JP2001097964A - オキサジアゾロン化合物及びその製造方法、並びに、アミドキシム化合物 - Google Patents

オキサジアゾロン化合物及びその製造方法、並びに、アミドキシム化合物

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JP2001097964A
JP2001097964A JP27269699A JP27269699A JP2001097964A JP 2001097964 A JP2001097964 A JP 2001097964A JP 27269699 A JP27269699 A JP 27269699A JP 27269699 A JP27269699 A JP 27269699A JP 2001097964 A JP2001097964 A JP 2001097964A
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carbon atoms
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alkyl group
oxadiazolone
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Mario Aoki
摩利男 青木
Kiyoshi Takeuchi
潔 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 染料や写真用カプラーの合成中間体として、
医薬や農薬又はこれらの合成中間体として有用で新規な
オキサジアゾロン化合物、該オキサジアゾロン化合物を
簡便にかつ高収率に製造可能なオキサジアゾロン化合物
の製造方法及びそれに好適なアミドキシム化合物を提供
する。 【解決手段】 一般式(A)で表されるオキサジアゾロ
ン化合物、一般式(B)で表されるアミドキシム化合
物、また、一般式(B)で表されるアミドキシム化合物
を用いる、あるいは50〜200℃で加熱する、下記一
般式(C)で表されるオキサジアゾロン化合物の製造方
法である。 【化1】 【化2】 【化3】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染料や写真用カプ
ラーの合成中間体として、また、医薬や農薬又はこれら
の合成中間体として有用なオキサジアゾロン化合物、及
び該オキサジアゾロン化合物を簡便にかつ高収率に製造
可能なオキサジアゾロン化合物の製造方法、並びに、該
オキサジアゾロン化合物の製造方法に好適に使用ことが
できるアミドキシム化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】オキサジアゾロン化合物の合成法は、例
えばA. Weissberger編"THE CHEMISTRYOF HETEROCYCLIC
COMPOUNDS", Vol. 17,p255, John Wiley & Sons(1962)
で知られている。しかしながら、一般的合成法として知
られているのは3位が芳香族置換基に限られ、3位がア
ルキル基、特に活性メチレン基が置換したような化合物
は殆ど知られていなかった。
【0003】一方、A. Malabarba, et al., Farmaco E
d. Sci., Vol. 32, p650(1977)には、3位に特定の活性
メチレン基が置換した化合物、及びその合成法として下
記式(1)の合成が知られている。
【0004】
【化5】
【0005】しかしながら、この合成法の場合、原料の
5−イミノ体の合成が低収率である、5−イミノ体の加
水分解と生成物との単離が非効率である、等の点で工業
的に利用するには問題があり、また、3位が活性メチレ
ン基で置換されたオキサジアゾロン類の合成に応用する
のが困難であるという問題があった。このような状況の
下、3位がエトキシカルボニルメチル基やカルボキシル
メチル基以外の新規な活性メチレン基で置換されたオキ
サジアゾロン類の開発が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記要望に
応え、前記従来における問題を解決し、以下の目的を達
成することを課題とする。即ち、本発明は、染料や写真
用カプラー、更には医薬や農薬又はこれらの合成中間体
として有用な、3位が活性メチレン基で置換されたオキ
サジアゾロン化合物、及び該オキサジアゾロン化合物を
簡便にかつ高収率に製造し得るオキサジアゾロンの製造
方法、並びに、該オキサジアゾロンの製造方法に好適に
使用可能な中間体としてのアミドキシム化合物、を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 下記一般式(A)で表されることを特徴とする
オキサジアゾロン化合物である。 一般式(A)
【0008】
【化6】
【0009】(一般式(A)において、Yは、CONR
12、SOn3又はシアノ基を表す。R1及びR2は、互
いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素
原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20の
アリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、
これらのアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、
置換基を有していてもよい。また、R1とR2とは、互い
に結合して環を形成していてもよい。R3は、炭素数1
〜12のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は
炭素数7〜12のアラルキル基を表し、これらのアルキ
ル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有して
いてもよい。nは、1又は2を表す。) <2> 下記一般式(B)で表されることを特徴とする
アミドキシム化合物である。 一般式(B)
【0010】
【化7】
【0011】(一般式(B)において、Zは、CONR
12、SOn3、COOR4又はシアノ基を表す。R1
びR2は、互いに同一であってもよいし、異なっていて
もよく、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素
数6〜20のアリール基又は炭素数7〜12のアラルキ
ル基を表し、これらのアルキル基、アリール基及びアラ
ルキル基は、置換基を有していてもよい。また、R1
2とは、互いに結合して環を形成していてもよい。R3
は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20のア
リール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、こ
れらのアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、置
換基を有していてもよい。nは、1又は2を表す。R4
は、炭素数1〜15のアルキル基を表す。Rは、炭素数
1〜6のアルキル基又は炭素数6〜20のフェニル基を
表し、該フェニル基は置換基を有していてもよい。) <3> 下記一般式(B)で表されるアミドキシム化合
物を加熱することを特徴とする下記一般式(C)で表さ
れるオキサジアゾロン化合物の製造方法である。 一般式(B)
【0012】
【化8】
【0013】(一般式(B)において、Zは、CONR
12、SOn3、COOR4又はシアノ基を表す。R1
びR2は、互いに同一であってもよいし、異なっていて
もよく、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素
数6〜20のアリール基又は炭素数7〜12のアラルキ
ル基を表し、これらのアルキル基、アリール基及びアラ
ルキル基は、置換基を有していてもよい。また、R1
2とは、互いに結合して環を形成していてもよい。R3
は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20のア
リール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、こ
れらのアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、置
換基を有していてもよい。nは、1又は2を表す。R4
は、炭素数1〜15のアルキル基を表す。Rは、炭素数
1〜6のアルキル基又は炭素数6〜20のフェニル基を
表し、該フェニル基は置換基を有していてもよい。) 一般式(C)
【0014】
【化9】
【0015】(一般式(C)において、Zは、CONR
12、SOn3、COOR4又はシアノ基を表す。R1
びR2は、互いに同一であってもよいし、異なっていて
もよく、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素
数6〜20のアリール基又は炭素数7〜12のアラルキ
ル基を表し、これらのアルキル基、アリール基及びアラ
ルキル基は、置換基を有していてもよい。また、R1
2とは、互いに結合して環を形成していてもよい。R3
は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20のア
リール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、こ
れらのアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、置
換基を有していてもよい。nは、1又は2を表す。R4
は、炭素数1〜15のアルキル基を表す。) <4> 前記一般式(B)で表されるアミドキシム化合
物を50〜200℃で加熱する前記<3>に記載の一般
式(C)で表されるオキサジアゾロン化合物の製造方法
である。
【0016】
【発明の実施の形態】(一般式(A)で表されるオキサ
ジアゾロン化合物)下記式(2)に示す通り、オキサジ
アゾロン化合物(D)は、ヒドロキシオキサジアゾール
化合物(E)と互変異性を示すことが知られている。本
発明においては、前記一般式(A)で表されるオキサジ
アゾロン化合物は、その互変異性体も含むものである。
【0017】
【化10】
【0018】ここで、前記一般式(A)で表されるオキ
サジアゾロン化合物について詳細に説明する。該一般式
(A)において、YがCONR12で表されるカルバモ
イル基の場合、R1とR2とは、互いに同一であってもよ
いし、異なっていてもよい。R1及び/又はR2がアルキ
ル基の場合、該アルキル基は、好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜8、特に好ましくは炭素
数1〜4のアルキル基であり、これらは置換基を有して
いてもよい。該置換基としては、脂肪族オキシ基、芳香
族オキシ基が好ましく、炭素数10以下のアルコキシ
基、アリールオキシ基がより好ましく、例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基、フェノキシ基
が挙げられる。ここで、R1とR2とは、互いに結合して
5又は6員環を形成してもよく、その例としては、ピロ
リジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環
が挙げられ、ピペリジン環、モルホリン環が好ましい。
【0019】R1及び/又はR2がアリール基の場合、該
アリール基は、好ましくは炭素数6〜20、より好まし
くは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12の
アリール基であり、これらの中でも、フェニル基又はナ
フチル基がより好ましく、フェニル基が特に好ましい。
なお、該アリール基は、置換基を有していてもよく、該
置換基として、エステル基、カルバモイル基、スルホン
アミド基、アシルアミノ基、スルファモイル基、ウレイ
ド基、ウレタン基、スルホニルアミノカルボニル基、ア
ルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロゲ
ン原子が好ましく、該ハロゲン原子の中では塩素原子が
特に好ましく、該アルコキシ基の中ではメトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基など炭素数3以下のアルコキシ
基が特に好ましい。なお、R1及び/又はR2がフェニル
基の場合、該フェニル基としては、無置換フェニル基、
ハロゲン原子又はアルコキシ基を少なくとも一つ有する
フェニル基が好ましい。
【0020】R1及び/又はR2がアラルキル基の場合、
該アラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基であ
り、ベンジル基又はフェネチル基が好ましい。該アラル
キル基としては、エステル基、カルバモイル基、スルホ
ンアミド基、アシルアミノ基、スルファモイル基、ウレ
イド基、ウレタン基、スルホニルアミノカルボニル基、
アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロ
ゲン原子、などが挙げられる。該アラルキル基は、置換
基を有していてもよいが、置換基を有しないアラルキル
基が好ましい。
【0021】YがSOn3で表される置換基の場合、n
は1又は2であるが、2であるのが好ましい。
【0022】R3がアルキル基の場合、該アルキル基と
しては、好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭
素数1〜8、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル基
であり、置換基を有していてもよいが、置換基を有しな
いアルキル基が好ましい。
【0023】R3がアリール基の場合、該アリール基
は、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数
6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12のアリール基
であり、これらの中でも、フェニル基又はナフチル基が
より好ましく、フェニル基が特に好ましい。該アリール
基は、置換基を有していてもよく、該置換基として、エ
ステル基、カルバモイル基、スルホンアミド基、アシル
アミノ基、スルファモイル基、ウレイド基、ウレタン
基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、
ハロゲン原子が好ましく、ハロゲン原子の中では塩素原
子が特に好ましい。なお、R3がフェニル基の場合、該
フェニル基としては、置換基を有しないフェニル基が好
ましい。
【0024】R3がアラルキル基の場合、該アラルキル
基は、炭素数7〜12のアラルキル基であり、ベンジル
基又はフェネチル基がより好ましい。該アラルキル基と
しては、エステル基、カルバモイル基、スルホンアミド
基、アシルアミノ基、スルファモイル基、ウレイド基、
ウレタン基、スルホニルアミノカルボニル基、アルコキ
シ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ハロゲン原
子、などが挙げられる。該アラルキル基は、置換基を有
していてもよいが、置換基を有しないアラルキル基が好
ましい。
【0025】以上のR3の中でもアリール基が好まし
く、その中でもフェニル基又はナフチル基がより好まし
く、フェニル基が特に好ましい。
【0026】前記一般式(A)で表されるオキサジアゾ
ロン化合物は、染料や写真用カプラーの合成中間体とし
て、また、医薬や農薬又はこれらの合成中間体として有
用であり、更にオキサゾール化合物の合成中間体として
好適に使用することができる。
【0027】(一般式(B)で表されるアミドキシム化
合物)ここで、前記一般式(B)で表されるアミドキシ
ム化合物について詳細に説明する。該一般式(B)にお
いて、ZがCONR12で表されるカルバモイル基の場
合、R1及びR2は、前記一般式(A)におけるR1及び
2と同義であり、好ましい範囲も同じである。
【0028】ZがSOn3で表される置換基の場合、n
及びR3は、前記一般式(A)におけるn及びR3と同義
であり、好ましい範囲も同じである。
【0029】ZがCOOR4で表されるエステル基の場
合、R4で表されるアルキル基は、炭素数1〜15のア
ルキル基であり、これらは直鎖又は分岐の鎖状アルキル
基であってもよいし、環状アルキル基であってもよい。
該環状アルキル基の場合、シクロヘキシル基が好まし
い。R4がシクロヘキシル基の場合、そのシクロヘキシ
ル基の2,6位がアルキル基で置換されることが特に好
ましい。
【0030】Rがアルキル基の場合、該アルキル基は、
炭素数1〜6のアルキル基であり、メチル基やプロピル
基など炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチ
ル基、エチル基が特に好ましい。Rがフェニル基の場
合、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数
6〜10、更に好ましくは炭素数6〜7、特に好ましく
は炭素数6であり、該フェニル基としては、置換基を有
していてもよく、該置換基としては、ニトロ基又は塩素
原子が好ましい。該置換基を有するフェニル基の中で
も、4−ニトロフェニル基が特に好ましい。
【0031】前記一般式(B)で表されるアミドキシム
化合物は、以下に示す、前記一般式(C)で表されるオ
キサジアゾロン化合物の製造方法に特に好適に使用する
ことができる。
【0032】(一般式(C)で表されるオキサジアゾロ
ン化合物)ここで、前記一般式(C)で表されるオキサ
ジアゾロン化合物について詳細に説明する。該一般式
(C)において、Zは、前記一般式(B)におけるZと
同義であり、好ましい範囲も同じである。
【0033】前記一般式(C)で表されるオキサジアゾ
ロン化合物は、前記一般式(B)で表されるアミドキシ
ム化合物から合成することができる。
【0034】前記一般式(B)で表されるアミドキシム
化合物は、対応するZ置換アセトアミドキシムと、クロ
ロ蟻酸エステル類とから合成することができる。また、
それぞれのZ置換アセトアミドキシムは、S. Patai編"T
he Chemistry of FunctionalGroups;Supplement B:The
Chemistry of Acid Derivatives, Vol. 2,Chapter 16,T
he chemstry of amidoximes", John Wiley & Sons(199
2)に従って合成することができる。
【0035】前記一般式(B)で表されるアミドキシム
化合物は、前記Z置換アセトアミドキシムと、クロロ炭
酸エステル類との反応により合成することができる。前
記反応により合成した前記一般式(B)で表されるアミ
ドキシム化合物は、該反応後に単離してから前記一般式
(C)で表されるオキサジアゾロン化合物の合成に使用
してもよいし、単離することなくそのまま前記一般式
(C)で表されるオキサジアゾロン化合物の合成に使用
してもよい。なお、以下において、後者のように反応釜
から取り出して単離することなく、そのまま次の反応行
う場合を「一貫法」と称することがある。なお、前記反
応は、公知の溶媒中で、適宜選択した条件にて行うこと
ができる。
【0036】前記一般式(C)で表されるオキサジアゾ
ロン化合物を合成する際の反応は、溶媒中で行うことが
でき、該溶媒としては、閉環反応に必要な温度以上の沸
点を有するものであれば特に制限はなく、アセトニトリ
ルやプロピオニトリル等のニトリル類、1,4−ジオキ
サン等の環状エーテル類、1,2−ジエトキシエタンや
ジエチレングリコールジメチルエーテル類等の鎖状エー
テル類、などが好適に挙げられる。これらは、1種単独
で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0037】前記一般式(C)で表されるオキサジアゾ
ロン化合物を、前記一般式(B)で表されるアミドキシ
ム化合物を合成した後、これを単離することなく前記一
貫法で製造する場合において、前記Z置換アセトアミド
キシムと前記クロロ炭酸エステル類との反応の際、塩基
を使用することができる。
【0038】前記塩基としては、トリエチルアミン等の
三級アミン類、ピリジン、コリジン等のピリジン類など
が好ましく、ピリジンが特に好ましい。これらは、1種
単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0039】前記一般式(B)で表されるアミドキシム
化合物から前記一般式(C)で表されるオキサジアゾロ
ン化合物を製造する際の反応温度としては、50〜20
0℃が好ましく、70〜140℃がより好ましい。前記
反応温度が、50℃未満であると、反応が完結しなかっ
たり、反応が長時間(10時間以上)となり非効率的と
なることがあり、200℃を超えると、生成物などが分
解し、反応収率が低下したり、単離が困難になったりす
ることがある。
【0040】また、本発明においては、Z置換アセトイ
ミデートをヒドロキシルアミンと反応させ、本発明にお
ける一般式(B)で表される化合物とした後、本発明に
おける一般式(C)で表されるオキサジアゾロン化合物
までを一貫法で製造することができる。以上により、前
記一般式(C)で表されるオキサジアゾロン化合物を簡
便にかつ高収率に製造することができる。該一般式
(C)で表されるオキサジアゾロン化合物は、3位が活
性メチレン基で置換されており、有用である。
【0041】ここで、前記一般式(A)で表されるオキ
サジアゾロン化合物、前記一般式(B)で表されるアミ
ドキシム化合物、及び前記一般式(C)で表されるオキ
サジアゾロン化合物の具体例(A1〜A12、B1〜B
12、及びC1〜C3)を以下に示すが、本発明はこれ
らにより何ら限定されるものではない。
【0042】
【化11】
【0043】
【化12】
【0044】
【化13】
【0045】
【化14】
【0046】
【化15】
【0047】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるもので
はない。
【0048】(実施例1) <2−エトキシカルボニル−O−メトキシカルボニルア
セトアミドキシム(前記例示化合物B12)の合成>エ
チル 2−エトキシカルボニルアセトイミデート塩酸塩
3.9g(20mmol)をアセトニトリル50mlに
懸濁し、氷冷下、トリエチルアミン3.3ml(24m
mol)を加えた。懸濁状の結晶の形状が完全に変化し
た後、50%濃度のヒドロキシアミン水溶液1.4ml
(24mmol)を滴下し、室温で更に2時間撹拌し
た。得られた反応液を再び氷冷し、ピリジン2.4ml
(30mmol)を加え、更にクロロ炭酸メチル2.8
ml(30mmol)をアセトニトリル5mmに溶解し
た溶液を滴下した。滴下終了後、氷冷下1時間撹拌し、
更に室温で2時間撹拌した。
【0049】反応液を酢酸エチル50mlで希釈し、2
N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を溜去し、
残渣3.2gを得た。これをトルエンから再結晶し、無
色結晶2.7gを得た。該無色結晶の融点は、85〜8
6℃であった。得られた無色結晶は、2−エトキシカル
ボニル−O−メトキシカルボニルアセトアミドキシム
(前記例示化合物B12)であり、その反応収率は、エ
チル 2−エトキシカルボニルアセトイミデート塩酸塩
から換算して66%であった。なお、得られた2−エト
キシカルボニル−O−メトキシカルボニルアセトアミド
キシム(前記例示化合物B12)のNMR測定結果は、
以下の通りであった。NMR(CDCl3,TMS)
5.3−5.5(2H,bs),4.20(2H,
q),3.87(3H,s),3.30(2H,s),
1.29(3H,t)。
【0050】<3−エトキシカルボニルメチル−1,
2,4−オキサジアゾロン(前記例示化合物C1)の合
成>得られた2−エトキシカルボニル−O−メトキシカ
ルボニルアセトアミドキシム(前記例示化合物B12)
2.0g(10mmol)をジエチレングリコールジメ
チルエーテル2mlと混合し、窒素雰囲気下140℃に
加熱した。気泡の発生が完全に終了した後、反応液をシ
リカゲルクロマトに展開し、無色結晶1.2gを得た。
該無色結晶の融点は、71〜72℃であった。得られた
無色結晶は、3−エトキシカルボニルメチル−1,2,
4−オキサジアゾロン(前記例示化合物C1)であり、
その反応収率は、収率70%であった。なお、得られた
3−エトキシカルボニルメチル−1,2,4−オキサジ
アゾロン(前記例示化合物C1)のNMR及びMSの測
定結果は、以下の通りであった。NMR(CDCl3
TMS)8.8−9.8(1H,b),4.26(2
H,q),3.71(2H,s),1.31(3H,
t)。MS(FABN)171(M−1),343(2
M−1),515(3M−1)。
【0051】(実施例2) <一貫法による前記3−エトキシカルボニルメチル−
1,2,4−オキサジアゾロン(前記例示化合物C1)
の合成>エチル 2−エトキシカルボニルアセトイミデ
ート塩酸塩9.8g(50mmol)をジエチレングリ
コールジメチルエーテル50mlに懸濁し、氷冷下、ト
リエチルアミン7.0ml(50mmol)を加えた。
懸濁状の結晶の形状が完全に変化した後、50%濃度の
ヒドロキシアミン水溶液2.9ml(50mmol)を
滴下し、室温で更に2時間撹拌した。
【0052】得られた反応液(なお、該反応液には、2
−エトキシカルボニル−O−メトキシカルボニルアセト
アミドキシム(前記例示化合物B12)が含まれてい
た。)を再び氷冷し、ピリジン4.0ml(55mmo
l)を加え、さらにクロロ炭酸メチル4.6ml(55
mmol)をジエチレングリコールジメチルエーテル5
mmに溶解した溶液を滴下した。滴下終了後、氷冷下1
時間撹拌し、更に室温で2時間撹拌した。反応液を油浴
に浸し、140℃で2時間撹拌した。攪拌終了後、減圧
下、溶媒溜去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィで
精製した。
【0053】その結果、無色結晶が得られた。該無色結
晶の収量は、3.8gであった。該無色結晶は、3−エ
トキシカルボニルメチル−1,2,4−オキサジアゾロ
ン(前記例示化合物C1)であり、その反応収率は44
%であった。
【0054】(実施例3) <一貫法による前記3−エトキシカルボニルメチル−
1,2,4−オキサジアゾロン(前記例示化合物C1)
の合成>エチル 2−エトキシカルボニルアセトイミデ
ート塩酸塩2.0g(10mmol)をジエチレングリ
コールジメチルエーテル15mlに懸濁し、氷冷下、ト
リエチルアミン1.4ml(10mmol)を加えた。
懸濁状の結晶の形状が完全に変化した後、50%濃度の
ヒドロキシアミン水溶液0.67ml(10mmol)
を滴下し、室温で更に2時間撹拌した。
【0055】得られた反応液(なお、該反応液には、エ
チル 2−エトキシカルボニルアセトアミドキシムが含
まれていた。)を再び氷冷し、ピリジン0.8ml(1
1mmol)を加え、更にクロロ炭酸フェニル1.4m
l(11mmol)をジエチレングリコールジメチルエ
ーテル2mmに溶解した溶液を滴下した。滴下終了後、
氷冷下1時間撹拌し、更に室温で2時間撹拌した。反応
液を油浴に浸し、100℃で2時間撹拌した。攪拌終了
後、減圧下、溶媒溜去し、残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィで精製した。
【0056】その結果、無色結晶が得られた。該無色結
晶の収量は、0.96gであった。該無色結晶は、3−
エトキシカルボニルメチル−1,2,4−オキサジアゾ
ロン(前記例示化合物C1)であり、その反応収率は5
6%であった。
【0057】(実施例4) <一貫法による前記3−シアノメチル−1,2,4−オ
キサジアゾロン(前記例示化合物A1)の合成>シアノ
アセトアミドキシム(J. Org. Chem., 30, 2862(196
5))18.8g(0.19mol)をアセトニトリル
200mlに溶解し、ピリジン17.8ml(0.22
mmol)を加え、氷冷下、更にクロロ炭酸4−ニトロ
フェニル40.2g(0.20mmol)を加えた。約
20℃で2時間撹拌した。反応液を油浴に浸し、2時間
撹拌還流した。攪拌還流終了後、減圧下、溶媒溜去し、
残渣をシリカゲルクロマトグラフィで精製した。
【0058】その結果、無色結晶が得られた。該無色結
晶の収量は、17.8gであった。該無色結晶は、3−
シアノメチル−1,2,4−オキサジアゾロン(前記例
示化合物A1)であり、その反応収率は62%であっ
た。なお、得られた3−シアノメチル−1,2,4−オ
キサジアゾロン(前記例示化合物A1)のNMR及びM
Sの測定結果は、以下の通りであった。NMR(DMS
O,TMS)4.25(2H,s)。MS(FABP)
126(M+1)。
【0059】(比較例1) <式(1)の反応ルートによる3−エトキシカルボニル
メチル−1,2,4−オキサジアゾロン(C1)の合成
>エチル 2−エトキシカルボニルアセトイミデート塩
酸塩20g(0.10mol)をエタノール200ml
に溶解し、ジアナミド4.6g(0.11mol)を加
え、室温で3時間攪拌した。析出物を濾別した後、濾液
に50%ヒドロキシルアミン水溶液を7.3ml(0.
11mol)加えた。室温で3時間攪拌した後、4時間
加熱還流し、更に減圧下溶媒を留去した。残渣に1,4
−ジオキサン500mlと6規定塩酸500mlとを加
え、36時間加熱還流した。更に溶媒を減圧留去し、得
られた残渣に約5%の塩酸エタノール溶液300mlを
加え、36時間加熱還流した。終了後、溶媒を減圧留去
し、残渣を酢酸エチルで抽出し、抽出液を少量の重曹を
含む飽和食塩水で洗浄した。有機相をボウ硝で乾燥し、
溶媒を減圧留去した後、カラムクロマトで精製して、無
色結晶1.4gを得た(収率8%)。該無色結晶の融点
は68〜71℃であった。
【0060】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における問題
を解決することができ、染料や写真用カプラー、更には
医薬や農薬又はこれらの合成中間体として有用な、3位
が活性メチレン基で置換されたオキサジアゾロン化合
物、及び該オキサジアゾロン化合物を簡便にかつ高収率
に製造し得るオキサジアゾロンの製造方法、並びに、該
オキサジアゾロンの製造方法に好適に使用可能な中間体
としてのアミドキシム化合物、を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C056 AA01 AB02 AC05 AD01 AE03 AF01 FA13 FA16 FB05 FC01 4H006 AA01 AB84 BW11 BW31 TA02 TB04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(A)で表されることを特徴
    とするオキサジアゾロン化合物。 一般式(A) 【化1】 (一般式(A)において、Yは、CONR12、SOn
    3又はシアノ基を表す。R1及びR2は、互いに同一で
    あってもよいし、異なっていてもよく、水素原子、炭素
    数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基
    又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、これらのア
    ルキル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有
    していてもよい。また、R1とR2とは、互いに結合して
    環を形成していてもよい。R3は、炭素数1〜12のア
    ルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜
    12のアラルキル基を表し、これらのアルキル基、アリ
    ール基及びアラルキル基は、置換基を有していてもよ
    い。nは、1又は2を表す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(B)で表されることを特徴
    とするアミドキシム化合物。 一般式(B) 【化2】 (一般式(B)において、Zは、CONR12、SOn
    3、COOR4又はシアノ基を表す。R1及びR2は、互
    いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素
    原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20の
    アリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、
    これらのアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、
    置換基を有していてもよい。また、R1とR2とは、互い
    に結合して環を形成していてもよい。R3は、炭素数1
    〜12のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は
    炭素数7〜12のアラルキル基を表し、これらのアルキ
    ル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有して
    いてもよい。nは、1又は2を表す。R4は、炭素数1
    〜15のアルキル基を表す。Rは、炭素数1〜6のアル
    キル基又は炭素数6〜20のフェニル基を表し、該フェ
    ニル基は置換基を有していてもよい。)
  3. 【請求項3】 下記一般式(B)で表されるアミドキシ
    ム化合物を用いることを特徴とする下記一般式(C)で
    表されるオキサジアゾロン化合物の製造方法。 一般式(B) 【化3】 (一般式(B)において、Zは、CONR12、SOn
    3、COOR4又はシアノ基を表す。R1及びR2は、互
    いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素
    原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20の
    アリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、
    これらのアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、
    置換基を有していてもよい。また、R1とR2とは、互い
    に結合して環を形成していてもよい。R3は、炭素数1
    〜12のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は
    炭素数7〜12のアラルキル基を表し、これらのアルキ
    ル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有して
    いてもよい。nは、1又は2を表す。R4は、炭素数1
    〜15のアルキル基を表す。Rは、炭素数1〜6のアル
    キル基又は炭素数6〜20のフェニル基を表し、該フェ
    ニル基は置換基を有していてもよい。) 一般式(C) 【化4】 (一般式(C)において、Zは、CONR12、SOn
    3、COOR4又はシアノ基を表す。R1及びR2は、互
    いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素
    原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20の
    アリール基又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、
    これらのアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、
    置換基を有していてもよい。また、R1とR2とは、互い
    に結合して環を形成していてもよい。R3は、炭素数1
    〜12のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は
    炭素数7〜12のアラルキル基を表し、これらのアルキ
    ル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有して
    いてもよい。nは、1又は2を表す。R4は、炭素数1
    〜15のアルキル基を表す。)
  4. 【請求項4】 前記一般式(B)で表されるアミドキシ
    ム化合物を50〜200℃で加熱する請求項3に記載の
    一般式(C)で表されるオキサジアゾロン化合物の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103242305A (zh) * 2013-05-11 2013-08-14 威海迪之雅制药有限公司 一种阿齐沙坦的制备方法

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