JP2000325512A - ゴルフクラブ - Google Patents

ゴルフクラブ

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JP2000325512A
JP2000325512A JP11138113A JP13811399A JP2000325512A JP 2000325512 A JP2000325512 A JP 2000325512A JP 11138113 A JP11138113 A JP 11138113A JP 13811399 A JP13811399 A JP 13811399A JP 2000325512 A JP2000325512 A JP 2000325512A
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shaft
golf club
head
bending
ball
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JP11138113A
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English (en)
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Norio Sumitomo
教郎 住友
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺であっても打球が曲がりにくく、従って
アベレージゴルファーであっても長尺クラブが持つ本来
の飛距離性能を得ることができるゴルフクラブを提供す
ること。 【解決手段】 ヘッド1、シャフト3及びグリップ5か
ら、ゴルフクラブが構成されている。このゴルフクラブ
の全長は、47インチ以上である。ヘッド1の体積は2
70cc以上であり、重心距離は38mm以上70mm
以下である。シャフト3は、撓ることにより同時に捻れ
が生じるように、その繊維角度が周方向において部分的
に異なる繊維強化樹脂層の積層体から構成されている。
シャフトの重量は、40g以上65g以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴルフクラブに関す
るものであり、特に繊維強化樹脂層の積層体から構成さ
れるシャフトを備えたゴルフクラブに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、スチールシャフトに代えて繊維強
化樹脂製シャフトが装着されたゴルフクラブが好んで用
いられており、ゴルフクラブの主流となりつつある。繊
維強化樹脂製シャフトは軽量であるため、これを用いる
ゴルファーはゴルフクラブのヘッドスピードを速めるこ
とができ、打球の飛距離を高めることができる。
【0003】ゴルファーが飛距離を高めるには、ヘッド
スピードを速めることとともに、ゴルフボールをまっす
ぐ飛ばすことも重要である。また、ゴルファーがスコア
を高める点においても、ゴルフボールをまっすぐ飛ばす
ことが極めて重要である。しかし、多くのゴルファー
は、打球が右回転して右に曲がったり(右利きのゴルフ
ァーにとってのスライスボール)、打球が左回転して左
に曲がったり(右利きのゴルファーにとってのフックボ
ール)し、スコアメイクに苦しんでいるのが実状であ
る。
【0004】打球の曲がる原因は、インパクトにおいて
ヘッドの軌道の方向とフェースの向き(フェースに対す
る垂直方向)とが一致しないことにある。すなわち、軌
道方向に対してフェースの向きがオープンとなると打球
はスライスしてしまい、逆に軌道方向に対してフェース
の向きがクローズとなると打球はフックしてしまう。イ
ンパクトにおいてヘッドの軌道の方向とフェースの向き
とが一致するようにスイングフォームが矯正されれば、
打球の曲がりが抑えられる。しかし、スイングフォーム
にはゴルファー毎の癖があり、この矯正は容易なことで
はない。
【0005】特開平3−227616号公報には、その
繊維角度が周方向において部分的に異なる繊維強化樹脂
を用いたパイプ状構造物が開示されている。このパイプ
状構造物は幾何学的主軸(すなわちパイプの中心線)と
弾性主軸(すなわち弾性率における対称軸)とが異なる
ので、荷重が加わることにより撓ると同時に捻れが生ず
る性質を備えたものである。
【0006】前述の撓ると同時に捻れが生ずるパイプ状
構造物がシャフトとして用いられたゴルフクラブが、特
開平10−328338号に開示されている。通常ゴル
フクラブでは、スイング時にトウダウン等に起因するシ
ャフトの撓りが生じる。このシャフトとして撓ると同時
に捻れが生ずるパイプ状構造物が用いられれば、インパ
クト時の撓りによってシャフトが捻れ、フェース向きが
ほぼスクエアに矯正される。そして、打球がスライスボ
ール又はフックボールとなってしまうことが抑制され
る。
【0007】ところで近年、長いシャフトが装着され、
全長が47インチ以上とされたいわゆる長尺クラブが普
及しつつある。長尺クラブではスイング時のヘッド速度
が高まるので、打球の初期速度も高まる。従って、打球
の飛距離が伸びる。長尺クラブが普及した原因の1つと
して、材質の改良、製造方法の進歩等によるシャフトの
軽量化が挙げられる。軽量化によって長尺クラブでもゴ
ルファーがスイング軌道を乱すことが抑えられ、打点の
ばらつきが抑制される。長尺クラブが普及した他の原因
として、高強度素材の開発、製造方法の進歩等によるヘ
ッドの大型化が挙げられる。大型化によってヘッドのス
イートエリアが広くなり、打点が多少ばらついた場合で
も打球の初期速度が維持される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、長尺ク
ラブによって飛距離を高めることができるのは、インパ
クト時にフェースの向きをうまくコントロールできる、
一部の上級者のゴルファーのみである。多くのアベレー
ジゴルファーは前述のようにフェースの向きがオープン
又はクローズとなって打球の曲がりに苦しんでいるが、
これらアベレージゴルファーが長尺クラブを使用する
と、シャフトが長いためにフェース向きのズレの絶対量
が大きくなってしまい、打球の曲がりが助長されてしま
う。これらのゴルファーにとっては、打球の初期速度を
高めて飛距離を伸ばすために長尺クラブを選択したにも
かかわらず、曲がりによってかえって飛距離が低下して
しまうということになりかねないという問題がある。
【0009】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、長尺であっても打球が曲がりにくく、従っ
てアベレージゴルファーであっても長尺クラブが持つ本
来の飛距離性能を得ることができるゴルフクラブを提供
することをその目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討の結
果、撓ると同時に捻れが生ずるパイプ状構造物を長尺ク
ラブのシャフトに採用するとフェイスの向きの矯正効果
が助長され、意外にも、同等のパイプ状構造物が採用さ
れた通常の長さのゴルフクラブに比べて打球が曲がりに
くいことを突き止め、本発明を完成させるに至った。す
なわち、上記目的を達成するためになされた本発明は、
ヘッドと、このヘッドに装着されるシャフトとを備えて
おり、全長が47インチ以上であってヘッド体積が27
0cc以上であるゴルフクラブであって、このシャフト
は、撓ることにより同時に捻れが生じるように、その繊
維角度が周方向において部分的に異なる繊維強化樹脂層
の積層体から構成されていることを特徴とするゴルフク
ラブ、である。
【0011】このゴルフクラブのシャフトは、その繊維
角度が周方向において部分的に異なる繊維強化樹脂層の
積層体から構成されているので、撓ることにより同時に
捻れが生じる。このシャフトが、ヘッドがクローズする
方向に捻れるようにヘッドに装着されれば、スライスボ
ールが出やすいゴルファーの打球の曲がりが矯正され
る。逆に、このシャフトが、ヘッドがオープンする方向
に捻れるようにヘッドに装着されれば、フックボールが
出やすいゴルファーの打球の曲がりが矯正される。
【0012】このゴルフクラブは、その全長が47イン
チ以上と、長尺である。このため、インパクト直前の撓
り量が大きくなり、これに伴って撓りによって生じる捻
れの量(以下「撓り捻れ量」とも称される)も大きくな
る。従って、長尺でない通常のゴルフクラブに比べて打
球の曲がりを矯正する効果が大きくなる。この観点から
は、ゴルフクラブの全長は48インチ以上が好ましく、
50インチ以上が特に好ましい。全長が長いほど曲がり
を矯正する効果が大きくなるが、通常のゴルフのプレー
で使用可能なゴルフクラブは、全長が53インチ以下の
ものである。なお、ゴルフクラブの全長とは、ソールセ
ンターの接線とシャフトの幾何学的主軸との交点から後
端(グリップ側の端部)までの距離のことである。
【0013】このゴルフクラブのヘッドの体積は、27
0cc以上と、大きめである。長尺クラブでは打点がば
らつきやすいので、大きなヘッドによってスイートエリ
アを広くすることが必須となる。この観点から、ヘッド
の体積は300cc以上が好ましく、330cc以上が
特に好ましい。ヘッドの体積が大きいほどスイートエリ
アは広がるが、ヘッド体積があまりに大きすぎるとゴル
フクラブの重量が大きくなりすぎるので、ヘッド体積は
500cc以下とされるのが好ましい。なお、ヘッド体
積とは、ホーゼルを含むヘッド全体の体積のことであ
る。
【0014】このシャフトは、撓る方向によって撓り捻
れ量が異なる性質を有する。撓る方向によっては、撓り
捻れ量がゼロとなる場合もある。本発明のゴルフクラブ
において打球の曲がりが矯正されるためには、シャフト
の撓り捻れ量がゼロとなる撓り方向が、スイングにおけ
るインパクト直前のシャフトの撓り方向と一致しないよ
うに、シャフトがヘッドに装着される必要がある。
【0015】本発明において、ヘッドの重心距離は比較
的大きめが好ましい。ヘッドの重心距離が大きいほど、
スイング中のトウダウン(シャフトがヒール寄りに撓る
こと)が大きくなり、これによって撓り捻れ量が大きく
なる。従って、よりよく打球の曲がりの矯正効果が得ら
れる。このような、重心距離の増大による打球曲がりの
矯正効果の助長という効果は、重心距離が大きく設定さ
れうる大型ヘッドを備えた長尺クラブならではの効果で
ある。具体的には、重心距離は、38mm以上、特には
40mm以上が好ましい。重心距離が大きいほど撓り捻
れ量が大きくなるが、大きすぎると強度を維持したヘッ
ドの作製が困難となる。従って、重心距離は70mm以
下、特には53mm以下が好ましい。なお、ヘッドの重
心距離とは、ヘッドの重心からシャフトの幾何学的主軸
に対しておろした垂線の距離のことである。
【0016】ヘッドの重心距離が大きくなると、スイー
トスポットがトウ寄りとなる。一般のアベレージゴルフ
ァーは比較的トウ寄りに打点の分布中心があることが多
いので、これらのアベレージゴルファーにとって本発明
のゴルフクラブは、打点をスイートスポットに近づけや
すいものである。
【0017】本発明において、シャフトの重量は40g
以上65g以下が好ましく、特に40g以上58g以下
が好ましい。シャフトの重量が上記未満であると、通常
の使用に耐えうる強度を備えたゴルフクラブが得られに
くくなってしまうことがある。逆に、シャフトの重量が
上記範囲を超えると、ゴルフクラブの重量が大きくな
り、長尺であることと相まって、ゴルファーがゴルフク
ラブをスイングしにくくなってしまうことがある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を適宜図
面を参照しつつ詳明する。図1は、本発明の一実施形態
にかかるゴルフクラブが示された斜視図である。このゴ
ルフクラブは、ヘッド1、シャフト3及びグリップ5か
ら構成されている。シャフト3は、その前端がヘッド1
のホーゼル7に挿入されることにより、ヘッド1に装着
されている。グリップ5は通常ゴム又は皮革からなり、
シャフト3の後端近傍の外周面に装着されている。
【0019】シャフト3は、繊維強化樹脂製であり、強
化繊維として炭素繊維が用いられるのが一般的である。
シャフト3は、通常は、マンドレルにプリプレグシート
を複数層巻き付けて合成樹脂を硬化させ、マンドレルを
抜き取ってシャフト母材を形成し、このシャフト母材を
所定寸法にカットして作製される。従って、シャフト3
は複数の繊維強化樹脂層の積層体である。繊維強化樹脂
層のうちの少なくとも1層は、その繊維角度が周方向に
おいて部分的に異なっている。従って、このシャフト3
では、撓ることにより同時に捻れが生じる。
【0020】図2は、図1に示されたシャフト3が撓る
ことによって同時に捻れが生じる様子が示された模式図
である。図2(a)は斜視図であり、図2(b)はシャ
フト3を前端側からみた拡大図である。シャフト3は、
後端側(グリップエンド側)寄りの150mmがチャッ
キング装置9で把持されている。シャフト3の前端から
20mmの位置に、重量1100gの錘11がつり下げ
られている。図2(a)及び(b)において二点鎖線で
示されているのは、錘11がつり下げられる前の状態の
シャフト3である。シャフト3の前端から15mmの位
置には、シャフト3の中心軸と直交する標識棒13が取
り付けられている。標識棒13は、錘11がつり下げら
れる前の段階で水平となるように取り付けられている。
錘11がつり下げられることにより、シャフト3は下方
に撓る。これと同時に、シャフト3は回転角度θで示さ
れるように捻れる。この回転角度θは、シャフト3の後
端側から見て時計回り方向の角度であるが、図2(b)
は前端側から見た図であるため反時計回り方向の矢印で
示されている。
【0021】回転角度θはシャフト3の周方向位置によ
って異なる。回転角度θが最大値(シャフト3の後端側
から見て時計回りに最大値)となる場合の上側となるシ
ャフト3の周方向位置が、「シャフトの周方向における
積層体構造の基準となる位置」である。また、このシャ
フト3では、錘11が吊り下げられても回転角度θがゼ
ロとなる場合がある。この場合のシャフト3の撓り方向
(図2(b)における上方から下方へ向かう方向)が、
「シャフトの撓り捻れ量がゼロとなる撓り方向」であ
る。
【0022】図3は、図1のゴルフクラブのヘッド1の
みがアドレス状態で置かれた様子が示された模式的な平
面図である。このヘッド1では、ホーゼル穴15外周に
フェース側位置(図3においてAで示される)、フェー
ス反対側位置(図3においてBで示される)、トウ側位
置(図3においてYで示される)及びヒール側位置(図
3においてXで示される)の4つの位置が、90゜刻み
で定められる。そして、このヘッド1にシャフト3が装
着される場合に、シャフト3の幾何学的主軸における、
ヒール側位置Xに対する、シャフト3の周方向における
積層体構造の基準となる位置の、シャフト3の後端側か
ら見て時計回り方向の中心角が、装着角度である。装着
角度の最大は+180゜とされ、最小は−180゜とさ
れる。例えば、シャフト3の周方向における積層体構造
の基準となる位置がフェース側位置Aと一致する場合、
装着角度は+90゜である。また、シャフト3の周方向
における積層体構造の基準となる位置がフェース反対側
Bと一致する場合、装着角度は−90゜である。また、
シャフト3の周方向における積層体構造の基準となる位
置がトウ側位置Yと一致する場合、装着角度は+180
゜であり、同時に−180゜である。
【0023】スイング中のシャフト3の撓りに最も影響
を与えるのは、トウダウンである。トウダウンにより、
シャフト3はヒール側に撓る。シャフト3がヒール側に
のみ撓る場合、装着角度が−90゜を越えて+90゜未
満の範囲(特には0゜近傍)となるようにゴルフクラブ
が作製されると、フェースがクローズする方向にシャフ
ト3が捻れる。このゴルフクラブは、スライスボールが
出やすいゴルファーに適している。装着角度が−180
゜以上−90゜未満の範囲(特には−180゜近傍)と
なるか、又は+90゜を越えて+180゜以下の範囲
(特には+180゜近傍)となるようにゴルフクラブが
作製されると、フェースがオープンする方向にシャフト
が3捻れる。このゴルフクラブは、フックボールが出や
すいゴルファーに適している。
【0024】インパクト直前にヘッド1がグリップ5
(図1参照)よりも先行するスイングの場合、シャフト
3はインパクト時に前方に撓ることとなる。シャフト3
が前方にのみ撓る場合、装着角度が0゜を越えて+18
0゜未満の範囲(特には+90゜近傍)となるようにゴ
ルフクラブが作製されると、フェースがクローズする方
向にシャフト3が捻れる。このゴルフクラブは、スライ
スボールが出やすいゴルファーに適している。装着角度
が−180゜を越えて0゜未満の範囲(特には−90゜
近傍)となるようにゴルフクラブが作製されると、フェ
ースがオープンする方向にシャフト3が捻れる。このゴ
ルフクラブは、フックボールが出やすいゴルファーに適
している。
【0025】インパクト直前にヘッド1がグリップ5よ
りも遅れるスイングの場合、シャフト3はインパクト時
に後方に撓ることとなる。シャフト3が後方にのみ撓る
場合、装着角度が−180゜を越えて0゜未満の範囲
(特には−90゜近傍)となるようにゴルフクラブが作
製されると、フェースがクローズする方向にシャフト3
が捻れる。このゴルフクラブは、スライスボールが出や
すいゴルファーに適している。装着角度が0゜を越えて
+180゜未満の範囲(特には+90゜近傍)となるよ
うにゴルフクラブが作製されると、フェースがオープン
する方向にシャフト3が捻れる。このゴルフクラブは、
フックボールが出やすいゴルファーに適している。
【0026】ゴルファーのスイングパターンは、リスト
コッキングの向きや角度、スイングプレーンの傾き、リ
ストコッキングの解放のタイミング、スイング時間、ヘ
ッド速度、ゴルファーとシャフトフレックスとのマッチ
ング、ヘッド1の重量や体積等の種々の要因を受け、多
様である。実際のスイングでは、複数の撓り方向が合成
された方向に、シャフト3は撓っている。各ゴルファー
のスイングに応じ、ゴルフクラブの装着角度が設定され
るのが好ましい。例えば、トウダウンするとともにヘッ
ド1が先行するゴルファーの場合は、0゜から+90゜
の範囲に装着角度が設定されることによりスライスが矯
正され、−180゜から−90゜の範囲に装着角度が設
定されることによりフックが矯正される。また、トウダ
ウンするとともにヘッド1が遅れるゴルファーの場合
は、−90゜から0゜の範囲に装着角度が設定されるこ
とによりスライスが矯正され、+90゜から+180゜
の範囲に装着角度が設定されることによりフックが矯正
される。
【0027】
【実施例】以下、実施例により行った実験に基づいて本
発明の効果を明らかにする。
【0028】[実験1 スライスボールを持ち球とする
ゴルファーによる評価] [実施例1]マンドレルに、図4に示されるように、繊
維角度が+25゜のプリプレグシート17を1.5周巻
き付け、この巻き終わり箇所から繊維角度が−25゜の
プリプレグシート19を1.5周巻き付け、この巻き終
わり箇所から繊維角度が+25゜のプリプレグシート2
1を1.5周巻き付け、この巻き終わり箇所から繊維角
度が−25゜のプリプレグシート23を1.5周巻き付
けた。さらに、これらの外側に、繊維角度が0゜のプリ
プレグシート25を3周巻き付けた。さらに、先端近傍
のみに、繊維角度0゜のプリプレグシート(図示され
ず)を1周巻き付けた。そして、マトリックス樹脂を硬
化させてマンドレルを引き抜き、得られたシャフト母材
を所定寸法に裁断して、シャフトを得た。このシャフト
の重量は63g(45インチ換算)であった。また、こ
のシャフトは、繊維角度が周方向において部分的に異な
る繊維強化樹脂層を備えており、従って、撓ることによ
り同時に捻れが生じるもの(以下、このシャフトは「異
方性シャフト」とも称される)である。このシャフト
を、ロフトが11゜、体積が300cc、重心距離が3
8mmのヘッドに、装着角度が+30゜となるように装
着し、さらにグリップを装着して、実施例1のゴルフク
ラブを得た。このゴルフクラブの全長は、47インチで
あった。
【0029】[実施例2から5、比較例3及び比較例
6]実施例1と同様の異方性シャフトであってシャフト
母材からの裁断寸法を異ならせたものと、体積及び重心
距離が下記の表1に示されたヘッドとを、表1に示され
た装着角度で装着し、さらにグリップを装着して、実施
例2から5、比較例3及び比較例6のゴルフクラブを得
た。これらのゴルフクラブの全長は、表1に示された通
りであった。
【0030】[比較例1]マンドレルに、図5に示され
るように、繊維角度が+25゜のプリプレグシート27
と繊維角度が−25゜のプリプレグシート29とを二重
に重ね合わせて3周巻き付けた。さらに、これらの外側
に、繊維角度が0゜のプリプレグシート31を3周巻き
付けた。さらに、先端近傍のみに、繊維角度0゜のプリ
プレグシート(図示されず)を1周巻き付けた。そし
て、マトリックス樹脂を硬化させてマンドレルを引き抜
き、得られたシャフト母材を所定寸法に裁断して、シャ
フトを得た。このシャフトは、繊維角度が周方向におい
て部分的に異なる繊維強化樹脂層を備えておらず、従っ
て、撓ることにより同時に捻れが生じるものではない
(いわゆるノーマルシャフト)。このシャフトを、体積
が300ccで重心距離が38mmのヘッドに装着し、
さらにグリップを装着して、比較例1のゴルフクラブを
得た。このゴルフクラブの全長は、46インチであっ
た。
【0031】[比較例2、比較例4及び比較例5]比較
例1と同様のノーマルシャフトであってシャフト母材か
らの裁断寸法を異ならせたものと、体積及び重心距離が
下記の表1に示されたヘッドとを装着し、さらにグリッ
プを装着して、比較例2、比較例4及び比較例5のゴル
フクラブを得た。これらのゴルフクラブの全長は、表1
に示された通りであった。 [打撃テスト]スライスボールを持ち球とする右利きの
アベレージゴルファーに、各実施例及び各比較例のゴル
フクラブにて、ゴルフボールを6個ずつ打撃させた。そ
して、ヘッド速度、飛距離及びズレを測定し、平均値を
算出した。平均値の算出に際しては、明らかにミスショ
ットと思われるデータをオミットした。これらの結果
が、下記の表1に示されている。なお、ズレとは、目標
方向線とゴルフボール落下地点との距離のことである。
【表1】
【0032】表1において、ノーマルシャフトが装着さ
れた比較例1、2、4及び5のゴルフクラブでは、全長
が長くなるほどヘッド速度が速くなっているにもかかわ
らず、飛距離が低下している。これは、長いゴルフクラ
ブほどスライスが激しくなって打球が右方向に曲がって
いるためである。これに対し、異方性シャフトが装着さ
れた各実施例のゴルフクラブでは、スライスボールが矯
正されて曲がりが少ないため、長尺シャフト本来の飛距
離が得られている。比較例3のゴルフクラブでは、異方
性シャフトが装着されているものの、全長が短いため、
スライスボール矯正効果が十分には得られていない。比
較例6のゴルフクラブでは、異方性シャフトが装着され
ていてスライスボールが矯正されているものの、ヘッド
体積が小さいため、長尺クラブ本来の飛距離が得られて
いない。重心距離の大きな実施例4のゴルフクラブと重
心距離の小さな実施例3のゴルフクラブとを比較する
と、実施例4のゴルフクラブの方がズレが少なく飛距離
が大きいことが解る。
【0033】[実験2 フックボールを持ち球とするゴ
ルファーによる評価] [実施例6から9]実施例1と同様の異方性シャフトで
あってシャフト母材からの裁断寸法を異ならせたもの
と、体積及び重心距離が下記の表2に示されたヘッドと
を、表2に示された装着角度で装着し、さらにグリップ
を装着して、実施例6から9のゴルフクラブを得た。こ
れらのゴルフクラブの全長は、表2に示された通りであ
った。
【0034】[比較例7から9]比較例1と同様のノー
マルシャフトであってシャフト母材からの裁断寸法を異
ならせたものと、体積及び重心距離が下記の表2に示さ
れたヘッドとを装着し、さらにグリップを装着して、比
較例7から9のゴルフクラブを得た。これらのゴルフク
ラブの全長は、表2に示された通りであった。 [打撃テスト]フックボールを持ち球とする右利きのア
ベレージゴルファーをテスターとした他は実験1と同様
にして、打撃テストを行った。これらの結果が、下記の
表2に示されている。
【表2】
【0035】表2において、ノーマルシャフトが装着さ
れた各比較例のゴルフクラブでは、全長が長くなるほど
ヘッド速度が速くなっているにもかかわらず、飛距離が
低下している。これは、長いゴルフクラブほどフックが
激しくなって打球が左方向に曲がっているためである。
これに対し、異方性シャフトが装着された各実施例のゴ
ルフクラブでは、フックボールが矯正されて曲がりが少
ないため、長尺シャフト本来の飛距離が得られている。
【0036】なお、今回の実験1及び実験2に用いられ
たヘッドは、チタン製又は超超ジュラルミン製である。
具体的には、体積が260ccのヘッド、300ccの
ヘッド及び330ccのヘッドがチタン(6Al−4
V)から鋳造により得られたもの、体積が350ccの
ヘッドがチタン(15V−3Al−3Cr−3Sn)か
ら鍛造によりえられたもの、体積が500ccのヘッド
が超超ジュラルミン(7N01)から鍛造により得られ
たものである。また、重心距離の調整は、ヘッドの中空
部に市販のエポキシ系接着剤を注入して重心位置を変動
させることにより行った。
【0037】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
のゴルフクラブは、長尺であるにもかかわらず、打球が
曲がりにくい。従って、例えばアベレージゴルファーが
このゴルフクラブを用いた場合でも、長尺クラブが持つ
本来の飛距離性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかるゴルフクラブが
示された斜視図である。
【図2】 図1にのゴルフクラブのシャフトが撓ること
によって同時に捻れが生じる様子が示された模式図であ
り、図2(a)は斜視図、図2(b)はシャフトを前端
側からみた拡大図である。
【図3】 図1のゴルフクラブのヘッドのみがアドレス
状態で置かれた様子が示された模式的な平面図である。
【図4】 異方性シャフトのプリプレグシート積層構成
が示された模式図である。
【図5】 ノーマルシャフトのプリプレグシート積層構
成が示された模式図である。
【符号の説明】
1 ヘッド 3 シャフト 5 グリップ 7 ホーゼル 9 チャッキング装置 11 錘 13 標識棒 15 ホーゼル穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドと、このヘッドに装着されるシャ
    フトとを備えており、全長が47インチ以上であってヘ
    ッド体積が270cc以上であるゴルフクラブであっ
    て、 このシャフトは、撓ることにより同時に捻れが生じるよ
    うに、その繊維角度が周方向において部分的に異なる繊
    維強化樹脂層の積層体から構成されていることを特徴と
    するゴルフクラブ。
  2. 【請求項2】 上記シャフトの撓り捻れ量がゼロとなる
    撓り方向が、スイングにおけるインパクト直前のシャフ
    トの撓り方向と一致しないように、シャフトがヘッドに
    装着された請求項1に記載のゴルフクラブ。
  3. 【請求項3】 上記ヘッドの重心距離が38mm以上7
    0mm以下である請求項1又は請求項2に記載のゴルフ
    クラブ。
  4. 【請求項4】 シャフトの重量が40g以上65g以下
    である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のゴ
    ルフクラブ。
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