JP7276593B2 - ロケットエンジン用燃焼装置 - Google Patents

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Description

本開示は、ロケットエンジン用燃焼装置に関する。
本願は、2020年2月28日に、日本に出願された特願2020-033320号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
下記特許文献1には、液体ロケットエンジンの推力制御装置及び推力制御方法が開示されている。この推力制御装置及び推力制御方法の目的は、ロケットエンジンの推力制御において、推力を低減制御して低減推力の範囲で運転する際に、噴射差圧(噴射圧と燃焼圧との差)の極端な低下により生じる低周波燃焼振動(チャギング)の発生の可能性を低減させることである。この推力制御装置及び推力制御方法は、噴射オリフィスを通して燃焼室に液体推進薬を噴射する液体ロケットエンジンにおいて、噴射オリフィスの上流側に液体推進薬の温度を制御する温度制御手段を設け、エンジンの推力の低減制御時に、液体推進薬の飽和蒸気圧を利用して低減制御に必要な噴射差圧を確保できるよう、液体推進薬を昇温する。
日本国特開2013-155655号公報
ロケットエンジン用燃焼装置の振動抑制という観点で見た場合、特許文献1に記載の液体ロケットエンジンにおいては、噴射オリフィス形状を変えることによって、ある単一の推力(動作点)における振動を抑制することができるが、複数の推力において振動を抑制することはできない。例えば再使用タイプのロケットエンジン用燃焼装置は、使い捨てタイプのものとは異なり、着陸運用等に供するために比較的広範な推力範囲で使用される。したがって、特許文献1に記載の液体ロケットエンジンでは、再使用タイプのロケットエンジン用燃焼装置の振動を全推力域に亘って効果的に抑制することができない。
本開示は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数の推力で動作する際の振動を効果的に抑制することが可能なロケットエンジン用燃焼装置の提供を目的とする。
本開示の第1の態様のロケットエンジン用燃焼装置は、燃料と酸化剤とを燃焼反応させる燃焼室と、前記燃料及び前記酸化剤を前記燃焼室に噴射する噴射器と、前記燃焼反応で発生した燃焼ガスを外部に噴射するノズルスカートと、ロケットエンジン用燃焼装置の振動等価回路における等価イナータンスを増加せるイナータンス増加部と、を備える。
本開示の第2の態様のロケットエンジン用燃焼装置は、上記第1の態様において、前記燃料を前記燃焼室に導く燃料流路と、前記酸化剤を前記燃焼室に導く酸化剤流路と、をさらに備え、前記イナータンス増加部は、前記燃料流路あるいは/及び前記酸化剤流路に複数の分岐部を設けて流路長を長くすることにより前記等価イナータンスを増加させてもよい。
本開示の第3の態様のロケットエンジン用燃焼装置は、上記第2の態様において、前記イナータンス増加部は、前記分岐部において、前後における流路断面積を変えることなく前記燃料流路あるいは/及び前記酸化剤流路を分岐させてもよい。
本開示の第4の態様のロケットエンジン用燃焼装置は、上記第2または第3の態様において、前記燃料流路あるいは/及び前記酸化剤流路は、前記ノズルスカートを冷却する冷却流路を備え、前記イナータンス増加部において、前記冷却流路の前段に前記複数の分岐部を設けてもよい。
本開示の第5の態様のロケットエンジン用燃焼装置は、上記第4の態様において、前記冷却流路は、前記ノズルスカートの基端から端部に亘って設けられ、前記端部で折り返されてもよい。
本開示の第6の態様のロケットエンジン用燃焼装置は、上記第4または第5の態様において、前記冷却流路は前記ノズルスカートに対して螺旋状に設けられてもよい。
本開示によれば、複数の推力で動作する際の振動を効果的に抑制することが可能なロケットエンジン用燃焼装置を提供することが可能である。
本開示の一実施形態に係るロケットエンジン用燃焼装置の構成を示す模式図である。 本開示の一実施形態における燃料分岐部及び酸化剤分岐部の詳細を示す模式図である。 本開示の一実施形態における分岐管の配置を示す図である。 本開示の一実施形態における分岐管の一部拡大図である。 本開示の一実施形態に係るロケットエンジン用燃焼装置の振動等価回路である。
以下、図面を参照して、本開示の一実施形態について説明する。
本実施形態に係るロケットエンジン用燃焼装置Cは、再使用タイプのロケットエンジンを構成する燃焼装置である。すなわち、ロケットエンジン用燃焼装置Cは、従来の使い捨てタイプのロケットの燃焼装置とは異なり、定常推力(定常動作点)に加え、広範囲な複数の推力(動作点)で動作する、つまり定常推力よりも大幅に低い推力(低動作点)でも動作する燃焼装置である。
ロケットエンジン用燃焼装置Cは、図1に示すように、燃料受入部1A、酸化剤受入部1B、燃料流路2A、酸化剤流路2B、燃料噴射器3A、酸化剤噴射器3B、燃焼チャンバ4及びノズルスカート5を備えている。なお、本実施形態における燃料流路2A及び酸化剤流路2Bは、本開示のイナータンス増加部に相当する。
燃料受入部1Aは、燃料供給系から燃料を受け入れる受入ポートである。すなわち、燃料受入部1Aは、所定圧の液体燃料を燃料タンク及び燃料ポンプ等から構成された燃料供給系から受け入れる受入口であり、液体燃料を燃料流路2Aに供給する。液体燃料は、例えば液体水素あるいは液化天然ガスである。
酸化剤受入部1Bは、酸化剤供給系から酸化剤を受け入れる受入ポートである。すなわち、酸化剤受入部1Bは、所定圧の酸化剤を酸化剤タンク及び酸化剤ポンプ等から構成された酸化剤供給系から受け入れる受入口であり、酸化剤を酸化剤流路2Bに供給する。酸化剤は、例えば液体酸素である。
燃料流路2Aは、燃料受入部1Aを介して燃料供給系から供給される液体燃料を燃料噴射器3Aに導く金属製配管である。燃料流路2Aは、受入管21a、燃料分岐部22a及び複数の分岐管23aを備える。受入管21aは、燃料受入部1Aと燃料分岐部22aとを接続する単一の配管であり、燃料受入部1Aから燃料分岐部22aに液体燃料を流通させる。
燃料分岐部22aは、図2に示すように複数の分岐部Sの集合体である。すなわち、燃料分岐部22aつまり燃料流路2Aにおける複数の分岐部Sは、単一の配管である受入管21a(単一流路)を順次枝分かれさせることによって、燃料流路2Aの配管長(流路長)を長くするためのものである。また、流路を枝分かれさせることで、燃焼に適した液体燃料の微細なシャワーを作り出す効果も期待できる。
ここで、単一の分岐部Sで単一流路を複数の流路に分岐させるという流路の分岐手法を採用してもよいが、後述するように本実施形態では、燃料流路2Aの配管長(流路長)を長くすることによって振動等価回路における等価イナータンスLを増大させる。したがって、燃料分岐部22aは、流路を一箇所で複数に分岐させるのではなく、例えば図2に示すように複数の分岐部Sを設け、各分岐部Sにおいて二つの流路に分岐させることを順次繰り返すことによって、燃料流路2Aの配管長(流路長)を増大させるトーナメント形式の分岐形態を採用する。
燃料分岐部22aは、受入管21aから流入する液体燃料を複数の分岐管23aに分配する。複数の分岐管23aは、複数の分岐部Sを介して燃料分岐部22aに接続された配管である。これら分岐管23aは、燃料分岐部22aから流入する液体燃料を燃料噴射器3Aに導く。
また、これら分岐管23aは、図1に示すように冷却流路RAを構成している。冷却流路RAは、燃焼チャンバ4及びノズルスカート5の冷却に寄与する配管部位である。すなわち、冷却流路RA(複数の分岐管23a)は、機械的には図3A、3Bに示すように燃焼チャンバ4及びノズルスカート5の壁面に互いに隣接するように密に設けられており、内部を流通する液体燃料によって燃焼チャンバ4及びノズルスカート5を冷却する。
これら分岐管23aは、図3Aに示すように燃焼チャンバ4の壁面の全面に亘って、またノズルスカート5の壁面については基端5a(上端)から端部5b(下端)に亘って設けられている。すなわち、これら分岐管23aは、燃焼チャンバ4及びノズルスカート5の全面に亘って設けられている。
また、これら分岐管23aは、燃焼チャンバ4及びノズルスカート5の壁面に対して螺旋状に設けられており、かつノズルスカート5の端部5bで折り返されることによって、図3Bに示すように隣り合う分岐管23a同士の液体燃料の流れ方向が逆方向になるように設けられている。すなわち、複数の分岐管23aは、燃焼チャンバ4の上端からノズルスカート5の端部5b(下端)に亘って、液体燃料が螺旋状かつ往復するように流れるように設けられている。なお、燃料流路2Aの必要な流路長を得られれば、分岐管23aは螺旋状でなくてもよい。
ここで、複数の分岐管23aの総断面積は、単一の受入管21aの断面積と同等である。すなわち、燃料分岐部22a(分岐部S)は、前後における流路断面積を変えることなく燃料流路2Aを分岐させる。
このように構成された燃料流路2Aにおいては、燃料分岐部22aによって燃料流路2Aの配管長(流路長)を長くすることに加えて、複数の分岐管23aによっても燃料流路2Aの配管長(流路長)を長くする。このような燃料流路2Aにおいては、液体燃料が流通する燃料流路の流路長が従来のロケットエンジン用燃焼装置に比べて長いので、振動等価回路における等価イナータンスLを十分に増大させることができる。
酸化剤流路2Bは、酸化剤受入部1Bを介して酸化剤供給系から供給される酸化剤を酸化剤噴射器3Bに導く金属製配管である。酸化剤流路2Bは、受入管21b、酸化剤分岐部22b及び複数の分岐管23bを備える。受入管21bは、酸化剤受入部1Bと酸化剤分岐部22bとを接続する単一の配管であり、酸化剤受入部1Bから酸化剤分岐部22bに酸化剤を流通させる。
酸化剤分岐部22bは、図2に示すように複数の分岐部Sの集合体である。酸化剤分岐部22bつまり酸化剤流路2Bにおける複数の分岐部Sは、単一の配管である受入管21b(単一流路)を順次枝分かれさせることによって、酸化剤流路2Bの配管長(流路長)を長くするためのものである。
上述したように、本実施形態では、酸化剤流路2Bの配管長(流路長)を長くすることによって等価イナータンスを増大させる。したがって、酸化剤分岐部22bは、流路を一箇所で複数に分岐させるのではなく、図2に示すように複数の分岐部Sを設け、各分岐部Sにおいて二つの流路に分岐させることを順次繰り返すことによって、酸化剤流路2Bの配管長(流路長)を増大させる分岐形態を採用する。
酸化剤分岐部22bは、受入管21bから流入する酸化剤を複数の分岐管23bに分配する。複数の分岐管23bは、複数の分岐部Sを介して酸化剤分岐部22bに接続された配管である。これら分岐管23bは、酸化剤分岐部22bから流入する酸化剤を酸化剤噴射器3Bに導く。
また、これら分岐管23bは、図1に示すように冷却流路RBを構成している。冷却流路RBは、冷却流路RAと同様に、燃焼チャンバ4及びノズルスカート5の冷却に寄与する配管部位である。すなわち、冷却流路RB(複数の分岐管23b)は、機械的には燃焼チャンバ4及びノズルスカート5の壁面に互いに隣接するように密に設けられており、内部を流通する酸化剤によって燃焼チャンバ4及びノズルスカート5を冷却する。
これら分岐管23bは、燃料流路2Aの分岐管23aと同様に、燃焼チャンバ4の壁面の全面に亘って、またノズルスカート5の壁面については基端5a(上端)から端部5b(下端)に亘って設けられている。すなわち、これら分岐管23bは、燃焼チャンバ4及びノズルスカート5の全面に亘って設けられている。
また、これら分岐管23bは、燃料流路2Aの分岐管23aと同様に、燃焼チャンバ4及びノズルスカート5の壁面に対して螺旋状に設けられており、かつノズルスカート5の端部5bで折り返されることによって、図3Bに示すように隣り合う分岐管23b同士の酸化剤の流れ方向が逆方向になるように設けられている。すなわち、複数の分岐管23bは、燃焼チャンバ4の上端からノズルスカート5の端部5b(下端)に亘って、酸化剤が螺旋状かつ往復するように流れるように設けられている。
ここで、複数の分岐管23bの総断面積は、単一の受入管21bの断面積と同等である。すなわち、酸化剤分岐部22b(分岐部S)は、前後における流路断面積を変えることなく酸化剤流路2Bを分岐させる。
このように構成された酸化剤流路2Bにおいては、酸化剤分岐部22bによって酸化剤流路2Bの配管長(流路長)を長くすることに加えて、複数の分岐管23bによっても酸化剤流路2Bの配管長(流路長)を長くする。このような酸化剤流路2Bにおいては、酸化剤が流通する酸化剤流路の流路長が従来のロケットエンジン用燃焼装置に比べて長いので、振動等価回路における等価イナータンスLを十分に増大させることができる。
燃料噴射器3Aは、燃焼チャンバ4の一端(上端)近傍に設けられた燃料噴射ノズルであり、燃料流路2Aから流入する液体燃料を燃焼チャンバ4内に噴射する。すなわち、燃料噴射器3Aは、燃焼チャンバ4の内部空間である燃焼室に燃料を噴射する。燃料噴射器3Aは、例えば複数の分岐管23a毎に設けられている。
酸化剤噴射器3Bは、燃焼チャンバ4の一端(上端)近傍に設けられた酸化剤噴射ノズルであり、酸化剤流路2Bから流入する酸化剤を燃焼チャンバ4内に噴射する。すなわち、酸化剤噴射器3Bは、燃焼チャンバ4の内部空間である燃焼室に酸化剤を噴射する。酸化剤噴射器3Bは、例えば複数の分岐管23b毎に設けられている。
燃焼チャンバ4は、上述した燃焼室を内部空間として備える中空体である。燃焼チャンバ4は、燃焼室において燃料噴射器3Aから噴射された燃料を酸化剤噴射器3Bから噴射された酸化剤を用いて燃焼させる。
燃焼室では、燃料と酸化剤との燃焼反応によって高温かつ高圧な燃焼ガスが発生する。すなわち、燃焼チャンバ4は、内壁面が燃焼ガスに曝されるので、十分な耐久性を確保するために壁面冷却機能を備える必要がある。冷却流路RA、RBは、燃焼チャンバ4を十分に冷却するための冷却機構を構成している。
ノズルスカート5は、燃焼室に連通する漏斗状の噴射ノズルであり、燃焼ガスを外部に噴射する。本実施形態における再使用タイプのロケットは、ノズルスカート5から燃焼ガスを外部に噴射する際に得られる反力を推力として飛行する。ノズルスカート5は、燃焼チャンバ4と同様に、内壁面が燃焼ガスに曝されるので、壁面冷却機能を備える必要がある。冷却流路RA、RBは、ノズルスカート5を十分に冷却するための冷却機構を構成している。
次に、本実施形態に係るロケットエンジン用燃焼装置Cの振動抑制機能について、図4を参照して詳しく説明する。
最初に、図4は、ロケットエンジン用燃焼装置Cの振動等価回路(振動モデル)である。ロケットエンジン用燃焼装置Cにおいては、燃料受入部1Aから燃料噴射器3Aまでの燃料流路2A(液体燃料流路)内、また酸化剤受入部1Bから酸化剤噴射器3Bまでの酸化剤流路2B内の圧力変動と、燃焼チャンバ4内の圧力(燃焼圧力)の変動がカップリングすることにより振動が発生する。すなわち、ロケットエンジン用燃焼装置Cは、液体燃料及び酸化剤の流通が加振源の1つとなって振動する。
図4に示される振動等価回路は、図1に示したロケットエンジン用燃焼装置Cの各構成要素(機械的要素)が上記加振源に起因する振動に対してどのように作用するかを示している。すなわち、ロケットエンジン用燃焼装置Cの振動等価回路は、等価イナータンスLと等価抵抗Rとの直列接続回路として表され、等価イナータンスLあるいは/及び等価抵抗Rの大きさを調節することによって振動を抑制することができる。
ここで、等価イナータンスLは、下式によって表され、燃料流路2A及び酸化剤流路2Bの流路長に依存する量である。この式における各パラメータは表1に示す通りである。なお、この式において、前側の式は有次元で等価イナータンスLを示す式であり、後側の式は無次元で等価イナータンスLを示す式である。
Figure 0007276593000001
Figure 0007276593000002
なお、等価抵抗Rは、燃料流路2A及び酸化剤流路2B並びに燃料噴射器3A及び酸化剤噴射器3Bにおける液体燃料及び酸化剤の圧力損失に依存する量である。等価抵抗Rは、増大することによってロケットエンジン用燃焼装置Cを振動し難くし、減少することによってロケットエンジン用燃焼装置Cを振動し易くする量である。
等価イナータンスLは、式に示されるように、燃焼圧定常値を下げた場合に大きくなる傾向を示す量であり、よって低推力において振動を抑制する性質を有する。すなわち、定常推力において等価イナータンスLを振動に対して最適設定した場合、ロケットエンジン用燃焼装置Cの推力を低下させると、等価イナータンスLが増大するので、ロケットエンジン用燃焼装置Cは振動し難い状態になる。
これに対して、上記圧力損失は、通常のロケットエンジンでは、燃料噴射器3Aにおける燃料の圧力と燃焼チャンバ4内の燃焼圧力との圧力差(噴射差圧)、また酸化剤噴射器3Bにおける酸化剤の圧力と燃焼チャンバ4内の燃焼圧力との圧力差(噴射差圧)であり、燃料及び酸化剤の質量流量の2乗に比例する。また、燃焼室における燃焼圧力は質量流量に比例する。したがって、ロケットエンジン用燃焼装置Cの推力を低下させると、等価抵抗Rが低下し、以ってロケットエンジン用燃焼装置Cは振動し易くなる。
従来の使い捨てタイプのロケットエンジンにおける設計思想では、使い捨てタイプのロケットエンジンにおける推力範囲は狭いので、定常推力における等価抵抗を最適設定することにより振動を抑制する。これに対して、本実施形態に係るロケットエンジン用燃焼装置Cは、再使用タイプのロケットエンジンに搭載されて使用されるので、燃料流路2A及び酸化剤流路2Bの流路長を長くすることにより、定常推力から比較的大きく低下した推力で使用した場合に等価イナータンスLを増大させて振動余裕を確保する。
本実施形態によれば、燃料流路2A及び酸化剤流路2Bの流路長を長くすることにより、ロケットエンジン用燃焼装置Cの振動等価回路における等価イナータンスLを増大させるので、比較的広い推力範囲における複数の推力(動作点)で動作する際のロケットエンジン用燃焼装置Cの振動を効果的に抑制することが可能である。
また、本実施形態によれば、複数の分岐管23a、23bの総断面積が単一の受入管21a、21bの断面積と同等なので、等価抵抗Rを変化させることなく液体燃料及び酸化剤の流路(燃料流路2A及び酸化剤流路2B)を分岐させることができる。したがって、本実施形態によれば、等価抵抗Rの変化を考慮することなく、等価イナータンスLのみに着目して振動抑制を考えることができる。
また、本実施形態によれば、燃料流路2Aに燃料分岐部22aを設けると共に酸化剤流路2Bに酸化剤分岐部22bを設けることにより、つまり燃料流路2A及び酸化剤流路2Bに複数の分岐部Sを設けることにより、燃料流路2A及び酸化剤流路2Bの流路長を長くし、以って等価イナータンスLを増加させる。したがって、本実施形態によれば、等価イナータンスLを容易に増加させることが可能である。
また、本実施形態によれば、冷却流路RAの前段に燃料分岐部22aを設け、また冷却流路RBの前段に酸化剤分岐部22bを設けるので、つまり冷却流路RA、RBの前段に複数の分岐部Sを設けるので、燃料流路2A及び酸化剤流路2Bの流路長を容易に長くすることが可能である。
また、本実施形態によれば、冷却流路RA、RBつまり分岐管23a、23bがノズルスカート5の端部5bで折り返されると共に燃焼チャンバ4及びノズルスカート5に対して螺旋状に設けられるので、このような分岐管23a、23bの配置によっても燃料流路2A及び酸化剤流路2Bの流路長を容易に長くすることが可能である。
なお、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、燃料流路2Aに燃料分岐部22aを設け、また酸化剤流路2Bに酸化剤分岐部22bを設けたが、本開示はこれに限定されない。すなわち、燃料分岐部22aあるいは酸化剤分岐部22bのいずれか一方を設けてもよい。
(2)上記実施形態では、複数の分岐管23a、23bの総断面積が単一の受入管21a、21bの断面積と同等としたが、本開示はこれに限定されない。燃料分岐部22a及び酸化剤分岐部22bの前後における流路断面積を変えるように燃料流路2A及び酸化剤流路2Bを分岐させてもよい。
(3)上記実施形態では、分岐管23a、23bをノズルスカート5の端部5bで折り返すようにしたが、本開示はこれに限定されない。分岐管23a、23bは、例えば燃焼チャンバ4の上端とノズルスカート5の端部5bとの間のいずれかの位置で折り返されてもよい。
(4)上記実施形態では、図2に示したように1つの分岐部Sで2股に分岐させたが、本開示はこれに限定されない。1つの分岐部Sにおける分岐数は、3以上であってもよい。
本開示によれば、複数の推力で動作する際の振動を効果的に抑制することが可能なロケットエンジン用燃焼装置を提供することが可能である。
C ロケットエンジン用燃焼装置
RA 冷却流路
RB 冷却流路
S 分岐部
1A 燃料受入部
1B 酸化剤受入部
2A 燃料流路(イナータンス増加部)
21a 受入管
22a 燃料分岐部
23a 分岐管
2B 酸化剤流路(イナータンス増加部)
21b 受入管
22b 酸化剤分岐部
23b 分岐管
3A 燃料噴射器
3B 酸化剤噴射器
4 燃焼チャンバ
5 ノズルスカート
5a 基端
5b 端部

Claims (5)

  1. 燃料と酸化剤とを燃焼反応させる燃焼室と、
    前記燃料及び前記酸化剤を前記燃焼室に噴射する噴射器と、
    前記燃焼反応で発生した燃焼ガスを外部に噴射するノズルスカートと、
    ロケットエンジン用燃焼装置の振動等価回路における等価イナータンスを増加せるイナータンス増加部と、
    前記燃料を前記燃焼室に導く燃料流路と、
    前記酸化剤を前記燃焼室に導く酸化剤流路と、
    を備え
    前記イナータンス増加部は、前記燃料流路あるいは/及び前記酸化剤流路に複数の分岐部を設けて流路長を長くすることにより前記等価イナータンスを増加させる、
    ケットエンジン用燃焼装置。
  2. 前記イナータンス増加部は、前記分岐部において、前後における流路断面積を変えることなく前記燃料流路あるいは/及び前記酸化剤流路を分岐させる請求項1に記載のロケットエンジン用燃焼装置。
  3. 前記燃料流路あるいは/及び前記酸化剤流路は、前記ノズルスカートを冷却する冷却流路を備え、
    前記イナータンス増加部において、前記冷却流路の前段に前記複数の分岐部を設ける請求項1または2に記載のロケットエンジン用燃焼装置。
  4. 前記冷却流路は、前記ノズルスカートの基端から端部に亘って設けられ、前記端部で折り返される請求項3に記載のロケットエンジン用燃焼装置。
  5. 前記冷却流路は前記ノズルスカートに対して螺旋状に設けられる請求項3または4に記載のロケットエンジン用燃焼装置。
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