JP2001099057A - 斜板式圧縮機 - Google Patents

斜板式圧縮機

Info

Publication number
JP2001099057A
JP2001099057A JP28230699A JP28230699A JP2001099057A JP 2001099057 A JP2001099057 A JP 2001099057A JP 28230699 A JP28230699 A JP 28230699A JP 28230699 A JP28230699 A JP 28230699A JP 2001099057 A JP2001099057 A JP 2001099057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
swash plate
piston
oil
peripheral surface
cylinder bore
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP28230699A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kanai
宏 金井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Valeo Thermal Systems Japan Corp
Original Assignee
Zexel Valeo Climate Control Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zexel Valeo Climate Control Corp filed Critical Zexel Valeo Climate Control Corp
Priority to JP28230699A priority Critical patent/JP2001099057A/ja
Publication of JP2001099057A publication Critical patent/JP2001099057A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐焼付性、摺動性に優れた信頼性の高い斜板
式圧縮機を提供する。 【解決手段】 複数のシリンダボア6が形成されたシリ
ンダブロック1と、シリンダブロック1の中心部に回転
可能に支持された回転軸5と、この回転軸5の回転につ
れて回転する斜板10と、シリンダボア6に摺動可能に
挿入されるピストン7と、ピストン7の一端部に形成さ
れた一対の凹面部51a,51bに転動可能に支持さ
れ、斜板10の両摺動面上を相対回転する一対の半球状
のシュー60,61とを備えている斜板式圧縮機におい
て、シュー60,61は、斜板10の摺動面10aに接
触する平面部60b,61bと、ピストン7の凹面部5
1a,51bに接触する球面部60a,61aとを有
し、シリンダボア6の内周面とピストン7の外周面との
隙間に保持されたオイルOを、ピストン7が上死点に達
する直前にリヤ側の凹面部51aに導くオイル導入路9
を、ピストン7に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、斜板式圧縮機に
関し、特に二酸化炭素を冷媒として用いる斜板式圧縮機
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の斜板式圧縮機として、圧縮室から
冷媒ガスが吐出される吐出室と、この吐出室の冷媒ガス
を高圧配管へ送り出す吐出口と、吐出室と吐出口とを連
通させる連通路とを備え、その連通路の途中に冷媒ガス
中の冷媒とオイルとを分離させるオイル分離室を設けた
ものがある。
【0003】圧縮室から吐出された冷媒ガスは、吐出室
に流入し、吐出室から連通路を通りオイル分離室を経由
して吐出口から高圧配管へ流出する。このとき、冷媒ガ
スはオイル分離室内で冷媒とオイルに分離される。分離
されたオイルはオイル導入路を通じてクランク室へ導入
される。したがって、吐出口からはガス状の冷媒だけが
流出する。
【0004】その結果、オイルは圧縮機の内部を循環
し、クランク室内の摺動部分の潤滑が確保される。一
方、オイルは冷凍サイクル中を循環しないので、熱交換
器の性能低下が防止される。なお、オイル導入路にはオ
イルをクランク室に戻す際に、減圧するための抵抗、例
えばオリフィスが設けられている。
【0005】また、クランク室に接続するようにシリン
ダブロックに形成されたシリンダボアにはピストンが収
容されている。ピストンの鉤形の一端部には一対のシュ
ーが転動可能に支持されている。斜板の周縁部はピスト
ンの一端部に入り込み、斜板の両面には両シューの平面
部が接している。したがって、斜板の回転運動がシュー
を介してピストンの往復運動に変換され、ピストンがシ
リンダボア内を摺動する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、冷媒として二
酸化炭素を用いた圧縮機は高低圧力差が大きく、オイル
導入路をオリフィスで絞る場合、オリフィスの径を非常
に小さくしなけらばならない。オリフィスの径を小さく
した場合、コンタミネーションによる詰りが発生してオ
イルが戻り難くなるが、圧縮機の吐出口からは常に一定
量のオイルが冷媒ガスとともに吐出されるので、オイル
分離器内に分離されたオイルが溜まるとともに、圧縮機
内のオイル量が減少し、高温化と潤滑不良とで圧縮機が
故障するおそれがあった。
【0007】また、シューを介して斜板の回転運動をピ
ストンの往復運動に変える斜板式圧縮機では、斜板が回
転することで飛散したり、ラム圧によりハウジング内壁
を流れたりするオイルをピストンとシューとの摺動面等
に供給していたので、ピストンとシューとの摺動面等に
オイルが供給され難く、摺動面が摩耗し易い。特に、冷
媒として二酸化炭素を用いた圧縮機の場合、圧縮荷重が
大きいので、シューの焼付等、摩耗に対する摺動面の環
境はより厳しいものとなる。
【0008】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は耐焼付性、摺動性に優れた信頼性
の高い斜板式圧縮機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明は、複数のシリンダボアが形成さ
れたシリンダブロックと、前記シリンダブロックの中心
部に回転可能に支持された回転軸と、この回転軸の回転
につれて回転する斜板と、前記シリンダボアに摺動可能
に挿入されるピストンと、前記ピストンの一端部に形成
された一対の凹面部に転動可能に支持され、前記斜板の
両摺動面上を相対回転する一対の半球状のシューとを備
えている斜板式圧縮機において、前記シューは、前記斜
板の摺動面に接触する平面部と、前記ピストンの凹面部
に接触する球面部とを有し、前記シリンダボアの内周面
と前記ピストンの外周面との隙間に保持されたオイル
を、前記ピストンが上死点に達する直前にリヤ側の前記
凹面部に導くオイル導入路が、前記ピストンに設けられ
ていることを特徴とする。
【0010】ピストンが上死点に達する直前に、シリン
ダボアの内周面とピストンの外周面との隙間に保持され
たオイルがオイル導入路を介して凹面部に導かれる。
【0011】請求項2記載の発明は、複数のシリンダボ
アが形成されたシリンダブロックと、前記シリンダブロ
ックの中心部に回転可能に支持された回転軸と、この回
転軸の回転につれて回転する斜板と、前記シリンダボア
に摺動可能に挿入されるピストンと、前記ピストンに取
り付けられるコネクティングロッドと、前記コネクティ
ングロッドの球状端部と係合し、前記斜板の摺動面上を
相対回転するシューと、前記斜板に相対回転可能に取り
付けられ、前記複数のシューを支持するリテーナとを備
えている斜板式圧縮機において、前記シューは、前記斜
板の摺動面に接触し、前記コネクティングロッドの球状
端部の先端面を相対転動可能に支持するシューディスク
と、前記リテーナと係合し、前記コネクティングロッド
の球状端部の後端面を相対転動可能に支持するワッシャ
とで構成され、前記シリンダボアの内周面と前記ピスト
ンの外周面との隙間に保持されたオイルを、前記ピスト
ンが上死点に達する直前に前記シューディスクに導くオ
イル導入路が、前記ピストンの外周面から前記コネクテ
ィングロッドの中心部を通って球状端部に設けられてい
ることを特徴とする。
【0012】ピストンが上死点に達する直前に、シリン
ダボアの内周面とピストンの外周面との隙間に保持され
たオイルがオイル導入路を介してコネクティングロッド
の球状端部に導かれる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載の斜板式圧縮機において、オイル分離器によって分
離されたオイルを前記シリンダボアの内周面と前記ピス
トンの外周面との隙間に導くオイルガイド孔を備えてい
ることを特徴とする。
【0014】オイルガイド孔を介してオイル分離器によ
って分離されたオイルをシリンダボアの内周面とピスト
ンの外周面との隙間に導くので、その隙間によってオイ
ルが減圧される。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3に記載の斜板式圧縮機において、前記オイル導入路の
入口が前記ピストンの上死点に達する直前に前記シリン
ダボア内に入り込むことを特徴とする。
【0016】オイルガイド孔を備えていない場合、オイ
ル導入路の入口がピストンの上死点に達する直前にシリ
ンダボア内に入り込むので、クランク室内のオイルを十
分にオイル導入路内に取り込むことができる。また、オ
イルガイド孔を備えている場合、オイル導入路の入口が
ピストンの上死点に達する直前かつオイルガイド孔と連
通する前にシリンダボア内に入り込むので、クランク室
内のオイルを十分にオイル導入路内に取り込むことがで
きる。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
又は4に記載の斜板式圧縮機において、前記シリンダブ
ロックに前記回転軸を回転可能に支持する軸受を収容す
る軸受収容室が設けられ、前記シリンダボアの内周面と
前記ピストンの外周面との隙間に保持されたオイルを、
前記ピストンが上死点に達する直前に前記軸受収容室に
導くオイル案内孔が、前記シリンダブロックに設けられ
ていることを特徴とする。
【0018】ピストンが上死点に達する直前に、シリン
ダボアの内周面とピストンの外周面との隙間に保持され
たオイルがオイル案内孔を介して軸受収容室に導かれ
る。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項1,3,4
又は5のいずれか1項に記載の斜板式圧縮機において、
前記オイル導入路の入口周辺にピストン移動方向に沿っ
て長穴が設けられていることを特徴とする。
【0020】オイル導入路の入口周辺にピストン移動方
向に沿って設けられた長穴に、オイル分離器によって分
離され、オイルガイド孔を介して導かれたオイルが保持
される。
【0021】請求項7記載の発明は、請求項2〜5のい
ずれか1項に記載の斜板式圧縮機において、前記オイル
導入路の入口を通る所定幅の溝がピストンの全周に亘っ
て設けられていることを特徴とする。
【0022】ピストンの全周に亘って設けられ、オイル
導入路の入口を通る所定幅の溝に、オイル分離器によっ
て分離され、オイルガイド孔を介して導かれたオイルが
保持される。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項1、3、
4、5又は6に記載の斜板式圧縮機において、前記シュ
ーに、前記球面部から前記平面部へ抜ける貫通孔が設け
られていることを特徴とする。
【0024】オイル導入路と貫通孔とが一致したとき、
オイル導入路と貫通孔とを介してシリンダボアの内周面
とピストンの外周面との隙間に保持されオイルがシュー
の平面部と斜板の摺動面とに導かれる。
【0025】請求項9記載の発明は、請求項2、3、
4、5又は7に記載の斜板式圧縮機において、前記シュ
ーディスクに、前記コネクティングロッドの球状端部の
先端面を支持する凹面部から前記斜板の摺動面に接触す
る平面部へ抜ける貫通孔が設けられていることを特徴と
する。
【0026】オイル導入路と貫通孔とが一致したとき、
オイル導入路と貫通孔とを介してシリンダボアの内周面
とピストンの外周面との隙間に保持されオイルがシュー
ディスクの平面部と斜板との摺動面に導かれる。そのた
め、シューディスクの平面部と斜板の摺動面との間に油
膜が形成され、平面部と斜板の摺動面との間の摩擦や摩
耗が減り、耐焼付性が向上するとともに、摺動性が向上
する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0028】図1はこの発明の第1実施形態に係る斜板
式圧縮機の全体を示す縦断面図、図2はシューの拡大図
である。
【0029】この斜板式圧縮機はCO2 (二酸化炭素)
を冷媒とする冷凍装置の一構成部品として用いられる。
この斜板式圧縮機のシリンダブロック1の一端面にはバ
ルブプレート2を介してリヤヘッド3が、他端面にはフ
ロントヘッド4がそれぞれ配置されている。フロントヘ
ッド4、シリンダブロック1、バルブプレート2及びリ
ヤヘッド3は通しボルト31でシャフト(回転軸)5の
中心軸方向に一体的に結合されている。
【0030】シリンダブロック1には、ラジアル軸受2
5及びスラスト軸受24(後述)を収容する軸受収容室
28と、シャフト5を中心とする円周に沿って一定間隔
おきにシリンダボア6とが形成されている。各シリンダ
ボア6内にはピストン7が摺動可能に挿入されている。
ピストン7の一端部には、後述する一対のシュー60,
61を転動可能に支持する凹面部51a,51bが形成
されている。
【0031】ピストン7には、シリンダボア6の内周面
とピストン7の外周面との隙間からリヤ側の凹面部51
aへ延びるオイル導入路9が設けられている。
【0032】このオイル導入路9の入口9aはピストン
7が上死点に達する直前(後述する図5においてシャフ
ト角が90〜180°になったとき)にシリンダボア6
内に入り込む位置に形成されている。また、オイル導入
路9の入口9aの周辺にはピストン7の移動方向に沿っ
て長穴9bが形成されている。
【0033】フロントヘッド4には、後述する斜板10
やスラストフランジ40等を収容するクランク室8が形
成されている。
【0034】リヤヘッド3には吸入室13と吐出室12
とが形成されている。吸入室13は吐出室12の周囲に
位置している。吸入室13には圧縮室22に供給する低
圧の冷媒ガスが収容される。吐出室12には圧縮室22
から吐出された高圧の冷媒ガスが収容される。
【0035】リヤヘッド3の吐出口3aには高圧側配管
Pが接続されるコネクタ34が螺着されている。コネク
タ34にはガス導入筒部34aが一体に設けられてい
る。コネクタ34を吐出口3aに螺着すると、ガス導入
筒部34aが後述するオイル分離室81内に突き出す。
【0036】吐出室12と吐出口3aとは連通路80で
連通され、連通路80の途中にはオイル分離室81が設
けられている。
【0037】オイル分離室81はリヤヘッド3にほぼ上
下方向へ沿うように形成された空間であり、ほぼ円形の
横断面をしている。連通路80から流入した冷媒ガスは
旋回しながら下方へ案内される。オイル分離室81の上
部は吐出口3aに直接通じている。オイル分離室81の
下部には冷媒ガスから分離されたオイルOが溜るオイル
溜りが形成される。
【0038】オイル分離室81の下部のオイルOはオイ
ルガイド孔82を通じてシリンダボアの内周面6とピス
トン7の外周面との隙間へ導かれ、減圧される。
【0039】オイルガイド孔82は、リヤヘッド3に形
成された通路82aと、バルブプレート2の孔82b
と、シリンダブロック1の環状溝82eと導入路82c
と、連通路82dとで構成される。
【0040】オイル分離室81の上部には上述のように
吐出口3a側からガス導入筒部34aが入り込んでい
る。オイル分離室81のほぼ中間部にはオイルパン83
が装着されている。
【0041】通路82dはピストン7が上死点に達する
直前に長穴9bと重なる位置でシリンダボアの内周面6
とピストン7の外周面との隙間に開口している。
【0042】シャフト5の一端部はラジアル軸受26を
介してフロントヘッド4に回転可能に支持され、シャフ
ト5の他端部はラジアル軸受25及びスラスト軸受24
を介してシリンダブロック1に回転可能に支持されてい
る。
【0043】スラストフランジ40は、シャフト5に固
定され、シャフト5と一体に回転する。斜板10は、シ
ャフト5に傾斜かつ摺動可能に取り付けられている。ま
た、斜板10は、リンク機構41を介してスラストフラ
ンジ40に連結され、スラストフランジ40の回転につ
れて一体に回転する。
【0044】斜板10の周縁部とピストン7の一端部と
はシュー60,61を介して連結されている。シュー6
0,61は球面部60a,61aと平面部60b,61
bとを有している。球面部60a,61aはピストン7
の一端部の凹面部51a,51bに接触し、平面部60
b,61bは斜板10の摺動面10a,10bに接触し
ている。
【0045】また、シュー60には球面部60aから平
面部60bへ抜ける貫通孔が60cが設けられ、シュー
61には球面部61aから平面部61bへ抜ける貫通孔
が61cが設けられている。シュー60の球面部60a
にはオイルの保持量を増加させるように平坦部60dが
形成されている。シュー61の球面部61aにも平坦部
61dが形成されている。
【0046】シュー60,61はシャフト5の回転につ
れて斜板10の摺動面10a,10b上を相対回転す
る。斜板10の回転によりピストン7がシリンダボア6
内を往復運動する。
【0047】バルブプレート2には、圧縮室22と吐出
室12とを連通させる吐出ポート16と、圧縮室22と
吸入室13とを連通させる吸入ポート15とが、それぞ
れ周方向に沿って一定間隔おきに設けられている。
【0048】吐出ポート16は吐出弁17により開閉さ
れ、吐出弁17はバルブプレート2のリヤヘッド側端面
に弁押さえ18とともにボルト19及びナット20によ
り固定されている。また、吸入ポート15は吸入弁21
により開閉され、吸入弁21はバルブプレート2のフロ
ント側端面に配設されている。
【0049】シャフト5のフロント側端部に固定された
スラストフランジ40はスラスト軸受33を介してフロ
ントヘッド4の内壁面に回転可能に支持されている。前
述のようにスラストフランジ40と斜板10とはリンク
機構41を介して連結され、斜板10はシャフト5と直
角な面に対して傾斜可能である。
【0050】リンク機構41は、斜板10の摺動面10
a側に設けられたブラケット部10cと、ブラケット部
10cに形成された直線的なガイド溝10dと、スラス
トフランジ40に螺着されたロッド43とで構成され
る。
【0051】ガイド溝10dの長手軸は斜板10の摺動
面10aに対して所定角度傾いている。ロッド43の球
状の先端部43aはガイド溝10dに相対摺動可能に嵌
合している。
【0052】スラストフランジ40と斜板10との間に
は巻バネ47が装着され、この巻バネ47の付勢力によ
り斜板10がリヤ側へ付勢され、スラスト軸受24と斜
板10との間には巻バネ48が装着され、この巻バネ4
8の付勢力により斜板10がフロント側へ付勢される。
【0053】次に、この斜板式圧縮機の作動を説明す
る。
【0054】図示しない車載エンジンの回転動力がシャ
フト5に伝達されると、シャフト5の回転力はスラスト
フランジ40、リンク機構41を経て斜板10に伝達さ
れ、斜板10が回転する。
【0055】斜板10の回転によりシュー60,61が
斜板10の摺動面10a,10b上を相対回転し、斜板
10からの回転力がピストン7の直線往復運動に変換さ
れる。ピストン7がシリンダボア6内を往復運動する
と、シリンダボア6内の圧縮室22の容積が変化し、こ
の容積変化によって冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出が順
次行なわれ、斜板10の傾斜角度に応じた容量の高圧の
冷媒ガスが吐出される。
【0056】吸入時、吸入弁21が開き、吸入室13か
らシリンダボア6内の圧縮室22へ低圧の冷媒が吸入さ
れ、吐出時、吐出弁17が開き、圧縮室22から吐出室
12へ高圧の冷媒ガスが吐出される。吐出室12内の高
圧の冷媒ガスは吐出口3aから図示しない冷却器側へ吐
出される。
【0057】熱負荷が小さくなり、圧力調整弁(図示せ
ず)が開いてクランク室8内の圧力が増加すると、斜板
10の傾斜角度が小さくなるので、ピストン7のストロ
ーク量が少なくなって吐出容量が減少する。
【0058】これに対し、熱負荷が大きくなり、圧力調
整弁が閉じてクランク室8内の圧力が減少すると、斜板
10の傾斜角度が大きくなるので、ピストン7のストロ
ーク量が増えて吐出容量が増加する。
【0059】吐出室12に吐出された冷媒ガスは連通路
80、オイル分離室81を経由して吐出口3aから高圧
配管Pへ流出する。
【0060】連通路80から流入した冷媒ガスは旋回し
ながら下方へ案内される。このとき冷媒ガス中の冷媒と
オイルOとが分離され、オイルOはオイルパン83上に
落下する。一方、ガス状の冷媒はガス導入筒部34a内
を上昇し、高圧用配管Pへ流出する。
【0061】オイルパン83上のオイルOは丸孔(図示
せず)を通じてオイル分離室81の下方のオイル溜りに
溜まる。オイル溜りのオイルOはオイルガイド孔82を
通じてシリンダボア6の内周面とピストン7の外周面と
の隙間へ導かれ、この隙間で減圧される。
【0062】シリンダボア6の内周面とピストン7の外
周面との隙間に導入されたオイルOはピストン7が上死
点に達する直前に、長穴9b、入口9a及びオイル導入
路9を介してピストン7のリヤ側の凹面部51aに導か
れ、油膜を形成する。そのため、凹面部51aとシュー
60の球面部60aとの摺動部分がオイルOによって潤
滑される。
【0063】また、オイル導入路9と貫通孔60cとが
一致したとき、オイルOはオイル導入路9と貫通孔60
cとを介してシュー60の平面部60bと斜板10の摺
動面10bとの間に導かれ、油膜を形成する。そのた
め、平面部60bと摺動面10bとの摺動部分がオイル
Oによって潤滑される。
【0064】この実施形態によれば、以下の効果を奏す
る。
【0065】ピストン7の凹面部51aとシュー60
の球面部60aとの摺動部分がオイルOによって潤滑さ
れるので、凹面部51aと球面部60aとの間の摩擦に
よる摩耗や発熱が減り、耐焼付性が向上するとともに、
摺動性が向上する。また、発熱量の減少により吸入ガス
温度が安定し、性能が安定する。
【0066】オイル導入路9の入口9aがピストン7
の上死点に達する直前かつオイルガイド孔82と連通す
る前にシリンダボア6内に入り込み、クランク室8内の
オイルOを十分にオイル導入路9内に取り込むことがで
きるので、凹面部51aとシュー60の球面部60aと
の間により多くのオイルOを供給することができる。
【0067】オイル導入路9の入口9aの周辺にピス
トン7の移動方向に沿って設けられた長穴9bに、オイ
ル分離器81によって分離され、オイルガイド孔82を
介して導かれたオイルOが保持されるので、シリンダボ
ア6の内周面とピストン7の外周面との隙間に保持され
るオイルOの量が増加する。
【0068】オイルガイド孔82を介してオイル分離
器81によって分離されたオイルOをシリンダボア6の
内周面とピストン7の外周面との隙間に導くので、その
隙間によってオイルOが減圧され、オイルガイド孔82
にオリフィスを設ける必要がなくなり、精密加工を不要
にできるとともに、コンタミネーションの影響も少なく
なり、オイルガイド孔82を介してシリンダボア6の内
周面とピストン7の外周面との隙間にオイルOが安定し
て供給され、性能が安定する。
【0069】オイル導入路9と貫通孔60cとが一致
したとき、オイル導入路9と貫通孔60cとを介してシ
リンダボア6の内周面とピストン7の外周面との隙間に
保持されオイルOがシュー60の平面部60bと斜板1
0の摺動面10bとに導かれるので、平面部60bと摺
動面10bとの間に油膜が形成され、平面部60bと摺
動面10bとの間の摩擦による摩耗や発熱が減り、耐焼
付性が向上するとともに、摺動性が向上する。また、発
熱量の減少により吸入ガス温度が安定し、性能が安定す
る。
【0070】図3はこの発明の第2実施形態に係る斜板
式圧縮機の全体を示す縦断面図であり、第1実施形態と
同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0071】スラストフランジ140は、シャフト10
5に固定され、シャフト105と一体に回転する。斜板
110は、シャフト105に傾斜かつ摺動可能に取り付
けられている。また、斜板110は、リンク機構141
を介してスラストフランジ140に連結され、スラスト
フランジ140の回転につれて一体に回転する。
【0072】リンク機構141は、斜板110のフロン
ト側110cに設けられた一対の突出部110dと、ス
ラストフランジ140の斜板側端面に設けられたアーム
140aと、両突出部110d間に掛け渡され、アーム
140aの長孔140bと係合する連結ピン143とで
構成される。
【0073】斜板110の摺動面110aには、コネク
ティングロッド11の球状の一端部11aを相対転動可
能に支持するシュー160が、リテーナ163で保持さ
れている。シュー160は、コネクティングロッド11
の一端部11aの球状の先端面を相対転動可能に支持す
るシューディスク161と、リテーナ163と係合し、
コネクティングロッド11の一端部11aの球状の後端
面を相対転動可能に支持する環状のワッシャ162とで
構成されている。
【0074】斜板110のボス部110bにはラジアル
軸受55が装着され、リテーナ163は斜板110に対
して相対回転可能である。ラジアル軸受55はボス部1
10bに固定されたストッパ54によって抜け止めされ
ている。コネクティングロッド11の他端部11bはピ
ストン107に固定されている。
【0075】コネクティングロッド11には、シリンダ
ボア6の内周面とピストン107の外周面との隙間に保
持されたオイルOをピストン107の外周面からシュー
ディスク161の凹面部161aへ導くオイル導入路1
09が設けられている。
【0076】オイル導入路109はコネクティングロッ
ド11の中心部を通る中心孔11cと、この中心孔11
cとピストン107の外周面とを結ぶ連通孔11dとで
構成されている。
【0077】このオイル導入路109の入口109aは
ピストン107が上死点に達する直前かつオイルガイド
孔182と連通する前にシリンダボア6内に入り込む位
置に形成されている。また、オイル導入路109の入口
109aはピストン107の全周に亘って所定幅で形成
された円周溝(溝)109bに連通している。
【0078】シューディスク161には、コネクティン
グロッド11の一端部11aの球状の先端面を支持する
凹面部161aから斜板110の摺動面110aに接触
する平面部161bへ抜ける貫通孔161cが設けられ
ている。
【0079】この実施形態によれば、第1実施形態の効
果と同様の効果を奏するとともに、次の効果を奏す
る。
【0080】シューディスク161の凹面部161a
とコネクティングロッド11の一端部11aの球状の先
端面との摺動部分がオイルOによって潤滑されるので、
凹面部161aとコネクティングロッド11の一端部1
1aの球状の先端面との間の摩擦や摩耗が減り、耐焼付
性が向上するとともに、摺動性が向上する。
【0081】オイル導入路109の入口109aがピ
ストン7の上死点に達する直前かつオイルガイド孔18
2と連通する直前にシリンダボア6内に入り込み、クラ
ンク室8内のオイルOを十分にオイル導入路109内に
取り込むことができるので、凹面部161aとコネクテ
ィングロッド11の一端部11aの球状の先端面との間
により多くのオイルOを供給することができる。
【0082】オイル導入路109の入口109aの周
辺にピストン107の移動方向に沿って設けられた円周
溝109bに、オイル分離器81によって分離され、オ
イルガイド孔182を介して導かれたオイルOが保持さ
れるので、シリンダボア6の内周面とピストン107の
外周面との隙間に保持されるオイルOの量が増加する。
【0083】オイル導入路109と貫通孔161cと
が一致したとき、オイル導入路109と貫通孔161c
とを介してシリンダボア6の内周面とピストン107の
外周面との隙間に保持されオイルOがシューディスク1
61の平面部161bと斜板110の摺動面110aと
に導かれるので、平面部161bと摺動面110aとの
間に油膜が形成され、平面部161bと摺動面110a
との間の摩擦や摩耗が減り、耐焼付性が向上するととも
に、摺動性が向上する。
【0084】図4はこの発明の第3実施形態に係る斜板
式圧縮機の全体を示す縦断面図、図5はシャフト角に対
する圧縮荷重の関係を示す図であり、第1実施形態と同
一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0085】この実施形態はオイル分離器及びオイルガ
イド孔を備えていない点で第1実施形態と相違する。
【0086】また、シリンダブロック401にはシリン
ダボア6の内周面とピストン7の外周面との隙間に保持
されたオイルを、ピストン7が上死点に達する直前に軸
受収容室28に導くオイル案内孔409が設けられてい
る。
【0087】軸受収容室28にはシリンダブロック40
1にシャフト5の他端部を回転可能に支持するラジアル
軸受25及びスラスト軸受24が収容されている。
【0088】ピストン7が下死点付近にあるとき、オイ
ル導入路9の入口9a及び長穴9bはクランク室8内に
あるため、斜板10が回転することにより飛散したオイ
ルはオイル導入路9の入口9a及び長穴9bに付着す
る。
【0089】圧縮行程となり、シリンダボア6内に導か
れたオイルは、シャフト角が90〜180°になったと
き(図5に矢印aで示す範囲)、シリンダボア6の内周
面とピストン7の外周面との間をクランク室8方向へ流
れるブローバイガスによって、ブローバイガス中に含ま
れるオイルとともにオイル導入路9を通じてピストン7
の凹面部51aに供給されるとともにオイル案内孔40
9を通してリヤ側の軸受収容室28に供給される。
【0090】この実施形態によれば、第1実施形態の効
果及びを奏するとともに、次の効果を奏する。
【0091】オイル導入路9の入口9aの周辺にピス
トン7の移動方向に沿って設けられた長穴9bに、クラ
ンク室8内で付着したオイルとブローバイガス中に含ま
れるオイルが保持されるので、シリンダボア6の内周面
とピストン7の外周面との隙間に保持されるオイルOの
量が増加する。
【0092】オイル導入路9の入口9aがピストン7
の上死点に達する直前にシリンダボア6内に入り込み、
クランク室8内のオイルOを十分にオイル導入路9内に
取り込むことができるので、凹面部51aとシュー60
の球面部60aとの間により多くのオイルOを供給する
ことができる。
【0093】ピストン7が上死点に達する直前に、シ
リンダボア6の内周面とピストン7の外周面との隙間に
保持されたオイルがオイル案内孔409を介して軸受収
容室28に導かれるので、軸受収容室28に収容されて
いるラジアル軸受25及びスラスト軸受24の潤滑が行
われ、焼付が防止される。
【0094】図6はこの発明の第4実施形態に係る斜板
式圧縮機の全体を示す縦断面図であり、第2実施形態と
同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0095】この実施形態はオイル分離器及びオイルガ
イド孔を備えていない点で第2実施形態と相違する。
【0096】また、シリンダブロック501にはシリン
ダボア6の内周面とピストン107の外周面との隙間に
保持されたオイルを、ピストン107が上死点に達する
直前に軸受収容室28に導くオイル案内孔509が設け
られている。
【0097】軸受収容室28にはシリンダブロック50
1にシャフト5の他端部を回転可能に支持するラジアル
軸受25及びスラスト軸受24が収容されている。
【0098】吐出室12とクランク室8との間には連通
路が設けられ、この連通路の途中には吸入圧力の変化に
応じて開閉する圧力調整弁581が設けられ、この圧力
調整弁581の開閉動作によりクランク室8内の圧力調
整が行われる。
【0099】ピストン107が下死点付近にあるとき、
オイル導入路109の入口109a及び円周溝109b
はクランク室内にあるため、斜板110が回転すること
により飛散したオイルはオイル導入路109の入口10
9a及び円周溝109bに付着する。
【0100】圧縮行程となり、シリンダボア6内に導か
れたオイルは、シャフト角が90〜180°になったと
き(図5に矢印aで示す範囲)、シリンダボア6の内周
面とピストン107の外周面との間をクランク室8方向
へ流れるブローバイガスによって、ブローバイガス中に
含まれるオイルとともにオイル導入路109を通してシ
ューディスク161の凹面部161aに供給されるとと
もにオイル案内孔509を通してリヤ側の軸受収容室2
8に供給される。
【0101】この実施形態によれば、第2実施形態の効
果,,及び第3実施形態の効果と同様の効果を
奏する。
【0102】なお、第3実施形態及び第4実施形態にお
いて、オイル案内孔409,509の位置は図示の位置
に限定されるものではない。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明の斜板式圧縮機によれば、ピストンの凹面部とシュー
の球面部との間に油膜が形成され、凹面部と球面部との
間の摩擦による摩耗や発熱が減り、耐焼付性が向上する
とともに、摺動性が向上する。また、発熱量の減少によ
り吸入ガス温度が安定し、性能が安定する。
【0104】請求項2に記載の発明の斜板式圧縮機によ
れば、コネクティングロッドの球状端部とシューディス
クとの間に油膜が形成され、球状端部とシューディスク
との間の摩擦による摩耗や発熱が減り、耐焼付性が向上
するとともに、摺動性が向上する。また、発熱量の減少
により吸入ガス温度が安定し、性能が安定する。
【0105】請求項3に記載の発明の斜板式圧縮機によ
れば、オイルガイド孔にオリフィスを設ける必要がなく
なるとともに、コンタミネーションの影響も少なくな
り、オイルガイド孔を介してシリンダボアの内周面とピ
ストンの外周面との隙間にオイルが安定して供給され
る。
【0106】請求項4に記載の発明の斜板式圧縮機によ
れば、ピストンの凹面部とシューの球面部との間により
多くのオイルを供給することができる。
【0107】請求項5に記載の発明の斜板式圧縮機によ
れば、軸受収容室に収容されている軸受の潤滑が行わ
れ、軸受の焼付が防止される。
【0108】請求項6に記載の発明の斜板式圧縮機によ
れば、シリンダボアの内周面とピストンの外周面との隙
間に保持されるオイルの量が増加する。
【0109】請求項7に記載の発明の斜板式圧縮機によ
れば、シリンダボアの内周面とピストンの外周面との隙
間に保持されるオイルの量が増加する。
【0110】請求項8に記載の発明の斜板式圧縮機によ
れば、シューの平面部と斜板の摺動面との間に油膜が形
成され、平面部と斜板の摺動面との間の摩擦による摩耗
や発熱が減り、耐焼付性が向上するとともに、摺動性が
向上する。また、発熱量の減少により吸入ガス温度が安
定し、性能が安定する。
【0111】請求項9に記載の発明の斜板式圧縮機によ
れば、シューディスクの平面部と斜板の摺動面との間に
油膜が形成され、平面部と斜板の摺動面との間の摩擦に
よる摩耗や発熱が減り、耐焼付性が向上するとともに、
摺動性が向上する。また、発熱量の減少により吸入ガス
温度が安定し、性能が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る斜板式圧
縮機の全体を示す縦断面図である。
【図2】図2はシューの拡大図である。
【図3】図3はこの発明の第2実施形態に係る斜板式圧
縮機の全体を示す縦断面図である。
【図4】図4はこの発明の第3実施形態に係る斜板式圧
縮機の全体を示す縦断面図である。
【図5】図5はシャフト角に対する圧縮荷重の関係を示
す図である。
【図6】図6はこの発明の第4実施形態に係る斜板式圧
縮機の全体を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,401,501 シリンダブロック 5 シャフト(回転軸) 6 シリンダボア 7,107 ピストン 9,109 オイル導入路 9a,109a 入口 9b,109b 長穴 10,110 斜板 10a,110a 摺動面 11 コネクティングロッド 24 スラスト軸受 25 ラジアル軸受 28 軸受収容穴 51a,51b,161a 凹面部 60,61,160 シュー 60a,61a 球面部 60b,61b,161b 平面部 60c,61c,161c 貫通孔 81 オイル分離器 82,182 オイルガイド孔 161 シューディスク 162 ワッシャ 409 オイル案内孔

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のシリンダボアが形成されたシリン
    ダブロックと、 前記シリンダブロックの中心部に回転可能に支持された
    回転軸と、 この回転軸の回転につれて回転する斜板と、 前記シリンダボアに摺動可能に挿入されるピストンと、 前記ピストンの一端部に形成された一対の凹面部に転動
    可能に支持され、前記斜板の両摺動面上を相対回転する
    一対の半球状のシューとを備えている斜板式圧縮機にお
    いて、 前記シューは、前記斜板の摺動面に接触する平面部と、
    前記ピストンの凹面部に接触する球面部とを有し、 前記シリンダボアの内周面と前記ピストンの外周面との
    隙間に保持されたオイルを、前記ピストンが上死点に達
    する直前にリヤ側の前記凹面部に導くオイル導入路が、
    前記ピストンに設けられていることを特徴とする斜板式
    圧縮機。
  2. 【請求項2】 複数のシリンダボアが形成されたシリン
    ダブロックと、 前記シリンダブロックの中心部に回転可能に支持された
    回転軸と、 この回転軸の回転につれて回転する斜板と、 前記シリンダボアに摺動可能に挿入されるピストンと、 前記ピストンに取り付けられるコネクティングロッド
    と、 前記コネクティングロッドの球状端部と係合し、前記斜
    板の摺動面上を相対回転するシューと、 前記斜板に相対回転可能に取り付けられ、前記複数のシ
    ューを支持するリテーナとを備えている斜板式圧縮機に
    おいて、 前記シューは、前記斜板の摺動面に接触し、前記コネク
    ティングロッドの球状端部の先端面を相対転動可能に支
    持するシューディスクと、前記リテーナと係合し、前記
    コネクティングロッドの球状端部の後端面を相対転動可
    能に支持するワッシャとで構成され、 前記シリンダボアの内周面と前記ピストンの外周面との
    隙間に保持されたオイルを、前記ピストンが上死点に達
    する直前に前記シューディスクに導くオイル導入路が、
    前記ピストンの外周面から前記コネクティングロッドの
    中心部を通って球状端部に設けられていることを特徴と
    する斜板式圧縮機。
  3. 【請求項3】 オイル分離器によって分離されたオイル
    を前記シリンダボアの内周面と前記ピストンの外周面と
    の隙間に導くオイルガイド孔を備えていることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の斜板式圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記オイル導入路の入口が前記ピストン
    の上死点に達する直前に前記シリンダボア内に入り込む
    ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の斜板式圧
    縮機。
  5. 【請求項5】 前記シリンダブロックに前記回転軸を回
    転可能に支持する軸受を収容する軸受収容室が設けら
    れ、 前記シリンダボアの内周面と前記ピストンの外周面との
    隙間に保持されたオイルを、前記ピストンが上死点に達
    する直前に前記軸受収容室に導くオイル案内孔が、前記
    シリンダブロックに設けられていることを特徴とする請
    求項1、2、3又は4に記載の斜板式圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記オイル導入路の入口周辺にピストン
    移動方向に沿って長穴が設けられていることを特徴とす
    る請求項1,3,4又は5のいずれか1項に記載の斜板
    式圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記オイル導入路の入口を通る所定幅の
    溝がピストンの全周に亘って設けられていることを特徴
    とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の斜板式圧縮
    機。
  8. 【請求項8】 前記シューに、前記球面部から前記平面
    部へ抜ける貫通孔が設けられていることを特徴とする請
    求項1、3、4、5又は6に記載の斜板式圧縮機。
  9. 【請求項9】 前記シューディスクに、前記コネクティ
    ングロッドの球状端部の先端面を支持する凹面部から前
    記斜板の摺動面に接触する平面部へ抜ける貫通孔が設け
    られていることを特徴とする請求項2、3、4、5又は
    7に記載の斜板式圧縮機。
JP28230699A 1999-10-04 1999-10-04 斜板式圧縮機 Withdrawn JP2001099057A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28230699A JP2001099057A (ja) 1999-10-04 1999-10-04 斜板式圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28230699A JP2001099057A (ja) 1999-10-04 1999-10-04 斜板式圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001099057A true JP2001099057A (ja) 2001-04-10

Family

ID=17650713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28230699A Withdrawn JP2001099057A (ja) 1999-10-04 1999-10-04 斜板式圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001099057A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006336590A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Denso Corp 斜板型又は揺動斜板型の圧縮機
JP2007127118A (ja) * 2005-10-06 2007-05-24 Valeo Thermal Systems Japan Corp ピストン型圧縮機
KR100957307B1 (ko) 2004-09-09 2010-05-12 기아자동차주식회사 사판식 압축기의 사판과 베어링 윤활구조
JP2011038501A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Shuichi Naito 斜板式圧縮機用シュー
KR20160038508A (ko) * 2014-09-30 2016-04-07 한온시스템 주식회사 압축기의 토출 맥동 저감 구조

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100957307B1 (ko) 2004-09-09 2010-05-12 기아자동차주식회사 사판식 압축기의 사판과 베어링 윤활구조
JP2006336590A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Denso Corp 斜板型又は揺動斜板型の圧縮機
JP2007127118A (ja) * 2005-10-06 2007-05-24 Valeo Thermal Systems Japan Corp ピストン型圧縮機
JP2011038501A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Shuichi Naito 斜板式圧縮機用シュー
KR20160038508A (ko) * 2014-09-30 2016-04-07 한온시스템 주식회사 압축기의 토출 맥동 저감 구조
KR102130412B1 (ko) * 2014-09-30 2020-07-07 한온시스템 주식회사 압축기의 토출 맥동 저감 구조

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2684931B2 (ja) 片頭ピストン型圧縮機
JPH0637874B2 (ja) 可変容量圧縮機
KR100202784B1 (ko) 가변용량 압축기
JP3790942B2 (ja) 斜板式圧縮機
US4621983A (en) Variable capacity wobble plate compressor with improved means for returning lubricating oil to crankcase
US5752809A (en) Variable displacement compressor
JP2001099057A (ja) 斜板式圧縮機
US5730249A (en) Fluid displacement apparatus with a lubricating mechanism driven by a wobble plate balancing weight
JP4439434B2 (ja) 等速ジョイント及びそれを用いた揺動斜板型圧縮機
KR20180051404A (ko) 용량 가변형 사판식 압축기
JP2001027177A (ja) 可変容量型斜板式圧縮機
JP2000297746A (ja) 可変容量型斜板式クラッチレスコンプレッサ
KR100274969B1 (ko) 가변용량형 사판식 압축기
JPH09242667A (ja) 往復動型圧縮機
US6158325A (en) Swash plate type variable displacement compressor
KR19980064058A (ko) 가변용량형 사판식 압축기
JPH09105376A (ja) 可変容量型斜板式圧縮機
JPH0454288A (ja) 可変容量形斜板式圧縮機
JP2001032768A (ja) 可変容量型斜板式圧縮機
JPH08284820A (ja) 揺動板式圧縮機
JPH0972277A (ja) 可変容量圧縮機
JP2990832B2 (ja) 斜板式圧縮機
KR101402760B1 (ko) 사판식 압축기의 피스톤
JP2590891Y2 (ja) 圧縮機のスラスト軸受保持構造
JP4562661B2 (ja) 斜板式圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061205