JP2001108819A - カラーフィルタ、その製造方法及び液晶パネル - Google Patents

カラーフィルタ、その製造方法及び液晶パネル

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JP2001108819A JP2000231737A JP2000231737A JP2001108819A JP 2001108819 A JP2001108819 A JP 2001108819A JP 2000231737 A JP2000231737 A JP 2000231737A JP 2000231737 A JP2000231737 A JP 2000231737A JP 2001108819 A JP2001108819 A JP 2001108819A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期保存安定性に優れ、かつ製造コストの低
減に有効なインクジェット方式での長期吐出安定性に優
れた顔料系水性着色剤を用い、優れた品位の信頼性の高
いカラーフィルタおよびその製造方法、ならびに、この
方法で得られた製造コストが低減され、かつ優れた品位
と高い信頼性を有するカラーフィルタを組み込んだ液晶
パネルを提供すること。 【解決手段】 基板上にインクジェット方式を用いて着
色剤を供給して透光着色部を配列させることによるカラ
ーフィルタを製造する際に、少なくとも水、水溶性有機
溶剤及び色材からなり、かつこの色材が、顔料の表面に
少なくとも1種の親水性基が直接もしくは他の原子団を
介して結合された自己分散型顔料である着色剤を用いて
カラーフィルタを製造し、得られたカラーフィルタを用
いて液晶パネルを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透光着色部を有する
カラーフィルタ、その製造方法及び該カラーフィルター
を有する液晶パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの発達、
特に携帯用パーソナルコンピュータの発達に伴い、液晶
ディスプレイ、特にカラー液晶ディスプレイの需要が増
加する傾向にある。そこで、さらなる普及のためにはコ
ストダウンが必要であり、特にコスト的に比重の重いカ
ラーフィルタのコストダウンに対する要求が高まってい
る。そこで、カラーフィルタの要求特性を満足しつつ上
記の要求に応えるべく種々の方法が従来より試みられて
いるが、なお改善されるべき問題を有している場合が多
いのが現状である。
【0003】例えば、近年、効果的なコストダウンの可
能性のあるインクジェット方式を用いたカラーフィルタ
の製造方法に関しての提案が多数なされているが、イン
クジェット方式での着色剤の安定な吐出性と、インクジ
ェット方式で形成された透光着色部を有するカラーフィ
ルタの製品としての耐水性、耐光性等の信頼性を高い次
元で両立することは困難である場合が多い。すなわち、
インクジェット方式による透光着色部の形成に用いられ
る着色剤としては、水を主体とする水性溶媒に染料や顔
料などの色材を含有させた組成を有するものが用いられ
ている。ところが、色材として染料を用いる場合には、
インクジェット方式における着色剤の吐出安定性につい
てはある程度満足するものが得られるが、色材として染
料を用いて形成されたカラーフィルタの信頼性は、顔料
を色材として用いる場合に比べて劣る場合が一般的であ
る。これに対して、色材として顔料を用いる場合に得ら
れるカラーフィルタの信頼性は満足できるものとなる
が、インクジェット方式での着色剤の吐出安定性につい
ては染料系の色材を用いた着色剤に比べて劣る場合が一
般的である。さらに、顔料系の水性着色剤は長期保存安
定性に劣る場合があるという問題も発生している。
【0004】このような背景において、インクジェット
方式での吐出安定性と着色剤としての長期保存安定性の
両方を満足した水性顔料着色剤を用いたインクジェット
方式の研究が進められている。
【0005】以下に、この点について更に詳述する。カ
ラーフィルタとしての信頼性の面から、色材として顔料
を用いることが非常に好ましいが、カラーフィルタに用
いられる顔料を水性着色剤の色材として用いるには、水
性媒体中に顔料を安定して分散させることが要求され
る。一般的には、均一分散系を得るために分散剤を添加
することにより顔料を水性媒体中に分散させる方法が採
られている。しかしながら、この分散剤を使用する方法
によっても十分に満足し得る分散性が得られず、このた
め顔料を分散させた着色剤では長期保存安定性に劣る場
合があるという問題があった。
【0006】一方、一般に、着色剤をインクジェット方
式に用いる場合には、着色剤がインクジェット記録ヘッ
ドの微細なノズルの先端(吐出口:オリフィス)から安
定な液滴となって吐出されることが要求されるため、イ
ンクジェット記録ヘッドのオリフィスの乾燥によって着
色剤の固化等が発生しないことが必要となる。しかしな
がら、上記した分散剤が含有された着色剤をインクジェ
ット記録に用いた場合には、分散剤を形成している樹脂
等がオリフィス等に付着した後、再溶解されずに目詰ま
りや液滴の不吐出等が生じる場合がある。また、分散剤
を含む水性顔料着色剤は粘稠であり、長時間にわたる連
続吐出及び高速描画を行う際にノズル先端までの経路で
抵抗を起こし、吐出が不安定になるという問題もあっ
た。なお、顔料を含むインクをインクジェット方式に用
いてカラーフィルタを形成する方法については、例えば
特開平11-80633号公報に、顔料の周囲にカルボキシル基
を有する皮膜形成性樹脂で被覆されてなる着色微粒子を
含むインクを用いてカラーフィルタを形成することが開
示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らの
検討によれば、特開平11-80633号公報に開示されている
様な熱架橋性樹脂で被覆されている顔料を含むインクを
インクジェット法で吐出させて得た画素は、カラーフィ
ルタに要求される重要な特性のひとつである画素の透明
性において必ずしも十分でない場合があった。この理由
について、図1を参照して説明する。すなわち、本発明
者らはその原因が、画素の形成過程において、顔料19
の局在化が起こり、それによって乱反射が生じるためと
推測した。つまり、基板1上に着色剤を塗布(図1
(i))した後、熱処理及び光照射の少なくとも一方を
行なうと、顔料19を被覆している樹脂間の架橋と媒体
の蒸発が生じる(図1(ii))。その結果、顔料19同
士が近接した状態で存在する傾向となり(図1(ii
i))、得られた画素は局在化した顔料部分で乱反射が
生じるため透明性が劣っている場合が生じると考えた。
このような知見から、本発明者らは、透明性に優れた画
素が得られ、インクジェット適性に優れ、且つ、カラー
フィルタに要求される性能をも満足しうるような顔料系
着色剤の開発が必要であるとの認識を持つに至った。本
発明の目的は具体的には、長期保存安定性に優れ、かつ
製造コストの低減に有効なインクジェット方式での長期
吐出安定性に優れた顔料系水性着色剤を用い、優れた品
位の信頼性の高いカラーフィルタ及びその製造方法を提
供することにある。本発明の他の目的は、顔料系水性着
色剤を用いたインクジェット方式により形成された透光
着色部を有し、製造コストが低減され、かつ優れた品位
と高い信頼性を有するカラーフィルタを組み込んだ液晶
パネルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
により達成することができる。すなわち、本発明の一実
施態様にかかるカラーフィルタの製造方法は、基板上に
インクジェット方式を用いて着色剤を供給して透光着色
部を配列させる工程を有するカラーフィルタの製造方法
において、前記着色剤が、少なくとも水、水溶性有機溶
剤及び色材からなり、かつ該色材に、顔料の表面に少な
くとも1種の親水性基が直接もしくは他の原子団を介し
て結合された自己分散型顔料が含まれることを特徴とす
る。本発明の一実施態様にかかるカラーフィルタは、顔
料の表面に少なくとも1種の親水性基が直接もしくは他
の原子団を介して結合された自己分散型顔料が透光着色
部に含まれていることを特徴とする。本発明の一実施態
様にかかる液晶パネルは、画素電極を有する第1の基板
と、共通電極を有する第2の基板と、これら第1及び第
2の基板間に封入された液晶組成物層と、前記画素電極
に対応して透光着色部が配列されたカラーフィルタとを
有する液晶パネルにおいて、該カラーフィルタが上記の
カラーフィルタであることを特徴とする。
【0009】本発明においては、長期保存性に優れ、イ
ンクジェット方式での吐出安定性を確保できる顔料系着
色剤を用いるので、インクジェット方式を利用すること
における高品位なカラーフィルタを低コストで製造でき
るという利点を生かし、耐水性、耐光性などの特性にお
いて信頼性が高く、更に、透明性にも優れた透光着色部
を有するカラーフィルタを得ることができる。本発明で
得られるカラーフィルタの透光着色部の生成工程の一例
を図2に示す。着色剤中に自己分散型顔料20が均一に
分散された状態で着色剤が基板上に塗布され(図2
(i))、熱処理及び光照射の少なくとも一方により着
色剤中のバインダー成分の架橋および媒体の蒸発が行な
われる(図2(ii))。その結果、架橋したバインダー
成分の隙間に自己分散型顔料20がほぼ均一に存在し
(図2(iii))、皮膜表面も平滑であるため透明性が良好
であると考えられる。なお、顔料表面に直接または他の
原子団を介して親水性基を結合させてなる自己分散型顔
料及びそれを用いたインクは、例えば米国特許(USP)
第5,837,045号によって既に知られているものである。
しかし、このインクをインクジェット法を用いてカラー
フィルタの製造に適用した時に得られる画素の特性につ
いてはこの米国特許には何ら開示はなく、さらにはカラ
ーフィルタとして用いるのに十分な特性を備えた画素が
得られることについて示唆すらされていない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して詳
細に説明する。図3(a)〜(d)は本発明におけるカ
ラーフィルタの製造方法の一例を示したものである。
【0011】基板1としては、一般にガラス基板が用い
られるが、基板の構成材料は、液晶用カラーフィルタと
しての透明(透光)性、機械的強度等の必要特性を有す
るものであればガラス基板に限定されるものではない。
まず、図3(a)に示すように、基板1上に、遮光層と
してのブラックマトリクス2が設けられる。ブラックマ
トリクス2は、公知の材料及び方法により形成すること
ができる。このブラックマトリクス2によって遮光部が
形成されるもので、例えば、黒色顔料を含む樹脂組成物
(黒色顔料レジスト)を用い、フォトリソグラフィーな
どの技術を利用して、所望の形状の光透過部7に対応す
る開口部2aを有するように黒色顔料レジストの層をマ
トリクス状にパターニングすることによって形成された
ものが好ましい。このとき、黒色顔料レジスト層の厚み
は0.5μm以上であることが好ましい。0.5μm以
上とすることでブラックマトリクスにより十分な光学濃
度を得て、より確実な遮光効果を得ることができ、しか
も開口部に着色剤をインクジェット方式で付与した際に
着色剤があふれ出して隣接する開口部に流入して、異な
る色同士の着色剤が混ざり合うことをより効果的に防止
できる。黒色顔料レジスト層の厚みの上限は特に限定さ
れず、実用的な範囲から選択すればよいが、例えば、1
〜2μm程度とするのが望ましい。
【0012】ついで、図3(b)に示すように着色剤4
をインクジェット法により開口部2aに付与する。イン
クジェット装置としては、エネルギー発生素子として電
気熱変換体を用いたバルブジェットタイプ、あるいは圧
電素子を用いたピエゾジェットタイプ等のものが使用可
能である。この場合、着色面積および着色パターンは任
意に設定することができる。着色剤4(水性顔料着色
剤)としては、上述したように、少なくとも、水、水溶
性有機溶剤及び色材からなり、且つ、この色材に、顔料
の表面に少なくとも1種の親水性基が直接もしくは他の
原子団を介して結合された自己分散型顔料が含まれてい
るものが用いられる。
【0013】この自己分散型顔料を調製するための原料
としての顔料には、無機顔料、有機顔料などカラーフィ
ルタ用として用いることのできるものであれば特に制限
はない。有機顔料としては、たとえばアゾレーキ顔料、
不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料など
のアゾ顔料類、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペ
リノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、
ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノ
ン顔料、キノフタロン顔料などの多環式顔料類、染料レ
ーキなどがあげられる。無機顔料としては、たとえば酸
化チタン、ベンガラ、酸化クロム、鉄黒などの酸化物や
カドミウムイエロー、クロムバーミリオン、紺青、群
青、黄色酸化鉄などがあげられる。なお、色調の点から
有機顔料が特に好ましく用いられる。
【0014】色材として用いられる自己分散型顔料は、
顔料に親水性基を保持させた構成を有するもので、イオ
ン性を有するものが好ましい。アニオン性に帯電した顔
料の場合、表面に結合されている親水性基が、例えば、
−COOM、−SO3M、−PO3HM、−PO32、−
SO2NH2、−SO2NHCOR等(但し、式中のMは
水素原子、アルカリ金属、アンモニウムまたは有機アン
モニウムを表し、Rは炭素原子数1〜12のアルキル
基、未置換あるいは炭素数1〜5のアルキル基が置換さ
れたフェニル基または未置換あるいは炭素数1〜5のア
ルキル基が置換されたナフチル基を表す。)が挙げられ
る。これらの中でも、特に−COOM、−SO3Mが顔
料表面に結合してアニオン性に帯電しているものが好ま
しい。
【0015】また、上記親水性基中のMはアルカリ金属
としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等
が挙げられ、有機アンモニウムとしては、モノ乃至トリ
メチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウ
ム、モノ乃至トリメタノールアンモニウム等が挙げられ
る。
【0016】アニオン性に帯電した顔料を得る場合に、
顔料表面に−COONaを導入する方法としては、例え
ば顔料を次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法が挙げら
れるが、もちろん、本発明はこれらに限定されるわけで
はない。
【0017】カチオン性に帯電した顔料の場合、直接も
しくは他の原子団を介して結合した親水性基が、例えば
第4級アンモニウム基である場合が好ましく、より好ま
しくは下記に挙げる第4級アンモニウム基のいずれかが
顔料表面に結合されたものが挙げられる。−NH3 +、−
NR3 +(Rは上記と同様に定義される。)、
【0018】
【化3】 上記したような親水性基が結合されたカチオン性に帯電
している自己分散型顔料を製造する方法として、例え
ば、下記に示す構造のN−エチルピリジル基:
【0019】
【化4】 を結合させる方法を例にとって説明すると、顔料を3−
アミノ−N−エチルピリジウムブロマイドで処理する方
法が挙げられる。もちろん、本発明はこれに限定されな
い。
【0020】なお、本発明においては、顔料表面への親
水性基の結合態様としては、親水性基が他の原子団を介
して顔料表面に結合したものが好ましい。親水性基を顔
料表面に結合させるための他の原子団としては、例え
ば、炭素原子数1〜12のアルキル基、未置換あるいは
炭素数1〜5のアルキル基が置換されたフェニル基また
は未置換あるいは炭素数1〜5のアルキル基が置換され
たナフチル基が挙げられる。他の原子団を介して顔料の
表面に結合した親水性基の具体例としては、上記に先に
挙げた親水性基に含まれているものの他、例えば、−C
24COOM、−PhSO3M、−PhCOOM等(但
し、Phはフェニル基を表し、Mは先に規定したとおり
である)が挙げられるが、もちろん本発明はこれらに限
定されない。
【0021】なお、顔料粒子に結合させる親水性基は、
同じ極性の親水性基であれば、同一顔料粒子に異なる2
種以上の親水性基を結合させることもできる。
【0022】この水性顔料着色剤に用いられる自己分散
型顔料は、顔料表面の親水性基によってアニオン性もし
くはカチオン性に帯電しており、そのイオンの反発によ
って水分散性を有し、また、その親水性基により親水性
も向上している。そのため、長期間放置されても顔料の
粒径や粘度が増大したりすることなく水性媒体中に安定
して分散された水性顔料着色剤が得られる。更に、この
自己分散型顔料はそれ自身が着色剤の水性媒体中への良
好な分散性を有するので、この着色剤をインクジェット
方式による装置に用いた場合に良好な吐出安定性を得る
ことができ、従来におけるような分散剤の使用を省略ま
たはその使用量を効果的に低減させることができる。
【0023】また、本発明において、着色剤中に含有さ
せる自己分散型顔料は1種類に限定されるものではな
く、2種以上を混合して色調を調整しても良い。また、
着色剤中の自己分散型顔料の添加量としては、着色剤全
重量に対して、例えば0.1〜20質量%、好ましくは
1〜15質量%の範囲とすることができる。
【0024】さらに、自己分散型顔料に加えて染料を使
用して着色剤の色調を調整しても良い。この染料として
は、インクジェット方式用の着色剤やインクに用いるこ
とができ、カラーフィルタの透光着色部の形成に利用で
きるものであれば特に制限されない。
【0025】さらに、着色剤中にはバインダー成分とし
て、水溶解性あるいは水分散性の化合物、好ましくは水
溶解性あるいは水分散性の樹脂成分を含有していても良
い。このバインダー成分としては、天然樹脂、あるいは
アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリビニル系樹脂、アミノ系樹脂、エポキシ系樹
脂、ポリエーテル系樹脂等が用いられるがもちろんこれ
らに限られるものではない。このバインダー成分は着色
剤全重量に対して、例えば0.1〜20質量%、好まし
くは0.2〜15質量%の範囲で添加することができ
る。
【0026】なお、バインダー成分として、硬化性の樹
脂組成物を含有させることで、耐水性、耐光性が更に向
上した透光着色部を得ることができる。この硬化性の樹
脂組成物としては、熱処理及び光照射処理の少なくとも
一方で硬化するものが好ましい。このような硬化性の樹
脂組成物としては、例えば、カルボキシル基、水酸基等
を有するアクリル系樹脂、メラミン系樹脂等を挙げるこ
とができるが、もちろんこれらに限定されるものではな
い。
【0027】着色剤中の水性媒体は、水及び水溶性有機
溶媒との混合溶媒を主体としてなる。この水溶性有機溶
媒としては、着色剤の保存やインクジェット装置での使
用時における乾燥防止効果を有するものが好ましく、ま
た、水は種々のイオンを含有する一般の水ではなく、脱
イオン水を使用することが望ましい。
【0028】本発明で使用する水溶性有機溶剤として
は、具体的に、例えば、メチルアルコール、エチルアル
コール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコー
ル、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ル、n−ペンタノール等の炭素数1〜5のアルキルアル
コール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等の
ケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類;ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオ
キシエチレン又はオキシプロピレン共重合体;エチレン
グリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサ
ントリオール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を
含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレング
リコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリ
エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル
等の低級アルキルエーテル類;トリエチレングリコール
ジメチル(又はエチル)エーテル、テトラエチレングリ
コールジメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコ
ールの低級ジアルキルエーテル類;モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のア
ルカノールアミン類;スルホラン、N−メチル−2−ピ
ロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン等が挙げられる。これらの水溶性有機溶
剤は、単独でも或いは混合物としても使用することがで
きる。
【0029】水溶性有機溶剤の量は、例えば、水性顔料
着色剤全量に対し、10〜70質量%程度が適当であ
る。
【0030】更に、水性顔料着色剤は、所望の物性値を
有する着色剤とするために、上記した成分の他に必要に
応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防カビ剤等を添
加することができる。図3に示すように、インク受容層
を設けずにカラーフィルタを製造する場合、開口部間の
着色剤の混色を防止するためには境界となるマトリック
ス部で着色剤が撥水されることが好ましく、そのために
着色剤が高い表面張力を有することが好ましい。具体的
には、着色剤全体の表面張力が50mN/m(dyne/cm)以上で
あることが好ましい。自己分散型顔料の分散性は水性媒
体中であれば他の成分の影響をうけ難く、表面張力が高
い媒体中においても良好な分散性を示すことができる。
また、表面張力を増加させる1つの方法として、硬化性
樹脂を構成している親水性モノマーの比率を増加させる
ことが挙げられ、一般的な親水性モノマーの場合、親水
性モノマーの含有率を50質量%以上、好ましくは70
質量%以上、更に好ましくは80質量%以上にすると良
い。親水性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸、プロピオン酸等のカルボキシル基を含有するもの、
ヒドロキシメチルメタクリレ−ト、ヒドロキシエチルメ
タクリレ−ト、ヒドロキシメチルアクリレ−ト、ヒドロ
キシエチルアクリレ−ト等の水酸基を含有したもの、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のアミ
ド基あるいはその誘導体を含有したものなどが挙げられ
る。
【0031】次いで、基板1上の開口部2aにインクジ
ェット装置によって着色剤を付与した後に、これを乾燥
などの適当な処理によって皮膜化し、透光着色部を得
る。着色剤に、熱及び/または光照射硬化性の樹脂組成
物をバインダー成分として添加した場合は、図3(c)
に示すように熱処理及び光照射の少なくとも一方を行
い、着色剤を硬化、皮膜化させることにより透光着色部
を形成することができる。
【0032】続いて図3(d)に示したように、必要に
応じて保護膜を形成する。保護層5としては、光照射ま
たは熱処理、あるいはこれらの両方により硬化可能な樹
脂材料、あるいは蒸着またはスパッタによって形成され
た無機膜等を用いることができ、カラーフィルタとした
場合の透明性を有し、その後のITO形成プロセス、配
向膜形成プロセス等に耐えうるものであれば使用可能で
ある。
【0033】一方、本発明は、予めインク受容層を設け
た基板上に自己分散顔料を塗布してカラーフィルタを製
造する方法も含む。この方法の一例を図4を用いて説明
する。
【0034】図4(a)は、パターン状にブラックマト
リクス2が形成された光透過性の基板1を示したもので
ある。ブラックマトリクス2の形成方法は、前記方法と
同様の方法で行えばよい。又7は光透過部である。次
に、ブラックマトリクス2の形成された基板1上に硬化
可能な樹脂組成物を含む層を形成し、インク受容層16
とする(図4(b))。インク受容層16を形成する材
料は公知のものが使用できる。また、上記受容層16に
は必要に応じて各種添加剤を含んでもよい。添加剤の具
体的な一例としては各種界面活性剤、染料固着剤(耐水
化剤)、消泡剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、紫外線吸収
剤、分散剤、粘度調整剤、pH調整剤、防カビ剤、可塑
剤が挙げられる。これらの添加剤については従来公知の
化合物から目的に応じて任意に選択すればよい。
【0035】インク受容層16の形成方法としては、ス
ピンコート、ロールコート、バーコート、スプレーコー
ト、ディップコート等の方法を用いることができる。ま
た必要に応じてプリベークを行っても良い。
【0036】次いで、少なくとも水、水溶性有機溶剤及
び色材からなり、且つ、この色材に、顔料の表面に少な
くとも1種の親水性基が直接もしくは他の原子団を介し
て結合された自己分散型顔料が含まれている着色剤をイ
ンクジェット記録装置6を用いてインク受容層16の画
素形成部位に付着させ、該インク受容層16の所定の部
位を着色せしめる(図4(c))。次にインク受容層1
6を硬化させる(図4(d))。硬化方法としてはイン
ク受容層に用いた硬化性樹脂に適した方法を用いれば良
く例えば加熱、光照射あるいは加熱及び光照射を行って
硬化させ、各色の透光着色部18を形成し、カラーフィ
ルタを得る。この後、必要に応じて硬化せしめたインク
受容層16上に保護層5を前記方法と同様の方法で形成
してもよい(図4(e))。また、インク受容層16に
インクを付与する工程(図4(c))に先立って、ブラ
ックマトリックス2を硬化させ、インク吸収性を予め低
下させてもよい。
【0037】図5に、上記の実施形態によるカラーフィ
ルタを組み込んだ本発明の液晶素子の表示部の一実施形
態の概略断面図を示す。本実施形態は、TFTカラーフィ
ルタ液晶素子である。このTFTカラー液晶素子は、カラ
ーフィルタ9を有する基板1と、TFTを有する基板14
とを不図示の封止材により貼り合わせ、その間隙(2〜
5μm程度)に液晶封入層12を形成することにより構
成される。液晶素子の一方の基板の内側にはTFT(不図
示)と透明な画素電極13がマトリクス状に形成されて
いる。またもう一方の基板の内側には、画素電極13に
対応する位置にカラーフィルタ9の透光着色部3がそれ
ぞれ設置され、その上に透明な対向(共通)電極10が
一面に形成されている。さらに、両基板の面内には配向
膜11がそれぞれ形成されており、これらをラビング処
理することにより液晶分子を一定方向に配列させること
が出来る。またそれぞれのガラス基板の外側には偏光板
15が接着されている。また、バックライト17として
は、蛍光灯と散乱光(何れも不図示)の組み合わせが用
いられ、液晶封入層12中の液晶化合物をバックライト
17の光の透過率を変化させる光シャッターとして機能
させることにより表示を行う。
【0038】本発明の液晶素子における液晶としては、
TN型液晶や、強誘電性液晶(FLC)等何れの液晶も
好適に用いることが出来る。
【0039】なお、図5の構成における各部分は、図示
した構成に限定されず、種々の構成を取ることができ
る。例えば、共通電極がストライプ状に形成された構成
や、ブラックマトリクス2及びカラーフィルタ9の双方
がTFT基板側に形成された構成などを有するものでも
良い。
【0040】
【実施例】実施例1 ガラス基板上にアクリル系樹脂、多官能アクリルモノマ
ー及びカーボンブラックを含む黒色顔料レジスト(商品
名:CK-S171B;富士ハント(株)社製)をスピンコート
法により塗布し、露光、現像、熱処理により厚さ1.0
μmのブラックマトリクスを形成した。ついで、インク
ジェットプリンタにより200μm×80μmのブラッ
クマトリクスに囲まれた開口部に、R(レッド)、G
(グリーン)またはB(ブルー)の各着色剤を1つの開
口部に対して約200pl(10発)吐出した。また、そ
の時の、吐出周波数は500Hzであった。
【0041】着色剤としては、以下のものを用いた。 自己分散型有機顔料1 5質量% バインダー成分 (アクリル酸メタクリル酸メチル共重合体:共重合比、30:70) 3質量% ジエチレングリコール 20質量% イソプロピルアルコール 5質量% 純水 67質量% (自己分散型有機顔料1の製造)自己分散型有機顔料1
としては以下の方法によって製造したものを使用した。
まず、B(青色)顔料としてC.I.ピグメントブル−
15:6を用意した。水6gに濃塩酸5.5gを溶解し
た溶液に、4−アミノ安息香酸1.8gを加え、10℃
以下に保った。それに亜硝酸ナトリウム2gを水10g
に溶解した溶液を加え、攪拌した。さらに、上記有機顔
料を20g加えて攪拌した。得られたスラリーを濾過
し、顔料粒子を十分に水洗して乾燥させた後、水中にそ
れぞれ再分散し、逆浸透膜で脱塩した。その後、この顔
料分散液を顔料濃度10質量%に濃縮し、有機顔料表面
に下記式:
【0042】
【化5】 で表されるフェニル基を介してカルボキシル基が結合し
た、アニオン性の自己分散型青色顔料分散液を得た。ま
た、R(赤色)、G(緑色)に関しても、それぞれ R顔料:C.I.ピグメントレッド254、 G顔料:C.I.ピグメントグリ−ン7、 の顔料を用いて、B(青色)と同様の方法により自己分
散型赤色、緑色顔料分散液を得た。
【0043】この着色剤の表面張力は42mN/m(dyne/cm)
となった。この着色剤でブラックマトリクスの開口部を
着色した後、240℃、30分の熱処理により着色剤成
分を硬化、皮膜化させ、透光着色部を形成した。さらに
その上に、2液型の熱硬化型樹脂材料(商品名:オプト
マーSS6688;JSR(株)製、)を膜厚1μmと
なるようにスピンコートし、230℃、60分の熱処理
を行なって硬化させることによりカラーフィルタを作成
した。このように作成したカラーフィルタを光学顕微鏡
により観察したところ、全面にわたって混色、色ムラ等
の問題は観察されなかった。また、このカラーフィルタ
を用い、ITO(電極)形成、配向膜形成、液晶材料の封
入等の一連の作業を行い、図5に示すようなカラー液晶
素子(液晶パネル)を作製したところ、良好な特性を有
する液晶素子が得られた。
【0044】本実施例の液晶素子を用いて、−20℃〜
60℃の温度範囲にて連続1000時間の駆動を行った
ところ、障害は発生しなかった。また、さらに、太陽光
線のもと、正味1000時間の投射駆動を行ったとこ
ろ、透過率及び色調の変化は確認されなかった。
【0045】実施例2 ガラス基板上にアクリル系樹脂、多官能アクリルモノマ
ー及びカーボンブラックを含む黒色顔料レジスト(商品
名:CK-S171B;富士ハント(株)社製)をスピンコート
法により塗布し、露光、現像、熱処理により厚さ1.0
μmのブラックマトリクスを形成した。ついで、インク
ジェットプリンタにより200μm×80μmのブラッ
クマトリクスに囲まれた開口部に着色剤のR(レッ
ド)、G(グリーン)またはB(ブルー)の各着色剤を
1つの開口部に対して約200pl(10発)吐出した。
また、その時の、吐出周波数は3KHzであった。着色剤と
しては、以下のものを用いた。 自己分散型有機顔料1 5質量% バインダー成分 (アクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体:共重合比、80:20) 3質量 % ジエチレングリコール 20質量% 純水 72質量%
【0046】この着色剤の表面張力は53mN/m(dyne/cm)
となった。この着色剤でブラックマトリクスの開口部を
着色した後、240℃、30分の熱処理により着色剤成
分を硬化、皮膜化させ、透光着色部を形成した。さらに
その上に、2液型の熱硬化型樹脂材料(商品名:オプト
マーSS6688;JSR(株)製、)を膜厚1μmと
なるようにスピンコートし、230℃、60分の熱処理
を行なって硬化させることによりカラーフィルタを作成
した。作成したカラーフィルタを光学顕微鏡により観察
したところ、全面にわたって混色、色ムラ等の問題は観
察されなかった。また、このカラーフィルタを用い、IT
O(電極)形成、配向膜形成、液晶材料の封入等の一連
の作業を行い、図5に示すようなカラー液晶素子(液晶
パネル)を作製したところ、良好な特性を有する液晶素
子が得られた。本実施例の液晶素子を用いて、−20℃
〜60℃の温度範囲にて連続1000時間の駆動を行っ
たところ、障害は発生しなかった。また、さらに、太陽
光線のもと、正味1000時間の投射駆動を行ったとこ
ろ、透過率及び色調の変化は確認されなかった。
【0047】また、自己分散型有機顔料として以下の各
顔料: R(赤色)顔料:C.I.ピグメントレッド168、 G(緑色)顔料:C.I.ピグメントグリ−ン36、 B(青色)顔料:C.I.ピグメントブル−60、 を使用し、それぞれの有機顔料表面に親水性基として−
COONa基、
【0048】
【化6】 又はのいずれかを結合させたものを用いて実施例1また
は2と同様の方法でカラーフィルタ及び液晶パネルを作
成した場合も、実施例1または2と同様に信頼性の高い
カラーフィルタおよび液晶素子が得られると考えられ
る。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように本発明により、混色、
色ムラがなく、耐熱性、耐溶剤性、解像性等の必要特性
を満足する安価で耐水性等の信頼性の高いカラーフィル
タを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】i)〜iii)は、皮膜形成性樹脂で被覆されて
いる顔料を含むインクを用いたカラーフィルタの画素の
生成工程の一例を示す図である。
【図2】i)〜iii)は、本発明で使用するインクを用
いたカラーフィルタの画素の生成工程の一例を示す図で
ある。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の方法によるカラー
フィルタの製造工程の一例を示す図である。
【図4】(a)〜(e)は、本発明の方法によるカラー
フィルタの製造工程の一例を示す図である。
【図5】本発明の方法で得られたカラーフィルタを用い
た液晶パネルの一例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 基板またはガラス基板 2 ブラックマトリクス 2a 開口部 3 透光着色部 4 着色剤 5 保護層 6 インクジェット記録装置 7 光透過部 8 遮光部 9 カラーフィルタ 10 共通電極 11 配向膜 12 液晶封入層 13 画素電極 14 ガラス基板 15 偏光板 16 インク受容層 17 バックライト 18 透光着色部 19 皮膜形成樹脂で被覆されている顔料 20 自己分散型顔料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にインクジェット方式を用いて着
    色剤を供給して透光着色部を配列させる工程を有するカ
    ラーフィルタの製造方法において、前記着色剤が、少な
    くとも水、水溶性有機溶剤及び色材からなり、かつ該色
    材に、顔料の表面に少なくとも1種の親水性基が直接も
    しくは他の原子団を介して結合された自己分散型顔料が
    含まれることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記親水性基が、下記に示す親水性基:
    −COOM、−SO3M、−SO2NH2、−PO3HM、
    −PO32、−SO2NHCOR、−NH3 +、−N
    3 +、 【化1】 (但し、上記式中のMは水素原子、アルカリ金属、アン
    モニウムまたは有機アンモニウムを表し、Rは炭素原子
    数1〜12のアルキル基、置換基を有しても良いフェニ
    ル基または置換基を有しても良いナフチル基を表す。)
    の中から選択される少なくとも1種である請求項1に記
    載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記他の原子団が、炭素原子数1〜12
    のアルキル基、置換基を有しても良いフェニル基及び置
    換基を有しても良いナフチル基から選択された少なくと
    も1種である請求項1に記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記透光着色部が、(i)前記基板上に遮
    光部を選択的に設ける工程と、(ii)該遮光部が設けられ
    ていない開口部に前記着色剤を供給する工程と、により
    形成される請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィ
    ルタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記着色剤が、加熱処理及び光照射の少
    なくとも一方により硬化皮膜を形成し得る硬化性着色剤
    であり、該開口部内に付与された硬化性着色剤に熱処理
    及び光照射の少なくとも一方を行って硬化皮膜化させる
    工程を更に有する請求項4に記載のカラーフィルタの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記遮光部がブラックマトリクスを構成
    する請求項4または5に記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記遮光部が黒色顔料含有レジストを含
    む請求項4〜6のいずれかに記載のカラーフィルタの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記遮光部の厚みが0.5μm以上であ
    る請求項4〜7のいずれかに記載のカラーフィルタの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記基板上の前記透光着色部および前記
    遮光部上に、樹脂層を設ける工程を有する請求項4〜8
    のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記遮光部上の樹脂層が光照射及び熱
    処理の少なくとも一方を行って硬化させることで形成さ
    れる請求項9に記載のカラーフィルタの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記着色剤が、水溶解性もしくは水分
    散性の化合物、あるいは水溶解性もしくは水分散性の樹
    脂成分を含む請求項1〜10のいずれかに記載のカラー
    フィルタの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記水溶解性もしくは水分散性の化合
    物、あるいは水溶解性もしくは水分散性の樹脂成分が着
    色剤全量に対して0.1〜20質量%含まれている請求
    項11に記載のカラーフィルタの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記カラーフィルタが液晶用カラーフ
    ィルタである請求項1〜12のいずれかに記載のカラー
    フィルタの製造方法。
  14. 【請求項14】 顔料の表面に少なくとも1種の親水性
    基が直接もしくは他の原子団を介して結合された自己分
    散型顔料が透光着色部に含まれていることを特徴とする
    カラーフィルタ。
  15. 【請求項15】 前記親水性基が、下記に示す親水性
    基:−COOM、−SO3M、−SO2NH2、−PO3
    M、−PO32、−SO2NHCOR、−NH3 +、−N
    3 +、 【化2】 (但し、上記式中のMは水素原子、アルカリ金属、アン
    モニウムまたは有機アンモニウムを表し、Rは炭素原子
    数1〜12のアルキル基、置換基を有しても良いフェニ
    ル基または置換基を有しても良いナフチル基を表す。)
    の中から選択される少なくとも1種である請求項14に
    記載のカラーフィルタ。
  16. 【請求項16】 前記他の原子団が、炭素原子数1〜1
    2のアルキル基、置換基を有しても良いフェニル基及び
    置換基を有しても良いナフチル基から選択された少なく
    とも1種である請求項14に記載のカラーフィルタ。
  17. 【請求項17】 前記透光着色部が複数存在し、且つ、
    それらが配列している請求項14〜16のいずれかに記
    載のカラーフィルタ。
  18. 【請求項18】 少なくとも隣合う前記透光着色部間に
    遮光部が存在する請求項17に記載のカラーフィルタ。
  19. 【請求項19】 前記遮光部がブラックマトリクスを構
    成する請求項18に記載のカラーフィルタ。
  20. 【請求項20】 前記遮光部が黒色顔料含有レジストを
    含む請求項18または19に記載のカラーフィルタ。
  21. 【請求項21】 前記遮光部の厚みが0.5μm以上で
    ある請求項18〜20のいずれかに記載のカラーフィル
    タ。
  22. 【請求項22】 前記遮光部および前記透光着色部上
    に、樹脂層を有する請求項14〜21のいずれかに記載
    のカラーフィルタ。
  23. 【請求項23】 前記カラーフィルタが液晶用カラーフ
    ィルタである請求項14〜22のいずれかに記載のカラ
    ーフィルタ。
  24. 【請求項24】 画素電極を有する第1の基板と、共通
    電極を有する第2の基板と、これら第1及び第2の基板
    間に封入された液晶組成物層と、前記画素電極に対応し
    て透光着色部が配列されたカラーフィルタとを有する液
    晶パネルにおいて、該カラーフィルタが請求項23に記
    載のカラーフィルタであることを特徴とする液晶パネ
    ル。
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