JP2001099237A - チェーン用ロッカーピンとその面取り・切断方法及びその面取り・切断装置 - Google Patents

チェーン用ロッカーピンとその面取り・切断方法及びその面取り・切断装置

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JP2001099237A JP27463999A JP27463999A JP2001099237A JP 2001099237 A JP2001099237 A JP 2001099237A JP 27463999 A JP27463999 A JP 27463999A JP 27463999 A JP27463999 A JP 27463999A JP 2001099237 A JP2001099237 A JP 2001099237A
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wire
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清一 久保田
Yoshiaki Takagishi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断面形状がくずれることがなく十分な面取り
量を得ることかでき、組立性が向上し、製造コストを抑
えることができるチェーン用ロッカーピンとその面取り
・切断方法及びその面取り・切断装置を提供する。 【解決手段】 チェーン用ロッカーピン10の素材であ
る線材12を規定の寸法に切断する前に、線材12の切
断部分に予め面取り工具18で面取り加工を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リンクプレートを
連結するチェーン用ロッカーピンとその面取り・切断方
法及びその面取り・切断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チェーンは、多数のリンクプレートをピ
ンによって連結して構成するものであるが、この連結に
は、丸ピンを用いるものと、一対のロッカーピンを用い
るものとがある。そして、サイレントチェーンや連続可
変変速機(CVT)用チェーンベルトには、一対のロッ
カーピンが用いられる場合が多い。
【0003】一般に、チェーンのリンクプレートを連結
するピンを製造するには、ピンの素材として線材が用い
られ、まず線材を規定の寸法に切断した後に、規定の寸
法に切断されたピンの両端面の面取りを行う。この面取
りは、リンクプレートの孔にピンを挿入する組立工程で
の組み立てを容易にするために行うものである。面取り
されたピンは、熱処理を行った後、仕上げ工程を経て完
成する。
【0004】従来、丸ピンの両端面の面取りは、線材を
規定の寸法に切断した後に、バレル研磨またはピンヘデ
ィング(鍛造)により行うのが一般的である。また、ロ
ッカーピンの両端面の面取りも、線材を規定の寸法に切
断した後に、バレル研磨により行うのが一般的である
が、個々にピンヘディング(鍛造)または切削加工によ
り面取りを行う場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロッカ
ーピンの両端面の面取りをバレル研磨により行う場合
は、十分な面取り量を得ることか難しく、また十分な面
取り量を得ようとするとバレル研磨に要する時間が長く
なり、さらにロッカーピンの円弧状のロッカー面の不要
な部分まで面取りされてしまい、ロッカーピンの断面形
状がくずれるという問題点があった。
【0006】また、ロッカーピンの両端面の面取りをピ
ンヘッディング(鍛造)により行う場合は、ロッカーピ
ンの断面形状が異形であることにより面取り加工が難し
いという問題点があった。
【0007】さらに、線材を規定の寸法に切断した後
に、個々にピンヘッディング(鍛造)または切削加工に
より面取りを行う場合は、それぞれの面取り加工機と個
々のロッカーピンを揃える揃え機とが必要となり、コス
トアップにつながるという問題点があった。
【0008】そこで、本発明は、前述した従来のチェー
ン用ロッカーピンの端面の面取りについての問題点を解
決し、断面形状がくずれることがなく十分な面取り量を
得ることかでき、組立性が向上し、製造コストを抑える
ことができるチェーン用ロッカーピンとその面取り・切
断方法及びその面取り・切断装置を提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明のチェーン用ロッカーピン
は、リンクプレートを連結するチェーン用ロッカーピン
において、前記チェーン用ロッカーピンの素材である線
材を規定の寸法に切断する前に、前記線材の切断部分に
予め面取り工具で面取り加工を施したものである。
【0010】請求項2に記載の発明のチェーン用ロッカ
ーピンの面取り・切断方法は、リンクプレートを連結す
るチェーン用ロッカーピンの面取り・切断方法におい
て、前記チェーン用ロッカーピンの素材である線材を規
定の寸法に切断する前に、前記線材の切断部分に予め面
取り工具で面取り加工を施すものである。
【0011】請求項3に記載の発明のチェーン用ロッカ
ーピンの面取り・切断装置は、リンクプレートを連結す
るチェーン用ロッカーピンの面取り・切断装置におい
て、前記チェーン用ロッカーピンの素材である線材を規
定の寸法毎に送り出す線材送り出し機構と、面取り工具
により前記規定の寸法毎に線材に面取り加工を施す面取
り機構と、前記面取り機構により面取り加工が施された
面取り加工部を前記規定の寸法毎に切断する切断機構と
を有するものである。
【0012】
【作用】チェーン用ロッカーピンの素材である線材を規
定の寸法に切断する前に、前記線材の切断部分に予め面
取り工具で面取り加工を施す。
【0013】このことにより、従来のバレル研磨では実
現できなかったロッカーピンの断面形状をくずさずに大
きな面取りが可能となる。これにより、チェーン組立工
程におけるロッカーピンの供給時のトラブル(たとえ
ば、チェーン組立機のシュートでのつかえや詰まり、リ
ンクプレートへの挿入時の傷、リンクプレートへの挿入
時のつかえ等)を減少でき、組立性の向上につながる。
また、ロッカーピンの断面形状のくずれがないため、品
質トラブルを低減できる。
【0014】線材の切断工程の前工程として面取り工程
を付加したので、同一の装置で面取り加工と切断加工が
完了し、別途面取り加工機の必要がなく、設備投資を抑
えることができ、また、ロッカーピンの断面形状をくず
さずに大きな面取りが可能となるので、後工程での面取
りのための表面処理が廃止でき、その結果製造コストを
抑えることができる。さらに、同一の装置によって切断
前に面取り加工をすることで、面取りされていないロッ
カーピンの混入を防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例に基
づいて図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施
例1のチェーン用ロッカーピンの面取り・切断装置の概
略を一部断面で示す正面図である。図2は、図1におけ
る面取り機構のみを一部断面で示す側面図である。
【0016】以下、図1、図2に基づいて、本発明の実
施例1のチェーン用ロッカーピンの面取り・切断装置を
説明する。チェーン用ロッカーピン10の素材は、完成
したロッカーピン10とほぼ同一断面形状の線材12を
使用する。
【0017】本発明の実施例1のチェーン用ロッカーピ
ンの面取り・切断装置は、図1に示すように、一対の送
りロール14,14と、図示しない装置本体に固定され
た固定ベース16と、上下方向に可動する面取りパンチ
(面取り工具)18と、図示しない装置本体に固定され
た固定ダイス20と、可動ダイス保持枠24に保持され
て上下方向に可動する可動ダイス22と、線材12の位
置を規制するストッパ26と、ロッカーピン10を排出
するノックアウトピン28とを備えている。
【0018】固定ベース16の上面は、図2に示すよう
に線材12の下面に沿った形状をしており、面取りパン
チ(面取り工具)18は、図1に示すようにその先端部
がV字状に形成されている。固定ダイス20と可動ダイ
ス22は、従来の切断装置と同じであり、固定ダイス2
0と可動ダイス22との接触部が切断部となっている。
【0019】また、図1に示すように、線材12の送り
方向に見て、上流側に一対の送りロール14,14が配
置され、その下流側に固定ベース16と上下方向に可動
する面取りパンチ(面取り工具)18とが配置され、そ
の下流側に固定ダイス20と可動ダイス22とが配置さ
れ、その下流側に線材12の位置を規制するストッパ2
6が配置されている。さらに、固定ダイス20の下方の
位置に、水平方向に可動して可動ダイス22内のロッカ
ーピン10を排出するノックアウトピン28が配置され
ている。
【0020】さらに、図1に示すように、前記の配置関
係において、固定ダイス20と可動ダイス22の接点と
ストッパ26の端面との間隔Aは、ロッカーピン10の
長さに等しくなるように設定されている。また、前記の
配置関係において、面取りパンチ(面取り工具)18の
中心と固定ダイス20と可動ダイス22の接触部との間
隔AXは、固定ダイス20と可動ダイス22の接触部と
ストッパ26の端面との間隔Aの整数倍(但し0を除
く)の間隔に設定されている。
【0021】一対の送りロール14,14と、固定ベー
ス16と、面取りパンチ(面取り工具)18と、固定ダ
イス20と、可動ダイス22と、ストッパ26とが、前
記のような間隔で配置されているので、一対の送りロー
ル14,14は、線材12を規定の寸法(すなわちロッ
カーピン10の長さに等しい)毎に送り出す線材送り出
し機構を構成し、また固定ベース16と面取りパンチ
(面取り工具)18とは、面取り工具により規定の寸法
毎に線材12に面取り加工を施す面取り機構を構成し、
さらに固定ダイス20と可動ダイス22とは、面取り機
構により面取り加工が施された面取り加工部12Aを規
定の寸法毎に切断する切断機構を構成している。
【0022】次に、前記実施例1のチェーン用ロッカー
ピンの面取り・切断装置の作動について説明する。まず
最初に、面取りパンチ(面取り工具)18が図1の2点
鎖線で示す上方の位置にあり、かつ固定ダイス20と可
動ダイス22が整合した状態で、線材12を一対の送り
ロール14,14により面取り機構及び切断機構を通過
させてストッパ26の端面に当接するまで送り、この状
態で面取りパンチ(面取り工具)18を下方に可動する
ことにより線材12の表面に面取り加工を施す。さらに
この状態で、切断機構の可動ダイス22を下方にスライ
ドさせることにより規定の寸法A(ロッカーピン10の
長さ)の線材が切断される。続いて、この最初に切断さ
れた線材は、ノックアウトピン28によって可動ダイス
22内から排出される。しかし、この切断された最初の
線材はその両端面とも面取りされていないので破棄され
る。続いて、可動ダイス22及びノックアウトピン28
は、次のサイクルのために元の位置に復帰する。
【0023】前記のサイクルを数回以上繰り返すことに
より、面取りパンチ(面取り工具)18によって面取り
加工された面取り加工部12Aが可動ダイス22によっ
て切断されるようになる。このようにして、両端面が面
取りされたロッカーピン10が製造される。
【0024】前記実施例1によれば、従来のバレル研磨
では実現できなかったロッカーピンの断面形状をくずさ
ずに大きな面取りが可能となる。これにより、チェーン
組立工程におけるロッカーピンの供給時のトラブル(た
とえば、チェーン組立機のシュートでのつかえや詰ま
り、リンクプレートへの挿入時の傷、リンクプレートへ
の挿入時のつかえ等)を減少でき、組立性の向上につな
がる。また、ロッカーピンの断面形状のくずれがないた
め、品質トラブルを低減できる。
【0025】また、線材の切断工程の前工程として面取
り工程を付加したので、同一の装置で面取り加工と切断
加工が完了し、別途面取り加工機の必要がなく、設備投
資を抑えることができ、また、ロッカーピンの断面形状
をくずさずに大きな面取りが可能となるので、後工程で
の面取りのための表面処理が廃止でき、その結果製造コ
ストを抑えることができる。さらに、同一の装置によっ
て切断前に面取り加工をすることで、面取りされていな
いロッカーピンの混入を防止できる。
【0026】図3は、本発明の実施例2のロッカーピン
の面取り・切断装置の面取り機構のみを示すもので、
(A)は、一部断面で示す側面図であり、(B)は、正
面図である。本発明の実施例2のロッカーピンの面取り
・切断装置が、前記本発明の実施例1のロッカーピンの
面取り・切断装置と相違する点は、面取り機構のみであ
る。実施例1における面取り機構は、固定ベース16と
面取りパンチ(面取り工具)18とで構成されているの
に対して、実施例2における面取り機構は、線材12の
上方に位置し上下方向に可動する面取りパンチ(面取り
工具)30と線材12の下方に位置し上下方向に可動す
る面取りパンチ(面取り工具)32とで構成されてい
る。
【0027】前記実施例2によれば、上方と下方から同
時に面取りパンチ(面取り工具)30と面取りパンチ
(面取り工具)32を線材12に押し付けることによ
り、線材12の上下面に面取り加工部12Aを形成する
ことができる。その外は、前記実施例1と同様の作用・
効果を奏する。
【0028】図4は、本発明の実施例3のロッカーピン
の面取り・切断装置の面取り機構のみを示すもので、
(A)は、一部断面で示す側面図であり、(B)は、正
面図である。本発明の実施例3のロッカーピンの面取り
・切断装置が、前記本発明の実施例1のロッカーピンの
面取り・切断装置と相違する点は、面取り機構のみであ
る。実施例1における面取り機構は、固定ベース16と
面取りパンチ(面取り工具)18とで構成されているの
に対して、実施例3における面取り機構は、線材12の
側方に位置し上下及び水平方向に可動する面取り用切削
バイト(面取り工具)40と線材12の側方に位置し上
下及び水平方向に可動する面取り用切削バイト(面取り
工具)42とで構成されている。
【0029】前記実施例3によれば、面取り用切削バイ
ト(面取り工具)40と面取り用切削バイト(面取り工
具)42とにより、線材12の上下面をそれぞれ切削す
ることにより、線材12の上下面に面取り加工部12A
を形成することができる。その外は、前記実施例1と同
様の作用・効果を奏する。
【0030】
【発明の効果】本発明のチェーン用ロッカーピンとその
面取り・切断方法及びその面取り・切断装置によれば、
次のような効果を奏する。
【0031】従来のバレル研磨では実現できなかったロ
ッカーピンの断面形状をくずさずに大きな面取りが可能
となる。これにより、チェーン組立工程におけるロッカ
ーピンの供給時のトラブル(たとえば、チェーン組立機
のシュートでのつかえや詰まり、リンクプレートへの挿
入時の傷、リンクプレートへの挿入時のつかえ等)を減
少でき、組立性の向上につながる。また、ロッカーピン
の断面形状のくずれがないため、品質トラブルを低減で
きる。
【0032】線材の切断工程の前工程として面取り工程
を付加したので、同一の装置で面取り加工と切断加工が
完了し、別途面取り加工機の必要がなく、設備投資を抑
えることができ、また、ロッカーピンの断面形状をくず
さずに大きな面取りが可能となるので、後工程での面取
りのための表面処理が廃止でき、その結果製造コストを
抑えることができる。さらに、同一の装置によって切断
前に面取り加工をすることで、面取りされていないロッ
カーピンの混入を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のチェーン用ロッカーピン
の面取り・切断装置の概略を一部断面で示す正面図であ
る。
【図2】 図1における面取り機構のみを一部断面で示
す側面図である。
【図3】 本発明の実施例2のロッカーピンの面取り・
切断装置の面取り機構のみを示すもので、(A)は、一
部断面で示す側面図であり、(B)は、正面図である。
【図4】 本発明の実施例3のロッカーピンの面取り・
切断装置の面取り機構のみを示すもので、(A)は、一
部断面で示す側面図であり、(B)は、正面図である。
【符号の説明】
10・・・ロッカーピン 10A・・面取り部 12・・・線材 12A・・面取り加工部 14・・・送りロール 16・・・固定ベース 18・・・面取りパンチ(面取り工具) 20・・・固定ダイス 22・・・可動ダイス 24・・・可動ダイス保持枠 26・・・ストッパ 28・・・ノックアウトピン 30・・・面取りパンチ(面取り工具) 32・・・面取りパンチ(面取り工具) 40・・・面取り用切削バイト(面取り工具) 42・・・面取り用切削バイト(面取り工具)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リンクプレートを連結するチェーン用ロ
    ッカーピンにおいて、前記チェーン用ロッカーピンの素
    材である線材を規定の寸法に切断する前に、前記線材の
    切断部分に予め面取り工具で面取り加工を施したことを
    特徴とするチェーン用ロッカーピン。
  2. 【請求項2】 リンクプレートを連結するチェーン用ロ
    ッカーピンの面取り・切断方法において、前記チェーン
    用ロッカーピンの素材である線材を規定の寸法に切断す
    る前に、前記線材の切断部分に予め面取り工具で面取り
    加工を施すことを特徴とするチェーン用ロッカーピンの
    面取り・切断方法。
  3. 【請求項3】 リンクプレートを連結するチェーン用ロ
    ッカーピンの面取り・切断装置において、前記チェーン
    用ロッカーピンの素材である線材を規定の寸法毎に送り
    出す線材送り出し機構と、面取り工具により前記規定の
    寸法毎に線材に面取り加工を施す面取り機構と、前記面
    取り機構により面取り加工が施された面取り加工部を前
    記規定の寸法毎に切断する切断機構とを有することを特
    徴とするチェーン用ロッカーピンの面取り・切断装置。
JP27463999A 1999-09-28 1999-09-28 チェーン用ロッカーピンとその面取り・切断方法及びその面取り・切断装置 Pending JP2001099237A (ja)

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