JP3944674B2 - 抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗菌性及び防カビ性に優れ、かつ耐熱性、耐紫外線性などの耐候性が良好で、しかも基材の変色、安全性の問題がない硬化物を与え、建材用シーリング材、水回り用シーリング材等の各種シーリング材などに好適に使用される抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
湿気により架橋するRTVシリコーンゴムは、その取り扱いが容易な上に耐候性、電気特性に優れるため、水回り用のシーリング材、建材用のシーリング材等の建築用のシーリング材、電気電子分野での接着剤など様々な分野で応用されている。中でも、水回りにおいて各種の被着体に良好に接着する上に耐候性にも優れる脱オキシムタイプRTVシリコーンゴムは、幅広く使用されている。
【0003】
一方、近年住宅の建築技術が向上するとともに気密性も向上し、カビなどの微生物にとって住宅内の小回りは格好の生息域となっている。特にカビは、RTVシリコーンゴム内部にまで菌糸を挿入し、ふき取りはもとより薬剤による除去も困難になり、外観を損ねることが多い。
【0004】
この解決策としては、抗菌性の薬剤をシーリング材中に混練する方法が有効である。具体的にシリコーンシーリング材においては、抗菌性、安全性の面から2,3,5,6−テトラクロル−4−メチルスルホニルピリジンを添加する方法(特開昭51−106158号公報)、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾールを添加する方法(特開昭54−127960号公報)、N−置換ベンズイミダゾリルカルバメート誘導体を添加する方法(特開昭56−38348号公報)が知られている。
【0005】
しかしながら、これらの化合物を含有するシーリング材は、加熱及び紫外線被ばくにより黄変するという問題があり、このため確実に全てのカビ発生防止に効力を発揮するまで添加量を増やせないという欠点があった。実際に、シーリング剤においては熱変色度合い(△b)及び紫外線変色度合い(△E)が5以下であることが外観的に実用的であるが、従来の有機系抗菌・防カビ剤では変色性と抗菌・防カビ性の両方を満足できなかった。
【0006】
特開平8−217977号公報には、トリアゾリル基含有防カビ剤を含有するオルガノポリシロキサン組成物が提案されているが、このものは防カビ性に優れるものの、抗菌性は不十分であるという問題があった。
【0007】
特開平7−76654号公報には、有機系防カビ剤と無機系抗菌剤を併用することが提案されているが、抗菌性、防カビ性はある程度優れているものの、変色性については不十分であるという問題があった。
【0008】
また、銀イオンを担持させたゼオライト等を抗菌・防カビ剤に用いることも種々提案されているが、銀の安全性については不安があるのが現状である。
【0009】
特に近年、O−157の問題や抗菌性を付与した床材、衛生陶器などの抗菌仕様商品の開発販売に伴い、使用するシーリング材にも抗菌仕様が強く要求されてきている。
【0010】
従って、各種シーリング材等の材料においては、変色等の品質低下や安全面が良好で、高い抗菌、防カビ性を発揮する技術の開発が望まれている。
【0011】
本発明は上記要望に応えるためになされたもので、抗菌性及び防カビ性に優れ、かつ耐熱性、耐紫外線性等の耐候性が良好であり、しかも変色発生が少なく安全性にも優れた硬化物を与える抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(1)又は(2)で示されるオルガノポリシロキサン、ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子中に2個以上有するシラン化合物又はその部分加水分解物、気相法によって得られた特定のルチル化率と比表面積を有する酸化チタンを配合した抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物が、室温下で速やかに硬化して、抗菌性及び防カビ性に優れ、かつ耐熱性、耐紫外線性等の耐候性にも優れ、しかも変色することがなく安全性も高いシリコーンゴムを与えること、更に、上記組成物に防カビ剤、特に下記一般式(4)で示されるトリアゾール基含有化合物を併用して配合することにより、より一層高い抗菌性及び防カビ性が発揮されることを見出した。
【0013】
即ち、本発明者は、特定の酸化チタン、つまり気相法によって得られたルチル化率が50%以下であり、BET比表面積が30m2/g以上である酸化チタンが優れた抗菌・防カビ性を与え、この酸化チタンを下記一般式(1)又は(2)で示されるオルガノポリシロキサン、ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子中に2個以上有するシラン化合物又はその部分加水分解物を含有するオルガノポリシロキサン組成物に配合することにより、上述したような問題を解決して、優れた抗菌・防カビ性、耐候性を有し、変色、安全性の問題もなく、高品質の抗菌・防カビ性シリコーンゴムが得られることを知見し、本発明をなすに至った。
【0014】
なお、特開平9−227779号公報には、建築用室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物において、光触媒として微粒子酸化チタンを配合することが記載されているが、気相法で得られた酸化チタンについては何ら記載されておらず、特定のルチル化率についても何ら記載されていない。また、米国特許第5,424,354号公報には、引裂き強度等の物理的特性を向上させるために超微粒子酸化チタンを配合することが記載されているが、これもルチル化率や気相法については何ら記載されていなない。
【0015】
従って、本発明は
(A)下記一般式(1)又は(2)で示されるオルガノポリシロキサン
100重量部
HO(SiR1 2O)nH (1)
(式中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、R1は互いに同一であっても異種の基であってもよい。nは10以上の整数である。)
(B)ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子中に2個以上有するシラン化合物又はその部分加水分解物 0.1〜30重量部
(C)気相法によって得られ、ルチル化率が50%以下であり、BET比表面積が30m2/g以上である酸化チタン 1〜50重量部
を含有してなることを特徴とする抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物
を提供する。
【0016】
【化2】
Figure 0003944674
(式中、R1、nは上記と同じ。R2は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基、R3は炭素数1〜6の一価炭化水素基を示し、mは0又は1である。)
【0017】
以下、本発明につき更に詳細に説明すると、本発明の抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物の(A)成分は、下記一般式(1)又は(2)で示されるオルガノポリシロキサンである。
HO(SiR1 2O)nH (1)
【0018】
上記式(1)中、R1は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、あるいはこれらの基の水素原子が部分的に塩素、フッ素、臭素といったハロゲン原子等で置換された基、例えばトリフルオロプロピル基などであり、メチル基が特に好ましい。このR1は同一の基であっても異種の基であってもよい。また、式(1)中のnは、10以上の整数であり、このオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が25〜500,000cStの範囲、特に100〜100,000cStの範囲となることが好ましい。
【0019】
【化3】
Figure 0003944674
【0020】
ここで、R1、nは上記と同じである。R2は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、R1で挙げたものと同様のものが例示される。R3は炭素数1〜6の一価炭化水素基であり、R1と同様のものを挙げることができるが、非置換のもの、中でもメチル基等のアルキル基が好ましい。また、mは0又は1である。
【0021】
次に、(B)成分は、ケイ素原子に結合したケトオキシム基、アルコキシ基、アルケノキシ基、アセトキシ基などの加水分解可能な基を1分子中に2個以上有するシラン化合物又はその部分加水分解物である。
【0022】
本発明において、上記シラン化合物としては、ケトオキシムシラン、アルコキシシランが好ましく、特に下記一般式(3)で示されるケトオキシム基含有シラン化合物が好適である。
5 aSi(ON=CR4 24-a (3)
(式中、R4は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、R4は互いに同一であっても異種の基であってもよい。R5は炭素数1〜10の非置換の一価炭化水素基であり、aは0,1又は2である。)
【0023】
ここで、R4としては、上記R1で挙げたものと同様のものを例示することができ、R5としては、R1で挙げたもののうち、非置換のものが例示される。
【0024】
(B)成分の加水分解性シラン化合物の具体例としては、メチルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、エチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(メチルイソブチルケトオキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、フェニルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン等の式(3)で示されるケトオキシムシランのほか、メチルトリメトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシランなどの各種シランが例示され、これらは1種を単独で又は2種以上を併用して使用することができる。
【0025】
上記シラン化合物又はその部分加水分解物は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜15重量部の範囲で使用されるものであり、配合量が少なすぎると十分な架橋が得られず、目的とするゴム弾性を有する組成物とならず、配合量が多すぎると機械特性に劣るものとなる。
【0026】
(C)成分の酸化チタンは、ルチル化率が50%以下、特に30%以下であり、またBET比表面積が30m2/g以上、特に60m2/g以上のものである。ルチル化率が50%を超えたり、比表面積が30m2/gより小さい酸化チタンは十分な抗菌・防カビ性を与えず、本発明の目的を達成し得ない。酸化チタンは、一般にルチル型、アナターゼ型、その両方の構造を有するものがあるが、本発明ではルチル化率が50%を超えると十分な効果が得られない。なお、比表面積の上限は特に制限されないが、通常150m2/g以下である。
【0027】
(C)成分の酸化チタンは、特に気相法で得られるものが好ましい。気相法は公知の方法であり、四塩化チタンを高温、特に1,000℃以上の雰囲気下で酸化させて酸化チタンを得るものである。特開平9−227779号公報等で例示されている液相法で得られる酸化チタンでは水分含有量が多く、抗菌・防カビ性やゴム物性に悪影響を与えるおそれがある。
【0028】
(C)成分の添加量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対して1〜50重量部、特に5〜30重量部の範囲である。配合量が少なすぎると上記の効果が不十分であり、多すぎてもその配合効果は大きく変わらない上、シーラントの作業性等が損なわれるおそれがある。
【0029】
本発明では、上記必須成分の他に通常使用されている防カビ剤を配合することが好ましく、他の防カビ剤を併用することにより、より高い抗菌・防カビ効果を得ることができる。
【0030】
ここで、防カビ剤としては、下記一般式(4)で示されるトリアゾール基含有化合物が好適に使用される。
Y−CR67−CR89−X (4)
(R6,R7は独立に水素原子又は非置換又は置換一価炭化水素基であり、R8,R9はそれぞれ独立にアルコキシ基、水素原子又はアルキル基である。Yは水酸基又はニトリル基であり、Xはトリアゾリル基である。)
【0031】
この場合、R6,R7の一価炭化水素基は炭素数1〜12のものが好ましく、R1で挙げたものと同様のものを挙げることができる。また、R8,R9のアルコキシ基としてはビフェニルアルコキシを含んでもよい炭素数1〜12のもの、アルキル基としては炭素数1〜12のものが好ましい。
【0032】
式(4)のトリアゾール基含有化合物としては、特に1,2,4−トリアゾール−1−イル基含有化合物が望ましく使用され、具体的にはα−〔2−(4−クロロフェニル)エチル〕−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル−エタノール(デプコナジール)、ヘキサコナゾール、ミクロブタニルなどが例示される。これらの中では、α−〔2−(4−クロロフェニル)エチル〕−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル−エタノール(デプコナジール)が好適である。
【0033】
トリアゾール基含有化合物の添加量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対して好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.2〜3重量部の範囲である。配合量が少なすぎると上記の効果が不十分となる場合があり、配合量が多すぎてもその効果は変わらない上、耐変色性が損なわれるおそれがある。
【0034】
なお、本発明では、本発明の効果を損なわない程度であれば、上記以外の他の防カビ剤、抗菌剤を併用してもかまわない。
【0035】
本発明のオルガノポリシロキサン組成物には、上記成分以外に任意成分として一般に知られている充填剤、添加剤、触媒などを本発明の効果を妨げない範囲で配合しても差し支えない。
【0036】
充填剤としては、例えば粉砕シリカ、煙霧状シリカ、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、湿式シリカなどが挙げられる。添加剤としては、チクソ性向上剤としてのポリエーテル、両末端がトリメチルシリル基で封鎖されたジメチルシリコーンオイル、接着助剤としてγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−2−(アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類、γ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類などが挙げられる。触媒としては、有機錫エステル、有機錫キレート化合物等の有機錫系触媒、アルコキシチタン、有機チタン酸エステル、有機チタンキレート化合物などの有機チタン系触媒が挙げられる。触媒の添加量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましいが、上記任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0037】
本発明の抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物は、上記各成分を通常の方法で混合して調製することができ、これは室温下で速やかに湿気硬化して成形物を与えるものである。
【0038】
本発明の組成物の硬化物は、熱変色試験及び紫外線変色試験における黄変度合いΔb及びΔEが、5以下であることが望ましい。
【0039】
【発明の効果】
本発明の抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物は、抗菌性及び防カビ性に優れ、かつ耐熱性、耐紫外線性等の耐候性が良好であり、しかも変色発生や人体への危険性もほとんどない抗菌・防カビ性シリコーンゴムを与えるもので、水回りに用いるシーリング材、建材用シーリング材等の建築用シーリング材、電気電子分野における接着剤などに利用することができる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0041】
[実施例1]
25℃における粘度が20,000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が100cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(III)10重量部、気相法で得られたルチル化率が14%でBET比表面積が100m2/gである酸化チタン10重量部及び表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重量部を加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタノキシムシラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.1重量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部を加え、減圧下で完全に混合してサンプル1を得た。
【0042】
[実施例2]
25℃における粘度が20,000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が100cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(III)10重量部、気相法で得られたルチル化率が23%でBET比表面積が80m2/gである酸化チタン20重量部及び表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重量部を加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタノキシムシラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.1重量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部を加え、減圧下で完全に混合してサンプル2を得た。
【0043】
[実施例3]
25℃における粘度が20,000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が100cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(III)10重量部、気相法で得られたルチル化率が14%でBET比表面積が100m2/gである酸化チタン10重量部及び表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重量部を加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタノキシムシラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.1重量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部及びデブコナジール0.5重量部を加え、減圧下で完全に混合してサンプル3を得た。
【0044】
[実施例4]
25℃における粘度が20,000cStの末端がトリメトキシシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(II)80重量部に、同じく粘度が100cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(III)10重量部、気相法で得られたルチル化率が14%でBET比表面積が100m2/gである酸化チタン10重量部及び表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重量部を加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリメトキシシラン6重量部、テトラブトキシチタン0.5重量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部及びデブコナジール0.5重量部を加え、減圧下で完全に混合してサンプル4を得た。
【0045】
[比較例1]
25℃における粘度が20,000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が100cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(III)10重量部、気相法で得られたルチル化率が54%で、BET比表面積が20m2/gである酸化チタン20重量部及び表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重量部を加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタノキシムシラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.1重量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部を加え、減圧下で完全に混合してサンプル5を得た。
【0046】
[比較例2]
25℃における粘度が20,000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が100cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(III)10重量部及び表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重量部を加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタノキシムシラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.1重量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部、デブコナジール0.5重量部を加え、減圧下で完全に混合してサンプル6を得た。
【0047】
[比較例3]
25℃における粘度が20,000cStの末端がシラノール基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(I)80重量部に、同じく粘度が100cStの末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(III)10重量部及び表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ10重量部を加え、混合機で撹拌混合した後、メチルトリブタノキシムシラン6重量部、ジブチル錫ジオクテート0.1重量部を加えて、減圧下で完全に混合し、更にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン1重量部、無機系抗菌・防カビ剤ゼオミック(シナネン製)1.0重量部を加え、減圧下で完全に混合してサンプル7を得た。
【0048】
上記各実施例及び比較例における各サンプル1〜7の組成を表1にまとめて掲げた。なお、表中の数字は重量部を表す。また、得られた各サンプル1〜7について、種々試験用試料を作成し、下記の方法で変色試験及び防カビ性試験を行った。結果を表1に併記する。
試験方法
(変色試験)
得られたサンプルを2mm厚のシートに成形し、20±3℃、55±10%RHの雰囲気で一週間硬化させ、このシートを用いて下記の変色試験を行った。
1:熱変色試験
成形硬化させたシートをミノルタカメラ社製色差計CR−300で初期の色差を測定した後、90℃の乾燥機中に200時間放置した。養生したサンプルの色差を測定し、黄変度合い(△b)を確認した(△bの値が大きいほど変色が激しい。)。
2:紫外線変色試験
成形硬化させたシートをミノルタカメラ社製色差計CR−300で初期の色差を測定した後、医療用殺菌灯を用い殺菌灯から試料までの距離が10cmになるよう調整し、24時間紫外線を照射して劣化させた。養生したサンプルの色差を測定し、黄変度合い(△E)を確認した。
(防カビ性能試験)
1:変色試験に使用したものと同じ試験サンプルを使用し、JIS Z 2911に準じて測定した。防カビ性の評価は下記の方法に従った。
評価方法
防カビ性のランクを下記のように定義した。
防カビ性1:試料又は試験片に一定量接種したカビの菌糸の発育部分の面積が全面積の1/3を超える場合。
防カビ性2:試料又は試験片に一定量接種したカビの菌糸の発育部分の面積が全面積の1/3を超えない場合。
防カビ性3:試料又は試験片に一定量接種したカビの菌糸の発育が認められない場合。
Figure 0003944674
(抗菌性能試験)
変色試験に使用したものと同じ試験サンプルを使用し、抗菌学会試験方法(フィルム密着法1995年度版)の抗菌性試験に準じて測定した。
判定基準:接種直後対照区(A)
対照区(B)
無加工試験区(C)
サンプル(D)
増減差値={log(C/A)−log(D/A)}={log(C/D)}
効果有り(−):増減差値2以上
効果なし(+):増減差値2未満
【0049】
【表1】
Figure 0003944674

Claims (4)

  1. (A)下記一般式(1)又は(2)で示されるオルガノポリシロキサン 100重量部
    HO(SiR1 2O)nH (1)
    (式中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、R1は互いに同一であっても異種の基であってもよい。nは10以上の整数である。)
    Figure 0003944674
    (式中、R1、nは上記と同じ。R2は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基、R3は炭素数1〜6の一価炭化水素基を示し、mは0又は1である。)
    (B)ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子中に2個以上有するシラン化合物又はその部分加水分解物 0.1〜30重量部
    (C)気相法によって得られ、ルチル化率が50%以下であり、BET比表面積が30m2/g以上である酸化チタン 1〜50重量部
    を含有してなることを特徴とする抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. (B)成分のシラン化合物又はその部分加水分解物が、下記一般式(3)
    5 aSi(ON=CR4 24-a (3)
    (式中、R4は炭素数1〜10の非置換又は置換一価炭化水素基であり、R4は互いに同一であっても異種の基であってもよい。R5は炭素数1〜10の非置換の一価炭化水素基であり、aは0,1又は2である。)
    で示されるケトオキシム基を有するシラン化合物又はその部分加水分解物である請求項1記載の抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物。
  3. 更に下記一般式(4)で示されるトリアゾール基含有化合物を0.1〜5重量部含有する請求項1又は2項記載の抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物。
    Y−CR67−CR89−X (4)
    (R6,R7は独立に水素原子又は非置換又は置換一価炭化水素基であり、R8,R9はそれぞれ独立にアルコキシ基、水素原子又はアルキル基である。Yは水酸基又はニトリル基であり、Xはトリアゾリル基である。)
  4. 硬化物の変色試験における熱変色度合い及び紫外線変色度合いが5以下である請求項1乃至3のいずれか1項記載の抗菌・防カビ性オルガノポリシロキサン組成物。
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