JP2001109135A - 大型ペリクル用枠体及び大型ペリクル - Google Patents
大型ペリクル用枠体及び大型ペリクルInfo
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Abstract
持する長辺と短辺とを有する方形状の大型ペリクル用枠
体であって、長辺の幅を短辺の幅よりも大きくして長辺
の強度を確保して長辺の枠体の内側に向かう撓みを抑制
するものである。 【解決手段】 大型ペリクル膜2を展張する面積が10
00cm2以上であり、且つ枠体1の長辺1aの幅が短辺
1bの幅より大きいことを特徴とする。
Description
路)、LSI(大規模集積回路)、TFT型LCD(薄
膜トランジスタ液晶ディスプレイ)等の半導体装置を製
造する際のリソグラフィー工程で使用されるフォトマス
クやレティクルに異物が付着することを防止するために
用いられるペリクル用枠体及びそれを用いたペリクルに
関するものであり、特にTFT型LCDを製造するため
に好適な大型ペリクル用枠体及び大型ペリクルに関する
ものである。
いては、フォトマスクやレティクルの両面側にペリクル
と称する防塵手段を配置してフォトマスクやレティクル
への異物の付着を防止することが行われている。
セラミックス、あるいはポリマー製の枠体の片側に、ポ
リマーあるいはガラス等の透明な薄膜を貼り付け、その
反対側に、マスクに貼り付けるための粘着材を設けたも
のが挙げられる。例えば、ペリクルはフォトマスクやレ
ティクルの形状に合わせた形状を有する厚さ数ミリ程度
の枠体の一方の縁面に厚さ10μm以下のニトロセルロ
ース或いはセルロース誘導体等の透明な高分子膜からな
るペリクル膜を展張して接着し、且つ枠体の他方の縁面
に粘着材を介してフォトマスクやレティクルの表面に貼
着される。
付着した場合、その異物が半導体ウエハー上に形成され
たフォトレジスト上に結像して回路パターン欠陥の原因
となるが、フォトマスクやレティクルの少なくともパタ
ーン面にペリクルを配置した場合、ペリクルの表面に付
着した異物はフォーカス位置がずれるために、半導体ウ
エハー上に形成されたフォトレジスト上に結像すること
がなく、回路パターンに欠陥を生じさせることがない。
ための枠体は、直径5インチ(127mm)や6インチ
(152.4mm)の半導体ウエハに応じた大きさで形成
されており、枠体の縦横の辺は同じ断面積の方形状の断
面を有する枠体で構成され、ペリクル膜を貼着する枠体
の縦の辺の幅と横の辺の幅とが等しくなるように構成さ
れているのが一般的である。
より、高画質、高精細表示が可能な大型のカラーTFT
型LCDのフォトリソグラフィ工程で使用される大型の
フォトマスクに適用出来る大型ペリクルが要望されてい
る。
ジョン用に、大きなサイズの液晶パネルの開発が進んで
いる。このような大型液晶パネルを製造する際のフォト
リソグラフィ工程には、LSIと同様のサイズの5イン
チ又は6インチのレティクルを使用する分割露光方式
と、より大きなサイズのマスクを使用する一括露光方式
とがある。近年の液晶パネルの大型化に伴い、生産効率
の点から、一括露光方式が使用されることが多くなって
きている。一括露光方式においてもLSIの製造プロセ
スと同様、マスクへの異物付着を防止するためにペリク
ルが使用され、それに伴いペリクルのサイズも大きくな
ってきている。
で使用される光源は、超高圧水銀ランプから放射される
g線、h線、i線、あるいは、波長300nm前後の近紫
外線が使用される。これらの光を吸収せず、十分な耐久
性を持たせるために、マスクの材料には高純度の石英が
使用されることが多いが、これはサイズが大きくなるに
従って、幾何級数的に高価になる。従って、経済的な負
担を軽減するために、マスクのサイズは、目的とする液
晶パネルを製造するための最小限の大きさが求められて
いる。
貼り付けることは必須となっているが、上記のような状
況から、ペリクル枠体のサイズは大きくなる一方、マス
クサイズを最小限に抑えるために、ペリクルを貼り付け
るために必要な面積も最小限に抑えること、すなわち、
外径寸法は小さく、内径寸法は大きくすることが求めら
れている。
クルには次のような問題点がある。第一の問題点は、ペ
リクル枠体の撓みである。ペリクル膜、特に大きなサイ
ズの膜では、膜が弛んだり、しわが入らないように、あ
る程度の張力が必要である。この膜張力によりペリクル
枠体が内側に撓むが、この撓みによる露光部への干渉が
無視出来なくなってきている。また、前述のように、ペ
リクルの外径寸法とマスクサイズはかなり近く、マスク
へのペリクル貼り付けには高精度が要求されるが、ペリ
クル枠体の撓みは、ペリクル10のマスクへの貼り付け精
度悪化にもつながる。
ークに関する問題である。マスクのアライメントマーク
は、ペリクル枠体の外径の外側に設けられている。マス
クにペリクルを貼り付ける際には、ペリクルがアライメ
ントマークの上にかからないように貼り付ける必要があ
る。
限に抑えるために、ペリクル枠体の外径とアライメント
マークとの間隔が非常に狭くなり、ペリクルの貼り付け
に要求される精度は、従来のペリクル貼り付け装置の精
度を超えるものになった。そのため、ペリクルの貼り付
け歩留まりが低下するという問題が生じる。
者は鋭意検討の結果、以下の知見に到達した。即ち、大
型ペリクル膜を展張して貼着支持する長辺と短辺とを有
する方形状の大型ペリクル用枠体において、長辺の幅を
短辺の幅よりも大きくし、長辺の強度を確保することに
よって長辺の枠体の内側に向かう撓みを抑制出来るもの
である。また、大型ペリクル膜が貼着される長辺と短辺
の貼着面の幅を略等しくすることで接着剤を均一に塗布
することが出来る。
イメントマークに対応する位置に凹部を設けることによ
り、マスクやレティクルの露光領域を最大限に利用出来
る。
めの本発明に係る大型ペリクル用枠体及び大型ペリクル
は、以下の構成を特徴とする。即ち、本発明の第1の特
徴は、大型ペリクル膜を展張して貼着支持する長辺と短
辺とを有する方形状の大型ペリクル用枠体であって、前
記大型ペリクル膜を展張する面積が1000cm2以上で
且つ枠体の長辺の幅が短辺の幅より大きいことを特徴と
する大型ペリクル用枠体及びそれを用いた大型ペリクル
である。また前記枠体の長辺の幅が該枠体の短辺の幅の
1.3倍以上であることが好ましい。
の長辺のペリクル膜貼着面に傾斜面を形成して前記枠体
の長辺及び短辺の貼着面の幅を略等しくした大型ペリク
ル用枠体及びそれを用いた大型ペリクルである。
剤を枠体に均一に塗布することが出来る。また、枠体の
長辺及び短辺の貼着面の幅を略等しくするために少なく
とも長辺の貼着面側に傾斜面を形成することが好まし
い。
部の所定の位置に、マスクのアライメントマークを露出
させるための凹部を設けて構成する大型ペリクル用枠体
及びそれを用いた大型ペリクルである。
両側の外頂部を曲面に形成することが好ましい。この曲
面Rの大きさは半径1mm以上が好ましく、半径5mm以上
が更に好ましい。
出用凹部の両側の内頂部を曲面に形成した大型ペリクル
用枠体及びそれを用いた大型ペリクルである。この曲面
Rの大きさは半径1mm以上が好ましく、半径5mm以上が
更に好ましい。
ル用枠体及びこれを用いた大型ペリクルの一実施形態を
具体的に説明する。図1は本発明に係る大型ペリクル用
枠体及びこれを用いた大型ペリクルの構成を示す斜視
図、図2は本発明に係る大型ペリクル用枠体及びこれを
用いた大型ペリクルの構成を示す平面図、図3(a)は
図2のA−A断面図、図3(b)は図2のB−B断面
図、図4(a)は他の形状を示す断面図、図4(b)は
他の形状を示す断面図である。
短辺の貼着面の幅を略等しくするために各貼着面側に形
成された平面状の傾斜面の他の一例を示す図、図6
(a)〜(c)は大型ペリクル膜が貼着される枠体の貼
着面の幅が大きい場合で接着剤が不均一に塗布された場
合の課題を説明する図である。
例を示す図、図8(a)〜(e)は枠体の長辺と短辺の
貼着面の幅を略等しくするために各貼着面側に形成され
た曲面状の傾斜面や段差、或いは片側のみに平面状や曲
面状の傾斜面や段差を形成した一例を示す模式図であ
る。
ペリクル枠体を示す平面図、図10は図9の部分拡大図で
ある。
ついて説明する。図1及び図2に示すように、本発明に
用いる大型ペリクル用枠体1(以下、単に「枠体1」と
いう)は方形状で形成され、その大きさは、長辺1aが
400mm〜2000mm、短辺1bが250mm〜1500
mmである。
ペリクル膜2(以下、単に「ペリクル膜2」という)の
面積は、1000cm2以上が好ましく、1200 cm2以
上がより好ましい。
りも大きく、好ましくは、1.05倍〜20倍、より好
ましくは、1.1倍〜10倍、更に好ましくは1.3倍
〜5倍である。例えば、長辺1aの幅Waは4mm〜30
mm、短辺1bの幅Wbは3mm〜23mmである。
ては、機械構造用炭素鋼(SCシリーズ等)、工具鋼(炭
素工具鋼SKシリーズ、高速度工具鋼SKHシリーズ、合金
工具鋼SKSシリーズ、SKDシリーズ、SKTシリーズ等)、
マルテンサイト系ステンレスシリーズ(SUS403、SUS41
0、SUS410S、SUS420J1、SUS420J2、SUS429J1、SUS440A
等)、アルミニウム合金(5000系、6000系、7000系等)
等の金属、セラミックス(SiC、AlN、Al2O3等)、セラ
ミックスと金属の複合材料(Al-SiC、Al-AlN、Al-Al2O3
等)、樹脂(ポリスルフォン、ポリエーテルエーテルケ
トン等)が挙げられる。
出来、特に大型ペリクル10の枠体1の場合、加工作業が
良くなり好ましく用いられる。ペリクル枠体1の表面
に、黒色クロムメッキ、黒色アルマイト、黒色塗装等の
黒色化処理を施すことも出来る。
全面に、異物を補足するための粘着材(アクリル系、酢
酸ビニル系、シリコン系、ゴム系等)やグリース(シリ
コーン系、フッ素系等)を塗布しても良い。
と外部を貫通する微細な穴を開けて、ペリクル10とフォ
トマスク6で形成された空間の内外の気圧差がなくなる
ようにすると、膜の膨らみや凹みを防止出来る。
フィルターを取り付けると、気圧調整が可能な上、ペリ
クル10とフォトマスク6で形成された空間の中に異物が
侵入することを防げるので好ましい。
空間容積が大きい場合には、これらの穴やフィルターを
複数個設けると、気圧変動による膜の膨らみや凹みの回
復時間が短くなり、好ましい。
コート法で成膜された薄膜が好ましく使用されている。
この薄膜には張力が存在する。一方、この張力は、ペリ
クル膜2が撓んだりしわが入らないようにするために必
要である。
リクル膜2に付着した異物をエアブローで除去する時
に、該ペリクル膜2が大きく振動し除去し難い。また、
ペリクル膜2の高さが場所により変わるために、ペリク
ル膜2の異物検査機が正常に機能しない。また、ペリク
ル膜2の光学的高さ測定に誤差を及ぼす等の問題が生じ
る。
み量の大きなペリクル枠体1の長辺1aの幅Waのみを
大きくすることにより長辺1aの撓みを防ぐ。短辺1b
の幅Wbは従来通りとする(図1、図2参照)。このこ
とにより、高価なフォトマスク6の大きさを必要最小限
にすることが出来る。
生じないので、ペリクル枠体1の外径を基準とする従来
のペリクル貼り付け装置により、ペリクル10のフォトマ
スク6への貼付けを精度良く行うことが出来る。
露光パターンを設けることが出来、この点からも非常に
高価なフォトマスク6の面積を最小限に抑えることが出
来る。前記ペリクル枠体1の長辺1aの幅Waは、短辺
1bの幅Wbの1.3倍以上であると、撓み防止には効
果的である。
び短辺1bのペリクル膜2の貼着面1a1,1b1の幅Wc,
Wdを略等しくしたことを特徴とする大型ペリクル枠体
1である。ここで述べる長辺1aと短辺1bのペリクル
膜2の貼着面1a1,1b1の幅Wc,Wdが略等しいとは、
長辺1aと短辺1bの膜貼着面1a1,1b1の幅Wc,Wd
の差が長辺1aと短辺1bの幅Wa,Wbの差より小さ
いことを意味する。つまり後述する図3及び図4の断面
図を用いて説明すると、Wa−Wb>Wc−Wdである
ことを意味する。
幅Wa、短辺1bの幅Wbが異なる場合、ペリクル膜2
の貼着面1a1,1b1の幅Wc,Wdも異なってしまう。一
方、ペリクル膜2とペリクル枠体1の接着剤は、接着剤
塗布装置、例えばX−Yディスペンサーロボット等を用
いて塗布される。
単位長さ当たりの接着剤塗布量は同じであるため、ペリ
クル膜2をペリクル枠体1に貼り付けた際に、短辺1b
では接着剤量が多くなってしまい、接着剤が枠体1の膜
貼着面1b1をはみ出して枠体1の内周部へ垂れることが
ある。
では接着剤量が不足して膜貼着面1a1の全面に均一に広
がらず、内側ではペリクル膜2とペリクル枠体1との間
に狭い隙間5が出来、この隙間5に異物が挟まれること
がある。
接着後の余膜切断時にペリクル膜2の外縁2aの膜片が
残り、ペリクルハンドリング中の発塵の原因ともなる。
そのため、長辺1aと短辺1bの膜貼着面1a1,1b1の幅
Wc,Wdを略等しくすることで、従来通りの簡単な接
着剤塗布装置を用いても、より好ましいペリクル10が得
られる。
1,1b1の幅Wc,Wdを略等しくする方法として、ペリ
クル枠体1の少なくとも枠体1の長辺1aのペリクル膜
2の貼着面側に傾斜面を形成すれば、段差が無く傾斜面
を形成することが出来、ペリクル枠体1に異物が堆積す
ることを防ぐことが出来る。
1の外周部所定の位置にアライメントマーク露出用凹部
8を設けることも出来る。ペリクル枠体1の長辺1a中
央部にマスクアライメントマーク露出用凹部8を設けた
ので、ペリクル枠体1の長辺1aの外径(幅)を太くし
てもマスクアライメントマーク7と枠体1の外径との間
に隙間9を一定量確保出来る。
ク6に貼り付ける際、マスクアライメントマーク7上に
大型ペリクル10を貼り付けてしまうことなく、貼り付け
歩留まりを向上させることが出来る。好ましくは、前記
マスクアライメントマーク露出用凹部8の両側の外頂部
8aを曲面に形成する。更に好ましくは前記外頂部8a
に設けた曲面Rの大きさが半径1mm以上にする。
外頂部8aを曲面に形成すると、ペリクル10の輸送、或
いはペリクル10をフォトマスク6に貼り付ける際のフォ
トマスク6のハンドリング等による接触や振動や衝撃等
によってアライメントマーク露出用凹部8の外頂部8a
が他の部材との摩擦で発塵する心配がない。また、より
好ましくは、曲面Rの大きさを半径1mm以上にすれば発
塵防止に効果的である。
用凹部8の両側の内頂部8bについても、曲面に形成す
ることが好ましい。更に好ましくは、前記マスクアライ
メントマーク露出用凹部8の両側の内頂部8bに設けた
曲面Rの大きさが半径1mm以上である。
内頂部8bに曲面を形成すると、ペリクル枠体1に異物
が溜まり難い構造となり、ペリクル10の製造工程におけ
るペリクル枠体1の洗浄によって確実に異物が除去出来
るようになる。
べたペリクル枠体1を利用し、以下のように作成する。
(ニトロセルロース、セルロースアセテート、セルロー
スアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブ
チレート等、あるいはこれら2種以上の混合物)、フッ
素系ポリマー(テトラフルオロエチレン−ビニリデンフ
ルオライド−ヘキサフルオロプロピレンの3元コポリマ
ー、主鎖に環状構造を持つポリマーであるデュ・ポン社
製のテフロンAF(商品名)、旭硝子社製のサイトップ
(商品名)、アウジモント社製のアルゴフロン(商品
名)等)等のポリマー等が用いられる。
光源である超高圧水銀ランプに対しては、耐光性やコス
トの点から、セルロースアセテートプロピオネートやセ
ルロースアセテートブチレートが好ましく使用される。
μm程度が好適であり、本発明に係る大型ペリクル10で
は、ペリクル膜2の強度や均一な膜の作り易さから、2
μm〜8μmが好ましい。上記のポリマーは、夫々に適
した溶媒(ケトン系、エステル系、アルコール系、フッ
素系等)により、ポリマー溶液とする。
トやセルロースアセテートブチレートに対しては、乳酸
エチル等のエステル系が好ましい。ポリマー溶液は必要
に応じてデプスフィルター、メンブレンフィルター等に
より濾過される。
法、ロールコート法、ナイフコート法、キャスト法等が
あるが、均一性や異物の管理の点から、スピンコート法
が好ましい。スピンコート法により成膜基板上に成膜し
た後、必要に応じてホットプレート、クリーンオーヴ
ン、(遠)赤外線加熱等により溶媒を乾燥することによ
り、均一な膜が形成される。この時の成膜基板として
は、合成石英、溶融石英、無アルカリガラス、低アルカ
リガラス、ソーダライムガラス等が利用出来る。
イズは大きいので、乾燥時の温度斑により成膜基板が割
れることがある。これを防ぐために、成膜用基板の熱膨
張係数は小さいほど好ましい。特に、0℃〜300℃に
おける線膨張係数が50×10-7m/℃以下であること
が好ましい。
素系等の材料により、あらかじめ離型処理を施しておけ
ば良い。また、上記のペリクル膜2の片側、あるいは両
側に、該ペリクル膜2よりも屈折率の低い層(即ち、反
射防止層)を形成することにより、露光光線に対する透
過率を高めることが出来、好ましい。
マー(テトラフルオロエチレン−ビニリデンフルオライ
ド−ヘキサフルオロプロピレンの3元コポリマー、主鎖
に環状構造を持つポリマーであるデュ・ポン社製のテフ
ロンAF(商品名)、旭硝子社製のサイトップ(商品
名)、アウジモント社製のアルゴフロン(商品名)、ポ
リフルオロアクリレート等)や、フッ化カルシウム、フ
ッ化マグネシウム、フッ化バリウム等屈折率の低い材料
が使用される。
様のスピンコート法により、無機物の場合、真空蒸着や
スパッタリング等の薄膜形成法により形成することが出
来る。異物の点からは、ポリマー溶液によるスピンコー
ト法が好ましい。デュ・ポン社製のテフロンAF(商品
名)、アウジモンド社製のアルゴフロン(商品名)は屈
折率が小さいので反射防止効果が高く好ましい。
2は、アルミニウム合金、ステンレススチール、樹脂等
に粘着材を貼り付けた仮枠により、基板から剥がし取っ
て所望のペリクル枠体1に貼り替えても良い。また基板
上で所望のペリクル枠体1を接着後、基板から剥がし取
っても良い。
は、ペリクル枠体1に張力を架けて接着剤により貼着さ
れる。得られた大型ペリクル10は、枠体1に展張して貼
着支持された大型ペリクル膜2の張力が好ましくは1×
10-3N/mm〜1N/mmであり、より好ましくは6×1
0-3N/mm〜6×10-1N/mmである。
ル膜2がその自重や大型ペリクル膜2内外の気圧差によ
り大型ペリクル膜2の膜面の鉛直方向に膨らんだり凹ん
だりするのを抑制して露光不良を防止することが出来
る。
ブローで除去する時に該ペリクル膜2が大きく振動し、
異物を除去し難いという問題を解決出来、更には、ペリ
クル膜2の高さが場所により変わるために該ペリクル膜
2の異物検査機が正常に機能しないという問題を解決出
来、また、ペリクル膜2の光学的高さ測定に誤差を及ぼ
すといった問題を解決出来る。また大型ペリクル10内外
の気圧変動に対する追従性能を確保することが出来る。
ための膜接着剤は、ペリクル膜2の材質とペリクル枠体
1の材質によって適宜選択する。たとえば、エポキシ
系、アクリル系、シリコーン系、フッ素系等の接着剤が
使用される。
化方法(熱硬化、光硬化、嫌気性硬化等)が採用され
る。発塵性、コスト、作業性の面から、アクリル系の紫
外線硬化型接着剤が好ましい。
けるためのマスク粘着材には、それ自身に粘着力のある
ホットメルト系(ゴム系、アクリル系)、基材の両面に
粘着材を塗布したテープ系(基材としてアクリル系、PV
C系等のシートあるいはゴム系、ポリオレフィン系、ウ
レタン系等のフォーム等が適用出来、粘着材としてゴム
系、アクリル系、シリコーン系等の粘着材が適用され
る)等が使用される。
粘着材として、ペリクル10をフォトマスク6に低荷重で
均一に貼り付けるために、比較的柔らかいホットメルト
材料やフォームが好適である。フォームの場合は、その
断面にアクリル系や酢酸ビニル系の粘着性材料あるいは
非粘着性材料で覆うことにより、フォームからの発塵を
防ぐことが出来る。
されるが、フォトマスク6への均一な貼付のために、好
ましくは1mm以上とされる。上記マスク粘着材の粘着面
をフォトマスク6に貼り付けるまでの間保護するため
に、シリコーンやフッ素で離型処理されたポリエステル
フィルムが使用される。
リル系、ABS系、PVC系、PET系等の材料を、射出成型や
真空成型することにより作成される。これらの材料は帯
電を防止するために、帯電防止剤を練り込んでも良い
し、帯電防止構造をもったポリマー(クレハ製BAYON
(商標)、旭化成工業製ADION(商標))を利用しても
良い。
は、輸送中にケースが歪みケース内のペリクル10のダメ
ージを与えないように、ケースのふた、トレイ、または
その両方にリブ構造を設け、外力に対する抵抗性を高め
ることが好ましい。
以下のセルロース誘導体等の透明な高分子膜で構成され
る大型ペリクル膜2を展張して貼着支持する構造鋼によ
り構成される大型ペリクル用枠体1である。
と、等しい所定の高さと、異なる所定の長さとを夫々有
する長辺1aと短辺1bからなる方形状の枠で構成され
ている。該枠体1の長辺1a及び短辺1bの一方の面
は、枠体1の全体に亘って平坦面で構成されており、そ
れらの面にはペリクル膜2を貼着するための貼着面1a
1,1b1が形成されている。
000cm2以上で構成され、該枠体1の長辺1aの幅W
aは短辺1bの幅Wbより大きい。このように大型ペリ
クル膜2を展張する面積が1000cm2以上であること
から、かかる大型ペリクル10は大型のTFT型LCDの
フォトリソグラフィ工程で使用される大型のフォトマス
ク6に適用することが出来る。
bの幅Wbよりも大きく(長辺1aの幅Waを短辺1b
の幅Wbの1.3倍以上)して該長辺1aの強度を確保
し、該長辺1aの枠体1の内側に向かう撓みを抑制する
ことが出来る。
辺1aの貼着面1a1の幅Wcが比較的大きい場合、図6
(a)に示すように、長辺1aの貼着面1a1とペリクル
膜2との間に設けられる接着剤3を該貼着面1a1に塗布
する際に気泡4が混入する虞があり、ペリクル10の輸送
中に該気泡4が気圧変動により膨張して破裂し、接着剤
3の破片がペリクル膜2に付着する虞がある。
接着剤3が長辺1aの貼着面1a1の全域に亘って均一に
塗布出来ない虞があり、図6(b)に示すように、ペリ
クル膜2の内側に隙間5が出来た場合には、該隙間5に
異物が侵入し、ペリクル10により保護されたはずのフォ
トマスク6やレチィクルに異物が付着する虞がある。
膜2の外側に隙間が出来た場合には、該ペリクル膜2の
外縁2aに自由端部が形成され、振動や擦れによって発
塵源となる虞がある。
枠体1の長辺1a及び短辺1bの貼着面1a1,1b1側には
所定の傾斜角度を有する平面状の傾斜面1a2,1b2が形成
されている。
1a2,1b2を形成した高さ位置は略等しく、且つ長辺1a
の傾斜面1a2の傾斜角度が短辺1bの傾斜1b2の傾斜角度
よりも小さくなるように設定され、これによって長辺1
a及び短辺1bの貼着面1a1,1b1の幅Wc,Wdが夫々
略等しくなっている。
1bの貼着面1a1,1b1の幅Wc,Wdを略等しくしたこ
とにより貼着面1a1,1b1に接着剤を均一に塗布すること
が出来、図6(a)〜(c)に示すような前述の問題が
発生する虞がない。接着剤が均一に塗布出来る貼着面1a
1,1b1の好ましい幅Wc,Wdは2mm〜12mm程度であ
る。
aと短辺1bの両方の貼着面1a1,1b1側に平面状の傾斜
面1a2,1b2を形成するという簡単な手法により、長辺1
a及び短辺1bの貼着面1a1,1b1側の幅Wc,Wdを略
等しくしており、好ましい。
1bの傾斜面1a2,1b2を形成した高さ位置が略等しく、
且つ長辺1aの傾斜面1a2の傾斜角度が短辺1bの傾斜
面1b2の傾斜角度よりも小さくなるように設定した一実
施形態について説明した。
に、枠体1の長辺1a及び短辺1bの傾斜面1a2,1b2の
傾斜角度が等しく、且つ長辺1aの傾斜面1a2を形成し
た高さ位置が短辺1bの傾斜面1b2を形成した高さ位置
よりも低くなるように設定しても良い。
小さい場合には、傾斜面1b2を省略して断面方形(即
ち、ストレート形状)で構成しても良いし、図4及び図
8(a)に示すように枠体1の長辺1a及び短辺1bの
貼着面1a1,1b1側の片側(内側)のみに平面状の傾斜面
1a2,1b2を形成しても良い。
に、図8(b),(c)に示すように曲面状の傾斜面1a
3,1b3であっても良いし、図8(d),(e)に示すよ
うに段差1a4,1b4を形成しても良い。
く、他の種々の形状で構成してペリクル枠体1の長辺1
a及び短辺1bの貼着面1a1,1b1の幅Wc,Wdを略等
しくすることでも、前述と同様な効果を得ることが出来
る。
いて説明すると、大型ペリクル10は、内径を大きくして
露光有効エリアを拡大することが出来るように構成され
ている。図9及び図10に示すように、ペリクル枠体1の
長辺1aの略中央の両外側にアライメントマーク露出用
凹部8が設けられている。
イメントマーク露出用凹部8の外隅の両側の外頂部8a
及び内隅の両側の内頂部8bには彎曲面(R)が設けて
ある。6はマスクであって、その略中央の両側に位置合
わせ用のアライメントマーク7が設けられている。
に載置した際には、フォトマスク6上に予め記入された
アライメントマーク7がこのアライメントマーク露出用
凹部8内に位置して露出し、上方から容易に見ることが
出来るように構成されている。そのため露光有効エリア
を最大限に利用出来るとともに、フォトマスク6の位置
合わせを正確で且つ容易に行うことが出来る。
に説明する。
辺1aの長さが732mm、短辺1bの長さが436mm、
ペリクル膜2を展張する面積が3191.52cm2のもの
を用いる。ペリクル枠体1の長辺1aの幅Waは9mm、
短辺1bの幅Wbは4mm、長辺1aの接着剤貼着面Wc
は6mm、短辺1bの接着剤貼着面Wdは3mmである。ペ
リクル枠体1の高さは5.2mmである。この時の長辺1
aの幅Waは、短辺1bの幅Wbの2.25倍である。
い、枠体1の断面形状は図4に示すように枠体1の内側
面に傾斜面1a2,1b2を設けた形状のものを用いる。ペリ
クル膜2としては、セルロースエステルのポリマー溶液
を低アルカリガラス上に塗布しスピンコートで主膜を形
成する。
スピンコートで塗布して反射防止層を成形した厚み4μ
mのペリクル膜2を用いる。得られたペリクル膜2を上
記ペリクル枠体1に展張して貼着する。この時のペリク
ル膜2の張力は、6×10-2N/mmであった。
貼り付ける際のマスク粘着材には、基材にフォームを用
いた厚み0.8mmの両面テープを使用する。ペリクル枠
体1のマスク接着面にこの両面テープを貼り、フォトマ
スク6の所定位置に貼り付ける。尚、各部材は使用前に
超音波洗浄を行う。フォトマスク6のサイズは、750
mm×500mmのものを使用する。
1の撓みがなく、通常のペリクル貼り付け装置により精
度良くフォトマスク6に貼り付けることが出来、露光領
域への影響もなかった。また、長辺1a、短辺1bとも
枠体1にペリクル膜2が均一に接着されており、枠体1
内側への接着剤のはみ出しがなく、且つ余膜切断時に膜
片が残ることがなかった。
b2を設けており、この箇所を集光灯で観察した結果、挟
まれた異物は見られなかった。
ントマーク露出用凹部8を設けた以外は前記実施例1と
同様のペリクル枠体1を用いる。この枠体1には、長辺
1aの中央部の外側にアライメントマーク露出用凹部8
を設けている。図10に示すように、アライメントマーク
露出用凹部8の各サイズは、Weが24mm、Wfが37
mm、Wgが1mm、外頂部8aの曲面がR7(半径7m
m)、内頂部8bの曲面がR15(半径15mm)であ
る。
様にして大型ペリクル10を作成した。フォトマスク6の
サイズは、750mm×498mmのものを用いた。得られ
た大型ペリクル10は、ペリクル枠体1の撓みがなく、通
常のペリクル貼り付け装置により精度良くフォトマスク
6に貼り付けることが出来、露光領域への影響もなかっ
た。
リクル膜2が均一に接着されており、枠体1内側への接
着剤のはみ出しがなく且つ余膜切断時に膜片が残ること
がなかった。
b2を設けており、この箇所を集光灯で観察した結果、挟
まれた異物は見られなかった。更に大型ペリクル10につ
いて集光灯を用いてフレーム外周全周にわたり目視検査
を行ったが、異物の付着がなかった。また、このペリク
ル10をPET製のケースに収納し、輸送を行った後、再
度検査を行ったが、ペリクル膜2にも枠体1にも異物の
付着がなかった。
防ぐために縦横とも同じ断面積でペリクル枠体1の幅を
大きくしたものを用いる。ペリクル枠体1としては、長
辺1aの長さが742mm、短辺1bの長さが436mm、
ペリクル膜2を展張する面積は3235.12cm2のもの
を用いる。
は9mm、短辺1bの幅Wbは9mm、長辺1aの接着剤貼
着面の幅Wcは6mm、短辺1bの接着剤貼着面の幅Wd
は4mmである。枠体1の高さは5.2mmである。この時
の長辺1aの幅Waは、短辺1bの幅Wbの等倍であ
る。ペリクル枠体1は構造鋼であり、枠体1の断面形状
は矩形のものを用いる。このペリクル枠体1を用いて前
記実施例1と同様に大型ペリクル10を作成する。
し、且つマスクハンドリング用のスペース(ペリクル10
の外周とフォトマスク6の外径との寸法差)を同じ値に
するためには、前記実施例1,2よりも一回り大きな7
60mm×500mmのサイズのフォトマスク6が必要とな
る。
にて枠体1の膜貼着面を観察すると、短辺1bの接着剤
貼着面1b1では良好に接着されているが、長辺1aの接
着剤貼着面1a1では余膜切断時の膜片が残っており、ま
た、ペリクル膜2と枠体1の膜貼着面間及び枠体1の段
差部に異物が挟まれているのが観察された。
次のような効果が得られる。大型ペリクル膜を展張して
貼着支持する長辺と短辺とを有する方形状の大型ペリク
ル枠体において、大型ペリクル膜を展張する面積が10
00cm2以上で且つ枠体の長辺の幅が短辺の幅より大き
くしたことにより、ペリクル膜の張力によるフレームの
撓みも生じないので、ペリクル枠の内側ぎりぎりまで露
光パターンを設けることが出来る。
最小限に抑えることが出来、経済的な負担を大きく軽減
することが出来る。また、ペリクル膜の張力によるフレ
ームの撓みも生じないので、ペリクル枠の外径を基準と
する従来のペリクル貼り付け装置により、ペリクルのフ
ォトマスクへの貼付けを精度良く行うことが出来る。
も前記枠体の長辺のペリクル膜貼着面に傾斜面を形成し
て前記枠体の長辺及び短辺の貼着面の幅を略等しくした
ことによって、従来通りの簡単な接着剤塗布装置によっ
ても、ペリクル膜のペリクル枠体への接着を、しわや弛
み等を生じることなく均一に行うことが出来る。
大型ペリクル用枠体の外周部の所定の位置に、マスクの
アライメントマークを露出させるための凹部を設けるこ
とによって、ペリクル枠体の外形とマスクアライメント
マークの間に余裕が出来、ペリクルのマスクへの貼り付
け歩留まりを向上させることが出来る。
の両側の外頂部及び/又は内頂部に曲面状に形成するこ
とにより、ペリクル枠体とペリクル収納ケースとの接触
による発塵を引き起こすことなくペリクルを輸送するこ
とが出来る。またペリクル枠体に異物が溜まり難い構造
であるから、ペリクル製造工程におけるペリクル枠体の
洗浄が容易になる。
いた大型ペリクルの構成を示す斜視図である。
いた大型ペリクルの構成を示す平面図である。
B−B断面図である。
形状を示す断面図である。
幅を略等しくするために各貼着面側に形成された平面状
の傾斜面の他の一例を示す図である。
枠体の貼着面の幅が大きい場合で接着剤が不均一に塗布
された場合の課題を説明する図である。
る。
幅を略等しくするために各貼着面側に形成された曲面状
の傾斜面や段差、或いは片側のみに平面状や曲面状の傾
斜面や段差を形成した一例を示す模式図である。
す平面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 大型ペリクル膜を展張して貼着支持する
長辺と短辺とを有する方形状の大型ペリクル用枠体であ
って、 前記大型ペリクル膜を展張する面積が1000cm2以上
であり、且つ枠体の長辺の幅が短辺の幅より大きいこと
を特徴とする大型ペリクル用枠体。 - 【請求項2】 前記枠体の長辺の幅が該枠体の短辺の幅
の1.3倍以上であることを特徴とする請求項1に記載
の大型ペリクル用枠体。 - 【請求項3】 少なくとも前記枠体の長辺のペリクル膜
貼着面に傾斜面を形成して前記枠体の長辺及び短辺の貼
着面の幅を略等しくしたことを特徴とする請求項2に記
載の大型ペリクル用枠体。 - 【請求項4】 大型ペリクル用枠体の外周部の所定の位
置に、マスクのアライメントマークを露出させるための
凹部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の大型ペ
リクル用枠体。 - 【請求項5】 前記アライメントマーク露出用凹部の両
側の外頂部を曲面に形成したことを特徴とする請求項4
に記載の大型ペリクル用枠体。 - 【請求項6】 前記アライメントマーク露出用凹部の両
側の内頂部を曲面に形成したことを特徴とする請求項5
に記載の大型ペリクル用枠体。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の大
型ペリクル用枠体にペリクル膜を貼り付けたことを特徴
とする大型ペリクル。
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