JP2001107164A - Ni−Ti系形状記憶合金線材及びその製造方法 - Google Patents

Ni−Ti系形状記憶合金線材及びその製造方法

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JP2001107164A
JP2001107164A JP28218599A JP28218599A JP2001107164A JP 2001107164 A JP2001107164 A JP 2001107164A JP 28218599 A JP28218599 A JP 28218599A JP 28218599 A JP28218599 A JP 28218599A JP 2001107164 A JP2001107164 A JP 2001107164A
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shape memory
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gas
atomic
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Yoshiki Ono
芳樹 小野
Toshimitsu Araki
俊充 荒木
Takasumi Shimizu
孝純 清水
Koichi Morii
浩一 森井
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Daido Steel Co Ltd
NHK Spring Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
NHK Spring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料コストが比較的安価であり、しかも0.
2mm以下の細線であるにも拘わらず耐久性に優れ、さ
らに細線化する際の加工性にも優れたNi−Ti系形状
記憶合金線材と、その製造方法とを提供する。 【解決手段】 合金組成が、Tiの原子含有率が40〜
50原子%であり、Niの原子含有率が42〜51原子
%であり、かつZr及びHfの少なくとも一方を合計で
3〜16原子%含有するものとなるように合金原料を配
合・溶解する。そして、その溶湯を孔径0.2mm以下
の噴射ノズル2から噴射させつつ、これを冷却ガス中に
て冷却・凝固させることにより、線径0.2mm以下に
形成され、かつ軸直交断面における結晶粒の最大径が1
〜15μmであるNi−Ti系形状記憶合金線材Wを得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Ni−Ti系形状
記憶合金線材とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】形状記憶合金は、低温状態(マルテンサ
イト相状態)で変形を加えてもこれを所定温度まで加温
すると予め記憶させた形状を復元するので、その特異な
性質を利用して様々な分野で用いられている。最近で
は、超小型ロボットのマイクロアクチュエータ等に、線
径0.2mm以下という形状記憶合金細線が、コイルば
ね等の形状に加工して使用されるようになってきてい
る。
【0003】上記のような形状記憶合金としては、Cu
−Zn−Al系合金、Cu−Al−Ni系合金及びNi
−Ti系合金が知られているが、耐食性あるいは疲労特
性等の点から実際にはNiとTiとの原子比が1:1に
近い組成のNi−Ti系合金が広く使用されている。こ
のNi−Ti系合金は、変態温度がNi濃度に依存し、
Ni:49.6〜51.5原子%の組成範囲ではNi濃
度の増加とともに変態温度が直線的に低下する。また、
Ni−Ti系合金の変態温度は、焼鈍温度を低温化する
と変態温度が上昇するなど、熱処理条件等によっても変
化することが知られており、実用Ni−Ti系形状記憶
合金の変態温度調整に広く応用されている。
【0004】ところで、近年ではロボット等の使用環境
はますます厳しくなる傾向にあり、高温環境においても
正常に作動する形状記憶合金素子が求められている。そ
のためには、作動温度、すなわち変態温度が通常よりも
高温に調整された合金が必要となる。しかしながら、N
i−Ti二元系合金の場合、Ni濃度や熱処理条件によ
る変態温度の調整可能範囲は限られており、例えばマル
テンサイト変態開始温度Msの上限は60℃程度までが
限界である。
【0005】そこで、Ni−Ti二元系合金に各種の合
金元素を添加して、変態温度をさらに広い範囲にて調整
する試みが種々なされている。このうち、V、Cr、M
n、FeあるいはCo等の3d遷移金属、あるいはAl
やSi等の第三元素は、変態温度を低下させるため不向
きであるが、例外として、Ni−Ti系合金のNiの一
部をCuで置換したものは、Cu添加によっても変態温
度は低下せず、むしろ若干上昇する傾向を示す。しかし
ながら、Cuの置換のみではMs点の大幅な高温化は望
めないのが現状である。
【0006】そこで、上記の問題を解決し、Msが65
℃以上を実現可能としたNi−Ti系合金として、Ni
−Ti−Pd、Ni−Ti−Zr、Ni−Ti−Hf、
Ni−Ti−Cu−Zr、Ni−Ti−Cu−Hf合金
等が報告されている。しかしながらこれらの合金は、以
下のような問題を有し、広く実用化されるには至ってい
ない。まず、Ni−Ti−Pd合金の場合、Pd添加量
が12原子%程度までは変態温度が逆に低下し、変態温
度の高温化を図るためには少なくとも18原子%以上の
Pdの添加が必要である。しかしながら、Pdは高価な
元素であり、このように多量な添加を行うと、合金原料
コストの大幅な増大につながる。
【0007】Ni−Ti−Zr、Ni−Ti−Hf、N
i−Ti−Cu−Zr、Ni−Ti−Cu−Hf形状記
憶合金では、添加元素はPdほどには高価ではないが、
これとは別に次のような問題がある。すなわち、形状記
憶合金は一般に線材やコイルばね形状で使われることが
多いため、インゴット状態から細線に加工するには、鍛
造−分塊−焼鈍伸線−焼鈍−伸線工程など、多段階の線
材加工工程が必要である。しかしながら、上記の各合金
は、Ni−Ti二元系形状記憶合金と比べて加工性が格
段に劣り、例えば冷間伸線等により細線化しようとした
場合、1パス当りの加工率をかなり小さく抑さえなけれ
ばならないので製造能率が非常に悪く、加工コストが高
騰してしまうのである。
【0008】他方、合金インゴットの分塊工程を経ず、
溶湯から直接形状記憶合金線材を得る技術として、液中
紡糸法による製法が各種提案されている(例えば、特開
平3−110046号、特開平8−60275号、特開
平8−337854号、あるいは特開平8−13068
号の各公報)。しかしながら、これらの方法は、いずれ
もTi−Ni−Zr、Ti−Ni−Hf、Ti−Ni−
Cu−ZrあるいはTi−Ni−Cu−Hf系の合金へ
の適用を前提としておらず、仮にそのまま適用を図った
としても、0.2mm以下の線径で、しかも耐久性に優
れた形状記憶合金を得ることはできない。また、紡糸に
より得られた線材をさらに細線化する必要がある場合
は、その加工性は相変らず不良である問題がある。
【0009】本発明の課題は、原料コストが比較的安価
であり、しかも0.2mm以下の細線であるにも拘わら
ず耐久性に優れ、さらに細線化する際の加工性にも優れ
たNi−Ti系形状記憶合金線材と、その製造方法とを
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記の課
題を解決するために、本発明のNi−Ti系形状記憶合
金線材は、Tiの原子含有率が40〜50原子%であ
り、Niの原子含有率が42〜51原子%であり、かつ
Zr及びHfの少なくとも一方を合計で3〜16原子%
含有するNi−Ti系形状記憶合金からなり、線径が
0.2mm以下であって、軸直交断面における結晶粒の
最大径が1〜15μmであることを特徴とする。
【0011】また、本発明のNi−Ti系形状記憶合金
線材の製造方法は、合金組成が、Tiの原子含有率が4
0〜50原子%であり、Niの原子含有率が42〜51
原子%であり、かつZr及びHfの少なくとも一方を合
計で3〜16原子%含有するものとなるように合金原料
を配合・溶解し、その溶湯を孔径0.2mm以下の噴射
ノズルから噴射させつつ、これを冷却ガス中にて冷却・
凝固させることにより、線径0.2mm以下に形成さ
れ、かつ軸直交断面における結晶粒の最大径が1〜15
μmであるNi−Ti系形状記憶合金線材を得ることを
特徴とする。
【0012】なお、本発明において、線材の軸直交断面
における結晶粒の径とは、径測定の対称となる結晶粒の
外形線に対し、間隔最大となる位置関係にて外接平行線
(結晶粒内は横切らない)を引いたときの、該外接平行
線間距離として定義する。また、最大径とは、そのよう
な外接平行線間距離として測定した径が、他のいずれの
結晶粒よりも大きくなる結晶粒の径である。
【0013】本発明においては、上記のような組成のT
i−Ni系形状記憶合金の採用により、変態点の高温化
を図ることができるが、その耐久性及び加工性改善に関
して本発明者等が鋭意検討した結果、合金の耐久性及び
加工性と結晶粒径との間に深い相関があることを見い出
した。そして、合金結晶粒の最大径を15μm以下とす
ることで、耐久性及び加工性に優れてしかも変態点の高
温化を容易に図ることができるNi−Ti系形状記憶合
金を実現することに成功したのである。なお、本発明が
適用可能な具体的な合金系としては、Ti−Ni−Z
r、Ti−Ni−Hf、Ti−Ni−Cu−Zrあるい
はTi−Ni−Cu−Hf系等が挙げられる。
【0014】本発明者等は、前記した組成の合金におけ
る紡糸後の線材の加工性や耐久性(特に耐ハンドリング
性)を得るためには、結晶粒径が微細であって、かつ均
一で緻密な組織を得ることが必要と考えた。例えば、前
述の記各公報に開示された方法は、溶湯を凝固させる冷
却媒として、いずれも水やオイル等の液状冷却媒を使用
しているが、本発明者等が検討したところによると、こ
れらの方法は、均一で欠陥が少なく、しかも粗大粒の発
生しにくい形状記憶合金線材を実現する上では必ずしも
有利ではないことが判明した。
【0015】例えば、特開平8−337854号あるい
は特開平8−13068号公報では、噴射ノズルからの
溶湯をオイル冷却しているが、本発明者等が検討したと
ころによると、溶湯と冷却媒との濡れ性の影響や、冷却
媒が溶湯との界面で沸騰現象を起こして沸騰斑を生じや
すい等の理由により、ノズルから噴射される溶湯ジェッ
トの外周方向において、均一で微細な組織が得にくいこ
とがわかった。また、回転液中紡糸法の場合、溶湯ジェ
ットが回転液体冷媒層に侵入して冷却液層に完全に濡れ
接触するまでの過程において、一時的に溶湯が液体冷媒
層を押しのけて、液体冷媒層の進行方向に対してジェッ
トが液体冷媒層へ入射する点より下流側に空隙を形成す
ることがある。その結果、ジェットはその上流側と下流
側で非対称な温度分布による冷却を受け易くなり、均一
で緻密な結晶粒で構成された凝固組織になりにくいこと
も考えられる。なお、付言すれば、液状冷却媒による急
激な冷却では、溶湯ジェットの表層部と内部との冷却差
が極めて大きいため、内部歪みや欠陥の多い線材しか得
られない問題がある。
【0016】上記のような技術的背景に鑑みて、さらに
製造条件を鋭意検討した結果、冷却速度は比較的小さい
が、ジェットの外周方向に対し、比較的均一な冷却が可
能なガス中紡糸法を、特に線径0.2mm以下の溶湯ジ
ェットに対して適用することにより、結晶粒の最大径が
15μm以下の微細かつ均一な線材組織を実現できるこ
とがわかった。かかる本発明の製法によれば、変態温度
は高いが加工が困難なため実用的な生産が行われていな
い、前記したNi−Ti−Zr、Ni−Ti−Hf、N
i−Ti−Cu−ZrあるいはNi−Ti−Cu−Hf
等のTi−Ni系形状記憶合金の線材を容易に製造でき
るようになる。そして、上記合金において従来実現不能
とされていた微細で均一な組織が実現され、加工性や耐
久性(特に耐ハンドリング性)が大幅に向上するので、
合金の応用範囲を従来より飛躍的に広げることが可能と
なり、その普及に大きく貢献する。また、紡糸法の採用
により0.2μm以下の線材を直接製造することができ
るので、多数の加工工程を経ることなく、製造コストを
大幅に削減することができる。また、このような形状記
憶合金線材をアクチュエータとして用いたときは、細線
特有の放熱性の良さから応答性を高めることができる。
【0017】Ni−Ti系形状記憶合金として上記の組
成を採用することにより、合金のMs点を、具体的には
70℃以上に高めることができる。なお、合金組成の調
整あるいは後述する記憶熱処理の調整を考慮すれば、M
s点は最高で130℃程度まで上昇させることが可能で
ある。また、逆変態開始温度Asは50℃以上とするこ
とができ、最高で120℃程度まで高めることができ
る。また、逆変態終了温度Afは59℃以上とすること
ができ、最高で160℃程度まで高めることができる。
【0018】ここで、Ti−Ni系形状記憶合金は、通
常、高温側の母相と低温側のマルテンサイト相との間で
可逆的に1段階の変態を起こすが、特定の組成や加工条
件においては最も低温側のマルテンサイト相、それより
も高温側で生成するR相と通称される中間相(本明細書
では、これもマルテンサイト相の一種とみなす)、及び
最も高温側で生成する母相の3つの相の間で、概ね2段
階的に変態を起こすことが知られている。このうちR相
と母相との間の変態は可逆性が高く、温度ヒステリシス
(=As−Ms:Asは逆変態の開始温度)も小さいの
で広く用いられている。本発明においては、簡便のた
め、R相の存在如何によらず、降温時において最初に現
われる正変態の開始温度をMs点、同じく終了温度をM
f点とする。また、As点及びAf点は低温相から高温
相への逆変態の開始温度及び終了温度をそれぞれ意味す
るものとする。また、以下において、Ms点、Mf点、
As点及びAf点等を総称する場合は、これを「変態温
度」と称する。
【0019】本発明のTi−Ni系形状記憶合金線材に
おいて、Ni含有量が45原子%未満になると形状記憶
効果の発現が不十分となり、他方51原子%を超える
と、変態温度を上昇させる効果が不十分となる。また、
Ti含有量が50原子%を超える場合、あるいは40原
子%未満になる場合は、いずれも形状記憶効果の発現が
不十分となる。さらに、Zr及びHfの合計含有量が3
原子%未満になると、変態温度を上昇させる効果が不十
分となる一方、16原子%を超えると合金が脆くなり、
得られる紡糸線材に折損が生じやすくなる。
【0020】また、上記のNi−Ti系形状記憶合金に
は、Cuを10原子%以下の範囲にて含有させることが
できる。Cuの添加により、変態温度上昇効果が一層顕
著となる。ただし、Cuの添加量が4原子%未満では変
態温度上昇効果が不十分であり、10原子%を超えると
合金の冷間加工性の急激な低下を招くことがある。
【0021】次に、線径が0.2mmを超えると、結晶
粒の最大径を15μm以下とすることが困難となる。ま
た、線径が0.2mm以上だと、ガス中紡糸工程による
連続した長い線材の製造が困難となる問題も生ずる。他
方、0.03mm以下の線径は、ガス中紡糸法による製
造が困難である。線径は、望ましくは0.04〜0.1
5mmとするのがよい。
【0022】また、上記線材を製造する際に使用する噴
射ノズルは、ノズル孔の孔径を0.2mm以下の範囲に
て調整するのがよい。ノズル孔の孔径が0.2mmを超
えると、得られる線材の線径を0.2mm以下とするこ
とが困難になる。また、ノズル孔の孔径が0.02mm
未満では、ノズル孔の目詰まり等を起こしやすくなり、
スムーズな線材の製造に支障を来たす場合があるほか、
細線化に必要な不活性ガスや酸化性ガスの導入流量の調
整も困難となる。
【0023】次に、線材の軸直交断面における結晶粒の
最大径が15μmを超えると、線材の加工性あるいは耐
久性が不十分となる。なお、ガス中紡糸工程後の線材を
そのまま使用する場合には、結晶粒の最大径は15μm
程度まで大きくなっていても、例えば耐ハンドリング性
等には大きな支障は生じないが、ガス中紡糸工程後の線
材を伸線加工等の冷間加工によりさらに細線化する場合
は、十分な加工性を確保するために、結晶粒の最大径は
10μm以下とすることが望ましい。線材の軸直交断面
における結晶粒の最大径は、線材の耐ハンドリング性確
保の観点においては15μm以下とするのがより望まし
く、冷間加工性確保の観点においては10μm以下とす
るのがより望ましい。なお、結晶粒の最大径が0.5μ
m未満になると、十分な形状記憶効果が発現できなくな
る場合がある。
【0024】また、線材の軸直交断面における結晶粒の
平均径は、線材の耐ハンドリング性確保の観点において
は12μm以下とすることが望ましく、冷間加工性確保
の観点においては、8μm以下とすることが望ましい。
なお、結晶粒の平均径が0.5μm未満になると、十分
な形状記憶効果が発現できなくなる場合がある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、上記本発明の形状記憶合金
線材の製造方法の実施の形態について、図面に示す実施
例を参照しつつ、さらに詳しく説明する。図1は、ガス
中紡糸工程を実施するための装置の要部を模式的に示す
ものである。合金原料は、Ni−Ti−Zr、Ni−T
i−Hf、Ni−Ti−Cu−ZrあるいはNi−Ti
−Cu−Hf等のTi−Ni系形状記憶合金の、前記し
た組成が得られるように配合・溶解され、紡糸用るつぼ
1に合うような形状のインゴットIに鋳造しておく。紡
糸用るつぼ1の下部には、ノズル孔2aが孔設された噴
射ノズル2が取り付けられている。他方、紡糸用るつぼ
1の外側には、るつぼ内側のインゴットIを溶解するた
めの高周波加熱コイル3が配置されている。また、紡糸
用るつぼ1の上部には、インゴットIが溶解して生ずる
合金溶湯の噴射圧力源となる不活性ガス(ここではアル
ゴンガス)の導入管5が、シール部材4を介して取り付
けられている。
【0026】図2に示すように、噴射ノズル2(のノズ
ル孔2a)から落下する形態で噴射される溶湯ジェット
(溶湯)Jの、その落下経路の外側には、これを取り囲
む形態でガス導入スリーブ6が配置されている。そし
て、溶湯ジェットJは、ガス導入スリーブ6内に冷却ガ
スが導入れることで冷却されて凝固し、線材Wとなる。
凝固後の線材Wは、ガス導入スリーブ6の下部に形成さ
れた排出口6aから排出される。上記のようなガス導入
スリーブ6を用いることで、冷却ガスのガス流を溶湯ジ
ェットJの周りに均一かつ効率よく集中できるので、均
一かつ微細な組織を有した線材Wが得られる。
【0027】冷却ガスとしては、酸素含有ガスを使用す
ることができる。これにより、溶湯ジェットJの表面に
瞬時に酸化物の薄い保護被膜が形成され、ジェットの安
定化に寄与するとともに、ジェットJのそれ以上の酸化
が抑制されて酸化物等が混入しにくくなり、品質の高い
線材の製造が可能となる。本発明においては、合金中に
ZrあるいはHfが含有されていることから、それらZ
rあるいはHf成分が素早く酸素と反応して膜厚数μm
以下の酸化膜を形成し、ジェットJの内部の酸化進行を
効果的に抑制することができるものと考えられる。
【0028】酸素含有ガスは、100%酸素からなるガ
スの使用も可能であるが、混合ガスを使用すことで、ガ
スの冷却能を一層高めることができる場合がある。具体
例として、ヘリウム及びアンモニア等の冷却能の向上に
寄与する冷却促進ガス成分と、酸素及び炭酸ガスから選
ばれる1種以上の酸化性ガスとを含有する混合ガスを使
用できる。例えば、冷却の観点からはヘリウムが特に好
ましい。また、炭酸ガスは、酸化能と冷却能を兼ね備え
たガスであり、単独でも酸素含有ガスとして使用できる
(すなわち、「酸素含有ガス」は、酸素を元素として含
有していればよく、酸素分子を含有するガスに限定され
るものではない)。
【0029】なお、冷却ガスとして酸素含有ガスのみを
用いると、ノズル出口の溶湯酸化による詰まりが発生し
やすくなる場合がある。また、線径の非常に小さい線材
の製造を目的としているので、形成される酸化膜も、溶
湯保護機能が損なわれない範囲にてなるべく厚みを減ず
ること(例えば0.1〜3μm程度)も有効である。こ
のような目的を果たすためには、ノズル出口付近の雰囲
気を、下流側よりも不活性ガスの濃度が相対的に高い雰
囲気としておくこと、望ましくは実質的に不活性ガスの
みからなる雰囲気としておくのがよい。具体的には、冷
却ガスは、ガス導入スリーブ内にて、溶湯の落下方向に
おいて定められた第一位置にて導入されるアルゴン、ヘ
リウム等の不活性ガスから選ばれる1種以上の第一ガス
成分と、溶湯の落下方向において第一位置に関し噴射ノ
ズルよりも遠い側に定められる第二位置にて導入され
る、酸素及び炭酸ガスから選ばれる1種以上の第二ガス
成分(酸化性ガス)とを含有するものとすることができ
る。図1の例では、ガス導入スリーブ6の上部開口位置
に、ノズル孔2aが少し(例えば3mm程度)入り込ん
だ形で配置され、ガス導入スリーブ6の上部には、ノズ
ル孔2aに近い側に不活性ガスの導入口8が、その下方
に隣接して酸素の導入口7が形成されている。なお、合
金の過度の酸化を抑さえつつ、さらに冷却効果を高める
ために、第二位置からアンモニアやヘリウムといった冷
却促進ガス成分を酸化性ガス成分と混合して導入した
り、第二位置よりもさらに下流側にて冷却促進ガス成分
を追加導入することも可能である。
【0030】次に、冷却ガス中にて凝固後の線材Wは、
筒状の回転ドラム58の内周面にて巻き取られるように
なっている。回転ドラム58は、ステンレス鋼等で有底
に形成されており、その底部からは回転軸58aが延び
て、図示しないモータ等の回転駆動部により回転駆動さ
れるようになっている。これにより、得られた線材Wを
スムーズかつ効率よく回収することができる。
【0031】なお、冷却ガス中にて凝固後の線材Wを液
体冷却媒Q(例えば水や冷却用オイル)と接触させて強
制冷却することができる。凝固後の線材Wが強制冷却さ
れることで、線材Wに望まざる熱変形等が生ずることを
未然に防ぐことができる。この場合、図2に示すよう
に、回転ドラム58内に液体冷却媒Qを例えば冷却媒導
入管9等により導入して、凝固後の線材Wを強制冷却す
るようにすれば、冷却を一層スムーズかつ速やかに行う
ことができる。なお、導入された液体冷却媒Wは、回転
ドラム58の回転の遠心力によって、ドラム内壁面に冷
却媒層を形成するので、線材Wの連続的な冷却が可能と
なる。ここで、念のため付言しておけば、線材Wはガス
導入スリーブ6を通過して、回転ドラム58上に到達す
るまでに凝固をほぼ完了しており、ドラム内壁面上の冷
却媒層は、その凝固後の線材Wの温度を低下させる役割
を果たす。従って、該冷却媒層は、溶湯凝固ひいては組
織形成等にはほとんど寄与しない。
【0032】ノズル孔2aは、内径0.032〜0.2
mmの円形であり、溶湯ジェットJひいてはこれが凝固
して得られる線材Wもこれに対応した円状断面を有する
ものとなる。例えばガス導入スリーブ6の内径を10〜
80mm(ここでは約30mm)、長さを200〜10
00mmとし、不活性ガスとしてのヘリウムを0.5〜
20リットル/分、酸素を0.5〜10リットル/分程
度で流通しつつ、ノズル先端での溶湯噴出圧力を5〜2
5kg/cm程度に設定することで、線径0.03〜
0.2mm(ここでは約0.15mm)であり、かつ、
軸垂直断面における結晶粒の最大径が5〜10μm、平
均径が2〜7μmの線材Wが得られる。
【0033】凝固後の線材Wは、そのまま形状記憶合金
線材として使用することもできるが、図3に示すよう
に、伸線ダイス15を用いて冷間伸線加工を行うことに
より、線径0.03〜0.1mm程度まで、さらに細線
化することができる。
【0034】図4(b)に示すように、冷間伸線加工後
の線材W’には、通常歪除去焼鈍が施される。このと
き、この焼鈍温度は、少なくとも加工歪が回復する温度
に設定されるが、図4(c)に示すように、焼鈍中に部
分的な再結晶も進行し、例えば凝固上がり(紡糸上が
り)状態(図4(a))よりは結晶粒が成長して若干径
が大きくなる。このとき、この結晶粒成長がなるべく抑
制され、かつ歪除去は十分になされるように、歪除去焼
鈍の温度は550〜650℃の範囲にて設定することが
望ましい。例えば、以降に冷間加工を施さないのであれ
ば、焼鈍後において線材W”の軸直交断面における結晶
粒の最大径は、5〜15μm、平均径が2〜15μm程
度となっていてもよい。
【0035】ここで、凝固上がり状態の線材Wは、軸直
交断面における結晶粒の最大径が10μm以下となって
いることで、線材Wの加工性が格段に向上し、例えば冷
間伸線加工の場合、1パス当りの減面率を15%以上の
大きな値に設定して行うことが可能となる。例えば、所
望の線径を得るのに、複数パスの冷間伸線を行わなけれ
ばならない場合、そのパス数に対応して歪除去焼鈍も複
数回行わなければならない。その結果、加工工数が増大
してコスト高につながるばかりでなく、その度に結晶粒
が粗大化して、最終的に得られる線材W”の耐久性(例
えば、耐ハンドリング性)が低下することにもつなが
る。しかしながら、上記のように1パス当りの減面率を
大きくできれば、加工のパス数を大幅に減ずることがで
き、加工工数が削減できる上、歪除去焼鈍の回数が減る
ことで結晶粒の粗大化も最小限に食い止めることができ
る。そして、理想的には、細線化のための伸線加工のパ
ス数を1回に留めることも決して不可能ではなくなる。
【0036】冷間伸線加工後の線材W”は、これを構成
するNi−Ti系形状記憶合金のMS点が70℃以上の
所定温度となるように、記憶熱処理が行われる。Ms点
を該範囲に調整するための熱処理温度は、合金組成によ
っても異なるが、概ね350〜560℃の範囲にて設定
される。例えば直線記憶処理の場合は、一定の張力を付
与して直線形状に拘束しながら線材W”を連続的に搬送
し、これを管状炉等の加熱装置を通す公知の方法で行う
ことができる。
【0037】以上、本発明の実施例を詳述したがこれは
あくまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない
範囲において、当業者の知識に基づき種々変更を加える
ことが可能である。
【0038】
【実験例】本発明の効果を確認するために、以下の実験
を行った。まず、図1に示す装置により、表1の各種組
成を有する紡糸線材試料を作製した。具体的な条件
(A)は、ノズル孔2aの内径を0.15mm、ガス導
入スリーブ6の内径を30mm、長さを600mmと
し、冷却ガスとしては、不活性ガスとしてのヘリウムを
3〜12リットル/分、酸素を1〜10リットル/分で
流通しつつ、ノズル先端での溶湯噴出圧力を6〜9kg
/cmに設定して、溶湯ジェットJを回転ドラム58
に噴射した(溶湯温度は、合金融点よりも40〜160
℃高く保持した)。なお、回転ドラムは58は、内径5
00mmのステンレス鋼製であり、ジェットの落下速度
に合わせて適宜調整した。液体冷却媒としてのシリコン
オイルをドラム内に導入し、厚さ約10mmの冷却オイ
ル層を形成した。得られた線材Wは、ノズル孔径より
も、紡糸バッチ間で0〜5%程度小さくなったものを得
た。
【0039】
【表1】
【0040】製造した線材Wは、直線状に拘束し、50
0℃×1分〜30分保持後、水焼入れの条件で熱処理を
施し、直線状に形状記憶させた。そして、各試料につい
て示差走査熱量計により変態温度測定を行った。その結
果、変態に伴うピークが観測された。As温度(昇温時
の変態開始温度)とAf温度(昇温時の変態終了温度)
は変態に伴う吸熱ピークから求め、またMs温度(降温
時の変態開始温度)とMf温度(降温時の変態終了温
度)とは変態に伴う発熱ピークからそれぞれ求めた。結
果を表1に示す。いずれも、Ms点が70℃以上となっ
ていることがわかる。各試料は、Ms温度以下(室温)
にて曲げ、温風加熱または通電加熱によりAf温度以上
に加熱したところ、ほぼ完全にもとの形状に回復した。
【0041】次に、上記の線材の各試料のうち、表1の
試料番号1の組成のものについて、超硬合金製の伸線ダ
イスを用いて各種減面率にて冷間伸線加工し、その後、
温度600℃にて1分、歪除去焼鈍を行う処理を、最終
的な合計減面率が20%に到達するまで1又は複数回施
した。加工後の線材は、ヒビ割れ等の欠陥が観察されず
正常であった場合は「○」、線材表面にヒビ割れが生じ
た場合は「△」、断線した場合は「×」として加工性の
評価を行った。結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】減面率20%の強加工を1パスにて行って
も、良好な加工評価結果が得られていることがわかる。
なお、加工後に上記と同様な熱処理を施し形状記憶させ
たところ、いずれの試料も完全な形状記憶効果を示し
た。以上により、本発明で製造した紡糸線材は、実用上
十分な形状記憶効果を示すことが確認された。また、加
工前(紡糸上がり)の試料の軸直交断面及び軸方向断面
を鏡面研磨した後、弗酸−硝酸希釈水溶液によりエッチ
ングし、金属組織を光学顕微鏡にて観察した。その結
果、結晶粒の平均径は約7μmであり、かつ10μm以
上の結晶粒は全く観察されず、微細で緻密な組織が形成
されていることがわかった。他方、減面率20%の強加
工を1パスにて行った後、歪除去焼鈍した表2の番号4
の試料の軸直交断面の組織を観察したところ、結晶粒は
若干成長しているが、15μm以下の範囲に収まってい
ることがわかった。
【0044】一方、比較のため、同じ材質の合金によ
り、表2の紡糸線材の製造条件を下記の(B)に変更し
て、同様の実験を行った。 条件(B):ノズル孔2aの内径を0.3mm、ガス導
入スリーブ6の内径を10〜80mm、長さを200〜
1000mmとし、冷却ガスとしては、不活性ガスとし
てのヘリウムを3〜12リットル/分、酸素を1〜10
リットル/分で流通しつつ、ノズル先端での溶湯噴出圧
力を4〜8kg/cmに設定して、溶湯ジェットを回
転ドラム58に噴射した(溶湯温度は、合金融点よりも
40℃高く保持した))。なお、回転ドラム58の条件
は特に変更していない。
【0045】また、条件(B)の紡糸法により得られた
線材Wは、紡糸上がり状態にて概ね線径0.3mmとな
っていた。なお、条件(B)にて製造した加工前(紡糸
上がり)の試料の軸直交断面の組織では、平均粒径は約
20μmであり、10μm以上の結晶粒が多数観察され
た。そして、表2に示す通り、条件(B)にて製造した
線材の1パス当りの加工率は10%以下であり、加工性
があまり良好でないことがわかる。なお、紡糸法ではな
く、減面率1%の通常の伸線加工による製造も試みた
が、全く不可能であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の形状記憶合金線材の、ガス中紡糸法に
よる製造装置の一例を模式的に示す図。
【図2】その作用説明図。
【図3】ガス中紡糸法により製造された線材を伸線加工
する様子を示す模式図。
【図4】加工および歪除去焼鈍による線材の組織変化の
様子を模式的に示す説明図。
【符号の説明】
J 溶湯ジェット 2 噴射ノズル 6 ガス導入スリーブ 8 回転ドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 625 C22F 1/00 625 630 630L 681 681 682 682 685 685 691 691B 694 694A (72)発明者 荒木 俊充 神奈川県横浜市金沢区福浦3−10 日本発 条株式会社内 (72)発明者 清水 孝純 愛知県一宮市大字高田字北門37番地 (72)発明者 森井 浩一 岐阜県岐阜市鷺山1376番地 Fターム(参考) 4E004 DB05 DB08 NB06 NC09 TA06 TB04 TB07

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Tiの原子含有率が40〜50原子%で
    あり、Niの原子含有率が42〜51原子%であり、か
    つZr及びHfの少なくとも一方を合計で3〜16原子
    %含有するNi−Ti系形状記憶合金からなり、線径が
    0.2mm以下であって、軸直交断面における結晶粒の
    最大径が1〜15μmであることを特徴とするNi−T
    i系形状記憶合金線材。
  2. 【請求項2】 前記Ni−Ti系形状記憶合金のMS点
    が70℃以上である請求項1記載のNi−Ti系形状記
    憶合金線材。
  3. 【請求項3】 前記Ni−Ti系形状記憶合金は、Cu
    を10原子%以下の範囲にて含有する請求項1又は2に
    記載のNi−Ti系形状記憶合金線材。
  4. 【請求項4】 軸直交断面における結晶粒の最大径が1
    0μm以下である請求項1ないし3のいずれかに記載の
    Ni−Ti系形状記憶合金線材。
  5. 【請求項5】 合金組成が、Tiの原子含有率が40〜
    50原子%であり、Niの原子含有率が42〜51原子
    %であり、かつZr及びHfの少なくとも一方を合計で
    3〜16原子%含有するものとなるように合金原料を配
    合・溶解し、その溶湯を孔径0.2mm以下の噴射ノズ
    ルから噴射させつつ、これを冷却ガス中にて冷却・凝固
    させることにより、線径0.2mm以下に形成され、か
    つ軸直交断面における結晶粒の最大径が1〜15μmで
    あるNi−Ti系形状記憶合金線材を得ることを特徴と
    するNi−Ti系形状記憶合金線材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記凝固後の線材の軸直交断面における
    結晶粒の最大径を10μm以下とする請求項5記載のN
    i−Ti系形状記憶合金線材。
  7. 【請求項7】 前記噴射ノズルから落下する形態で噴射
    される前記溶湯の、その落下経路を取り囲む形態でガス
    導入スリーブを配置し、そのガス導入スリーブ内に前記
    冷却ガスを導入することにより前記溶湯を凝固させると
    ともに、その凝固後の線材を、前記ガス導入スリーブの
    下部に形成された排出口から排出させる請求項5又は6
    に記載のNi−Ti系形状記憶合金線材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記冷却ガスとして酸素含有ガスが使用
    される請求項5ないし7のいずれかに記載のNi−Ti
    系形状記憶合金線材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記冷却ガスは、 前記ガス導入スリーブ内にて、前記溶湯の落下方向にお
    いて定められた第一位置にて導入されるアルゴン、ヘリ
    ウム等の不活性ガスから選ばれる1種以上の第一ガス成
    分と、 前記溶湯の落下方向において前記第一位置に関し前記噴
    射ノズルよりも遠い側に定められる第二位置にて導入さ
    れる、酸素及び炭酸ガスから選ばれる1種以上の第二ガ
    ス成分とを含有するものである請求項8記載のNi−T
    i系形状記憶合金線材の製造方法。
  10. 【請求項10】 凝固後の前記線材に対し冷間伸線加工
    を行う請求項5ないし9のいずれかに記載のNi−Ti
    系形状記憶合金線材の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記冷間伸線加工は、1パス当りの減
    面率を15%以上に設定して行う請求項10記載のNi
    −Ti系形状記憶合金線材の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記冷間伸線加工後の線材を、350
    〜560℃の範囲にて歪除去焼鈍する請求項10又は1
    1に記載のNi−Ti系形状記憶合金線材の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記冷間加工前において、前記線材の
    結晶粒の軸直交断面における最大径を10μm以下とな
    し、前記歪除去焼鈍後において、前記線材の結晶粒の軸
    直交断面における最大径を15μm以下とする請求項1
    2記載のNi−Ti系形状記憶合金線材の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記冷間伸線加工の後、前記Ni−T
    i系形状記憶合金のMS点が70°以上の所定温度とな
    るように、350〜560℃の範囲にて記憶熱処理を行
    う請求項5ないし13のいずれかに記載のNi−Ti系
    形状記憶合金線材の製造方法。
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