JP2001106949A - インクジェット記録用インクおよびこれを用いたインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用インクおよびこれを用いたインクジェット記録方法

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JP2001106949A
JP2001106949A JP28767599A JP28767599A JP2001106949A JP 2001106949 A JP2001106949 A JP 2001106949A JP 28767599 A JP28767599 A JP 28767599A JP 28767599 A JP28767599 A JP 28767599A JP 2001106949 A JP2001106949 A JP 2001106949A
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pigment
weight
jet recording
surfactant
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JP28767599A
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English (en)
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Junji Suzuki
淳司 鈴木
Kunichi Yamashita
勲一 山下
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐光性に優れた顔料インクを使用し、記録媒
体上での乾燥が速く、高い画像光学濃度及び画像強度を
両立するインクジェット記録用インクおよびそれを用い
たインクジェット記録方法の提供。 【解決手段】 水、水溶性有機溶媒、顔料、及びHLB
が3以上10未満である界面活性剤を含有するインクジ
ェット記録用インクであって、該界面活性剤のインク中
の含有量が、インクから顔料を除いた液体組成物に溶解
可能な量よりも多いことを特徴とするインクジェット記
録用インクにより、上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット方
式の記録装置(プリンタ、複写機、ファクシミリ、ワー
ドプロセッサ等)に用いられる記録用インクおよびイン
クジェット記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式の原理は、ノズ
ル、スリットあるいは多孔質フィルム等から、液体ある
いは溶融固体インクを吐出させ、紙、布、フィルム等の
記録媒体上に記録を行うものである。インクを吐出する
方法は、静電誘引力を利用してインクを吐出させる、い
わゆる電荷制御方式、圧電素子の振動圧力を利用してイ
ンクを吐出させる方式、熱により気泡を形成、成長させ
ることにより生じる圧力を利用してインクを吐出させ
る、いわゆる熱インクジェット方式等、各種の方式が提
案されており、これらの記録方式により、極めて高精細
の画像を得ることができる。
【0003】インクジェット方式の記録装置は、小型で
安価、静寂性等の利点を有することから精力的に検討が
行われ、最近では、レポート用紙、コピー用紙等の、い
わゆる普通紙上に良好な印字品質が得られる黒色の単色
プリンタだけでなく、フルカラー記録が可能なカラープ
リンタも数多く市販されており、記録装置の分野で大き
な位置を占めるようになっている。
【0004】これらインクジェット記録装置に使用され
るインクジェット記録用インクに関して、以下の(1)
〜(5)の特性などが要求される。即ち、(1)紙上で
にじみ、かぶりのない、高解像度、高濃度で均一な画像
が得られること、(2)ノズル先端でのインク乾燥によ
る目詰まりが発生せず、常に吐出応答性、吐出安定性が
良好であること、(3)紙上においてインクの乾燥性が
良いこと、(4)画像の堅牢性がよいこと、および
(5)長期保存安定性がよいこと、である。
【0005】特に、印字速度の高速化に伴い、コピー用
紙等の普通紙に印字してもインクの乾燥が速く、かつ高
画質であるインクが要求されている。また、インクジェ
ット記録用インクの色材として主に染料が用いられてい
るが、これらの染料を用いるインクは一般に、画像の耐
水性、耐光性が劣っている。この問題を解決するため
に、顔料を色材としたインクの検討が進められている。
顔料は本質的に水に不溶なため、顔料をインク中に安定
に分散させる方法が用いられる。これらの方法として、
分散剤を使用する方法、及び分散剤を使用しないで顔料
を親水化処理する方法などが検討されている。
【0006】また、他方では印字速度の高速化に伴い、
インクの乾燥が速く、かつ高画質であるインクも要求さ
れている。これらの要求を満たすため、インクの浸透を
速めたインクを使用する方法が提案されている。インク
の浸透を速める方法として、インクに界面活性剤等の界
面活性物質を添加する方法が各種提案されている。界面
活性剤の量に関して、特開平6−88048号公報は、
インク中の界面活性剤濃度をインク中のCMCと純水中
のCMCの間とするインクを用いる記録方法を開示して
いる。界面活性剤のHLBに関して、特開平4−239
067号公報は、特定構成のヘッドに使用するインクで
あってHLBが10〜20の界面活性剤を含むインクに
より吐出特性を改善する方法を開示している。また、特
開平5−17713号公報は、画質及び噴射安定性の向
上を目的とし、HLBが10以上であり且つ親油基の分
子量が400以下である非イオン性界面活性剤を含有す
るインクを開示している。。しかしながら、記録媒体上
での乾燥が速く、高い画像光学濃度と画像強度を両立し
たインクはいままで得られていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐光性に優
れた顔料インクを使用し、記録媒体上での乾燥が速く、
高い画像光学濃度及び画像強度を両立するインクジェッ
ト記録用インクおよびインクジェット記録方法を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、上記に加えて、
その他の要求特性をも全て満たすことができるインクジ
ェット記録用インクおよびインクジェット記録方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
の結果、以下の<1>〜<6>に記載する発明を完成す
るに至った。 <1> 水、水溶性有機溶媒、顔料、及びHLBが3以
上10未満である界面活性剤を含有するインクジェット
記録用インクであって、該界面活性剤のインク中の含有
量が、インクから顔料を除いた液体組成物に該界面活性
剤が溶解できる溶解可能量よりも多いことを特徴とする
インクジェット記録用インクである。
【0009】<2> 上記<1>において、インクの表
面張力が30〜35mN/mであるのがよい。 <3> 上記<1>又は<2>において、顔料が自己分
散可能な顔料であるのがよい。
【0010】<4> 上記<1>〜<3>のいずれかの
インクジェット記録用インクを吐出させ記録媒体上に記
録を行うインクジェット記録方法である。 <5> 上記<4>において、記録媒体における乾燥時
間が5秒以下であるのがよい。 <6> 上記<4>又は<5>において、1個のインク
滴量が20ng以下であるのがよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のインクは、HLBが3以上10未満、好ましく
はHLBが5〜9である界面活性剤を含有する。HLB
が低すぎるとインクに十分な量を含有させることができ
ず浸透性を満足することができない。また、HLBが高
すぎると画像の光学濃度を上げることができない。
【0012】このような界面活性剤の種類は、HLBが
3以上10未満の範囲であれは、特に限定されないが、
非イオン性界面活性剤が好ましい。例えば、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル、アセチレングリコール、アセチレングリコールの
エチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0013】この非イオン性界面活性剤として、より具
体的には、ニッサンノニオンK−202(HLB=6.
1)、K−203(HLB=8)、K−204(HLB
=9.2)、E−205(HLB=9)、L−2(HL
B=9.5)、S−2(HLB=8)、O−2(HLB
=7.9)、HS−204.5(HLB=9.8)、N
S−202(HLB=5.7)、NS−204.5(H
LB=9.5)(以上、日本油脂製)、サーフィノール
61(HLB=4〜5)、82(HLB=5〜7)、1
04(HLB=3〜5)、420(HLB=4)、44
0(HLB=8)(以上、日信化学工業社製)等があげ
られる。
【0014】このうち、下記の一般式1で示されるアセ
チレングリコールのエチレンオキサイド付加物が特に好
ましい。
【0015】
【化1】
【0016】上記一般式1中、m+nは0〜9、好まし
くは0〜6、より好ましくは2〜6である。m+nの値
が高すぎるものを用いると、十分な乾燥性が得られるよ
うな量を添加した場合に光学濃度が低下するという問
題、及び/又はインクの粘度が高くなり吐出性が低下す
るという問題が発生しやすいため、好ましくない。
【0017】一般式1で示される化合物は、市販されて
いるものを使用することもできる。例えばサーフィノー
ル104(m+n=0、HLB=3〜5)、サーフィノ
ール420(m+n=1.3、HLB=4)、サーフィ
ノール440(m+n=3.5、HLB=8)等が挙げ
られる(いずれも日信化学工業社製)。
【0018】これらの界面活性剤のインク中の含有量
は、該インクから顔料を除いた液体組成物に該界面活性
剤が溶解できる溶解可能量を超えた量である。この量
は、次のように定めることができる。
【0019】インクジェット記録用インクから該インク
に含まれる顔料を除いたものを液体組成物とする。ある
温度において、上記界面活性剤をこの液体組成物に溶解
させることにより、ある液体組成物に上記界面活性剤が
溶解できる溶解可能量は、一義的に定めることができ
る。本発明の上記界面活性剤の量は、この溶解可能量を
越える量を用いる。この溶解可能量は、例えば、次のよ
うに測定することができる。即ち、インク100gを作
製する際に加える顔料分散液の代わりに、顔料を除いた
溶液を使用し、界面活性剤を除いた他の溶媒等の構成材
料をインクと同じ量を加えて液体組成物を調製する。こ
の液体組成物に界面活性剤を少量ずつ加えて攪拌し、溶
解状態を保てる最大量を求め、これにより100gに対
する溶解可能量を得ることができる。
【0020】界面活性剤のインク中の含有量は、溶解可
能量の110%以上、即ち1割増やした量以上を添加し
た方が、効果が安定して得られるので好ましい。溶解可
能量に満たない場合、乾燥時間が長くなる等の問題、及
び/又は記録媒体上に顔料が残りやすく画像強度が劣る
等の問題が生じる。
【0021】界面活性剤の含有量の上限は、インク組成
及び/又は界面活性剤の種類に依存するため、一概に言
えないが、インク中で分離しない範囲まで使用すること
ができる。
【0022】本発明の界面活性剤を上記の量で用いる
と、記録媒体上での乾燥が速く、記録媒体上での乾燥が
速く、高い画像光学濃度及び画像強度が両立できる。そ
の理由は明確には分からないが次のように推測できる。
【0023】顔料インクの記録媒体上の乾燥時間を短く
するためインクの浸透性を上げていくと、一般に、画像
の光学濃度は低下し、画像強度は向上する。インクの浸
透性を上げる目的で浸透性の界面活性剤を添加する場合
が多いが、HLBが3以上10未満の界面活性剤は一般
に水溶性が低く、水性のインクジェット記録用インクに
適用した場合、添加できる量が限られる。このような状
態において、記録媒体上で記録画像の乾燥時間を十分に
速めることができなかった。また、組成中の水溶性有機
溶媒量を増やして界面活性剤の添加量を増加させても、
水溶性有機溶媒量の増加による不具合、すなわち粘度増
加による目詰まり性の悪化、印字可能周波数の低下や画
質の低下等が発生した。ところが、顔料インク中の添加
量に関して詳細に実験した結果、溶解可能量を越えた量
の界面活性剤を用いると、浸透速度が速いにもかかわら
ず従来では到達できなかった高い光学濃度をもつ画像が
得られることを見出した。過剰な界面活性剤は、インク
中で顔料表面に吸着されているものと考えられる。イン
クが記録媒体上に印字され媒体中への浸透と水分蒸発が
進行すると、溶媒比率が高くなり、顔料表面に吸着して
いた界面活性剤が脱離する。この際、該界面活性剤の疎
水部同士が相互作用によりある構造を形成し、浸透が抑
制される。その結果、界面活性剤が記録媒体の表面より
やや浸透した部分に定着するため、高い光学濃度及び画
像強度をもたらすことができるものと考えられる。
【0024】本発明のインクに用いられる顔料として、
以下のものが挙げられる。シアン色として、C.I.Pigmen
t Blue 1、C.I.Pigment Blue 2、C.I.Pigmet Blue 3、
C.I.Pigment Blue 15、C.I.Pigment Blue 15:1、C.I.Pi
gment Blue 15:3、C.I.Pigment Blue 15:4、C.I.Pigmen
t Blue 16、C.I.Pigment Blue 22、C.I.Pigment Blue 6
0等があげられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0025】マゼンタ色として、C.I.Pigment Red 5、
C.I.Pigment Red 7、C.I.Pigment Red 12、C.I.Pigment
Red 48、C.I.Pigment Red48:1、C.I.Pigment Red 57、
C.I.Pigment Red 112、C.I.Pigment Red 122、C.I.Pigm
ent Red 123、C.I.Pigment Red 146、C.I.Pigment Red
168、C.I.Pigment Red 184、C.I.Pigment Red 202、C.
I.Pigment Violet 19が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0026】イエロー色として、C.I.Pigment Yellow
1、C.I.Pigment Yellow 2、C.I.Pigment Yellow 3、C.
I.Pigment Yellow 12、C.I.Pigment Yellow 13、C.I.Pi
gmentYellow 14、C.I.Pigment Yellow 16、C.I.Pigment
Yellow 17、C.I.Pigment Yellow 55、C.I.Pigment Yel
low 73、C.I.Pigment Yellow 74、C.I.Pigment Yellow7
5、C.I.Pigment Yellow 83、C.I.Pigment Yellow 93、
C.I.Pigment Yellow 95、C.I.Pigment Yellow 97、C.I.
Pigment Yellow 98、C.I.Pigment Yellow 114、C.I.Pig
ment Yellow 128、C.I.Pigment Yellow 129、C.I.Pigme
nt Yellow 150、C.I.Pigment Yellow 151、C.I.Pigment
Yellow 154、C.I.Pigment Yellow 180、C.I.Pigment Y
ellow 185等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0027】ブラックでは、ファーネスブラック、ランプ
ブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等の
カーボンブラック顔料が好ましく、例えばRaven7000、R
aven5750、Raven5250、Raven5000ULTRAII、Raven3500、
Raven2500ULTRA、Raven2000、Raven1500、Raven1255、R
aven1250、Raven1200、Raven1190ULTRAII、Raven1170、
Raven1080ULTRA、Raven1060ULTRA、Raven790ULTRA、Rav
en780ULTRA、Raven760ULTRA(以上コロンビアン・カーボ
ン社製)、Regal400R、Regal330R、Regal660R、Mogul
L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch
900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Mon
arch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1、Co
lor Black FW2、Color Black FW2V、Color Black18、Co
lor Black FW200、Color Black S150、Color Black S16
0、Color BlackS170、Printex 35、Printex U、Printex
V、Printex 140U、Printex 140V、Special Black 6、S
pecial Black 5、Special Black 4A、Special Black4
(以上デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、N
o.52、No.900、No.2300、MCF-88、MA600、MA7、MA8、MA
100(以上三菱化学社製)等を使用することができる。
【0028】また、マグネタイト、フェライト等の磁性
体微粒子やチタンブラック等を黒色顔料として用いても
よい。黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料
のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀
色等の金属光沢顔料、無色の体質顔料、プラスチックピ
グメント等を使用してもよい。また、本発明のために新
たに合成した顔料でもよい。
【0029】これらの顔料において、顔料の表面に親水
性官能基を導入した自己分散型顔料も使用できる。親水
性官能基を導入する方法は、公知の方法であっても新た
に発明された方法であっても、いずれであっても使用で
きる。例えば、硝酸、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、
次亜塩素酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、オゾ
ン等の酸化剤による酸化処理、シラン化合物等のカップ
リング剤による処理、ポリマーグラフト化処理、プラズ
マ処理等の公知の方法の他、新たに開発した方法も使用
でき、またこれらの方法を組み合わせてもよい。
【0030】親水性官能基量の調整は、処理濃度や時間
等の制御により可能である。また、エステル化等の変性
により市販の自己分散顔料の表面官能基を調整すること
もできる。本発明に好ましく使用できる、水中に自己分
散可能な市販の親水処理顔料として、例えば、MICR
OJET(BONJET) BLACK CW−1(オリ
エント化学工業社製)、CAB−O−JET200(キ
ャボット社製)、CAB−O−JET300 (キャボ
ット社製)等が挙げられる。
【0031】これら顔料の含有量は、全インク量に対し
て好ましくは0.1〜20重量%の範囲、より好ましく
は1〜10重量%、さらに望ましくは1〜7重量%であ
る。顔料の含有量が多すぎると、ノズル先端で水が蒸発
した時の目詰まり性が悪化する。また、逆に含有量が少
なすぎると、当然ながら十分な濃度が得られない。
【0032】これらの顔料は、その使用前に、該顔料の
製造工程で混入した不純物、例えば残余の酸化剤等の不
純物、その他の無機不純物や有機不純物を除去し、精製
することが望ましい。特に、インク中のカルシウム、
鉄、ケイ素をそれぞれ10ppm以下、好ましくは5p
pm以下にすることが望ましい。これらの無機不純物含
有量は、例えば高周波誘導結合プラズマ発光分析法によ
り測定できる。
【0033】除去及び/又は精製は、例えば水洗浄、逆
浸透膜、限外ろ過膜及びイオン交換法等の方法、並びに
活性炭、ゼオライト等による吸着の方法を、単独で又は
組み合わせて用いることにより行うことができる。
【0034】顔料を分散させるために、本発明のインク
は分散剤を含有してもよい。分散剤としては、界面活性
剤、水溶性樹脂などを用いることができ、特に水溶性樹
脂を用いるのが好ましい。
【0035】水溶性樹脂としては、分散剤としての用途
が公知である樹脂を用いることができ、(共)重合体を
用いるのが好ましい。共重合体として、以下のa)単量
体とb)単量体とを共重合したものが好ましい。即ち、
a)親水性部を構成する単量体であって少なくとも1種
のα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体とb)疎
水性部を構成する単量体であって少なくとも1種のα,
β−エチレン性不飽和基を有する単量体とを共重合した
ものが用いるのが好ましい。また、親水基を有するα,
β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独重合体
も用いることができる。
【0036】共重合体の親水性部を構成する、少なくと
も1種のα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体
は、40〜80モル%で用いるのが好ましい。疎水性部
を構成する、少なくとも1種のα,β−エチレン性不飽
和基を有する単量体は、20〜60モル%で用いられる
のが好ましい。共重合体の単量体構成比がこの範囲より
も疎水側に外れると、水性媒体に対する溶解性が低下す
るため、安定性が劣る傾向が生じる。また、親水側に外
れると、水溶性が高すぎるため、耐水性の悪化、及び/
又は画像濃度の低下などが生じる傾向にある。
【0037】親水性部を構成する、α,β−エチレン性
不飽和基を有する単量体として、カルボキシル基、スル
ホン酸基、水酸基、ポリオキシエチレン等を有するモノ
マー等が用いることができ、特にカルボキシル基含有モ
ノマー、スルホン酸基含有モノマーが好ましい。これら
のモノマーの例として、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレ
イン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸
モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン
酸、スルホン化ビニルナフタレン等が挙げられる。特
に、カルボキシル基含有モノマーが好ましく、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン
酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステ
ル、フマル酸、フマル酸モノエステルを用いるのが好ま
しい。
【0038】疎水性部を構成する、α,β−エチレン性
不飽和基を有する単量体として、スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニル
ナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アル
キルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、クロト
ン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステ
ル、マレイン酸ジアルキルエステルが好ましい。
【0039】より好ましくは、親水性部を構成する、
α,β−エチレン性不飽和基を有する単量体がアクリル
酸、メタクリル酸、(無水)マレイン酸から少なくとも1
種選ばれ、疎水性部を構成する、α,β−エチレン性不
飽和基を有する単量体がスチレン、(メタ)アクリル酸の
アルキル、アリールまたはアルキルアリールエステルか
ら少なくとも1種選ばれるのがよい。
【0040】これらの単量体を共重合する際、使用する
重合開始剤には各種の重合開始剤が使用でき、公知のも
のの他、新たに作製したものを用いてもよい。この中で
も、親水性官能基を有する重合開始剤の存在下で重合す
るのが好ましい。好ましい親水性官能基として、カルボ
キシル基、水酸基、スルホン酸基、硫酸基等が挙げら
れ、この中でも、カルボキシル基が特に好ましい。
【0041】重合開始剤として、例えばアゾビスイソブ
チロニトリル、アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリ
ル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビス
イソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩、
4、4’-アゾビス-4-シアノペンタノール、4、4’-アゾビ
ス-4-シアノ吉草酸等のアゾ系開始剤、過酸化ベンゾイ
ル、過酸化ジ-t-ブチル、過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウム等の過酸化物系開始剤が挙げられる。特に、4、
4’-アゾビス-4-シアノ吉草酸、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウムが好ましい。
【0042】共重合体の平均分子量の測定方法は、各種
の方法が知られているが、本発明においてはGPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィ)法で測定される
値として定義する。本発明のインクジェット記録用イン
クに使用できる重合体の重量平均分子量は、好ましくは
3,000〜15,000、より好ましくは4,000
〜7,000の範囲である。共重合体の重量平均分子量
が3,000未満では、分散安定性が劣る傾向が生じ
る。また、重量平均分子量が15,000を超えると、
インクの粘度が高くなり、インクの吐出性が悪化する傾
向が生じる。
【0043】本発明のインクに用いることができる分散
剤としての共重合体の重量平均分子量Mwと数平均分子
量Mnの比Mw/Mnは、好ましくは1〜2.5、より好
ましくは1〜2.2である。この値が大きすぎると、粘
度が上昇したり、分散が不安定になる問題が生じやす
い。
【0044】共重合体の分子量の調整は、重合溶媒の選
択、重合温度、単量体及び開始剤の濃度調整等の公知の
重合条件による方法や連鎖移動剤等の併用により行うこ
とができる。
【0045】本発明のインクに用いることができる分散
剤としての共重合体の酸価は、200〜500mgKO
H/g、好ましくは250〜450mgKOH/g、よ
り好ましくは300〜400mgKOH/gである。共
重合体の酸価が低すぎると、水性媒体に対する溶解性が
低下して安定性が劣る一方、酸価が高すぎると、水溶性
が高すぎるために、耐水性の悪化及び/又は画像濃度の
低下が生じやすい。
【0046】本発明のインクに用いることができる分散
剤は、上記共重合体をその酸価に対し少なくとも50%
中和された分散剤である。中和は、各種の塩基性物質に
より行われるが、少なくとも1種のアルカリ金属の水酸
化物を含む塩基性物質により中和されるのが好ましい。
アルカリ金属の水酸化物として、NaOH、KOH、L
iOHを用いることができ、特にNaOHが好ましい。
【0047】本発明のインクジェット記録用インクに用
いられる水は、特に不純物が混入することを防止するた
め、イオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾過水を使用
することが好ましい。本発明のインクジェット記録用イ
ンク中の水の量は、30〜98重量%、好ましくは50
〜95重量%、より好ましくは50〜90重量%であ
る。
【0048】本発明のインクジェット記録用インクに用
いられる水溶性有機溶剤として、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,5-ペンタンジオール、1,2,6-ヘキサント
リオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリ
エチレングリコール等の多価アルコール類;エタノー
ル、イソプロピルアルコール、1-プロパノール等の低級
アルコール類;ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、
シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等の
含窒素溶媒;あるいはチオジエタノール、チオジグリセ
ロール、スルホラン、ジメチルスルオキシド等の含硫黄
溶媒;炭酸プロピレン;炭酸エチレン;グルコース、フ
ルクトース、ガラクトース、マンノース、キシロース等
の糖類及びその誘導体等や糖アルコール類等を用いるこ
とができる。
【0049】また、下記式2で表される化合物を用いる
こともできる。R−O−XnH(式2)上記式中、R
は、C4−C8アルキル、アルケニル、アルキニル、フェ
ニル、アルキルフェニル、アルケニルフェニル、および
シクロアルキル基から選ばれる官能基であり;Xは、オ
キシエチレン基またはオキシプロピレン基であり;nは
1〜4である。
【0050】式2で示される化合物として、エチレング
リコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、
ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチ
レングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノシクロヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノフェニルエチルエーテル、ジオキシプロピレンオキシ
エチレンモノペンチルエーテルなどが挙げられる。特
に、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを用いる
のが好ましい。
【0051】これらの水溶性有機溶剤は単独で用いて
も、2種以上混合して用いてもよい。水溶性有機溶剤の
含有量は、本発明のインクの1〜60重量%、好ましく
は5〜40重量%であるのがよい。
【0052】本発明のインクジェット記録用インクは、
上述のHLBが3以上10未満の界面活性剤の他に、界
面活性剤をさらに添加して用いてもよい。この界面活性
剤の種類として、各種のアニオン性界面活性剤、ノニオ
ン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性
剤等が挙げられる。このうち、アニオン性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤を用いるのが好ましい。
【0053】アニオン性界面活性剤としては、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸
塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、
高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エス
テルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エ
ステル塩およびスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハ
ク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン
酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ア
ルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
リン酸塩等が使用できる。
【0054】このうち、ドデシルベンゼンスルホン酸
塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチル
フェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフ
ェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸
塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等を用
いるのが好ましい。
【0055】ノニオン性界面活性剤として、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビト
ール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセ
リン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸
アミド、アルキルアルカノールアミド、ポリエチレング
リコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー
等が挙げられる。
【0056】このうち、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸
アルキロールアミド、ポリエチレングリコールポリプロ
ピレングリコールブロックコポリマーを用いるのが好ま
しい。
【0057】その他に、ポリシロキサンオキシエチレン
付加物等のシリコーン系界面活性剤や、パーフルオロア
ルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸
塩、オキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル等の
フッ素系界面活性剤、スピクリスポール酸やラムノリピ
ド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も用い
ることができる。
【0058】これらの界面活性剤は、単独で使用しても
混合して使用してもよい。また、これら界面活性剤のH
LBは、溶解安定性等を考慮すると10〜20の範囲で
あることが好ましい。
【0059】これらの界面活性剤の添加量は、本発明の
インク100重量%中、0.001〜5重量%であるの
が好ましく、0.01〜3重量%であるのが特に好まし
い。
【0060】本発明のインクジェット記録用インクは、
尿素および尿素誘導体を含有することができる。このよ
うな尿素および尿素誘導体として、尿素、1,1-ジメチル
尿素、1,3-ジメチル尿素、1,1-ジエチル尿素、1,3-ジエ
チル尿素等が挙げられる。このうち、尿素を用いるのが
好ましい。尿素および尿素誘導体の含有量は、インクの
1〜10重量%、好ましくは3〜8重量%であるのがよ
い。含有量が少なすぎると、ノズル目詰まりの防止効果
が低く、多すぎると、画像滲みが増え、濃度が低下しや
すい。
【0061】本発明のインクジェット用インクは、該イ
ンクのpHを調整するために、pH調整剤を必要に応じ
て用いることができる。例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢
酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、ホウ酸、リン酸、
亜リン酸、乳酸等の酸や水酸化カリウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム、トリエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミ
ン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、アンモニア等
の塩基、およびリン酸塩、シュウ酸塩、アミン塩やグッ
ドバッファー等のpH緩衝剤が好ましい。
【0062】その他に、特性制御のために種々の添加剤
を用いることができる。例えば、ポリエチレンイミン、
ポリアミン類、ポリN-ビニルアセトアミド、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリ
コール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス等のセルロース誘導体、多糖類及びその誘導体、その
他水溶性ポリマー、アクリル系ポリマーエマルション、
ポリウレタン系エマルション等のポリマーエマルショ
ン、架橋したポリN-ビニルアセトアミドやアクリル系ポ
リマー等の架橋ポリマー、シクロデキストリン、大環状
アミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類等を用い
ることができる。
【0063】本発明のインクは、その他必要に応じ、酸
化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収
剤及びキレート化剤、並びに水溶性染料、分散染料及び
油溶性染料等も添加することができる。
【0064】インクの表面張力は、30〜35mN/m
であるのが好ましく、31〜34mN/mがさらに好ま
しい。インクの表面張力が高すぎると、インクの乾燥時
間が長くなり問題となる。一方、インクの表面張力が低
すぎると、記録紙上の光学濃度が低下したり、画質が劣
化する傾向にある。
【0065】インク中の分散粒子の数平均粒子径は、好
ましくは15〜100nm、より好ましくは15〜70
nm 、さらに好ましくは15〜60nmの範囲である
のがよい。数平均粒子径が小さすぎると、インクの粘度
が高くなりやすく、目詰まりが発生しやすくなる。一
方、数平均粒子径が大きすぎると、インクの保存安定性
が低下しやすい。また、体積平均粒子径mvと数平均粒
子径mnの比で表わされる粒度分布mv /mnは、1.1
〜3であることが好ましく、より好ましくは1.1〜
2.2であるのがよい。粒度分布が広くなると、浸透速
度が遅くなったり、耐擦過性が低下しやすい。
【0066】本発明において分散粒子の粒子径は、マイ
クロトラックUPA粒度分析計 9340(Leeds & Northru
p社製)を用い、上記インクを希釈しないで測定した。
なお、測定時に入力するパラメーターとして、粘度に
は、被測定インクの粘度を、分散粒子の密度には、色材
の密度を使用した。
【0067】インク1リットル中に含まれる粒子径0.
5μm以上の粒子の数は、好ましくは7.5×1010
以下、より好ましくは5×1010個以下であるのがよ
い。0.5μm以上の粒子の数が、7.5×1010個を
超えると印字の信頼性が低下する傾向が生じる。本発明
において0.5μm以上の粒子数は、AccusizerTM 770O
ptical Particle Sizer(Particle Sizing Systems社
製)を測定装置として用いた。この装置は、測定部を通
過する粒子を光学的手法を用いて検出するものである。
【0068】測定は、水性インクジェット記録液2μl
を測定セルに入れ、所定の測定法に従って行い、1リッ
トル中の値に換算した。インクに使用する顔料分散体
は、水分散体の状態もしくはインク組成にした後、遠心
分離、濾過等の方法により粒子径0.5μm以上の粒子
を減らすことができる。
【0069】本発明のインクジェット記録用インクの粘
度は、1.5〜5.0mPa・s、好ましくは1.5〜
3.5mPa・sの範囲であるのがよい。粘度が低すぎ
ると、インクの保存安定性が低下する。一方、粘度が高
すぎると、吐出力が低下し、目詰まりした場合に回復し
難い等の問題が生じ易い。
【0070】インクの導電率は、インクに添加される物
質により変動するため一概には言えないが、0.05〜
0.4S/m、好ましくは0.07〜0.3S/mであ
るのがよい。導電率が高すぎると、インクの保存安定性
が劣化し易い。
【0071】インクのpHは、6.0〜11.0が好ま
しく、より好ましくは7.5〜9.0であるのがよい。
pHが低すぎると、目詰まりや保存安定性の劣化が発生
しやすい一方、pHが高すぎると、ヘッド構成部材を腐
食あるいは溶解し易くなる。
【0072】本発明のインクは、例えば次のような工程
により調製することができる。分散剤が所定量入った水
溶液に所定量の顔料を添加し、十分撹拌後、分散機を用
いて顔料を分散させる。次いで、遠心分離等で粗大粒子
を除く。このようにして得られた顔料分散液に所定の溶
媒、界面活性剤、その他の添加剤等を加えて撹拌混合
し、その後、濾過を行い、インクを得る。この方法に代
わって、顔料を、所定の溶媒、水、分散剤を混合した後
に添加してもよく、その後に分散機を用いて分散させて
もよい。
【0073】インクを調製する際、顔料の濃厚分散体を
まず作製し、インク調整時に希釈する方法も使用でき
る。分散機は、市販のものを含めて、どのようなもので
あってもよい。例えば、コロイドミル、フロージェット
ミル、スラッシャーミル、ハイスピードディスパーザ
ー、ボールミル、アトライター、サンドミル、サンドグ
ラインダー、ウルトラファインミル、アイガーモーター
ミル、ダイノーミル、パールミル、アジテータミル、コ
ボルミル、3本ロール、2本ロール、エクストリューダ
ー、ニーダー、マイクロフルイダイザー、ラボラトリー
ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等が挙げられ
る。これらを単独で用いても、組み合せて用いてもよ
い。
【0074】本発明のインクを調製する一工程である顔
料を分散させる工程で、上述のように各種の攪拌、分散
装置が使用できる。しかしながら、ガラス、セラミッ
ク、金属等のボール或いはビーズ等のいわゆる分散メデ
ィアを使用する分散機を使用すると顔料の粉砕、分散工
程で分散メディアおよび分散容器の摩耗により、無機不
純物が顔料分散液やインク中に大量に混入する場合が多
い。したがって、分散メディアを用いない分散装置を用
いるのが望ましい。特に超音波ホモジナイザー、高圧ホ
モジナイザーからなる群から選択された少なくとも1種
以上の装置によって分散するのが好ましい。超音波ホモ
ジナイザーで分散する際、真空引き、加温、市販の脱泡
/脱気装置等により脱泡、脱気を行ってから分散するの
が望ましい。分散メディアを使用する分散装置を用いる
場合、必要に応じて、混入した無機不純物の除去を行う
のがよい。
【0075】分散後、遠心分離による粗大粒子除去を行
うことが好ましい。必要に応じて、ろ過等により粗大粒
子を除去した後に、所定の溶媒、添加剤等を加えて撹拌
混合する。その後濾過を行い、インクとする。または、
分散処理した顔料の水分散体と所定の溶媒、添加剤等を
加えて撹拌混合した後、分散処理、遠心分離、ろ過等に
より粗大粒子を除去してもよい。
【0076】本発明のインクジェット記録用インクは、
インク液滴を記録信号に応じてオリフィスから吐出させ
て記録を行なうインクジェット記録方法に適用するのが
よい。この方法において、インクを吐出後、インクの紙
上での乾燥時間が5s以下になるようにインク組成およ
び紙上へのインクの吐出量を調整するのがよい。本明細
書において乾燥時間とは、印字後、印字画像に対して紙
を重ね画像が転写されなくなるまでの時間をいう。乾燥
時間が長いと、不規則な滲みや色間の滲みが発生しやす
く、また印字面に用紙が重なると用紙の裏面にインクが
移るなどの不具合が生じる。
【0077】本発明のインクジェット記録用インクを適
用する記録方法において、吐出させる液滴1個(1ドロ
ップ)当たりのインク量を50ng以下にして画像を形
成するのが好ましい。特に、インク量を20ng以下で
用いることがより好ましく、さらに好ましくは1〜15
ngであるのがよい。本発明のインクジェット記録用イ
ンクはこれらの範囲で記録することでインクの乾燥性を
損なわずに高濃度高画質の画像が得られる。インク量が
多すぎると、画質の改善効果が少なくなる。
【0078】本発明のインクジェット記録用インクは、
通常の熱インクジェット記録装置には勿論、インクの紙
への定着を補助するためのヒーター等を搭載した記録装
置、中間転写機構を搭載し、中間体にインクを印字後、
紙等の被記録体に転写する記録装置で用いることもでき
る。
【0079】本発明の記録方法は、本発明のインク単独
で画像を形成することは勿論、1種または複数の水性液
体を隣接または重ねて記録することも可能である。本発
明のインクが被記録媒体上に到達する前、後、もしくは
同時のいずれか、又はこれらの複数の組み合わせの順番
で記録することができる。隣接または重ねて印字する水
性液体には色材を含んでいてもかまわないが、定着剤を
含有することが好ましい。
【0080】この定着剤として、各種の水溶性ポリマー
またはポリマーエマルションを用いることができる。例
えば、アクリル系ポリマー、ポリエステル、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン等が
好ましい。これらのポリマーは、インク中の顔料が有す
る親水性官能基と結合する官能基を有しているのがさら
に好ましい。また、定着剤が、カチオン性基を有するポ
リマーであることがさらに好ましい。このカチオン性基
を有するポリマーとして、カチオン性の官能基を有する
モノマー、例えばN,N−ジメチルアミノエチルメタク
リレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノメタアクリルアミド、N,N
−ジメチルアミノアクリルアミド、ビニルピリジン、ビ
ニルピロリドン等を少なくとも含有する共重合体または
単独重合体、並びにポリエチレンイミン、ポリアミン類
及びポリアミド類等が好ましい。また、定着剤として無
機の多価カチオンを含有することも好ましい。
【0081】また、上記の隣接または重ねて印字する水
性液体は界面活性剤を含有し、表面張力が20〜39m
N/m、粘度が1.5〜5mPa・sであることが画像
の乾燥性の点で好ましい。また、上記の定着剤成分をあ
らかじめ記録紙に含有させた処理紙上に印字する印字方
法も有効であり好ましい。
【0082】本発明のインクジェット記録用インクが用
いられる記録方式として、インクを加熱して気泡を形
成、成長させることにより生じる圧力を利用してインク
液滴を形成するいわゆる熱インクジェット方式が挙げら
れる。本発明のインクはこの方式に好ましく適用するこ
とができる。
【0083】図1に、熱インクジェット方式のインクジ
ェット記録方法に用いられる記録ヘッドの一例を示す。
図1(B)は正面図、図1(C)は平面図、図1(A)
は図1(B)、(C)の点線abに沿った断面図であ
る。尚、図1において、矢印A方向は高さ方向を、矢印
B方向は奥行き方向を、矢印C方向は長さ方向をそれぞ
れ示す。
【0084】記録ヘッド10は、シリコンで形成された
直方体状の本体12を備えている。この本体12には、
高さ方向(矢印A方向)と平行であり、且つ上面12A
から本体12の高さ方向の略中央まで達する第1流路1
4が形成されている。
【0085】また、本体12には、奥行き方向(矢印B
方向)と平行であり、且つ正面12Bから第1流通路1
4の手前まで達する直方体状の切欠き12Cが形成され
ている。切欠き12Cの奥行き側には、奥行き方向(矢
印B方向)と平行であり、且つ切欠き12Cと第1流路
14とを連通するための連通路16が形成されている。
【0086】さらに、本体12には、奥行き方向(矢印
B方向)と平行であり、切欠き12Cと連続する位置
に、第2流路18が形成されている。この第2流路18
の正面形状は三角形となっており、また第2流路18の
奥行き方向の長さは切欠き12Cの奥行き方向の長さよ
りも若干長く形成されている。
【0087】また、本体12には、高さ方向(矢印A方
向)と平行とされ、且つ連通路16の正面12C側と第
2流路18の正面12Cとは反対側とを連通する連通路
20が形成されている。また、切欠き12Cには、ポリ
イミド樹脂で形成された直方体状のはめ込み部22がは
め込まれ、エポキシ樹脂により固定されている。このは
め込み部22には、第2流路18の下方で、且つはめ込
み部22の奥行き方向の略中央部の位置に直方体状の切
欠き22Aが形成されており、切欠き22A内には図示
しないコントローラに接続された加熱手段としての発熱
体24が配置されている。
【0088】記録ヘッド10では、第1流路14、連通
路16、20、及び第2流路18がインク流路を形成し
ており、第2流路18の正面12B側が吐出口26とな
っている。そして、インク流路を流れるインクは第2流
路18の下方に配置された発熱体24に加熱され、これ
によりインク液滴が形成されて、吐出口26より吐出さ
れる。
【0089】尚、発熱体24の加熱は、画像信号に応じ
て複数のパルスを印加することにより行うことができ
る。また、ノズルの目詰まり防止のために、記録を行わ
ないときに、インク液滴を予備吐出させてもよい。
【0090】
【実施例】以下、実施例をあげて更に詳細に説明する。 [顔料分散液1の調製]CAB−O−JET300(キ
ャボット社製)を顔料濃度10重量%に希釈してから、
8000rpmで30分間遠心処理して、顔料分散液を
得た。この顔料分散液をドライアップして顔料分を算出
し、顔料濃度が8重量%になるように純水を加え、これ
を顔料分散液1とした。
【0091】[顔料分散液2の調製]Microjet Black C
W-1(オリエント化学工業社製)を顔料濃度10重量%に
希釈してから、8000rpmで30分間遠心処理し
て、顔料分散液を得た。この顔料分散液をドライアップ
して顔料分を算出し、顔料濃度が8重量%になるように
純水を加え、これを顔料分散液2とした。
【0092】 [顔料分散液3の調製] スチレン/メタクリル酸共重合体 17.4重量部 (共重合比50/50mol、重量平均分子量7,500) NaOH 4重量部(酸価に対し95%中和)純水 78.6重量部 上記成分を混合し、約50℃に加熱して攪拌、溶解後、
1μmのメンブランフィルターでろ過し、分散剤水溶液
を得た。
【0093】上記分散剤水溶液30重量部に純水190
重量部を加え攪拌後、カーボンブラック(Monarch 880、
キャボット社製)30重量部を撹拌しながら加えた。得
られた液を30分間撹拌後、超音波ホモジナイザー(出
力300W)で30分間処理した。この液に純水を50
重量部加え攪拌した後、8000rpmで30分間遠分
離処理することにより、顔料分散液を得た。この顔料分
散液をドライアップして顔料分を算出し、顔料濃度が8
重量%になるように純水を加え、これを顔料分散液3と
した。
【0094】 [顔料分散液4の調製] スチレン/アクリル酸共重合体 8.7重量部 (共重合比40/60mol、重量平均分子量8,500) NaOH 2.1重量部(酸価に対し95%中和) 純水 89.2重量部 上記成分を混合し、約50℃に加熱して攪拌、溶解後、
1μmのメンブランフィルターでろ過し、分散剤水溶液
を得た。
【0095】上記分散剤水溶液30重量部に純水190
重量部を加え攪拌後、シアン顔料(C.I.Pigment Blue 1
5:3)30重量部を撹拌しながら加えた。この液を、3
0分間撹拌後、超音波ホモジナイザー(出力300W)
で30分間処理した。純水を50重量部加え攪拌後、8
000rpmで30分間遠分離処理することにより顔料
分散液を得た。この顔料分散液をドライアップして顔料
分を算出し、顔料濃度が8重量%になるように純水を加
え、これを顔料分散液4とした。
【0096】[顔料分散液5の調製]シアン顔料にかえ
マゼンタ顔料(C.I.Pigment Red 122)を使用した以
外、顔料分散液4と同様にして顔料分散液5を得た。
【0097】[顔料分散液6の調製]シアン顔料にかえ
イエロー顔料(C.I.Pigment Yellow 55)を使用した以
外、顔料分散液4と同様にして顔料分散液6を得た。
【0098】(実施例1)以下の成分を混合攪拌し、ポ
アサイズ2μmのメンブレンフィルターで濾過してイン
クとした。 顔料分散液1 62.5重量部 ジエチレングリコール 20重量部 尿素 6重量部 サーフィノール440(HLB=8) 0.5重量部 (日信化学工業社製) 純水 11.0重量部 なお、上記成分中、顔料分散液1を顔料を除いた量の純
水(57.5重量部)に置き換えたものを液体組成物と
した場合、該液体組成物でのサーフィノール440の溶
解可能量は、0.27重量部であった。
【0099】(実施例2)下記成分を混合撹拌後、ポア
サイズ2μmのメンブレンフィルターで濾過してインク
とした。 顔料分散液2 62.5重量部 プロピレングリコール 20重量部 尿素 6重量部 サーフィノール440(HLB=8) 0.4重量部 (日信化学工業社製) 純水 11.1重量部
【0100】(実施例3)下記成分を混合撹拌後、ポア
サイズ2μmのメンブレンフィルターで濾過してインク
とした。 顔料分散液3 62.5重量部 ジエチレングリコール 15重量部 イソプロピルアルコール 3重量部 尿素 6重量部 サーフィノール104(HLB=3〜5) 0.25重量部 (日信化学工業社製) 純水 13.25重量部 なお、上記成分中、顔料分散液3を顔料を除いた溶液に
置き換えたものを液体組成物とした場合、該液体組成物
でのサーフィノール104の溶解可能量は、0.14重
量部であった。
【0101】(実施例4)下記成分を混合撹拌後、ポア
サイズ2μmのメンブレンフィルターで濾過してインク
とした。 顔料分散液4 37.5重量部 ジエチレングリコール 20重量部 尿素 6重量部 サーフィノール440(HLB=8) 0.4重量部 (日信化学工業社製) 純水 36.1重量部
【0102】(実施例5)顔料分散液4にかえて顔料分
散液5を使用した以外は、実施例4と同様にしてインク
を得た。
【0103】(実施例6)顔料分散液4にかえて顔料分
散液6を使用した以外は、実施例4と同様にしてインク
を得た。
【0104】(比較例1)以下の成分を混合攪拌し、ポ
アサイズ2μmのメンブレンフィルターで濾過してイン
クとした。 顔料分散液1 62.5重量部 ジエチレングリコール 20重量部 尿素 6重量部 サーフィノール440(HLB=8) 0.2重量部 (日信化学工業社製) 純水 11.3重量部
【0105】(比較例2)以下の成分を混合攪拌し、ポ
アサイズ2μmのメンブレンフィルターで濾過してイン
クとした。 顔料分散液1 62.5重量部 ジエチレングリコール 20重量部 尿素 6重量部 サーフィノール465(HLB=13) 0.5重量部 (日信化学工業社製) 純水 11重量部 なお、上記成分中、顔料分散液1を顔料を除いた量の純
水(57.5重量部)に置き換えたものを液体組成物と
した場合、該液体組成物でのサーフィノール465の溶
解可能量は、1.0重量部以上であった。
【0106】(比較例3)以下の成分を混合攪拌し、ポ
アサイズ2μmのメンブレンフィルターで濾過してイン
クとした。 顔料分散液1 62.5重量部 ジエチレングリコール 20重量部 尿素 6重量部 サーフィノール465(HLB=13) 2重量部 (日信化学工業社製) 純水 9.5重量部
【0107】(比較例4)以下の成分を混合攪拌し、ポ
アサイズ2μmのメンブレンフィルターで濾過してイン
クとした。 顔料分散液4 37.5重量部 ジエチレングリコール 20重量部 尿素 6重量部 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量部 純水 31.5重量部
【0108】(比較例5)顔料分散液4にかえて顔料分
散液5を使用した以外は、比較例4と同様にしてインク
を得た。
【0109】(比較例6)顔料分散液4にかえて顔料分
散液6を使用した以外は、比較例4と同様にしてインク
を得た。
【0110】(インクの評価)上記で調製したインクに
ついて、以下の測定を実施した。 (1)インク表面張力 23℃、55%RHの環境において、ウイルヘルミー型
表面張力形を用いて測定した。 (2)インク粘度 レオマット115(Contraves製)を測定装置として用い
た。その測定は、水性インクジェット記録液を測定容器
に入れ、所定の方法で装置に装着し、測定を行った。測
定温度は23℃で行い、せん断速度は1400s-1で測
定した。
【0111】(3)インク導電率 23℃で、導伝率計AOL−40−3302(DKK社製)を測定装
置として用いて測定した。 (4)インクpH 23℃の環境において、ガラスpH電極を用いて測定し
た。
【0112】(5)数平均粒子径 分散粒子の粒子径は、マイクロトラックUPA粒度分析
計 9340(Leeds & Northrup 社製)を用い、上記インク
を希釈しないで測定した。なお、測定時に入力するパラ
メーターとして、粘度には、被測定インクの粘度を、分
散粒子の密度には、色材の密度を使用した。 (6)0.5μm以上の粒子数 測定装置としてAccusizerTM 770 Optical Particle Siz
er(Particle SizingSystems社製)を用いて前述の方法
で測定した。上記(1)〜(6)の結果を表1に示す。
【0113】
【表1】
【0114】(印字評価)次に実施例1〜3及び比較例
1〜3のインクについて、試作したインクジェット印字
装置(熱インクジェット方式、ドロップ滴量15ng)
で印字し、以下の評価を実施した。これらの結果を表2
に示す。
【0115】(7)乾燥性評価 上記の印字テストと同様にFX−L紙(富士ゼロックス
社製)に対しベタ印字部を印字して、印字画像の上から
別のFX−L紙を重ねた。さらに上から100g/cm
2の荷重をかけ、重ねた紙にインクが転写されなくなる
までの時間を測定し、以下の基準で評価した。 ○・・・5秒以下、 △・・・5秒を超え10秒未満、 ×・・・10秒以上。
【0116】(8)画質濃度 FX−L紙(富士ゼロックス社製)に対し、上記印字装
置を用いてベタを印字し、光学濃度計X-Rite MODEL404
(X-Rite社製)を用いて測定した。 ○・・・1.3以上、 △・・・1.2以上1.3未満、 ×・・・1.2未満。
【0117】(9)耐擦過性 上記の印字テストと同様に、FX−L紙(富士ゼロック
ス社製)に対しベタ印字部を印字してから1日後に指で
擦り、官能評価を実施した。 ○・・・擦り跡が識別できないかごくわずかに擦り跡が
認められる、 △・・・擦り跡あり、 ×・・・擦り跡が激しい。
【0118】
【表2】
【0119】次に、実施例1のブラックインクおよび実
施例4〜6のカラーインクを富士ゼロックス製Jet
Wind 310Cのブラックインクカートリッジおよ
びカラーインクカートリッジに詰めFX−L紙(富士ゼ
ロックス社製)上に印字を実施した。比較例1および比
較例4〜6のインクについても同様の印字を実施した。
【0120】インクの乾燥性については最も問題となり
やすい条件、すなわち印刷モードを高速にした場合でも
プリンターカバーを開けて観察した結果、実施例および
比較例のいずれのインクも印字後直ちに浸透し、用紙上
のインクの残りは発生しなかった。しかし、画像濃度は
ブラックおよびカラーインクのいずれにおいても実施例
のインクの方が高濃度であり、この画像の耐擦過性は実
施例、比較例とも問題ないレベルであった。
【0121】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用インクお
よびこれを用いた記録方法により、記録媒体上での乾燥
が速く、高い画像光学濃度と画像強度を両立した画像の
印字が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット記録用インクが適用
され得るインクジェット記録装置の記録ヘッドの概略図
である。
【符号の説明】
10 記録ヘッド、12 本体、14 第1流路、16
連通路、18 第2流路、20 連通路、22 はめ
込み部、24 発熱体、26 吐出口。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC01 2H086 BA02 BA53 BA55 BA59 BA60 BA62 4J039 AE07 BA04 BA13 BA35 BC07 BC09 BC12 BC13 BC20 BC31 BC35 BC36 BC50 BC54 BC55 BE01 BE12 BE22 EA15 EA16 EA17 EA19 EA35 EA42 GA24

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水、水溶性有機溶媒、顔料、及びHLB
    が3以上10未満である界面活性剤を含有するインクジ
    ェット記録用インクであって、前記界面活性剤の前記イ
    ンク中の含有量は、前記インクから前記顔料を除いた液
    体組成物に前記界面活性剤が溶解できる溶解可能量より
    も多いことを特徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインクジェット記録用イ
    ンクを吐出させて記録媒体上に記録を行うインクジェッ
    ト記録方法。
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