JP2563231B2 - 1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール誘導体の合成方法 - Google Patents

1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール誘導体の合成方法

Info

Publication number
JP2563231B2
JP2563231B2 JP6196303A JP19630394A JP2563231B2 JP 2563231 B2 JP2563231 B2 JP 2563231B2 JP 6196303 A JP6196303 A JP 6196303A JP 19630394 A JP19630394 A JP 19630394A JP 2563231 B2 JP2563231 B2 JP 2563231B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
mol
compound
added
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6196303A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07145169A (ja
Inventor
忠久 佐藤
俊雄 川岸
信生 古舘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP6196303A priority Critical patent/JP2563231B2/ja
Publication of JPH07145169A publication Critical patent/JPH07145169A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2563231B2 publication Critical patent/JP2563231B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は銀塩カラー写真用カプラ
ーなどとして有用な1H−ピラゾロ[1,5−]−
1,2,4−トリアゾール誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは、特開昭59−17195
6号、欧州特許出願公開第0,119,860号、米国
特許第4,540,654号において、ピラゾロ[1,
5−]−1,2,4−トリアゾールが銀塩カラー写真
において新しい、かつ、優れたマゼンタカプラーとなり
うることを報告した。この新しいカプラーは、これまで
のピラゾロンマゼンタカプラーのもつ欠点、すなわち、
形成される色素が430nm付近にもつ副吸収により色
にごりを生ずるという問題を解決し、かつ、比較的最近
使用されだしたピラゾロ[1,5−]−1,2,4−
トリアゾールカプラー(これを感光材料に用いた特許と
しては特公昭48−30895号、米国特許第3,72
5,067号等がある)の欠点である、形成された色素
の光堅牢性の低さをも解決する。この結果、ピラゾロ
[1,5−]−1,2,4−トリアゾールの高収率、
かつ、簡便な合成法の開発は非常に重要な課題となっ
た。このピラゾロ[1,5−]−1,2,4−トリア
ゾールの合成法としては例えば特開昭60−19768
8号、同60−19779号、同60−215687号
に記載の方法があり、関連したものとしては、中間体合
成法についての特開昭61−145163号がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの合成法のうち
特開昭60−197688号は、下記反応式(1)に示
されるアミドオキシムの脱水環化反応による合成法を開
示しているが、この方法には次のような問題点があっ
た。
【0004】
【化3】
【0005】(式中、R11およびR12は水素原子、また
は置換基を示し、Tsはトシル基を示す。)すなわち、
上記反応式(1)に示したように閉環反応において、目
的化合物である主生成物(B)の他に副生成物(C)が
生成し、化合物(B)の収率を下げることである。副生
成物(C)は化合物(A)の4位と7位が結合した化合
物である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の従来
法の問題点を解決するため鋭意検討を重ねた結果、前記
式(1)の化合物(A)の4位に、特定の置換基を導入
しておくことにより、閉環反応による副生成物(C)の
生成を抑えることができることを見出し、この知見に基
づき本発明をなすに至った。すなわち本発明は、一般式
(I)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1 は水素原子、アルキル基、ア
リール基、アリールオキシ基またはアルコキシ基を表わ
し、R2 はアルコキシ基、アルキル基、アリール基、ア
ルコキシカルボニル基またはシアノ基を表わし、R3
水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を
表わす。)で表わされるN−ピラゾリルアミドオキシム
化合物を閉環反応させることを特徴とする一般式(II)
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同
じ意味をもつ。)で表わされる1H−ピラゾロ[1,5
]−1,2,4−トリアゾール誘導体の合成方法を
提供するものである。本発明においては、前記一般式
(I)、(II)で表わされる化合物のR3 がアルキル基
であることが好ましい。さらに、本発明においては、前
記閉環反応を行う際に、反応溶媒としてアルコール系溶
媒を、脱水剤としてp−トルエンスルホン酸クロリド
を、塩基として三級アミンまたはピリジン類を用いるこ
とが、それぞれ好ましい。
【0011】本発明において前記一般式(I)、(II)
で表わされる化合物中、R1 、R2およびR3 について
詳しく述べると、R1 は水素原子、アルキル基、アリー
ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基を表わし、R1
は2価の基でビス体を形成していてもよい。
【0012】さらに詳しくは、R1 は各々水素原子、ア
ルキル基(炭素数1〜32の直鎖、分岐鎖アルキル基、
アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロア
ルキル基、シクロアルケニル基で、これらは酸素原子、
窒素原子、イオウ原子、カルボニル基で連結する置換
基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシ
基、シアノ基またはハロゲン原子で置換していてもよ
く、例えばメチル基、プロピル基、t−ブチル基、トリ
デシル基、2−メタンスルホニルエチル基、3−(3−
ペンタデシルフェノキシ)プロピル基、3−{4−{2
−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノ
キシ]ドデカンアミド}フェニル}プロピル基、2−エ
トキシトリデシル基、トリフルオロメチル基、シクロペ
ンチル基、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)
プロピル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、4
−t−ブチルフェニル基、2,4−ジ−t−アミルフェ
ニル基、4−テトラデカンアミドフェニル基等)、アル
コキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、2−メト
キシエトキシ基、2−ドデシルエトキシ基、2−メタン
スルホニルエトキシ基等)、アリールオキシ基(例え
ば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−t−
ブチルフェノキシ基等)を表わす。
【0013】R2 は、R1 について例示した置換基のう
ち、アルコキシ基、アルキル基またはアリール基を表わ
すか、またはシアノ基、アルコキシカルボニル基(例え
ば、メトキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル
基、ドデシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシ
カルボニル基等)を表わす。またR3 は上記R1 につい
て示した基のうち、水素原子、アルキル基またはアリー
ル基を表わすか、または好ましくはヘテロ環基としての
5員ないし7員のヘテロ環基(例えば、2−フリル基、
2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチア
ゾリル基等)を表わす。R2 、R3 はR1 と同様にさら
に置換基を有していてもよい。
【0014】下記に本発明方法により合成される前記一
般式(II)で表わされる化合物の具体例を示すが、もと
より本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】本発明において前記一般式(II)で表わさ
れるピラゾロ[1,5−]−1,2,4−トリアゾー
ル化合物は主に写真用のマゼンタカプラーとして用いら
れるが、用途はこれに制限されるものではない。したが
ってR2 は現像主薬の酸化体と反応して離脱しうる基
(以下単に離脱基という)が特に重要な意味をもつが、
離脱基は後で形成してもよく、本発明の製造方法に関す
る限り、R2 は必ずしも離脱基でなくてもよいことはも
ちろんである。
【0019】本発明方法において出発原料として用いら
れる一般式(I)で表わされるアミドオキシム化合物は
特開昭59−171956号または特開昭61−145
163号において示されるようにアミノピラゾール(II
I )とオルトエステルまたはイミダートとの反応、ひき
続くヒドロキシルアミンとの反応により合成できる。次
に本発明の合成工程を下記式(2)に示す。
【0020】
【化9】
【0021】(式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同
じ意味をもつ。Tsはトシル基を示す。)一般式(I)
で表わされる化合物の脱水閉環反応による一般式(II)
で表わされる化合物の合成は、好ましくは、塩基の存在
下に適当な脱水剤を用いて行われる。脱水剤との反応
は、反応溶媒として好ましくは、ジメチルアセトアミ
ド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン
などを用い、反応が十分に進行するだけの量(通常1当
量)の脱水剤を用いて行うのが望ましく、また反応温度
は0〜25℃、反応時間0.5〜2時間の範囲が好まし
い。脱水剤としてはp−トルエンスルホン酸クロリドの
ほか、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタン
スルホニルクロリド、オキシ塩化リン、塩化チオニルな
どを用いることができるが好ましくはp−トルエンスル
ホン酸クロリドである。また塩基としては、トリエチル
アミンのほか、ジイソプロピルエチルアミンのような三
級アミン及びピリジン、4−ジメチルアミノピリジンな
どが用いられる。この塩基の量は0.5〜2当量、好ま
しくは1当量とする。化合物(I)と脱水剤の付加反応
物の閉環反応はテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル系溶媒か、メタノール、エタノール等のアルコー
ル系溶媒を用い、好ましくは上記の塩基の存在下(通常
1当量)、加熱還流することにより行われる。反応は通
常1時間から3時間で終了する。上記以外の条件は特開
昭59−171956号記載、および米国特許第4,5
40,654号の方法に準じて行うことができる。
【0022】次に一般式(III )で表わされる化合物の
合成方法としては大別して式(3)に示したようにR
2 =Hのアミノピラゾールへの親電子的置換反応により
2を導入する方法か、式(4)に示したように前も
ってR2 を導入したニトリル化合物(IV)を合成し、そ
れにヒドラジンを反応させる方法が一般的であり、いず
れの方法によるかはR2 の種類により決められる。
【0023】
【化10】
【0024】(式中、XはOまたはNH2 (HCl )で
あり、R1 、R2 は前記と同じ意味をもつ。)上記式
(2)により得られた1H−ピラゾロ[1,5−]−
1,2,4−トリアゾール誘導体は反応液から常法によ
り分離回収できるが、必要により何ら単離することなく
引き続く反応の原料として用いてもよい。適当な単離手
段としては再結晶法、溶媒抽出法、ろ過法、カラムクロ
マトグラフィー、薄層クロマトグラフィー等が単独であ
るいは適宜組合わせて用いられる。
【0025】
【発明の効果】本発明の方法によれば副生成物の生成が
著しく抑制され、反応生成物の単離生成が容易となり、
目的の1H−ピラゾロ[1,5−]−1,2,4−ト
リアゾール誘導体を高収率で得ることができる。したが
って、合成コストを低下させ、1H−ピラゾロ[1,5
]−1,2,4−トリアゾールのマゼンタカプラー
としての利用価値を高めることができる。
【0026】
【実施例】次に本発明を参考例及び実施例に基づきさら
に詳細に説明する。 参考例
【0027】
【化11】
【0028】5−アミノ3−メチルピラゾロール(
100g(1.03mol)を酢酸500mlに溶か
し、氷冷下スルフリルクロリド139g(1.03mo
l)をゆっくり滴下した。析出した結晶をろ取し、酢酸
で再結晶させることにより化合物を104g(収率6
0%)得た。m.p.210〜211℃(分解) 次に化合物 100g(0.60mol)にアセトニ
トリルを500ml加え、さらにトリエチルアミン84
ml(0.60mol)を加えて撹拌した。次いでこの
溶液に2−メチル−3−フタルイミドプロピオンイミド
酸メチル・塩酸塩()204g(0.72mol)を
加え、アセトニトリル中で反応させると、アミジン体塩
酸塩の結晶が得られた。この結晶をろ取し、メタノール
800mlに溶かし、その中にヒドロキシルアミンの水
溶液(ヒドロキシルアミン塩酸塩43gと酢酸ナトリウ
ム50gを水1.2リットル中で混合して調製)を加
え、約2時間加熱還流した。水4リットルを加え、析出
したアミドオキシムを174g(収率80%、m.
p.211℃(dec))得た。次いで化合物 17
4g(0.48mol)をジメチルアセトアミド160
mlに溶かし、さらにアセトニトリル160mlを加え
撹拌した。その中にp−トルエンスルホニルクロリド9
2g(0.48mol)とピリジン39ml(0.38
mol)を加え水冷下撹拌した。約1時間後メタノール
1.2リットルとピリジン39ml(0.38mol)
を加え約2時間加熱還流した。反応液を約200mlに
濃縮後水1.2リットルに注ぎ析出した結晶をろ取し
た。その結晶をメタノール240ml中で加熱し、室温
に戻した後ろ取することにより化合物を175g(収
率85%)得た。m.p.123〜126℃。この時副
生成物はほとんど検知されなかった。 比較例1
【0029】
【化12】
【0030】5−アミノ−3−メチルピラゾール(
50g(0.51mol)と2−メチル−3−フタルイ
ミドプロピオンイミド酸メチル・塩酸塩()173g
(0.61mol)をアセトニトリル中で反応するとア
ミジン体塩酸塩の結晶が得られた。この結晶をろ取し、
メタノール700mlに溶かし、その中にヒドロキシル
アミンの水溶液(ヒドロキシルアミン塩酸塩36gと酢
酸ナトリウム42gを水1リットル中で混合して調製)
を加え約2時間加熱還流した。水3リットルを加え、析
出した結晶をろ取し、乾燥してアミドオキシムを12
5g(収率75%)得た。m.p.203.0〜20
4.0℃ このアミドオキシム 125g(0.38mol)を
ジメチルアセトアミド125mlに溶かし、さらにアセ
トニトリル125mlを加え撹拌した。その中にp−ト
ルエンスルホニルクロリド73g(0.38mol)と
ピリジン31ml(0.38mol)を加え、水冷下撹
拌した。約1時間後、メタノール1リットルとピリジン
31ml(0.38mol)を加え約2時間加熱還流し
た。反応液を約200mlに濃縮後水1リットルに注ぎ
析出した結晶をろ取した。その結晶をメタノール200
ml中で加熱し、室温に戻した後ろ取することにより、
ほぼ純品の化合物を得ることができた。収量70g
(収率60%)m.p.233〜235℃。ろ液を濃縮
し分別結晶をメタノールで行うことにより副生成物
33g(収率28%)分離した。この副生成物の物性
値は次の通りであった。m.p.168℃ 質量分析(m/e) 309(M+ ) 162(b.
p.) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO−d6 中) δ 1.
28(3H,d,J=7.0),2.28(3H,
s),3.0〜3.6(1H,m),3.6〜4.1
(2H,m),7.78(4H,s),11.5(1
H,brs.),11.9(1H,brs.) 実施例1(例示化合物(II-11 )の合成)
【0031】
【化13】
【0032】プロピオン酸メチル 890g(10.
2mol)とメトキシアセトニトリル48g(0.68
mol)の混合物をカリウムt−ブトキシド92g
(0.82mol)中に氷冷下、撹拌しながら滴下し
た。滴下後約1時間撹拌し、水500mlを加え、有機
層を分離後酢酸エチルで水層を1回抽出し、酢酸エチル
可溶部分を除いた後、水層を2Nの塩酸水で弱酸性(p
H〜6)にして酢酸エチルで3回抽出し、水および飽和
食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を
留去するとほぼ純粋の化合物 41g(収率47%)
が油状物として得られた。 化合物 40g(0.31mol)とヒドラジン水和
物15g(0.3mol)をエタノール中約3時間加熱
還流後、溶媒を除去して残留物をカラム分離することに
より、油状物として化合物10 35g(収率81%)
を得た。 化合物10 20g(0.41mol)を参考例と同様
にして処理して化合物11を22g(収率80%)得
た。この化合物11をジメチルアセトアミド20mlに
溶かし、その中にp−トルエンスルホニルクロリド78
g(0.41mol)とピリジン33ml(0.4mo
l)を加え水冷下撹拌した。約1時間後メタノール20
0mlとピリジン33ml(0.41mol)を加え、
約2時間加熱還流した。反応液を約50mlに濃縮後水
に注ぎ、クロロホルム抽出を5回行った。抽出液を乾燥
後溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー
で精製することによって、化合物12を14g(収率7
0%)得ることができた。m.p.〜92℃。比較例1
における化合物のような副生成物はほとんど得られな
かった。 比較例2
【0033】
【化14】
【0034】5−アミノ−3−エトキシピラゾール13
50g(0.39mol)から参考例と同様にして化
合物1415を順次合成した。化合物14の収量10
0g(収率75%)、m.p.182.5〜183.0
℃ 化合物14 100g(0.29mol)からの化合物
15の収量は52g(収量55%)であった。m.p.
219.5〜220.0℃ 実施例2(例示化合物(II-1)の合成)
【0035】
【化15】
【0036】5−アミノ−3−エチル−4−メチルピラ
ゾール(19)(薬学雑誌84巻,1113頁,196
4年に記載の方法にて合成)3.1g(25mmol)
とオルト酢酸トリエチル、6.0g(37mmol)を
トルエン20ml中で約10時間加熱還流し、次いでト
ルエンを留去して20の粗生成物を得た。20を精製す
ることなくメタノールに溶かし、その中にヒドロキシル
アミンのメタノール溶液(ヒドロキシルアミン塩酸塩
2.6g(37mmol)と28%ナトリウムメトキシ
ド・メタノール溶液7.4mlを混合し、析出した食塩
をろ過して調製)を室温で加えた。約1時間撹拌し、メ
タノールを留去し生成した結晶をクロロホルムで洗浄し
てアミドオキシム、21を3.6g(80%)得た。次
21、2.00g(11mmol)をジメチルアセト
アミド(DMAC)10mlに溶かし、ピリジン0.8
9ml(11mmol)を加え、次にp−トルエンスル
ホン酸クロリド2.1g(11mmol)を室温で少し
ずづ加えた。そして30分撹拌後メタノール50mlと
ピリジン0.89ml(11mmol)を加え、約2時
間加熱還流した後濃縮し、クロロホルムにて抽出操作を
行なった。抽出液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製することにより、例示化合物(I
I-1)を1.54g(85%)得ることができた。 実施例3(例示化合物(II-2)の合成)
【0037】
【化16】
【0038】5−アミノ−3−エチル−4−フェニルピ
ラゾール(22)(薬学雑誌84巻,1113頁,19
64年に記載の方法にて合成)10g(58mmol)
とプロピオニトリルからPinner法によって得られ
たイミド酸メチル塩酸塩をメタノール中で混合・撹拌
し、得られた23の溶液に約1時間後ヒドロキシルアミ
ンのメタノール溶液(ヒドロキシルアミン塩酸塩4.0
g(58mmol)と28%ナトリウムメトキシド・メ
タノール溶液11.3ml(58mmol)から調製)
を滴下した。滴下後約2時間撹拌し、反応液を約50m
lに濃縮後、酢酸エチルにより抽出操作を行った。抽出
液を濃縮することにより24の粗生成物を得た。これを
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し24
を12.0g(85%)得ることができた。24、10
g(41mmol)をDMAC30mlに溶かし、ピリ
ジン3.3ml(41mmol)を加え撹拌した。その
中にp−トルエンスルホン酸クロリド7.8g(41m
mol)を数回に分けて分割添加した。約30分撹拌後
メタノール100mlとピリジン3.3ml(41mm
ol)を加え、約2時間加熱還流した。その後濃縮し、
酢酸エチルにて抽出操作を行ない、抽出液を濃縮して、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する
ことにより例示化合物(II-2)を7.7g(83%)得る
ことができた。 実施例4(例示化合物(II-3)の合成)
【0039】
【化17】
【0040】5−アミノ−4−メトキシカルボニル−3
−メチルピラゾール(25)(Bull.Chem.S
oc.Japan,42,1653(1969)に記載
の方法にて合成)15.5g(0.1mol)とp−ニ
トロベンゾニトリルからPinner法により合成した
イミド酸メチル塩酸塩21.7g(0.1mol)から
実施例3とほぼ同様の方法により26を27.1g(8
5%)得、26、20g(0.063mol)から例示
化合物(II-3)を17.0g(90%)得た。 実施例5(例示化合物(II-4)の合成)
【0041】
【化18】
【0042】5−アミノ−4−エトキシカルボニルピラ
ゾール(27)(Helv.Chim.Acta.,
,986(1956)に記載の方法により合成)1
5.5g(0.1mol)と、ブチロニトリルからPi
nner法により合成したイミド酸メチル塩酸塩13.
8g(0.1mol)から実施例3とほぼ同様の方法に
より28を19.9g(82%)得、28、15g
(0.062mol)から例示化合物(II-4)を12.1
g(87%)得た。 実施例6(例示化合物(II-5)の合成)
【0043】
【化19】
【0044】5−アミノ−4−ベンジルオキシカルボニ
ルピラゾール(29)(J.Chem.Soc.(C)
1971,1504に記載の方法により合成)21.7
g(0.1mol)と、イソブチロニトリルからPin
ner法により合成したイミド酸メチル塩酸塩13.8
g(0.1mol)から実施例3とほぼ同様の方法によ
30を24.2g(80%)得、30、20g(0.
066mol)から例示化合物(II-5)を16.0g(8
5%)得た。 実施例7(例示化合物(II-6)の合成)
【0045】
【化20】
【0046】5−アミノ−4−メチルピラゾール(
)(薬学雑誌83 313(1963)に記載の方法
により合成)9.7g(0.1mol)とオルト酢酸ト
リエチル、19.5g(0.12mol)から実施例2
とほぼ同様の方法により32を11.6g(75%)
得、32、10g(0.065mol)から例示化合物
(II-6)を7.6g(86%)得た。 実施例8(例示化合物(II-7)の合成)
【0047】
【化21】
【0048】5−アミノ−4−シアノピラゾール(
)(J.Am.Chem.Soc.,78 784
(1956)に記載の方法により合成)、10.8g
(0.1mol)とヘキサンニトリルよりPinner
法により合成したイミド酸メチル塩酸塩18.2g
(0.11mol)から実施例3とほぼ同様の方法によ
り、34を17.7g(80%)得、34、15g
(0.068mol)から例示化合物(II-7)を11.7
g(85%)得た。 実施例9(例示化合物(II-8)の合成)
【0049】
【化22】
【0050】5−アミノ−4−シアノ−3−エトキシピ
ラゾール(35)(J.Am.Chem.Soc.,
2829(1958)に記載の方法により合成)、
15.2g(0.1mol)と3−シアノピリジンより
Pinner法により合成したイミド酸メチル・二塩酸
塩23.0g(0.11mol)から実施例3とほぼ同
様の方法により36を21.8g(80%)得、36
20g(0.073mol)より例示化合物(II-8)を1
4.6g(78%)得た。 実施例10(例示化合物(II-9)の合成)
【0051】
【化23】
【0052】実施例2に示した方法で合成した19、2
5.0g(0.2mol)と3−フタルイミドプロピオ
ンイミド酸メチル・塩酸塩(アクリロニトリルとフタル
イミドの付加体からPinner法により合成)53.
7g(0.2mol)をアセトニトリル中で反応すると
アミジン体塩酸塩の結晶を得ることができた。この結晶
をろ取し、乾燥することなく、メタノール300mlに
溶かし、その中にヒドロキシルアミンの水溶液(ヒドロ
キシルアミン塩酸塩13.9g(0.2mol)と酢酸
ナトリウム16.4g(0.2mol)を水1リットル
中で混合して調製)を加え、約2時間加熱還流した。水
500リットルを加え、析出した結晶をろ取し、乾燥し
てアミドオキシム37を54.6g(80%)得た。こ
のアミドオキシム37、50g(0.15mol)をジ
メチルアセトアミド100mlに溶かし、その中にピリ
ジン11.8ml(0.15mol)を加え撹拌した。
水冷下、p−トルエンスルホニルクロリド27.8g
(0.15mol)を分割添加し、約30分間撹拌し
た。その後、メタノール300リットルとピリジン1
1.8ml(0.15mol)を加え約2時間加熱還流
した。反応液を約200mlに濃縮後水500リットル
に注ぎ析出した結晶をろ取し、メタノール洗浄、乾燥す
ることにより例示化合物(II-9)を38.7g(82%)
得た。 実施例11(例示化合物(II-10) の合成)
【0053】
【化24】
【0054】実施例7に示した方法により合成した
、9.7g(0.1mol)と、p−ニトロフェニル
ブチロニトリルから得られるイミド酸エステル塩酸塩2
5.9g(0.1mol)から、実施例3とほぼ同様の
方法により38、24.3g(80%)得、38、20
g(0.066mol)より例示化合物(II-10) を1
5.0g(80%)得た。
【0055】以上の実施例及び参考例の結果からアミノ
ピラゾールの4位(一般式のR2 )に水素以外の基を導
入したアミドオキシム(一般式(I))体から閉環し
て、1H−ピラゾロ[1,5−]−1,2,4−トリ
アゾール誘導体を得る方法は比較例に比べて副生成物が
少なく目的化合物の合成収率が著しく高いことがわか
る。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素原子、アルキル基、アリール基、ア
    リールオキシ基またはアルコキシ基を表わし、R2 はア
    ルコキシ基、アルキル基、アリール基、アルコキシカル
    ボニル基またはシアノ基を表わし、R3 は水素原子、ア
    ルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表わす。)で
    表わされるN−ピラゾリルアミドオキシム化合物を閉環
    反応させることを特徴とする一般式(II) 【化2】 (式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同じ意味をも
    つ。)で表わされる1H−ピラゾロ[1,5−]−
    1,2,4−トリアゾール誘導体の合成方法。
  2. 【請求項2】 R3 がアルキル基であることを特徴とす
    る請求項1記載の合成方法。
  3. 【請求項3】 反応溶媒としてアルコール系溶媒を用い
    ることを特徴とする請求項1または2記載の合成方法。
  4. 【請求項4】 脱水剤としてp−トルエンスルホン酸ク
    ロリドを用いることを特徴とする請求項1、2または3
    記載の合成方法。
  5. 【請求項5】 塩基として三級アミンまたはピリジン類
    を用いることを特徴とする請求項1、2、3または4記
    載の合成方法。
JP6196303A 1986-11-19 1994-07-29 1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール誘導体の合成方法 Expired - Lifetime JP2563231B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6196303A JP2563231B2 (ja) 1986-11-19 1994-07-29 1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール誘導体の合成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61-276232 1986-11-19
JP27623286 1986-11-19
JP6196303A JP2563231B2 (ja) 1986-11-19 1994-07-29 1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール誘導体の合成方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62076252A Division JPH07100705B2 (ja) 1986-11-19 1987-03-31 1H−ピラゾロ[1,5−b−1,2,4−トリアゾール誘導体の合成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07145169A JPH07145169A (ja) 1995-06-06
JP2563231B2 true JP2563231B2 (ja) 1996-12-11

Family

ID=26509663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6196303A Expired - Lifetime JP2563231B2 (ja) 1986-11-19 1994-07-29 1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール誘導体の合成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2563231B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07145169A (ja) 1995-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2961984C (en) Novel chiral synthesis of n-acyl-(3-substituted)-(8-substituted)-5,6-dihydro-[1,2,4]triazolo[4,3-a]pyrazines
JP2006527769A (ja) Cb1モジュレーターとしての2,3位置換5,6−ジアリール−ピラジン誘導体
JPH0479350B2 (ja)
JP2563231B2 (ja) 1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール誘導体の合成方法
JP2001064282A (ja) イミダゾリン化合物、その中間体、およびそれらの製造方法、並びにアゼピン化合物およびその塩の製造方法
JP2001521498A (ja) O−(3−アミノ−2−ヒドロキシ−プロピル)−ヒドロキシミック酸ハロゲン化物の製造方法
JP2527587B2 (ja) O−スルホニル−n−(クロロピラゾリル)アミドオキシムの製造方法
JP2001261653A5 (ja)
JPH07100705B2 (ja) 1H−ピラゾロ[1,5−b−1,2,4−トリアゾール誘導体の合成方法
JP2547634B2 (ja) 2ーアシルー2ーアリールオキシ又はヘテロ環オキシアセトニトリル類およびアミノピラゾール類の製造方法
EP0476659B1 (en) A 3(5)-Hydrazinopyrazole compound
JP5279449B2 (ja) 5−{4−[2−(5−エチル−2−ピリジル)エトキシ]ベンジル}−2,4−チアゾリジンジオン塩酸塩の製造方法
JP3711625B2 (ja) 1H−ピラゾロ[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール系化合物の製造方法
JP4075357B2 (ja) 4,5−ジ置換−1,2,3−トリアゾール及びその製造法
JPH072718B2 (ja) N−(4−クロロピラゾリル)アミドオキシム化合物とその製造方法
JP3215552B2 (ja) モノアシルヒドラジン類の製造方法
JPS61200978A (ja) 3−置換アミノ−1,3−チアゾリジン−2,4−ジオン誘導体及びその製造法
US6562979B1 (en) Process for the preparation of substituted benzisothiazole compounds
KR970004048B1 (ko) 비대칭형 3-메톡시메틸 세팔로스포린 유도체의 디아스테레오머의 분리방법
JP2660775B2 (ja) ピラゾロアゾール類の製造方法
JP3961049B2 (ja) 3−アミノ−4−(1−ヒドロキシアルキル)ピラゾリン化合物、その製造方法およびそれを使用した製造方法
JPH09278758A (ja) N−ピラゾリルアミドオキシム化合物の製造方法
JP3037517B2 (ja) 3−アルコキシ−5−アミノ−1h−ピラゾール類の製造方法
JPS62158283A (ja) 1H−ピラゾロ〔3,2−c〕−1,2,4−トリアゾ−ル−7−カルボキシレ−ト系化合物の製造方法
JP2003300963A (ja) 5−アミノ−4−ニトロソピラゾール誘導体の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070919

Year of fee payment: 11