JP2001104521A - ゴルフクラブ - Google Patents

ゴルフクラブ

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JP2001104521A
JP2001104521A JP28609799A JP28609799A JP2001104521A JP 2001104521 A JP2001104521 A JP 2001104521A JP 28609799 A JP28609799 A JP 28609799A JP 28609799 A JP28609799 A JP 28609799A JP 2001104521 A JP2001104521 A JP 2001104521A
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shaft
head
golf club
bending
center
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Norio Sumitomo
教郎 住友
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライスを過不足なく矯正する。 【解決手段】 撓むと同時に捻れを生ずるゴルフクラブ
用シャフトとヘッドを組み合わせて成るゴルフクラブに
おいて、上記シャフトの曲げねじれ量をY(度)、上記
ヘッドの重心点とシャフト紬線との距離であるヘッドの
重心距離をX(mm)としたときに、XとYとの関係を
Y=0.1X−a(l.0≦a≦3.0 30≦X≦4
6)を満たすように設定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ゴルフクラブに
関するものであり、特に、シャフトとヘッドの特性を組
み合わせて、スライスを効果的に抑制するものである。
【0002】
【従来の技術】ゴルフのプレーにおいては、そのスコア
メイクの上でも、また飛距離をかせぐ上でも、ボールを
真っ直ぐ飛ばすことが有利であることはいうまでもない
が、実際には、多くのゴルファーがいわゆるフックまた
はスライスといった曲がりに悩んでいる。特に、スライ
ス(右ききゴルファーであれば打球が右に曲がる現象)
には多くの初中級者、アマチュアゴルファーが悩まされ
ている。
【0003】打球の曲がる原因は、インパクトに於い
て、ヘッドの軌道の向きとフエースの向き(フエース面
の法線)が一致していない為であり、軌道に対してフェ
−スが狙った方向に対して右をむいていると右へ曲がる
飛球(右利きのプレーヤーにおける所謂スライス)とな
り、逆に左を向いていると左へ曲がる飛球(右利きのプ
レーヤーでは所謂フツク)となる。
【0004】従って、ボールを真っ直ぐに飛ばそうとす
れば、インパクトにおけるフエースの向きを修正すれば
よく、例えば、スライスを矯正しようとする場合は、イ
ンパクト時において右に向いているフェースの向きを軌
道に−致するように、フェースの向きを修正すればよ
い。しかしながら現実には、それぞれのプレーヤーのス
イングの癖などがあり、容易に修正することができな
い。
【0005】本件出願人は、特開平3−227616号
において、少なくとも一部に繊維強化樹脂等の異方性材
料を用いて形成したパイプあるいは中実のシャフトにお
いて、上記異方性材料の繊維角度を周方向で部分的に、
かつ厚さ方向の少なくとも一部分で異ならせると、該パ
イプあるいはシャフトの弾性主軸を幾何学的主軸と相違
させて任意の位置に設定することが出来ることを明らか
にした。この場合、弾性主軸上にある点を通らない荷重
を下方に加えると、パイプあるいはシャフトは、たわみ
が生じるとねじれが生じる。つまり、単に曲げることに
よりねじれが生じるという性質をもつ。
【0006】また、本出願人は、特開平11−7648
0号、特願平10−109942号及び特願平11−1
09085号において、上記のような曲げると捻れる特
性を有するゴルフクラブシャフトの構造について、シャ
フトの強度、及び生産性を向上させる方法を提案してい
る。
【0007】一方、本出願人は、特開平10−3283
38号において、上記異方性シャフトをゴルフクラブシ
ャフトに適用し、スイング中の撓みを利用して、その撓
みよりフツカーあるいはスライサーにおいてフエースの
向きが所望の向きに矯正されるゴルフクラブを提案して
いる。
【0008】また、特開平10−71220においても
同様に、スイング中のしなりを利用して、飛距離向上、
方向性向上、フック及びスライスを防止するという機能
を有するゴルフクラブを提案している。
【0009】以上の様に、撓みが生じるとねじれが生じ
るという性質を有するゴルフクラブ用のシャフトは、ス
イング中の(特にインパクトにおける)シャフトの様々
な撓みを利用して、その撓みによりシャフトが所望の方
向にねじれる様にシャフトをヘッドに取り付けることに
より、ゴルフクラブヘのさまざまな応用を図ることがで
きる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように撓むと捻
れが生じる性質を有するゴルフクラブ用シャフトは、イ
ンパクト時のフェースの向きをコントロールするのに有
用であるが、インパクト時のフエースの向きを決定する
因子は他にもあり、特に、ヘッドの重心距離が重要な因
子であることが知られている。
【0011】重心距離とは、ヘッドの重心点とシャフト
紬線との距離のことであり、具体的には、ヘッドの重心
点からシャフト軸線におろした垂線の長さのことで、単
位はmmである。
【0012】この重心距離が長いと、シャフト軸線まわ
りのヘッドの慣性モーメントが大きくなる。通常、ゴル
フスイングはインパクト前までリストコックが保たれフ
エースが開いており、それをインパクト直前にすばやく
リストを返してフェースの向きを飛球線方向に合わせる
ことにより行われる。よって、重心距離が長くシャフト
軸線まわりの慣性モーメントが大きいと、一般的にはフ
ェースが返りづらくなり、フェースが開いたままインパ
クトしてしまう傾向が強い。
【0013】このような場合に、前述の撓むと捻れるシ
ャフトを利用することにより、インパクト時におけるフ
ェースの向きを調整できるのであるが、ヘッドの重心距
離が短くフェースが返りやすいヘッドに対して、曲げね
じれ量が大きすぎるシャフトを装着すると、相乗効果で
ヘッドが返りすぎて、スライスを矯正しようとしたにも
かかわらず矯正が過度になりすぎ逆にフックしてしまう
ことがある。
【0014】また、曲げねじれ量が比較的大きい場合で
も、ヘッドの重心距離が極端に大きい場合には、シャフ
トによる効果がヘッドによって打ち消され、結果として
矯正効果が発現しないことがある。
【0015】このように、ヘッドとシャフトの組合せに
よっては、フェースの向きの矯正効果が減殺され、また
は過度になし過ぎてしまうことになるが、ヘッドとシャ
フトの適切な組合せを事前に予測することは困難であっ
た。
【0016】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、ヘッドの重心距離とシャフトの曲げ捩れ量とを適
切に組み合わせて、スライスの矯正効果が有効に発揮で
きるゴルフクラブを提供することを課題としている。
【0017】
【課題を解決するための手投】上記課題を解決するた
め、本発明は、撓むと同時に捻れを生ずるゴルフクラブ
用シャフトとヘッドを組み合わせて成るゴルフクラブに
おいて、上記シャフトの曲げねじれ量をY(度)、上記
ヘッドの重心点とシャフト紬線との距離であるヘッドの
重心距離をX(mm)としたときに、XとYとの関係が
下式 Y=0.1X−a (l.0≦a≦3.0 30≦X≦46) を満たすことを特徴とするゴルフクラブを提供してい
る。
【0018】上記ヘッドの重心距離をX(mm)は36
mm以上42mm以下であることが好ましい。これは3
6mm未満であるとアベレージゴルファーの打点位置よ
りスイートスポットがヒール側に外れてしまい、一方、
42mmを越えるとアベレージゴルファーの打点位置よ
りスイートスポットがトウ側に外れることに因る。スイ
ートスポットと打点位置が外れると、打撃時にヘッドが
回転し易くなって、打撃あれたボールの方向性が低下し
たり、反発性能が低下することとなる。
【0019】上記ヘッドの重心距離と曲げ捩れ量の関係
は、ヘッド重心距離と曲げ捩れ量をとを種々に変更して
組み合わせ、複数のテスターにより実打テストを繰り返
して、適度なスライス矯正効果が得られる範囲より設定
したものである。
【0020】なお、シャフトの曲げ捩れ量は、シャフト
を構成する繊維強化プリプレグの繊維角度、積層枚数な
どを変えて調整しても良いが、同一のシャフトにおいて
もヘッドに連結する周方向基準位置が変化させることに
より、曲げ捩れ量を異ならせることができる。即ち、シ
ャフトにおいても、ヘッドとの相対関係を変えることに
より異なったフェ−ス面矯正効果を発現することとな
る。
【0021】上記シャフトの曲げねじれ量について、図
1により説明すると、シャフト1のグリップ装着部側の
端部1aから150mmの長さの部分をチャキング装置
2にて固定し、シャフト1を水平に保持する一方、シャ
フト1のヘッド装着部側の端部1bから10mmの地点
の上端面にシャフト1の軸線に対して直交し、かつ針金
3が地面と水平になるように長さ140mmの針金の真
ん中部分を接着し、この状態でシャフト1のヘッド装着
部側の端部から5mmの地点に1.1kgの錘4を吊り
下げて、錘4による負荷を与える前と与えた後の間の針
金の回転角度がシャフト1の捻れ量となる。また、この
捩れ方向については、右利き用のクラブのシャフトの場
合は、シャフトのヘッド装着部側(先端側)からみて左
回り(反時計回り)にねじれる場合をプラス、右回り
(時計回り)にねじれる場合をマイナスとして、以下に
説明する。なお、左利き用のクラブのシャフトの場合は
逆とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態のゴルフ
クラブを図面を参照して説明する。
【0023】ゴルフクラブは図2に示すようにシャフト
10と、該シャフト10のヘッド装着部10bに取り付
けられたヘッド11とからなる。シャフト10は強化繊
維とマトリクス樹脂とからなる繊維強化プリプレグを積
層した構成からなる筒形状の繊維強化樹脂からなり、大
径側のグリップ装着端10aにはグリップ12を装着し
ている。シャフト10の小径側のヘッド装着端10bは
ヘッド11(アイアンあるいはウッド)のホーゼル穴1
1aに挿入して連結している。
【0024】上記繊維強化プリプレグからなるシャフト
10は、図3に示すプリプレグ20A〜20Fを積層し
ており、プリプレグ20A〜20Fの強化繊維はシャフ
ト軸線に対して+25度、−25度で傾斜するアングル
層とし、最外周に積層するプリプレグ20Gの強化繊維
はシャフト軸線に対して平行なストレート層としてい
る。上記プリプレグ20Aと20Bの幅は1.5回巻き
幅とし、プリプレグ20C〜20Fは0.5回巻き幅と
し、プリプレグ20Gは2回巻き幅としている。
【0025】上記プリプレグ20A〜20Gを金属製の
マンドレル(図示せず)に巻き付けるシートワインデイ
ング方式を採用し、積層構造は図4に示す構造よりな
る。即ち、最内層は繊維角度がシャフト軸線に対して±
25度のアングル層のプリプレグ20A、20Bを1.
5回巻きし、それらを互いに180度分ずらせて積層さ
せている。その外周に繊維方向がシャフト軸線に対して
±25度のアングル層のプリプレグ20C、20Dを
0.5回巻きしている。その外周に、±25度のアング
ル層のプリプレグ20E、20Fを0.5回巻きしてい
る。その外周で最外周に繊維方向がシャフト軸線に平行
なストレート層のプリプレグ20Gを2回巻きしてい
る。
【0026】使用した材料は、東レ(株)製の炭素繊維
強化樹脂ブリプレグ8055S−12(厚み0・105
3mm、炭素繊維含有率76wt%、炭素繊維の引張り
弾性率30,000kgf/mm2、炭素繊維の引張強
度560kgf/mm2)のみを用いた。
【0027】図4に示すよう構造でマンドレルに巻き付
けた後にラッピングし、これをオーブンにいれて所要温
度で加熱して樹脂を硬化させてシャフト10を成形し、
これを研磨にて仕上げている。
【0028】上記プリプレグ20A〜20Gを積層して
成形したシャフト10は、強化繊維の角度を周方向で部
分的に相違させると共に厚さ方向でも相違させているこ
とにより、撓むと同時に捻れが生じる性質を持たせてい
る。
【0029】シャフト10の曲げねじれ量の調整は、プ
リプレグからなるアングル層の繊維角度、積層数、プリ
プレグの弾性率等を変更して調整することも可能である
が、本発明では、シャフト10とヘッド11の連結位置
において、ヘッド11に対するシャフト10の周方向位
置を調整することにより、シャフト10の曲げ捩れ量を
調整している。
【0030】即ち、上記シャフト10とヘッド11との
連結位置であるホーゼル穴11aの周方向の位置を、図
5において、ヘッド11のフエース面11bの側を(P
1)、フエース反対側を(P2)、ヘッド11のトウ1
1cの側を(P3)、ヘッド11のヒール11dの側を
(P4)として、90度間隔をあけて4方向を定義す
る。
【0031】シャフト10の積層断面を示す図4はシャ
フト10のグリップ装着部側の端部よりシャフトの断面
構造を見たものであり、シャフト10の基準位置を図4
中のZの位置を起点として角度θ(度)で定義し、該基
準位置を図5のP4の位置に合わせて接着している。よ
って、シャフト10のZの位置をホーゼル穴のP4に一
致させると周方向基準位置は0度となり、θ=30度の
場合は、Zから30度の位置がホーゼル穴のP4に一致
する周方向基準位置となる。即ち、ホーゼル穴P4に一
致させるシャフト位置(Z、あるいは、Zからθ度の位
置)を周方向基準位置としている。
【0032】本実施形態のゴルフクラブでは、上記シャ
フト周方向基準位置をヘッド11のP4の位置に合わ
せ、へッド11とシャフト10とを接着している。この
ようにすれば、シャフト10の曲げねじれ量が矢印で示
すプラスの値の場合は、インパクトにおけるトウダウン
現象によるシャフト10のしなりにより、フエースが閉
じる方向にねじられて、スライスが防止できることとな
る。
【0033】上記シャフト10の曲げねじれ量をY
(度)、上記ヘッド11の重心点Gとシャフト10の軸
線Sとの距離であるヘッド11の重心距離をX(mm)
としたときに、本発明のゴルフクラブでは、Y=0.1
X−a(l.0≦a≦3.0 30≦×≦46)を満た
す範囲となるように設定している。
【0034】上記したシャフト10の曲げねじれ量Yと
ヘッド11の重心距離Xとの関係は、下記の表1に示す
ように、シャフトの曲げねじれ量(Y)とヘッド11の
重心距離が異なるものをそれぞれ複数種類作製し、それ
らを組み合わせて接着してゴルフクラブとし、これらゴ
ルフクラブ(比較例1乃至9、実施例1乃至9)を用い
て実打により実験し、この実験結果より好ましい範囲に
設定したものである。
【0035】比較例1乃至9および実施例1乃至9のシ
ャフトは同一構造で、前記実施形態の記載のシャフト1
0からなり、ヘッド11に取り付ける時のシャフト周方
向基準位置を相違させているだけであり、このシャフト
周方向基準位置の相違によりシャフトの曲げ捩れ量
(Y)を相違させている。
【0036】また、表1における比較例1乃至9及び実
施例1乃至9のゴルフクラブは、いずれもクラブ長さ4
6インチ、ヘッド体積を280cc、ロフト12度のチ
タン合金(Ti−6AL−4V)製のロストワックス鋳
造製法によるヘッドを装着し、一般的なドライバーの仕
様で統一したものである。但し、実施例1、2及び比較
例1、2、3については、280ccのヘッドで作製す
ることが困難であるため、ヘッド体積220ccの比較
的小型のヘッドにて作製した。また、実施例9及び比較
例8、9においても、280ccのヘッドでは作製が困
難であるため、ヘッド体積355ccの大型ヘッドにて
作製した。シャフト重量は65±5g、ヘッド重量は1
94±2g、クラブ総重量は310g±3gの範囲で各
比較例及び実施例のクラブを作製した。
【0037】
【表1】 曲げねじれ量(度) 重心距離(mm) 方向性(±10ヤード%) θ(度) 比較例1 2.3 29.2 22 30 比較例2 1.0 29.1 24 80 比較例3 −0.5 30.0 12 95 比較例4 3.2 38.0 24 10 比較例5 0.2 38.0 12 85 比較例6 3.9 44.0 26 0 比較例7 1.1 43.5 8 80 比較例8 3.5 46.7 20 10比較例9 1.5 46.5 18 50 実施例1 1.9 30.6 46 40 実施例2 0.5 30.5 46 85 実施例3 2.0 34.0 56 35 実施例4 0.8 36.0 68 80 実施例5 1.7 38.0 72 40 実施例6 2.8 42.0 60 10 実施例7 1.2 42.0 62 80 実施例8 3.3 44.0 48 10実施例9 1.7 45.5 46 40
【0038】テストは、比較例1乃至9、実施例1乃至
9のゴルフクラブを用いて実打により行った。テスター
は、スライスを持ち球とする一般的な右利きのアマチュ
アゴルファー5名によりなり、これらテスターのハンデ
ィキャップは10から30の範囲である。5名に各クラ
ブを10球ずつ打球させ、打球の最終到達点が、目標方
向に対して左右10ヤード以上ずれている場合をNG、
左右10ヤード以内に入っている場合をOKとし、各々
のゴルフクラブについて打球された50球のうち、結果
がOKである確率を前記で%で表示したものが、前記表
1中の「方向性」である。
【0039】なお、上記テストにおいては、インパクト
時のトウダウン現象によるシャフトの撓りを利用してフ
ェ−スの向きを矯正するが、インパクト時のシャフトの
撓りには、トウダウン方向の他、ヘッドの進行方向にも
撓りが生ずる。ゴルファーのスイングによつては、ヘッ
ド進行方向の撓りが大きく、トウダウン方向の撓りが少
ない場合もあり、このようなゴルファーが稀に存在す
る。本テストはトウダウン方向の撓りを利用したテスト
のため、インパクト時にトウダウン方向のみに撓りがあ
り、ヘッド進行方向には撓りが比較的少ないテスター5
名を事前に選んだ上でテストを行つた。
【0040】表1に示すように、比較例1乃至9はいず
れも方向性が30%以下となっているのに対し、実施例
1乃至9においてはいずれも方向性が40%以上となっ
ていた。つまり、比較例に比べて実施例では方向性が改
善されている。特に、実施例4、5、6、7では、60
%以上の高確率となっている。
【0041】比較例4では、打球の到達点が目標の左側
となる場合が多かった。これは、ヘッドの重心距離に対
して、シャフトの曲げねじれ量が大きく、フエース向き
の矯正効果が過度にすぎたためであると考えられる。こ
の点は、比較例6についても同様に考えることができ
る。
【0042】比較例5では、打球の到達点が目標の右側
となる場合が多かった。これは、ヘッドの重心距離に対
して、シャフトの曲げねじれ量が小さく、フエース向き
の矯正効果が不足しているためであると考えられる。こ
の点は、比較例7についても同様に考えることができ
る。
【0043】比較例1、2では、打球の到達点が目標の
左側となる場合が多かった。これは、ヘッドの重心距離
が短いため、シャフトの曲げねじれ量に関係なく、ヘッ
ドが過度に返りすぎて左方向に打球が飛んだと考えられ
る。
【0044】比較例8では、打球の到達点が目標の右側
となる場合が多かった。これは、ヘッドの重心距離が長
いため、シャフトの曲げねじれ量に関係なく、ヘッドが
返りきらずに右方向に打球が飛んだと考えられる。
【0045】これらの比較例に対して、実施例1乃至実
施例9では、ヘッドの重心距離(X)とシャフトの曲げ
ねじれ量(Y)とのバランスが良好であり、これにより
方向性が比較例と比べて向上したと認められる。
【0046】実施例中でも、特に、実施例4、5、6、
7では方向性の矯正効果が大きい。この原因は、ヘッド
の重心距離が36mmから42mmの範囲であり、その
影響でヘッドのスイートスポットがヘッドのセンター付
近よりもややトウ側に位置し、これは一般的なアマチュ
アゴルファーの打点(ヘッドのフエース面上における打
球位置)と良く−致するために推測される。実際、今回
のテストにおいても各テスターの打点がセンター付近よ
りもややトウ側であることが確認された。スイートスポ
ット付近で打球すると、打球時のヘッドの回転が少な
く、方向性が良くなる。つまり、実施例4、5、6、7
では、ヘッドの重心距離と曲げねじれ量のバランスが良
く、インパクト時のフエースの向きが適正であったこと
に加え、打点がヘッドのスイートスポットと一致してい
るために方向性が良好となったと考えられる。
【0047】図6は上記実施例1乃至9、比較例1乃至
9における曲げ捩れ量とヘッドの重心距離との関係をま
とめたグラフである。このグラフに示すように、Y=
0.1X−3のラインL1とY=0.1X−1のライン
L2に挟まれる範囲に実施例1乃至実施例9が入り、比
較例1乃至比較例9の捩れ量(Y)は上記ラインL2未
満あるいは、ラインL1を越えている。この結果より、
本発明は上記のように、曲げ捩れ量(Y)とヘッド重心
距離(X)の関係を、Y=0.1X−a(l.0≦a≦
3.0 30≦X≦46)と規定している。
【0048】なお、テスター5名が撓る(曲げる)と捩
れる性質のないシャフトで同様なテストをした場合の方
向性は16%であった。
【0049】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
では、撓ると同時に捩りが生じるシャフトを用いると共
に、該シャフトの曲げ捩れ量と、ヘッドの重心距離との
関係を所要範囲内に設定していることにより、スライス
を持ち球とする一般的なアベレージゴルファーに対して
過不足のない適度なフェース向きの矯正効果を与えるこ
とができ、目標の方向に打球することを容易にならしめ
る利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)(B)はシャフトの曲げ捩れを説明す
るための図面である。
【図2】 実施形態のゴルフクラブの全体図である。
【図3】 ゴルフクラブのシャフトを構成するプリプレ
グを示す図面である。
【図4】 プリプレグの積層状態を示す模式図である。
【図5】 シャフトを連結するヘッドのホーゼル穴の位
置を説明するための図面である。
【図6】 実施例と比較例のゴルフクラブの曲げ捩れ量
とヘッド重心距離の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 シャフト 11 ヘッド 12 グリップ 20A〜20G プリプレグ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撓むと同時に捻れを生ずるゴルフクラブ
    用シャフトとヘッドを組み合わせて成るゴルフクラブに
    おいて、 上記シャフトの曲げねじれ量をY(度)、上記ヘッドの
    重心点とシャフト紬線との距離であるヘッドの重心距離
    をX(mm)としたときに、XとYとの関係が下式 Y=0.1X−a (l.0≦a≦3.0 30≦X≦46) を満たすことを特徴とするゴルフクラブ。
  2. 【請求項2】 ヘッドの重心距離をX(mm)が36m
    m以上42mm以下であることを特徹とする請求項1に
    記載のゴルフクラブ。
  3. 【請求項3】 上記シャフトは繊維強化プリプレグを積
    層して筒形状とし、該シャフトの強化繊維の繊維角度を
    周方向で部分的に、かつ厚さ方向の少なくとも一部で相
    違させて曲げると同時に捩れが生じる性質を持たせ、か
    つ、該シャフトのヘッドへの取付位置により曲げ捩れ量
    (Y)を調整している請求項1または請求項2に記載の
    ゴルフクラブ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011206535A (ja) * 2010-03-08 2011-10-20 Sri Sports Ltd ゴルフクラブ
CN110302509A (zh) * 2018-03-20 2019-10-08 雅马哈株式会社 木杆式高尔夫球杆头

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