JP2001098154A - 抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物

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JP2001098154A
JP2001098154A JP27829599A JP27829599A JP2001098154A JP 2001098154 A JP2001098154 A JP 2001098154A JP 27829599 A JP27829599 A JP 27829599A JP 27829599 A JP27829599 A JP 27829599A JP 2001098154 A JP2001098154 A JP 2001098154A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)下記式(1)又は(2)のオルガ
ノポリシロキサン100重量部 HO(SiR1 2O)nH (1) (R1はC1 10の一価炭化水素基、nは10以上の整
数。) 【化1】 (R1、nは上記と同じ。R2はC1 10の一価炭化水素
基、R3はC1 6の一価炭化水素基、mは0又は1。) (B)ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子
中に2個以上有するシラン化合物又はその部分加水分解
物 0.1〜30重量部 (C)ルチル化率が50%以下であり、BET比表面積
が30m2/g以上である酸化チタン
1〜50重量部 を含有してなる抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン
組成物。 【効果】 本発明の抗菌・防カビ性オルガノポリシロキ
サン組成物は、抗菌性及び防カビ性に優れ、耐熱性、耐
紫外線性等の耐候性が良好であり、変色発生や人体への
危険性もほとんどない抗菌・防カビ性シリコーンゴムを
与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性及び防カビ
性に優れ、かつ耐熱性、耐紫外線性などの耐候性が良好
で、しかも基材の変色、安全性の問題がない硬化物を与
え、建材用シーリング材、水回り用シーリング材等の各
種シーリング材などに好適に使用される抗菌・防カビ性
オルガノポリシロキサン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】湿気に
より架橋するRTVシリコーンゴムは、その取り扱いが
容易な上に耐候性、電気特性に優れるため、水回り用の
シーリング材、建材用のシーリング材等の建築用のシー
リング材、電気電子分野での接着剤など様々な分野で応
用されている。中でも、水回りにおいて各種の被着体に
良好に接着する上に耐候性にも優れる脱オキシムタイプ
RTVシリコーンゴムは、幅広く使用されている。
【0003】一方、近年住宅の建築技術が向上するとと
もに気密性も向上し、カビなどの微生物にとって住宅内
の小回りは格好の生息域となっている。特にカビは、R
TVシリコーンゴム内部にまで菌糸を挿入し、ふき取り
はもとより薬剤による除去も困難になり、外観を損ねる
ことが多い。
【0004】この解決策としては、抗菌性の薬剤をシー
リング材中に混練する方法が有効である。具体的にシリ
コーンシーリング材においては、抗菌性、安全性の面か
ら2,3,5,6−テトラクロル−4−メチルスルホニ
ルピリジンを添加する方法(特開昭51−106158
号公報)、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾー
ルを添加する方法(特開昭54−127960号公
報)、N−置換ベンズイミダゾリルカルバメート誘導体
を添加する方法(特開昭56−38348号公報)が知
られている。
【0005】しかしながら、これらの化合物を含有する
シーリング材は、加熱及び紫外線被ばくにより黄変する
という問題があり、このため確実に全てのカビ発生防止
に効力を発揮するまで添加量を増やせないという欠点が
あった。実際に、シーリング剤においては熱変色度合い
(△b)及び紫外線変色度合い(△E)が5以下である
ことが外観的に実用的であるが、従来の有機系抗菌・防
カビ剤では変色性と抗菌・防カビ性の両方を満足できな
かった。
【0006】特開平8−217977号公報には、トリ
アゾリル基含有防カビ剤を含有するオルガノポリシロキ
サン組成物が提案されているが、このものは防カビ性に
優れるものの、抗菌性は不十分であるという問題があっ
た。
【0007】特開平7−76654号公報には、有機系
防カビ剤と無機系抗菌剤を併用することが提案されてい
るが、抗菌性、防カビ性はある程度優れているものの、
変色性については不十分であるという問題があった。
【0008】また、銀イオンを担持させたゼオライト等
を抗菌・防カビ剤に用いることも種々提案されている
が、銀の安全性については不安があるのが現状である。
【0009】特に近年、O−157の問題や抗菌性を付
与した床材、衛生陶器などの抗菌仕様商品の開発販売に
伴い、使用するシーリング材にも抗菌仕様が強く要求さ
れてきている。
【0010】従って、各種シーリング材等の材料におい
ては、変色等の品質低下や安全面が良好で、高い抗菌、
防カビ性を発揮する技術の開発が望まれている。
【0011】本発明は上記要望に応えるためになされた
もので、抗菌性及び防カビ性に優れ、かつ耐熱性、耐紫
外線性等の耐候性が良好であり、しかも変色発生が少な
く安全性にも優れた硬化物を与える抗菌・防カビ性オル
ガノポリシロキサン組成物を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、下記一般式(1)又は(2)で示されるオルガノポ
リシロキサン、ケイ素原子に結合した加水分解可能な基
を1分子中に2個以上有するシラン化合物又はその部分
加水分解物、特定のルチル化率と比表面積を有する酸化
チタンを配合した抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサ
ン組成物が、室温下で速やかに硬化して、抗菌性及び防
カビ性に優れ、かつ耐熱性、耐紫外線性等の耐候性にも
優れ、しかも変色することがなく安全性も高いシリコー
ンゴムを与えること、更に、上記組成物に防カビ剤、特
に下記一般式(4)で示されるトリアゾール基含有化合
物を併用して配合することにより、より一層高い抗菌性
及び防カビ性が発揮されることを見出した。
【0013】即ち、本発明者は、特定の酸化チタン、つ
まりルチル化率が50%以下であり、BET比表面積が
30m2/g以上である酸化チタンが優れた抗菌・防カ
ビ性を与え、この酸化チタンを下記一般式(1)又は
(2)で示されるオルガノポリシロキサン、ケイ素原子
に結合した加水分解可能な基を1分子中に2個以上有す
るシラン化合物又はその部分加水分解物を含有するオル
ガノポリシロキサン組成物に配合することにより、上述
したような問題を解決して、優れた抗菌・防カビ性、耐
候性を有し、変色、安全性の問題もなく、高品質の抗菌
・防カビ性シリコーンゴムが得られることを知見し、本
発明をなすに至った。
【0014】なお、特開平9−227779号公報に
は、建築用室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に
おいて、光触媒として微粒子酸化チタンを配合すること
が記載されているが、気相法で得られた酸化チタンにつ
いては何ら記載されておらず、特定のルチル化率につい
ても何ら記載されていない。また、米国特許第5,42
4,354号公報には、引裂き強度等の物理的特性を向
上させるために超微粒子酸化チタンを配合することが記
載されているが、これもルチル化率や気相法については
何ら記載されていなない。
【0015】従って、本発明は (A)下記一般式(1)又は(2)で示されるオルガノポリシロキサン 100重量部 HO(SiR1 2O)nH (1) (式中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、R1は互 いに同一であっても異種の基であってもよい。nは10以上の整数である。) (B)ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子中に2個以上有するシラ ン化合物又はその部分加水分解物 0.1〜30重量部 (C)ルチル化率が50%以下であり、BET比表面積が30m2/g以上であ る酸化チタン 1〜50重量部 を含有してなることを特徴とする抗菌・防カビ性オルガ
ノポリシロキサン組成物を提供する。
【0016】
【化2】 (式中、R1、nは上記と同じ。R2は炭素数1〜10の
非置換又は置換一価炭化水素基、R3は炭素数1〜6の
一価炭化水素基を示し、mは0又は1である。)
【0017】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組
成物の(A)成分は、下記一般式(1)又は(2)で示
されるオルガノポリシロキサンである。 HO(SiR1 2O)nH (1)
【0018】上記式(1)中、R1は炭素数1〜10の
置換又は非置換の一価炭化水素基であり、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オ
クチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロ
アルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテ
ニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、
トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル
基等のアラルキル基、あるいはこれらの基の水素原子が
部分的に塩素、フッ素、臭素といったハロゲン原子等で
置換された基、例えばトリフルオロプロピル基などであ
り、メチル基が特に好ましい。このR1は同一の基であ
っても異種の基であってもよい。また、式(1)中のn
は、10以上の整数であり、このオルガノポリシロキサ
ンの25℃における粘度が25〜500,000cSt
の範囲、特に100〜100,000cStの範囲とな
ることが好ましい。
【0019】
【化3】
【0020】ここで、R1、nは上記と同じである。R2
は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であ
り、R1で挙げたものと同様のものが例示される。R3
炭素数1〜6の一価炭化水素基であり、R1と同様のも
のを挙げることができるが、非置換のもの、中でもメチ
ル基等のアルキル基が好ましい。また、mは0又は1で
ある。
【0021】次に、(B)成分は、ケイ素原子に結合し
たケトオキシム基、アルコキシ基、アルケノキシ基、ア
セトキシ基などの加水分解可能な基を1分子中に2個以
上有するシラン化合物又はその部分加水分解物である。
【0022】本発明において、上記シラン化合物として
は、ケトオキシムシラン、アルコキシシランが好まし
く、特に下記一般式(3)で示されるケトオキシム基含
有シラン化合物が好適である。 R5 aSi(ON=CR4 24-a (3) (式中、R4は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭
化水素基であり、R4は互いに同一であっても異種の基
であってもよい。R5は炭素数1〜10の非置換の一価
炭化水素基であり、aは0,1又は2である。)
【0023】ここで、R4としては、上記R1で挙げたも
のと同様のものを例示することができ、R5としては、
1で挙げたもののうち、非置換のものが例示される。
【0024】(B)成分の加水分解性シラン化合物の具
体例としては、メチルトリス(ジメチルケトオキシム)
シラン、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シ
ラン、エチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラ
ン、メチルトリス(メチルイソブチルケトオキシム)シ
ラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラ
ン、ビニルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン、フ
ェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、フ
ェニルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン等の式
(3)で示されるケトオキシムシランのほか、メチルト
リメトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチ
ルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、ビ
ニルトリアセトキシシランなどの各種シランが例示さ
れ、これらは1種を単独で又は2種以上を併用して使用
することができる。
【0025】上記シラン化合物又はその部分加水分解物
は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部
に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜15重量
部の範囲で使用されるものであり、配合量が少なすぎる
と十分な架橋が得られず、目的とするゴム弾性を有する
組成物とならず、配合量が多すぎると機械特性に劣るも
のとなる。
【0026】(C)成分の酸化チタンは、ルチル化率が
50%以下、特に30%以下であり、またBET比表面
積が30m2/g以上、特に60m2/g以上のものであ
る。ルチル化率が50%を超えたり、比表面積が30m
2/gより小さい酸化チタンは十分な抗菌・防カビ性を
与えず、本発明の目的を達成し得ない。酸化チタンは、
一般にルチル型、アナターゼ型、その両方の構造を有す
るものがあるが、本発明ではルチル化率が50%を超え
ると十分な効果が得られない。なお、比表面積の上限は
特に制限されないが、通常150m2/g以下である。
【0027】(C)成分の酸化チタンは、特に気相法で
得られるものが好ましい。気相法は公知の方法であり、
四塩化チタンを高温、特に1,000℃以上の雰囲気下
で酸化させて酸化チタンを得るものである。特開平9−
227779号公報等で例示されている液相法で得られ
る酸化チタンでは水分含有量が多く、抗菌・防カビ性や
ゴム物性に悪影響を与えるおそれがある。
【0028】(C)成分の添加量は、(A)成分のオル
ガノポリシロキサン100重量部に対して1〜50重量
部、特に5〜30重量部の範囲である。配合量が少なす
ぎると上記の効果が不十分であり、多すぎてもその配合
効果は大きく変わらない上、シーラントの作業性等が損
なわれるおそれがある。
【0029】本発明では、上記必須成分の他に通常使用
されている防カビ剤を配合することが好ましく、他の防
カビ剤を併用することにより、より高い抗菌・防カビ効
果を得ることができる。
【0030】ここで、防カビ剤としては、下記一般式
(4)で示されるトリアゾール基含有化合物が好適に使
用される。 Y−CR67−CR89−X (4) (R6,R7は独立に水素原子又は非置換又は置換一価炭
化水素基であり、R8,R9はそれぞれ独立にアルコキシ
基、水素原子又はアルキル基である。Yは水酸基又はニ
トリル基であり、Xはトリアゾリル基である。)
【0031】この場合、R6,R7の一価炭化水素基は炭
素数1〜12のものが好ましく、R 1で挙げたものと同
様のものを挙げることができる。また、R8,R9のアル
コキシ基としてはビフェニルアルコキシを含んでもよい
炭素数1〜12のもの、アルキル基としては炭素数1〜
12のものが好ましい。
【0032】式(4)のトリアゾール基含有化合物とし
ては、特に1,2,4−トリアゾール−1−イル基含有
化合物が望ましく使用され、具体的にはα−〔2−(4
−クロロフェニル)エチル〕−α−(1,1−ジメチル
エチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル
−エタノール(デプコナジール)、ヘキサコナゾール、
ミクロブタニルなどが例示される。これらの中では、α
−〔2−(4−クロロフェニル)エチル〕−α−(1,
1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル−エタノール(デプコナジール)が好適で
ある。
【0033】トリアゾール基含有化合物の添加量は、
(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対
して好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.
2〜3重量部の範囲である。配合量が少なすぎると上記
の効果が不十分となる場合があり、配合量が多すぎても
その効果は変わらない上、耐変色性が損なわれるおそれ
がある。
【0034】なお、本発明では、本発明の効果を損なわ
ない程度であれば、上記以外の他の防カビ剤、抗菌剤を
併用してもかまわない。
【0035】本発明のオルガノポリシロキサン組成物に
は、上記成分以外に任意成分として一般に知られている
充填剤、添加剤、触媒などを本発明の効果を妨げない範
囲で配合しても差し支えない。
【0036】充填剤としては、例えば粉砕シリカ、煙霧
状シリカ、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、湿式シリカなど
が挙げられる。添加剤としては、チクソ性向上剤として
のポリエーテル、両末端がトリメチルシリル基で封鎖さ
れたジメチルシリコーンオイル、接着助剤としてγ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、3−2−(アミノエ
チルアミノ)プロピルトリメトキシシラン等のアミノシ
ラン類、γ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン等のエポキシシラン類などが挙げられる。
触媒としては、有機錫エステル、有機錫キレート化合物
等の有機錫系触媒、アルコキシチタン、有機チタン酸エ
ステル、有機チタンキレート化合物などの有機チタン系
触媒が挙げられる。触媒の添加量は、(A)成分のオル
ガノポリシロキサン100重量部に対して0.01〜1
0重量部が好ましいが、上記任意成分の添加量は、本発
明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0037】本発明の抗菌・防カビ性オルガノポリシロ
キサン組成物は、上記各成分を通常の方法で混合して調
製することができ、これは室温下で速やかに湿気硬化し
て成形物を与えるものである。
【0038】本発明の組成物の硬化物は、熱変色試験及
び紫外線変色試験における黄変度合いΔb及びΔEが、
5以下であることが望ましい。
【0039】
【発明の効果】本発明の抗菌・防カビ性オルガノポリシ
ロキサン組成物は、抗菌性及び防カビ性に優れ、かつ耐
熱性、耐紫外線性等の耐候性が良好であり、しかも変色
発生や人体への危険性もほとんどない抗菌・防カビ性シ
リコーンゴムを与えるもので、水回りに用いるシーリン
グ材、建材用シーリング材等の建築用シーリング材、電
気電子分野における接着剤などに利用することができ
る。
【0040】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0041】[実施例1]25℃における粘度が20,
000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジ
メチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が1
00cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポ
リジメチルシロキサン(III)10重量部、気相法で
得られたルチル化率が14%でBET比表面積が100
2/gである酸化チタン10重量部及び表面をジメチ
ルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重量部を
加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタノキシ
ムシラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.1重量
部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン1重量部を加え、減圧下で完
全に混合してサンプル1を得た。
【0042】[実施例2]25℃における粘度が20,
000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジ
メチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が1
00cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポ
リジメチルシロキサン(III)10重量部、気相法で
得られたルチル化率が23%でBET比表面積が80m
2/gである酸化チタン20重量部及び表面をジメチル
ジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重量部を加
え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタノキシム
シラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.1重量部
を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン1重量部を加え、減圧下で完全
に混合してサンプル2を得た。
【0043】[実施例3]25℃における粘度が20,
000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジ
メチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が1
00cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポ
リジメチルシロキサン(III)10重量部、気相法で
得られたルチル化率が14%でBET比表面積が100
2/gである酸化チタン10重量部及び表面をジメチ
ルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重量部を
加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタノキシ
ムシラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.1重量
部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン1重量部及びデブコナジール
0.5重量部を加え、減圧下で完全に混合してサンプル
3を得た。
【0044】[実施例4]25℃における粘度が20,
000cStの末端がトリメトキシシリル基で封鎖され
たポリジメチルシロキサン(II)80重量部に、同じ
く粘度が100cStの末端がトリメチルシリル基で封
鎖されたポリジメチルシロキサン(III)10重量
部、気相法で得られたルチル化率が14%でBET比表
面積が100m2/gである酸化チタン10重量部及び
表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ
10重量部を加え、混合機で撹拌混合した後、メチルト
リメトキシシラン6重量部、テトラブトキシチタン0.
5重量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン1重量部及びデブコナ
ジール0.5重量部を加え、減圧下で完全に混合してサ
ンプル4を得た。
【0045】[比較例1]25℃における粘度が20,
000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジ
メチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が1
00cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポ
リジメチルシロキサン(III)10重量部、気相法で
得られたルチル化率が54%で、BET比表面積が20
2/gである酸化チタン20重量部及び表面をジメチ
ルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重量部を
加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタノキシ
ムシラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.1重量
部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン1重量部を加え、減圧下で完
全に混合してサンプル5を得た。
【0046】[比較例2]25℃における粘度が20,
000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジ
メチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が1
00cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポ
リジメチルシロキサン(III)10重量部及び表面を
ジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重
量部を加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタ
ノキシムシラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.
1重量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン1重量部、デブコナジ
ール0.5重量部を加え、減圧下で完全に混合してサン
プル6を得た。
【0047】[比較例3]25℃における粘度が20,
000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジ
メチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が1
00cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポ
リジメチルシロキサン(III)10重量部及び表面を
ジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重
量部を加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタ
ノキシムシラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.
1重量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン1重量部、無機系抗菌
・防カビ剤ゼオミック(シナネン製)1.0重量部を加
え、減圧下で完全に混合してサンプル7を得た。
【0048】上記各実施例及び比較例における各サンプ
ル1〜7の組成を表1にまとめて掲げた。なお、表中の
数字は重量部を表す。また、得られた各サンプル1〜7
について、種々試験用試料を作成し、下記の方法で変色
試験及び防カビ性試験を行った。結果を表1に併記す
る。試験方法 (変色試験)得られたサンプルを2mm厚のシートに成
形し、20±3℃、55±10%RHの雰囲気で一週間
硬化させ、このシートを用いて下記の変色試験を行っ
た。 1:熱変色試験 成形硬化させたシートをミノルタカメラ社製色差計CR
−300で初期の色差を測定した後、90℃の乾燥機中
に200時間放置した。養生したサンプルの色差を測定
し、黄変度合い(△b)を確認した(△bの値が大きい
ほど変色が激しい。)。 2:紫外線変色試験 成形硬化させたシートをミノルタカメラ社製色差計CR
−300で初期の色差を測定した後、医療用殺菌灯を用
い殺菌灯から試料までの距離が10cmになるよう調整
し、24時間紫外線を照射して劣化させた。養生したサ
ンプルの色差を測定し、黄変度合い(△E)を確認し
た。 (防カビ性能試験) 1:変色試験に使用したものと同じ試験サンプルを使用
し、JIS Z 2911に準じて測定した。防カビ性
の評価は下記の方法に従った。評価方法 防カビ性のランクを下記のように定義した。 防カビ性1:試料又は試験片に一定量接種したカビの菌
糸の発育部分の面積が全面積の1/3を超える場合。 防カビ性2:試料又は試験片に一定量接種したカビの菌
糸の発育部分の面積が全面積の1/3を超えない場合。 防カビ性3:試料又は試験片に一定量接種したカビの菌
糸の発育が認められない場合。 2:防カビ性能試験(MIL STD 810D Method 508.3変 法)評価方法 発育 発育の状況 防カビ性0 菌の発育がない 菌の発育が全く見られない。 防カビ性1 わずかに発育 まばらな、又は限られた程度の菌の発育がある。 材料の変形はない。 防カビ性2 少し発育 間欠的な菌のむらがあり、又はかすかな菌のコロ ニーが試料表面に見られる。 防カビ性3 中間的な発育 実質的な量の菌の発育と繁殖。材料の化学的乃至 物性の変化が見られる。 防カビ性4 激しく繁殖 大量の菌の繁殖。材料の変形と分解が発生してい る。 (抗菌性能試験)変色試験に使用したものと同じ試験サ
ンプルを使用し、抗菌学会試験方法(フィルム密着法1
995年度版)の抗菌性試験に準じて測定した。 判定基準:接種直後対照区(A) 対照区(B) 無加工試験区(C) サンプル(D) 増減差値={log(C/A)−log(D/A)}=
{log(C/D)} 効果有り(−):増減差値2以上 効果なし(+):増減差値2未満
【0049】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 7/10 C07F 7/10 H C08K 3/22 C08K 3/22 5/3472 5/3472 5/5465 5/5465 C09K 3/10 C09K 3/10 G Q Fターム(参考) 4H011 AA02 AA03 BA01 BA06 BB09 BB18 BC19 DA17 DC05 DD07 DH07 4H017 AA04 AA24 AA27 AA31 AA39 AB16 AC01 AC05 AC07 AC16 AC18 AC20 AD05 AD06 AE03 4H049 VN01 VP01 VQ43 VR21 VR43 VU21 4J002 CP051 CP061 CP081 CP131 CP141 DE137 EU168 EX036 EX076 FD010 FD146 FD150 FD187 FD188 GJ02 GL00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1)又は(2)で示
    されるオルガノポリシロキサン
    100重量部 HO(SiR1 2O)nH (1) (式中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭
    化水素基であり、R1は互いに同一であっても異種の基
    であってもよい。nは10以上の整数である。) 【化1】 (式中、R1、nは上記と同じ。R2は炭素数1〜10の
    非置換又は置換一価炭化水素基、R3は炭素数1〜6の
    一価炭化水素基を示し、mは0又は1である。) (B)ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子
    中に2個以上有するシラン化合物又はその部分加水分解
    物 0.1〜30重量部 (C)ルチル化率が50%以下であり、BET比表面積
    が30m2/g以上である酸化チタン
    1〜50重量部 を含有してなることを特徴とする抗菌・防カビ性オルガ
    ノポリシロキサン組成物。
  2. 【請求項2】 (B)成分のシラン化合物又はその部分
    加水分解物が、下記一般式(3) R5 aSi(ON=CR4 24-a (3) (式中、R4は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭
    化水素基であり、R4は互いに同一であっても異種の基
    であってもよい。R5は炭素数1〜10の非置換の一価
    炭化水素基であり、aは0,1又は2である。)で示さ
    れるケトオキシム基を有するシラン化合物又はその部分
    加水分解物である請求項1記載の抗菌・防カビ性オルガ
    ノポリシロキサン組成物。
  3. 【請求項3】 (C)成分の酸化チタンが気相法により
    得られたものである請求項1又は2記載の抗菌・防カビ
    性オルガノポリシロキサン組成物。
  4. 【請求項4】 更に下記一般式(4)で示されるトリア
    ゾール基含有化合物を0.1〜5重量部含有する請求項
    1乃至3のいずれか1項記載の抗菌・防カビ性オルガノ
    ポリシロキサン組成物。 Y−CR67−CR89−X (4) (R6,R7は独立に水素原子又は非置換又は置換一価炭
    化水素基であり、R8,R9はそれぞれ独立にアルコキシ
    基、水素原子又はアルキル基である。Yは水酸基又はニ
    トリル基であり、Xはトリアゾリル基である。)
  5. 【請求項5】 変色試験における熱変色度合い及び紫外
    線変色度合いが5以下である請求項1乃至4のいずれか
    1項記載の抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成
    物。
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CN108129842A (zh) * 2017-12-28 2018-06-08 长沙无道工业设计有限公司 一种硅胶及其制备方法

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