JP2001107865A - 油冷式圧縮機 - Google Patents

油冷式圧縮機

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JP2001107865A
JP2001107865A JP28413099A JP28413099A JP2001107865A JP 2001107865 A JP2001107865 A JP 2001107865A JP 28413099 A JP28413099 A JP 28413099A JP 28413099 A JP28413099 A JP 28413099A JP 2001107865 A JP2001107865 A JP 2001107865A
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oil
cooler
oil cooler
valve
flow path
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Seiji Yoshimura
省二 吉村
Makoto Tomizawa
真 富澤
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機本体を停止させた後で短時間で放気を
行っても,油分離回収器内の油面がその上限を越えるこ
とのない油冷式圧縮機を,装置の大型化を最小限に抑え
た上で実現する。 【解決手段】 油冷却器34の上流側及び下流側に,それ
ぞれ逆止弁1と保圧弁2とを設ける。これにより,放気装
置31から圧縮ガスが一気に放出されて油分離回収器25や
油循環流路36内の圧力が急激に低下した場合でも,上記
油冷却器34内の圧力は低下せず,保持される。従って,
上記油冷却器34内の油は発泡せず,体積も増加せず,油
循環流路36に流出して油分離回収器25内の油面を上昇さ
せることはない。勿論,油冷却器34以外の油循環流路36
内,及び油分離回収器25内の油は発泡するため,油分離
回収器25内の油面の上昇は避けられないが,全油量の多
くを占める上記油冷却器34内の油の影響を排除できるこ
とにより,油面の上昇幅は低く抑えられ,油の発泡によ
る油面の上昇を吸収するための油分離回収器25の容積増
加を最小限に抑えることができ,装置の大型化を最小限
に抑えることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,油冷式圧縮機に係
り,詳しくは,圧縮機本体より吐出された圧縮ガスから
油を分離する油分離回収器と,該油分離回収器で回収さ
れた油を冷却する油冷却器と,上記油分離回収器から上
記油冷却器を経て上記圧縮機本体へと接続する油循環流
路とを具備する油冷式圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の油冷式圧縮機A0の概略構成を図
7に示す。モータ21により駆動される圧縮機本体22
は,その吸込側に吸込フィルタ23,及び吸気調節弁2
4が,その吐出側に油分離回収器25,及びこれと一体
的に形成されたレシーバタンク26がそれぞれ設置され
ている。上記油分離回収器25は,下部に油溜まり部2
7が形成され,上部に油分離エレメント28が取り付け
られている。上記圧縮機本体22の吐出側と上記油分離
回収器25とは,吐出流路29によって接続されてい
る。更に,上記油分離回収器25の上記油分離エレメン
ト28と上記レシーバタンク26とは吐出流路29aに
よって接続されており,該吐出流路29a上には,放気
装置31,安全弁32,及び保圧弁30がそれぞれ接続
されている。また,上記油溜まり部27からは,温度調
節弁33,空冷式油冷却器34を経て,或いは上記温度
調節弁33から上記空冷式油冷却器34を経ることなく
バイパス流路35を経て,圧縮機本体22に至る油循環
流路36が設けられている。
【0003】上記圧縮機本体22は,上記吸込フィルタ
23及び上記吸気調節弁24を介して吸い込んだガス
を,上記油循環流路36から冷却用潤滑油の注油を受け
つつ上記駆動モータ21の駆動により圧縮し,潤滑油を
含んだ圧縮ガスを吐出流路29に吐出し,油分離回収器
25に至らせる。圧縮ガスは,該油分離回収器25内に
入って上記油分離エレメント28を経由する過程で気液
分離し,析出した潤滑油は一旦上記油溜まり部27に溜
められ,一方圧縮ガスは上記油分離エレメント28を介
して上記吐出流路29a内に送られ,上記保圧弁30を
介して上記レシーバタンク26に至り,ここに一旦溜め
られる。このレシーバタンク26内に溜められた圧縮ガ
スは,その消費量に応じて送出管37より機外に送出さ
れる。また,上記油溜まり部27に一旦溜められた潤滑
油は,油温が設定値以上の場合は上記温度調節弁33,
油冷却器34を経て,また油温が設定値より低い場合は
上記温度調節弁33,バイパス流路35を経て,上記油
循環流路36から上記圧縮機本体22内に再度供給さ
れ,以後循環利用に供される。
【0004】上記圧縮機本体22の運転中に,圧縮ガス
の消費量が上記レシーバタンク26に供給される量より
も少なく,該レシーバタンク26内のガス圧力を測定す
る圧力測定部41の測定値が所定の上限値を超えると,
上記圧縮機本体22の運転は運転制御部40により自動
的に停止させられる。それと同時に,上記保圧弁30よ
り圧縮機本体22側の圧縮ガスが上記放気装置31から
機外に放出されることにより上記吐出流路29内のガス
圧力を低下させて,上記圧縮機本体22の再起動時にお
ける上記モータ21への負荷を軽減するようになってい
る。上記吐出流路29内のガス圧力がある値よりも高い
と,モータ21の起動電流が過大となり,起動が不可能
となる。また,起動可能な圧力であっても,その圧力が
高いほどモータ21の発熱量が大きくなり,最悪の場合
には焼け付きを起こしてしまうこともある。従って,圧
縮機本体22の再起動時には上記吐出流路29内のガス
圧力は低いほどよく,大気圧まで減圧されることが理想
である。尚,このように放気装置31から圧縮ガスが機
外に放出されても,上記保圧弁30により上記レシーバ
タンク26内の圧縮ガスの圧力は維持されると共に,吐
出流路29a内の圧力が異常上昇した場合には,上記安
全弁32により圧縮ガスが機外に逃がされ,上記吐出流
路29a内の圧力が許容範囲内に維持される。上記圧力
測定部41の測定値が所定の下限値を下回ると,上記運
転制御部40は上記圧縮機本体22を自動的に再起動さ
せる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで,上記放気装
置31によりガスを放出する際には,圧縮機本体22の
再起動時期を制限することのないよう,なるべく短時間
で放気してしまうことが望ましい。しかしながら,放気
によって圧力が急速に低下すると,上記油溜まり部27
や上記油冷却器34に溜まっている潤滑油の中に溶け込
んでいる気泡が一気に膨張するため,上記油溜まり部2
7内の油面が急激に上昇するという現象が起こる。油溜
まり部27内の油面が上昇してその上限を超えると,該
油溜まり部27内の潤滑油が,吐出流路29からの圧縮
ガスに飛ばされて吐出流路29aへ送られることにな
り,下流側に潤滑油が送られることによる不具合や,油
回収効率が低下する等の問題が発生する。一方,放気時
間を長く(放気速度を遅く)すれば,気泡の膨張による
油面の上昇を,気泡の消滅により抑えることができる
が,その間は圧縮機本体22の再起動を行うことができ
ないという問題が生じる。また,上記油分離回収器25
の容量を大きくすることも考えられるが,圧縮機本体2
2と比較して大型の油分離回収器25の更なる大型化に
は限界がある。本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
であり,その目的とするところは,圧縮機本体を停止さ
せた後で短時間で放気を行っても,油が油分離回収器の
上限を越えることのない油冷式圧縮機を,装置の大型化
を最小限に抑えた上で実現することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,圧縮機本体と,該圧縮機本体より吐出さ
れた圧縮ガスから油を分離する油分離回収器と,該油分
離回収器で回収された油を冷却する油冷却器と,上記油
分離回収器から上記油冷却器を経て上記圧縮機本体へと
接続する油循環流路とを具備する油冷式圧縮機におい
て,上記油循環流路上の上記油冷却器の上流側と下流側
とに,上記油冷却器から流出する油の流量を制御する流
量制御手段を設け,上記油循環流路内の減圧による上記
油冷却器内の油の上記油分離回収器への流出を抑制して
なることを特徴とする油冷式圧縮機として構成されてい
る。本発明によれば,圧縮機本体の停止時にその吐出側
の圧縮ガスが放出されて上記油循環流路内の圧力が急激
に低下しても,全油量の多くを占める油冷却器内の油の
油分離回収器への流入量を抑えることができるため,油
分離回収器の容積をあまり大きくすることなく,即ち装
置の大型化を最小限に抑えた上で,発泡した油が油分離
回収器の上限を越える不具合を回避できる。
【0007】また,油冷却器から油分離回収器へ流れる
順/逆2つの経路を共に遮断して上記効果をより高める
ため,上記油冷却器の上流側及び下流側に,上記流量制
御手段として,上記油冷却器内の急激な減圧を阻止する
弁,例えば上流側に逆止弁,下流側に保圧弁を設置する
ことが望ましい。尚,上流側については,上記逆止弁を
バイパスする第1のバイパス流路と,その第1のバイパ
ス流路に第1の絞り手段が介設された構成でもよい。こ
の時,圧縮機本体の起動直後の吐出圧が低い状態で保圧
弁が閉となって圧縮機本体に給油されないという不具合
を解消するため,例えば上記保圧弁をバイパスし且つ第
2の絞り手段の介設された第2のバイパス流路を設ける
ことが望ましい。或いは,上記油冷却器,逆止弁,及び
保圧弁をバイパスする第3のバイパス流路と,上記圧縮
機本体の吐出温度に基づいて上記油冷却器方向と上記第
3のバイパス流路方向の流量比を調節する温度調節弁と
を設けてもよい。これにより,圧縮機本体の起動直後は
吐出温度が低いため,上記温度調節弁から第3のバイパ
ス流路を通って圧縮機本体に給油され,圧縮機本体の運
転中は常に給油される。また,下流側は,上記保圧弁に
かわり,上記油冷却器の下流側の上記油循環流路より分
岐し,介設された第3の絞り手段を介して上記圧縮機本
体へと接続する分岐油流路が設けられ,更に,上記油循
環流路と上記分岐油流路との分岐箇所に上記油循環流路
と上記分岐油流路とに流れる油の流れを切換制御可能な
切換弁が設けられてなる構成としてもよい。
【0008】また,上記油冷却器の上流側及び下流側に
設ける上記流量制御手段を,所定の制御信号に基づいて
動作する電磁弁としてもよい。この場合,例えば上記所
定の制御信号を圧縮機本体の起動/停止に基づいて出力
される信号とすれば,圧縮機本体の停止時にその吐出側
の圧縮ガスが放出されて上記油循環流路内の圧力が急激
に低下しても,全油量の多くを占める油冷却器内の油の
油分離回収器への流入を遮断することができるため,装
置の大型化を最小限に抑えた上で,発泡した油が油分離
回収器の上限を越える不具合を回避できる。更に,圧縮
機本体の運転中に給油されないといった不具合も回避で
きる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して,本発明
の実施の形態及び実施例につき説明し,本発明の理解に
供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を
具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定す
る性格のものではない。ここに,図1は本発明の実施の
形態に係る油冷式圧縮機A1の概略構成を示すブロック
図,図2は上記油冷式圧縮機A1の変形例である油冷式
圧縮機A1′の概略構成を示すブロック図,図3は上記
油冷式圧縮機A1を改良した油冷式圧縮機A2の概略構
成を示すブロック図,図4は上記油冷式圧縮機A2の変
形例である油冷式圧縮機A2′の概略構成を示すブロッ
ク図,図5は本発明の他の実施例に係る油冷式圧縮機A
3の概略構成を示すブロック図,図6は本発明の更に他
の実施例に係る油冷式圧縮機A4の概略構成を示すブロ
ック図である。
【0010】本実施の形態に係る油冷式圧縮機A1は,
図1に示すような概略構成を有する。尚,図1におい
て,上記従来の油冷式圧縮機A0と共通する部分につい
ては同符号を付してその詳しい説明は省略する。油冷式
圧縮機A1では,図1に示すように,油循環流路36上
に設けられた油冷却器34の上流側及び下流側に,それ
ぞれ逆止弁1と保圧弁2とが設けられている。上記保圧
弁2は,油冷却器34内の圧力が一定値を越えた時に開
となるように構成されている。
【0011】上記逆止弁1と保圧弁2とを設置したこと
により,放気装置31から圧縮ガスが一気に放出されて
油分離回収器25や油循環流路36内の圧力が急激に低
下した場合でも,上記油冷却器34内の圧力は低下せ
ず,保持される。従って,上記油冷却器34内の油は発
泡せず,体積も増加せず,油循環流路36に流出して油
分離回収器25内の油面を上昇させることはない。もち
ろん,油冷却器34以外の油循環流路36内,及び油分
離回収器25内の油は発泡するため,油分離回収器25
内の油面の上昇は避けられないが,上記油冷却器34内
の油の影響を排除できることにより,従来の油冷式圧縮
機A0に比べて油面の上昇幅は低く抑えられる。しか
も,通常,油冷却器34内の油量は油分離回収器25内
の油量に比べて多いため(例えば2:1程度),油の発
泡による油面の上昇を吸収するための油分離回収器25
の容積増加を最小限に抑えることができる。
【0012】尚,油冷却器34から油分離回収器25へ
の油の流入は,その殆どが油冷却器34から逆流して油
分離回収器25に至る経路によるものであるから,逆止
弁1のみを設置して保圧弁2を省略してもある程度の効
果は期待できる。しかしながら,油冷却器34から圧縮
機本体22を介して油分離回収器25に流入する油も油
分離回収器25内の油面上昇に少なからず影響するた
め,上記のように逆止弁1と保圧弁2とを同時に設置す
ることが望ましい。
【0013】以上説明したように,本実施の形態に係る
油冷式圧縮機A1では,油冷却器34の上流側及び下流
側にそれぞれ逆止弁1と保圧弁2とを設け,放気装置3
1から圧縮ガスが一気に放出されて油分離回収器25や
油循環流路36内の圧力が急激に低下した場合でも上記
油冷却器34内の圧力が低下しないようにしたため,全
油量の多くを占める油冷却器34内の油の油分離回収器
25内の油面上昇への影響を排除でき,油の発泡による
油面の上昇を吸収するための油分離回収器25の容積増
加を最小限に抑えることができる。このように,圧縮機
本体22を停止させた後で短時間で放気を行っても油が
油分離回収器25の上限を越えることのない油冷式圧縮
機を,装置の大型化を最小限に抑えた上で実現すること
が可能となる。
【0014】
【実施例】上記油冷式圧縮機A1の保圧弁2は,油冷却
器34内の圧力が一定値を越えた時に開となるものであ
ればどのようなものでもよく,例えば図2の2′に示す
ような構成としてもよい。また,上記油冷式圧縮機A1
では,圧縮機本体22の吐出圧が保圧弁2の設定値以上
になるまでは圧縮機本体22に給油されず,圧縮機の運
転に支障をきたす可能性がある。そこで,放気時の油分
離回収器25内の油面上昇を抑制するという効果を保っ
たまま,圧縮機本体22の運転中は常に給油されるよう
に上記油冷式圧縮機A1を改良したのが図3に示す油冷
式圧縮機A2である。上記油冷式圧縮機A2では,上記
逆止弁1の上流側に,温度調節弁3が設置されており,
該温度調節弁3からは上記逆止弁1,油冷却器34,及
び保圧弁2をバイパスするバイパス流路4(第3のバイ
パス流路に相当)が配設されている。上記温度調節弁3
は,圧縮機本体22の吐出側の温度を測定する温度測定
器5の検出信号に基づいて,油冷却器34方向とバイパ
ス流路4方向との流量比を変化させる。具体的には,吐
出温度が高い場合には油の冷却効果を高めるために油冷
却器34方向への流量を多く,吐出温度が低い場合には
逆にバイパス流路4方向への流量を多くする。ここで,
圧縮機本体22の起動直後は吐出温度が低いため,上記
温度調節弁3からバイパス流路4を通って圧縮機本体2
2に給油される。従って,上記のような構成とすること
により,圧縮機本体起動直後の吐出圧の低い状態で保圧
弁2が閉となっていても,バイパス流路4を通って圧縮
機本体に給油されるため,圧縮機本体22の運転中は常
に給油される。また,油冷却器34は上記油冷式圧縮機
A1と同様に逆止弁1と保圧弁2とで挟まれているた
め,放気時に油分離回収器25内の油面上昇を抑制する
という効果は維持される。また,圧縮機本体22の運転
中は常に給油されるようにするため,図4に示す油冷式
圧縮機A2′のような構成としてもよい。上記油冷式圧
縮機A2′では,油循環流路36上に設けられた油冷却
器34の上流側及び下流側に,逆止弁1と保圧弁2とが
設けられていると共に,その逆止弁1と保圧弁2のそれ
ぞれをバイパスするバイパス流路38,39(それぞれ
第1,第2のバイパス流路に相当)が設けられ,更にそ
れらバイパス流路38,39には絞り手段としてのオリ
フィス42,43(それぞれ第1,第2の絞り手段に相
当)が介設されている。このような構成とすると,油分
離回収器25や油循環流路36内の圧力が急激に低下し
た場合には,上記油冷却器34内の圧力はそれに追従し
て下がるものの,上流側は流路がオリフィス42にて狭
められたバイパス流路38,下流側は流路がオリフィス
43にて狭められたバイパス流路39,或いは開度の狭
められた保圧弁2を通じる油の流れしか許容されないこ
ととなるため,上記油冷却器34内の圧力の急激な低下
は起こらない。従って,上記油冷却器34内の油は発泡
しにくくなり,またたとえ発泡したとしても,上記の通
り狭められた流路により発泡状態の油の流動は阻害され
るため,油分離回収器25内の油面を上昇させることは
ない。また,油冷却器34の下流が完全に閉じられるこ
とはなく,少なくともバイパス流路39を介した圧縮機
本体22への給油は維持されるので,給油無しでの圧縮
機運転の不具合が発生することはない。
【0015】また,その他の例として,図5に示すよう
に,油冷却器34の上流側と下流側にそれぞれ電磁弁
6,7を設け,上記電磁弁6,7の開閉を,例えば圧縮
機本体22の運転を制御する運転制御部40によって制
御するようにしてもよい。即ち,圧縮機本体22の停止
時には上記電磁弁6,7を共に閉状態とし,逆に圧縮機
本体22の運転時には上記電磁弁6,7を共に開状態と
する。これにより,上記各例と同様,放気装置31から
圧縮ガスが一気に放出されて油分離回収器25や油循環
流路36内の圧力が急激に低下した場合でも上記油冷却
器34内の圧力が低下せず,全油量の多くを占める油冷
却器34内の油の油分離回収器25内の油面上昇への影
響を排除でき,油の発泡による油面の上昇を吸収するた
めの油分離回収器25の容積増加を最小限に抑えること
ができる。また,上記のように圧縮機本体22の運転状
況に合わせて電磁弁6,7を制御すれば,圧縮機本体の
運転中に給油されないといった不具合も回避できる。ま
た,上記電磁弁6,7の開閉は圧縮機本体22の運転に
従うようにする以外に,例えば,油冷却器34の油の圧
力を検出できる構成として,その圧力値が所定の値より
大きい場合には開,それ以外の場合には閉とするように
してもよい。また,油冷却器34より上流側,下流側の
双方が共に電磁弁である必要はなく,例えば上流側の電
磁弁6にかえて,これを逆止弁とする構成などでも構わ
ない。
【0016】また,その他の例として図6に示した油冷
式圧縮機A4のように,図1に示した構成のうち,保圧
弁2にかわり,上記油冷却器34の下流側の上記油循環
流路36より分岐し,そこに介設された絞り手段として
の絞り弁51(第3の絞り手段に相当)を通じて上記圧
縮機本体22へと接続する分岐油流路50が設けられ,
更に,上記油循環流路36と上記分岐油流路50との分
岐箇所に上記油循環流路36と上記分岐油流路50とに
流れる油の流れを切換制御可能な切換弁52が設けられ
てなる構成としてもよい。上記切換弁52は,油が圧縮
機本体22に,油冷却器34内の圧力が一定値を超えた
時には油循環流路36を通じて,また上記の一定値以下
の時には分岐油流路50を通じて,流れるように構成さ
れている。油冷却器34内の圧力が一定値以下となって
油が発泡しても,上記切換弁52によってその流路は絞
り弁51を有する分岐油流路50に切り換えられるの
で,発泡状態の油は伝播されにくくなり,また油の圧縮
機本体22への油の供給も途絶えさせることがない。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように,本発明は,圧縮機
本体と,該圧縮機本体より吐出された圧縮ガスから油を
分離する油分離回収器と,該油分離回収器で回収された
油を冷却する油冷却器と,上記油分離回収器から上記油
冷却器を経て上記圧縮機本体へと接続する油循環流路と
を具備する油冷式圧縮機において,上記油循環流路上の
上記油冷却器の上流側と下流側とに,上記油冷却器から
流出する油の流量を制御する流量制御手段を設け,上記
油循環流路内の減圧による上記油冷却器内の油の上記油
分離回収器への流出を抑制してなることを特徴とする油
冷式圧縮機として構成されているため,圧縮機本体の停
止時にその吐出側の圧縮ガスが放出されて上記油循環流
路内の圧力が急激に低下しても,全油量の多くを占める
油冷却器内の油の油分離回収器への流入量を抑えること
ができ,油分離回収器の容積をあまり大きくすることな
く,即ち装置の大型化を最小限に抑えた上で,発泡した
油が油分離回収器の上限を越える不具合を回避できる。
【0018】また,上記油冷却器の上流側及び下流側
に,上記流量制御手段として,上記油冷却器内の急激な
減圧を阻止する弁,例えば上流側に逆止弁,下流側に保
圧弁を設置すれば,油冷却器から油分離回収器へ流れる
順/逆2つの経路を共に遮断して上記効果をより高める
ことが可能となる。尚,上流側については,上記逆止弁
をバイパスする第1のバイパス流路と,その第1のバイ
パス流路に第1の絞り手段が介設された構成でもよい。
この時,圧縮機本体の起動直後の吐出圧が低い状態で保
圧弁が閉となって圧縮機本体に給油されないという不具
合を解消するため,例えば上記保圧弁をバイパスし且つ
第2の絞り手段の介設された第2のバイパス流路を設け
ることが望ましい。或いは,上記油冷却器,逆止弁,及
び保圧弁をバイパスする第3のバイパス流路と,上記圧
縮機本体の吐出温度に基づいて上記油冷却器方向と上記
第3のバイパス流路方向の流量比を調節する温度調節弁
とを設けてもよい。これにより,圧縮機本体の起動直後
は吐出温度が低いため,上記温度調節弁から第3のバイ
パス流路を通って圧縮機本体に給油され,圧縮機本体の
運転中は常に給油される。また,下流側は,上記保圧弁
にかわり,上記油冷却器の下流側の上記油循環流路より
分岐し,介設された第3の絞り手段を介して上記圧縮機
本体へと接続する分岐油流路が設けられ,更に,上記油
循環流路と上記分岐油流路との分岐箇所に上記油循環流
路と上記分岐油流路とに流れる油の流れを切換制御可能
な切換弁が設けられてなる構成としてもよい。
【0019】また,上記油冷却器の上流側及び下流側に
設ける上記流量制御手段を,所定の制御信号に基づいて
動作する電磁弁としてもよい。この場合,例えば上記所
定の制御信号を圧縮機本体の起動/停止に基づいて出力
される信号とすれば,圧縮機本体の停止時にその吐出側
の圧縮ガスが放出されて上記油循環流路内の圧力が急激
に低下しても,全油量の多くを占める油冷却器内の油の
油分離回収器への流入を遮断することができるため,装
置の大型化を最小限に抑えた上で,発泡した油が油分離
回収器の上限を越える不具合を回避できる。更に,圧縮
機本体の運転中に給油されないといった不具合も回避で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る油冷式圧縮機A1
の概略構成を示すブロック図。
【図2】 上記油冷式圧縮機A1の変形例である油冷式
圧縮機A1′の概略構成を示すブロック図。
【図3】 上記油冷式圧縮機A1を改良した油冷式圧縮
機A2の概略構成を示すブロック図。
【図4】 上記油冷式圧縮機A2の変形例である油冷式
圧縮機A2′の概略構成を示すブロック図。
【図5】 本発明の他の実施例に係る油冷式圧縮機A3
の概略構成を示すブロック図。
【図6】 本発明の更に他の実施例に係る油冷式圧縮機
A4の概略構成を示すブロック図。
【図7】 従来技術に係る油冷式圧縮機A0の概略構成
を示すブロック図。
【符号の説明】
1…逆止弁 2…保圧弁 3…温度調節弁 4…バイパス流路(第3のバイパス流路に相当) 5…温度測定器 6,7…電磁弁 22…圧縮機本体 25…油分離回収器 31…放気装置 34…油冷却器 38,39…バイパス流路(それぞれ第1,第2のバイ
パス流路に相当) 40…運転制御部 42,43…オリフィス(それぞれ第1,第2の絞り手
段に相当) 50…分岐油流路 51…絞り弁(第3の絞り手段に相当) 52…切換弁

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機本体と,該圧縮機本体より吐出さ
    れた圧縮ガスから油を分離する油分離回収器と,該油分
    離回収器で回収された油を冷却する油冷却器と,上記油
    分離回収器から上記油冷却器を経て上記圧縮機本体へと
    接続する油循環流路とを具備する油冷式圧縮機におい
    て,上記油循環流路上の上記油冷却器の上流側と下流側
    とに,上記油冷却器から流出する油の流量を制御する流
    量制御手段を設け,上記油循環流路内の減圧による上記
    油冷却器内の油の上記油分離回収器への流出を抑制して
    なることを特徴とする油冷式圧縮機。
  2. 【請求項2】 上記油冷却器の上流側の上記流量制御手
    段が,上記油分離回収器から上記油冷却器に向かう流れ
    のみを許容する逆止弁からなる請求項1記載の油冷式圧
    縮機。
  3. 【請求項3】 上記油冷却器の上流側の上記流量制御手
    段が,上記油分離回収器から上記油冷却器に向かう流れ
    のみを許容する逆止弁と,該逆止弁をバイパスする第1
    のバイパス流路に介設された第1の絞り手段とからなる
    請求項1記載の油冷式圧縮機。
  4. 【請求項4】 上記油冷却器の上流側の上記流量制御手
    段が,所定の制御信号に基づいて動作する電磁弁からな
    る請求項1記載の油冷式圧縮機。
  5. 【請求項5】 上記油冷却器の下流側の上記流量制御手
    段が,保圧弁からなる請求項1〜4のいずれかに記載の
    油冷式圧縮機。
  6. 【請求項6】 上記油冷却器の下流側の上記流量制御手
    段が,保圧弁と,該保圧弁をバイパスする第2のバイパ
    ス流路に介設された第2の絞り手段とからなる請求項1
    〜4のいずれかに記載の油冷式圧縮機。
  7. 【請求項7】 上記油冷却器の下流側の上記流量制御手
    段が,所定の制御信号に基づいて動作する電磁弁からな
    る請求項1〜4のいずれかに記載の油冷式圧縮機。
  8. 【請求項8】 上記油冷却器の上流側の上記流量制御手
    段が上記油分離回収器から上記油冷却器に向かう流れの
    みを許容する逆止弁であって,且つ上記油冷却器の下流
    側の上記流量制御手段が保圧弁であって,上記油冷却
    器,上記逆止弁,及び上記保圧弁をバイパスする第3の
    バイパス流路と,上記圧縮機本体の吐出温度に基づい
    て,上記油冷却器方向と上記第3のバイパス流路方向の
    流量比を調節する温度調節弁とを具備してなる請求項1
    記載の油冷式圧縮機。
  9. 【請求項9】 上記油冷却器の下流側の上記流量制御手
    段が,上記油冷却器の下流側で上記油循環流路より分岐
    し,介設された第3の絞り手段を介して上記圧縮機本体
    へと接続する分岐油流路と,上記油循環流路と上記分岐
    油流路との分岐箇所に設けられ,上記油循環流路と上記
    分岐油流路とに流れる油の流れを切換制御可能な切換弁
    とからなる請求項1〜4のいずれかに記載の油冷式圧縮
    機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009243320A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd 油冷式空気圧縮機
CN111594447A (zh) * 2019-02-21 2020-08-28 北越工业株式会社 旁通阀

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