JP2001097012A - 車の車輪用タイヤ - Google Patents

車の車輪用タイヤ

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JP2001097012A
JP2001097012A JP2000238129A JP2000238129A JP2001097012A JP 2001097012 A JP2001097012 A JP 2001097012A JP 2000238129 A JP2000238129 A JP 2000238129A JP 2000238129 A JP2000238129 A JP 2000238129A JP 2001097012 A JP2001097012 A JP 2001097012A
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reinforcing element
wheel according
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JP2000238129A
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Gian Carlo Cucco
ジャン・カルロ・クッコ
Piero Misani
ピエロ・ミザーニ
Alessandro Volpi
アレッサンドロ・ヴォルピ
Guido Riva
グイド・リヴァ
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Pirelli Pneumatici SpA
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C17/00Tyres characterised by means enabling restricted operation in damaged or deflated condition; Accessories therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C13/00Tyre sidewalls; Protecting, decorating, marking, or the like, thereof
    • B60C13/009Tyre sidewalls; Protecting, decorating, marking, or the like, thereof comprising additional bead cores in the sidewall

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 零膨張圧力のときでさえ、荷重に抵抗するこ
とができ、過熱することなく、良好なハンドリング性及
び走行の快適さを可能にするタイヤを得る。 【解決手段】 高剛さ及び極めて低い弾性的ヒステリシ
スを有する材料で出来た圧縮抵抗性の2つの環状要素3
0であって、突出部分28内にすなわち、タイヤの赤道
面に対して平行な面内に位置し且つ通常のビードコア1
8が位置する面の間の距離d1以上の距離d2に配置さ
れた、クラウン及びタイヤのダイドウォール14を共に
接続する領域内に配置された前記環状要素30を備え、
タイヤのサイドウォール14が、大きい曲率半径を有
し、ビードコア18と対応する環状の補強要素との間に
位置するカーカス10の弧部分A−BのキャンバFが、
該弧部分自体の長さの15%以下である車の車輪用タイ
ヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、低圧又は零圧力の時でさえ、荷
重に抵抗することのできる、自動車の車輪用タイヤに関
する。
【0002】タイヤが最初に開発された以来、該タイヤ
が空気が抜けた状態すなわち技術的に表現するならば、
「フラット」な状態にて走行することに関する問題点を
解決しようとする多数の解決策が提案されていることは
周知である。実際上、この問題点は、通常の走行中のパ
ンクの場合のみならず、軍用車の場合、従って、例え
ば、弾丸によって生じたパンクの場合にも、重要であ
る。
【0003】リム、特殊なリム、スポンジ状挿入体等に
取り付けなければならない色々な型式の機械的装置のシ
ーラントを使用することを基本とする提案された解決策
について、簡略化のため説明しなくても、従来技術によ
る多数の解決策を見い出すには、自己支持型のタイヤ、
すなわち零膨張圧力のときでさえ、荷重に抵抗すること
のできるタイヤの構造を考えれば十分であるが、これら
は、これまで、満足し得る結果が得られなかった。
【0004】この点に関して、第一に、直線を走行する
タイヤにおいて、圧縮される唯一の要素は、タイヤ内の
空気である一方、タイヤは、全体として、引張り可能な
構造体、すなわち、荷重を支持する全ての構造的要素が
張力下にて作用する構造体であることを説明する必要が
ある。
【0005】タイヤの場合、圧縮応力とは、力のテンソ
ル及び変形のテンソルのヒステリシス成分が負の値を有
する応力状態を意味するものと理解する。内部の空気圧
力が全く存在しないとき、構造体が付与された荷重への
抵抗を続行するためには、その構造体は、当然に、圧縮
下にて作用する要素を備えなければならないことは明ら
かである。
【0006】一般に、これらの要素は、エラストマー材
料で出来ているとき、タイヤの重量を明らかに増すのみ
ならず、弾性的ヒステリシスのため力の吸収性も感知し
得るほどに増し、従って、タイヤのころがり抵抗及びそ
の作用温度も増すことになる。
【0007】このアプローチ法に関係する公知の技術の
解決策の内、次のものを挙げることができる。米国特許
第5,238,040号には、牽引応力を受ける補強コ
ードに加えて、レンズ形の3つの挿入体を備えるタイヤ
のサイドウォール構造体が記載されている。当該挿入体
は、負の静液圧成分すなわち圧縮成分を含む複雑な応力
状態にさらされる。
【0008】このタイヤのころがり抵抗は、同一の原理
に基づく他のタイヤ(例えば、タイヤのサイドウォール
を補強する単一のレンズ形要素から成るタイヤ)におけ
るよりも小さいが、通常のタイヤに典型的なころがり抵
抗よりも感知し得るほどに大きいままである。
【0009】米国特許第3,708,007号には、2
つの環状の補強要素を保持するタイヤが記載されてお
り、この2つの環状の補強要素は、ベルト層の折重なり
部分内に挿入され、また、車を運転する間、タイヤの性
能を向上させる働きをする。この説明及び図面から、こ
れら2つの環状要素はタイヤの従来の幾何学的形態と関
係しており、このため、「フラット走行」を保証するこ
とができず、更に、この特許の明細書は、このことは、
仮定的にも言及されていないことが理解できる。
【0010】この場合にも、ベルトの各端部にその折り
重ねた状態にて挿入された2つのコードを備える構造体
は、米国特許第3,831,657号に記載され且つ図
示されている。当該2つのコードは、構造的機能を果さ
ずに、圧縮力に全く抵抗することができず、また、牽引
力を受けたとき、極めて効果的でない2つのナイロンコ
ードを使用すべきことが提案されたことから更に確認し
得るように、タイヤの製造工程中、ベルトの端部を折り
重ね易くする働きをするに過ぎない。
【0011】米国特許第4,307,767号に記載さ
れ且つ図示されたタイヤは、特に、零圧力にて走行する
ことを目的とするものであり、従って、繊維補強部材が
存在しない2つのサイドウォールを有している。該サイ
ドウォールは、逆曲率を有する、すなわち、凹状の外面
及び凸状の内面を有し、これら面のは、専ら、全ての走
行状態下にて、従って、正常な走行中、及び「フラット
走行」中、すなわち零内部圧力のときの双方にて作用す
る。
【0012】サイドウォールの特別な曲率のため、タイ
ヤのサイドウォールとクラウンとの間に不完全なヒンジ
が形成され、このヒンジは、通常の走行の撓み力を受け
たとき、疲労による破断を生じさせる虞れがある。この
理由のため、タイヤは、2つの金属ビードコアから成る
2つの環状の補強要素を有しており、これらの金属ビー
ドは、タイヤのショルダ内に配置され且つ圧縮下にて、
サイドウォールの構造体に対し半径方向への剛さを付与
することができる。
【0013】フラット走行のとき、この型式の環状の補
強要素に基づく、剛さ程度に寄与する効果は、サイドウ
ォールのそれぞれの圧縮抵抗力によりもたらされる効果
の程度と比較して僅かである。
【0014】要するに、この従来の技術の特許に記載さ
れたタイヤは、タイヤが膨張しているとき、及びフラッ
ト走行の双方にて、その荷重の支承能力は、サイドウォ
ールの圧縮を利用するものである。
【0015】特に、フラット走行に関する米国特許第
5,685,927号には、一方にて、側部に配置され
た複数のエラストマー挿入体を備え、他方にて、カーカ
スプライトとトレッドバンドとの間に中間面に沿って進
む少なくとも1つのビードワイヤーを備える複合的補強
構造体が記載されている。この補強構造体は、製造コス
トの高い複雑な構造体から成っている。
【0016】多くの従来の特許に記載された1つの代替
的な解決策は、タイヤのクラウンを補強する環状構造体
(例えば、米国特許第3,734,157号、同第4,
111,249号、同第4,428,411号、同第
4,459,169号、同第4,673,014号)、
すなわち、トレッドバンドの実質的に全幅を占め且つベ
ルト構造体を撓み可能に補強する構造体から成るもので
ある。フラット走行に適し且つエラストマー構造的要素
が存在することを伴う自己支持型構造体に関して従来か
ら提案されている解決策の場合、正常な走行中、特に、
フラット走行中、過度の過熱が生じる。
【0017】一方、この過熱は、材料、特に、エラスト
マーの構造的要素の熱/酸化による劣化を生じさせ、そ
の結果、障害を生じる。更に、フラット走行中、荷重の
支承能力を確保するため、従来、熱化合的作用及びそれ
に関係する問題点を重要視せず又は無視さえもして、曲
げ抵抗性又は圧縮抵抗性のある要素を使用することが不
可欠であると考えられていた。
【0018】タイヤの全周が補強され且つ過熱が制限さ
れる代替的な解決策(上述)が公知であるが、その結
果、タイヤの性能及び快適さ並びにタイヤの寿命が正常
な走行中、著しく影響を受ける。
【0019】本発明は、公知の解決策に関係する全ての
問題点を実質的に回避しつつ、タイヤがフラット走行す
るときの問題点を解決することを目的とするものであ
る。より具体的には、本発明は、重大な過熱、従って、
タイヤの熱−化学的作用による劣化の虞れを回避すると
同時に、タイヤの振舞い、走行時の快適さ及び構造的耐
久性の点にて満足し得る性能を保証し得るように、タイ
ヤのサイドウォールと関係した構造的補強要素が設けら
れた種類のタイヤとして区分できる、フラット走行に適
したタイヤを提供することを目的とする。
【0020】その第一の特徴によれば、本発明は、零圧
力下においてさえ、荷重に抵抗することのできる、車の
車輪用タイヤであって、高剛さ及び極めて小さい弾性的
ヒステリシスを有する材料、特に、金属材料又は構造的
複合材料で出来た圧縮−抵抗材料性の2つの環状要素を
備え、該環状要素が、タイヤの赤道面に対し平行な平面
内に配置され且つ正常なビードコアが位置する平面間の
距離よりも短かくない距離に配置された突出部分、すな
わち、タイヤのクラウンとサイドウォールとを共に接続
する領域内に収容され、タイヤのサイドウォールが大き
い曲率半径を有し、ビードワイヤーと対応する環状の補
強溝との間に位置するカーカスアークの長さの15%以
下のキャンバであるようにしたことを特徴とするタイヤ
に関する。
【0021】好ましい実施の形態の詳細な説明から理解
され得るように、2つの構造的要素は、何ら膨張圧力を
受けないとき、引張り構造体の荷重支持体を形成し、更
に、フラット走行中、主として、圧縮応力を受けるが、
その組成(以下に説明する金属又は構造的複合材料で出
来ている)の結果、エネルギの放散は無視し得る程度で
ある。
【0022】換言すれば、公知の技術は、フラット走行
するため、荷重を支持すべく補強したサイドウォールの
撓み強度を使用することに基づくものである。より具体
的には、カーカスプライと、該プライと協働する環状の
エラストマー補強要素とから成る構造体がサイドウォー
ルに作用する荷重を支持するための機構は、実際上、補
強要素が、圧縮応力を受けたとき、それに伴う変形を生
じ、この変形は、カーカスプライのコードを緊張させる
ようにしたことから成っている。
【0023】本発明は、他方にて、上記の材料で出来た
2つの環状の補強要素まで圧縮力を伝達し得るように、
引張り荷重に抵抗するカーカスコードの能力を利用する
ものである。
【0024】当業者に周知であるように、フラット走
行、すなわち、タイヤの空気が抜けた状態のとき、ホィ
ールリムのフランジと路面とが接触する結果、エラスト
マー補強要素が存在しないサイドウォールを有する従来
のタイヤにて生ずるように、サイドウォールの過剰な撓
み、すなわち、タイヤの曲がりによってドライバによる
車のコントロールが失われることになる。
【0025】この曲がりの結果、引張り荷重に抵抗する
カーカスコードの能力が許容し得ない程にタイヤの上半
分のカーカスコードが引き伸びるから、本発明におい
て、この曲がりは、金属材料又は同様の複合材料で出来
た高剛さの2つの環状の補強要素が存在することで防止
される。これらの引張り荷重は、上記の環状の補強要素
内で発生され且つ圧縮力に変換され、該補強要素がこの
圧縮力に抵抗する。
【0026】更に、カーカスプライの線の曲率を可能な
限り小さく保つならば、このプロファイルの曲率が大き
い結果、フラット走行する間、同一の荷重に対するタイ
ヤの撓みが増すから、この効果は増大する。
【0027】プライの線の曲率がより小さければ、構造
体の横硬さは益々、大きくなり、従って、零膨張圧力下
におけるスリップ角度の特徴が向上する。また、本発明
の上記の特徴には、2つの構造的補強要素の平面の間の
距離も含まれる。
【0028】実際上、ベルトの幅が拡がり、2つの構造
的補強要素が互いに顕著な距離に配置されるならば、フ
ラット走行する間、横方向推進力におけるタイヤの性能
が向上するから、この距離は、このタイヤの性能に影響
する。
【0029】この距離が正常なビードコアが位置する平
面間の距離よりも実質的に長いならば、すなわち、上記
ビードコアの間の距離の少なくとも105%以上、好ま
しくは110%以上であるならば、この効果は保証され
るものと考えられる。本発明の特徴及び有利な点は、添
付図面に関して記載した本発明の幾つかの実施の形態の
以下の説明から一層明らかになるであろう。
【0030】
【実施の形態の説明】タイヤは、カーカス10と、該カ
ーカスの外周に配置されたトレッドバンド12と、互い
に軸方向に対向し且つビードコア18により補強された
ビード16にて終わる一対のサイドウォール14と、該
タイヤを対応する取付けリムの上に固着する関係したビ
ード充填要素20とを備えている。ラジアルカーカスの
場合、タイヤは、また、カーカスとトレッドバンドとの
間に配置されたベルト構造体も備えている。より好まし
くは、このタイヤは、例えば、0.07乃至0.30、
の範囲、更により好ましくは、0.65以下という低断
面を有する型式のものである。
【0031】カーカスは、上記ビードコアに固着された
1つ以上のカーカスプライ22にて従来の方法で補強さ
れる一方、ベルト構造体は、互いに対し平行な金属コー
ドを内蔵するゴム被覆織地部分により形成された2つ以
上のベルトストリップ24を備え、該金属コードは、好
ましくは赤道面に対して対称に傾斜させ且つ互いに半径
方向に重ね合わせた、隣接するストリップの金属コード
と交差している。好ましくは、同様に公知の方法にて、
更なるベルトストリップ26が半径方向のより外方位置
に設けられ、また、好ましくは、繊維材料、更に好まし
くは熱収縮性材料で出来たコードであって、周方向に、
すなわち、上記の赤道面に対し零角度にて方向決めされ
たコードを設けられている。
【0032】特に、図3を参照すると、この図面には、
本発明によるタイヤの最も簡単な構造の設計が図示され
ており、この設計において、突出部分28は、環状の補
強要素30を内蔵する一方、図示したこの環状の補強要
素は、例えば、直径1.6mmのオプション的にゴム被
覆したビードコアに対する通常の金属ワイヤーを7巻き
して形成した構造となっている。
【0033】好ましくは、充填ゴムから成り且つ参照番
号31で示したショルダ挿入体が補強要素30と関係し
ている。上記挿入体は、特に硬くはなく、またオプショ
ン的に成形(例えば、射出成形)により、要素30と一
体品として形成された組成から成っている。
【0034】図3、特に図4から、カーカスプライの線
の曲率は僅かであり、このため、ビードコア18と、カ
ーカスプライの線が2つの補強要素30を通過する円筒
面に交差する点との間における弧部分A−Bのキャンバ
Fは、上記弧部分A−Bの長さの15%を越えることは
ない。
【0035】更に、図4から、2つの環状の補強要素3
0が位置する面の距離d2が同一の赤道面Mに対して、
ビードコアを通過する面の距離d1よりもいかに長いか
を理解することができる。
【0036】この距離は、d2/d1>1.05である
ことが好ましく、更に、d2/d1>1.1であること
がより好ましい。図3、図4に図示したタイヤの更なる
重要な特徴は、サイドウォールの外面の負の曲率である
(参照番号32で示すように)。このようにして、実際
上、サイドウォールの中央部分は、環状の補強要素30
を収容する領域内では、当然に厚い厚さを有するが、特
に、軽量であることが保証される。
【0037】好ましくは、タイヤはまた、リム(図示せ
ず)のフランジに対して静止し得る設計とされた、サイ
ドウォールの底部分におけるリブ34も備えており、該
リブの機能は、フラット走行中、横方向への安定性を向
上させることである。
【0038】次に、図2を参照すると、この図には、再
度、環状の補強要素30と実際のビードコア18との間
の接続部38を追加した、図3と同一の構造体が図示さ
れており、該接続部は、例えば、カーカスプライのスカ
ート部に形成された、好ましくは、ラジアルコードのフ
リッパから成る。このことは、フラット走行中、タイヤ
の横方向への安定性及び荷重の支承能力を増すことにな
る。
【0039】最後に、図1による実施の形態を検討する
ならば、この実施の形態も、補強要素30の各々が周方
向に対し半径方向又は交差するコードを有する補強織地
のループ36内に内蔵され、カーカスプライ22とスト
リップ24により画成されたベルト構造体の端部との間
にループが挿入される点を除いて、図3の実施の形態と
同様である。好ましくは、上記ループの半径方向内方部
分37の長さは、半径方向外方位置における対応する部
分39の長さよりも長い程度(ベルト構造体の幅の30
%以下)まで軸方向内方に伸長するようにする。
【0040】これと代替的に、その部分の1つ、好まし
くは半径方向内方位置における部分37がクラウンの全
軸方向幅に亙って伸長し、2つの補強要素30の間に接
続部を形成し、この接続部はこの場合、タイヤのベルト
構造体の下方に配置されたプライ又はゴム被覆織地の層
から成るものとすることができ、またこの接続部は赤道
面に対して傾斜させた金属又は繊維コードを保持するよ
うにする。この場合にも、この接続部を形成するため
に、交差するコードを有するベルトストリップの1つを
1つの代替例として使用することも可能である。
【0041】従来型式の機械を使用してタイヤを製造す
るのに特に適したこの構造上の設計は、特に、コードの
方向が半径方向ではなく、約45°の角度を有する場
合、ベルトの剛さに寄与するという更なる利点を備えて
いる。織地を補強要素30の周りで折り重ねることによ
り(折重ね部分は、タイヤベルトの幅の10%以上であ
ることが好ましい幅を有するようにする)、ベルト組立
体のせん断強度を向上させる交差構造体が形成される。
【0042】上述し且つ図面に図示するように、圧縮抵
抗性の環状の補強要素30の構造体には、ビードコアに
対し使用される金属ワイヤーを巻いた構造が形成され
る。勿論、各要素30を形成する巻数は、抵抗すべき圧
縮力(主として車の重量により決まる)及びタイヤの寸
法を特に基準として、所望の機械的特徴に従って選択さ
れる。
【0043】しかしながら、他の材料及びその他の構造
体を使用することを考えることも可能である。巻き部分
の間に挿入され且つ金属面に接着するゴム化合物の層か
ら成る金属ストリップを巻いた構造としたものも金属材
料の範囲に属し、同等の機能を果すものである。
【0044】ワイヤー及び金属ストリップに対する処理
組成及び表面処理は、通常、タイヤの製造に使用される
ものとすることができる。また、加硫処理の間、ゴム及
び金属を接着させる通常の接着剤を使用することも可能
である。
【0045】この目的に特に適した金属材料の種類は、
恒久的に且つ回復不能となることがなく、大きい変形
(10%程度まで)に抵抗することのできる金属合金を
示すために使用される、超弾性材料という名称にて公知
の材料から成るものである。
【0046】文献から、適当に付与された応力状態であ
るとき、オーステナイト構造からマルテンサイト構造
に、また、その逆に相変態するこれらの材料の能力から
この特徴が得られることが公知である(1990年、バ
ターワース・ハイネマン・パブリシャース(Butte
rworth−Heinemann Publishe
rs)からのシーエム・ウェイマン(CM Wayma
n)編集による、テーダブリュー デュリッヒ(TW
Duerig)、ケーエヌ メルトン(KN Melt
on)、デー ストッケル(D Stockel)によ
る「形状記憶合金の技術的側面(Engineerin
g Aspects of ShapeMemory
Alloys)」)。
【0047】こうした材料の範囲内にて、線形の超弾性
を備える材料(同書、414頁乃至419頁)及び変態
型超弾性(同書、369頁乃至393頁)を有する材料
の双方を使用することが可能である。
【0048】後者の材料は、50.6原子%のNi−T
iの合金から成る薄い金属ストリップを含む一方、線形
の超弾性を有する材料は、49.4原子%Ni−Ti又
は50原子%Ni−Ti又は50.8原子%Ni−Ti
にて冷間加工された合金を含む(この場合、組成は重量
%ではなく、原子%を意味する)。
【0049】また、線形の超弾性を備える合金は、Cu
−25.8原子%Al−25原子%Beの合金を含むこ
ともできる。銅を含む後者の材料は、黄銅又はその他の
合金を使用するガルバニック被覆処理を必要とせずに、
黄銅めっきしたコードにて従来から使用されたものから
選択された処理組成を有するゴムに接着するという更な
る利点を備えている。また、こうした合金は、100M
pa乃至800Mpaの範囲にて付与された力にさらさ
れたとき、恒久的に変形することなく、2乃至10%の
範囲の変形から回復することができ、これは特に大きい
衝撃力を受けたとき、恒久的に変形する鋼製の構造的要
素と異なる点である。
【0050】更なる代替例として、例えば、エポキシ樹
脂マトリックス内に内蔵させたガラス繊維のような複合
材料を検討することも可能である。特に適したものは、
構造的用途(S)、電気的用途(E)の従来のガラス繊
維と比較して極限的伸び大きいことを特徴とするガラス
繊維S2である(1969年、ニューヨーク州、バン・
ノストランド・レインホールド・カンパニー(Van
Nostrand Reinhold Compan
y)からの「繊維ガラス及び最新のプラスチック複合材
ハンドブック(Handbook of Fiberg
lass andAdvanced Plastic
s)」の439頁乃至444頁)。これらの複合材料
は、例えば、予含浸させた材料、金属ストリップを巻く
ことにより、得られるリングの形態とし、又は、ゴム被
覆した多層の金属ストリップから成る巻き構造とするこ
とができる。
【0051】好ましい実施の形態に関して本発明を説明
したが、着想の点にて且つ機械的に、同等の改変例及び
変形例が可能であり、その範囲から逸脱せずにこれらが
案出可能であると理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイヤの中間面に対して垂直な面に沿った部分
断面図である。
【図2】図1と同様のタイヤの部分断面図である。
【図3】図1と同様のタイヤの部分断面図である。
【図4】本発明の臨界的な幾何学的バラメータを図示す
る図3と同様の図である。
【符号の説明】
10 カーカス 12 トレッドバン
ド 14 サイドウォール 16 ビード 18 ビードコア 20 ビード充填要
素 22 カーカスプライ 24、26 ベルト
ストリップ 28 突出部分 30 環状の補強要素 31 ショルダ挿入体 32 サイドウォー
ルの外面の負の曲率 34 リブ 36 補強織地のル
ープ 38 接続部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60C 15/00 B60C 15/00 E (72)発明者 アレッサンドロ・ヴォルピ イタリア国 20144 ミラノ,ピアッツ ァ・ポ 14 (72)発明者 グイド・リヴァ イタリア国 20155 ミラノ,ヴィア・ア オスタ 13

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 零圧力下においても荷重に抵抗すること
    のできる車の車輪用タイヤにおいて、 高剛さ及び極めて低い弾性的ヒステリシスを有する材料
    で出来た圧縮抵抗性の2つの環状要素(30)であっ
    て、突出部分(buttress)(28)内にすなわ
    ち、タイヤの赤道面に対して平行な面内に位置し且つ通
    常のビードコア(18)が位置する面の間の距離d1以
    上の距離d2に配置された、クラウン及びタイヤのサイ
    ドウォール(14)を共に接続する領域内に配置された
    前記環状要素(30)を備え、 タイヤのサイドウォール(14)が、大きい曲率半径を
    有し、ビードコア(18)と対応する環状の補強要素と
    の間に位置するカーカス(10)の弧部分(A−B)の
    キャンバ(F)が、該弧部分自体の長さの15%以下で
    あることを特徴とする、車の車輪用タイヤ。
  2. 【請求項2】 請求項1による車の車輪用タイヤにおい
    て、 前記環状の補強要素(30)が、金属材料及び構造的複
    合材料から選択された材料にて製造されることを特徴と
    する、車の車輪用タイヤ。
  3. 【請求項3】 請求項1による車の車輪用タイヤにおい
    て、 タイヤの中間面から、前記環状の補強要素(30)が位
    置する面までの前記距離d2と、ビードコアが位置する
    面の前記距離d1との比が、d2/d1>1.1である
    ことを特徴とする、車の車輪用タイヤ。
  4. 【請求項4】 請求項1による車の車輪用タイヤにおい
    て、 前記環状の補強要素(30)が、ラジアルコードのフリ
    ッパによりそれぞれのビードコアに接続されることを特
    徴とする、車の車輪用タイヤ。
  5. 【請求項5】 請求項1による車の車輪用タイヤにおい
    て、 前記環状の補強要素(30)が、タイヤのベルトの下方
    に配置されたゴム被覆した織地層により共に接続される
    ことを特徴とする、車の車輪用タイヤ。
  6. 【請求項6】 請求項1による車の車輪用タイヤにおい
    て、 前記環状の補強要素(30)が、ビードコアに対する単
    一の金属糸から成ることを特徴とする、車の車輪用タイ
    ヤ。
  7. 【請求項7】 請求項6による車の車輪用タイヤにおい
    て、 前記環状の補強要素(30)が、前記ワイヤーを数回巻
    いた巻き構造体から成ることを特徴とする、車の車輪用
    タイヤ。
  8. 【請求項8】 請求項1による車の車輪用タイヤにおい
    て、 前記環状の補強要素(30)が、巻き部分の間に配置さ
    れ且つ金属面に接着するゴム化合物と共に巻かれた金属
    ストリップから成ることを特徴とする、車の車輪用タイ
    ヤ。
  9. 【請求項9】 請求項2による車の車輪用タイヤにおい
    て、 前記環状の補強要素(30)が、線形の超弾性を有する
    超弾性金属合金及び変態型超弾性を有する超弾性金属合
    金から選択された該超弾性金属合金から成ることを特徴
    とする、車の車輪用タイヤ。
  10. 【請求項10】 請求項1による車の車輪用タイヤにお
    いて、 前記環状の補強要素(30)が、「Cu−25.8原子
    %のAl−25.5原子%のBe」の合金から成ること
    を特徴とする、車の車輪用タイヤ。
  11. 【請求項11】 請求項2による車の車輪用タイヤにお
    いて、 前記環状の補強要素(30)が、エポキシ樹脂マトリッ
    クス内に含めたガラス繊維から成ることを特徴とする、
    車の車輪用タイヤ。
  12. 【請求項12】 請求項1による車の車輪用タイヤにお
    いて、 サイドウォールが、負の外面曲率を有することを特徴と
    する、車の車輪用タイヤ。
  13. 【請求項13】 請求項1による車の車輪用タイヤにお
    いて、 前記環状の補強要素(30)が、該環状の補強要素(3
    0)の所定位置に保持すべく該要素と関係したゴムショ
    ルダ挿入体を有することを特徴とする、車の車輪用タイ
    ヤ。
  14. 【請求項14】 請求項13による車の車輪用タイヤに
    おいて、 前記ショルダ挿入体が、前記環状の補強要素(30)と
    共に単一体(onepiece)として形成されること
    を特徴とする、車の車輪用タイヤ。
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