JP2001110428A - 高分子電解質型燃料電池 - Google Patents

高分子電解質型燃料電池

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JP2001110428A
JP2001110428A JP28808599A JP28808599A JP2001110428A JP 2001110428 A JP2001110428 A JP 2001110428A JP 28808599 A JP28808599 A JP 28808599A JP 28808599 A JP28808599 A JP 28808599A JP 2001110428 A JP2001110428 A JP 2001110428A
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conductive polymer
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Junji Morita
純司 森田
Hisaaki Gyoten
久朗 行天
Eiichi Yasumoto
栄一 安本
Hiroki Kusakabe
弘樹 日下部
Osamu Sakai
修 酒井
Makoto Uchida
誠 内田
Yasushi Sugawara
靖 菅原
Akihiko Yoshida
昭彦 吉田
Teruhisa Kanbara
輝壽 神原
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子電解質型燃料電池は、高い電流密度で
運転すると、極端に電圧が低下した。 【解決手段】 触媒粒子または触媒粒子の担体を、電子
・イオン両導電性を有する混合導電性高分子で被覆し、
これにより水素イオンチャンネルと電子伝導チャンネル
を兼ね備えた電極を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の高分子電解質型燃料
電池に関し、特にその構成要素である電極に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子電解質型燃料電池の電極では、反
応ガスの供給路となる細孔と、水素イオン導電性高分子
電解質と、電子導電体である電極材料とが形成する、い
わゆる三相界面の面積の大小が、電池の放電性能を左右
する。
【0003】従来、この三相界面を増大させるため、電
極材料と高分子電解質とを混合分散した層を、高分子電
解質膜と多孔質電極の界面に付与する試みがなされてき
た。例えば、特公昭62−61118号公報、特公昭6
2−61119号公報に記載の技術では、高分子電解質
を分散した溶液と、触媒化合物との混合物を高分子電解
質膜上に塗着し、これを電極材料と合わせてホットプレ
スした後、触媒化合物を還元する方法が提案されてい
る。
【0004】また、特公平2−48632号公報では、
多孔質電極を成型後、電極上にイオン交換膜樹脂を分散
した溶液を散布し、この電極とイオン交換膜とをホット
プレスする方法が提案されている。さらに、特開平3−
184266号公報では高分子樹脂表面に高分子電解質
を被覆した粉末、特開平3−295172号公報では高
分子電解質の粉末を電極中に混合する方法が提案されて
いる。また、特開平5−36418号公報では、高分子
電解質と触媒と炭素粉末とフッ素樹脂を混合し、成膜し
て電極とする方法が提案されている。以上の技術では、
電極内で高分子電解質を形成するための溶液として、ア
ルコール類が用いられている。
【0005】また、米国特許第5211984号に記載
の技術では、グリセリンもしくはテトラブチルアンモニ
ウム塩を溶媒として、これに高分子電解質と触媒と炭素
粉末とをインク状に分散した溶液を作成し、これをポリ
テトラフルオロエチレン(以下、PTFEという)製フ
ィルム上に成型した後、固体高分子電解質膜表面に転写
する方法や、固体高分子電解質膜の交換基をNa型に置
換し、その膜の表面に前記のインク状分散液を塗布して
125℃以上で加熱乾燥し、交換基を再度H型に置換す
る方法が報告されている。
【0006】一方、高分子電解質型燃料電池の特徴であ
る高出力密度を実現するには、電極触媒層に反応ガスの
供給路(ガスチャネル)を形成し、ガスの透過・拡散能
を高めることが重要となる。そこでフッ素樹脂などの撥
水材を電極触媒層に添加し、ガスチャネルを形成する試
みがなされてきた。例えば特開平5−36418号公報
に記載の技術では、PTFE粉末と触媒を担持した炭素
粉末とを、高分子電解質溶液に分散・混練して触媒層を
作製する方法が提案されている。また、特開平4−26
4367号公報に記載の技術では、触媒を担持した炭素
粉末とPTFEのコロイド液との混合液を用いて電極が
提案されている。
【0007】さらにJ.Electroanal.Ch
em.197号(1986年)の195頁では、PTF
Eにより撥水処理した炭素粉末と触媒を担持した炭素粉
末とを混合して、酸性電解液用のガス拡散電極が提案さ
れている。一方、米国特許第5211984号では、上
記のような撥水材を用いずに固体高分子電解質と触媒と
炭素粉末のみで電極の触媒層を作製することが提案され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高分子
電解質を分散した溶液に、触媒を担持した炭素粉末と、
フッ素樹脂等の撥水剤、あるいは撥水処理された炭素粉
末とを同時に添加すると、撥水剤や撥水処理された炭素
粉末に、固体高分子電解質が多く吸着する。このとき、
その分だけ固体高分子電解質と触媒との接触度合いが不
均一な状態となり、結果的に、電極とイオン交換膜との
界面で、十分な反応面積が確保できないという課題を有
していた。
【0009】また、アルコール類の溶媒を用いた分散液
を多孔質基板上に塗布した場合や、上記のインク状分散
液を多孔質基板上に塗布した場合は、基板内部に分散液
が侵入もしくは透過してしまうため、基板表面部分に直
接に成型することができず、転写などの複雑な加工技術
を必要とした。さらに上記に記載の膜表面にインク状分
散液を直接塗布する方法では、膜の交換基を何度も置換
する複雑な製造技術を必要とした。また、上記のフッ素
樹脂の添加方法では、フッ素樹脂によって触媒微粒子が
過多に被覆されて反応面積が減少し、分極特性が低下す
るという欠点を有していた。
【0010】一方、上記のJ.Electroana
l.Chem.197号(1986年)195頁に記載
の技術のように、PTFEにより撥水処理した炭素粉末
を用いると、確かにPTFEにより触媒粒子が被覆され
てしまうという現象を抑制することはできた。しかし、
この提案には、高分子電解質を用いた場合の、撥水処理
した炭素粉末の添加の有無や、その添加率による効果の
検討が行われていなかった。さらに、触媒を担持した炭
素粉末と固体高分子電解質のみとで電極を作製すると、
燃料電池内で発生する生成水により、いわゆるフラッデ
ィング現象が起こり、これにより高電流密度で電池を駆
動すると、電池の電圧が低くなり、不安定になるという
欠点を有していた。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに本発明の高分子電解質型燃料電池は、プロトン伝導
性高分子電解質膜を挟んで配置した一対の電極と、前記
電極の一方に燃料を供給排出し、他方に酸化剤ガスを供
給排出するガス流路を有する一対のセパレータ板とを具
備した高分子電解質型燃料電池において、前記電極は触
媒と、電子−プロトン両伝導性を有する混合導電性材料
とを具備したことを特徴とする。
【0012】このとき、電極はプロトン伝導性高分子電
解質を具備することも可能である。
【0013】また、混合導電性高分子は、スルホン酸基
またはアルキルスルホン酸基の少なくとも、また、混合
導電性高分子は、ヘテロ環骨格を有することが有効であ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明はこのような課題を解決す
るもので、プロトン伝導性高分子電解質と触媒とを充分
かつ均一に接触させることにより、電極内部の反応面積
を増大させ、より高い性能を発揮することを目的とす
る。
【0015】また、混合導電性高分子電解質を用い触媒
担体を被覆することで水素イオンチャネルと電子伝導チ
ャネルを形成し、触媒利用率を向上させることで高い性
能を発揮する固体高分子型燃料電池の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0016】このためには、触媒担持カーボンと、電子
伝導性を有する高分子電解質とを混練することで、触媒
層中に高分散した触媒担持カーボンの間を高分子電解質
が被覆し、これにより、触媒担持カーボン相互に連続し
た電子伝導チャンネルを形成する。
【0017】このとき、高分子電解質はヘテロ環構造を
有することで連続したπ電子共役を形成し、触媒担持カ
ーボンとの間に不断無く電子伝導性を維持する。このπ
電子共役は複雑な立体制御を必要とする。しかし、ポリ
アニリンもしくは該誘導体を用いることで容易に立体制
御が可能となる。
【0018】さらに、高分子電解質は側鎖の末端官能基
として、水素イオン交換能を有するスルホン酸基または
アルキルスルホン酸基を兼ね備えることで、触媒担持カ
ーボンを被覆しても触媒利用率を低減することなく連続
した電子伝導チャンネルを形成することができる。
【0019】このとき、高分子電解質は10-0〜10-1
S/cm程度の電子伝導度を有する必要がある。この電
子伝導度を維持することで、触媒担持カーボンと高分子
電解質相互の電子伝導を維持すると同時に、内部抵抗に
よる電池性能の低下を抑制することができる。
【0020】一方、高分子電解質は10-2〜10-4S/
cm程度のイオン伝導性を有することで前述同様内部抵
抗による電池性能の低下が制御できると同時に触媒利用
率を向上できる。
【0021】さらに前記触媒担持カーボンと前記混合導
電性高分子電解質に加え、イオン伝導性高分子電解質を
添加することで水素イオン交換能が向上する。この効果
は、特に電池を高電流密度で駆動したときに顕著であ
る。
【0022】以上の構成の例を図を用いて説明する。図
1に従来の触媒層の模式図を示した。図1は高分子電解
質膜4と電極支持体5の間の触媒層の様子を示したもの
である。触媒担持カーボン1−1と、触媒担持カーボン
1−2、触媒粒子2およびイオン交換樹脂3−1の間に
おいて、1−1,1−2両触媒担体表面で水素ガスの水
素イオンへの解離反応が生じる。しかし、1−1,1−
2それぞれで発生した電子は、触媒担体相互の間を移動
することが難しく、その結果、触媒利用率を低下させて
しまう。
【0023】一方、図2に記載したように、触媒担持カ
ーボン1−1,1−2の間に混合導電性高分子を配置す
ることで、1−1,1−2相互の電子のやりとりが可能
になり、触媒利用率が向上する。さらに前記触媒担持カ
ーボンと前記混合導電性高分子とのつながりが電極触媒
層中で連続的に続くことで全体的に触媒利用率が向上さ
れる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の具体例を説明する。
【0025】(実施例1)粒径1〜10nmの白金粒子
を20重量%担持した触媒担持炭素粉末を、混合導電性
高分子溶液(5重量%アルコール溶液)に加え、さらに
等量のメタノールを加え撹拌することで触媒担持カーボ
ンの分散溶液を得た。分散液は担体であるカーボンと混
合伝導性高分子との固形分重量比を1/1に調製した。
この時、溶媒は前記混合導電性高分子の溶解性と前記触
媒担持カーボンの分散性が良好であれば、アルコールに
制限されることはない。ここで混合導電性高分子として
は、側鎖に−(CH2)2SO3Hを有するスルホン化ポリ
アニリンを用いた。
【0026】この触媒担持カーボン分散液を、カーボン
ペーパー(東レ製TGP−H−120)に膜厚0.36
mmで塗工し、触媒反応層を有する電極を得た。この電
極を触媒面を内側にして、高分子電解質膜(Dupon
製、Nafion112)の両側に配し、ホットプレス
を行い、電極−電解質接合体(MEA)を作製した。こ
の電極−膜接合体は、正極、負極共に単位電極面積あた
りの白金触媒量が0.5mg/cm2、混合導電性高分
子及び混合導電性高分子とイオン交換樹脂の添加量が
1.2mg/cm2となるよう作成した。
【0027】このMEAをセパレータ板で挟み込んで単
電池の構成とした。ここで用いたセパレータ板は、カー
ボン粉末材料を冷間プレス成形したカーボン板に、フェ
ノール樹脂を含浸・硬化させガスシール性を改善した樹
脂含浸したものを用い、これに切削加工でガス流路を形
成した。ガス流路は、幅2mm、深さ1mmとした。ガ
ス流路の周辺部には、ガス供給・排出用と、電池の温度
を制御するための冷却水を供給・排出するためのマニホ
ルド孔を設けた。
【0028】このようにして単電池を50セル積層し、
両端部に金属製の集電板と電気絶縁材料でできた絶縁
板、さらに端板を順に重ね合わせ、そして、これらを貫
通させたボルトとナットにより、両端板を締結して積層
電池を作製した。この時の締結圧はセパレータの面積当
たり10kgf/cm2とした。電池モジュール締結の
ための締結ロッド部は、ガスの給排出口が開いている側
面とは異なる側面に設けた。
【0029】次に、フェノール樹脂をガスシール材とし
て用い、この溶液を積層電池の側面に塗布乾燥させるこ
とによって積層電池の側面を被覆し、シール部を形成し
た。この時、ガスの供給排出口、冷却水の供給排出口
が、シール材により閉塞されないようにした。また、外
部マニホ−ルドのシ−ル面と接する部分は、できるだけ
平滑な面が得られるよう注意してフェノ−ル樹脂を塗布
した。
【0030】つぎに、ステンレス鋼製の半円筒状の外部
マニホールドを積層電池側面に露出する空気の供給口の
列を覆うように設けた。同様にして、空気の排出口、水
素の供給口とその排出口、冷却水の供給口とその排出口
の列をそれぞれ覆うようにマニホールドを設けた。これ
らの外部マニホールドの固定は端板部ビスで行った。ま
た、外部マニホールドと電池の側表面を覆うシール材と
の間のシールは、独立気泡を有するのエチレン−プロピ
レン−ジエン三元共重合体配合物(EPDM)シ−トを
所定の外部マニホ−ルドシ−ル面の形にカットしてガス
ケットとした。
【0031】このようにして作成した電池スタックを本
実施例の電池Aとした。
【0032】(実施例2)本実施例では、触媒担持カー
ボンの分散溶液にイオン交換樹脂を添加したものを作成
した。まず、粒径1〜10nmの白金粒子を20重量%
担持した触媒担持炭素粉末を混合導電性高分子溶液(5
重量%エタノール溶液)に加え、更にイオン交換樹脂
(デュポン社製Nafionの5重量%エタノール溶
液)を加え撹拌することで、触媒担持カーボンの分散溶
液を得た。分散液は担体であるカーボンに対し混合導電
性高分子とイオン交換樹脂の固形分重量比を1/1に調
製した。この溶液を用いて実施例1と同様に触媒層を形
成し、電池スタックBを作成した。本実施例では、触媒
用の溶液の組成以外は、実施例1と同一とした。
【0033】(比較例1)比較例とした、触媒層に混合
導電性高分子を添加していないものを作成した。まず、
粒径1〜10nmの白金粒子を20重量%担持した触媒
担持炭素粉末を、イオン交換樹脂(デュポン社製Naf
ionの5重量%エタノール溶液)に加え、1−ブタノ
ールを加え、撹拌することで触媒担持カーボンの分散溶
液を得た。この溶液を用いて実施例1および実施例2と
同一のプロセスと構成材料で電池スタックXを作成し
た。
【0034】(評価)以上の電池スタックA、Bおよび
Xに対し、電池温度を75℃に設定し、負極側に水素ガ
スを露点80℃で加湿し利用率80%で導入し、正極に
は空気を露点60℃で加湿し利用率40%で導入し、放
電試験を行った。その結果を、図3に示した。また、表
1には、単セルあたりの電池電圧を850mVとした時
の電流密度と、逆に駆動電流を電極面積あたり1000
A/cm2としたときの電池の閉路電圧を示した。
【0035】
【表1】
【0036】表1において、電池電圧を850mVとし
たときの電流密度を比較してみると、実施例の電池Aと
Bは、それぞれ60mA/cm2、50mA/cm2の値
を示した。これは比較例の電池Xの9mA/cm2に対
し、5〜6倍の良好な特性を示した。この結果は、本実
施例で作成した電池の電極触媒層における触媒反応面積
が、5〜6倍になったことを示唆するものである。
【0037】電極の触媒層において、図2に示したよう
な孤立分散した触媒担持カーボンは、比較例1のように
イオン交換樹脂で被覆した場合、触媒上で燃料ガスの酸
化反応は電子の電導経路が断たれるため進行しない。一
方、本発明の場合、孤立分散した触媒担持カーボンを混
合導電性高分子で被覆することで、触媒担持カーボン間
を連続した電子伝導経路で電気的に連結することが出来
る。これにより、今まで燃料ガスの酸化反応に起用して
いなかった触媒を有効に利用できるようになると考え
る。
【0038】また、駆動電流を1A/cm2としたとき
の電池電圧(単セルあたり)は、比較例の電池Xが0.
45Vであるのに対し、実施例の電池A、Bは、それぞ
れ0.57V、0.62Vの値を示した。実施例1の電
池Aは、低電流密度(100〜300mA/cm2)で
は、触媒活性面積の向上により良好な電池電圧特性を示
した。しかし、電流密度が高くなると電圧低下が大きく
なった。この原因は、電池Aの構成で用いた混合伝導性
高分子のイオン伝導度がイオン交換樹脂に比べ低く、こ
れが触媒層中の分極の増大をもたらしたものと考える。
これに対して、電池Bは触媒層中にイオン交換樹脂を加
えることで、触媒の活性面積を向上すると共に、高い電
流密度で運転したときも分極の増大を抑制することがで
きたものと考える。
【0039】(実施例3)実施例1では、混合導電性高
分子として、スルホン化ポリアニリンを用いたが、本実
施例では、これ以外のヘテロ環骨格を有する混合伝導性
材料を評価した。同時に、混合する量比の検討を行っ
た。その結果を表2に示した。本実施例の電池は、混合
導電性高分子の種類と混合量以外は実施例1の電池Aと
同一とした。表2では、混合導電性高分子として、各種
のスルホン化ポリアニリン、スルホン化ポリピロール、
スルホン化ポリ−p−フェニレンを用いた。
【0040】
【表2】
【0041】表2に於いて、触媒層を形成する際の触媒
を担持したカーボンと混合導電性高分子との混合比は、
カーボンの混合比が高いほど優れた特性を有することを
確認したが、あまり高いとうまく塗布することが出来な
かった。また、実施例1と同様にスルホン化ポリピロー
ル、スルホン化ポリ−p−フェニレンを用いても、優れ
た特性を持つ電池が構成できることを確認した。
【0042】
【発明の効果】以上の様に本発明は、電極の触媒層にお
いて混合導電性高分子が触媒担持カーボンを被覆し、分
散した触媒担持カーボンを互いに電気的に結びつけ、連
続な電子伝導経路を形成することで、有効に触媒を利用
することが可能になり、高い効率の電池特性を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電極の触媒層の構成を示した図
【図2】本発明の電極の触媒層の構成を示した図
【図3】本発明の第1実施例と第2実施例の電池の特性
を示した図
【符号の説明】
1−1 触媒担持カーボン 1−2 触媒担持カーボン 2 触媒粒子 3−1 イオン交換樹脂 3−2 混合導電体 4 高分子電解質膜 5 電極支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08G 61/12 C08G 61/12 73/00 73/00 (72)発明者 安本 栄一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 日下部 弘樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 酒井 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 内田 誠 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 菅原 靖 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉田 昭彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 神原 輝壽 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4J032 BA14 BB01 CA04 CB01 CG01 4J043 PA02 PC186 QB02 SA05 SA82 SB01 5G301 CA30 CD01 5H018 AA06 AS02 AS03 BB08 DD06 EE03 EE05 EE17 5H026 AA06 BB04 BB08 CX05 EE02 EE11 EE18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロトン伝導性高分子電解質膜を挟んで
    配置した一対の電極と、前記電極の一方に燃料を供給排
    出し、他方に酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有す
    る一対のセパレータ板とを具備した高分子電解質型燃料
    電池において、前記電極は触媒と、電子−プロトン両伝
    導性を有する混合導電性材料とを具備したことを特徴と
    する高分子電解質型燃料電池。
  2. 【請求項2】 電極は、プロトン伝導性高分子電解質を
    具備したことを特徴とする請求項1記載の高分子電解質
    型燃料電池。
  3. 【請求項3】 混合導電性高分子は、スルホン酸基また
    はアルキルスルホン酸基の少なくとも一方を側鎖に有す
    るπ共役芳香族系高分子であることを特徴とする請求項
    1または2記載の高分子電解質型燃料電池。
  4. 【請求項4】 混合導電性高分子は、ヘテロ環骨格を有
    することを特徴とする請求項1、2または3記載の高分
    子電解質型燃料電池。
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