の芯金を配置する工程と、 その状態で、前記芯金の配置方向と略直交する側方から
    中間加工品を押し潰し加工して前記芯金に沿って略U字
    状の管部を形成する工程とを含むことを特徴とする金属
    製屈曲管の製造方法。
  6. 【請求項6】 絞り成形された曲面底壁を有し、かつ略
    長円形の開口部を有する略カップ状の中間加工品を、そ
    の開口部を上方へ向けて固定支持する工程と、 前記中間加工品の上方において吊架した可撓性の芯金を
    下降させて中間加工品の開口部より挿入して曲面底壁の
    内面に沿って配置し、これを固定する工程と、 その状態で、前記芯金の配置方向と略直交する方向の両
    側から中間加工品を、2つの側型にて狭持して潰し加工
    を施し、芯金に沿って略U字状の管部を形成する工程
    と、 その後に前記芯金を上昇させて略U字状の管部から抜き
    去る工程とを含むことを特徴とする金属製屈曲管の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 前記芯金の昇降と前記2つの側型による
    潰し加工とを共通の動力により行うようにした請求項6
    記載の金属製屈曲管の製造方法。
  8. 【請求項8】 下台と上台を相対的に近接・離反可能に
    設け、下台側に中間加工品を載置するとともにその中間
    加工品の両側に前記2つの側型を移動可能に配置し、上
    台側に前記芯金を垂設するとともに前記2つの側型を潰
    し加工方向へ移動させる部材を設けて、下台と上台の相
    対的な近接・離反により前記芯金の昇降と2つの側型に
    よる潰し加工とを共通の動力で行うようにした請求項7
    記載の金属製屈曲管の製造方法。
  9. 【請求項9】 下台に、略カップ形状の中間加工品を、
    その開口部を上向きにして支持する部材と、前記中間加
    工品を側部から潰す側型を移動可能に設け、上台には可
    撓性の芯金を垂設するとともに前記側型を潰し方向へ移
    動する押し部材を設け、前記側型には、これによって前
    記中間加工品を潰すことにより略U字状の管部を成形す
    る型面を形成し、前記上台と下台を相対的に近接させる
    ことにより、芯金が中間加工品内に入り、前記押し部材
    によって側型を潰し方向へ移動させるようにしたことを
    特徴とする金属製屈曲管の製造装置。
  10. 【請求項10】 固定の下台と、該下台に固定されて中
    間加工品を支持する中間型と、該中間型の両側において
    相対的に近接・離反する方向に移動可能に下台に備えた
    1組の側型と、該1組の側型の相互の対向面に形成した
    略U字状の管成形凹面と、前記下台の上部に設けた昇降
    可能な上台と、該上台の下面に垂設されて上台の下降に
    より前記1組の側型に係合して該側型を中間型側へ移動
    させる押し部材と、上台の下面に垂設されて上台の下降
    により中間加工品内に入るようにした1組の芯金とから
    なり、芯金を、連珠状に形成したことを特徴とする金属
    製屈曲管の製造装置。
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