JP2001099574A - 金属精錬炉出鋼口曲面壁の溶射補修方法 - Google Patents

金属精錬炉出鋼口曲面壁の溶射補修方法

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JP2001099574A
JP2001099574A JP27374299A JP27374299A JP2001099574A JP 2001099574 A JP2001099574 A JP 2001099574A JP 27374299 A JP27374299 A JP 27374299A JP 27374299 A JP27374299 A JP 27374299A JP 2001099574 A JP2001099574 A JP 2001099574A
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JP27374299A
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Kenichi Matsunobu
健一 松延
Tetsunori Ikebe
哲則 池部
Masataka Matsuo
正孝 松尾
Yuji Narita
雄司 成田
Seiji Okada
誠司 岡田
Mitsuo Sato
三男 佐藤
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Nippon Steel Corp
Krosaki Harima Corp
Original Assignee
Krosaki Harima Corp
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】壁面耐火物の熱的スポーリングによる損傷防止
と溶射材料の補修壁面耐火物への接着性を向上させ均一
な被覆層で効率よく補修する、金属精錬炉出鋼口曲面壁
の補修法。 【解決手段】同軸多重管バーナーの第1経路から支燃性
ガスと、第2経路からの可燃性ガスとを、4:1〜7:
1の割合で噴射し火炎を形成して金属精錬炉出鋼口壁面
上残留物の溶解除去を行い、直ちに、若しくは前記火炎
で補修壁面耐火物温度を900℃以上に加熱後、第1経
路の支燃性ガスと第2経路の搬送ガスによる溶射材料と
第3経路の支燃性ガスとを噴出し発火させるとともに、
溶射材料を補修壁面耐火物に吹付ける。溶射材料はC
a:Siの重量比率が25:65〜35:55の粒径
0.147mm以下の合金粉末5〜12重量%と、粒径
1〜0.2mmのマグネシアと粒径1〜0.2mmのマ
グネシアラムの重量比率が4.5:1〜2.5:1の耐
火性粉末88〜95重量%との混合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種金属精錬炉の
出鋼口における曲面壁の溶射による補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、溶射による補修は不定形耐火物の
湿式吹付けや乾燥吹付け補修に代わってコークス炉、金
属精錬炉、電気炉等に実用化されてきている。例えば、
特公平2−29957号公報、特公平2−45110号
公報には、耐火性酸化物粒子と容易に酸化され得る物質
すなわち易被酸化性物質又は半金属を溶射する方法とし
て、可燃性ガスの燃焼熱により、耐火性粒子の表面或い
は全体を溶融又は半溶融状態にして基体補修部を修復
し、更に、易被酸化性物質自身が酸化熱を発生すると同
時に耐火性溶融酸化物となり、溶融又は半溶融した耐火
性粒子の表面部に融着させて付着層を形成することが示
されている。しかし、この場合、易被酸化性物質が耐火
性溶融酸化物として残存することは、完全な発熱力を引
き出せていないばかりか、不完全溶融の易被酸化性物質
が耐火性酸化物粒子への溶融付着層中に残留し、使用中
に酸化反応で熱膨張して緻密な補修体が得られにくいと
いう問題がある。
【0003】また、特公昭58−6869号公報には、
熱源が酸素とプロパンによって、スラグと地金を除去し
た後、耐火物粉末の溶射吹付けを行う溶融金属容器のラ
イニングの補修方法が開示されている。しかし、この場
合は、耐火物粉末の溶融に際して、熱源である酸素とプ
ロパンを大量に消費し、しかも効果的な溶射被覆層は得
られ難く耐食性、耐スポーリング性も十分ではないとい
う欠点がある。
【0004】また、溶射材料としては、特開平5−17
237号公報で、耐火材に発熱材として合金粉末を添加
することが開示されている。具体的には、合金粉末は粒
度が3〜100μmで使用量が5〜20重量%で、耐火
材は粒径が0.05〜0.8mmのものを使用して、7
00℃に加熱した珪石れんがに適用した例が示されてい
るが、どの程度の範囲で、この溶射材料が適用できるか
は不明である。
【0005】上記従来の溶射による補修を金属精錬炉の
出鋼口における曲面壁の溶射補修に適用する場合には、
補修箇所が狭く、高熱の溶湯流に曝されているためにス
ラグ、地金の付着が多く、補修材料による素早い補修を
行うのは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、熱源
として可燃性ガス及び金属粉末を使用する溶射によっ
て、金属精錬炉出鋼口曲面壁を補修する際、壁面耐火物
の熱的スポーリングによる損傷防止と溶射材料の補修壁
面耐火物への接着性を向上させ均一な被覆層で効率良く
補修することが可能な条件を見い出すことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、可燃性ガスと
金属粉末を熱源とする金属精錬炉出鋼口曲面壁の溶射補
修方法であって、Ca:Siの重量比率が25:65〜
35:55である粒径0.147mm以下の合金粉末を
5〜12重量%と、粒径1〜0.2mmのマグネシアと
粒径1〜0.2mmのマグネシアライムの重量比率が
4.5:1〜2.5:1である耐火性粉末を88〜95
重量%とを混合した溶射材料を、外側から支燃性ガス供
給用第1経路と、可燃性ガス及び不活性ガスからなる搬
送ガスによる溶射材料供給用第2経路と、中心部に合金
粉末酸化発熱用支燃ガス供給第3経路をそれぞれ独立し
て持つ同軸多重管バーナーを用いて溶射するに際して、
前記同軸多重管バーナーの第1経路から支燃性ガスと、
第2経路からの可燃性ガスとを、それぞれの混合比を
4:1〜7:1の割合で噴射し火炎を形成して金属精錬
炉出鋼口壁面上残留物の溶解除去を行い、直ちに、若し
くは前記火炎で補修壁面耐火物温度を900℃以上に加
熱後、第1経路の支燃性ガスと第2経路の搬送ガスによ
る溶射材料と第3経路の支燃性ガスとを噴出し発火させ
るとともに、溶射材料を補修壁面耐火物に吹付け、付着
時に可燃性ガスの熱と金属粉末の酸化発熱を利用して耐
火性粉末の溶融により補修することを特徴とする。
【0008】本発明で合金粉末を、Ca:Siの含有比
率が25:65〜35:55の合金粉末としたのは、着
火性を上げるためである。Ca自体は自然発火性物質及
び禁水性物質として消防法でも指定されているように、
発火しやすく取り扱いに問題がある。また、Siは自然
発火性物質及び禁水性物質には該当せず、比較的取り扱
いやすいが、着火温度が760℃と高いため金属精錬炉
出鋼口曲面壁補修時のように、狭くて限られた着火源と
しては問題がある。そこで両者の長所を活かし、Caと
Siの成分含有比を検討し、補修壁面耐火物の温度が9
00℃程度でも530℃前後で安定した着火性能を持つ
組成の合金粉末を選定した。粒径は熱量を大きくするこ
とを考えて0.147mm以下とした。使用量は5重量
%未満では耐火性粉末のマグネシア及びマグネシアライ
ムの溶融熱源としては不十分であり、12重量%を越え
ると溶融熱源としては十分であるが、合金粉末の使用量
が増加することで、耐火性粉末と混合した溶射材料の粒
度構成が悪くなり、流動性が低下し、粉体タンクからの
材料切り出し状態が悪くなる。
【0009】耐火性粒子を88〜95重量%で、粒径1
〜0.2mmのマグネシアと粒径1〜0.2mmのマグ
ネシアライムで比率を4.5:1〜2.5:1で混合し
たのは、マグネシアとマグネシアライムの気孔率が35
%で、耐火度は1750℃となり、金属精錬炉溶湯温度
が1500〜1650℃に対し十分な耐火度である17
00℃以上を得ることができるためである。また、マグ
ネシアの粒度構成については、1〜0.2mmの中で、
更に、1〜0.5mmと0.5未満〜0.2mmに分
け、5.5:1.5〜4.5:2.5の比率で用いると
溶融性及び付着率面から好ましい状態となる。
【0010】本発明に使用するバーナーは、例えば、特
開平10−298732号に開示されているような、中
心部から燃焼用酸素ガスを供給第1流路、次に燃焼用金
属粉体及び溶射原料粉体の混合粉体を燃料ガスと共に供
給する第2流路、外側が第2番目の燃焼用酸素ガスの供
給用第3流路を持つ同軸多重管バーナーを応用して使用
することができる。
【0011】本発明におけるバーナー外側にある第1経
路から噴出させる支燃用ガスとしては、酸素、空気等が
あり、残留物を除去する際及び溶射材料を吹付けて溶融
させる際の可燃性ガスの燃焼性を高めるために使用され
る。
【0012】溶射材料の搬送ガスである可燃性ガスとし
ては、プロパンガス、プロピレンガス、アセチレンガス
等、また、不活性ガスは窒素、へリウムガス、アルゴン
ガス等がありそれらの中から組み合わせて、例えば流量
でそれぞれプロパンガス3Nm3/1時間・窒素ガス1
2Nm3/1時間の割合で混合された状態となる。可燃
性ガスの使用は発熱源としてであり、不活性ガスの使用
は金属粉末を含有する溶射材料の輸送中に発生する発火
防止の安全性を考慮しているためである。
【0013】なお、本発明の場合、バーナー先端から補
修壁面までの距離が短く、搬送ガス中の可燃性ガスの火
炎では耐火性粉末は加熱された状態で溶融するまでには
至らず、補修壁面に到達時点で第1経路からの支燃性ガ
ス及び第3経路からの金属粉末発熱用支燃ガスと第2経
路からの加熱された耐火性粉末と金属粉末の酸化発熱が
一体となって溶融付着させるために重要である。
【0014】本発明においては、補修壁面耐火物のスポ
ーリング防止、及び溶射材料の接着性を高めるため、前
記バーナーを用いた火炎で金属精錬炉出鋼口壁面上残留
物の溶解除去後直ちに、或いは、900℃より補修箇所
の温度が下がった場合、前記火炎を用いて900℃以上
に好ましくは900〜1300℃程度の範囲で加熱後溶
射吹付けを行う。すなわち、残留物が補修部位と耐火性
粉末との間に介在すると、両者の界面或いは残留物の内
部から剥離が発生するための除去である。また、補修部
位の温度が900℃に満たない場合は、溶射する補修材
の付着性が低下するのみならず、溶射開始後の急激な温
度負荷により、補修壁面耐火物のスポーリングによる損
傷を引き起こす原因となるからである。
【0015】金属精錬炉出鋼口壁面上残留物の溶解除去
を行う火炎に使用する支燃性ガス及び可燃性ガスとの混
合比率については、4:1より低い場合、すなわち支燃
性ガス量が少ないと、曲面上残留物を瞬時に溶融するに
必要な1800〜2200℃の火炎温度が得られず、溶
融時間を多く必要とすることになる。また、7:1より
高い比率で支燃性ガス量が多すぎると、過剰支燃性ガス
により火炎で溶融させている部位を冷却し、残留物の溶
融除去ができなくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例によ
って説明する。
【0017】以下表1〜表5に、本発明の規定条件に沿
って実施例及び比較例を示す。
【0018】各表における耐火性粉末は、粒度1〜0.
2mmで純度98%のマグネシアと粒度1〜0.2mm
でマグネシア含有率40%のマグネシアライムを使用し
た。火炎用ガスで第1経路からの支燃性ガス(酸素)対
第2経路からの可燃性ガス(プロパン)の比率を6.
7:1で混合し、20Nm3:3Nm3/1時間の量を吐
出、溶射材料の搬送に際しては、前記可燃性ガスのプロ
パンと第2経路から不活性ガスとして窒素を12Nm3
/1時間を合わせて使用、金属粉末支燃性用ガスには酸
素を15Nm3/1時間の量を用い、900℃の補修壁
面で三つの経路からの吐出が一体になるように火炎と共
に溶射材料を吹付け、溶融付着させた。溶射施工体の耐
火度はJIS法に準ずる。なお、被施工体としての基材
にはMgO−Cを使用した。
【0019】付着率は、MgO−Cの基材に付着した付
着量として、全吐出材料と飛散落下した材料の差で計測
した付着割合による。
【0020】接着強度は溶射施工体と被施工体との専断
強度により評価した。
【0021】粉体流動性は、粉体吐出時の脈動の様子に
より、脈動がみられない場合は〇、吐出に脈打つ様な状
態が継続して有る場合は×で評価した。
【0022】粉体詰まりは、粉体吐出が限りなく不可能
になる状態を目視より観察し、止まることなく吐出され
た場合は〇、吐出が途切れたり、完全に停止状態となっ
たものは×とした。
【0023】粉塵は、外観により基材周辺の発塵状態か
ら、溶射施工体が確認できる場合は〇、確認できない状
態は×とした。
【0024】粉体溶融性は、溶射施工体のカット面を観
察し、完全溶融は〇、未溶融物が残留している場合を×
とした。
【0025】表1は、耐火性粉末でマグネシアとマグネ
シアライムの使用量を変化させた場合の溶射施工体での
品質調査結果を示す。Ca−Si合金粉末はCa純度3
0%、Si純度60%で粒径は0.147mm以下のも
のを使用した。
【0026】
【表1】 表1によると、比較例1のようにマグネシアライム量が
多くなると、溶射施工体の耐火度が低くなり、接着強度
も低下して耐用性に問題がある。比較例2のようにマグ
ネシアの使用量が増加すると耐火度は上昇するが、溶融
性が悪く付着率は低下する。また、金属精錬炉出鋼口壁
面の溶射施工体表面を溶湯が通過する際に被熱する溶射
施工体の耐火度は、溶湯より高温の1700℃以上必要
である。これに対し、適正比率で4.5:1〜2.5:
1の範囲である実施例1,2,3,4が良いことが分か
る。なお、実施例4は実施例1のマグネシアの粒度構成
を5.5:1.5〜4.5:2.5の比率内で区別して
配合した例であり、耐火度の上昇と溶融性が良くなった
ため付着率が向上した。
【0027】表2は、表1のCa−Si合金粉末と同様
のCa純度30%、Si純度60%で粒径は0.147
mm以下のものの使用量を変化させた場合の溶射施工体
での品質調査結果を示す。マグネシア及びマグネシアラ
イムの耐火性粉末使用量は実施例1の比率に準じて適応
させた。
【0028】
【表2】 表2において、本発明の規制範囲に該当する実施例1,
5,6はいづれも良い結果を示した。
【0029】比較例3でCa−Si合金粉末の使用量を
3重量%とした場合、溶射施工体の耐火度は1740℃
と高いが、耐火性粒子を溶融させるため可燃性ガスと効
率良く使用する熱源としては不足しており、そのため粉
塵発生が多く付着率が低下し、また接着率も低下してい
る。
【0030】比較例4では、Ca−Si合金粉末が15
重量%と多い場合、溶射施工体の耐火度は1680℃と
なり必要耐火度の1700℃より低く十分ではない。ま
た、合金粉末が多くなると耐火度を低下させるととも
に、溶射施工体中にCa−Si合金粉末が残留して存在
することとなり、この残留金属粉末の異常膨張で接着性
も低下した。試験中の作業性をみると、金属粉末が3重
量%程度の場合、被施工体に当たった火炎中の耐火性粒
子が明らかに溶融・付着していないことが確認でき、1
5重量%になると、粉末粒度が細かいことにより粉体の
詰まりが発生し、流動性にも支障をきたす原因になって
いる。
【0031】表3は、使用する粒径0.147mm以下
のCa−Si合金粉末の含有純度を変化させた場合の溶
射施工体での品質調査結果を示す。マグネシア及びマグ
ネシアライムの耐火性粉末は実施例1と同一のものを使
用した。また、比較例7はCa−Si合金粉末の粒径が
0.147mmより大きいもので、純度はCaが30
%,Siは60%のものを使用した。
【0032】
【表3】 表3において、実施例1,7,8は何れも良好な結果が
得られたのに対し、比較例5のようにSi純度を80%
にすると、着火温度の高いSiが多いため金属粉末の燃
焼性が低下し、耐火性粉末の溶融性が低下し、基材に対
する付着率も低下した。また、溶射施工体内の残留Si
の影響から基材との接着性も低下した。比較例6のよう
にCa純度を40%に増やした場合、金属粉末の燃焼性
が強すぎ、熱源による着火直後の逆火が発生し、溶射施
工体を得ることができなかった。比較例7は、耐火度は
良いが金属粉末の粒径が0.147mmよりも大きいた
め、瞬時的な燃焼性が悪く付着率も低下している。これ
は一般的に、比表面積が小さい単味、合金を含む金属粉
末は、継続的な燃焼性はあるものの、瞬時の燃焼性が悪
いとすることに起因していると考えられる。
【0033】表4は、火炎に使用する可燃性ガスと支燃
性ガスの混合比率を変化させた例での溶射施工体の品質
調査結果示す。可燃性ガスは純プロパン、支燃性ガスは
純酸素である。マグネシアとマグネシアライムの混合比
率は3.5:1である。Ca−Si合金粉末は、粒径
0.147mm以下で純度はCaが30%、Siは60
%を10重量%のものを使用した。なお、実施例9は実
施例1の溶射材料をそのまま流用した。
【0034】
【表4】 表4によると、実施例9,10は理想的な混合比率であ
る4:1〜7:1の範囲内で火炎2000℃以上の温度
となり、金属粉末の燃焼性が良く、粉体溶融性にも優れ
発塵も発生もなく付着率、接着強度も良好であった。
【0035】比較例8で可燃性ガスと支燃性ガスの混合
比率を1:3とした場合、形成された火炎を熱源とし、
配合中の金属粉末の燃焼性で耐火性粉末をある程度溶融
することは可能なものの金属粉末を過不足なく燃焼させ
るための熱源としては不足している。そのため、付着率
も本発明の実施例と比較して半分程度であり、作業性か
らみても、粉体溶融性が悪かった。
【0036】比較例9では、可燃性ガスと支燃性ガスの
混合比率を1:8とした場合、形成された火炎は過剰酸
素のためにそのO2で火炎温度を低下させ、金属粉末酸
化発熱用酸素で金属粉末を過不足なく燃焼させるのに対
し、補修部位の冷却により、耐火性粉末と金属粉末から
なる溶射材料の溶融、燃焼を妨げて吹き飛ばしが生じ、
粉塵発生が多くなり、比較例8よりも更に付着率は低下
した。
【0037】表5は、基材(被溶射施工体)の温度を変
化させた品質調査結果を示す。使用した溶射材料は表4
と同じ条件とした。
【0038】基材への加熱方法は第1経路の支燃性ガス
と第2経路可燃性ガスで指定温度まで加熱し、その後、
第2経路に不活性ガスにより送り込まれた溶射材料を可
燃性ガスと共に搬送吐出し、溶射材料中の金属粉末を燃
焼させるために第3経路からの支燃性ガスである純酸素
を吐出、溶射材料を溶融付着させ基材表面に溶射施工体
を形成させた。
【0039】
【表5】 表5において、基材温度を900℃以上に加熱した実施
例10,11は基材に亀裂発生もなく、溶射材料の付着
性及び接着性も良好であった。
【0040】比較例10〜13では、基材温度が100
〜700℃程度であると、事前に加熱されていても、溶
射時の金属粉末燃焼による熱負荷で基材自体に亀裂が発
生することが確認された。
【0041】
【発明の効果】本発明の、金属精錬炉出鋼口曲面壁を溶
射補修において、熱源として可燃性ガス及び金属粉末を
使用するに際し、補修箇所が狭く、補修バーナー先端か
ら補修壁面までの距離が短いと言う制限された条件の中
で、高熱に曝されて、スラグ、地金の付着が多い補修箇
所における補修壁面耐火物の冷却をおさえ、熱的スポー
リングによる損傷防止と、溶射材料の補修壁面耐火物へ
の接着性を向上させ、均一な被覆層で効率良く補修する
ことが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池部 哲則 千葉県木更津市築地7番地の1 黒崎窯業 株式会社不定形事業部木更津不定形工場内 (72)発明者 松尾 正孝 福岡県北九州市八幡西区東浜町1番1号 黒崎窯業株式会社不定形事業部八幡不定形 工場内 (72)発明者 成田 雄司 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 岡田 誠司 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 佐藤 三男 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 Fターム(参考) 4K031 AA04 AB07 AB08 CB31 CB42 DA01 EA01 EA11 EA12 4K051 AA01 AA02 AA05 AA06 LA04 LA11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可燃性ガスと金属粉末を熱源とする金属精
    錬炉出鋼口曲面壁の溶射補修方法であって、 Ca:Siの重量比率が25:65〜35:55である
    粒径0.147mm以下の合金粉末を5〜12重量%
    と、粒径1〜0.2mmのマグネシアと粒径1〜0.2
    mmのマグネシアライムの重量比率が4.5:1〜2.
    5:1である耐火性粉末を88〜95重量%とを混合し
    た溶射材料を、外側から支燃性ガス供給用第1経路と、
    可燃性ガス及び不活性ガスからなる搬送ガスによる溶射
    材料供給用第2経路と、中心部に合金粉末酸化発熱用支
    燃ガス供給第3経路をそれぞれ独立して持つ同軸多重管
    バーナーを用いて溶射するに際して、 前記同軸多重管バーナーの第1経路から支燃性ガスと、
    第2経路からの可燃性ガスとを、それぞれの混合比を
    4:1〜7:1の割合で噴射し火炎を形成して金属精錬
    炉出鋼口壁面上残留物の溶解除去を行い、 直ちに、若しくは前記火炎で補修壁面耐火物温度を90
    0℃以上に加熱後、第1経路の支燃性ガスと第2経路の
    搬送ガスによる溶射材料と第3経路の支燃性ガスとを噴
    出し発火させるとともに、溶射材料を補修壁面耐火物に
    吹付け、付着時に可燃性ガスの熱と金属粉末の酸化発熱
    を利用して耐火性粉末の溶融により補修する金属精錬炉
    出鋼口曲面壁の溶射補修方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006098029A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Kurosaki Harima Corp 工業窯炉補修用溶射材
CN108264907A (zh) * 2018-01-27 2018-07-10 新余钢铁股份有限公司 一种焦炉炉顶层窜漏气动喷补装置及其气动喷补方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006098029A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Kurosaki Harima Corp 工業窯炉補修用溶射材
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CN108264907B (zh) * 2018-01-27 2023-08-29 新余钢铁股份有限公司 一种焦炉炉顶层窜漏气动喷补装置及其气动喷补方法

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