JP2001091452A - Atrマッピング測定装置 - Google Patents

Atrマッピング測定装置

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JP2001091452A
JP2001091452A JP27173299A JP27173299A JP2001091452A JP 2001091452 A JP2001091452 A JP 2001091452A JP 27173299 A JP27173299 A JP 27173299A JP 27173299 A JP27173299 A JP 27173299A JP 2001091452 A JP2001091452 A JP 2001091452A
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prism
atr
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pressure
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Koji Suzuki
康志 鈴木
Takeshi Tsuchibuchi
毅 土渕
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Shimadzu Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/55Specular reflectivity
    • G01N21/552Attenuated total reflection
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2201/00Features of devices classified in G01N21/00
    • G01N2201/12Circuits of general importance; Signal processing
    • G01N2201/121Correction signals
    • G01N2201/1218Correction signals for pressure variations

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定試料の材質(硬軟の程度)や表面の凹凸
に影響されずに、一定の圧力で良好なATRスペクトル
が測定できるATRマッピング測定装置を提供する。 【解決手段】 試料SをX・Y・Zステージ8にセット
し、モータZ11で上昇させ、試料SがATRプリズム
5に接触し、さらに密着すると、ATRプリズム5を保
持している基体21が上部の圧力センサ20を動作させ
る。その信号が制御・測定装置9に入力され、所定の圧
力値になれば、解放機構10のクラッチを解放し、X・
Y・Zステージ8の上下動を停止させる。これにより、
試料Sに一定の圧力がかかった状態でスペクトル測定を
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料表面の分光分
析を行う表面分析装置に係わり、特に、顕微全反射法に
より赤外線顕微鏡等の顕微鏡で試料表面のマッピングを
行うATRマッピング測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】試料表面の光学的測定方法として、高屈
折率媒質と低屈折率試料物質との界面で生じる全反射を
利用するATR(Attenuatd Total R
eflection)法が知られている。ATR法は赤
外領域のみでなく可視光領域でも用いることができ、高
屈折率媒質に接する試料の表面層のみの測定ができるも
のであり、高屈折率のプリズムと試料を密着させること
によって、試料表面付近の情報を得ることができる。そ
して、このプリズムを反射対物鏡に取付けて赤外顕微鏡
と組み合わせることによって微小部分の測定を行うこと
ができる。従来、このようなATR法と顕微鏡とを組み
合わせた測定装置において、試料の面分析を行うため
に、例えば、図6に示すような構成の顕微装置が知られ
ている。図6において、1は光学顕微鏡であり、この光
学顕微鏡の対物側にはATR法による顕微を行うための
ATRプリズム5が取り付けられている。光学顕微鏡1
の光源である赤外線光源2から放出された赤外線は、ハ
ーフミラー3、対物反射鏡4、及びその他の光学素子
(図示していない)を介してATRプリズム5に入射す
る。ATRプリズム5の赤外線光源2側の界面の角度
は、入射光が全反射することなくプリズム内に入射する
ように、入射光に対して小さな角度に形成され、一方試
料S側の界面の角度は、プリズム内の光が全反射するよ
う入射光に対して臨界角以上の大きな角度に形成されて
いる。さらに、ATRプリズムの試料側の形状は、試料
Sの分析点と点接触を行うために、試料の表面に対して
少なくとも凸の曲率半径を有する。また、このATRプ
リズム5は、高屈折率を得るために、例えば、ZnSe
またはGe等により形成されている。なお、対物反射鏡
4としては、例えば、シュバルツシルト型反射対物鏡等
が用いられる。ATRプリズム5及び対物反射鏡4を保
持する基体21は、光学顕微鏡1の枠体22に取り付け
られている。また、試料SとATRプリズム5との密着
の検出手段として、接触センサ14がX・Y・Zステー
ジ8側、あるいは、光学顕微鏡1側に取り付けられる。
図6では、光学顕微鏡1側に接触センサ14が取り付け
られている。そして、試料SがATRプリズム5に密着
すると、ATRプリズム5を保持している基体21が接
触センサ14に触れる。そこで、制御・測定装置9は、
接触センサ14の接触信号により密着状態を検出するこ
とができる。そして、制御・測定装置9はモータZ11
の回転を止めて、X・Y・Zステージ8の上下動作を停
止させる。赤外線光源2から放出された赤外線は、ハー
フミラー3を通過し、対物反射鏡4によって、ATRプ
リズム5に入射される。一方、ATRプリズム5で全反
射された反射光は、再び対物反射鏡4によって赤外線光
源2方向に進み、ハーフミラー3により検出器6に入射
される。検出器6は、入射光の光強度を測定し、その測
定信号を制御・測定装置9に入力する。制御・測定装置
9は、検出器6からの測定信号により試料の分析点にお
ける吸光度を求めて、測定結果をCRT7に表示すると
ともに、X・Y・Zステージ8の制御を行う。X・Y・
Zステージ8は、試料Sを保持するとともに試料Sを3
軸方向(X、Y、Z)に移動可能とする装置であり、Z
軸方向の1軸の移動をモータZ11によって支持棒Z1
3を介して、試料SとATRプリズム5との密着及び離
隔する動作を行い、X軸及びY軸の2軸の移動をモータ
X・Y12によって、試料Sの分析点を変更する動作を
行う。
【0003】図7にこの面分析を行う場合の動作を説明
するためのフローチャートを示す。はじめに、分析する
試料Sの始点と終点とX、Y方向のステップ量を入力し
て設定する(F1)。そして、X・Y・Zステージ8を
降下させ、ATRプリズム5の下方位置に、試料Sの始
点を位置させる(F2)。試料SとATRプリズム5を
離した状態でバックグラウンドの測定を行う(F3)。
次に、X・Y・Zステージ8を上昇させる(F5)。そ
の時、接触センサ14は試料Sの面がATRプリズム5
に密着するとそれを感知し、その信号を制御・測定装置
9に入力し、モータZ11を介して、X・Y・Zステー
ジ8を停止させる。そしてサンプル測定を行う(F
7)。その時Z方向の上昇量が装置のメモリに記憶され
る(F8)。次に、制御・測定装置9はバックグラウン
ド値で補正を行い吸光度を算出する(F9)。そして、
X・Y・Zステージ8を降下させる(F10)。次に、
X方向に1ステップ量だけX・Y・Zステージ8を移動
させる(F12)。再びバックグラウンドを測定する
(F3)。そして、Z方向の上昇量を読み出す(F1
5)。その上昇量分だけX・Y・Zステージ8を上昇さ
せる(F16)。その時、接触センサ14は試料Sの面
がATRプリズム5に密着するとそれを感知し、その信
号を制御・測定装置9に入力し、モータZ11を介し
て、X・Y・Zステージ8を停止させる。そしてサンプ
ル測定を行う(F18)。次に、制御・測定装置9はバ
ックグラウンド値で補正を行い吸光度を算出する(F
9)。そして、X・Y・Zステージ8を降下させる(F
10)。次に、X方向に1ステップ量だけX・Y・Zス
テージ8を移動させる(F12)。そして、X方向の第
2端部になれば、X方向の第1端部に戻し、Y方向に1
ステップ量移動させる(F14)。以上の動作を繰り返
し、終点(F11)になれば、データがCRT7に表示
される(F19)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のATRマッピン
グ測定装置は以上のように構成されているが、X・Y・
Zステージ8上にセットされた試料Sが上昇して、AT
Rプリズム5に接触し、密着することによって接触セン
サ14が感知し、その信号を制御・測定装置9に入力
し、上昇量をメモリに記憶させ、モータZ11を介して
X・Y・Zステージ8の上昇を停止しており、順次、マ
ッピング測定をする時には、メモリに記憶された上昇量
にしたがって、X・Y・Zステージ8の上下位置を決め
て測定している。そのため、試料Sの凹凸や硬軟にかか
わらず、試料SとATRプリズム5がセットされるの
で、試料Sの表面状態によって測定されたデータが変化
するという問題があった。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、測定試料Sの材質(硬軟の程度)や表
面の高さ(凹凸の状態)に変化のある試料Sの場合で
も、良好なATRスペクトルが測定できるATRマッピ
ング測定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のATRマッピング測定装置は、試料の表面
に対して凸形状を有するプリズムと、前記試料を保持す
るとともに少なくとも2方向の移動が可能であって、一
方のZ方向移動により試料とプリズムとの密着及び隔離
を行い他方のX−Y方向移動により試料とプリズムとの
密着位置の変更を行う保持移動機構と、前記プリズムに
密着された試料の全反射光を測定する光学装置とからな
るATRマッピング測定装置において、前記プリズムに
試料が密着する圧力を検知する圧力センサと、この圧力
センサの出力が所定値になったとき、前記保持移動機構
のZ方向駆動軸に駆動力を解放する解放機構とを備える
ものである。
【0007】また、本発明のATRマッピング測定装置
は、前記プリズムに試料が密着する圧力が所定の圧力値
になったとき、前記保持移動機構のZ方向駆動軸に駆動
力を自動的に解放する解放機構を備えるものである。
【0008】本発明のATRマッピング測定装置は上記
のように構成されており、プリズムに試料を所定の圧力
で密着し、その圧力を検知する圧力センサからの出力が
制御装置に入力され、試料がセットされたX・Y・Zス
テージの保持移動機構のZ方向駆動軸に、駆動力を解放
する解放機構が備えられているので、また、自動的に駆
動力を解放する解放機構が備えられているので、一定の
圧力で試料をプリズムに密着することができる。そのた
め試料の材質(硬軟)や高さ(凹凸)に影響されずに良
好なATRスペクトルを得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のATRマッピング測定装
置の一実施例を、図1を参照しながら説明する。図1は
本発明のATRマッピング測定装置のブロック構成を示
す図である。この実施例では光学顕微鏡1として赤外顕
微鏡の場合を説明する。本装置は、試料Sに赤外光を投
影する赤外線光源2と、高屈折率媒質と低屈折率試料物
質との界面で生じる全反射を利用するATR(Atte
nuatd Total Reflection)プリ
ズム5と、密着した試料Sに赤外光を投影し試料Sから
の反射光を捉える大口径の対物反射鏡4と、赤外光を透
過し試料Sからの反射光を反射するハーフミラー3と、
その反射光を受けてその信号を制御・測定装置9に入力
する検出器6と、測定試料SがセットされたX・Y・Z
ステージ8をZ方向に駆動するモータZ11と、その駆
動支持棒Z13の中間に設けられた駆動を解放する解放
機構10と、X・Y・Zステージ8をX−Y方向に駆動
するモータX・Y12と、ATRプリズム5に試料Sが
一定の圧力で密着したことを検知する圧力センサ20
と、システム全体を制御し、測定したデータから演算し
て試料Sの表面のスペクトルを、CRT7上に表示する
制御・測定装置9とから構成されている。
【0010】赤外線光源2から放出された赤外線は、ハ
ーフミラー3、対物反射鏡4を介してATRプリズム5
に入射する。ATRプリズム5の赤外線光源2側の界面
の角度は、入射光が全反射することなくプリズム内に入
射するように、入射光に対して小さな角度に形成され、
一方、試料S側の界面の角度は、プリズム内の光が全反
射するよう、入射光に対して臨界角以上の大きな角度に
形成されている。さらに、ATRプリズムの試料側の形
状は、試料Sの分析点と点接触を行うために、試料の表
面に対して少なくとも凸の曲率半径を有する。また、こ
のATRプリズム5は、高屈折率を得るために、ZnS
eまたはGe等により形成されている。なお、対物反射
鏡4としては、シュバルツシルト型反射対物鏡等が用い
られる。以上の構造は従来の装置と同じである。
【0011】本装置と従来装置との異なる点は、ATR
プリズム5に試料Sが密着する状態を検出する手段が、
本装置では圧力センサ20を用いて一定の圧力になるよ
うにしているが、従来装置では接触センサ14を用いて
試料SがATRプリズム5に接触することで両者の距離
を一定にしている。また、本装置では圧力センサ20か
らの信号で制御・測定装置9から上下駆動軸支持棒Z1
3に設けられた解放機構10のクラッチを解放にするこ
とで、X・Y・Zステージ8を停止させているが、従来
装置では接触センサ14からの信号で制御・測定装置9
から上下駆動軸支持棒Z13の下部に設けられたモータ
Z13の電源をOFFにすることで、X・Y・Zステー
ジ8を停止させている。図2に解放機構10の斜視図を
示す。解放機構10は、下方の軸17b側に歯16bを
備え、上方の軸17a側に歯16aが備えられている。
そして歯16aと16bが噛み合い、軸17bの動力が
軸17aに伝達される。外部からの信号により、歯16
aが上方に逃げ、軸17bから軸17aへの動力駆動が
解放される。所謂、かみあいクラッチ機構である。軸1
7bは上下駆動用のモータZ13につながり、軸17a
はX・Y・Zステージ8を上下動させるためのネジ回転
部につながれている。この機構により、ATRプリズム
5と試料Sが密着した後、ここに圧力を生じるが、この
圧力を圧力センサ20で検知し、外部から解放機構10
を作動させ、X・Y・Zステージ8の試料Sに一定の圧
力がかかった状態で停止させる。
【0012】ATRプリズム5及び対物反射鏡4は、一
体として基体21に固定され、そのATRプリズム5及
び対物反射鏡4を保持する基体21が、光学顕微鏡1の
枠体22に取り付けられる。試料SがATRプリズム5
に、所定の圧力で密着していることを検出する検出手段
として、圧力センサ20がX・Y・Zステージ8側、あ
るいは、光学顕微鏡1側に取り付けられる。図1では、
光学顕微鏡1側に圧力センサ20が取り付けられてい
る。そして、試料SとATRプリズム5が密着すると、
両者の間で生じる圧力が圧力センサ20に伝わる。圧力
センサ20からの圧力値が、制御・測定装置9に入力さ
れ、その圧力値が一定値(所定の圧力値を予め設定する
ことができる)になれば、制御・測定装置9から、X・
Y・Zステージ8側の上下駆動支持棒Z13の解放機構
10に、上下動を解放する信号を送り、解放機構10の
クラッチを解放する。そして、試料SとATRプリズム
5の密着状態を一定の圧力に保った状態にして、X・Y
・Zステージ8の上下動作を停止させる。これに対し、
従来の試料Sの密着検出機構は、試料Sがセットされた
X・Y・Zステージ8が所定の距離を上昇して、ATR
プリズム5に接触したことを検知する接触センサ14を
用いており、所定の上昇値で接触センサ14が働き、そ
の信号で制御・測定装置9から、X・Y・Zステージ8
の上下動用のモータZ11の電源をOFFし、所定の高
さ位置でX・Y・Zステージ8の上下動作を停止させて
いる。
【0013】図4に、試料がセットされたX・Y・Zス
テージ8が上下動する状態を示す。(a)は試料SがA
TRプリズム5に密着する前の状態を示す。密着するま
ではX・Y・Zステージ8が上方に移動する。(b)は
試料SがATRプリズム5に接触し、密着時の状態を示
す。この時、試料SとATRプリズム5の間に圧力はか
からない。(c)は一定の圧力で試料SがATRプリズ
ム5に密着した後の状態を示す。(c)の状態、すなわ
ち、密着後は試料SとATRプリズム5間で圧力がかか
り、一定圧まで上昇するが、一定圧に到達後は、X・Y
・Zステージ8を上下動するネジ回転を解放機構10で
解放することで、これより上方に回転は伝わらず、上昇
は停止する。
【0014】次に、図5のフローチャートを用いて、試
料S表面上の面分析を行う場合の手順について説明す
る。はじめに、面分析の分析位置を指定するために、分
析を開始する始点と終了する終点と分析点間の間隔であ
るステップ量を制御・測定装置9に入力設定する(A
1)。そして、X・Y・Zステージ8を降下させ、AT
Rプリズム5の下方位置に、試料Sの始点を位置させる
(A2)。試料SとATRプリズム5を離した状態でバ
ックグラウンドの測定を行う(A3)。次に、X・Y・
Zステージ8を上昇させる(A5)。その時、圧力セン
サ20は試料Sの面がATRプリズム5に密着し、所定
の圧力を感知し、その信号を制御・測定装置9に入力す
る。その信号を受けて制御・測定装置9は解放機構10
にクラッチ解放信号を出す。解放機構10のクラッチが
解放され、X・Y・Zステージ8は停止する(A7)。
そしてサンプル測定を行う(A8)。その時、Z方向の
測定圧力が装置のメモリに記憶される(A9)。次に、
制御・測定装置9はバックグラウンド値で補正を行い吸
光度を算出する(A10)。そして、X・Y・Zステー
ジ8を降下させる(A11)。次に、X方向に1ステッ
プ量だけX・Y・Zステージ8を移動させる(A1
3)。再びバックグラウンドを測定する(A3)。そし
て、Z方向の測定圧力値を読み出す(A16)。そし
て、その圧力値になるまでX・Y・Zステージ8を上昇
させる(A17)。その時、圧力センサ20は試料Sの
面がATRプリズム5に密着し、所定の圧力を感知し、
その信号を制御・測定装置9に入力する(A18)。そ
の信号を受けて制御・測定装置9は解放機構10にクラ
ッチ解放信号を出す。解放機構10のクラッチが解放さ
れ、X・Y・Zステージ8は停止する(A19)。そし
て、サンプル測定を行う(A20)。次に、制御・測定
装置9はバックグラウンド値で補正を行い吸光度を算出
する(A10)。そして、X・Y・Zステージ8を降下
させる(A11)。次に、X方向に1ステップ量だけX
・Y・Zステージ8を移動させる(A13)。そして、
X方向の第2端部になれば、X方向の第1端部に戻し、
Y方向に1ステップ量移動させる(A15)。以上の動
作を繰り返し、終点(A12)になれば、データがCR
T7に表示される(A21)。
【0015】上記の実施例は、圧力センサ20を用い
て、その出力が所定値となったとき、X・Y・Zステー
ジ8のZ方向駆動軸の解放機構10を解放する方法につ
いて説明したが、図3に示すようなランニングフェース
ラチェット29を解放機構10に用いて、所定の圧力値
になったとき自動的に解放するようにしてやれば、圧力
センサ20を必要としない。ランニングフェースラチェ
ット29は、軸25aがX・Y・Zステージ8を上下動
させるためのネジ回転部につながれ、軸25bがモータ
11の回転部につながれている。軸25bと歯23bは
一体で、円板28bのボスになる歯23aは軸25b上
に空転する。圧縮ばね24によって円板28a、28b
が上下から鎖歯車26aを押す。軸25bを矢印の方向
に回転すると、鎖歯車26aは回転する。鎖27により
鎖歯車26bが回転し、軸25aが回転する。X・Y・
Zステージ8が上昇し、ATRプリズム5と試料Sが密
着すると、その負荷による力がかかり、鎖27を介して
鎖歯車26aに伝達される。軸25bから歯23b、2
3aを介して円板28bに伝達される回転モーメント
が、鎖歯車26aと円板28b、28a間の摩擦による
モーメントよりも大きくなれば、一定の圧力で、円板2
8bがスリップする。この機構により軸25bと軸25
aは解放され、X・Y・Zステージ8の上下動は停止す
る。そして、圧縮バネ24の強さを調整することによ
り、所定の圧力に設定できる。
【0016】上記の実施例では、赤外顕微鏡において、
通常採用されているX・Y・Zステージ8の上下動によ
る試料Sの密着を行わせる場合について説明したが、試
料S側の高さを変えずに、ATRプリズム5側を上下に
移動させる機構でも同様に可能である。
【0017】また、上記の実施例では、赤外顕微鏡の場
合について説明したが、一般的なATR測定についても
同様に適用することができる。
【0018】
【発明の効果】本発明のATRマッピング測定装置は上
記のように構成されており、ATRプリズムに試料が密
着する圧力を圧力センサが検知して、または自動的に、
一定圧力になればX・Y・Zステージの上下駆動軸に設
けられた動力解放機構を解放することで、ATRプリズ
ムに試料を一定の圧力で密着することができる。そのた
め試料の材質(硬軟)や高さ(凹凸)に影響されずに良
好なATRスペクトルを得ることができる。従来のよう
に密着の程度を実測のスペクトルから判断する必要もな
い。マッピング測定においても、始点、終点、ステップ
量を決めてやれば、どの位置でも一定圧の所まで試料が
移動し停止するため、容易にマッピング測定が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のATRマッピング測定装置の一実施
例を示す図である。
【図2】 本発明の測定装置の試料上下動の解放機構を
示す図である。
【図3】 本発明の測定装置の試料上下動の自動解放機
構を示す図である。
【図4】 本発明の測定装置の動作状態の過程を示す図
である。
【図5】 本発明の測定装置の動作フローチャートを示
す図である。
【図6】 従来のATRマッピング測定装置を示す図で
ある。
【図7】 従来のATRマッピング測定装置の動作フロ
ーチャートを示す図である。
【符号の説明】
1…光学顕微鏡 2…赤外線光源 3…ハーフミラー 4…対物反射鏡 5…ATRプリズム 6…検出器 7…CRT 8…X・Y・Z
ステージ 9…制御・測定装置 10…解放機構 11…モータZ 12…モータX
・Y 13…支持棒Z 14…接触セン
サ 15…噛合いクラッチ 16a、16b
…歯 17a、17b…軸 20…圧力セン
サ 21…基体 22…枠体 23a、23b…歯 24…圧縮ばね 25a、25b…軸 26a、26b
…鎖歯車 27…鎖 28a、28b
…円板 29…ランニングフェースラチェット S…試料

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料の表面に対して凸形状を有するプリズ
    ムと、前記試料を保持するとともに少なくとも2方向の
    移動が可能であって、一方のZ方向移動により試料とプ
    リズムとの密着及び隔離を行い他方のX−Y方向移動に
    より試料とプリズムとの密着位置の変更を行う保持移動
    機構と、前記プリズムに密着された試料の全反射光を測
    定する光学装置とからなるATRマッピング測定装置に
    おいて、前記プリズムに試料が密着する圧力を検知する
    圧力センサと、この圧力センサの出力が所定値となった
    とき、前記保持移動機構のZ方向駆動軸に駆動力を解放
    する解放機構とを備えることを特徴とするATRマッピ
    ング測定装置。
  2. 【請求項2】試料の表面に対して凸形状を有するプリズ
    ムと、前記試料を保持するとともに少なくとも2方向の
    移動が可能であって、一方のZ方向移動により試料とプ
    リズムとの密着及び隔離を行い他方のX−Y方向移動に
    より試料とプリズムとの密着位置の変更を行う保持移動
    機構と、前記プリズムに密着された試料の全反射光を測
    定する光学装置とからなるATRマッピング測定装置に
    おいて、前記プリズムに試料が密着する圧力が所定の圧
    力値になったとき、前記保持移動機構のZ方向駆動軸に
    駆動力を自動的に解放する解放機構を備えることを特徴
    とするATRマッピング測定装置。
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