JP2001098115A - タイヤトレッドゴム組成物 - Google Patents

タイヤトレッドゴム組成物

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JP2001098115A
JP2001098115A JP27556699A JP27556699A JP2001098115A JP 2001098115 A JP2001098115 A JP 2001098115A JP 27556699 A JP27556699 A JP 27556699A JP 27556699 A JP27556699 A JP 27556699A JP 2001098115 A JP2001098115 A JP 2001098115A
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JP
Japan
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rubber
rubber composition
tire tread
molecular weight
abrasion resistance
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Application number
JP27556699A
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English (en)
Inventor
Norihiko Nakamura
典彦 中村
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤのトレッドに用いられるグリップ性能
が損なわれることなく耐摩耗性が向上した加工性に優れ
るゴム組成物を提供する。 【解決手段】 少なくとも20重量%が、ケイ素でカッ
プリングされた35×10 〜60×10 の数平均
分子量を有するスチレンブタジエンゴムであるゴム成分
100重量部に対し、加工助剤として高位脂肪酸の塩を
1〜5重量部配合したタイヤトレッドゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐摩耗性と
グリップ性能を有し、自動車、特に乗用車に装着される
空気入りタイヤのトレッドに用いられるゴム組成物に関
する。
【0002】
【従来技術】乗用車に装着される空気入りタイヤは、種
々の性能に優れていることが要求される。それらの中で
も、経済性の面から耐摩耗性、安全性の面から急ブレー
キを掛けたときあるいは急旋回したときのスリップのし
にくさ、所謂グリップ性能が重要視される。
【0003】従来の耐摩耗性を重視したタイヤのトレッ
ドに用いるゴム組成物は、ブタジエンゴム、スチレン含
有量及びビニル結合含有量の少ないスチレンブタジエン
ゴムをゴム成分に用い、カーボンブラックと軟化剤の配
合量を調整して耐摩耗性がよくなるようにされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】耐摩耗性を向上させる
ために、ゴム成分に用いるゴムの種類、カーボンブラッ
クのコロイダル特性、配合量、軟化剤の配合量などと物
性の関係についての研究が古くから行われ、ゴム組成物
のヒステリシスロスが耐摩耗性及びグリップ性能に関係
し、一般にヒステリシスロスが小さくなって耐摩耗性が
向上すればグリップ性能が低下し、両者の間に二律背反
の関係があることが公知になっている。上記性能の一方
を損なわずに、他方を更に向上させることを目的にした
研究の余地は、従来よりタイヤに用いられている一般原
料を使用する限りにおいては限界に達して少なくなって
いる。
【0005】従来の重合方法で得たスチレンブタジエン
共重合体をケイ素でカップリングして分子量を数倍大き
くしたスチレンブタジエンゴムをゴム成分に用いること
により、限界を打開してグリップ性能を損なわずに耐摩
耗性を向上させることができるが、分子量が大きくなっ
たために粘度が高くなって、タイヤの製造工程で断面が
略台形のトレッドバンドを押し出すときの速度が遅くな
ったり、押し出される際のスゥエルが大きくなってトレ
ッドバンドの断面形状の安定性が悪くなったりして加工
性が低下する問題点が新たに生じた。加工性を改良する
ために軟化剤の配合量を多くして粘度を下げれば、耐摩
耗性が低下するので、軟化剤の増量は実際的でない。発
明者は、軟化剤を増量せずに高分子量のスチレンブタジ
エンゴムの加工性をよくする方法を研究し、本発明を完
成するに至った。
【0006】本発明は、タイヤのトレッドに用いられる
グリップ性能が損なわれることなく耐摩耗性が向上した
加工性に優れるゴム組成物を提供することを目的にした
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】分子中にゴム分子と親和
性がよい長鎖炭化水素基と親和性が悪い極性基を有し、
ゴム組成物の加工温度領域で液体、走行中のタイヤ内部
の温度領域では固体である化合物を加工助剤としてゴム
組成物に添加して押し出し機などの加工機と摩擦すると
きに滑りやすくすれば、ゴム成分の分子量が大きくなっ
て粘度が高くなっても加工性が低下しないようにするこ
とができる。加工助剤として、滑り効果、コスト、入手
の容易さの点から高位脂肪酸の亜鉛、カルシウムあるい
はアンモニア塩を使用する。
【0008】本発明は、ケイ素化合物でカップリングさ
れた数平均分子量が35×10〜60×10 のス
チレンブタジエンゴムが少なくとも20重量%占めるゴ
ム成分100重量部に対し、高位脂肪酸の亜鉛、カルシ
ウム及びアンモニア塩から選んだ加工助剤を1〜5重量
部配合したタイヤトレッドゴム組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いるスチレンブタジエ
ンゴムは、有機溶媒中でアルキル・リチウムを重合開始
剤にしてスチレンと1,3ブタジエンを公知の方法で共
重合させ、重合反応の末期にハロゲン化ケイ素を添加し
て重合反応を停止させることによって得られる。スチレ
ンブタジエン共重合体をケイ素化合物でカップリングし
て分子量を大きくし、数平均分子量で35万〜60万に
する。数平均分子量が35万未満の場合は耐摩耗性が向
上しない。カップリング剤として通常使用されるスズ化
合物でカップリングした場合、ステアリン酸などの配合
剤と共に混練している間にカップリングが切れて分子量
が小さくなり、耐摩耗性が低下する。ケイ素化合物でカ
ップリングすることが重要である。上記ケイ素でカップ
リングしたスチレンブタジエンゴム(以下、スチレンブ
タジエンゴムをSBRと呼称する)がゴム成分の少なく
とも20重量%を占めるようにされる。ゴム成分中で前
記SBRの占める割合が20重量%未満であれば、本発
明の目的が達せられない。加工助剤として用いられる高
位脂肪酸塩の脂肪酸は、油脂を加水分解して得られ、ラ
ウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、アラギン酸、オレイン酸が例示される。高位脂肪酸
塩の中でもステアリン酸の亜鉛塩が好適である。
【0010】
【実施例】以下実施例を示して本発明を詳しく説明す
る。第1表(表1)に示した各特性値を有するSBR
(A〜F)の6種類及びハイシスBRを第2表(表2、
表3)に示した重量部割合で(以下、重量部を単に部と
いう)ブレンドしたゴム成分100部に対し、SAF級
カーボンブラック、アロマオイル、加工助剤としてのス
テアリン酸亜鉛を第2表に示した割合(単位は部)で配
合し、これらの他にステアリン酸2部、亜鉛華2部、老
化防止剤6C1部、パラフィンワックス2部を配合して
常法に従って混合し、中間混合ゴムを得た。この中間混
合ゴムに加硫促進剤BBS1.5部、硫黄1.5部を追
加配合して混合し、混合ゴムを得た。混合ゴムを断面が
略台形のトレッドバンドに押し出して押し出される状態
を観察し、加工性を評価した。結果は、カップリングさ
れていない従来のSBRをゴム成分にした比較例1と同
じ押し出し速度で押し出せるものを○、同じ押し出し速
度で押し出せないものを×で表して第2表に示した。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】上記で押し出されたトレッドバンドを用い
てサイズ205/60R15タイヤを試作し、下記方法
でドライグリップ、ウエットグリップ及び耐摩耗性の評
価を行った。結果を第2表に示した。
【0015】ドライグリップ評価方法 乗用車に同種の試作タイヤ4本を装着し、ドライバーを
変えて同じ乾燥路を5回高速で走行し、各ドライバーが
グリップ性をフィーリングで評価して点数を付け、各ド
ライバーの評価点を平均し、比較例1を100として指
数で示した。値が大きいほど好ましい。 ウエットグリップ評価方法 乗用車に同種の試作タイヤ4本を装着し、湿潤路を高速
で走行する以外は上記ドライグリップ評価と同じ方法で
評価して平均し、比較例1を100として指数で示し
た。値が大きいほど好ましい。 耐摩耗性評価方法 1台の乗用車に2種類の試作タイヤを装着して2万km走
行した後溝深さを測定した。走行前と後の溝深さの差か
ら摩耗量を求め、結果を下記式で計算した指数で示し
た。値が大きいほど好ましい。 (比較例1タイヤの摩耗量)×100/(各試作タイヤ
の摩耗量)
【0016】第2表から分かるように、従来のカップリ
ングされていないSBRをゴム成分にし、加工助剤が配
合されていないコントロールの比較例1と比べて、実施
例は加工性は同等、耐摩耗性は向上し、ドライグリッ
プ、ウエットグリップは同等またはそれ以上であり、ケ
イ素でカップリングされて分子量が大きくなったSBR
はグリップ性能を損なわずに耐摩耗性を向上させる作用
を有することを示す。スズでカップリングして分子量が
35以上にしたSBR−C及びSBR−Dを用いた比較
例3及び4はグリップ性能及び耐摩耗性が比較例1と同
じであり、カップリングして分子量を大きくした効果が
現れていない。カップリングされているが、数平均分子
量が35万未満であるSBRを用いた比較例5は耐摩耗
性が向上していない。BRを用いた比較例6は、耐摩耗
性はよいがグリップ性能が劣り、タイヤに繁用されるゴ
ムを用いて耐摩耗性をよくすればグリップ性能が低下す
ることを示す。ステアリン酸亜鉛の配合量が1部未満の
比較例7は加工性が悪く、5部より多い比較例8は耐摩
耗性が劣る。
【0017】
【発明の効果】本発明は、ゴム成分の少なくとも20重
量%をブタジエンスチレン共重合体をケイ素化合物でカ
ップリングして分子量を大きくしたSBRにすることに
より、グリップ性能を損なわずに耐摩耗性を向上させ、
高位脂肪酸の塩を加工助剤として配合することにより、
ゴム成分の分子量が大きくなったために粘度が高くなっ
て悪くなる加工性を改善し、グリップ性能が損なわれる
ことなく耐摩耗性が向上したタイヤを特別の装置を用い
ることなく製造できることを可能にする効果を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも20重量%が、ケイ素でカッ
    プリングされた35×10 〜60×10 の数平均
    分子量を有するスチレンブタジエンゴムであるゴム成分
    100重量部に対し、高位脂肪酸の亜鉛、カルシウム及
    びアンモニア塩から選んだ加工助剤を1〜5重量部配合
    したことを特徴とするタイヤトレッドゴム組成物。
JP27556699A 1999-09-29 1999-09-29 タイヤトレッドゴム組成物 Pending JP2001098115A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6998448B2 (en) * 2002-09-16 2006-02-14 The Goodyear Tire & Rubber Company Tire with tread of CIS 1,4-polybutadiene rich rubber composition which contains a functional styrene/butadiene elastomer, silica and coupling agent
JP2007138101A (ja) * 2005-11-22 2007-06-07 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
US10179479B2 (en) 2015-05-19 2019-01-15 Bridgestone Americas Tire Operations, Llc Plant oil-containing rubber compositions, tread thereof and race tires containing the tread

Cited By (3)

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JP2007138101A (ja) * 2005-11-22 2007-06-07 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤトレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
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