JP2006336590A - 斜板型又は揺動斜板型の圧縮機 - Google Patents

斜板型又は揺動斜板型の圧縮機 Download PDF

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成秀 木村
Takashi Inoue
孝 井上
Toru Okuma
亨 大隈
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治雄 神谷
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Abstract

【課題】 斜板とシュー間又は回り止め機構等の摺動部の潤滑状態を良好に保つことで信頼性を向上した斜板型及び揺動斜板型の圧縮機を提供する。
【解決手段】 駆動軸4、旋回板5、回り止め機構7により回転は阻止される揺動斜板6、ピストン9及び中心軸8を備えている揺動斜板型圧縮機100が、冷媒ガス中のオイルを分離する装置35と、分離したオイルを貯蔵する高圧貯油室36とを有していて、高圧貯油室から回り止め機構の摺動部に直接給油できるオイル導入路85を中心軸に設けている。なお、斜板型圧縮機100においては、駆動軸104及び/又はシリンダブロック111にオイル導入路124を設けて、高圧貯油室122からのオイルを斜板108とシュー109の摺動部に直接給油している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、容積型ポンプや空調装置の冷媒圧縮に用いられる圧縮機、特に斜板型および揺動斜板型の圧縮機に関するものであって、バス等の大容量を必要とする揺動斜板型可変容量圧縮機に好適なものである。
従来技術として、揺動斜板(ワッブルプレート)の回り止め機構として等速ジョイントを用い、これを揺動斜板の中央に配置する構造は、よく知られている。この場合、等速ジョイントはグリス潤滑中で使用されるのが一般的であるが、圧縮機に使用する場合グリス潤滑では使用できないので、信頼性を確保するために、特許文献1に記載されているように、等速ジョイントの摺動部にオイルを導く通路を設置する構成が知られている。
米国特許第5,129,752号明細書
しかしながら、この特許文献1に示される構成では、クランク室(制御圧室)内の雰囲気オイルがこの通路内に導かれるだけであって、積極的に等速ジョイントの摺動部にオイルを導く思想が開示されているものではなく、摺動部の潤滑状態が良好であるとは言えないものである。そのため、揺動斜板の回り止めの信頼性が悪化し、最終的には摺動部の焼付きが発生し、圧縮機がロックして停止してしまうという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、斜板とシュー間又は回り止め機構等の摺動部の潤滑状態を良好に保つことで信頼性の向上した斜板型及び揺動斜板型の圧縮機を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載された斜板型及び揺動斜板型の圧縮機を提供する。
請求項1に記載の斜板型の圧縮機は、少なくとも駆動軸104、斜板108、ピストン112、シリンダブロック111及び一対のシュー109等を備えているのに加えて、冷媒ガス中のオイルを分離する装置121と、その分離したオイルを貯蔵する高圧貯油室122とを有していて、一端が高圧貯油室122に連通すると共に、他端がシュー109の摺動部に向けて開口しているオイル導入路124を設けたものであり、これにより、斜板108とシュー109間の摺動部に向けてオイルを供給することができ、摺動部の良好な潤滑状態を得ることができ、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
請求項2の圧縮機は、オイル導入路124が駆動軸104又はシリンダブロック111或いはその両者に設けられているかのいずれかであることを規定したものであり、これにより、特別な部材を使用することなくオイル導入路124を形成することができる。
請求項3に記載の揺動斜板型の圧縮機は、少なくとも駆動軸4、旋回板5、回り止め機構7により回転は阻止される揺動斜板6、ピストン9及び中心軸8等を備えているのに加えて、冷媒ガス中のオイルを分離する装置35と、その分離したオイルを貯蔵する高圧貯油室36とを有していて、高圧貯油室36から回り止め機構7の摺動部に向けて給油できるオイル導入路85を設けたものであり、これにより、回り止め機構7の摺動部に向けてオイルを供給することができ、摺動部を良好な潤滑状態に保つことができ、圧縮機の信頼性を高めることができる。
請求項4の圧縮機は、可変容量型の圧縮機に特定したものであり、本発明は、この可変容量型の圧縮機に特に好適である。
請求項5の圧縮機は、オイル導入路85を中心軸8に設けたものであり、オイル導入路が設けられる部位を限定したものである。
請求項6の圧縮機は、回り止め機構7として等速ジョイント7を使用し、この等速ジョイント7の摺動部にオイル保持溝75を設けたものであり、これにより、等速ジョイント7の摺動部を良好な潤滑状態に維持させることができる。
請求項7の圧縮機は、回り止め機構7を支持する中心軸8を片持ち支持にしたものである。この場合、例えば一端が自由端で他端をシリンダブロック2の中心部に圧入固定することで、片持ち支持であっても中心軸の十分な剛性を確保できる。
請求項8の圧縮機は、回り止め機構7を支持する中心軸8を、一端を駆動軸4に配置されたベアリング44で支持し、他端をシリンダブロック11等のハウジングに回転不可に支持する両持ち支持にしたものであり、これにより、中心軸8に作用する荷重を両端で保持することで、圧縮機の信頼性向上、振動・騒音を低減することが可能となる。
請求項9の圧縮機は、フロン系冷媒であるHFC(ハイドロフルオロカーボン)134aの冷媒換算で300cc以上の能力を確保できるようにしたものであり、これにより、バス等の大型車両の空調装置に適用可能な大容量の圧縮機に好適である。
以下、図面に従って本発明の実施の形態の揺動斜板型の圧縮機について説明する。図1は、最大の吐出容量(100%容量)をもたらす運動状態における第1実施形態の揺動斜板型可変容量圧縮機の全体構造を示す縦断面図であり、図2は、図1の圧縮機の最小吐出容量(0%容量)をもたらす運転状態を示している。これらの図面において、符号1は圧縮機100のフロントハウジングを、符号3は圧縮機100のリアハウジングを示しており、フロントハウジング1とリアハウジング3との間に挟まれる形でミドルハウジングとしてのシリンダブロック2が配置され、これらは図示しないスルーボルトのような締結手段によって一体化されて、圧縮機100のハウジングを形成している。シリンダブロック2には、図1において横方向(後述の駆動軸の軸方向)に複数個(例えば5個)のシリンダボア21が、中心線の周りに概ね均等に配置されるように形成されている。リアハウジング3の後部の外周部分には、概ね環状の空間としての吐出室31が形成されていると共に、中心部分の空間には吸入室32が形成されている。また、このリアハウジング3には、後述するオイルセパレータ及び高圧貯油室が設けられている。
符号4は外部の動力源(例えばエンジン)から回転動力を受け入れるための駆動軸であり、この駆動軸4と直交するように円板部40が一体的に形成されている。また、円板部40の外周寄りの一部から所定の間隔をあけて平行に2枚のアーム41が後方に向かって突出するように形成されている。この駆動軸4は、2個のラジアルベアリング11及び13を介してハウジングの一部であるフロントハウジング1によって軸承されていると共に、円板部40の背面を支持するスラストベアリング14を介して、軸方向にもフロントハウジング1によって軸承されている。また、ラジアルベアリング11及び13の間には、軸封装置12が設けられて、駆動軸4の周囲から流体が外部へ漏洩するのを防止している。なお、ラジアルベアリング11,13は、サークリップ15及び17により、また軸封装置12は、サークリップ16によって軸方向に移動しないようにそれぞれ固定されている。
符号5は、概ね円環状の旋回板(ドライブプレート)であって、その一部が前方に突出するアーム部分50を備えている。アーム部分50には、カムとして作動する所定の形状の長孔51が設けられていて、駆動軸4側の平行な2枚のアーム41を橋絡するようにそれらの間に取り付けられたピン42が、長孔51内に挿入されて係合している。このように駆動軸4のアーム41と旋回板5のアーム部分50とが、2面幅で嵌合してピン42によって連結されることによってリンク機構を形成しており、旋回板5が駆動軸4と共に回転することができると共に、駆動軸4やその円板部40に対して角度可変の状態で傾斜する(揺動する)ことができる。旋回板5には、後述の手段によって回転を阻止されて揺動のみをする概ね円環状の揺動斜板(ワッブルプレート)6が、ラジアルベアリング52とスラストベアリング53を介して支持されている。なお、上述したリンク機構は、それと同等の作用する斜面とアーム、球座と球などの他のリンク機構によって置き換えることができることは言うまでもない。
揺動斜板6の開口61には、後に詳述する回り止め機構として採用した等速ジョイント7の構成の一部である概ね円筒形の外輪71が嵌合していて、揺動斜板6と一体化されていると共に、外輪71の小径部分71aでラジアルベアリング52を支持している。また、ラジアルベアリング52は、円環状の旋回板5の開口内面によって支持され、かしめ等で固定されている。外輪71の小径部分71aの図1における左端部には螺子部が形成されていて、それに螺合するナット54及びワッシャ55によって、ラジアルベアリング52が外輪71に取り付けられている。
このようにして、ラジアルベアリング52が旋回板5と外輪71及び揺動斜板6とを相対回転可能に結合していると共に、前述のスラストベアリング53が旋回板5と揺動斜板6との間に挟み込まれているので、これらの構成によって、揺動斜板6と外輪71とが旋回板5と共に摺動運動はするものの、旋回板5の回転運動とは無関係に回転をしないで停止していることが可能である。
外輪71と揺動斜板6の回転運動を阻止する回り止め機構として、本実施形態においては、それ自体は公知の等速ジョイント7を使用しているが、他の回り止め機構も適宜採用可能である。
旋回板5及び揺動斜板6を支持する中心軸8は、駆動軸4の延長線上において回転しないようにシリンダブロック2によって固定支持される。そのため、例えば、シリンダブロック2の中心部に軸方向のスプライン溝を有する穴22を形成する一方、それに挿入される中心軸8の外面にも対応するスプライン突条を形成してそれらを噛み合わせるとか、中心軸8及びシリンダブロック2の穴22の断面形状を正方形その他の多角形にするとか、或いは中心軸8とシリンダブロック2の穴22をキー23とキー溝によって連結するというように、それ自体は公知の様々な手段を利用することができる。このようにして、本実施形態の圧縮機100においては、等速ジョイント7と回転を阻止された中心軸8とによって、揺動斜板6のための回り止め機構が構成されている。
揺動斜板6の周辺部には、前述のシリンダボア21と同数の球形の窪み62が形成されており、それに対して同数のコネクティングロッド91の一端に形成された球形端部91aが係合している。また、それぞれのシリンダボア21内に摺動可能に挿入されているピストン9にも球形の窪み92が形成されていて、それらに対してコネクティングロッド91の他端に形成された球形端部91bが係合している。
なお、揺動斜板6の球形の窪み62は、コネクティングロッド91の球形端部91aの周りにかしめ加工されることにより抜け止めを施されており、同様に、ピストン9の球形の窪み92もまた、球形端部91bの周りにかしめ加工されることによって抜け止めを施されている。なお、本実施形態においては、揺動斜板6及びピストン9をかしめ加工によってコネクティングロッド91の球形端部91a,91bに連結しているが、本発明におけるこの部分の連結手段が「かしめ加工」のみに限定される訳ではなく、それ以外の連結手段を採る場合もあり得る。
符号19は厚板からなるバルブプレートであって、各シリンダボア21に対応する位置において、バルブプレート19を貫通するように少なくとも1個ずつ吐出口19aと吸入口19bが開口している。バルブプレート19の各吸入口19bには、1枚の薄いばね鋼板からなる吸入バルブ(図示せず)の各一部に形成されたリード弁状の吸入バルブによって、シリンダボア21の側から閉塞されている。また、各吐出口19aには、同様に薄いばね鋼板からなるリード弁状の吐出バルブ(図示せず)が配置され、吐出室31の側から閉塞されている。バルブプレート19、吸入バルブは、シリンダブロック2とリアハウジング3とが図示しない手段によって固定されて一体化されるときに、それらの間に挟み込まれて固定される。吐出弁、吐出バルブのリフト量を規制するストッパ(図示せず)はボルト等によってバルブプレート19に取り付けられている。また、バルブプレート19がシリンダブロック2とリアハウジング3とによって挟持固定される際には、ガスケット20も一緒に挟持される。なお、ガスケットは、フロントハウジング1とシリンダブロック2との間、シリンダブロック2とバルブプレート19との間及びバルブプレート19とリアハウジング3との間に配置されている。
リアハウジング3の後端には制御弁33が取り付けられており、図示しない電子式制御装置によって制御されて、吸入室32にある流体(冷媒)の圧力、即ち吸入圧と、吐出室31にある流体(冷媒)の圧力、即ち吐出圧との間の任意の高さの流体圧を作り出して、それを制御圧として旋回板5や揺動斜板6のあるクランク室(制御圧室)18へ供給している。このクランク室18内に導入される制御圧によって、揺動斜板6の傾斜が制御される。
次に本実施形態の回り止め機構の構成について図4,5に従って詳述する。本実施形態においては、回り止め機構として自動車用又は産業機械用の等速ジョイント7を使用している。等速ジョイント7は、外輪71、ケージ72、内輪73及び複数個のボール74とで構成されている。等速ジョイント7の外輪71は、揺動斜板6の開口61に一体的に嵌合し、また内輪73は、前記した中心軸8に軸方向に移動可能に取り付けられている。中心軸8は、一端側が自由端で、他端側がシリンダブロック2に固定されていて、回転しないだけでなく軸方向にも移動しない。従って、中心軸8の自由端の外周面に形成されたスプライン突条81が、等速ジョイント7の内輪73に形成されたスプライン溝にスプライン係合して、等速ジョイント7の軸方向における移動を許すと共に、内輪73を介して揺動斜板6の回転を阻止するようになっている。
図4,5に示されるように、一方の揺動側である揺動斜板6に取り付けられた、等速ジョイント7の外輪71の球面状の内周面には、中心軸8と平行に複数のボール溝71aが形成されており、他方の軸側である中心軸8に支持された内輪73の球面状の外周面には、球面状の内周面の前記複数のボール溝71aに対応した、中心軸8と平行な複数のボール溝73aが形成されている。これら外輪71と内輪73とは、外輪71の内周面と内輪73の外周面に摺接する球環状のケージ72を介すると共にこのケージ72に保持された複数のボール74がボール溝71a,73aに接触する状態で連結されている。即ち、等速ジョイント7は、外輪71と内輪73とがケージ72の内外周面を内輪73の外周面及び外輪71の内周面と極めて小さなクリアランスのもとに摺接嵌合されている。そして、揺動斜板6の傾斜に伴い、ボール74はボール溝71a,73aを往復転動すると共にケージ72は外輪71と内輪73との間を摺動し、常にその位置関係を維持するように相互間に相対的運動がなされる。
この場合、ケージ72と外輪71及び内輪73とが主に摺動する摺動部は、ケージ72の内外周面の軸方向の両側部であり、軸方向略中央部は、実質的な摺動が行われない摺動部である。本実施形態では、この軸方向略中央部である摺動部にオイル保持溝75を形成している。即ち、図5に示すものでは、内輪73の外周面の軸方向略中央部にオイル保持溝75を形成すると共に、ケージ72の外周面の軸方向略中央部にオイル保持溝75を形成している。オイル保持溝75の溝形状は、内輪73の外周面の凸球面及びケージ72の外周面の凸球面を平面状にカットした形状をしている。この場合、オイル保持溝75の両縁部は、球面から平面に移行する部分にエッジを形成しないようにR(丸み)形状にされている。なお、オイル保持溝75は、ケージ72の内周面の軸方向略中央部及び外輪71の内周面の軸方向略中央部に設けるようにしてもよい。この場合は、両者の内周面は凹球面であるので、適宜の形状のオイル保持溝75を形成する。
中心軸8は、シリンダブロック2に固定される側は、大径に形成され、等速ジョイント7の内輪73を摺動自在に嵌合する側は、小径に形成されていて、その移行部分に段差82が形成され、これが最小容量規制部分82として機能する。これにより、内輪73がこの最小容量規制部分82に当接することで揺動斜板6の傾斜角度を規制し、図2に示すように圧縮機100の最小容量を規制している。
また最小容量規制部分82に隣接した中心軸8の大径部分に止められてバネ等の付勢部材83が軸上に設けられ、揺動斜板6を最大容量側に付勢する。この付勢部材83は、容量復帰時の制御をアシストする。他方で、中心軸8のシリンダブロック2に固定支持された側と反対の自由端側の端面に止められて、バネ等の付勢部材84が軸上に設けられ、等速ジョイント7の内輪73をリア側に押している。この付勢部材84によって、圧縮機運転時は、圧縮機容量の最小側への制御をアシストし、圧縮機停止時は常に容量の少ない側に揺動斜板6を保つ役割をし、再起動時の動力を低減することが可能となる。
次に、本実施形態の特徴である、圧縮機100内の摺動部へのオイルの供給機構について図3に基づいて説明する。
本実施形態では、リアハウジング3には、吐出室31の下流に、これと連通する垂直円筒室34が設けられている。この垂直円筒室34には、オイルセパレータ35が圧入され、図3に示すように吐出室31から垂直円筒室34に入ってくるオイルと冷媒ガスとの混合流体を遠心分離して、オイルと冷媒ガスとに分離される。分離された冷媒ガスは、オイルセパレータ35上方から冷凍サイクル内に排出され、オイルはリアハウジング3とシリンダブロック2間に跨がって設けられた高圧貯油室36に蓄えられる。
この高圧貯油室36内に蓄えられたオイルは、高圧貯油室36内の高圧とクランク室18との差圧を利用して、図3に示すようにリアハウジング3とバルブプレート19の間に配置されたガスケット20に設けられた溝(図示せず)を介して、中心軸8に設けられたオイル導入路85を通って、回り止め機構である等速ジョイント7の摺動部に向かってオイルを噴出する。即ち、オイル導入路85は、中心軸8の略中央部分をシリンダブロック2側から延在し、段差82近辺でクランク室18に開口している。このように、オイルセパレータ35で分離したオイルを、等速ジョイント7の摺動部を狙って積極的に噴出することで、等速ジョイント7の良好な摺動状態を得ることができる。
上記構成よりなる本実施形態の揺動斜板型圧縮機100の作動について説明する。圧縮機100の最も好適な用途は車両用空調装置の冷媒圧縮機として使用されることであるから、この場合も圧縮機100が車両用空調装置に使用されるものとして説明する。
駆動軸4が車両に搭載された内燃機関やモータのような外部の動力源によって、ベルト、伝動装置等を介して、或いは直接に回転駆動されると、駆動軸4の円板部40に対してアーム41、ピン42、長孔51、アーム部分50を介して連結される旋回板5が駆動軸4と共に回転する。しかし、揺動斜板6は旋回板5に対しラジアルベアリング52及びスラストベアリング53を介して連結されているのと、中心部が等速ジョイント7を介して回転しない中心軸8によって支持されているので回転することはなく、駆動軸4と直交している仮想の平面に対して旋回板5が傾斜している場合には、その傾斜角度に応じた大きさの振幅を有する揺動運動のみをする。それによって、揺動斜板6に対してコネクティングロッド91を介して連結されている複数個のピストン9がそれぞれのシリンダボア21内で往復運動をする。
その結果、複数個のピストン9の頂面にそれぞれ形成される作動室の中でも吸入行程にあるものは拡大して低圧となるので、その中へ吸入室32内にある圧縮すべき冷媒がバルブプレート19の吸入口19bに設けられた吸入バルブを押し開いて流入する。これと反対に、圧送行程にあるピストン9の頂面に形成される作動室は縮小するため、その内部にある冷媒は圧縮されて高圧となり、バルブプレート19の吐出口19aに設けられた吐出バルブを押し開いて吐出室31に吐出される。駆動軸4の1回転当りの圧縮機100の吐出量は、旋回板5及び揺動斜板6の傾斜角度θによって決まるピストン9のストローク長さに概ね比例している。
このように、旋回板5及び揺動斜板6の傾斜角度θを変化させると圧縮機100の吐出容量が変化するので、吐出容量を制御するために、本実施形態の圧縮機100においては、全てのピストン9の背圧となるクランク室18内の圧力を制御弁33によって図示しない制御装置が指令する任意の高さに変化させる。クランク室18内には、吐出室31内の高圧と吸入室32内の低圧との中間の任意の高さの圧力が制御弁33から導入される。
例えば、クランク室18内の圧力、即ちピストン9の背圧を高めると、各ピストン9の頂面に形成される作動室内の圧力との釣り合い状態が変化するので、新たな釣り合い状態が得られるところまで、複数個のピストン9に共通な下死点の位置がバルブプレート19に近い位置に向かって移動する。それに伴って揺動斜板6の揺動中心もバルブプレート19に近い位置に向かって移動するため、揺動斜板6と旋回板5の傾斜角度θ(θの定義:中心軸に対して垂直な線をθ=0とする。そのため100%容量時の図1がθ最大、最小容量時の図2がθ最小)が小さくなって、全てのピストン9のストロークが一斉に小さくなるので、圧縮機100の吐出容量が無段階に減少する。
図2は、クランク室18内の圧力が最大とされることによって、ピストン9の下死点がバルブプレート19に最も接近した位置において上死点と概ね一致して、ピストン9のストロークが実質的に零になる結果、吐出容量が実質的に零になった状態を示している。この場合は、旋回板5及び揺動斜板6の傾斜角度θが実質的に0度になっているから、旋回板5が駆動軸4と共に回転しても、揺動斜板6が回転は勿論揺動運動もしないで実質的に静止している。そのため、全てのピストン9が実質的に上死点の位置にあって、シリンダボア21内で実質的に往復運動をすることがない。しかし、本実施形態では、中心軸8の最小容量規制部分82を等速ジョイント7の内輪73に当接すると共に、最小容量規制部分82に隣接して付勢部材83を設けることによって、傾斜角度θが厳密な0度になるのを防止し、吐出容量を完全に零(0%容量)にはしないで僅かに残して、次の制御の応答性を高めている。
これと反対に、図示しない制御装置によって制御弁33を作動させて制御圧室18内の圧力を吸入圧までの任意の高さまで低下させると、ピストン9に作用する背圧が小さくなるために、作動室内で冷媒を圧縮することにより発生する圧縮反力によって、全てのピストン9の往復運動の下死点が、ピストン9の背圧(制御圧室18内の圧力)による軸方向力が圧縮反力による軸方向力に釣り合う位置まで、バルブプレート19から遠ざかる方向へ移動する。
その結果、揺動斜板6と旋回板5の傾斜角度θが大きくなると共に揺動運動の振幅が大きくなるので、全てのピストン9のストロークが一斉に大きくなって、圧縮機100の吐出容量が無段階に大きくなる。図1は、制御圧室18内の圧力を最小とすることによって、旋回板5と揺動斜板6の傾斜角度θが大きくなって、ピストン9のストロークと圧縮機100の吐出容量が最大(100%容量)となった状態を示している。
このように作動する圧縮機100においては、圧縮機100内の様々な摺動部、例えば、ピストン9とピストンボア21、コネクティングロッド91の球形端部91aと揺動斜板6の窪み62、等速ジョイント7の外輪71とケージ72及び内輪73とケージ72等、を潤滑するためのオイルが内蔵されていて、冷媒と一緒になって運ばれ各摺動部に供給されるようになっている。
本実施形態においては、リアハウジング3にオイルセパレータ35を備えた垂直円筒室34を設けると共に、リアハウジング3とシリンダブロック2間に跨がって高圧貯油室36を設けていて、圧縮機100から吐出されるオイルと冷媒ガスの混合流体を遠心分離してオイルと冷媒ガスとを分離して、このオイルを高圧貯油室36とクランク室18の差圧を利用して、高圧貯油室36からオイル導入路85を通って等速ジョイント7の摺動部に直接噴出するようにしているので、回り止め機構である等速ジョイント7の摺動性を高めることができる。このようにして、揺動斜板型の圧縮機100の回り止め機構の摺動部を良好な潤滑状態に保つことができ、回り止め機能の信頼性を確保し、圧縮機自体の信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態においては、等速ジョイント7の外輪71の内周面及びケージ72の外周面、或いはケージ72の内周面及び内輪73の外周面とで形成される球面摺接部の軸方向略中央部の摺動部にオイル保持溝75を形成している。即ち、図5では、内輪73の凸状球面の外周面の軸方向略中央部にオイル保持溝75を形成し、またケージ72の凸状球面の外周面の軸方向略中央部にオイル保持溝75を形成している。したがって、オイル保持溝75に保持されたオイルが、球面摺接部の軸方向略中央部を挟んでいる両側部の摺動部に供給されるようになり、内・外輪73,71及びケージ72との良好な摺動状態が得られる。
図6は、最大の吐出容量(100容量)をもたらす運転状態における第2実施形態の揺動斜板型圧縮機の全体構成を示す縦断面図であり、図7は、最小の吐出容量をもたらす運転状態における第2実施形態の揺動斜板型圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。この第2実施形態では、駆動軸4の中心軸8に面する側の中央部に凹部43を形成し、この凹部43内にラジアルベアリング(すべり軸受)44を配置し、ここに中心軸8の端部を挿入し支持するようにしたものである。即ち、第1実施形態では、中心軸8がシリンダブロック(ハウジング)2によって一端側のみが固定・支持された片持ち支持であったのに対し、第2実施形態では、中心軸8は、一端側がシリンダブロック2によって、他端側が駆動軸4によって支持されている両持ち支持構造にしたものである。その他の構成は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
このように中心軸8を両端側で支持することにより、中心軸8に作用する荷重を両側で受けることができ、片持ち支持よりも剛性が高くなり、信頼性が一層向上し、また振動・騒音の一層の低減を図ることができる。なお、中心軸8を支持するベアリング(軸受)としては、ラジアルベアリング44ではなくボールベアリング(転がり軸受)にしてもよい。
図8は、本発明の第3実施形態である斜板型の圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。前記した第1及び第2実施形態では、本発明を揺動斜板型の圧縮機に適用したものであるが、第3実施形態では、本発明を斜板型の圧縮機に適用したものである。斜板型の圧縮機100においては、シリンダブロック111の前端にフロントハウジング110が接合され、シリンダブロック111の後端には、バルブプレート、弁形成プレート等の板材115を介してリアハウジング113が接合している。クランク室(制御圧室)107を形成するフロントハウジング110とシリンダブロック111とには、駆動軸(回転軸)104が回転自在に支持されている。外部駆動源、例えば車両エンジン、からベルト等を介してプーリ(図示せず)に伝達された動力が、駆動軸104に伝達される。
駆動軸104には、ラグプレート105が圧入等で一体化されていると共に、斜板108が駆動軸104に軸方向にスライド可能かつ傾動可能に支持されている。斜板108には連結片108aが固着されており、この連結片にはガイドピン106が圧入等で一体化されている。ラグプレート105には、ガイド孔105aが形成され、ガイドピン106の頭部がガイド孔105aにスライド可能に挿入されている。斜板108は、ガイド孔105aとガイドピン106との連係により、駆動軸104の軸方向に傾動可能かつ駆動軸104と一体的に回転する。
斜板108の中心部がラグプレート105側へ移動すると、斜板108の傾角が増大する。斜板108の最大傾角は、ラグプレート105と斜板108との当接によって規制される。斜板108の中心部がシリンダブロック111側へ移動すると、斜板108の傾角が減少する。斜板108の最小傾角は、斜板108と駆動軸104上に設けられたサークリップ116との当接によって規制される。
シリンダブロック111に穿設された複数のシリンダボア111a内には、ピストン112が収容されている。ピストン112の後部には、一対のシュー109が配置され、このシュー109が斜板108の周端部を摺動可能に挟持している。このようにして、斜板108の回転運動はシュー109を介してピストンの前後往復運動に変換され、ピストン112がシリンダボア111a内を前後にスライドする。
リアハウジング113内には、吸入室117と吐出室118とが区画形成されている。シリンダブロック111とリアハウジング113との間に介在しているバルブプレート、弁形成プレート等の板材115には、吸入弁及び吐出弁が形成されている。従って、吸入室117内の冷媒ガスはピストン112の復動動作により吸入弁を押し退けてシリンダボア111a内に流入する。この流入した冷媒ガスはピストン112の往復動作により吐出弁を押し退けて吐出室118に吐出される。
図示されていないが、吐出室118とクランク室107とは圧力供給通路で接続されており、クランク室107と吸入室117とは放圧通路で接続されている。圧力供給通路は、吐出室118内の冷媒をクランク室107へ送り、クランク室107内の冷媒は放圧通路を介して吸入室117へ流出する。従って、クランク室107内の潤滑のためのオイルは、冷媒に混入して冷凍サイクル内を冷媒と一緒に循環する。なお、符号119は圧力供給通路に設けられる制御弁である。
上記で説明した構成は、斜板型の圧縮機100の公知の一般的な構成である。
次に本発明の第3実施形態の斜板型の圧縮機100の特徴となる構造について説明する。この第3実施形態でも、第1、第2実施形態と同様に、リアハウジング113には、吐出室118の下流に、この吐出室118と連通する垂直円筒室120が設けられている。この垂直円筒室120には、オイルセパレータ121が圧入され、図3に示されるのと同様に吐出室118から垂直円筒室120に入ってくるオイルと冷媒ガスとの混合流体を遠心分離し、オイルと冷媒ガスとに分離される。分離された冷媒ガスは、オイルセパレータ121上方から冷凍サイクル内に排出され、オイルは、リアハウジング113とシリンダブロック111との間に跨がって設けられた高圧貯油室122に貯蔵される。
斜板型の圧縮機100は、前記した揺動斜板型の圧縮機とは異なり、回り止め機構を有していない。そこで、本実施形態では、この高圧貯油室122に蓄えられたオイルを、高圧貯油室122内の高圧とクランク室107との差圧を利用して、リアハウジング113と板材115の間に配置されたガスケット123に設けられた溝(図示せず)を介して供給し、更にシリンダブロック111に設けられたオイル導入路124を通って、斜板108とシュー109との摺動部に向けて、オイルを噴出させるようにしている。即ち、オイル導入路124は、駆動軸104の一端を回転可能に支持しているシリンダブロック111の支持部分の外周側にリアハウジング113側からフロントハウジング110側へと軸方向に延在し、フロントハウジング110側で、斜板108とシュー109との摺動部へ向けて開口している。このように、オイルセパレータ121で分離したオイルを、斜板108とシュー109との摺動部を狙って積極的に噴出、給油することで、この摺動部の良好な潤滑状態が得られ、圧縮機100の信頼性が向上する。
図9は、本発明の第4実施形態の斜板型の圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。第3実施形態においては、オイル導入路124をシリンダブロック111に形成しているが、第4実施形態では、このオイル導入路124をシリンダブロック111に代えて駆動軸104に設けている。即ち、オイル導入路124は、駆動軸104のリアハウジング113側の先端から略中心部をフロントハウジング110側へと軸方向に延在し、ピストン112が上死点にあるときのシュー109の直下の地点で径方向へと開口している。したがって、高圧貯油室122内のオイルが、ガスケット123の溝(図示せず)を経由して駆動軸104のオイル導入路124を通って、斜板108とシュー109との摺動部を狙って積極的に噴出、給油することができる。その他の構成は、第3実施形態と同様であるので説明を省略する。
図10は、本発明の第5実施形態の斜板型の圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。本実施形態では、斜板108の構造を、前記した揺動斜板型圧縮機の旋回板と揺動斜板との関係のように、2枚の板状体をベアリングを介して重ね合わせた構造としており、斜板108とシュー109間にベアリングを入れて転がり化している。即ち、斜板108は、斜板本体108Aに円環状の副斜板108Bがラジアルベアリング126とスラストベアリング127を介して支持された構造となっている。この場合、斜板108は、当然回り止め機構を有していない。オイルと冷媒ガスとを分離して、オイルを斜板108とシュー109との摺動部に直接給油する給油構成については、第3実施形態と同様であり、オイル導入路124はシリンダブロック111に設けられている。更にその他の構成については、先の第3実施形態と同様であるので説明を省略する。
図11は、本発明の第6実施形態の斜板型の圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。本実施形態では、斜板108の構造としては、第5実施形態の斜板108を採用している。しかしながら、オイル導入路124をシリンダブロック111と駆動軸104との両者に設けている。この場合には、オイルセパレータ121で分離され高圧貯油室122に蓄えられたオイルが、シリンダブロック111のオイル導入路124aと駆動軸104のオイル導入路124bの両方から、斜板108とシュー109との摺動部に向けて噴出されるので、摺動部の一層良好な潤滑状態が期待でき、圧縮機の信頼性が向上する。なお、その他の構成について第3実施形態と同様であるので説明を省略する。
以上説明した第1〜第6実施形態では、フロン系冷媒であるHFC(ハイドロフルオロカーボン)134aの冷媒換算で300cc以上の能力を確保できるようにすることが好ましい。これにより、バス等の空調装置に適用可能な大容量の圧縮機が得られる。なお、HFC134aの冷媒換算で300cc以上とは、例えばCO2冷媒の場合、100cc以上である。
また、上記説明においては、揺動斜板型可変容量圧縮機及び斜板型可変容量圧縮機を例として説明しているが、本発明は可変容量型に限定するものではなく、固定容量型の圧縮機にも適用可能である。
本発明の第1実施形態の揺動斜板型の圧縮機の全体構成を示す縦断面図であり、その100%(最大)容量時を示している。 最小容量時における第1実施形態の揺動斜板型の圧縮機の縦断面図である。 揺動斜板型の圧縮機の回り止め機構へのオイルの噴出を説明する図である。 回り止め機構である等速ジョイントを軸方向から見た図である。 等速ジョイントの内輪とケージの斜視図である。 本発明の第2実施形態の揺動斜板型の圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。 最小容量時における第2実施形態の揺動斜板型の圧縮機の縦断面図である。 本発明の第3実施形態の斜板型の圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。 本発明の第4実施形態の斜板型の圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。 本発明の第5実施形態の斜板型の圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。 本発明の第6実施形態の斜板型の圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。
符号の説明
1,110 フロントハウジング
2,111 シリンダブロック
3,113 リアハウジング
31,118 吐出室
32,117 吸入室
33,119 制御弁
34,120 垂直円筒室
35,121 オイルセパレータ
36,122 高圧貯油室
4,104 駆動軸
43 凹部
5 旋回板(ドライブプレート)
6 揺動斜板(ワッブルプレート)
7 回り止め機構(等速ジョイント)
71 外輪
72 ケージ
73 内輪
74 ボール
75 オイル保持溝
8 中心軸
85,124 オイル導入路
9,112 ピストン
18,107 クランク室(制御室)
19,115 バルブプレート(板材)
20,123 ガスケット
108 斜板
109 シュー
100 圧縮機

Claims (9)

  1. ベアリングを介してハウジングによって軸承された駆動軸(104)と、
    前記ハウジング内に収容され、前記駆動軸と一体的に回転し、前記駆動軸に対して傾角可変に設けられた斜板(108)と、
    前記斜板に連動し、前記斜板の回転によって往復動作するピストン(112)と、
    前記ピストンを収容するシリンダボア(111a)が穿設されたシリンダブロック(111)と、
    前記ピストンに摺動かつ回転可能に配置され、前記斜板を摺動可能に挟持することで、前記斜板の回転運動を前記ピストンの往復運動に変換する一対のシュー(109)と、
    を備えている斜板型の圧縮機が、
    前記ピストンと前記シリンダボアとによって圧縮された冷媒ガス中のオイルを分離する装置(121)と、
    その分離したオイルを貯蔵する高圧貯油室(122)とを有していて、
    一端が前記高圧貯油室(122)に連通すると共に、他端が前記シュー(109)の摺動部に向けて開口しているオイル導入路(124)を設けたことを特徴とする斜板型の圧縮機。
  2. 前記オイル導入路(124)が、前記駆動軸(104)又は前記シリンダブロック(111)或いはその両者に設けたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. ベアリングを介してハウジングによって軸承されて動力源からの回転動力を受け入れる駆動軸(4)と、
    前記駆動軸に連結されて回転すると共に、前記駆動軸に対して傾斜することができる旋回板(5)と、
    ベアリング(52,53)を介して前記旋回板(5)に連結され、前記旋回板(5)と同じ傾斜角度をとるが、回り止め機構(7)により回転は阻止される揺動斜板(6)と、
    前記揺動斜板(6)に連結されて前記駆動軸(4)の軸方向に往復運動をすると共に、シリンダブロック(2)に形成されたシリンダボア(21)内に挿入されて流体を吸入及び圧縮するピストン(9)と、
    前記旋回板(5)と前記揺動斜板(6)を支持するために、前記駆動軸(4)の延長線上において前記シリンダブロック(2)に支持される中心軸(8)と、
    を備えている揺動斜板型の圧縮機が、
    冷媒ガス中のオイルを分離する装置(35)と、
    その分離したオイルを貯蔵する高圧貯油室(36)とを有していて、
    前記高圧貯油室(36)から前記回り止め機構(7)の摺動部に向けて給油できるオイル導入路(85)を設けたことを特徴とする揺動斜板型の圧縮機。
  4. 前記圧縮機が可変容量型であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の圧縮機。
  5. 前記オイル導入路(85)が前記中心軸(8)に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の圧縮機。
  6. 前記回り止め機構(7)として等速ジョイント(7)を採用していて、前記等速ジョイントの摺動部にオイル保持溝(75)が設けられていることを特徴とする請求項3又は5に記載の圧縮機。
  7. 前記回り止め機構(7)を支持する前記中心軸(8)が片持ち支持であることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の圧縮機。
  8. 前記回り止め機構(7)を支持する前記中心軸(8)が、一端が前記駆動軸(4)に配置されたベアリング(44)で支持され、他端が前記シリンダブロック(2)等のハウジングで回転不可に支持されていることを特徴とする請求項3,5又は6に記載の圧縮機。
  9. フロン系冷媒であるHFC134aの冷媒換算で300cc以上の能力を確保することができることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の圧縮機。
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