JP2001027177A - 可変容量型斜板式圧縮機 - Google Patents

可変容量型斜板式圧縮機

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JP2001027177A
JP2001027177A JP11201379A JP20137999A JP2001027177A JP 2001027177 A JP2001027177 A JP 2001027177A JP 11201379 A JP11201379 A JP 11201379A JP 20137999 A JP20137999 A JP 20137999A JP 2001027177 A JP2001027177 A JP 2001027177A
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oil
chamber
swash plate
discharge
variable displacement
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Shunji Muta
俊二 牟田
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Valeo Thermal Systems Japan Corp
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Zexel Valeo Climate Control Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機の起動特性を向上させることができる
可変容量型斜板式圧縮機を提供する。 【解決手段】 圧縮室22から冷媒ガスが吐出される吐
出室12と、吐出室12の冷媒ガスを高圧側配管Pへ送
り出す吐出口3aと、吐出室12と吐出口3aとを連通
させる連通路60と、ピストンストローク量を決める斜
板10を収容するクランク室8と、連通路60の途中に
設けられたオイル分離室61と、オイル分離室61のオ
イルOをクランク室8へ導くオイル導入路62とを備
え、二酸化炭素を冷媒とする冷凍サイクル用の可変容量
型斜板式圧縮機において、オイル導入路62の出口62
dをクランク室8の下部へ臨ませた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は可変容量型斜板式
圧縮機に関し、特にCO2 を冷媒として用いる車両用冷
媒圧縮機として好適な可変容量型斜板式圧縮機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の可変容量型斜板式圧縮機として、
圧縮室から冷媒ガスが吐出される吐出室と、この吐出室
の冷媒ガスを高圧配管へ送り出す吐出口と、吐出室と吐
出口とを連通させる連通路とを備え、その連通路の途中
に冷媒ガス中の冷媒とオイルとを分離させるオイル分離
室を設けたタイプのものがある。
【0003】圧縮室から吐出された冷媒ガスは吐出室に
流入し、吐出室から連通路を通り、オイル分離室を経由
して吐出口から高圧用配管へ流出する。このとき冷媒ガ
スはオイル分離室内で冷媒とオイルとに分離される。分
離されたオイルはオイル導入路を通じてクランク室へ導
入される。したがって、吐出口からはガス状の冷媒だけ
が流出する。
【0004】その結果、オイルは可変容量型斜板式圧縮
機の内部を循環し、クランク室内の摺動部分の潤滑が確
保される。一方、オイルは冷凍サイクル中を循環しない
ので、熱交換器の性能の低下が阻止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、圧縮機停止
時にオイル導入路内のオイルがクランク室へ抜けるた
め、圧縮機起動時に吐出室からオイル分離室に流入した
冷媒ガスがそのままオイル導入路を通じてクランク室内
に急激に導入される。
【0006】その結果、クランク室内の圧力が下降しに
くくなり、最大吐出容量になるまでに時間がかかるとい
う問題があった。
【0007】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は、圧縮機の起動特性を向上させる
ことができる可変容量型斜板式圧縮機を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明の可変容量型斜板式圧縮機は、ピ
ストンが摺動可能に挿入される複数のシリンダボアと、
前記シリンダボア内の圧縮室から冷媒ガスが吐出される
吐出室と、前記吐出室の冷媒ガスを高圧側配管へ送り出
す吐出口と、前記吐出室と前記吐出口とを連通させる連
通路と、前記ピストンのストローク量を決める斜板を収
容するクランク室とを備え、二酸化炭素を冷媒とする冷
凍サイクル用の可変容量型斜板式圧縮機において、前記
連通路の途中に設けられ、冷媒ガス中のオイルを分離す
るオイル分離室と、前記オイル分離室のオイルを前記ク
ランク室へ導くオイル導入路とを備え、前記オイル導入
路の途中に減圧手段が設けられ、前記オイル導入路の出
口が前記クランク室の下部に臨んでいることを特徴とす
る。
【0009】上述のようにオイル導入路の出口がクラン
ク室の下部に臨んでいるので、圧縮機停止時にはオイル
導入路内はオイルが溜まった状態に保たれる。したがっ
て、圧縮機起動時に吐出室からオイル分離室に流入した
冷媒ガスはオイル導入路内のオイルに阻まれ、クランク
室内に急激に導入されない。
【0010】請求項2記載の発明の可変容量型斜板式圧
縮機は、ピストンが摺動可能に挿入される複数のシリン
ダボアと、前記各シリンダボア内の圧縮室から冷媒ガス
が吐出される吐出室と、前記吐出室の冷媒ガスを高圧側
配管へ送り出す吐出口と、前記吐出室と前記吐出口とを
連通させる連通路と、前記ピストンのストローク量を決
める斜板を収容するクランク室とを備え、二酸化炭素を
冷媒とする冷凍サイクル用の可変容量型斜板式圧縮機に
おいて、前記連通路の途中に設けられ、冷媒ガス中のオ
イルを分離するオイル分離室と、前記オイル分離室のオ
イルを少なくとも1つの前記シリンダボアの内周面と前
記ピストンの外周面との隙間へ導くオイル導入路とを備
えていることを特徴とする。
【0011】上述のようにオイル導入路を介してオイル
分離室のオイルを少なくとも1つのシリンダボアの内周
面とピストンの外周面との隙間へ導くようにしたので、
その隙間でオイルが減圧されてクランク室内へ供給され
る。したがって、オイル導入路にオリフィスを設ける必
要がなくなり、コンタミネーションの影響も少なくな
り、オイル導入路を通じてオイルが安定して供給され
る。
【0012】請求項3記載の発明の可変容量型斜板式圧
縮機は、請求項2記載の発明の可変容量型斜板式圧縮機
において、前記オイル導入路の出口が常に前記ピストン
の外周面へ臨んでいることを特徴とする。
【0013】上述のようにオイル導入路の出口が常に、
すなわち最大ピストンストローク時においても、ピスト
ンの外周面へ臨んでいるので、オイルは必ずシリンダボ
アの内周面とピストンの外周面との隙間へ導かれる。
【0014】請求項4記載の発明の可変容量型斜板式圧
縮機は、ピストンが摺動可能に挿入される複数のシリン
ダボアと、前記各シリンダボア内の圧縮室から冷媒ガス
が吐出される吐出室と、前記吐出室の冷媒ガスを高圧側
配管へ送り出す吐出口と、前記吐出室と前記吐出口とを
連通させる連通路と、前記ピストンのストローク量を決
める斜板を収容するクランク室とを備え、二酸化炭素を
冷媒とする冷凍サイクル用の可変容量型斜板式圧縮機に
おいて、前記連通路の途中に設けられ、冷媒ガス中のオ
イルを分離するオイル分離室と、前記オイル分離室のオ
イルを吸入行程時に少なくとも1つの前記圧縮室へ導く
オイル導入路とを備えていることを特徴とする。
【0015】上述のように吸入行程時にオイル導入路を
介してオイル分離室のオイルを少なくとも1つの圧縮室
へ導くようにしたので、オイルはピストンの外周面とシ
リンダボアの内周面との隙間全体に行き渡り、オイルの
保持される領域は増加し、保持できるオイルの量も増加
する。したがって、圧縮行程で圧縮室からクランク室に
流れるブローバイガスの量は減る。
【0016】請求項5記載の発明の可変容量型斜板式圧
縮機は、請求項4記載の発明の可変容量型斜板式圧縮機
において、前記オイル導入路の出口が吸入弁が開いたと
きだけ前記圧縮室と通じることを特徴とする。
【0017】簡単な構成で吸入行程時にオイルを圧縮室
へ導くことができる。
【0018】請求項6記載の発明の可変容量型斜板式圧
縮機は、請求項1〜5のいずれか1項記載の発明の可変
容量型斜板式圧縮機において、シリンダブロックのリヤ
側にバルブプレートを介して固定されたリヤヘッドに、
前記吐出室、前記吐出口、前記連通路及び前記オイル分
離室がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
【0019】上述のようにリヤヘッドにオイル分離室を
形成したので、シリンダブロックやフロントヘッド等の
半径方向寸法を小さくすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0021】図1はこの発明の第1実施形態に係る可変
容量型斜板式圧縮機の全体を示す縦断面図、図2は図1
の部分拡大図である。
【0022】この可変容量型斜板式圧縮機はCO2 (二
酸化炭素)を冷媒とする冷凍装置の一構成部品として用
いられる。この可変容量型斜板式圧縮機のシリンダブロ
ック1の一端面にはバルブプレート2を介してリヤヘッ
ド3が、他端面にはフロントヘッド4がそれぞれ配置さ
れている。フロントヘッド4、シリンダブロック1、バ
ルブプレート2及びリヤヘッド3は通しボルト31でシ
ャフト5の中心軸方向に一体的に結合されている。
【0023】シリンダブロック1には、シャフト5を中
心とする円周に沿って所定間隔おきに複数のシリンダボ
ア6が形成されている。各シリンダボア6内にはピスト
ン7が摺動可能に挿入されている。
【0024】フロントヘッド4には後述する斜板10や
スラストフランジ40等を収容するクランク室8が形成
されている。
【0025】リヤヘッド3には吸入室13と吐出室12
とが形成されている。吸入室13は吐出室12の周囲に
位置している。吸入室13には圧縮室22へ送り込まれ
る低圧の冷媒ガスが収容される。吐出室12には圧縮室
22から吐出された高圧の冷媒ガスが収容される。リヤ
ヘッド3の吐出口3aには高圧側配管Pが接続されるコ
ネクタ34が螺着されている。コネクタ34にはガス導
入筒部34aが一体に設けられている。コネクタ34を
吐出口3aに螺着すると、ガス導入筒部34aが後述す
るオイル分離室61内に突き出す。吐出室12と吐出口
3aとは連通路60で連通され、連通路60の途中には
オイル分離室61が設けられている。
【0026】オイル分離室61はリヤヘッド3にほぼ上
下方向へ沿うように形成された空間である。オイル分離
室61の横断面はほぼ円形である。連通路60から流入
した冷媒ガスは旋回しながら下方へ案内される。オイル
分離室61の上部は吐出口3aに直接通じている。オイ
ル分離室61の下部には冷媒ガスから分離されたオイル
Oが溜るオイル溜りが形成される。オイル分離室61の
下部のオイルOはオイル導入路62を通じてクランク室
8へ導かれる。オイル導入路62は、リヤヘッド3に形
成された通路62aと、バルブプレート2の孔62b
と、シリンダブロック1の通路62cとで構成される。
通路62cの途中には絞り(減圧手段)64が形成され
ている。オイル分離室61の上部には上述のように吐出
口3a側からガス導入筒部34aが入り込んでいる。オ
イル分離室61のほぼ中間部にはオイルパン63が装着
されている。オイルパン63には1つの丸孔63aが形
成されている。
【0027】シャフト5の一端部はラジアル軸受26を
介してフロントヘッド4に回転可能に支持され、シャフ
ト5の他端部はラジアル軸受25及びスラスト軸受24
を介してシリンダブロック1に回転可能に支持されてい
る。
【0028】スラストフランジ40は、シャフト5に固
定され、シャフト5と一体に回転する。斜板10は、シ
ャフト5に傾斜かつ摺動可能に取り付けられている。ま
た、斜板10は、リンク機構41を介してスラストフラ
ンジ40に連結され、スラストフランジ40の回転につ
れて一体に回転する。斜板10の摺動面10aには、コ
ネクティングロッド11の球状の一端部11aを相対転
動可能に支持するシュー50が、リテーナ53で保持さ
れている。斜板10のボス部10bにはラジアル軸受5
5が装着され、リテーナ53は斜板10に対して相対回
転可能である。ラジアル軸受55はボス部10bに固定
されたストッパ54によって抜け止めされている。コネ
クティングロッド11の他端部11bはピストン7に固
定されている。
【0029】シュー50は、コネクティングロッド11
の一端部11aの先端面を相対転動可能に支持するシュ
ー本体51と、コネクティングロッド11の一端部11
aの後端面を相対転動可能に支持するワッシャ52とで
構成されている。
【0030】バルブプレート2には、圧縮室22と吐出
室12とを連通させる吐出ポート16と、圧縮室22と
吸入室13とを連通させる吸入ポート15とが、それぞ
れ周方向に沿って所定間隔おきに設けられている。吐出
ポート16は吐出弁17により開閉され、吐出弁17は
バルブプレート2のリヤヘッド側端面に弁押さえ18と
ともにボルト19により固定されている。また、吸入ポ
ート15は吸入弁21により開閉され、吸入弁21はバ
ルブプレート2のフロント側端面に配設されている。
【0031】吐出室12とクランク室8との間には連通
路(図示せず)が設けられ、この連通路の途中には吸入
圧力の変化に応じて開閉する圧力調整弁(図示せず)が
設けられ、この圧力調整弁の開閉動作によりクランク室
8内の圧力調整が行われる。吸入室13とクランク室8
との間には連通路(図示せず)が設けられ、この連通路
の途中にはオリフィスが設けられている。
【0032】シャフト5のフロント側端部に固定された
スラストフランジ40はスラスト軸受33を介してフロ
ントヘッド4の内壁面に回転可能に支持されている。前
述のようにスラストフランジ40と斜板10とはリンク
機構41を介して連結され、斜板10はシャフト5と直
角な面に対して傾斜可能である。リンク機構41は、斜
板10のフロント端面10cに設けられた1対の突出部
10dと、スラストフランジ40の斜板板側端面40c
に設けられたアーム40aと、両突出部10d間に架け
渡され、アーム40aの長孔40bと係合する連結ピン
43とで構成される。
【0033】スラストフランジ40と斜板10との間に
は巻バネ47が装着され、この巻バネ47の付勢力によ
り斜板10がリヤ側へ付勢され、スラスト軸受24と斜
板10との間には皿バネ48が装着され、この巻バネ4
8の付勢力により斜板10がフロント側へ付勢される。
【0034】シャフト5のフロント側端部の外周面には
メカニカルシール72が装着されている。メカニカルシ
ール72によってクランク室8の内部空間と大気中との
間がシールされる。
【0035】次に、この可変容量型斜板式圧縮機の作動
を説明する。
【0036】図示しない車載エンジンの回転動力がシャ
フト5に伝達されると、シャフト5の回転力はスラスト
フランジ40、ヒンジ機構41を経て斜板10に伝達さ
れ、斜板10が回転する。
【0037】斜板10の回転によりシュー50が斜板1
0の摺動面10a上を相対回転し、斜板10からの回転
力がピストン7の直線往復運動に変換される。ピストン
7がシリンダボア6内を往復運動すると、シリンダボア
6内の圧縮室22の容積が変化し、この容積変化によっ
て冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出が順次行なわれ、斜板
10の傾斜角度に応じた容量の高圧の冷媒ガスが吐出さ
れる。吸入時、吸入弁21が開き、吸入室13からシリ
ンダボア6内の圧縮室22へ低圧の冷媒が吸入され、吐
出時、吐出弁17が開き、圧縮室22から吐出室12へ
高圧の冷媒ガスが吐出される。
【0038】熱負荷が小さくなり、圧力調整弁が開いて
クランク室8内の圧力が増加すると、斜板10の傾斜角
度が小さくなるので、ピストン7のストローク量が少な
くなって吐出容量が減少する。これに対し、熱負荷が大
きくなり、圧力調整弁が閉じてクランク室8内の圧力が
減少すると、斜板10の傾斜角度が大きくなるので、ピ
ストン7のストローク量が増えて吐出容量が増加する。
【0039】吐出室12に吐出された冷媒ガスは連通路
60、オイル分離室61を経由して吐出口3aから高圧
用配管Pへ流出する。
【0040】連通路60から流入した冷媒ガスは旋回し
ながら下方へ案内される。このとき冷媒ガス中の冷媒と
オイルOとが分離され、オイルOはオイルパン63上に
落下する。一方、ガス状の冷媒はガス導入筒部34a内
を上昇し、高圧用配管Pへ流出する。
【0041】オイルパン63上のオイルOは丸孔63a
を通じてオイル分離室61の下方のオイル溜りに溜ま
る。オイル溜りのオイルOはオイル導入路62を通じて
クランク室8内の下部へ導入される。オイルOはオイル
導入路62を通過するときオリフィス64で絞られて減
圧される。クランク室8内に導入されたオイルOはスラ
ストフランジ40や斜板10によって掻き揚げられ、摺
動部分が潤滑される。このようにオイルOは可変容量型
斜板式圧縮機の内部を循環し、冷凍サイクル中を循環し
ないので、図示しない熱交換器の性能の低下が阻止され
る。
【0042】また、圧縮機停止時にはオイルOはオイル
導入路62内に保たれる。したがって、圧縮機起動時に
吐出室12からオイル分離室61に流入した冷媒ガスは
オイル導入路62のオイルOに阻まれるので、オイル分
離室61の冷媒ガスがクランク室8へ急激に導入される
ことはない。
【0043】この実施形態によれば、圧縮機起動時クラ
ンク室8内の圧力が迅速に上昇するので、最大吐出容量
になるまでの時間が短縮され、従来例に較べ起動特性は
格段に向上する。
【0044】また、オイル分離室61をリヤヘッド3に
設けたので、圧縮機が半径方向に大型化しない。
【0045】図3はこの発明の第2実施形態に係る可変
容量型斜板式圧縮機の全体を示す縦断面図である。前述
の実施形態と共通する部分には同一符号を付してその説
明を省略する。
【0046】前述の第1実施形態ではオイル導入路62
の出口62dをクランク室8に臨ませた場合について述
べたが、第2実施形態ではオイル導入路162の出口1
62dをシリンダボア6内に臨ませた。
【0047】オイル導入路162の出口162dは常に
ピストン7によって塞がれる位置にある。すなわち、吐
出容量が最大となる最大ピストンストローク時において
もオイル導入路162の出口162dがピストン7によ
って塞がれる位置である。オイル導入路162は、リヤ
ヘッド3に形成された通路162aと、バルブプレート
2の孔162bと、シリンダブロック1の通路162c
とで構成される。
【0048】オイル導入路162を通じてシリンダボア
6内に導入されたオイルOはピストン7の外周面とシリ
ンダボアの内周面との間の隙間に入り込む。この隙間に
入り込んだオイルOは減圧され、クランク室8へ送り込
まれる。
【0049】この第2実施形態によれば、第1実施形態
の効果と同様の効果を奏するとともに、オイル導入路1
62にオリフィスを設ける必要が無いので、オイル導入
路162の加工が容易になる。また、オリフィスが無い
ので、コンタミネーションの影響(摩耗粉やゴミ等がオ
イル導入路162を塞ぎ、オイルOが流れなくなるこ
と)が少なくなり、オイル導入路162を通じてオイル
Oが安定して供給され、クランク室8内の摺動部分の潤
滑が確実に行なわれる。
【0050】図4はこの発明の第2実施形態の変形例に
係る可変容量型斜板式圧縮機の全体を示す縦断面図であ
る。前述の実施形態と共通する部分には同一符号を付し
てその説明を省略する。
【0051】前述の第1実施形態ではオイル導入路62
の出口62dを複数のシリンダボア6のうちの1つに臨
ませた場合について述べたが、この変形例ではオイル導
入路162の出口162dをすべてのシリンダボア6内
に臨ませた。
【0052】この変形例によれば、第2実施形態の効果
と同様の効果を奏する。
【0053】図5はこの発明の第3実施形態に係る可変
容量型斜板式圧縮機の全体を示す縦断面図、図6は図5
の部分拡大図、図7は図6のVII − VII線に沿う断面図
である。
【0054】前述の実施形態と共通する部分には同一符
号を付してその説明を省略する。
【0055】前述の実施形態及び変形例ではオイル導入
路162を通じてオイルOをピストン7の外周面とシリ
ンダボアの内周面との隙間に導入させるようにしたが、
第3実施形態ではオイル導入路262を通じてオイルO
を圧縮室22に導入させるようにした。
【0056】オイル導入路262は、シリンダブロック
3に設けられた通路262aと、バルブプレート2に設
けられた通路262bとで構成されている。
【0057】オイル導入路262の出口262dは吸入
弁21の根元21aによって塞がれている。
【0058】吸入行程で吸入弁21が開いたときだけオ
イル導入路262の出口262dが圧縮室22に臨み、
オイルOがオイル導入路262の出口262dから圧縮
室22に導入される。圧縮・吐出行程では吸入弁21は
閉じ、オイルOは圧縮室22に導入されない。
【0059】圧縮行程で圧縮室22の冷媒ガスがピスト
ン7の外周面とシリンダボアの内周面との隙間を通じて
クランク室8に流れるが、オイルOは圧縮室22に導入
されるので、オイルOの保持される領域は第2実施形態
に較べて増加し、保持できるオイルOの量も増加する。
その結果、圧縮室22からクランク室8へ逃げる冷媒ガ
ス(ブローバイガス)の量が減る。
【0060】第3実施形態によれば、第1実施形態の効
果と同様の効果を奏するとともに、クランク室8の圧力
と圧縮・吐出行程時の圧縮室22の圧力との差が大きい
とき(例えばピストンフルストローク時)にも、オイル
Oをピストン7の外周面とシリンダボアの内周面との隙
間に確実に保持させることができるので、ピストン7と
シリンダボア6との摩耗、焼付きをより確実に防ぐこと
ができるとともに、ブローバイガスの量を減らすことが
でき、体積効率が向上し、圧縮機としての性能が上が
る。
【0061】なお、この第3実施形態では1つのオイル
導入路262を用いて複数の圧縮室22のうちの1つに
オイルOを導入させる場合について述べたが、複数のオ
イル導入路262を用いてすべての圧縮室22にオイル
Oを導入させるようにしてもよい。
【0062】また、上述の各実施形態では、可変容量型
斜板式圧縮機として斜板(クランク室の圧力変化に応じ
て傾きが変化する環状体)がシャフト5と一体に回転す
る斜板式圧縮機(いわゆる片斜板式圧縮機)を一例とし
て持ち出したが、これ以外の可変容量型斜板式圧縮機と
して、斜板がシャフト5と一体に回転せず、シャフト5
の回転につれて揺動する揺動板式圧縮機に本願発明を適
用することもできる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
の可変容量型斜板式圧縮機によれば、圧縮機起動時に吐
出室からオイル分離室に流入した冷媒ガスはオイル導入
路内のオイルに阻まれ、クランク室内へ急激に導入され
ることはないので、圧縮機起動時にはクランク室内の圧
力が迅速に上昇するので、最大吐出容量になるまでの時
間が短縮され、従来例に較べ起動特性は格段に向上す
る。
【0064】請求項2記載の発明の可変容量型斜板式圧
縮機によれば、オイル導入路にオリフィスを設ける必要
が無いので、オイル導入路の加工が容易になる。また、
オリフィスが無いので、コンタミネーションの影響が少
なくなり、オイル導入路を通じてオイルが安定して供給
され、クランク室内の摺動部分の潤滑が確実に行なわれ
る。
【0065】請求項3記載の発明の可変容量型斜板式圧
縮機によれば、オイルは必ずピストンの外周面へ導かれ
るので、オイルがシリンダボアの内周面とピストンの外
周面との隙間に確実に保持され、潤滑が確実に行なわれ
る。
【0066】請求項4記載の発明の可変容量型斜板式圧
縮機によれば、オイルの保持される領域は増加し、保持
できるオイルの量も増加するので、圧縮行程で圧縮室か
らピストンの外周面とシリンダボアの内周面との隙間を
通じてクランク室に流れるブローバイガスの量が減る。
したがって、ピストンとシリンダボアとの摩耗、焼付き
をより確実に防ぐことができるとともに、ブローバイガ
スの量を減らすことができ、体積効率が向上し、圧縮機
としての性能が上がる。
【0067】請求項5記載の発明の可変容量型斜板式圧
縮機によれば、簡単な構成で吸入行程時にオイルを圧縮
室へ導くことができるので、製造コストを抑えることが
できる。
【0068】請求項6記載の発明の可変容量型斜板式圧
縮機によれば、シリンダブロクやフロントヘッド等の半
径方向寸法を小さくすることができ、圧縮機の小型化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施形態に係る可変容量
型斜板式圧縮機の全体を示す縦断面図である。
【図2】図2は図1の部分拡大図である。
【図3】図3はこの発明の第2実施形態に係る可変容量
型斜板式圧縮機の全体を示す縦断面図である。
【図4】図4はこの発明の第2実施形態の変形例に係る
可変容量型斜板式圧縮機の全体を示す縦断面図である。
【図5】図5はこの発明の第3実施形態に係る可変容量
型斜板式圧縮機の全体を示す縦断面図である。
【図6】図6は図5の部分拡大図である。
【図7】図7は図6のVII − VII線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
3a 吐出口 7 ピストン 8 クランク室 10 斜板 12 吐出室 22 圧縮室 60 連通路 61 オイル分離室 64 オリフィス 62,162,262 オイル導入路 62d,162d,262d オイル導入路の出口 O オイル P 高圧側配管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンが摺動可能に挿入される複数の
    シリンダボアと、 前記シリンダボア内の圧縮室から冷媒ガスが吐出される
    吐出室と、 前記吐出室の冷媒ガスを高圧側配管へ送り出す吐出口
    と、 前記吐出室と前記吐出口とを連通させる連通路と、 前記ピストンのストローク量を決める斜板を収容するク
    ランク室とを備え、 二酸化炭素を冷媒とする冷凍サイクル用の可変容量型斜
    板式圧縮機において、 前記連通路の途中に設けられ、冷媒ガス中のオイルを分
    離するオイル分離室と、 前記オイル分離室のオイルを前記クランク室へ導くオイ
    ル導入路とを備え、 前記オイル導入路の途中に減圧手段が設けられ、 前記オイル導入路の出口が前記クランク室の下部に臨ん
    でいることを特徴とする可変容量型斜板式圧縮機。
  2. 【請求項2】 ピストンが摺動可能に挿入される複数の
    シリンダボアと、 前記各シリンダボア内の圧縮室から冷媒ガスが吐出され
    る吐出室と、 前記吐出室の冷媒ガスを高圧側配管へ送り出す吐出口
    と、 前記吐出室と前記吐出口とを連通させる連通路と、 前記ピストンのストローク量を決める斜板を収容するク
    ランク室とを備え、 二酸化炭素を冷媒とする冷凍サイクル用の可変容量型斜
    板式圧縮機において、 前記連通路の途中に設けられ、冷媒ガス中のオイルを分
    離するオイル分離室と、 前記オイル分離室のオイルを少なくとも1つの前記シリ
    ンダボアの内周面と前記ピストンの外周面との隙間へ導
    くオイル導入路とを備えていることを特徴とする可変容
    量型斜板式圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記オイル導入路の出口が常に前記ピス
    トンの外周面へ臨んでいることを特徴とする請求項2記
    載の可変容量型斜板式圧縮機。
  4. 【請求項4】 ピストンが摺動可能に挿入される複数の
    シリンダボアと、 前記各シリンダボア内の圧縮室から冷媒ガスが吐出され
    る吐出室と、 前記吐出室の冷媒ガスを高圧側配管へ送り出す吐出口
    と、 前記吐出室と前記吐出口とを連通させる連通路と、 前記ピストンのストローク量を決める斜板を収容するク
    ランク室とを備え、 二酸化炭素を冷媒とする冷凍サイクル用の可変容量型斜
    板式圧縮機において、 前記連通路の途中に設けられ、冷媒ガス中のオイルを分
    離するオイル分離室と、 前記オイル分離室のオイルを吸入行程時に少なくとも1
    つの前記圧縮室へ導くオイル導入路とを備えていること
    を特徴とする可変容量型斜板式圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記オイル導入路の出口が吸入弁が開い
    たときだけ前記圧縮室と通じることを特徴とする請求項
    5記載の可変容量型斜板式圧縮機。
  6. 【請求項6】 シリンダブロックのリヤ側にバルブプレ
    ートを介して固定されたリヤヘッドに、前記吐出室、前
    記吐出口、前記連通路及び前記オイル分離室がそれぞれ
    形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項記載の可変容量型斜板式圧縮機。
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