JP2001097720A - 酸化ニッケル粉末の製造方法 - Google Patents

酸化ニッケル粉末の製造方法

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JP2001097720A
JP2001097720A JP27852699A JP27852699A JP2001097720A JP 2001097720 A JP2001097720 A JP 2001097720A JP 27852699 A JP27852699 A JP 27852699A JP 27852699 A JP27852699 A JP 27852699A JP 2001097720 A JP2001097720 A JP 2001097720A
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JP
Japan
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nickel oxide
oxide powder
sulfate
nickel
bulk density
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Pending
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JP27852699A
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English (en)
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Koji Tsuzuki
浩二 続木
Nobuyuki Kii
伸之 紀井
Yoshiaki Mori
芳秋 森
Kazunori Furukawa
和則 古川
Taku Sugiura
卓 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硫酸ニッケルを酸化雰囲気下で焙焼して酸化
ニッケル粉末を製造する方法において、嵩密度の低い酸
化ニッケル粉末の製造方法を提供する。 【解決手段】 上記酸化ニッケル粉末製造方法におい
て、ナトリウムの硫酸塩を硫酸ニッケルに対し、Naと
して50〜200ppm添加して焙焼することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硫酸ニッケルを酸
化雰囲気下で焙焼して、酸化ニッケル粉末を製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化ニッケル粉末は、キルンなどを用い
酸化雰囲気下で硫酸ニッケルを焙焼して製造される。そ
して、酸化ニッケル粉末を他の材料と混合し焼結体とし
てフェライトの部品などに用いられている。近年、上記
焼結体の用途が多様化するに伴い、焼結前に造粒を行
い、その造粒物の充填密度を用途に合わせて制御する必
要が生じてきた。特に、これまでより密度の低い造粒物
を得ようとする場合、従来の酸化ニッケル粉では、造粒
物が脆くなるために、酸化ニッケル粉の製造において、
より嵩密度の低いものが求められるようになった。
【0003】従来より、硫酸ニッケルをキルンなどで焙
焼して酸化ニッケルを得ることは一般的に行われてきた
が、このような特性を有する酸化ニッケルを製造するた
めの条件は知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、市場
からの上記要求に応えるべく、硫酸ニッケルを酸化雰囲
気下で焙焼して酸化ニッケル粉末を製造する方法におい
て、低嵩密度で造粒性の良い酸化ニッケル粉末の製造方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、硫酸ニッケルを酸化雰囲気下で焙焼して酸
化ニッケル粉末を製造する方法において、ナトリウムの
硫酸塩を硫酸ニッケルに添加して焙焼することを特徴と
する低嵩密度で造粒性に優れた酸化ニッケル粉末を製造
する方法である。
【0006】上記本発明において、ナトリウムの添加量
は、硫酸ニッケルに対し、50〜200ppmが好まし
く、酸化雰囲気下での焙焼温度は、1000℃以上11
50℃以下が好ましく、1050〜1100℃が、より
好ましい。また、焙焼時間は、30分以上が好ましい。
【0007】上記方法を用いることにより、嵩密度が、
1.5g/cc以下であることを特徴とする造粒性に優
れた酸化ニッケル粉末が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】硫酸ニッケルを焙焼して得られる
酸化ニッケルの粒子は、通常正八面体結晶あるいは等軸
晶系の角張った緻密な粒子である。そのために、通常
は、得られる酸化ニッケル粉の嵩密度を下げることが難
しい。焙焼温度と保持時間により粒径を制御できること
が知られているが、こうして得られる酸化ニッケルの粒
子形状は同じようなものであり、嵩密度としては、通常
2g/cc前後であり、より嵩密度の低い酸化ニッケル粉末
を得ることは困難であった。
【0009】これに対し、本発明のナトリウムを添加し
て得る酸化ニッケルは、硫酸ニッケルをそのまま酸化焙
焼して得られる酸化ニッケルに比べて嵩密度が低い。こ
れは、800℃付近の低温部で硫酸ニッケル−硫酸ナト
リウムが融体を形成して安定化することにより、この相
が高温で粒子成長と連鎖をもたらし連珠状となり、この
粒子が複雑に絡み合うために造粒性に優れた低嵩密度の
酸化ニッケルとなるのである。また、本方法で得られる
酸化ニッケル粉末には、0.5μm以下の微粉がほとん
ど含まれないことも特徴の一つである。
【0010】本発明によれば、後記する実施例で明らか
なように、硫酸ニッケル中のナトリウム品位が50〜2
00ppmになるようにナトリウムの硫酸塩を硫酸ニッ
ケルに添加して酸化雰囲気下焙焼することにより連珠状
で低嵩密度の酸化ニッケル粒子が得られる。
【0011】ナトリウムの添加量は、50ppm程度の
添加より上記添加効果が得られる。また本法は、ナトリ
ウムの添加量を高くすることによって、容易に粒径を大
きくすることも可能なのである。しかし、最終的にナト
リウムは、不純物として残留するため品質を阻害しない
程度にする必要があり、用途に応じて添加量を設定する
ことが望ましいが、通常200ppm程度が望ましい。
【0012】また、硫酸ニッケルと硫酸ナトリウムの融
体が安定化しているため、SOxの分解がやや緩慢であ
ることから、酸化ニッケルを得る際、通常の焼成温度で
ある950〜1000℃よりやや高めである、1000
℃から1150℃で処理することが望ましい。さらに、
高温である1150℃以上としても顕著な効果は得られ
ないため、経済性を考慮すると、1050℃から110
0℃程度がもっとも適当である。
【0013】
【実施例】実施例及び比較例で使用した硫酸ニッケル
(6水和物)の組成は、Ni:22.3%、Co:10
ppm以下、Ca:10ppm以下、Mg:50ppm
以下、Zn:1ppm以下、Fe:1ppm以下、C
u:1ppm以下、Mn:1ppm以下、Pb:1pp
m以下、Na:10ppm以下であった。
【0014】(実施例1)試験用小型転動焙焼炉を用
い、反応管(SUS製、内径:125mm、長さ:200
mm)内に、Naとして50ppm含有するように硫酸
ナトリウムを添加した500gの硫酸ニッケルを装入し
た。次に、昇温開始時から、空気を1リットル/分の流
量で流しながら、反応管を12r.p.mの回転数で回転さ
せ、1100℃で30分保持し、焙焼して放冷後、得ら
れた酸化ニッケル粉末の嵩密度を測定し、粒子のSEM
観察により粒径を測定した。
【0015】(実施例2)Naとして100ppm含有
するように硫酸ナトリウムを添加した以外は、実施例1
と同様に焙焼して放冷後、得られた酸化ニッケル粉末の
嵩密度を測定し、粒子のSEM観察により粒径を測定し
た。
【0016】(実施例3)Naとして200ppm含有
するように硫酸ナトリウムを添加した以外は、実施例1
と同様に焙焼して放冷後、得られた酸化ニッケル粉末の
嵩密度を測定し、粒子のSEM観察により粒径を測定し
た。
【0017】(実施例4)Naとして200ppm含有
するように硫酸ナトリウムを添加し、1050℃で30
分保持した以外は、実施例1と同様に焙焼して放冷後、
得られた酸化ニッケル粉末の嵩密度を測定し、粒子のS
EM観察により粒径を測定した。
【0018】(比較例1)Caとして100ppm含有
するように硫酸カルシウムを添加した以外は、実施例1
と同様に焙焼して放冷後、得られた酸化ニッケル粉末の
嵩密度を測定し、粒子のSEM観察により粒径を測定し
た。
【0019】(比較例2)Mgとして200ppm含有
するように硫酸マグネシウムを添加した以外は、実施例
1と同様に焙焼して放冷後、得られた酸化ニッケル粉末
の嵩密度を測定し、粒子のSEM観察により粒径を測定
した。
【0020】(比較例3)Naを添加しなかった以外
は、実施例1と同様に焙焼して放冷後、得られた酸化ニ
ッケル粉末の嵩密度を測定し、粒子のSEM観察により
粒径を測定した。
【0021】実施例1〜比較例3の嵩密度測定結果とS
EM観察結果を表1に示す。表1のとおり、比較例1,
2に示すCa、Mgを添加した場合には、粒子形状に変
化は見られず、また嵩密度についても比較例3の無添加
とほとんど変わらない。これに対して、Naを添加した
場合には、明らかに粒子形状に変化が見られ、全体に連
珠状の溶融したものが得られており、同時に嵩密度も低
くすることができる。さらに、Naの添加量を実施例1
に比べて、実施例2〜4のように増加させることによ
り、粒径を大きくすることができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、低嵩密度の酸化ニッケル粉末が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 和則 愛媛県新居浜市西原町3−5−3 住友金 属鉱山株式会社別子事業所内 (72)発明者 杉浦 卓 愛媛県新居浜市西原町3−5−3 住友金 属鉱山株式会社別子事業所内 Fターム(参考) 4G048 AA02 AB06 AC03 AD03 AE05 4K017 BA03 BA09 DA03 EA02 FB11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸ニッケルを酸化雰囲気下で焙焼する
    ことによって酸化ニッケル粉末を製造する方法におい
    て、ナトリウムの硫酸塩を硫酸ニッケルに添加して焙焼
    することを特徴とする低嵩密度酸化ニッケル粉末の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 ナトリウムの添加量を硫酸ニッケルに対
    し、50〜200ppmとすることを特徴とする請求項
    1記載の酸化ニッケル粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 嵩密度が、1.5g/cc以下であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の酸化ニッケル
    粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】 酸化雰囲気下での焙焼温度を1000℃
    以上1150℃以下とすることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の酸化ニッケル粉末の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004123488A (ja) * 2002-10-07 2004-04-22 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化ニッケル粉末の製造方法
JP2004189530A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化ニッケル粉末の製造方法
JP2009155194A (ja) * 2007-12-28 2009-07-16 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化ニッケル粉末及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004123488A (ja) * 2002-10-07 2004-04-22 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化ニッケル粉末の製造方法
JP2004189530A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 酸化ニッケル粉末の製造方法
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