JP2001093977A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2001093977A
JP2001093977A JP26767499A JP26767499A JP2001093977A JP 2001093977 A JP2001093977 A JP 2001093977A JP 26767499 A JP26767499 A JP 26767499A JP 26767499 A JP26767499 A JP 26767499A JP 2001093977 A JP2001093977 A JP 2001093977A
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insulating layer
pattern
energy
wiring
semiconductor device
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JP26767499A
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Mie Matsuo
美恵 松尾
Nobuo Hayasaka
伸夫 早坂
Katsuya Okumura
勝弥 奥村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線の低抵抗値化と配線容量の低減化および
プロセスコストの低減を可能とするデュアルダマシンプ
ロセスを提供する。 【解決手段】 層間絶縁膜として、電子線照射に感光す
る有機絶縁材料を用い、電子線照射条件を2段階で行う
ことによりビアホールと配線溝に相当するパターン露光
をし、その後同時に現像を行い必要なビアホールと配線
溝を形成することで、従来のデュアルダマシン工程の工
程数を削減するとともに、配線材料として比抵抗の小さ
いCuを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、絶縁層への各種ホール、トレンチの形成、
特にデュアルダマシンを含む埋め込み配線の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デバイスの高集積化の要求から、
LSIの配線及びそれを搭載するパッケージの配線は微
細化、多層化が必要とされている。又、高機能化の要求
から、配線の低抵抗値化、配線容量の低減化の必要性も
高まっている。
【0003】例えば、配線の微細化、多層化に伴い、配
線形成工程では、通常のリソグラフィプロセスに代え
て、層間絶縁膜に溝を掘って配線材料を埋め、CMP
(Chemical Mechanical Polishing)により平坦化す
るダマシンプロセスが多く用いられている。
【0004】さらに、最近では、各配線層を1層ごとに
リソグラフィとRIE(ReactiveIon Etching)を繰り
返すと、界面の処理が非常に難しくなるという問題に対
処するとともに、複雑化した工程の簡易化を図るため
に、配線溝とビアホールを開口して、同時に埋め込む
「デュアルダマシン」と呼ばれる配線形成工程が検討さ
れている。
【0005】一方、配線の低抵抗値化の要求により、従
来の配線材料であるAlを比抵抗のより小さいCuに変
える検討が進んでいる。また、配線容量の低減化の要求
により、配線間に形成される層間絶縁膜の材料をより低
誘電率な材料に置き換える検討が進んでいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図5(a)〜図5
(e)、図6(a)〜図6(e)は、従来のデュアルダ
マシン法の工程例を示す図である。
【0007】まず、図5(a)〜図5(e)を参照し、
SOG(スピンオングラス)膜を層間絶縁膜として用い
た従来のデュアルダマシン法について説明する。この従
来法においては、図5(a)に示すように、配線層11
0が形成された半導体基板表面にSOG溶液をスピンコ
ート法等を用いて塗布し、加熱処理により、SOG膜1
20を形成する。SOG膜120の膜厚は、最終的なビ
アの厚みとその上に形成する配線層の厚みを合わせたも
のになるように調整する。
【0008】図5(b)に示すように、SOG膜120
上にレジスト膜130aを塗布し、露光、現像によりビ
アホール形成のための狭い開口パターンを形成する。こ
のレジストパターンをエッチングマスクとしてSOG膜
120をRIE法を用いてドライエッチングし、層間絶
縁膜であるSOG膜120にビアホールに相当する細い
開口140aを形成する。形成後、残ったレジスト膜1
30aを剥離除去する。
【0009】次に図5(c)に示すように、SOG膜1
20上に再びレジスト膜130bを塗布形成し、露光、
現像により埋め込み配線形成のための開口パターンを形
成する。このレジストパターンをエッチングマスクとし
て、RIE法を用いて埋め込み配線に必要な深さをもつ
配線溝150をドライエッチングにより形成する。
【0010】図5(d)に示すように、残ったレジスト
を剥離除去したら、形成したビアホール150および配
線溝140にリフロースパッタ法等を用いてAl等の配
線材料160を埋め込む。この後、表面の凹凸をCMP
法を用いて図5(e)に示すように平坦化処理を行う。
【0011】上述するデュアルダマシン法ではビアホー
ル140と配線溝150を同時に埋め込むことになるの
で、一層ごとに埋め込みとCMP工程を繰り返す通常の
ダマシン工程に比較し工程を削減できる。
【0012】しかしながら、図5(a)〜図5(e)に
示す従来のデュアルダマシン法では、層間絶縁膜にビア
ホール140bに相当する細いホール140aを形成す
る際、最終的なビアの厚みに配線層の厚みを足した深さ
を持つ高アスペクトの細いホール140aを形成しなく
てはならない。よって、細いホール140aの形成時に
はレジスト膜130とSOG膜120間に十分なエッチ
ング選択比が必要となるため、エッチング加工が容易で
はない。
【0013】また、その後に配線溝形成のために行うレ
ジスト塗布工程では、既に深いホール140aが基板面
に形成されているため、レジスト塗布の際にシャドウイ
ングなどの現象が起こり、均一にレジストが塗れないと
いう問題がある。又、現像の際には深いビアホール14
0a中に入り込んだレジストを完全に除去することが容
易ではないという問題もある。
【0014】次に、図6(a)〜図6(e)を参照し
て、感光性の層間絶縁膜を用いた従来の別のデュアルダ
マシン法について説明する。
【0015】この従来法では、図6(a)に示すよう
に、まず配線層110上に最終的なビアの厚み分の感光
性層間絶縁膜170を塗布形成する。この後、露光マス
ク(レティクル)等を用いてビアを形成する場所に選択
的に紫外光の露光を行う。その後、図6(b)に示すよ
うに、現像し、ビアホール140を形成する。この後、
層間絶縁膜170を熱処理(キュア)し、非感光性の膜
に変える。感光性のまま残すと、この後に続く露光工程
で、パターン変形が生じる可能性があるからである。
【0016】再び、基板表面に感光性層間絶縁膜180
を塗布形成する。すでに形成されているビアホール14
0内にも埋まるように形成する。図6(c)に示すよう
に今度は配線溝となる部分を選択的に露光する。露光
後、現像工程を経て熱処理を行い、図6(d)に示すよ
うに配線用溝150を形成する。なお、ビアホール14
0が形成されている部分では、同図に示すようにビアホ
ール140上に配線層150が形成される。図6(e)
に示すように配線溝150およびビアホール140にリ
フロースパッタ等を用いてAl等の配線材料190を埋
め込み、その後CMP工程により基板表面を平坦化す
る。
【0017】この従来のデュアルダマシン法では、SO
G膜を層間絶縁膜として用いた場合に比較しビアホール
形成時に高アスペクト比のエッチングを行う必要がな
く、レジストパターニング工程も不要であるため上述す
る従来例に較べると工程数も若干少ない。
【0018】しかしながら、それでも絶縁層を塗布し、
露光、現像、キュアの工程を2回繰り返し行う必要があ
るため、必ずしも簡易な工程とはいえない。
【0019】本発明の目的は、より簡易な方法で絶縁膜
に溝もしく開孔を形成することであり、さらにこれらの
方法を用いた簡易な工程でデュアルダマシンを行う半導
体装置の製造方法を提供することである。また、本発明
の別の目的は、低抵抗値化と配線容量の低減化を可能と
する半導体装置の製造方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の製
造方法の第1の特徴は、半導体基板上に所定のエネルギ
ー照射に対し感光性を有する絶縁層を形成する工程と、
前記絶縁層に対し、異なるエネルギー条件でかつ異なる
パターン領域に、少なくとも2回、前記所定のエネルギ
ー照射を行う露光工程と、前記絶縁層の前記エネルギー
照射部もしくは非照射部のいずれかを現像液に溶解させ
る現像工程とを有することである。
【0021】なお、ここでエネルギー照射とは、赤外、
可視、紫外を含む光もしくはレーザ、X線、電子線、イ
オンビームを含める種々のレベルのエネルギー照射をい
う。また、ここでいう露光とは、広く上述するエネルギ
ー照射に対して用いる。
【0022】上記本発明の第1の特徴によれば、異なる
エネルギー条件で複数のエネルギー照射を行ったのちに
一の共通する現像工程で現像を行うため、絶縁層に複数
のパターンを複合させた形状加工を行うことができる。
通常のフォトリソ工程を用いる場合のようにレジストの
塗布、露光、現像工程が不要であるとともに、複数のエ
ネルギー照射に対し一の現像工程で現像を行うので工程
を簡易化できる。
【0023】上記本発明の第1の特徴において、前記露
光工程は、前記絶縁層の第1のパターン領域に第1のエ
ネルギー条件でエネルギー照射を行う工程と、前記第1
のパターン領域に一部重複する前記絶縁層の第2のパタ
ーン領域に第2のエネルギー条件でエネルギー照射を行
う工程とを有し、前記第1のパターンと前記第2のパタ
ーンは、いずれか一方がビアホールに相当するパターン
であり、他方が配線溝に相当するパターンであることで
ある。
【0024】この特徴によれば、配線層とこれに接続す
るビアホールとを少ない工程数で形成することができ
る。
【0025】なお、配線層とビアホールの形成後、さら
に、現像後の前記絶縁層を熱処理する工程と、熱処理後
の前記絶縁層上に配線材料の埋め込みを行う工程と、埋
め込み後の基板表面をCMP法を用いて平坦化を行う工
程とを有してもよい。
【0026】これらの工程により、少ない工程数でデュ
アルダマシンプロセスを遂行できる。
【0027】ここで、前記エネルギー照射として電子線
照射を用いてもよい。電子線照射は、エネルギー強度を
容易に調整可能であるとともに、マスクを用いた一括露
光や描画照射により選択的な照射を行うことが可能であ
るため、微細加工に適した照射条件を選ぶことができ
る。
【0028】ここで、前記絶縁層は、熱処理後の誘電率
がSiOより小さいものであってもよい。この場合
は、層間絶縁膜として従来一般的に利用されているSi
膜より誘電率を低い材料にすることにより、配線間
の容量を従来より小さくできるので配線遅延を少なくで
きる。
【0029】又、前記配線材料としては、Cuを主成分
に有する材料を用いてもよい。従来配線主材料として利
用されるAlに較べ、比抵抗値が低いため、配線遅延を
抑制できる。
【0030】本発明の半導体製造装置の第2の特徴は、
半導体基板上に、主に第1の波長を有するエネルギー照
射に対し感光性を有する第1絶縁層を形成する工程と、
主に第2の波長を有するエネルギー照射に対し感光性を
有する第2絶縁層を形成する工程と、前記第1絶縁層の
第1のパターン領域に第1の波長を有するエネルギーを
照射する露光工程と、前記第2絶縁層の第2のパターン
領域に第2の波長を有するエネルギーを照射する露光工
程と、前記第1絶縁層および第2絶縁層の該エネルギー
照射部もしくは非照射部のいずれかを現像液に溶解させ
る現像工程とを有することである。
【0031】なお、ここで絶縁膜の積層形成と露光工程
については、二層とも積層形成した後に露光工程を行っ
てもよく、絶縁層を一層形成する度に露光を行ってもよ
い。
【0032】また、エネルギー照射とは、赤外、可視、
紫外を含む光もしくはレーザ、X線、電子線、イオンビ
ームを含める種々のレベルのエネルギー照射をいう。ま
た、ここでいう露光は、上述する広くエネルギーを照射
する場合を含める。
【0033】上記本発明の第2の特徴によれば、絶縁層
を二層構造とし、それぞれ異なる波長の光に感光する材
料を用いているため、第1の波長を有するエネルギー照
射を行う場合には、第1絶縁層のみが主に感光し、第2
の波長を有するエネルギー照射を行う場合には第2絶縁
層のみが主に感光する。よって絶縁層の塗布、露光を続
けて行っても各層にそれぞれ独立の露光パターンを形成
できる。また露光後の現像と熱処理工程については第1
絶縁層と第2絶縁層の両方の層に対し同時に処理できる
ため、少ない工程数で、絶縁層に2種のパターンを複合
させた形状加工を行うことができる。
【0034】上記本発明の第2の特徴において、前記第
1のパターンと前記第2のパターンのいずれか一方をビ
アホールに相当するパターンとし、他方を配線溝に相当
するパターンとしてもよい。配線層とこれに接続できる
ビアホールとを少ない工程数で形成することができる。
【0035】なお、配線層とビアホールの形成後、さら
に、現像後の前記絶縁膜を熱処理する工程と、熱処理後
の前記絶縁膜上に配線材料の埋め込みを行う工程と、埋
め込み後の基板表面をCMP法を用いて平坦化を行う工
程とを有してもよい。これらの工程により、少ない工程
数でデュアルダマシンプロセスを遂行できる。
【0036】なお、前記第1の波長を有するエネルギー
照射をi線照射とし、第2の波長を有するエネルギー照
射をg線照射としてもよい。この場合は、露光源として
i線ステッパーとg線ステッパーを用いることができ
る。
【0037】ここで、前記絶縁層を、熱処理後の誘電率
がSiOより小さい有機絶縁材料としてもよい。従
来、層間絶縁膜として利用されているSiO膜より誘
電率を低くすることにより、配線間の容量を従来より小
さくできるので配線遅延を抑制できる。
【0038】また、前記配線材料としては、Cuを主成
分に有する材料を用いてもよい。従来配線主材料として
利用されるAlに較べ、比抵抗値が低いため、抵抗値の
低減を図り、配線遅延を抑制できる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。
【0040】(第1の実施の形態)図1(a)〜図1
(e)を参照しながら、第1の実施の形態にかかるデュ
アルダマシン工程について説明する。第1の実施の形態
の製造方法の主な特徴は、層間絶縁膜として、電子ビー
ム照射に感光する材料を用い、異なるエネルギー条件で
電子ビーム照射を2回行うことによりビアホールと配線
溝に相当するパターン露光をし、その後同時に現像を行
い必要なビアホールと配線溝を形成することで、従来の
デュアルダマシン工程の工程数を削減することである。
【0041】まず、図1(a)に示すように、半導体基
板上に形成された配線層10上に電子線(電子ビーム)
に感光する層間絶縁膜20を形成する。膜厚は、最終的
なビアの厚みと配線層の厚みの2層分の厚みに相当する
約1.2μmとする。この層間絶縁膜としては、例えば
電子ビームが照射された部分の膜が分解して、現像液に
溶解するポジ型の感光性有機絶縁膜であるポリイミドを
用いることができる。
【0042】次に、図1(b)に示すように、層間絶縁
膜20に対しビアホールに相当するパターンに電子ビー
ムを選択的に照射する。選択的照射方法としては例え
ば、露光マスク(レクティル)を用いた一括露光か描画
露光を用いる。
【0043】照射条件は、層間絶縁膜20の底部までビ
ームが達するように、例えば一括露光の場合、加速電圧
を30keV、照射部の照射時間を約800mSECと
する。
【0044】次に、図1(c)に示すように、配線溝4
0に相当する所定パターンに電子ビームを照射する。電
子ビームの到達深さが配線溝の深さに相当する位置とな
るように例えば、電子ビームの加速電圧を10keV、
照射部の照射時間を約500mSECとする。このよう
に、電子ビームの到達深さは電子ビーム照射強度を調整
することにより容易に調整可能である。
【0045】この後、図1(d)に示すように、現像を
行う。現像液としては、例えばTMAH水溶液等の有機
アルカリ水溶液を用いる。電子ビームの照射により現像
液に溶解する性質になった部分のみがエッチングされ
る。即ちビアホール30と配線溝40に相当する加工を
一度の現像工程で形成することができる。この後、30
0℃で20分程度加熱処理であるいわゆるキュア工程を
行う。
【0046】リフロースパッタ法等を用いてCu膜を成
膜し、ビアホール30と配線溝40の埋め込みを行う。
Cu膜はビアホール30と配線溝40とを同時に埋め込
むことができるように平面での膜厚が1.2μm以上に
なるように成膜する。埋め込みが終了したら、図1
(e)に示すように、基板表面の凹凸をCMP工程を用
いて平坦化する。
【0047】なお、Cu配線は、エッチングが困難な材
料であるため、エッチングを伴う配線形成は困難である
が、上述するデュアルダマシン工程はエッチング工程が
不要であるため、Cu配線形成にも適した工程といえ
る。
【0048】以上が第1の実施の形態に係るデュアルダ
マシンプロセスである。多層配線を有するLSIでは、
以上の工程を必要に応じ繰り返すこととなる。
【0049】図4(a)に、上述した第1の実施の形態
に係るプロセスのフロー図を示した。比較のため、図4
(c)と図4(d)に従来のデュアルダマシンプロセス
のフロー図も示している。これらの比較により明らかな
ように、上述する第1の実施の形態に係るプロセスで
は、従来の工程に較べ工程数が削減されているのがわか
る。
【0050】図4(c)に示す「従来例1」では、層間
絶縁膜としてSOG膜を用いているため、SOG膜にビ
アホールと配線溝を形成する際、それぞれの形成に際
し、レジスト膜のパターニング工程とドライエッチング
工程を必要とする。
【0051】また、図4(d)に示す「従来例2」で
は、感光性層間絶縁材料を用いているため、レジストパ
ターニングの必要性はないものの、層間絶縁膜の形成、
露光、現像、キュア(熱処理)を二回繰り返す必要があ
る。
【0052】これらの従来工程に対し、第1の実施の形
態では、層間絶縁膜の形成において、電子ビーム(E
B)照射に対し感光性を有する材料を用い、高加速電子
ビームの照射によりビアホールに対応するパターンに露
光するとともに、低加速電子ビームの照射により配線溝
のパターン露光を行い、その後に両露光パターンの現像
を一度に行う。よって、レジストパターニング工程が不
要なばかりでなく、現像、キュア工程が一回で済むた
め、「従来例2」に較べてもさらに工程数を削減でき
る。
【0053】このように、第1の実施の形態に係るデュ
アルダマシンプロセスは、工程の削減が可能であるため
プロセスコストを大幅にカットすることが可能である
が、さらに、埋め込み配線材料として比抵抗率の小さい
Cuを用いるとともに、層間絶縁膜として誘電率の小さ
い有機絶縁膜を用いているため、配線抵抗Rの低減と配
線容量Cの低減を図り、RCで求められる配線遅延時間
を短くできる。この結果、LSI等の動作速度を早める
ことも可能となる。
【0054】例えば、従来の配線材料であるAlの比抵
抗値が約3.0μΩ・cmであるのに対し、Cuの比抵
抗値は約1.7μΩ・cmと低い。また、従来層間絶縁
膜として使用されてきたSOG膜等のSiOの誘電率
が約3.9であるのに対し、第1の実施の形態で層間絶
縁膜として使用するポリイミド系有機絶縁膜の誘電率は
3以下である。
【0055】(第2の実施の形態)図2(a)〜図2
(e)を参照しながら、第2の実施の形態にかかるデュ
アルダマシン工程について説明する。
【0056】第2の実施の形態の半導体装置の製造方法
の主な特徴も、第1の実施の形態における特徴と同様
に、層間絶縁膜として、電子ビーム照射により感光する
材料を用い、電子ビーム照射条件を2段階で行うことに
よりビアホールと配線溝に相当するパターン露光をし、
その後一度に現像を行い必要なビアホールと配線溝を形
成することで、従来のデュアルダマシン工程の工程数を
削減することである。
【0057】第2の実施の形態におけるデュアルダマシ
ン工程では、まず、図2(a)に示すように、配線層1
0が形成された半導体基板表面上に電子ビームに感光す
る層間絶縁膜20を最終的なビアと配線層の2層分の厚
みに形成する。ここでは、第1の実施の形態より厚め
に、例えば約3μm形成するものとする。
【0058】層間絶縁膜の材料は、第1の実施の形態の
場合と同様に電子ビーム照射に対し感光するポジ型の感
光性絶縁膜であるベンゾシクロブタンを用いる。
【0059】第2の実施の形態では、図2(b)に示す
ように、まず配線溝40に対応するパターンに電子ビー
ム照射を行う。このときの照射条件は、例えば加速電圧
を15KeV、照射時間を700mSECとし、配線溝
の深さに相当する位置まで電子ビームが達する条件とす
る。
【0060】続けて、図2(c)に示すように、今度は
ビアホールに対応するパターンに電子ビームを照射す
る。照射条件は、層間絶縁膜の底部までビームが達する
ように、例えば加速電圧を40KeVに上げて、照射部
の照射時間を約200mSECとする。
【0061】図2(d)に示すように、層間絶縁膜を現
像し、電子ビーム照射を受けた部分を同時にエッチング
して、ビアホール30と配線溝40を形成する。
【0062】この後、スパッタ法等を用いてシード層を
形成した後、電気メッキ法によりビアホール30と配線
溝40とをCu膜で同時に埋め込む。即ち、平面での膜
厚が3μm以上になるようにCu膜を形成し、ビアホー
ル30と配線溝40を埋め込む。埋め込みが終了した
ら、図2(e)に示すように、基板表面の凹凸をCMP
工程を用いて平坦化する。
【0063】このように、電子ビーム照射を行う際、第
1の実施の形態のように、高加速エネルギーの電子ビー
ム照射を先に行い、あとで低加速エネルギーの電子ビー
ム照射を行ってもよいし、その逆に第2の実施の形態の
ように、先に低加速エネルギーの電子ビーム照射を行
い、後で高加速エネルギーの電子ビーム照射を行っても
よい。
【0064】第2の実施の形態に係るデュアルダマシン
プロセスも、図4(a)に示すように、2回の電子ビー
ム照射の条件が前後するのみで、基本的に第1の実施の
形態に係るプロセスと同じである。よって、図4(c)
に示す「従来例1」や図4(d)に示す「従来例2」と
比較し、大幅に工程を削減でき、プロセスコストの低減
を図ることができる。
【0065】(第3の実施の形態)図3(a)〜図3
(e)を参照しながら、第3の実施の形態にかかるデュ
アルダマシンプロセスについて説明する。
【0066】第3の実施の形態の半導体装置の製造方法
の主な特徴は、層間絶縁膜としてλ1の波長光に感光す
る第1絶縁膜とλ2の波長光に感光する第2絶縁膜から
なる積層絶縁膜を用い、λ1の波長による露光とλ2の
波長による露光の2段階の露光を行い、その後の現像、
キュア工程を一回で済ませることで、従来のデュアルダ
マシンプロセスの工程数を削減することである。
【0067】第3の実施の形態におけるデュアルダマシ
ン工程では、まず、図3(a)に示すように、半導体基
板上に形成された配線層10上に例えばi線(λ1=3
65nm)に主に感光する第1絶縁膜60を厚みが丁度
ビアホールの深さとなるように塗布形成する。
【0068】この後、第1絶縁膜60に対し、i線を主
波長とする光を露光マスク等を用いてビアホールに相当
するパターンに露光を行う。この露光工程では、例えば
i線ステッパーを応用することができる。
【0069】次に、第1絶縁膜60上に、g線(λ2=
436nm)に主に感光する第2絶縁膜70を配線層の
厚みとなるように塗布形成する。
【0070】続いて、第2絶縁膜70に対し、g線を主
波長とする光を露光マスク等を用いて配線溝に相当する
パターンに露光を行う。ここではg線ステッパーを用い
ることができる。
【0071】下層の第1絶縁膜は、i線照射に対しては
感光するがg線照射に対しては殆ど感光しないため、g
線の露光光を強めに照射しても下層の露光パターンに影
響を与えることは殆どない。
【0072】なお、一般に、配線溝に較べビアホールは
微細なパターンとなるため、ビアホールを形成する第1
絶縁膜60には、配線溝を形成する第2絶縁膜70に照
射する光より短波長の光を露光光として用いることが望
ましい。
【0073】この後、図3(d)に示すように、第1絶
縁膜60および第2絶縁膜70を一度に現像する。現像
液としては、TMAH水溶液を用いるとよい。この後熱
処理を加えることによりビアホール30と配線溝40を
形成する。
【0074】図3(e)に示すように、リフロースパッ
タ法等を用いて、ビアホール30と配線溝40をCu膜
で埋め込み、表面の凹凸をCMP法を用いて平坦化す
る。
【0075】図4(b)に、上述する第3の実施の形態
に係るデュアルダマシンプロセスのフロー図を示した。
上述する第3の実施の形態に係るプロセスでは、まず特
定の波長λ1に感光する第1絶縁膜を形成し、続けて波
長λ1の光を用いた露光によりビアホールパターンの露
光を行う。次に別の特定の波長λ2に感光する第2絶縁
膜を形成し、続けて波長λ2を用いた露光により配線層
パターンの露光を行う。その後、両露光パターンの現像
と層間絶縁膜全体(60、70)の熱処理(キュア)と
を一回で済ませている。
【0076】第3の実施の形態に係るプロセスは、層間
絶縁膜自体が感光性を有し、露光現像工程によりパター
ニングが可能であるので、図4(c)に示す「従来例
1」のようにレジストを必要としないため、2回のレジ
ストパターニング工程やドライエッチング工程が不要で
ある。よって、「実施例1」に比較し、大幅に工程数が
削減できる。
【0077】また、図4(d)に示す「従来例2」のよ
うに、同じ波長に感光する感光性層間絶縁材料を用いる
場合は、レジストパターニングの必要性はないものの、
層間絶縁膜の形成、露光、現像、キュアを2回繰り返す
必要があるが、上述する第3の実施の形態では現像、キ
ュア工程を一回で済ませることができるので「従来例
2」と比較しても2工程削減することができる。
【0078】なお、上述した第3の実施の形態では、第
1絶縁膜を形成した後、すぐに第1絶縁膜を露光し、そ
の後に第2絶縁膜を形成しているが、露光光の透過率が
比較的高い場合は、第1絶縁膜と第2絶縁膜の両方の膜
を先に積層形成した後にそれぞれの露光を行うことも可
能である。
【0079】また、上述する工程では、2つの波長が異
なる照射エネルギーとしてi線とg線を選択している
が、ArFエキシマレーザとXeClエキシマレーザを
選択したり、電子ビームとi線またはg線を選択する
等、種々のエネルギー照射波長の組み合わせを選択する
ことが可能である。
【0080】以上、第1〜第3の実施の形態に沿って本
発明の内容を説明したが、本発明は上述する実施の形態
に限定されるものではない。例えば、上述する実施の形
態ではデュアルダマシン工程について説明したが、層間
絶縁膜にビアホールと配線溝を形成する場合ばかりでな
く、絶縁膜中に深さ方向で径が変化するような配線溝や
トレンチを形成する場合にも有効な方法である。
【0081】上述した実施の形態ではCuを配線材料と
して用いる場合について説明したが、配線材料はCuに
限定されない。従来のAl材料やAl化合物,Cu化合
物等の種々の配線材料を用いることも可能である。
【0082】また、ここでは、ポジ型の感光性有機絶縁
膜を層間絶縁膜として利用する場合について述べたが、
ネガ型の感光性有機絶縁膜を用いてもよい。その場合
は、エネルギー照射の露光パターンは露光部と非露光部
が反転したものとなる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体装
置の製造方法は、半導体基板上に所定のエネルギー照射
に対し感光性を有する単層もしくは複数層からなる絶縁
層を形成する工程と、前記絶縁層に対し、異なるエネル
ギー条件でかつ異なるパターン領域に、少なくとも2
回、前記所定のエネルギー照射を行う露光工程と、前記
絶縁層の前記エネルギー照射部もしくは非照射部のいず
れかを現像液に溶解させる現像工程とを有するため、通
常のフォトリソ工程を用いる場合のようにレジストの塗
布、露光、現像工程が不要であるとともに、複数のエネ
ルギー照射に対し一の現像工程で現像を行うので少ない
工程で、絶縁層に複数のパターンを複合させた形状加工
を行うことができる。
【0084】よって、この方法を用いてデュアルダマシ
ンプロセスを行えば、従来より少ない工程数とすること
ができるため、プロセスコストの低減を図ることができ
る。
【0085】また、上述する工程はエッチングの困難な
Cu等の配線材料を用いることも可能であり、Cuを主
成分に有する配線材料を用いることにより配線抵抗が低
く、配線遅延の少ないデバイスを提供できる。また、絶
縁層として誘電率の低い有機絶縁膜を用いることも可能
であり、配線容量を低減し、配線遅延をの少ないデバイ
スを提供できる
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るデュアルダマシンプロ
セスを示す工程図である。
【図2】第2の実施の形態に係るデュアルダマシンプロ
セスを示す工程図である。
【図3】第3の実施の形態に係るデュアルダマシンプロ
セスを示す工程図である。
【図4】本実施の形態に係るデュアルダマシンプロセス
と従来のデュアルダマシンプロセスとを比較する工程フ
ロー図である。
【図5】従来のデュアルダマシンプロセスの一例を示す
工程図である。
【図6】従来のデュアルダマシンプロセスの別の例を示
す工程図である。
【符号の説明】
10 配線層 20 感光性層間絶縁膜 30 ビアホール 40 配線溝 50 配線層 60 第1絶縁膜 70 第2絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 勝弥 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 5F004 AA11 BB01 DB08 DB25 EA00 EB02 FA01 FA04 5F033 HH11 JJ11 KK01 MM02 PP15 PP18 PP27 QQ01 QQ19 QQ48 QQ54 QQ74 RR21 RR22 RR27 XX10 XX23 XX33 5F046 AA08 AA09 AA11 AA17 AA26 BA03 BA07 DA02 5F056 AA22 CB03 FA05 FA07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に所定のエネルギー照射に
    対し感光性を有する絶縁層を形成する工程と、 前記絶縁層に対し、異なるエネルギー条件でかつ異なる
    パターン領域に、少なくとも2回、前記所定のエネルギ
    ー照射を行う露光工程と、 前記絶縁層の前記エネルギー照射部もしくは非照射部の
    いずれかを現像液に溶解させる現像工程と、を有するこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記露光工程は、 前記絶縁層の第1のパターン領域に第1のエネルギー条
    件でエネルギー照射を行う工程と、 前記第1のパターン領域に一部重複する前記絶縁層の第
    2のパターン領域に第2のエネルギー条件でエネルギー
    照射を行う工程とを有し、 前記第1のパターンと前記第2のパターンは、いずれか
    一方がビアホールに相当するパターンであり、他方が配
    線溝に相当するパターンであることを特徴とする請求項
    1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 さらに、現像後の前記絶縁層を熱処理す
    る工程と、 熱処理後の前記絶縁層上に配線材料の埋め込みを行う工
    程と、 埋め込み後の基板表面をCMP法を用いて平坦化する工
    程とを有することを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記エネルギー照射が、電子線照射であ
    ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記配線材料は、Cuを主成分に有する
    材料であることを特徴とする請求項3〜請求項4のいず
    れかに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記絶縁層が、熱処理後の誘電率がSi
    より小さい有機絶縁層であることを特徴とする請求
    項1〜請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 半導体基板上に、主に第1の波長を有す
    るエネルギー照射に対し感光性を有する第1絶縁層を形
    成する工程と、 主に第2の波長を有するエネルギー照射に対し感光性を
    有する第2絶縁層を形成する工程と、 前記第1絶縁層の第1のパターン領域に第1の波長を有
    するエネルギーを照射する露光工程と、 前記第2絶縁層の第2のパターン領域に第2の波長を有
    するエネルギーを照射する露光工程と、 前記第1絶縁層および第2絶縁層の該エネルギー照射部
    もしくは非照射部のいずれかを現像液に溶解させる現像
    工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記第1のパターンと前記第2のパター
    ンは、いずれか一方がビアホールに相当するパターンで
    あり、他方が配線溝に相当するパターンであることを特
    徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 さらに、現像工程後の前記第1絶縁層と
    前記第2絶縁層を熱処理する工程と、 熱処理後の前記第1絶縁層と前記第2膜絶縁層に配線材
    料の埋め込みを行う工程と、 埋め込み後の基板表面をCMP法を用いて平坦化する工
    程とを有することを特徴とする請求項7または請求項8
    に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1の波長がi線であり、第2の
    波長がg線であることを特徴とする請求項7〜請求項9
    のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記配線材料は、Cuを主成分に有す
    る材料であることを特徴とする請求項7〜請求項10の
    いずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第1絶縁層、および前記第2絶縁
    層が、熱処理後の誘電率がSiOより小さい有機絶縁
    層であることを特徴とする請求項7〜請求項11のいず
    れかに記載の半導体装置の製造方法。
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