JP2001096738A - インクジェットヘッド - Google Patents
インクジェットヘッドInfo
- Publication number
- JP2001096738A JP2001096738A JP27753399A JP27753399A JP2001096738A JP 2001096738 A JP2001096738 A JP 2001096738A JP 27753399 A JP27753399 A JP 27753399A JP 27753399 A JP27753399 A JP 27753399A JP 2001096738 A JP2001096738 A JP 2001096738A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- ink chamber
- communication
- jet head
- individual
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 応答速度が高く、印字品質に優れたインクジ
ェットヘッドを提案すること。 【解決手段】 静電駆動式のインクジェットヘッド1に
おいて、共通インク室6から複数の個別インク室5にイ
ンクを供給するためのインク供給口部7は、そのインク
流路の途中部分に等間隔で形成した3個の柱状突起76
が配置され、ここにおいて、共通インク室側からの単一
流路が4本の分流路とされ、再び個別インク室側におい
て単一流路とされている。単一流路の部分はインク供給
口部のイナータンスの増加に寄与する部分であり、分流
路の部分はインク供給口部の音響抵抗の増加に寄与する
部分である。特性の異なる双方の部分を形成することに
より、インクジェットヘッド1の応答速度を速め、か
つ、印字品質を改善することが可能になる。
ェットヘッドを提案すること。 【解決手段】 静電駆動式のインクジェットヘッド1に
おいて、共通インク室6から複数の個別インク室5にイ
ンクを供給するためのインク供給口部7は、そのインク
流路の途中部分に等間隔で形成した3個の柱状突起76
が配置され、ここにおいて、共通インク室側からの単一
流路が4本の分流路とされ、再び個別インク室側におい
て単一流路とされている。単一流路の部分はインク供給
口部のイナータンスの増加に寄与する部分であり、分流
路の部分はインク供給口部の音響抵抗の増加に寄与する
部分である。特性の異なる双方の部分を形成することに
より、インクジェットヘッド1の応答速度を速め、か
つ、印字品質を改善することが可能になる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、応答性および印字
品質を共に改善可能なインク流路を備えたインクジェッ
トヘッドに関するものである。
品質を共に改善可能なインク流路を備えたインクジェッ
トヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドとしては圧電式、
静電駆動式などのように、インクを貯溜しているインク
室の容積変動により、当該インク室に連通しているイン
クノズルからインク液滴を吐出させる形式のものが知ら
れている。圧電式のものでは、振動板と圧電素子からな
る振動系を備え、この振動系の振動によってインク室の
容積変動を起こし、インク液滴をインクノズルから吐出
させるようになっている。静電駆動式では、対向電極間
に発生する静電気力により振動する振動板からなる振動
系が備わっている。
静電駆動式などのように、インクを貯溜しているインク
室の容積変動により、当該インク室に連通しているイン
クノズルからインク液滴を吐出させる形式のものが知ら
れている。圧電式のものでは、振動板と圧電素子からな
る振動系を備え、この振動系の振動によってインク室の
容積変動を起こし、インク液滴をインクノズルから吐出
させるようになっている。静電駆動式では、対向電極間
に発生する静電気力により振動する振動板からなる振動
系が備わっている。
【0003】このような振動系を備えたインクジェット
ヘッドの特性は、そのイナータンスm、音響容量C、お
よび音響抵抗rを用いて電気的等価回路として表わすこ
とができる。例えば、特開昭58−5269号公報、同
61−141566号公報には、圧電式のインクジェッ
トヘッドの電気的等価回路が開示されている。
ヘッドの特性は、そのイナータンスm、音響容量C、お
よび音響抵抗rを用いて電気的等価回路として表わすこ
とができる。例えば、特開昭58−5269号公報、同
61−141566号公報には、圧電式のインクジェッ
トヘッドの電気的等価回路が開示されている。
【0004】この等価回路において、インクジェットヘ
ッドの音響抵抗rおよびイナータンスmは、インク粘土
をη(Pas)、長さをL、周長をL'、断面積をS、
比重をγとすると、次式により表わすことができる。
ッドの音響抵抗rおよびイナータンスmは、インク粘土
をη(Pas)、長さをL、周長をL'、断面積をS、
比重をγとすると、次式により表わすことができる。
【0005】r=(2ηL・L'2)S2 (kg/m4) m=(γL)/S (Ns/m5) 従って、長さおよび断面形状が同一の場合には、そのイ
ンク流路の音響抵抗およびイナータンスは一義的に決ま
る。また、音響抵抗を小さくすると、イナータンスも小
さくなる。
ンク流路の音響抵抗およびイナータンスは一義的に決ま
る。また、音響抵抗を小さくすると、イナータンスも小
さくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、インクジェッ
トヘッドは一般に多数のインクノズルを備えており、各
インクノズルがそれぞれ連通している個別インク室にイ
ンクを供給するために、各個別インク室はそれぞれイン
ク供給口部を介して共通インク室に連通している。共通
インク室に対しては外部からインクチューブ等を介して
インクが供給される。
トヘッドは一般に多数のインクノズルを備えており、各
インクノズルがそれぞれ連通している個別インク室にイ
ンクを供給するために、各個別インク室はそれぞれイン
ク供給口部を介して共通インク室に連通している。共通
インク室に対しては外部からインクチューブ等を介して
インクが供給される。
【0007】このようなインクジェットヘッドにおいて
は、インクジェットヘッドの応答性の改善と、印字品位
の改善とを両立させることが困難である。
は、インクジェットヘッドの応答性の改善と、印字品位
の改善とを両立させることが困難である。
【0008】すなわち、特開昭55−71571号公報
に記載されちているように、インクノズルに到るまでの
インク通路の音響抵抗が大きいと、メニスカスの復帰速
度が低下してしまうので、インクジェットヘッドの応答
周波数が向上しない。この観点からは音響抵抗を小さく
することが望ましい。
に記載されちているように、インクノズルに到るまでの
インク通路の音響抵抗が大きいと、メニスカスの復帰速
度が低下してしまうので、インクジェットヘッドの応答
周波数が向上しない。この観点からは音響抵抗を小さく
することが望ましい。
【0009】一方、本発明者らの実験によれば、インク
通路、特にインク供給口部のイナータンスが小さいと、
インク吐出後の共通インク室の圧力振動が吐出インクの
インクスピードに影響を及ぼし、所望の印字品質を満足
するインクスピードを得ることができない。
通路、特にインク供給口部のイナータンスが小さいと、
インク吐出後の共通インク室の圧力振動が吐出インクの
インクスピードに影響を及ぼし、所望の印字品質を満足
するインクスピードを得ることができない。
【0010】このように、インクジェットヘッドの応答
性を改善するためには音響抵抗を小さくすることが望ま
しいが、音響抵抗を小さくすると、イナータンスも小さ
くなるので、印字品質の向上を図ることができない。
性を改善するためには音響抵抗を小さくすることが望ま
しいが、音響抵抗を小さくすると、イナータンスも小さ
くなるので、印字品質の向上を図ることができない。
【0011】本発明の課題は、この点に鑑みて、個別イ
ンク室と共通インク室を連通しているインク供給口部の
構造を工夫することにより、応答速度が速く、しかも印
字品質の良いインクジェットヘッドを実現することにあ
る。
ンク室と共通インク室を連通しているインク供給口部の
構造を工夫することにより、応答速度が速く、しかも印
字品質の良いインクジェットヘッドを実現することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、共通インク室と、個別インク室と、こ
の個別インク室に連通しているインクノズルと、前記共
通インク室から前記個別インク室にインクを供給するた
めのインク供給口部とを有し、前記個別インク室の容積
変動により前記インクノズルからインク液滴を吐出させ
るインクジェットヘッドにおいて、前記インク供給口部
は、前記共通インク室に連通している第1の連通部と、
前記個別インク室に連通している第2の連通部と、これ
ら第1および第2の連通部を繋ぐ連通路とを備え、前記
連通路は、単一流路部分と、複数の分流路部分とを備え
ていることを特徴としている。
めに、本発明は、共通インク室と、個別インク室と、こ
の個別インク室に連通しているインクノズルと、前記共
通インク室から前記個別インク室にインクを供給するた
めのインク供給口部とを有し、前記個別インク室の容積
変動により前記インクノズルからインク液滴を吐出させ
るインクジェットヘッドにおいて、前記インク供給口部
は、前記共通インク室に連通している第1の連通部と、
前記個別インク室に連通している第2の連通部と、これ
ら第1および第2の連通部を繋ぐ連通路とを備え、前記
連通路は、単一流路部分と、複数の分流路部分とを備え
ていることを特徴としている。
【0013】ここで、前記分流路部分を、前記連通路の
途中位置に形成することができる。この代わりに、前記
連通路の一方の側に形成することもできる。
途中位置に形成することができる。この代わりに、前記
連通路の一方の側に形成することもできる。
【0014】すなわち、前記単一流路部分を前記第2の
連通部から延びたものとし、前記分流路部分を、前記第
1の連通路から延びて前記単一流路部分に合流したもの
とすることができる。逆に、前記単一流路部分を前記第
1の連通部から延びたものとし、前記分流路部分を、前
記第2の連通路から延びて前記単一流路部分に合流した
ものとしてもよい。
連通部から延びたものとし、前記分流路部分を、前記第
1の連通路から延びて前記単一流路部分に合流したもの
とすることができる。逆に、前記単一流路部分を前記第
1の連通部から延びたものとし、前記分流路部分を、前
記第2の連通路から延びて前記単一流路部分に合流した
ものとしてもよい。
【0015】本発明のインクジェットヘッドでは、その
インク供給口部の一部に分流路部分が形成されており、
分流路部分では音響抵抗が大きく、単一流路部分ではイ
ナータンスが大きい。本発明者らの実験によれば、特性
の異なる部分を合わせ持つインク供給口部を形成する
と、応答速度を速め、かつ、印字品質を向上できること
が確認された。分流路部分と単一流路部分の長さの比率
等は、個々のインクジェットヘッド毎に具体的に決定さ
れるべき性質のものである。
インク供給口部の一部に分流路部分が形成されており、
分流路部分では音響抵抗が大きく、単一流路部分ではイ
ナータンスが大きい。本発明者らの実験によれば、特性
の異なる部分を合わせ持つインク供給口部を形成する
と、応答速度を速め、かつ、印字品質を向上できること
が確認された。分流路部分と単一流路部分の長さの比率
等は、個々のインクジェットヘッド毎に具体的に決定さ
れるべき性質のものである。
【0016】次に、加工容易性、コスト高の抑制の観点
からは、前記分流路部分のそれぞれの断面形状が同一で
あることが望ましい。
からは、前記分流路部分のそれぞれの断面形状が同一で
あることが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用した静電駆動式のインクジェットヘッドを説明す
る。
を適用した静電駆動式のインクジェットヘッドを説明す
る。
【0018】図1は本例の静電駆動式インクジェットヘ
ッドの断面図である。インクジェットヘッド1は、シリ
コン製のキャビティ基板2を挟み、上側にシリコン製の
ノズル基板3が積層され、下側にガラス製の電極基板4
が積層された3層構造となっている。
ッドの断面図である。インクジェットヘッド1は、シリ
コン製のキャビティ基板2を挟み、上側にシリコン製の
ノズル基板3が積層され、下側にガラス製の電極基板4
が積層された3層構造となっている。
【0019】中央のキャビティ基板2には、その表面か
らエッチングを施すことにより、独立した複数の細長い
個別インク室5と、1つの共通インク室6と、この共通
インク室6を各個別インク室5に連通させている複数の
インク供給口部7としてそれぞれ機能する溝が形成され
ている。これらの溝がノズル基板3によって塞がれて、
各部分5、6、7が区画形成されている。
らエッチングを施すことにより、独立した複数の細長い
個別インク室5と、1つの共通インク室6と、この共通
インク室6を各個別インク室5に連通させている複数の
インク供給口部7としてそれぞれ機能する溝が形成され
ている。これらの溝がノズル基板3によって塞がれて、
各部分5、6、7が区画形成されている。
【0020】また、共通インク室6の下面を規定する部
分には、インク取り入れ口12が形成されている。イン
クは、外部のインクタンク(図示せず)から、インク取
り入れ口12を通って共通インク室6に供給され、ここ
から各インク供給口部7を通って、独立した個別インク
室5に供給される。
分には、インク取り入れ口12が形成されている。イン
クは、外部のインクタンク(図示せず)から、インク取
り入れ口12を通って共通インク室6に供給され、ここ
から各インク供給口部7を通って、独立した個別インク
室5に供給される。
【0021】ノズル基板3には、各個別インク室5の先
端側の部分に対応する位置、すなわち、インク供給口部
7とは反対側となる位置に、インクノズル11が形成さ
れており、各インクノズル11は対応する個別インク室
5に連通している。個別インク室5の底面には、薄肉
で、面外方向(図において上下方向)に弾性変位可能な
振動板51として機能する部分が形成されている。
端側の部分に対応する位置、すなわち、インク供給口部
7とは反対側となる位置に、インクノズル11が形成さ
れており、各インクノズル11は対応する個別インク室
5に連通している。個別インク室5の底面には、薄肉
で、面外方向(図において上下方向)に弾性変位可能な
振動板51として機能する部分が形成されている。
【0022】電極基板4において、キャビティ基板2に
接合される上面には、各振動板51に対峙する位置に、
浅くエッチングされた凹部41が形成されている。この
凹部41の底面には、振動板51に対峙する個別電極1
0が形成されている。個別電極10は、ITOからなる
セグメント電極部分10aと、外部に露出している電極
端子部10bを有している。
接合される上面には、各振動板51に対峙する位置に、
浅くエッチングされた凹部41が形成されている。この
凹部41の底面には、振動板51に対峙する個別電極1
0が形成されている。個別電極10は、ITOからなる
セグメント電極部分10aと、外部に露出している電極
端子部10bを有している。
【0023】電極基板4をキャビティ基板2に接合する
ことにより、各個別インク室5の底面を規定している振
動板51と個別電極10のセグメント電極部分10aと
が、非常に狭い隙間で対峙する。この隙間は封止剤60
によって封止され、密閉状態とされている。
ことにより、各個別インク室5の底面を規定している振
動板51と個別電極10のセグメント電極部分10aと
が、非常に狭い隙間で対峙する。この隙間は封止剤60
によって封止され、密閉状態とされている。
【0024】キャビティ基板2には、共通電極端子22
が形成され、ここと、各個別電極10との間に、電圧印
加手段21によって駆動電圧が印加される。キャビティ
基板2は導電性であるので、各振動板51は共通電極と
して機能する。
が形成され、ここと、各個別電極10との間に、電圧印
加手段21によって駆動電圧が印加される。キャビティ
基板2は導電性であるので、各振動板51は共通電極と
して機能する。
【0025】共通電極である振動板51と個別電極10
の間に駆動電圧を印加することにより発生する静電気力
により、振動板51を個別電極側に吸引すると、振動板
51が弾性変形してセグメント電極10aの側に撓み、
当該セグメント電極10aの表面に吸着する。この結
果、個別インク室5の容積が増加して、インク供給口部
7を介して共通インク室6の側からインクが個別インク
室5に流入する。
の間に駆動電圧を印加することにより発生する静電気力
により、振動板51を個別電極側に吸引すると、振動板
51が弾性変形してセグメント電極10aの側に撓み、
当該セグメント電極10aの表面に吸着する。この結
果、個別インク室5の容積が増加して、インク供給口部
7を介して共通インク室6の側からインクが個別インク
室5に流入する。
【0026】静電吸引力が解除されると、振動板51は
その弾性復帰力によってセグメント電極10aの表面か
ら離れて初期状態に復帰する。この結果、個別インク室
5の容積が急激に減少する。この時に発生する個別イン
ク室内のインク圧力振動によって、個別インク室内のイ
ンクの一部が、インクノズル11からインク液滴として
吐出される。
その弾性復帰力によってセグメント電極10aの表面か
ら離れて初期状態に復帰する。この結果、個別インク室
5の容積が急激に減少する。この時に発生する個別イン
ク室内のインク圧力振動によって、個別インク室内のイ
ンクの一部が、インクノズル11からインク液滴として
吐出される。
【0027】(インク供給口部)図2(a)は、キャビ
ティ基板2におけるインク供給口部7が形成されている
部分を中心に示す上面図であり、図2(b)はそのb−
b線で切断した部分の部分断面図である。
ティ基板2におけるインク供給口部7が形成されている
部分を中心に示す上面図であり、図2(b)はそのb−
b線で切断した部分の部分断面図である。
【0028】これらの図に示すように、キャビティ基板
2においては、個別インク室5と共通インク室6の間は
台形断面の仕切り壁部分23によって仕切られている。
この仕切り壁部分23は平行四辺形をした上面23aを
備え、その両側辺24、25からは、個別インク室5の
側に傾斜している傾斜面26、および共通インク室6の
側に傾斜している傾斜面27が延びている。傾斜面26
と個別インク室5の底面51aは入り隅28で交差して
おり、傾斜面27と共通インク室6の底面61は入り隅
29で交差している。
2においては、個別インク室5と共通インク室6の間は
台形断面の仕切り壁部分23によって仕切られている。
この仕切り壁部分23は平行四辺形をした上面23aを
備え、その両側辺24、25からは、個別インク室5の
側に傾斜している傾斜面26、および共通インク室6の
側に傾斜している傾斜面27が延びている。傾斜面26
と個別インク室5の底面51aは入り隅28で交差して
おり、傾斜面27と共通インク室6の底面61は入り隅
29で交差している。
【0029】ノズル基板3の側においては、図2におい
て一点鎖線で示すように、各仕切り壁部分23に対峙し
ている部分に、平行四辺形状に浅くエッチングされた溝
部分70が形成されており、この溝部分70と仕切り壁
部分23の上面23aの間にインク供給口部7が形成さ
れている。
て一点鎖線で示すように、各仕切り壁部分23に対峙し
ている部分に、平行四辺形状に浅くエッチングされた溝
部分70が形成されており、この溝部分70と仕切り壁
部分23の上面23aの間にインク供給口部7が形成さ
れている。
【0030】このインク供給口部7における個別インク
室5の側の縁71は、仕切り壁部分23の辺24よりも
個別インク室5の側にせり出した位置にある。従って、
この縁71と仕切り壁部分23の辺24とにより区画さ
れる連通部72(第2の連通部)を介して、インク供給
口部7は個別インク室5に連通している。
室5の側の縁71は、仕切り壁部分23の辺24よりも
個別インク室5の側にせり出した位置にある。従って、
この縁71と仕切り壁部分23の辺24とにより区画さ
れる連通部72(第2の連通部)を介して、インク供給
口部7は個別インク室5に連通している。
【0031】このインク供給口部7における共通インク
室6の側は、共通インク室6の形状に対応した形状とな
るように形成された溝部73に連続している。従って、
インク供給口部7は、仕切り壁部分23の辺25と溝部
73の底面73aとにより区画されている連通部74
(第1の連通部)を介して、共通インク室6に連通して
いる。
室6の側は、共通インク室6の形状に対応した形状とな
るように形成された溝部73に連続している。従って、
インク供給口部7は、仕切り壁部分23の辺25と溝部
73の底面73aとにより区画されている連通部74
(第1の連通部)を介して、共通インク室6に連通して
いる。
【0032】ここで、インク供給口部7における両側の
連通部72、74を繋ぐ連通路75の途中位置には、長
円形断面の柱状突起76が、インク流れ方向に直交する
方向に等間隔で3個形成されている。これらの柱状突起
76は、ノズル基板3に溝部70を形成する際に島状に
残したものである。
連通部72、74を繋ぐ連通路75の途中位置には、長
円形断面の柱状突起76が、インク流れ方向に直交する
方向に等間隔で3個形成されている。これらの柱状突起
76は、ノズル基板3に溝部70を形成する際に島状に
残したものである。
【0033】このように、3個の分離した状態で柱状突
起76を残すことにより、インク供給口部7の連通路7
5は、図2(a)において矢印で示すように、その共通
インク室6の側の連通部74から柱状突起76までは単
一流路とされ、柱状突起76の形成位置では4つの分流
路とされ、個別インク室5の側の連通部72の側におい
て再び単一流路とされている。
起76を残すことにより、インク供給口部7の連通路7
5は、図2(a)において矢印で示すように、その共通
インク室6の側の連通部74から柱状突起76までは単
一流路とされ、柱状突起76の形成位置では4つの分流
路とされ、個別インク室5の側の連通部72の側におい
て再び単一流路とされている。
【0034】このインク供給路7では、柱状突起76に
よりインク通路断面積が小さくなっている部分は音響抵
抗の増加に寄与する部分であり、それ以外の部分はイン
ク通路断面積が大きいので、イナータンスの増加に寄与
する部分である。
よりインク通路断面積が小さくなっている部分は音響抵
抗の増加に寄与する部分であり、それ以外の部分はイン
ク通路断面積が大きいので、イナータンスの増加に寄与
する部分である。
【0035】この構成のインク供給口部7を備えたイン
クジェットヘッド1において実験を行ったところ、柱状
突起76の大きさ、間隔等を適切に設定することによ
り、インクジェットヘッド1の応答速度を速め、しか
も、良好な印字品質を確保するために必要なインク吐出
スピードを確保できることが確認された。
クジェットヘッド1において実験を行ったところ、柱状
突起76の大きさ、間隔等を適切に設定することによ
り、インクジェットヘッド1の応答速度を速め、しか
も、良好な印字品質を確保するために必要なインク吐出
スピードを確保できることが確認された。
【0036】本発明者等の実験によれば、例えば、イン
ク供給口部7における摂氏25度での音響抵抗を13×
1012(Ns/m5)以下とし、そのイナータンスを
1.2×108(kg/m4)以上とした場合に、応答速
度が速く、しかも良好な印字品質が得られるインクジェ
ットヘッドを製造可能なことが確認された。
ク供給口部7における摂氏25度での音響抵抗を13×
1012(Ns/m5)以下とし、そのイナータンスを
1.2×108(kg/m4)以上とした場合に、応答速
度が速く、しかも良好な印字品質が得られるインクジェ
ットヘッドを製造可能なことが確認された。
【0037】(インク供給口部の変形例)図3にはイン
ク供給口部7の別の例を示してある。図3(a)では、
突起76Aを個別インク室5の側に形成し、当該個別イ
ンク室5の側に複数の分流路を形成し、共通インク室6
の側に単一流路を形成したものである。
ク供給口部7の別の例を示してある。図3(a)では、
突起76Aを個別インク室5の側に形成し、当該個別イ
ンク室5の側に複数の分流路を形成し、共通インク室6
の側に単一流路を形成したものである。
【0038】図3(b)では、突起76Bを逆に共通イ
ンク室6の側に形成し、当該共通インク室側に複数の分
流路を形成し、個別インク室5の側に単一流路を形成し
たものである。
ンク室6の側に形成し、当該共通インク室側に複数の分
流路を形成し、個別インク室5の側に単一流路を形成し
たものである。
【0039】図3(c)では、インク供給口部7を形成
するためにノズル基板3に形成する溝部70Aの形状を
一点鎖線で示すように、中央部分において幅広の形状と
し、この幅広部分に突起76Cを配置したものである。
するためにノズル基板3に形成する溝部70Aの形状を
一点鎖線で示すように、中央部分において幅広の形状と
し、この幅広部分に突起76Cを配置したものである。
【0040】なお、形成すべき突起の形状、大きさ、個
数、間隔、形成位置等は個々のインクジェットヘッドに
応じて適宜設定すべき性質のものである。従って、イン
ク供給口部に形成すべき分流路および単一流路は、上記
の各実施例に限定されるものではない。
数、間隔、形成位置等は個々のインクジェットヘッドに
応じて適宜設定すべき性質のものである。従って、イン
ク供給口部に形成すべき分流路および単一流路は、上記
の各実施例に限定されるものではない。
【0041】(その他の実施の形態)上記の各例は静電
駆動式のインクジェットヘッドに関するものであるが、
圧電式のインクジェットヘッドについても本発明を同様
に適用できる。
駆動式のインクジェットヘッドに関するものであるが、
圧電式のインクジェットヘッドについても本発明を同様
に適用できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェットヘッドでは、共通インク室と個別インク室を連通
しているインク供給口部に、単一流路部分と、断面積が
小さい複数本の分流路部分とを形成している。このよう
に音響抵抗およびイナータンスが異なる部分をインク供
給口部に形成することにより、応答速度が速く、しか
も、良好な印字品質のインクジェットヘッドを製造でき
る。
ェットヘッドでは、共通インク室と個別インク室を連通
しているインク供給口部に、単一流路部分と、断面積が
小さい複数本の分流路部分とを形成している。このよう
に音響抵抗およびイナータンスが異なる部分をインク供
給口部に形成することにより、応答速度が速く、しか
も、良好な印字品質のインクジェットヘッドを製造でき
る。
【図1】本発明を適用した静電駆動式のインクジェット
ヘッドの断面図である。
ヘッドの断面図である。
【図2】図1のインク供給口部を説明するための部分上
面図および部分断面図である。
面図および部分断面図である。
【図3】図1のインク供給口部の別の構成例を示すため
の説明図である。
の説明図である。
1 インクジェットヘッド 2 キャビティ基板 3 ノズル基板 4 電極基板 5 個別インク室 6 共通インク室 11 インクノズル 51 振動板 10 個別電極 23 仕切り壁部分 23a 仕切り壁部分の上面 24、25 仕切り壁部分上面の両側辺 26 個別インク室側の傾斜面 27 共通インク室側の傾斜面 28、29 入り隅 7 インク供給口部 70 溝部 71 溝部における個別インク室側の縁 72 個別インク室側の連通部(第2の連通部) 74 共通インク室側の連通部(第1の連通部) 75 連通路 76 柱状突起
Claims (6)
- 【請求項1】 共通インク室と、個別インク室と、この
個別インク室に連通しているインクノズルと、前記共通
インク室から前記個別インク室にインクを供給するため
のインク供給口部とを有し、前記個別インク室の容積変
動により前記インクノズルからインク液滴を吐出させる
インクジェットヘッドにおいて、 前記インク供給口部は、前記共通インク室に連通してい
る第1の連通部と、前記個別インク室に連通している第
2の連通部と、これら第1および第2の連通部を繋ぐ連
通路とを備え、 前記連通路は、単一流路部分と、複数の分流路部分とを
備えていることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記分流路部分は、前記連通路の途中位置に形成されて
いることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項3】 請求項1において、 前記単一流路部分は前記第2の連通部から延びており、
前記分流路部分は前記第1の連通路から延びて前記単一
流路部分に合流していることを特徴とするインクジェッ
トヘッド。 - 【請求項4】 請求項1において、 前記単一流路部分は前記第1の連通部から延びており、
前記分流路部分は前記第2の連通路から延びて前記単一
流路部分に合流していることを特徴とするインクジェッ
トヘッド。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のうちのいずれかの項
において、 前記分流路部分のそれぞれの断面形状は同一であること
を特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のうちのいずれかの項
において、 対向電極の間に電圧を印加することにより発生する静電
気力によって、前記個別インク室に容積変動を発生させ
て、前記インクノズルからインク液滴を吐出させること
を特徴とする静電駆動式のインクジェットヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27753399A JP2001096738A (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | インクジェットヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27753399A JP2001096738A (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | インクジェットヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001096738A true JP2001096738A (ja) | 2001-04-10 |
Family
ID=17584897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27753399A Withdrawn JP2001096738A (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | インクジェットヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001096738A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005169757A (ja) * | 2003-12-10 | 2005-06-30 | Seiko Epson Corp | インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置 |
US7654652B2 (en) | 2004-03-31 | 2010-02-02 | Ricoh Printing Systems, Ltd. | Ink jet head |
WO2021171988A1 (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-02 | 株式会社Ihi | ロケットエンジン用燃焼装置 |
-
1999
- 1999-09-29 JP JP27753399A patent/JP2001096738A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005169757A (ja) * | 2003-12-10 | 2005-06-30 | Seiko Epson Corp | インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置 |
US7654652B2 (en) | 2004-03-31 | 2010-02-02 | Ricoh Printing Systems, Ltd. | Ink jet head |
WO2021171988A1 (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-02 | 株式会社Ihi | ロケットエンジン用燃焼装置 |
JPWO2021171988A1 (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-02 | ||
JP7276593B2 (ja) | 2020-02-28 | 2023-05-18 | 株式会社Ihi | ロケットエンジン用燃焼装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3163878B2 (ja) | インク噴射装置 | |
KR100738102B1 (ko) | 압전 방식의 잉크젯 프린트헤드 | |
JPH0592561A (ja) | インクジエツト記録ヘツド | |
JP2001219555A (ja) | インクジェット式記録ヘッド | |
JPH05229116A (ja) | インクジェットヘッド | |
JP2001096738A (ja) | インクジェットヘッド | |
JP4649762B2 (ja) | インクジェットヘッド | |
JP2001010040A (ja) | インクジェットヘッド | |
JP3365192B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド | |
JP3149663B2 (ja) | インク噴射装置 | |
JPH08174819A (ja) | インクジェットヘッド | |
JP4151226B2 (ja) | インクジェットヘッド | |
KR20070079296A (ko) | 압전 방식의 잉크젯 프린트헤드 | |
JP4061953B2 (ja) | インクジェットヘッド及びその製造方法 | |
JP2003011357A (ja) | インクジェットプリンタヘッド | |
JP2005153248A (ja) | 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP4003353B2 (ja) | 静電式インクジェットヘッドの駆動方法 | |
JPH11157060A (ja) | インクジェットヘッド | |
JP2004314396A (ja) | インクジェットヘッド | |
JP2003305847A (ja) | インクジェットヘッド及びその製造方法 | |
JPS5859854A (ja) | マルチノズルインクジエツト装置 | |
JP4496599B2 (ja) | インクジェットヘッド | |
JP2004074675A (ja) | インクジェットヘッド | |
JP2003305848A (ja) | インクジェットヘッド | |
JP2001277497A (ja) | インクジェットヘッドの駆動方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061205 |