JP2001114866A - エポキシ化合物 - Google Patents

エポキシ化合物

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JP2001114866A
JP2001114866A JP30112199A JP30112199A JP2001114866A JP 2001114866 A JP2001114866 A JP 2001114866A JP 30112199 A JP30112199 A JP 30112199A JP 30112199 A JP30112199 A JP 30112199A JP 2001114866 A JP2001114866 A JP 2001114866A
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JP30112199A
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Hiromitsu Morino
博満 森野
Noboru Kobiyama
登 小桧山
Masashi Minegishi
昌司 峰岸
Tadahiro Miyoshi
忠大 三由
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Taiyo Holdings Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バランスのとれた耐熱性と強靱性に加え、良
好な接着性、耐水性、耐薬品性等を有し、かつ良好な成
形性を持つエポキシ化合物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で示されるエポキシ化
合物が提供される。 【化1】 (式中、XとYは異なる芳香環を表わし、Xはビフェノ
ール型、ビキシレノール型、ビスフェノール型及びナフ
タレン型のジグリシジルエーテルよりなる群から選ばれ
た少なくとも1種の二官能芳香族エポキシ化合物の芳香
環残基、Yはジヒドロキシナフタレン及びその誘導体、
ビフェノール及びその誘導体、ビキシレノール及びその
誘導体、ビスフェノール誘導体及びハイドロキノン誘導
体よりなる群から選ばれた少なくとも1種の二官能芳香
族アルコールの芳香環残基を表わし(但し、Xがビフェ
ノール型ジグリシジルエーテルの芳香環残基を、Yがビ
スフェノールA又はFの芳香環残基を表わす場合を除
く)、nは1〜20の整数を表わす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異種の芳香環を規
則的に繰り返し含有する線状の新規なエポキシ化合物に
関し、さらに詳しくは、その硬化物が耐熱性に優れると
共に、高い硬度と強靱性を有し、しかも耐水性、耐薬品
性に富み、ガラス転移点の高い新規なエポキシ化合物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
に代表されるエポキシ樹脂は、その優れた接着性、耐熱
性、耐薬品性、電気絶縁性などのため、接着剤、注型
剤、積層材、塗料、封止剤など多くの分野に広く使用さ
れている。しかしながら、特に、最近の電気産業、半導
体産業の発展に伴って、一層の特性、例えば耐熱性、強
靱性、耐水性、耐湿性、耐薬品性の向上が要求され、こ
れを満足すべく種々の新規なエポキシ化合物が開発され
ている。
【0003】これらのうち特に耐熱性の優れたエポキシ
化合物として、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂などの多核エポキ
シ樹脂が重用されている。しかし、これらの樹脂は耐熱
性は良いが、硬化時の収縮が大きく、伸びが少なく、強
靱性に欠けるため、熱ショックによるクラックが発生し
易い。これを解決する方法として、エポキシ樹脂にゴム
成分をブレンドする方法(特開昭63−199218号
公報)、二種類のエポキシ樹脂をブレンドする方法(特
許第2783116号公報)、ビフェニル骨格とビスフ
ェノール骨格との共重合エポキシ樹脂(特許第2789
325号公報)などが提案されている。しかし、これら
の方法も、耐熱性と強靱性とを共に満足させるにはまだ
まだ不充分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の様な
問題に鑑みなされたものであり、バランスのとれた耐熱
性と強靱性に加え、良好な接着性、耐水性、耐薬品性等
を有し、かつ良好な成形性を持つエポキシ化合物を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、下記一般式(1)で示されるエポ
キシ化合物が提供される。
【化3】 (式中、XとYは異なる芳香環を表わし、Xはビフェノ
ール型ジグリシジルエーテル、ビキシレノール型ジグリ
シジルエーテル、ビスフェノール型ジグリシジルエーテ
ル及びナフタレン型ジグリシジルエーテルよりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の1分子中に2個のグリシジ
ル基を有する芳香族エポキシ化合物の芳香環残基を表わ
し、Yはジヒドロキシナフタレン及びその誘導体、ビフ
ェノール及びその誘導体、ビキシレノール及びその誘導
体、ビスフェノール誘導体及びハイドロキノン誘導体よ
りなる群から選ばれた少なくとも1種の1分子中に2個
のフェノール性水酸基を有する芳香族アルコールの芳香
環残基を表わし(但し、Xがビフェノール型ジグリシジ
ルエーテルの芳香環残基を、YがビスフェノールA又は
Fの芳香環残基を表わす場合を除く)、nは1〜20の
整数を表わす。)
【0006】本発明のより具体的な好適な態様によれ
ば、下記一般式(2)で表わされるエポキシ化合物が提
供される。
【化4】 (式中、R1、R2、R3、R4は同一の又は互いに異な
る、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、
nは1〜20の整数を表わす。) 好適な態様においては、上記一般式(2)で表わされる
エポキシ化合物において、R1〜R4は全て水素原子であ
るか、又はR1〜R4は全てメチル基であり、一方、二価
のナフタレン環残基は1,5−、1,6−、2,6−又
は2,7−置換体である。特に好適な態様においては、
1〜R4は全てメチル基であり、かつ二価のナフタレン
環残基は1,5−、1,6−又は2,6−置換体であ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは、前記の課題を解決
するため鋭意検討を重ねた結果、前記X及びYで表わさ
れる異種の芳香環を規則的に繰り返し含有する線状エポ
キシ化合物、特に軟化点の高いビフェニル骨格とナフタ
レン骨格とが交互に共重合された交互共重合型の線状エ
ポキシ化合物が、優れた耐熱性と強靱性を併せ持つ硬化
物を与えることを見出し、本発明を完成するに至ったも
のである。すなわち、本発明のエポキシ化合物は、前記
一般式(1)及び(2)で表わされるように、異種の芳
香環を規則的に繰り返し含有するため機械的強度の高い
硬化物が得られ、また線状構造としたことによって耐熱
性の高い硬化物が得られると共に基材に対する接着性に
優れ、それによつて耐水性、耐薬品性、電気絶縁性、成
形性等に優れた硬化物が得られるものである。
【0008】以下、本発明のエポキシ化合物について詳
細に説明する。まず、前記一般式(1)で表わされる本
発明のエポキシ化合物は、1分子中に2個のグリシジル
基を有する芳香族エポキシ化合物(以下、二官能芳香族
エポキシ化合物という)と、1分子中に2個のフェノー
ル性水酸基を有する芳香族アルコール(以下、二官能芳
香族アルコールという)とを原料として、後述するよう
な公知のエーテル化触媒を用い、溶媒中又は無溶媒下、
交互に重合させる方法によって容易に製造することがで
きる。
【0009】前記二官能芳香族エポキシ化合物として
は、下記式(A)〜(D)で示されるような芳香環を有
するビフェノール型ジグリシジルエーテル、ビキシレノ
ール型ジグリシジルエーテル、ビスフェノール型ジグリ
シジルエーテル及びナフタレン型ジグリシジルエーテル
よりなる群から選ばれた少なくとも1種の二官能芳香族
エポキシ化合物が用いられる。このような二官能芳香族
エポキシ化合物を、二官能芳香族アルコールとの交互共
重合体の一方のモノマー成分とすることにより、硬化物
の強度、耐熱性、電気絶縁性等に優れたエポキシ化合物
が得られる。
【化5】 (式中、R1、R2、R3、R4は同一の又は互いに異な
る、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、
5、R6、R7、R8は同一の又は互いに異なる、水素原
子、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を表わ
し、R9、R10は同一の又は互いに異なる、水素原子、
メチル基又はハロゲン化メチル基を表わす。)
【0010】前記ビフェノール型、ビキシレノール型、
ナフタレン型又はビスフェノール型のジグリシジルエー
テルとしては、例えばビフェノール化合物、ビキシレノ
ール化合物、ビスフェノール化合物又はジヒドロキシナ
フタレンとエピクロルヒドリンとの反応から製造される
ものを使用することができる。また、市販のエポキシ化
合物も使用することができ、例えば、ビフェノール型ジ
グリシジルエーテルとしては油化シェルエポキシ(株)
製の商品名「エピコートYL−6056」等、ビキシレ
ノール型ジグリシジルエーテルとしては油化シェルエポ
キシ(株)製の商品名「エピコートYX−4000
(H)」等、ナフタレン型ジグリシジルエーテルとして
は大日本インキ化学工業(株)製の商品名「エピクロン
HP−4032(D)」等、ビスフェノール型ジグリシ
ジルエーテルとしては旭チバ(株)製の商品名「アラル
ダイト♯260」、「アラルダイト♯6071」等のビ
スフェノールA型エポキシ化合物、或いは大日本インキ
化学工業(株)製の商品名「エピクロン830S」等の
ビスフェノールF型エポキシ化合物、或いは大日本イン
キ化学工業(株)製の商品名「エピクロンEXA151
4」等のビスフェノールS型エポキシ化合物等を挙げる
ことができ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせ
て使用することができる。
【0011】本発明に使用する二官能芳香族アルコール
は、その構造に特徴があり、耐熱性を高くするために芳
香環を有し、対称構造或いは剛直な構造を有したものを
使用することができる。このような化合物としては、例
えば1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒド
ロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、
2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキ
シナフタレン、2,8−ジヒドロキシナフタレン等のジ
ヒドロキシナフタレン誘導体、ビキシレノール、ビフェ
ノール等のビフェノール誘導体、ビスフェノールA、ビ
スフェノールF、ビスフェノールS、アルキル基置換ビ
スフェノール等のビスフェノール誘導体、ハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、ジメチルハイドロキノン、
トリメチルハイドロキノン等のハイドロキノン誘導体な
どを挙げることができ、これらを単独で又は2種以上を
組み合わせて使用することができる。
【0012】前記したエポキシ化合物の中でも、前記一
般式(2)で表わされるエポキシ化合物が特に好まし
い。この一般式(2)で表わされるエポキシ化合物は、
ビフェニル型及び/又はビキシレノール型のエポキシ化
合物と、1,5−、1,6−、2,6−、2,7−置換
体等の少なくとも1種のジヒドロキシナフタレンとを原
料として、エーテル化触媒を用い、溶媒中で交互に重合
させる方法によつて容易に製造することができる。ジヒ
ドロキシナフタレンとしては、軟化点の高い1,5−、
1,6−又は2,6−置換体、特に対称的な1,5−及
び2,6−置換体を用いることが好ましい。
【0013】本発明のエポキシ化合物の合成触媒として
は、グリシジル基とフェノール性水酸基が定量的に反応
するホスフィン類、アルカリ金属化合物、アミン類を単
独で又は併用して用いるのが好ましい。これ以外の触媒
は、グリシジル基とフェノール性水酸基との反応で生成
するアルコール性の水酸基と反応し、ゲル化するので好
ましくない。ホスフィン類としては、トリブチルホスフ
ィン、トリフェニルホスフィン等のトリアルキルもしく
はトリアリールホスフィン又はこれらと酸化合物との塩
類などが挙げられる。
【0014】アルカリ金属化合物としては、ナトリウ
ム、リチウム、カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、
ハロゲン化物、アルコラート、アミドなどが挙げられ、
これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いること
ができる。アミン類としては、脂肪族又は芳香族の第一
級、第二級、第三級、第四級アミン類などが挙げられ、
これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いること
ができる。アミン類の具体例としては、トリエタノール
アミン、N,N−ジメチルピペラジン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−プロピルアミン、ヘキサメチレンテトラ
ミン、ピリジン、テトラメチルアンモニウムブロマイド
などが挙げられる。
【0015】これらの触媒は、二官能芳香族エポキシ化
合物1モルに対し、0.001モル以上の割合で用いる
ことが望ましく、特に0.05〜0.1モルの範囲で用
いることが好ましい。触媒の使用量が0.001モル未
満では、反応に時間がかかり経済的でなく、一方、0.
1モルを超えて多量に使用すると、逆に反応が早いため
に反応の制御がしにくくなるので好ましくない。そし
て、溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド、アセト
アミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒、ジ
イソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、ア
セトフェノンなどのケトン系溶媒が用いられる。
【0016】前記二官能芳香族エポキシ化合物と二官能
芳香族アルコールの配合比は、エポキシ基/フェノール
性水酸基=m+1/m(m=1〜10)の当量比となる
様に配合する。これら二官能芳香族エポキシ化合物と二
官能芳香族アルコールは、溶媒中にて固形分濃度が20
〜40重量%となるような条件にて約50〜180℃、
好ましくは100〜150℃の温度範囲で反応させるこ
とが好ましい。
【0017】本発明のエポキシ化合物の数平均分子量
は、上記等量比により決められるが、400〜500
0、好ましくは600〜3000、より好ましくは60
0〜2000が望ましい。エポキシ化合物の数平均分子
量が400以下では、得られる硬化物の強靱性が充分で
なく、一方、5000以上では耐熱性が低下するので好
ましくない。
【0018】本発明のエポキシ化合物は単独で又は他の
エポキシ樹脂との併用で、通常のエポキシ樹脂の場合と
同様に、硬化剤さらに必要により硬化促進剤等を添加す
ることにより硬化させることができる。使用する硬化剤
としては、アミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド
系化合物、フェノール系化合物などがある。具体例とし
ては、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスル
ホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレ
ン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリ
アミド樹脂、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水
ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチル
ナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、フェノールノボラック、及びこれ
らの変性物、イミダゾール、BF3−アミン錯体、グア
ニジン誘導体などが挙げられる。これらの硬化剤はそれ
ぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。硬化促進剤としては、例えばイミダゾール
類、第3級アミン類、フェノール類、金属化合物等が挙
げられる。
【0019】また、必要に応じて無機又は有機充填剤等
の種々の配合剤を添加することができる。さらに、本発
明のエポキシ化合物、硬化剤、さらに必要により硬化促
進剤等が配合されたエポキシ樹脂組成物は、従来知られ
ている方法と同様の方法で容易にエポキシ樹脂組成物の
硬化物を得ることができる。例えば、本発明のエポキシ
化合物と硬化剤、充填剤及びその他の添加剤とを必要に
応じて押出機、ニーダ、ロール等を用いて均一になるま
で充分に混合してエポキシ樹脂組成物を得、そのエポキ
シ樹脂組成物を溶融後、注型あるいはトランスファー成
形機などを用いて成形し、さらに80〜200℃に加熱
することにより硬化物を得ることができる。また、エポ
キシ樹脂組成物を溶剤に溶解させ、ガラス繊維、カーボ
ン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アルミナ
繊維、紙などの基材に含浸させ、加熱乾燥して得たプリ
プレグを、熱プレス成形して硬化物を得ることもでき
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでない
ことはもとよりである。
【0021】実施例1 二官能芳香族エポキシ化合物として4,4´−ジヒドロ
キシビフェニルジグリシジ−ルエーテル596g(2.
00モル)、二官能芳香族アルコールとして1,5−ジ
ヒドロキシナフタレン160g(1.0モル)、触媒と
してトリフェニルホスフィン0.5gをN−メチルピロ
リドン2000gに溶解し、120℃にて5時間反応さ
せ、反応物を水中にて充分に洗浄して、乾燥した。得ら
れた交互共重合エポキシ化合物のエポキシ当量は385
g/eqであった。
【0022】実施例2 二官能芳香族エポキシ化合物として3,3´,5,5´
−テトラメチル−4,4´−ジヒドロキシビフェニルジ
グリシジ−ルエーテル531g(1.5モル)、二官能
芳香族アルコールとして1,5−ジヒドロキシナフタレ
ン160g(1.0モル)を用いた以外は実施例1と同
様な反応を行なった。得られた交互共重合エポキシ化合
物のエポキシ当量は700g/eqであった。
【0023】実施例3 実施例2の原料二官能芳香族エポキシ化合物の使用量を
424.8g(1.2モル)とした以外は実施例1と同
様な反応を行なった。得られた交互共重合エポキシ化合
物のエポキシ当量は1500g/eqであった。
【0024】実施例4 実施例2において、二官能芳香族アルコールとして1,
5−ジヒドロキシナフレン100g(0.625モル)
及び1,4−ジヒドロキシナフタレン60g(0.37
5モル)を用いた以外は実施例2と同様な反応を行なっ
た。得られた交互共重合エポキシ化合物のエポキシ当量
は750g/eqであった。
【0025】実施例5 実施例2において、二官能芳香族アルコールとして1,
4−ジヒドロキシナフタレン160gを用いた以外は実
施例2と同様な反応を行なった。得られた交互共重合エ
ポキシ化合物のエポキシ当量は780g/eqであっ
た。
【0026】実施例6 実施例4において、二官能芳香族アルコールとして1,
5−ジヒドロキシナフタレン60g及び1,4−ジヒド
ロキシナフタレン100gを用いた以外は実施例4と同
様な反応を行なった。得られた交互共重合エポキシ化合
物のエポキシ当量は800g/eqであった。
【0027】比較例1 3,3´,5,5´−テトラメチル−4,4´−ジヒド
ロキシビフェニルグリシジ−ルエーテル354gと1,
5−ジヒドロキシナフタレングリシジルエーテル272
gを均一に混合したエポキシ樹脂混合物を調製した。
【0028】応用実施例1〜6及び応用比較例1 応用実施例1〜6では前記実施例1〜6で合成したエポ
キシ化合物をそれぞれ用い、また応用比較例1では前記
比較例1で得られたエポキシ樹脂混合物を用い、表1に
示す配合割合でフェノール樹脂(フェノールノボラッ
ク、水酸基当量106g/eq.)及び硬化促進剤(ト
リフェニルホスフィン、TPPと略記する)と混合し、
得られた各組成物を160℃で2時間、さらに180℃
で8時間硬化させた。
【表1】
【0029】上記熱硬化処理によって得られた樹脂硬化
物について、ガラス転移点、引張強度、伸び率、引張弾
性率、曲げ強度、アイゾット衝撃強度、破壊靱性値(K
IC)、吸水率、及び接着力を測定した。各物性の評価は
次の方法で行なった。 ガラス転移点:JIS C 6481 5.17.2に
従って、DMA法にて動的粘弾性測定装置により測定し
た。 引張強度(引張破壊強さ)、伸び率(引張破壊伸び)、
引張弾性率:JISK 7127に準拠して求めた。 曲げ強度:JIS K 7171に準拠して求めた。 アイゾット衝撃強度:JIS K 6911に準拠して
求めた。 破壊靱性値(KIC):ASTM D5045に準拠して
求めた。 吸水率:JIS K 5400に準拠して求めた。 接着力:JIS K 6848に準拠して求めた。
【0030】得られた結果を表2に示す。
【表2】 表2に示す結果から明らかな如く、本発明のエポキシ化
合物から得られた硬化物は、引張強度、曲げ強度、アイ
ゾット衝撃強度、破壊靱性値等の機械的強度に優れ、伸
び率、引張弾性率、吸水率、接着力などにも優れた特性
を有している。これに対して、比較例1の芳香族エポキ
シ化合物の混合物を用いて得られた硬化物は、アイゾッ
ト衝撃強度、破壊靱性値、伸び率、引張弾性率が劣って
いた。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明のエポキシ化合物
は、異種の芳香環を規則的に繰り返し含有する線状エポ
キシ化合物、特に軟化点の高いビフェニル骨格とナフタ
レン骨格とが交互に共重合された交互共重合型の線状エ
ポキシ化合物であるため、高いレベルで耐熱性と強靱性
のバランスがとれ、耐熱性や機械的強度に優れると共
に、基材に対する接着性に優れ、さらに耐水性、耐薬品
性、電気絶縁性等に優れた硬化物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 峰岸 昌司 埼玉県比企郡嵐山町大字大蔵388番 太陽 インキ製造株式会社嵐山事業所内 (72)発明者 三由 忠大 埼玉県比企郡嵐山町大字大蔵388番 太陽 インキ製造株式会社嵐山事業所内 Fターム(参考) 4J036 AD07 CA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるエポキシ化
    合物。 【化1】 (式中、XとYは異なる芳香環を表わし、Xはビフェノ
    ール型ジグリシジルエーテル、ビキシレノール型ジグリ
    シジルエーテル、ビスフェノール型ジグリシジルエーテ
    ル及びナフタレン型ジグリシジルエーテルよりなる群か
    ら選ばれた少なくとも1種の1分子中に2個のグリシジ
    ル基を有する芳香族エポキシ化合物の芳香環残基を表わ
    し、Yはジヒドロキシナフタレン及びその誘導体、ビフ
    ェノール及びその誘導体、ビキシレノール及びその誘導
    体、ビスフェノール誘導体及びハイドロキノン誘導体よ
    りなる群から選ばれた少なくとも1種の1分子中に2個
    のフェノール性水酸基を有する芳香族アルコールの芳香
    環残基を表わし(但し、Xがビフェノール型ジグリシジ
    ルエーテルの芳香環残基を、YがビスフェノールA又は
    Fの芳香環残基を表わす場合を除く)、nは1〜20の
    整数を表わす。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(2)で表わされるエポキシ
    化合物。 【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4は同一の又は互いに異な
    る、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、
    nは1〜20の整数を表わす。)
  3. 【請求項3】 前記一般式(2)で表わされるエポキシ
    化合物において、R 1〜R4が全て水素原子であることを
    特徴とする請求項2に記載のエポキシ化合物。
  4. 【請求項4】 前記一般式(2)で表わされるエポキシ
    化合物において、R 1〜R4が全てメチル基であることを
    特徴とする請求項2に記載のエポキシ化合物。
  5. 【請求項5】 前記一般式(2)で表わされるエポキシ
    化合物において、二価のナフタレン環残基が1,5−、
    1,6−、2,6−又は2,7−置換体であることを特
    徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のエポキ
    シ化合物。
JP30112199A 1999-10-22 1999-10-22 エポキシ化合物 Withdrawn JP2001114866A (ja)

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