JP2001105744A - 二色感熱記録体及びその使用方法 - Google Patents

二色感熱記録体及びその使用方法

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JP2001105744A
JP2001105744A JP28663899A JP28663899A JP2001105744A JP 2001105744 A JP2001105744 A JP 2001105744A JP 28663899 A JP28663899 A JP 28663899A JP 28663899 A JP28663899 A JP 28663899A JP 2001105744 A JP2001105744 A JP 2001105744A
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leuco dye
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Kazuo Watanabe
一生 渡辺
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、低温側で発色された記録部
が鮮明に映る二色感熱記録体及びその使用方法を提供す
ることにある。 【解決手段】 持体上に、低温側で発色するロイコ染
料、高温側で発色するロイコ染料および呈色剤を含有す
る感熱記録層を有する二色感熱記録体において、上記の
課題を解決するための一つの手段として、本発明は、低
温側で発色するロイコ染料が高温側で発色するロイコ染
料に対して5〜50重量%となるように用い、かつ感熱
記録体中に蛍光白色染料を含有させるものである。更
に、その二色感熱記録体の使用方法に関して、感熱記録
層の低温側で発色される記録部の光学濃度が0.2〜
0.8となるように使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロイコ染料と呈色
剤との発色反応を利用した二色感熱記録体及びその使用
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発色色調のことなるロイコ染料と呈色剤
との発色反応を利用した二色感熱記録体はよく知られて
いる。かかる二色感熱記録体は比較的安価であり、また
記録機器がコンパクトでかつその保守も容易なため、フ
ァクシミリや各種計算機等のアウトプット、科学計測機
器のプリンター等の記録媒体として広範囲に使用されて
いる。
【0003】ところで、低温側で発色するロイコ染料と
高温側で発色するロイコ染料とが同一の感熱記録層中に
含有された二色感熱記録体が特開平9−76634号公
報、9−272234号公報に記載されているが、低温
側で発色された記録部の鮮明度を更に高めたものが要望
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、低温
側で発色された記録部が鮮明に映る二色感熱記録体及び
その使用方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】支持体上に、低温側で発
色するロイコ染料、高温側で発色するロイコ染料および
呈色剤を含有する感熱記録層を有する二色感熱記録体に
おいて、上記の課題を解決するための一つの手段とし
て、本発明は、低温側で発色するロイコ染料が高温側で
発色するロイコ染料に対して5〜50重量%となるよう
に用い、かつ感熱記録体中に蛍光白色染料を含有させる
ものである。更に、その二色感熱記録体の使用方法に関
して、感熱記録層の低温側で発色される記録部の光学濃
度が0.2〜0.8となるように使用することにより、
偽造防止効果を有する地紋印刷的記録が可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、低温側で発色するロイ
コ染料が高温側で発色するロイコ染料に対して5〜50
重量%であり、かつ感熱記録体中に蛍光白色染料を含有
させることを特徴とし、低温側で発色するロイコ染料が
5重量%未満になると低温側で発色された記録部の判読
が困難となり、また50重量%を越えるとその記録部が
不鮮明になる恐れがあり、10〜30重量%程度がより
好ましい。なお、高温側で発色するロイコ染料の使用量
としては感熱記録層に対して5〜40重量%程度であ
る。
【0007】低温側で発色された記録部(低温記録部)
の光学濃度が0.2〜0.8、より好ましくは0.3〜
0.6で、かつ感熱記録体中に蛍光白色染料を含有する
ことを特徴とし、かかる低温記録部の光学濃度が0.2
未満になると、判読性が当然低下し、また0.8を越え
ると蛍光燈等の紫外線を照射した際、蛍光白色染料にる
低温記録部の鮮明を高める効果が著しく低下する。
【0008】低温記録部の光学濃度を0.2〜0.8と
するには、例えば低温側で発色するロイコ染料の使用
量、記録エネルギー等を適宜選択することにより得られ
る。
【0009】感熱記録体中に含有される蛍光白色染料
は、支持体、支持体と感熱記録層との間に形成し得る下
塗り層、感熱記録層および感熱記録層上に設けた層から
なる少なくとも一つに含有される。なかでも、感熱記録
層中に蛍光白色染料を含有させるのが望ましい。蛍光染
料の含有量としては特に限定されないが、感熱記録体に
対して0.001から0.1重量%程度である。
【0010】蛍光白色染料としては、水溶性のスチルベ
ン系、4,4’−ジアミノスチルベンジスルホン酸系、
4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン
酸系およびクマリン系の化合物が挙げられる。かかる化
合物の具体例としては、例えばC.I.Fluorescent Agent
37、C.I.Fluorescent Agent 52、C.I.Fluorescent Agen
t 54、C.I.Fluorescent Agent 87、C.I.Fluorescent Ag
ent 90、C.I.Fluorescent Agent 166、C.I.Fluorescent
Agent 174、およびWhitex BPS liquid (住
友化学社製)等が挙げられる。
【0011】感熱記録層は、低温側で発色するロイコ染
料、高温側で発色するロイコ染料および呈色剤を共に含
有する単層、または高温側で発色するロイコ染料と呈色
剤とを含有する高温感熱記録層と低温側で発色するロイ
コ染料と呈色剤とを含有する低温感熱記録層とからなる
二層から形成されていてもよい。
【0012】感熱記録層が単層の場合は、低温側で発色
するロイコ染料と高温側で発色するロイコ染料の融点の
差が50℃以上となるように選択したり、あるいは高温
側で発色するロイコ染料をマイクロカプセルに内包させ
る必要があるが、特に高温側で発色するロイコ染料をマ
イクロカプセルに内包させることにり、低温側で発色す
る記録部が極めて鮮明になる効果が得られる。
【0013】ロイコ染料をマイクロカプセルに内包する
方法としては、例えば平均粒子径が0.2〜3μm程度
に湿式粉砕されたロイコ染料をコアセルベーション法ま
たはin−situ法によりマイクロカプセル化する方
法、および多価イソシアネート化合物、および必要によ
り有機溶剤と共にを乳化分散されたロイコ染料を界面重
合法によりマイクロカプセル化する方法がある。
【0014】マイクロカプセルの壁膜材としては、コア
セルベーション法では、例えばゼラチンがあり、またi
n−situ法では、例えばメラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂がある。また、界面重合法では、例えばポリウレ
アポリウレタン樹脂が挙げられる。壁膜材の量として
は、マイクロカプセルの全固形量に対して1〜30重量
%程度である。マイクロカプセルの平均粒子径として
は、0.5〜5μm程度である。
【0015】低温側で発色するロイコ染料、高温側で発
色するロイコ染料および呈色剤としては特に限定されな
いが、低温側で発色するロイコ染料の発色色調としては
赤色、青色または黄色が好ましい。また、高温側で発色
するロイコ染料の発色色調としては黒色が望ましい。
【0016】低温側で発色するロイコ染料および高温側
で発色するロイコ染料の具体例としては、下記のものが
ある。青色発色性ロイコ染料としては、例えば3,3−
ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルア
ミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチル
フェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6
−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ
−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メ
チルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−
(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−
2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−ジフ
ェニルアミノ−6−ジフェニルアミノフルオラン、3−
(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3
−(4−ジエチルアミノ−2−n−ヘキシルオキシフェ
ニル)−4−アザフタリド、3−(2−メチル−1−n
−オクチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチ
ルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド
等が挙げられる。
【0017】赤色発色性ロイコ染料としては、例えば3
−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−(N−
エチル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−7−
フェノキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−
ジメチルフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−
メチル−7−ブロモフルオラン、3−トリルアミノ−7
−メチルフルオラン、3−トリルアミノ−7−エチルフ
ルオラン、2−(N−アセチルアニリノ)−3−メチル
−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(N−ベ
ンゾイルアニリノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチル
アミノフルオラン、2−(N−カルボブトキシアニリ
ノ)−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラ
ン、2−(N−メチルアニリノ)−3−メチル−6−ジ
−n−ブチルアミノフルオラン等が挙げられる。
【0018】緑色発色性ロイコ染料としては、例えば3
−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)−7−(N−
フェニル−N−メチルアミノ)フルオラン、3−(N−
エチル−N−n−ヘキシルアミノ)−7−アニリノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフ
ルオラン、3−〔p−(p−アニリノアニリノ)アニリ
ノ〕−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン等が
挙げられる。
【0019】黄色発色性ロイコ染料としては、例えば
3,6−ジメトキシフルオラン、1−(4−n−ドデシ
ルオキシ−3−メトキシフェニル)−2−(2−キノリ
ル)エチレン、1,3,3−トリメチルインドリン−
2,2’−スピロ−6’−ニトロ−8’−メトキシベン
ゾピラン、I−3R(チバガイギ社製)等が挙げられ
る。
【0020】黒色発色性ロイコ染料等としては、例えば
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチ
ルアニリノ)フルオラン、3−(N−イソアミル−N−
エチルアミノ)−7−(o−クロロアニリノ)フルオラ
ン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−2
−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ
−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−
アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル
−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ジ−n−ブチルアミノ7−(2−クロロア
ニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−
メチル−7−(2,6−ジメチルアニリノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−
ジメチルアニリノ)フルオラン、2,4−ジメチル−6
−(4−ジメチルアミノアニリノ)フルオラン等が挙げ
られる。
【0021】勿論、これらに限定されるものではなく、
また必要に応じて低温側および高温側で発色するロイコ
染料をそれぞれ2種以上を併用することもできる。特
に、低温側で発色するロイコ染料の量は、高温側で発色
するロイコ染料100重量部に対し2〜30の範囲内で
使用すると偽造防止に適した地紋印刷的な記録部が得ら
れる。
【0022】ロイコ染料を発色させる呈色剤の具体例と
しては、例えば4,4’−イソプロピリデンジフェノー
ル、4,4’−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチ
ルフェノール)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタン、4,4’−シクロヘキシリ
デンジフェノール、2,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニル
スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルス
ルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキ
シフェニルスルホン、3,4’−ジヒドロキシフェニル
−4’−メチルフェニルスルホン、ヒドロキノンモノベ
ンジルエーテル、4−ヒドロキシベンゾフェノン、2,
4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール、4−ヒド
ロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸−p
−メトキシベンジル、ノボラック型フェノール樹脂、フ
ェノール重合体、p−tert−ブチル安息香酸亜鉛、3−
シクロヘキシル−4−ヒドロキシ安息香酸亜鉛、4−
〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリ
チル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロ
ピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メ
トキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛、
4,4−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニル
アミノ)ジフェニルメタン、N−p−トリルスルホニル
−N’−フェニル尿素等が挙げられる。
【0023】ロイコ染料と、呈色剤との使用比率は用い
るロイコ染料の種類に応じて適宜選択されるものであ
り、特に限定するものではないが、一般にロイコ染料1
重量部に対して特定の呈色剤は0.5〜10重量部、好
ましくは1〜5重量部程度である。
【0024】更に、感熱記録層には記録感度を高めるた
めの増感剤、および記録部の保存性を高めるための保存
性改良剤を含有させることもできる。増感剤の具体例と
しては、例えばシュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸
ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−ク
ロロベンジルエステル、テレフタル酸ジメチルエステ
ル、テレフタル酸ジベンジルエステル、1−ヒドロキシ
ナフトエ酸フェニルエステル、1,2−ジ(3−メチル
フェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1
−フェノキシ−2−ナフトキシエタン、1−フェノキシ
−2−(4−メチルフェノキシ)エタン、1−(4−メ
チルフェノキシ)−2−ナフトキシエタン、1,3−ナ
フトキシプロパン、1,4−ナフトキシブタン、p−ベ
ンジルビフェニル、m−ターフェニル、ベンジル−2−
ナフチルエーテル、1,2−ビス(3、4−ジメチルフ
ェニル)エタン、1,4−ビス(p−トリルオキシ)ベ
ンゼン、ジフェニルスルホン、炭酸ジフェニル、2−
(2‘−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール等が挙げられる。
【0025】保存性改良剤の具体例としては、例えば
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチ
ルフェール)、2,2’−エチリデンビス(4,6―ジ
―tert−ブチルフェール)、2,2’−エチリデンビス
(4−エチル−6−tert−ブチルフェール)1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘ
キシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブ
タン等のヒンダードフェノール系酸化防止剤、N,N’
−ジ−2−ナフチル−p−フェニルレジンアミン、4,
4’−ビス(エチレンイミンカルボニルアミノ)ジフェ
ニルメタン等のアミン系酸化防止剤、4−ベンジルオキ
シ−4’−(2−メイル−2,3−エポキシプロピルオ
キシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル
エーテル、4,4’−グリシジルオキシフェニルスルホ
ン等のエポキシ化合物、2−(2’−ヒドロキシ−5’
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)
−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’−tert−5’−メチルフェニル)−5−ク
ロロ−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が
挙げられる。
【0026】ロイコ染料と、増感剤または保存性改良剤
との使用比率としては特に限定されるものではないが、
一般にロイコ染料1重量部に対して増感剤または保存性
改良剤は0.5〜5重量部程度である。
【0027】感熱記録層は、一般に水を分散媒体とし、
例えば高温側で発色するロイコ染料が内包されたマイク
ロカプセル、平均粒子径が0.2〜2.0μm程度に微
分散された低温側で発色するロイコ染料および呈色剤
と、接着剤、蛍光白色染料、必要により保存性改良剤、
増感剤、並びに下記の助剤とを混合して調製された感熱
記録層用塗液を乾燥後の塗布量が2〜9g/m2程度と
なるように紙、プラスチックフィルム、合成紙、不織布
等の支持体上に塗布乾燥して形成される。
【0028】感熱記録層用塗液中に含有される接着剤と
しては、例えば完全(部分)ケン化ポリビニルアルコー
ル、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ケイ素
変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニル
アルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、澱
粉、酸化澱粉その他の変性澱粉、アラビアゴム、ゼラチ
ン、カゼイン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、スチレン−アクリル酸共重合体の塩、スチレ
ン−無水マレイン酸共重体の塩、メチルビニルエーテル
−無水マレイン酸共重合体の塩、イソプロピレン−無水
マレイン酸共重合体の塩等の水溶性樹脂、および酢酸ビ
ニル系ラテックス、アクリル酸エステル共重合系ラテッ
クス、メタクリル酸エステル共重合系ラテックス、酢酸
ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合系ラテック
ス、ウレタン系ラテックス、スチレン−ブタジエン系ラ
テックス等の水分散性樹脂が挙げられる。接着剤の使用
量としては、感熱記録層に対して5〜40重量%程度が
好ましい。
【0029】また、助剤としては無呈定形シリカ、炭酸
カルシウム、水酸化アルミニウム、カオリン等の顔料
類、アセチレングリコール、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ジアルキルスルホコハク酸塩、ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩等の界面活性剤、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の滑剤、ポリエチ
レンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エ
ステルワックス等のワックス類、着色染料等が挙げられ
る。
【0030】感熱記録層用塗液の塗布方法は、エアナイ
フ方式、メイヤーバー方式、ピュアブレード方式、ロッ
ドブレード方式、ロール方式、グラビア方式、スロット
ダイ方式、カーテン方式、スライドホッパー等種々公知
の方法が使用できる。
【0031】本発明の感熱記録体は、記録部の耐薬品性
や記録走行性を高めるために感熱記録層上に樹脂と顔料
を主成分とする保護層を設けることもできる。樹脂とし
ては水系樹脂、有機溶剤系樹脂あるいは紫外線硬化型樹
脂や電子線硬化型が挙げられるがいずれを用いてもよ
い。また、水系樹脂を用いた保護層上に紫外線あるいは
電子線硬化型樹脂に紫外線あるいは電子線を照射して硬
化させた保護層を設けてもよい。保護層の塗布量は乾燥
重量で0.5〜6.0g/m2であることが好ましく、
特に1.0〜4.0g/m2であることが好ましい。
【0032】なお、必要に応じて、支持紙と感熱記録層
の間に有機または無機の吸油性顔料や有機中空粒子を主
成分とした下塗り中間層を設けたり、各層塗工後にスー
パーカレンダー掛け等の平滑化処理を施すこと等も可能
であり感熱記録体製造分野における各種公知技術が必要
に応じて付加し得るものである。
【実施例】以下に本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、もちろん本発明の範囲はこれらに限定され
るものではない。各実施例、比較例中、「部」および
「%」はそれぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0033】〔実施例1〕 黒色発色性(高温側で発色するロイコ染料)ロイコ染
料分散液(A液)調製 3−(N−エチル―p―トルイジノ)−6−メチル−7
−アニリノフルオラン40部、アラビヤゴムの10%水
溶液40部、および水120部からなる組成物をサンド
ミルで平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕して黒発
色系ロイコ染料分散液を得た。
【0034】カプセル分散液調製 上記のA液200部を60℃に保った中に、ゼラチン
(ニッピゼラチン株式会社、S−1286、等電点8.
46)の10%水溶液(液温60℃)を80部添加し、
アンモニアでpHを7.0に調整しその後アラビヤゴム
の10%水溶液を40部入れ攪拌した。攪拌しながら酢
酸10%水溶液を滴下しpHを4.0に調整した。徐々
に温度を10℃まで下げゼラチンをゲル化し分散物表面
にカプセル膜を形成した。この状態の中にグルタールア
ルデヒドの5%水溶液を1.6部添加しゼラチンを不溶
化させた後、水を添加して固形濃度15%のマイクロカ
プセル分散液を得た。
【0035】赤色発色性(低温側で発色するロイコ染
料)ロイコ染料分散液(B液)調製 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオランを40部、
メチルセルロースの5%水溶液5部および水55部から
なる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmにな
るまで粉砕してB液を得た。
【0036】呈色剤分散液(C液)調製 2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール40
部、メチルセルロースの5%水溶液5部および水55部
からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μm
になるまで粉砕してC液を得た。
【0037】増感剤分散液(D液)調製 1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン40部、メ
チルセルロースの5%水溶液5部および水55部からな
る組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmになる
まで粉砕してD液を得た。
【0038】感熱記録層用塗液調製 B液1部、C液40部、D液20部、マイクロカプセル
分散液30部、完全ケン化ポリビニルアルコールの10
%水溶液80部、ステアリン酸亜鉛の30%水分散液1
0部、Whitex BPS liquid (住友化学社製)
の5%水溶液2部および平均粒子径1μmの水酸化アル
ミニウム35部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハ
ク酸ナトリウムの5%水溶液5部からなる組成物を混合
攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
【0039】二色感熱記録体の作成 坪量64g/m2の上質中性紙の片面に感熱記録層用塗
液を乾燥後の塗布量が6g/m2となるよう塗布乾燥し
て感熱記録層を形成した後、スーパーカレンダーで処理
して二色感熱記録体を得た。
【0040】〔実施例2〕実施例1の感熱記録層用塗液
の調製において用いたマイクロカプセル分散液30部の
かわりに、下記のマイクロカプセル分散液40部を用い
た以外は実施例1と同様にして二色感熱記録体を得た。
【0041】★マイクロカプセル分散液調製 実施例1のA液100部中に、メラミン−ホルムアルデ
ヒドプレポリマーの30%水溶液80部を滴下した後、
0.1規定の塩酸を滴下してpHを5.3に調整してか
ら、60℃に1時間保持後、0.2規定の塩酸でpH
3.5にし、65℃に4時間保持後、冷却し、固形濃度
が20%となるように水で希釈してマイクロカプセル分
散液を得た。
【0042】〔実施例3〕実施例1の感熱記録層用塗液
の調製において用いたマイクロカプセル分散液30部の
かわりに、下記のマイクロカプセル分散液200部を用
い、かつ2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノー
ル40部の代わりに4,4’−イソプロピリデンジフェ
ノールを用いた以外は実施例1と同様にして二色感熱記
録体を得た。
【0043】★マイクロカプセル分散液調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン4部、キシジリデンジイソシアネートのト
リメチロールプロパン(3:1)付加物20部を、1−
フェニル−1−キシリルエタン40部と酢酸エチル10
部の混合溶液に添加し加温溶解した。この混合溶液を、
ポリビニルアルコールの10%水溶液150部に加え4
0℃の温度で乳化分散させ、平均粒子径2μmの乳化液
を得た。乳化液に水60部を加えて攪拌しながら60℃
の状態にて2時間加温した後、冷却し、固形濃度が15
%となるように水で希釈してマイクロカプセル分散液を
得た。
【0044】〔実施例4〕実施例1の感熱記録層用塗液
の調製において用いたマイクロカプセル分散液30部の
かわりに、下記のマイクロカプセル分散液120部を用
いた以外は実施例1と同様にして二色感熱記録体を得
た。
【0045】★マイクロカプセル分散液の調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン6部を、100℃に加温したジクロルヘキ
シルメタン−4,4−ジイソシアネート24部に溶解し
この溶液を、ポリビニルアルコール10%水溶液100
部を徐々に添加した後、2μmまで乳化分散し水100
部を加えた。この乳化分散液を90℃に昇温し10時間
の保持した後、冷却し、固形濃度が15%となるように
水で希釈してマイクロカプセル分散液を得た。
【0046】〔実施例5〕実施例1のA液調製におい
て、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオランの代わ
りに黄色発色性ロイコ染料I−3R(チバガイギ社製)
を使用した以外は実施例1と同様にして二色感熱記録体
を得た。
【0047】〔実施例6〕実施例1のA液の調製におい
て、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオランの代わ
りに青色発色性ロイコ染料3,3−ビス(p−ジメチル
アミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリドを使用
した以外は実施例1と同様にして二色感熱記録体を得
た。
【0048】〔実施例7〕実施例1の感熱記録層上に下
記配合の保護層用塗液を乾燥後の塗布量が3g/m2
なるように塗布乾燥して保護層を設けた後、キャレンダ
ー処理を施し二色感熱記録体を得た。 保護層用塗液の調製 完全ケン化ポリビニルアルコールの10%水溶液350
部、カオリンの50%水分散液120部、Whitex
BPS liquid (住友化学社製)の5%水溶液2部、
ステアリン酸亜鉛の36%水分散液13部からなる組成
物を混合攪拌して保護層用塗液を得た。
【0049】〔実施例8〕実施例1の感熱記録層用塗液
調製において、Whitex BPS liquid (住友化
学社製)の5%水溶液2部の代わりに水2部を使用し、
かつ支持体と感熱記録層との間に下記配合の下塗り層用
塗液を乾燥後の塗布量が8g/m2となるように塗布乾
燥して下塗り層を設けた後、キャレンダー処理を施した
以外は実施例1と同様にして二色感熱記録体を得た。
【0050】下塗り層用塗液の調製 吸油量70ml/100gの焼成カオリン80部、軽質
炭酸カルシウム20部、平均粒子径が1μmの有機中空
粒子(内径と外径の比が1対2、膜材:ポリスチレン)
の40%分散液50部、スチレン・ブダジエン系ラテッ
クス(固形濃度48%)20部、ポリビニルアルコール
の10%水溶液50部、WhitexBPS liquid
(住友化学社製)の5%水溶液2部、ステアリン酸亜鉛
の36%水分散液10部からなる組成物を混合攪拌して
下塗り層用塗液を得た。
【0051】〔実施例9〕実施例1の感熱記録層用塗液
調製において、A液1部の代わりに同A液3を使用した
以外は実施例1と同様二色感熱記録体を得た。
【0052】〔比較例1〕実施例1の感熱記録層用塗液
調製において、A液1部の代わりに同A液8を使用した
以外は実施例1と同様二色感熱記録体を得た。
【0053】〔比較例2〕実施例1の感熱記録層用塗液
調製において、A液1部の代わりに同A液0.2部を使
用した以外は実施例1と同様二色感熱記録体を得た。
【0054】〔比較例3〕実施例1の感熱記録層用塗液
の調製において、W.BPS liquid (住友化学社製)
の5%水溶液2部を使用しなかった以外は、実施例1と
同様にして感熱記録体を得た。
【0055】以上のようにして得られた二色感熱記録体
について、以下の評価を行い、その結果を表1に記載し
た。 [発色性]感熱記録体評価機(商品名:TH−PMD、
大倉電気社製)を用い、印加電圧24V、パルス時間
1.5ms(低温側)および3.0ms(高温側)にて
記録し、各発色色調に対応する記録部の光学濃度をマク
ベス濃度計にて測定した。また、低温側の記録部の鮮明
さを目視にて下記のように評価した。 ◎:記録部が非常に鮮明である。 ○:記録部が鮮明である。 △:記録部が少し不鮮明である。 ×:記録部が不鮮明である。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明の二色感熱記録体は、低温側で発
色された記録部が鮮明に映る効果を有する二色感熱記録
体である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 13/10 B01J 13/02 D G

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、低温側で発色するロイコ染
    料、高温側で発色するロイコ染料および呈色剤を含有す
    る感熱記録層を有する二色感熱記録体において、低温側
    で発色するロイコ染料が高温側で発色するロイコ染料に
    対して5〜50重量%であり、かつ感熱記録体中に蛍光
    白色染料が含有されたことを特徴とする二色感熱記録
    体。
  2. 【請求項2】 低温側で発色するロイコ染料の発色色調
    が赤色、青色または黄色である請求項1記載の二色感熱
    記録体。
  3. 【請求項3】 高温側で発色するロイコ染料がマイクロ
    カプセルに内包された請求項1または2記載の二色感熱
    記録体。
  4. 【請求項4】 蛍光白色染料が感熱記録層中に含有され
    た請求項1〜3のいずれか一項に記載の二色感熱記録
    体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の二
    色感熱記録体を、低温側で発色される記録部の光学濃度
    が0.2〜0.8となるように使用することを特徴とす
    る二色感熱記録体の使用方法。
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