JP2001112694A - 食器類洗浄装置 - Google Patents

食器類洗浄装置

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JP2001112694A
JP2001112694A JP29474399A JP29474399A JP2001112694A JP 2001112694 A JP2001112694 A JP 2001112694A JP 29474399 A JP29474399 A JP 29474399A JP 29474399 A JP29474399 A JP 29474399A JP 2001112694 A JP2001112694 A JP 2001112694A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食器類洗浄装置において、コンパクト化を実
現するとともに、隣接する洗浄用処理槽間で洗浄湯や汚
水の混ざり合いを防いで個々の洗浄層で特有の洗浄効果
が低下しないようにする。 【解決手段】 食器入口槽14と各洗浄槽15〜17を
支軸11周りに順次配設する一方、回転テーブル20の
上側で各槽14〜17間を支軸周りに仕切る仕切板12
を放射状に配設して一体回動可能に設けるとともに、仕
切板を各槽間の仕切位置ごとに90度ずつ間欠的に回動
する駆動モータを備える。また、冷風装置35内を通し
て給水する送水配管38の一部を、排気熱を外部へ導く
排気筒44に延長し、排気筒内でフィンコイル状に曲げ
て形成する熱交換機41と、熱交換機を通して高温に生
成された温水を最終仕上洗浄湯として利用して食器に向
け噴射する仕上噴射ノズルを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、たとえば学校や
給食センタなどに設置し、食物残渣で汚れた大量の食
器、トレイ、スプーン、食缶などの食器類を収容した篭
状容器を、隣接する複数の洗浄用処理槽に連続的に送っ
て、それら処理槽にて食器類を洗浄する食器類洗浄装置
に係る技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】 従来、この種の食器類洗浄装置の中に
は、たとえば図9に示すように、網状のエンドレスベル
ト1aをローラ1b間に掛け渡したコンベア1で受台を
形成し、コンベア1上に、食物残渣で汚れた食器類を収
容した篭状容器2をのせて水平搬送できるようにすると
ともに、コンベア1上の上手側から下手側方向に順に、
たとえば内部に噴射ノズル3aを有する洗浄形態の異な
る複数の洗浄槽3を互いに連通して配設する構成とした
ものがある。
【0003】そして、洗浄時は、食器類を容器2ごとコ
ンベア1で連続的に搬送しながら、各洗浄槽3にて順
に、たとえば下洗浄用温水、アルカリ性洗浄水、酸性洗
浄水、仕上用温水をそれぞれ噴射ノズル3aから噴射し
て食器類を洗浄していた。
【0004】また、従来、他の食器類洗浄装置の中に
は、食器類を搬送するコンベア1を、たとえば図10に
示すように屈曲させて配設したラウンド型のものもあ
る。この洗浄装置は、図中左側でガイド4で仕切って隣
接する搬送入口aと出口bを除いてコンベア1の上をフ
ード5で被い、そのフード内にそれぞれ噴射ノズル6a
・7aを有する洗浄形態の違った本洗浄槽6と仕上洗浄
槽7を互いに連通して配設する。
【0005】そして、洗浄時は、食器類を収容した不図
示の篭状容器を、搬送入口a側からコンベア1上にのせ
て連続的に搬送し、本洗浄槽6にて洗剤を混入した洗浄
湯を噴射ノズル6aから噴射し、続いて仕上洗浄槽7に
て仕上用温水を噴射ノズル7aから噴射して食器類を洗
浄していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 ところが、上述のよ
うな従来の食器類洗浄装置では、何れも異なる洗浄層を
設ける数だけ全体に横長となり、また個々の洗浄区間を
長くすると、それだけ同様に横長となって装置の大型を
招き、そのために必要な設置スペースが広くなり、学校
など手狭なところでは設置し難いという課題があった。
【0007】また、従来、洗浄時には、隣接する洗浄槽
間で噴射する洗浄湯や汚水が混ざり合い、個々に特有の
洗浄槽での洗浄効果が低下するという課題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】 上記目的は、互いに連
通する複数の洗浄用処理槽を隣接して備え、それら処理
槽に渡って配設する受台上に、食物残渣で汚れた食器類
を収容した篭状容器をのせて各処理槽に連続的に搬送
し、それら処理槽にて温水を噴射して食器類を順次洗浄
する一方、使用時は常時、冷風装置から冷気を送出して
食器類出し入れ口にカーテン状に送風する構成とした食
器類洗浄装置において、各処理槽を軸心周りに順次配置
する一方、前記受台の上側で各処理槽間を軸心周りに仕
切る仕切板を放射状に配設して一体回動可能に設けると
ともに、該仕切板を各洗浄槽間の仕切位置ごとに一定角
度ずつ間欠的に回動させる駆動手段を備える一方、前記
冷風装置内を通して給水する送水配管の一部を、排気熱
を外部へ導く排気筒に延長し、該排気筒内でフィンコイ
ル状に曲げて形成する熱交換機と、その熱交換機を通し
て高温に生成された温水を最終仕上洗浄湯として利用し
て食器類に向け噴射する仕上噴射ノズルを備えたことに
より達成される。
【0009】上記目的は、請求項1において、前記熱交
換機を、ともに送水配管を曲げて形成する第1次フィン
コイル部と、第2次フィンコイル部の2層に分けて構成
し、それらフィンコイル部間をブースタを介して連結し
たことにより達成される。
【0010】上記目的は、請求項1または2において、
前記複数の処理槽の1つを、洗剤の混入した洗浄湯を噴
射して食器類を洗浄する洗剤洗浄槽とし、その洗剤洗浄
槽の受台回転方向下流側に隣接する処理槽へ送られた排
水を汲み上げるラインポンプと、そのラインポンプで圧
送する排水を噴射して洗剤洗浄槽を区画する両側の仕切
板内面に付着した洗剤汚れを洗い落とす洗浄噴射ノズル
を備えたことにより達成される。
【0011】上記目的は、請求項1、2または3におい
て、前記複数の処理槽の1つを、温水を噴射して食器類
の仕上げ洗いを行う食器類出口槽を兼ねた仕上洗浄槽と
し、その仕上洗浄槽の受台回転方向下流側に隣接する処
理槽を、食器類を収容した篭状容器を入れてセットする
食器類入口槽とし、その食器類入口槽に、洗剤洗浄槽に
て使用した洗剤混入排水を圧送して食器類を下洗いする
下洗い噴射ノズルを備えたことにより達成される。
【0012】上記目的は、請求項1において、前記複数
の処理槽の1つを、温水を噴射して食器類の最終的な仕
上げ洗いを行う仕上洗浄槽とし、その仕上洗浄槽の受台
回転方向下流側に隣接する処理槽を、食器類を収容した
篭状容器の出し入れを兼用する食器類出し入れ槽とし、
その食器類出し入れ槽の食器類出し入れ口側に、冷気を
カーテン状に送風する第1の冷風ノズルを設置するとと
もに、食器類出し入れ槽の仕上洗浄槽側に、水切り用に
冷気をカーテン状に送風する第2の冷風ノズルを設置し
たことにより達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】 以下、図面を参照しつつ、この
発明の実施の形態について説明する。
【0014】図1および図2は、それぞれ本発明による
食器類洗浄装置の内部構造を示す斜視図であり、図3は
外観斜視図である。
【0015】図中符号10は、図示洗浄装置の装置本体
ケースである。装置本体ケース10は、全体に縦長な矩
形箱形形状をなし、内部には、その底部架台上に回転モ
ータ(図示省略)設置し、回転モータの上側に、同モー
タで駆動する支軸11を立設する。そして、支軸11
に、図4に示すように、それぞれ矩形状をなす4枚の仕
切板12を取り付けて放射状に配設する。仕切板12
は、たとえばベークライトでつくり、各々の周縁にゴム
製パッキン12aを取り付けてなる。
【0016】そして、図1および図2に示すように、仕
切板12で仕切って装置本体ケース10内を4分割し、
食器入口槽14から支軸11の回転方向(図中時計方
向)に順に、洗剤洗浄槽15、温水洗浄槽16、食器出
口槽を兼ねる仕上洗浄槽17を形成する。
【0017】そうして、図示洗浄装置では、上記駆動モ
ータの駆動を不図示の制御部で制御し、操作盤18を操
作して仕切板12を各槽14〜17間の仕切位置ごとに
90度ずつ、所定時間単位に間欠的に回動するようにコ
ントロールする。
【0018】また、図示洗浄装置では、支軸11で中心
を支持して円盤状の回転テーブル20を支軸11に取り
付ける。回転テーブル20は、スノコ構造とし、上面に
各槽14〜17ごとに矩形板状の篭受台21を設置して
ある。篭受台21は、それぞれ両端部をスライドレール
22に係合させて回転テーブル20に対し出し入れ可能
に設けてある。
【0019】装置本体ケース10には、各側面に各槽1
4〜17を視認できる点検窓19を設け、食器入口槽1
4および仕上洗浄槽17と対応する側面に、それぞれ入
口扉13、出口扉23を設ける。また、食器入口槽14
の手前に、回転テーブル20と同一水平面上に汁受台2
4を設け、その汁受台24の下側に、汁受け25を敷設
してなる。なお、汁受け25の近くに、装置本体ケース
10内を掃除するためにスプレイガン付きの掃除用ホー
ス27を掛けている。
【0020】洗剤洗浄槽15には、回転テーブル20の
下側に、図5に示すように、洗い落とした食物残渣を受
けるストレーナ26を設置する。また、ストレーナ26
の下方に、図示省略した洗剤洗浄タンク47を設置し、
その洗剤洗浄タンク47と連結して洗剤洗浄ポンプ28
を設置する。さらに、回転テーブル20の上方に、図1
および図2に示すように、洗剤洗浄ポンプ28と連結管
を介して接続したシャワータイプの噴射ノズル29を備
える。なお、この洗剤洗浄槽15には、洗剤供給装置を
備え、温水に、随時適量ずつ洗剤を混入した洗浄水を噴
射ノズル29から噴射できるようにする。
【0021】温水洗浄槽16には、洗剤洗浄槽15と同
様に、回転テーブル20の下方に、洗浄タンクを設置
し、その洗浄タンクと連結して、図6に示すように洗浄
ポンプ30を設置する。回転テーブル20の上方には、
洗浄ポンプ30と連結管を介して接続したシャワータイ
プの噴射ノズル31を備える。
【0022】仕上洗浄槽17は、洗剤洗浄槽15および
温水洗浄槽16と同様に、回転テーブル20の下方に、
仕上洗浄タンクを設置し、その仕上洗浄タンクと連結し
て仕上洗浄ポンプ32を設置する。回転テーブル20の
上方には、仕上洗浄ポンプ32と連結管を介して接続し
たシャワータイプの噴射ノズル33を備える。なお、こ
の仕上洗浄槽17において、仕上洗浄タンクが一定水位
になると、水頭差により隣接する温水洗浄槽16の洗浄
タンクへ排水するオーバーフロー排水構造になってい
る。
【0023】ところで、図示洗浄装置は、洗剤洗浄槽1
5・温水洗浄槽16・仕上洗浄槽17の各タンク内の底
部に、図5中符号34で示すような槽加熱バーナーを備
えてある。
【0024】一方、図示洗浄装置では、洗剤洗浄槽15
の上方に冷風装置35を設置する。また、図7に示すよ
うに、食器入口槽14の手前側で入口扉13により開閉
する食器入口の上側に、送風穴が下向きの冷風ノズル3
6を設置する。さらに、仕上洗浄槽14の出口扉23に
より開閉する食器出口の上側に、送風穴が下向きの冷風
ノズル37を設置する。冷風装置35は、送水配管38
を介して装置本体ケース10の下側に設ける水道水の給
水口39と接続する一方、冷風ノズル36,37とそれ
ぞれ図外の冷風送給管を介して接続してなる。
【0025】さらに、図示洗浄装置は、各槽14〜17
の上側に、図5に示すように、その全体を被うように装
置本体ケース10内の排気を行う排気フード40を設
け、排気フード40の頂部に熱交換機41を設置する。
一方、装置本体ケース10内の底部に、ガスブースタ4
2を設置する。また、仕上洗浄槽17の上側に、図7に
示すように、噴射ノズル33と別にシャワータイプの仕
上噴射ノズル43を設置する。
【0026】熱交換機41は、排気フード40の頂部に
立設した排気筒44を備える。一方、送水配管38を、
冷風装置35内を貫挿させて配設し、途中で冷風ノズル
36,37への配管経路から分岐して排気筒44内に延
設する。そして、排気筒44内で排水配管38をフィン
コイル状に曲げて、図8に概略的に示すように、上側の
第1次フィンコイル部45と、下側の第2次フィンコイ
ル部46の2層に分けて熱交換機41を構成する。
【0027】しかして、この熱交換機41のフィンコイ
ル部45,46間を、ガスブースタ42を介して連結
し、第2次フィンコイル部46を、仕上洗浄槽17にお
ける仕上噴射ノズル43に接続して構成する。
【0028】ところで、図示洗浄装置は、図6に示すよ
うに、温水洗浄槽16内に、その洗浄タンクへオーバー
フロー構造にて送られた排水を汲み上げるラインポンプ
49を備え、洗剤洗浄槽17内に、ラインポンプ49と
接続して排水を噴射する洗浄噴射ノズル50を備える。
洗浄噴射ノズル50は、洗剤洗浄槽15の上方で温水洗
浄槽16寄りに設置し、洗剤洗浄槽15を区画する両側
の仕切板12の内面にそれぞれ向けて噴射穴を設けてあ
る。
【0029】また、食器類入口槽14には、その上方に
シャワータイプの下洗い噴射ノズル51を設置する。下
洗い噴射ノズル51は、洗剤洗浄槽15内の洗剤洗浄ポ
ンプ28と連結し、洗剤洗浄槽15で使用した洗剤混入
排水を圧送して食器を下洗いできるように構成してい
る。
【0030】さて、図示洗浄装置では、使用時は、入口
扉13を開けて篭受台21を汁受台24上に引き出し、
篭受台24上に、食物残渣で汚れた図2に示す食器55
を多数枚セットした篭状容器60を乗せてから、篭受台
24を押し込んで食器入口槽14内に入れ、回転テーブ
ル20上にセットする。セット完了後、入口扉13を閉
じ、操作盤18を操作して洗浄を開始する。
【0031】そして、洗剤洗浄ポンプ28で洗剤洗浄タ
ンク47内の洗剤混入排水を圧送し、たとえば30秒間
下洗い噴射ノズル51から噴射して食器55を下洗いす
る。下洗いでは、食器55に付着した食物残渣が物理的
に洗い流されてストレーナ26へと回収される。
【0032】それから、駆動モータを駆動し、支軸11
を回転駆動して仕切板12を回転テーブル12とともに
90度一体回動する。そして、食器55を容器60ごと
洗剤洗浄槽15へ移動し、洗剤洗浄ポンプ28で噴射ノ
ズル29から洗剤洗浄タンク47内の洗剤の混入した温
水を、たとえば30秒間噴射して食器55を化学的に洗
浄する。
【0033】この洗剤洗浄後、再び支軸11を回転駆動
して仕切板12を回転テーブル20とともに90度一体
回動し、食器55を容器60ごと温水洗浄槽16へ移動
し、洗浄ポンプ30で洗浄タンク内の温水を噴射ノズル
31から、たとえば30秒間噴射して食器55を洗浄す
る。
【0034】この洗浄後は、同様に仕切板12を回転テ
ーブル20とともに90度一体回動し、食器55を容器
60ごと仕上洗浄槽17へ移動し、仕上洗浄ポンプ32
で仕上洗浄タンク内の温水を噴射ノズル33から、今度
は、たとえば25秒間噴射して仕上洗浄を一度行って
後、5秒間だけ仕上洗浄ポンプ32の作動を停止する。
【0035】この間、仕上洗浄槽17では、使用時は常
に、仕上噴射ノズル43から高温のきれいな最終仕上用
の温水が噴射されており、この温水を5秒間だけ浴びせ
て食器55を、改めて最終的に仕上洗浄する。
【0036】この場合、この最終仕上用の温水は、図8
に加熱経路を示すように、給水口39から送水配管38
を通して送給される、たとえば約20℃の水道水が冷風
装置35内を通過するとき、熱交換によってまず約23
℃に上昇され、さらに送水配管38を通って熱交換機4
1の第1次フィンコイル部45内を通るとき、排気筒4
4内を通過するガス排気や水蒸気(湯気)等による排気
熱Hで約33℃に上昇される。さらに、最終仕上用の温
水は、ガスブースタ42によって約70〜75℃まで加
熱され、また熱交換機41の第2次フィンコイル部46
内を通るとき、再び排気熱Hとの熱交換によって約80
℃まで上昇され、このように比較的高温にされて仕上噴
射ノズル43から食器55へ浴びせられる。
【0037】この最終仕上洗浄後は、出口扉23を開け
て篭受台21を手前に引き出し、容器60を食器55ご
と取り出す。取り出し後、出口扉23を閉じる。
【0038】このようにして仕切板12を、各槽14〜
17間の仕切位置ごとに90度ずつ間欠的に回動し、そ
の都度、各槽14〜17間を仕切板12で仕切りなが
ら、食器55を容器60ごと連続的に搬送する。そのと
き、作業者は、食器55を収容セットした容器60を、
順次、食器入口槽14に入れてセットし、それらを支軸
11周りに、洗剤洗浄槽15・温水洗浄槽16・仕上洗
浄槽17へ順送りして洗浄する一方、他の作業者が仕上
洗浄を完了したものから、順に仕上洗浄槽17から取り
出すようにする。
【0039】ところで、この食器洗浄時、図示洗浄装置
の洗剤洗浄槽15では、ラインポンプ49で圧送される
排水を洗浄噴射ノズル50から噴射し、洗剤洗浄槽15
を区画する両側の仕切板12内面に付着した洗剤汚れ
を、順次洗い落としている。このとき、同時に排水を浴
びて食器55も洗浄される。
【0040】また、上述した洗浄装置では、食器洗浄
時、食器入口槽14手前の食器入口で冷風ノズル36か
ら、下向きに冷気をカーテン状に送風するとともに、仕
上洗浄槽17手前の食器出口で冷風ノズル37から、同
様に下向きに冷気をカーテン状に送風し、装置内部の熱
気から作業者を保護している。
【0041】ところで、上述した洗浄装置では、食器入
口槽14とは別に、仕上洗浄槽17に食器出口槽を兼ね
させる構成にしたが、本発明では、食器類入口槽にて仕
上洗浄後の食器類を取り出せるように形成し、そこを食
器類出し入れ槽として構成するようにすることもでき
る。
【0042】そのように食器類の出し入れを1つの槽で
兼ねる構造にした場合は、たとえば図8中符号Aで示す
洗浄装置のように、符号Bで示す上記洗浄装置のタイプ
と異なり、食器出し入れ槽61の食器出し入れ口a側
に、冷気を上からカーテン状に送風する第1の冷風ノズ
ル62を設置するとともに、食器出し入れ槽61の仕上
洗浄槽63側にも、冷気を上からカーテン状に送風する
第2の冷風ノズル64を設置する構成にするとよい。こ
れにより、仕上洗浄後に食器出し入れ槽61へ入る食器
に第2の冷風ノズル64から冷風を吹きつけて食器の水
切りを行うことができる。
【0043】
【発明の効果】 上述した構成の本発明によれば、次の
ような効果が得られる。
【0044】請求項1によれば、各処理槽を軸心周りに
順次配置する一方、受台の上側で各処理槽間を軸心周り
に仕切る仕切板を放射状に配設して一体回動可能に設け
るとともに、該仕切板を各洗浄槽間の仕切位置ごとに一
定角度ずつ間欠的に回動する構成とするため、装置全体
をコンパクトにすることができ、学校など手狭なところ
でも余裕をもって設置することができる。
【0045】また、仕切板により、隣接する処理槽間で
噴射する洗浄水や汚水が混ざり合い、個々の処理槽で特
有の洗浄効果が低下するなどの弊害の発生を防止するこ
とができる。
【0046】さらに、冷風装置内へ供給する給水をその
まま利用するとともに、装置内で発生する排気熱を利用
して熱交換機を形成し、その熱交換機を通して高温に生
成された温水を仕上洗浄湯として仕上噴射ノズルから食
器類に向け噴射する構成とするため、従来のように仕上
洗浄湯を生成すべく別途温水ボイラ等を用いる必要がな
く、それだけコストを下げ、著しい省エネルギー化を図
ることができる。
【0047】請求項2によれば、加えて、熱交換機を、
ともに送水配管を曲げて形成する第1次フィンコイル部
と、第2次フィンコイル部の2層に分けて構成し、それ
らフィンコイル部間を、ブースタを介して連結する構成
とすることにより、所望温度の仕上洗浄湯をより効果的
に生成することができる。
【0048】請求項3によれば、加えて、洗剤洗浄槽の
受台回転方向下流側に隣接する処理槽へ送られた排水を
ラインポンプで汲み上げ、その排水を洗浄噴射ノズルか
ら噴射して洗剤洗浄槽を区画する両側の仕切板内面に付
着した洗剤汚れを洗い落とすようにするため、常に仕切
板をきれいに保ち、仕切板の洗剤汚れが原因で個々の処
理槽で特有の洗浄効果が低下することを防止することが
できる。
【0049】請求項4によれば、加えて、食器類入口槽
に、洗剤洗浄槽で使用した洗剤混入排水を圧送して食器
類を下洗いする下洗い噴射ノズルを備えた構成とするこ
とにより、排水を有効に利用して食器類入口槽にて効率
良く食器類の下洗いを行うことができる。
【0050】請求項5によれば、加えて、食器類出し入
れ槽の食器類出し入れ口側に、冷気をカーテン状に送風
する第1の冷風ノズルを設置するとともに、食器類出し
入れ槽の仕上洗浄槽側に、冷気をカーテン状に送風する
第2の冷風ノズルを設置することにより、仕上洗浄後に
食器出し入れ槽へ入る食器類に第2の冷風ノズルから冷
風を吹きつけて食器類の水切りを効果的に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による食器類洗浄装置の内部構造を示
す斜視図である。
【図2】 本発明による食器類洗浄装置の内部構造を示
す他の斜視図である。
【図3】 本発明による食器類洗浄装置の外観斜視図で
ある。
【図4】 その洗浄装置に備える仕切板を示す斜視図で
ある。
【図5】 本発明による食器類洗浄装置を食器入口側か
ら見て内部構造も併せて示す側面図である。
【図6】 本発明による食器類洗浄装置を上から見てポ
ンプと噴射ノズルの配置構成を示す平面図である。
【図7】 本発明による食器類洗浄装置を上から見て冷
風供給構造などを示す平面図である。
【図8】 最終仕上洗浄湯の加熱供給経路を説明する説
明図である。
【図9】 従来の食器類洗浄装置を示す斜視図である。
【図10】 従来の他の食器類洗浄装置を示す平面図で
ある。
【符号の説明】 11 支軸 12 仕切板 14 食器入口槽 15 洗剤洗浄槽 16 温水洗浄槽 17 仕上洗浄槽 20 回転テーブル(受台) 35 冷風装置 36,37 冷風ノズル 38 送水配管 41 熱交換機 42 ガスブースタ 43 仕上噴射ノズル 44 排気筒 45 第1次フィンコイル部 46 第2次フィンコイル部 49 ラインポンプ 50 洗浄噴射ノズル 55 食器 60 篭状容器 51 下洗い噴射ノズル 62 第1の冷風ノズル 64 第2の冷風ノズル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに連通する複数の洗浄用処理槽を隣
    接して備え、それら処理槽に渡って配設する受台上に、
    食物残渣で汚れた食器類を収容した篭状容器をのせて各
    処理槽に連続的に搬送し、それら処理槽にて温水を噴射
    して食器類を順次洗浄する一方、使用時は常時、冷風装
    置から冷気を送出して食器類出し入れ口にカーテン状に
    送風する構成とした食器類洗浄装置において、 各処理槽を軸心周りに順次配置する一方、前記受台の上
    側で各処理槽間を軸心周りに仕切る仕切板を放射状に配
    設して一体回動可能に設けるとともに、該仕切板を各洗
    浄槽間の仕切位置ごとに一定角度ずつ間欠的に回動させ
    る駆動手段を備える一方、 前記冷風装置内を通して給水する送水配管の一部を、排
    気熱を外部へ導く排気筒に延長し、該排気筒内でフィン
    コイル状に曲げて形成する熱交換機と、その熱交換機を
    通して高温に生成された温水を最終仕上洗浄湯として利
    用して食器類に向け噴射する仕上噴射ノズルを備えたこ
    とを特徴とする食器類洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記熱交換機を、ともに送水配管を曲げ
    て形成する第1次フィンコイル部と、第2次フィンコイ
    ル部の2層に分けて構成し、それらフィンコイル部間を
    ブースタを介して連結したことを特徴とする請求項1に
    記載の食器類洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の処理槽の1つを、洗剤の混入
    した洗浄湯を噴射して食器類を洗浄する洗剤洗浄槽と
    し、その洗剤洗浄槽の受台回転方向下流側に隣接する処
    理槽へ送られた排水を汲み上げるラインポンプと、その
    ラインポンプで圧送する排水を噴射して洗剤洗浄槽を区
    画する両側の仕切板内面に付着した洗剤汚れを洗い落と
    す洗浄噴射ノズルを備えたことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の食器類洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の処理槽の1つを、温水を噴射
    して食器類の仕上げ洗いを行う食器類出口槽を兼ねた仕
    上洗浄槽とし、その仕上洗浄槽の受台回転方向下流側に
    隣接する処理槽を、食器類を収容した篭状容器を入れて
    セットする食器類入口槽とし、その食器類入口槽に、洗
    剤洗浄槽にて使用した洗剤混入排水を圧送して食器類を
    下洗いする下洗い噴射ノズルを備えたことを特徴とする
    請求項1、2または3に記載の食器類洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の処理槽の1つを、温水を噴射
    して食器類の最終的な仕上げ洗いを行う仕上洗浄槽と
    し、その仕上洗浄槽の受台回転方向下流側に隣接する処
    理槽を、食器類を収容した篭状容器の出し入れを兼用す
    る食器類出し入れ槽とし、その食器類出し入れ槽の食器
    類出し入れ口側に、冷気をカーテン状に送風する第1の
    冷風ノズルを設置するとともに、食器類出し入れ槽の仕
    上洗浄槽側に、水切り用に冷気をカーテン状に送風する
    第2の冷風ノズルを設置したことを特徴とする請求項1
    に記載の食器類洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007108216A1 (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Takahashi Metal Industries Co., Ltd. 水系洗浄液を用いる洗浄装置
JP2010000216A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Hoshizaki Electric Co Ltd 食器洗浄機用ガスブースター
JP2014097136A (ja) * 2012-11-13 2014-05-29 Hoshizaki Electric Co Ltd 洗浄装置
JP2017127589A (ja) * 2016-01-22 2017-07-27 株式会社ウインターハルタージャパン 洗浄機

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